どうする家康/徳川家康の記事一覧
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「強みのブランド力高めて」 テックビート開幕 WiL伊佐山氏ら登壇
国内外のスタートアップ(新興企業)と静岡県内企業をつなぐビジネスマッチング行事「テックビートシズオカ2024」(実行委主催)が25日、静岡市駿河区のグランシップで始まった。27日まで。過去最多約140社が出展し、情報通信や科学技術で社会課題の解決を図るビジネス提案を行うほか、国内の著名な経営者や識者が対談を繰り広げる。 開幕セッションは早稲田大大学院の入山章栄教授とWiLの伊佐山元CEO(最高経営責任者)が「静岡の中小企業が進むべき道」と題して登壇した。入山氏はモノとデジタルを結びつけるIoTの発展に本県基幹産業のものづくりは不可欠とし、「ビッグチャンス。静岡から面白い会社がどんどん世界に
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中部横断道で巡る静岡・山梨の絶景 2新聞社共同でガイド本
静岡新聞社は山梨日日新聞社と共同編集した観光ガイドブック「絶景!山梨&静岡ドライブガイド」を30日に出版する。静岡、山梨両県を結ぶ中部横断自動車道の開通でアクセスが向上したことを踏まえ、車で巡る観光に焦点を合わせた。 両県のお薦め観光スポットを巡るモデルコースを設定。起点と終点を全て高速道路のインターチェンジとしたコースを基に、風光明媚(めいび)なスポット、徳川家康と武田信玄ゆかりの地、静岡の海産物や山梨の果物を楽しめる場所などを巡ることができる。 B5判、128ページで、税込み1870円。静岡県内の書店、新聞販売店などで販売する。問い合わせは静岡新聞社出版部<電054(284)1666
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コラム窓辺 さみしい殿様とだんじり(後藤幹生/静岡県感染症管理センター長 小児科医)
私は幼稚園の時に大阪府南部の岸和田市に引っ越した。近くの幼稚園はどこも満員で入れず、母からひらがなと足し算を習った。小学校にやっと上がると、どこもそうだと思うが、自分たちの岸和田市の地勢や歴史を学ぶ授業があった。海岸近くによい田んぼが多いことが地名の由来だそうだ。 岸和田はだんじり祭りの街だ。海辺の旧城下町地区と山の手地区に分けて9月と10月に祭りがあった。私の住む新興住宅地にはだんじりがなかったので隣町に見に行った。30年後に岸和田に戻って病院に勤務した時は、病院官舎のある町のだんじりを私の子どもたちは引いた。見ても引いても、とにかく元気が出る祭りだ。 当然、だんじり祭りが始まったわけ
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注染浴衣の魅力感じて きょうまで展示会 浜松市中央区
浜松市の地場産品「注染浴衣」をPRする「注染・ゆかた・和装展」(県繊維協会など主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が6日、同市中央区の市ギャラリーモール・ソラモで始まった。7日まで。 地元の染め物の卸売業者や工場などがブースを構えた。新作の浴衣や作務衣(さむえ)を展示したほか、反物やハンカチ、ランチョンマットなどを販売。伝統技法の注染の実演や体験コーナーも設けた。 和装で来場した人に扇子をプレゼントする企画や、浴衣姿の「出世大名家康くん」と記念撮影できる催しを展開している。高校生による吹奏楽、津軽三味線の演奏や、着付けパフォーマンスといったステージイベントも行う。
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徳川時代の駿府城 デジタルで再び VR、AR映像制作へ 静岡市、寄付金募集を開始
静岡市は、徳川家康が築いた駿府城をデジタル技術の活用で再現しようと、企業版ふるさと納税や寄付金の募集を始めた。高精細な天守のVR(仮想現実)やAR(拡張現実)の映像を制作し、現地で楽しめるようにすることで、市の歴史文化の発信や誘客促進につなげる。 葵区の駿府城公園内では近年の調査で発掘された天守台を、野外展示施設としてそのまま公開している。当時の石垣を間近で見られる一方、天守や歴史をイメージしにくいとの指摘がある。 デジタル技術を使い、現地や近隣の展望施設から天守台にスマートフォンを向けると画面越しに天守が浮かび上がる仕組みを構築する。発見済みの史料を基に駿府城の歴史が分かるVR映像も
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家康つないだ縁 フタバアオイ植栽 磐田・府八幡宮 京都・上賀茂神社から株分け
磐田市中泉の府八幡宮で2日、京都市の上賀茂神社のフタバアオイを株分けした苗の植栽式が行われた。徳川家の家紋「三つ葉葵」のモチーフになったとされるフタバアオイ。家康とのゆかりがある府八幡宮で繁殖させ、京都三大祭の一つ「葵祭」で使ってもらう。 上賀茂神社に自生するフタバアオイは、家康や徳川将軍家に献上された歴史があり、現在も葵祭の飾りなどに使われている。近年は同神社での生息数が減少しているため、フタバアオイの育成プロジェクトに取り組む市民団体「葵の会」の呼びかけで、家康ゆかりの地の小中学校などが栽培に協力している。 今年4月下旬には、同市見付地区で開かれた「いわた大祭り」に参加した上賀茂神社
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高尾山古墳(沼津)史跡指定 臨済寺庭園(静岡)名勝追加へ 文化審議会答申
文化審議会は24日、後期旧石器時代から縄文時代草創期の石器や炉の跡が見つかった福井洞窟(長崎県佐世保市)を特別史跡にするよう、文部科学相に答申した。旧石器時代の遺跡が特別史跡となるのは初めて。他に、東日本最古級の大規模前方後方墳、高尾山古墳(沼津市)など10件の史跡指定、臨済寺庭園(静岡市葵区)に周辺建物を加えるなど、37件の史跡・名勝・天然記念物の追加指定を求めた。 福井洞窟は奥行き5・5メートルで、1万9千~1万年前の15層の地層があり、年代ごとに特徴の異なる石器が出土した。洞窟が石器製作の拠点だったことを示唆する炉跡も発見。旧石器時代の「細石刃(さいせきじん)」と縄文土器の両方が同じ
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府中宿の地元「東海道」に関心を 静岡市・伝馬町小児童、歴史学ぶ
静岡市葵区の伝馬町小でこのほど、江戸時代に同校周辺にあった府中宿などについて学ぶ「東海道講座」が開かれた。児童に東海道や同市の歴史に関心と誇りを持ってもらおうという市の取り組みの一環。 NPO法人地域づくりサポートネット(同区)の高木敦子副代表理事が、県内の東海道や宿場の概要を6年生39人に解説した。風水思想で良い条件がそろっているとされる「四神相応」の地として徳川家康が駿府(現在の同市中心部)を選び、東海道や府中宿を含めたまちづくりを進めたことなどを紹介した。児童は未来の東海道についてグループで考えて発表するワークショップも行った。青島歩さん(11)は「日ごろ通っている道や場所にすごい歴
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中村砦跡散策、地元の歴史学ぶ 市職員が講師、掛川中小5年生
掛川市の中地区まちづくり協議会はこのほど、市立中小の5年生を対象に、徳川家康が武田方の高天神城を攻略するために築いた「中村砦(とりで)」の成り立ちを伝える講座を開いた。参加した児童17人は学校近くの中村砦跡を歩き、地元の歴史を学んだ。 市職員が講師を務め、2カ所の物見台から四方を見張っていたことや、周辺に川があり物資集散の拠点になっていたことなどを説明した。中村砦城山保全会も活動を紹介した。児童は住民の案内で砦跡の上まで登り、眺めを確認した。山本芭菜さん(10)は「思ったより高かった。橋や海が見えた」と話した。 同協議会の松下隆会長(71)は「地元の良さは実際に触れないと分からないことも
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静岡人インタビュー「この人」 静岡市歴史博物館の2代目館長に就任した 大石学さん(東京都)
東京学芸大名誉教授、時代考証学会会長などの経験を生かし、大河ドラマ終了後の館運営のかじ取りを担う。東京都出身。70歳。 ―静岡の歴史の魅力は。 「大御所となった徳川家康は、今の静岡市である駿府に隠居し、日本の未来を構想した。駿府は日本の近世以降を決定づけた場所。最後の将軍の徳川慶喜が大政奉還後に謹慎した地でもある。250年以上の平和が続いた江戸時代の始まりと終わりの地とも言える」 ―歴史を専攻した理由は。 「東京学芸大1年の時、故竹内誠先生(江戸東京博物館名誉館長)の講義を受けたのがきっかけ。出来事や人物への光の当て方が時代により変わり、評価も転換する。その政治的、社会的背景に目を向
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折戸なす豊作祈り 久能山東照宮に奉納 静岡市清水区の生産者ら
静岡市清水区のJAしみず折戸なす研究会(桜田盛己会長)は1日、同市駿河区の久能山東照宮に徳川家康が好んで食したとされる「折戸なす」を奉納した。生産者ら関係者9人が参拝し、豊作を祈願した。 折戸なすは清水区三保・折戸地区の在来作物で、丸い形と濃い紫色が特徴。肉厚で甘みのある味わいを楽しめるという。同研究会によると、明治期に生産が途絶えたが、2005年に地元農家が生産を再開し、07年から同宮に献上している。現在、6軒の農家が生産していて、6~7月に出荷の最盛期を迎える。 桜田会長は「今後も生産者が一丸となり、品質向上を目指していく。由緒ある折戸なすを多くの人に味わってもらいたい」と生産への意
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「茶詰めの儀」親子体験 新茶熟成 家康の故事ちなみ 静岡市葵区
徳川家康が新茶をつぼに詰め、夏から秋にかけて冷涼な静岡市葵区の山間部のお茶蔵で保管・熟成させ、愛飲していたという故事にちなんだ体験会「本山My茶つぼ『茶詰めの儀』」が26日、同区の市歴史博物館で開かれた。 同市やJA静岡市などでつくる「駿府本山お茶まつり委員会」が主催した。委員の一人で小島茶店(同区)代表の小島康平さん(71)が茶詰めの方法や歴史について解説した後、参加者約20人は紙袋に新茶を入れ、つぼ代わりの缶にしまった。紙袋と缶の間には酸化から保護するための茶葉を詰め、封をしてキリの箱に入れた。 缶は6月上旬、復元された同区井川のお茶蔵に運んで熟成させた後、11月に参加者が受け取る予
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【県外知事経験者に聞く㊥】東国原英夫氏 政治評論家、タレント(元宮崎県知事) 攻める自治体 先導役に【静岡県知事選】
―知事時代、マニフェストに示した「100社の企業誘致」を実現し、経済活性化を図った。静岡県の新知事は県内経済をどんな方向に導くべきか。 「スタートアップ(新興企業)支援でも観光振興でも、行政と企業、県民が同じ方向を向くことが大切。私が知事の時はリーマン・ショック後の世界同時不況下で、オール宮崎で同じ危機感を持って取り組んだことで企業誘致による雇用創出や消費向上などの結果が出た。産業バランスも良く県民所得も上位の静岡県は、製造業や農業の分野などで最先端技術の実験場にもなり得るし、多少失敗してもリカバリーできるだけの力があると思う。地方自治体のフロントランナーとして積極的な投資と挑戦をしてほ
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「井伊直政の真実」紹介 浜松市で講演会、一次史料と通説比較
浜松市浜名区引佐町の歴史文化の振興に取り組む住民グループ「直虎顕彰会」はこのほど、同市中央区の歴史研究家高橋陽介さんの講演会「関ケ原合戦と井伊直政の真実」を浜名区引佐町の龍潭寺で開いた。 高橋さんは関ケ原の戦いについて、当時書かれた一次史料と通説を比較しながら説明。直政が戦の功績から佐和山の領主に抜てきされたとの通説に対し、直政は合戦時点で既に筆頭家老だったので、妥当な評価だったと指摘した。 戦後処理で西軍側との交渉を担ったことに触れ「家康が直政の所領を移したのは仕事をさせるためで、政権運営のために必要な配置だった」と述べた。 講演会は同会の総会に合わせて行われ、約30人が聴講した。
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宝台院(葵区)外観に葵御紋 家康の側室 於愛の方の菩提寺 石柱も設置 資金募る 静岡市
徳川家康の側室・於愛[おあい]の方[かた]の菩提(ぼだい)寺「宝台院」(静岡市葵区)が徳川家とのゆかりを発信するため、外観変更や石柱設置に取り組んでいる。野上崇光副住職(24)は昨年の大河ドラマ「どうする家康」による関心の高まりを追い風に「寺の歴史に理解を深め、まちに魅力を感じてほしい」と語る。 於愛の方は2代将軍の秀忠の母。慈愛に満ち、家康から愛され、家臣からも慕われたと伝わる。同院によると、大河ドラマが放送された昨年の拝観者数は例年の約10倍に増えたが、「場所が分かりづらい」との声もあった。このため、本堂外観のしるしを仏教の教えを示す「法輪」から、徳川家紋「三つ葉葵(あおい)」に変え、
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体験や講座、来場者満喫 西遠女子学園生がボディーペイント 浜名湖花博
西遠女子学園(浜松市中央区)の自然科学部の生徒が11日、同区で開催中の浜名湖花博2024(実行委員会主催)のはままつフラワーパーク会場で、花を用いたボディーペイントの体験イベントを行った。パーク内のフジやビオラを押し花にし、ワセリンをつけて来場者の顔や手首に貼った。花びらを重ねてハートやチョウを表現するなどし、体験した子どもやお年寄りは口々に「かわいい」と笑顔を見せた。同パークのマスコットキャラクター「ふらまる」や市のマスコットキャラクター「出世大名家康くん」も訪れ、ペイントを楽しんだ。 同学園の高校1年新村彩乃さん(15)は「ペイントをきっかけに花博にもっと興味を持ってもらえたら」と話し
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駿府城跡天守台の発掘現場 来場100万人達成
静岡市葵区の駿府城跡天守台発掘調査現場の来場者数が9日、100万人に到達した。市が現地で記念式典を開催し、100万人目の来場者と金色のくす玉を割って大台達成を祝った。 2016年8月の公開開始以降、年間約10万人ペースの来場があり、新型コロナ禍では一時減少に転じたが、21年3月に50万人を達成した。大河ドラマ「どうする家康」放映に伴う好影響もあり、23年度の来場者は20万人を超えた。 100万人目となった同市葵区の城内中2年の古川奏翔さん(13)は、授業の一環で来訪した。市歴史文化課の田中稔久課長から記念品を受け取った。古川さんは「中心市街地に歴史的なものが残っていて面白い。静岡で生活す
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佃かいわい 地名がつくだ煮の語源に【ぷらっとTOKYO】
隅田川に架かる佃大橋の上流東岸が、東京都中央区佃。時代小説や時代劇で見聞きする旧称「佃島」になじみのある人もいるだろう。つくだ煮の語源にもなったこの古い町で、水辺の散歩を楽しんだ。 東京メトロ有楽町線か都営地下鉄大江戸線を月島駅で降り、北西に向かうとやがて、隅田川に通じる掘割に出る。堀端は細長い広場になっていて、子供が元気に走り回り、行楽客の姿も多い。歴史的な意匠の擬宝珠[ぎぼし]を付けた朱塗りの「佃小橋」と、背景にそびえる高層マンション群が好対照を成す。 掘割はL字形に折れ曲がっている。その角にあるのが、江戸初期から当地に鎮座する住吉神社だ。徳川家康が摂津国佃村(現大阪市)から呼び寄せ
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家康ゆかりの竹いかだ再現 浜松市天竜区の旧田代家
浜松市天竜区二俣町鹿島の旧家「筏(いかだ)問屋田代家」の足跡をたどり、顕彰に取り組む鹿島田代家交流振興会はこのほど、徳川家康にゆかりのある竹いかだを再現した。敷地内に展示することで、地域の歴史を広く発信する。 集まった振興会の会員は、地元で切り出された竹を縄で縛って縦4メートル、幅2メートルの大きさに組み上げた。上部にも竹を据え付け、丸太の運搬に使われていた往年の姿に近づけた。 田代家は、1570年に天竜川周辺などで起きた徳川家康と武田氏の戦いで、渡し船を失い退路を断たれた家康に協力。竹いかだに乗せて天竜川を下らせたと伝わる。徳川家の繁栄につながった功績が評価され、北鹿島村の名主を務めた
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中野浜松市長 就任1年 インタビュー詳報 市民、企業と一体的に
16年ぶりに浜松市の新たなかじ取り役を担った中野祐介市長(54)が1日で就任1年を迎えた。中野市長は静岡新聞社のインタビューで、2年目の市政運営について「市民や企業の声を聞き、巻き込み、『オール浜松』で地方創生に取り組む」と強調した。 ―1年間を振り返って。 「初めての経験ばかりで濃密で、あっという間に過ぎた。最も印象に残るのは、実質初の公務となった浜松まつり。3日とも晴天だった上、(俳優の松本潤さんらを招いた)家康公騎馬武者行列があり、来場者は過去最多の255万人を記録した。新型コロナ禍が明け、再び浜松が元気になっていくことを象徴した、いいスタートだった。少子化対策に臨む中、子どもの誕
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大河経済効果119億円超 静岡市 観光誘客、宿泊促進
静岡市は30日、徳川家康が主人公の大河ドラマ「どうする家康」の放映による市への経済波及効果を119億8800万円とする推計を発表した。家康ゆかりの地や大河ドラマ館への訪問、関連イベントへの参加などで市への宿泊促進や滞在時間の延長につながった。 官民連携組織の同ドラマ活用推進協議会が、2023年1月27日~24年1月28日のドラマ館開館期間を対象に調査・集計した。 家康ゆかりの地の駿府城公園、市歴史博物館、静岡浅間神社(以上葵区)、久能山東照宮(駿河区)の来場者は前年同期より36万2140人増加した。入館料や交通費、宿泊費などで60億400万円の経済効果があった。 静岡浅間神社境内に開設したド
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組み立てたくなる? 静岡・久能山東照宮で「プラモデル風御朱印」頒布
徳川家康をまつる久能山東照宮(静岡市駿河区)は5月5日の「模型の日」に合わせ、プラモデルの部品群「ランナー」をモチーフにした御朱印(初穂料千円)を頒布している。 家康の愛刀「ソハヤノツルキ」や徳川家の家紋「三つ葉葵」をプラモデルの部品風の切り絵に仕上げ、台紙にはめ込んだ。 権禰宜(ごんねぎ)の海野貴嗣さんは「城や神社を造るため家康公が全国から集めた優秀な職人が駿府に居着いたことが、模型産業発祥のきっかけになった。御朱印を通して歴史を知ってもらえれば」とPRした。 数量限定で、頒布の期間は3~4カ月間を見込んでいる。1人5枚まで。
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磐田・見付宿場通りに華やか大名行列 「葵使」も初参加
「第22回いわた大祭り 遠州大名行列・舞車」(静岡新聞社・静岡放送後援)が27日、磐田市の見付宿場通りを中心に開かれた。参勤交代の道中風景を模した大名行列が行われ、江戸時代の宿場町の活気を再現した。 江戸時代の衣装を着た市立城山中の生徒・地元有志ら約100人が行列をつくり、武家の家来「奴(やっこ)」や徒(かち)、姫役などを演じた。一行は「下にー、下にー」と低い声のかけ声に合わせてゆっくりと進行。事前に練習を重ねた独特の足の運びや所作を披露し、沿道の市民らの注目を集めた。 江戸時代、上賀茂神社(京都市)がフタバアオイを徳川家康に献上していたエピソードにちなみ、使節の「葵使」も行列に初めて加
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大自在(4月22日)三遠
男子プロバスケットボールの最高峰B1リーグ中地区で、三遠ネオフェニックスが初優勝を果たした。略称は「三遠」。2016年のリーグ発足後、本拠地戦は愛知県東三河を中心に静岡県遠州でも組まれている。 ただ、「三遠」と聞いてもバスケファン以外では、どこのチームか見当がつかない人が多いのでは。「三遠」を知らなければ、「三遠南信」も分からない。 地元でも「三遠南信」の認知度が高くないのは、19年度に浜松市が、21年度には愛知県豊橋市が実施した市民アンケートの結果が示している。質問の仕方は異なるが、「三遠南信」を知らなかったとの回答が浜松市でほぼ3割。豊橋市では4割を超えた。 三遠南信は東三河、遠州
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朝鮮通信使の功績 絵本作者から学ぶ 静岡市歴史博物館で座談会
静岡市葵区の市歴史博物館はこのほど、同館で展示していた朝鮮通信使の絵本原画制作者による座談会を開き、約30人が参加した。 絵本を手がけた兵庫県たつの市のまちづくりグループ「『嶋屋』友の会」の柏山泰訓事務局長と磐田市育ちのイラストレーター綱本武雄さんが制作上のこだわりなどを解説。通信使が江戸城で謁見(えっけん)した絵について綱本さんは「図面や絵巻を参考に、使節団と幕府役人の距離感と配置を意識した」と話した。 朝鮮通信使は江戸時代に朝鮮王朝が日本に派遣した外交使節で、清水区の清見寺に宿泊するなど本県と縁が深い。静岡歴史民俗研究会の望月茂会長は「絵本を通じて、善隣友好のため徳川家康が復活させた通信
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家康公しのび命日に「御例祭」 19代当主ら玉串奉納 静岡市駿河区・久能山東照宮
徳川家康の命日に当たる17日、家康をまつる静岡市駿河区の久能山東照宮で「御例祭」が営まれた。徳川宗家19代当主徳川家広さんら約60人が玉串を奉納し、国家安泰や能登地震の復興などを祈願した。 木遣(きやり)保存会や久能山東照宮神輿(みこし)会の会員らが先導し、衣冠を身に着けた家広さんや姫岡恭彦宮司ら一行が社務所から社殿へ向かった。 海や山の幸が盛られた「三品立神饌(さんぼんだてしんせん)」や、静岡市内の企業などから献上された野菜や菓子、茶が供えられた。その後、姫岡宮司が祝詞を上げ、一行が玉串を奉納。家康をまつる神廟(しんびょう)前で拝礼した。 県内外から約300人が参列した。 (社会部
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今切口と渡船の歴史紹介 新居関所史料館 湖西市
湖西市新居町の新居関所史料館で、浜名湖と太平洋がつながる「今切口」の成り立ちや渡船の歴史を紹介する企画展「今切ノ渡し」が開かれている。5月12日まで。同館や個人が所蔵する浮世絵や絵巻などの史料約20点を中心に、解説パネルなどを展示している。 江戸時代の絵図などを基に、15世紀末から16世紀初頭にかけて地震などの災害で今切が出現し、開口部が広がって渡船が重要な役割を果たしたことを紹介した。徳川家康の宿駅設置に合わせ旧東海道新居宿に整備された渡船役人の組織や体制、舞阪宿に向けた航路の変遷もまとめた。2000~02年度に新居関跡で行われた渡船場の発掘調査と復元工事の写真も展示し、護岸の石垣や湖底
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江戸川橋周辺 印刷の街 高台には教会【ぷらっとTOKYO】
印刷会社、製本所が点在する東京メトロ有楽町線の江戸川橋駅(文京区)周辺。高台へ向かうと、東京におけるカトリック信仰の歴史に触れることができる。 駅から「印刷博物館」へ向かった。徳川家康が鋳造を命じた銅製活字で、国の重要文化財「駿河版銅活字」など、印刷技術の発展を語る上で重要な資料を展示する。 印刷工房では、近代主流だった活版印刷の技術を体験できる。活字を組み、印刷機にセット。レバーを引き、インキをのばしてからカードに印字する。凹凸が独特の質感を生みだす。 博物館を後にし、目白通りを西へ進み、駅名の由来となった「江戸川橋」を渡った。神田川に架かる橋は交通の要衝で、往来が激しい。 出来た
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藤枝市西益津地区・田中城 家康ゆかり、円い城と円い街並み【わたしの街から】
藤枝市田中にある徳川家康ゆかりの田中城。家康がタカ狩りのために晩年に訪れたほか、タイの天ぷらを食べて腹痛と食あたりを起こした土地とされる。江戸時代後期、田中藩主・本多家の庭園であった下屋敷は城の南東にあたり、築山、泉水、茶室が設けられ、四季の草花や月見の名所で知られていた。市が庭園跡を史跡公園に整備し、本丸櫓(やぐら)を含むゆかりの建築物を移築、復元。城にあった建物の実物が現在まで残る歴史的価値の高い文化財として公開している。4月上旬は下屋敷の横を流れる六間川沿いで桜が見頃を迎え、地元住民に親しまれている。 堀や馬出曲輪・・・史跡点在 田中城は約500年前、豪族・一色氏が今川
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小学生向け歴史 講座受講生募集 静岡市葵区
徳川時代の歴史的意義を発信する「徳川みらい学会」は、小学生が楽しく歴史を学ぶ連続講座「駿府寺子屋」の受講生を募集している。受講無料。 対象は静岡市内の小学4~6年で定員30人。会場は静岡市葵区の市歴史博物館。開講日は4月20日、6月15日、8月17日、10月19日、12月7日、来年2月15日のいずれも土曜で計6回。時間は午前10時から1時間程度。初回のみ午前9時半開始。 歴史専攻の大学生を講師に迎えて講義や遊びで、駿府城の攻略方法や戦国時代の食文化など、毎回異なるテーマで歴史を学ぶ。 問い合わせは徳川みらい学会<電054(284)9660>へ。
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記者コラム「清流」 歩く魅力と大切さ
藤枝市田中にある徳川家康ゆかりの史跡田中城下屋敷周辺を巡った。普段の車移動では簡単に見過ごしてしまうような地域に残る貴重な史跡を求め、散策ガイドマップを手に約1時間半じっくり歩き回った。発見した時は、喜びと充実感を味わった。 下屋敷の横を流れる六間川沿いに咲く満開の桜や、住宅街にぽつんと点在する史跡の案内看板をはじめ、穏やかな小川、格安ミカンの無人販売所など徒歩だからこその出合いがたくさんあった。 巡っている途中、入社時に記者の心得として地域を歩いてよく見渡し、少しでも変化に気付きなさいと助言されたことを思い出した。地域の魅力や課題を見つけるには、やはり徒歩が適しているのだろう。歩く魅力
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満州での集団自決「隠さず話すべき」 文化人類学研究者が解説 静岡市葵区
静岡歴史民俗研究会(望月茂会長)は6日、研究発表会を静岡市葵区のアイセル21で開いた。同会顧問で朝鮮の歴史文化などが専門の文化人類学研究者嶋田進さん(82)=金沢市=が登壇し、満州事変後に旧満州(中国東北部)に渡った満州開拓団や満州開拓青少年義勇軍の歴史を解説した。 嶋田さんは新聞記事に掲載された満州での集団自決を巡る証言を紹介し、「満州から命からがら逃げ帰った人たちの証言は本当に心が痛む」と語った。「戦争の記憶をどう伝えるかが大事。戦争が起きないよう後世に歴史的事実は隠さず話すべき」とも主張した。 望月会長は、徳川家康が大坂の陣の際にも、家臣に久能城を守れと命じ、重要視したのはなぜかと
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朝鮮通信使の絵本原画 楽しんで 静岡市歴史博物館で展示
静岡市清水区の清見寺など、県内各地にゆかりのある「朝鮮通信使」を題材にした絵本の原画展が14日まで、静岡市葵区の市歴史博物館で開かれている。 2021年に「絵本朝鮮通信使」を制作した兵庫県たつの市のまちづくりグループ『「嶋屋」友の会』と静岡歴史民俗研究会が共催した。磐田市育ちのイラストレーター綱本武雄さんが絵を担当し、史料を基に不明な部分を想像力で補って分かりやすく描いた通信使の旅程や風景のイラスト20点を掲出した。 同館の森昌俊学芸員は「関係が悪化した李氏朝鮮に対する徳川家康の平和外交の捉え方は正確。博物館の展示にふさわしい」と話した。観覧無料。
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春の風物詩「静岡まつり」5日開幕 駿府城下町を再現 6、7日に市中心部交通規制
徳川家康の大御所時代の城下町を再現する静岡市の春の風物詩「第68回静岡まつり」(実行委員会主催)が5~7日、市中心街で開かれる。5日の前夜祭を皮切りに、メイン行事の「大御所花見行列」や市民参加の総踊り「夜桜乱舞」など多彩な催しを繰り広げる。 花見行列は6日午後2時15分と7日午後3時15分に葵区の駿府城公園東御門を出発し、市街を練り歩く。6日は音楽グループ「DA PUMP」のISSAさん、7日は俳優宍戸開さんがそれぞれ大御所役を務める。雨天で中止となった場合は、市役所静岡庁舎で大御所のお披露目会を行う。 葵区の御幸通りが主会場となる夜桜乱舞は、6日は午後5時~7時50分、7日は午後2時2
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文化財情報を一元化、発信 静岡県がポータルサイト「レガシズ」運用開始
静岡県は県内の文化財情報を発信するポータルサイト「レガシズ」の運用を始めた。文化財関連のイベント日程や観光モデルコースを一元的に紹介し、気軽に文化や歴史に親しんでもらう狙い。 文化財を「楽しむ」「知る」「守る」「探す」の4テーマで構成。「楽しむ」にはイベント日程を掲載した。地域伝統の祭事や文化財の展示をカレンダーで紹介。現地訪問の予定を立てる際の参考にしてもらおうと、開催日ごとにイベントを一覧できるようにした。 「黒船の時代」「文豪たちの伊豆」「家康の駿府」など、文化財の歴史的背景を読み解く15のモデルコースを提案。源頼朝が14歳の時に配流された蛭ケ島公園、源氏再興を祈願した三嶋大社を巡
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社説(4月2日)静岡市歴史博物館 リピーター獲得目指せ
戦国時代の今川家、徳川家の歴史をはじめとする静岡市の成り立ちに関する資料を収めた静岡市歴史博物館(葵区)の全面開館から、1年余が経過した。2022年7月のプレオープンから数え、これまでに約45万人が入館している。 同館のアンケートによると、県外からの来場が約3割に上った。全面開館した23年は大河ドラマ「どうする家康」の放映と重なり、静岡浅間神社境内に期間限定で開かれた「大河ドラマ館」との回遊も活発だった。大河放送が終了した24年は、観光拠点としてのさらなる知名度向上に加え、資料収集と企画展示、館外の活動を含む教育活動をバランス良く展開してほしい。県内外からリピーターを獲得するための工夫が必
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吉祥寺 にぎわいと静けさ同居【ぷらっとTOKYO】
大規模な商業施設やおしゃれな飲食店、雑貨屋が軒を連ねる吉祥寺駅(東京都武蔵野市)周辺。駅の南口(公園口)から10分ほど歩いて木立を抜けると、井の頭公園の広大な空が開け、街のにぎわいと静けさのギャップに驚く。 井の頭公園は1917年、日本で最初の郊外公園として開園した。井の頭池周辺では、ジョギングをする人、ベンチで読書にふける人が、風景にすっかり溶け込んでいる。 公園案内所によると、井の頭池は江戸時代、「武蔵野三大湧水池」の一つで神田上水の水源だった。池の脇には徳川家康がお茶に用いたとの伝説がある泉「お茶の水」も。現在は湧き水が減少したため、ポンプで地下水をくみ上げて往時の様子を再現してい
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家康の御遺訓は「後世の創作」 明治以降、各地に流布【今さら聞けない 徳川家康⑧「人の一生は重荷を負て」】
「人の一生は重荷を負て遠き道を行くが如し」で始まる徳川家康の言葉は、「東照公御遺訓」として日本各地の東照宮内に残っている。静岡県内では静岡市葵区の駿府城公園内の石碑にも刻まれている。学校教育で活用され、書道の題材として採用されることも。歴史ドラマに登場したり土産物に書かれていたりもする。だが家康はいつ、どこで、誰に向かってこの言葉を残したのか。征夷大将軍の遺訓という重要事項を誰が書き留め、世に広めたのか。その謎に迫った。 家康をまつる同市駿河区の久能山東照宮のウェブサイトには「御遺訓に示された人生訓は、まさにその御生涯から生まれたものであり、徳川家康公の御精神そのものであると言えるでしょ
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静岡市歴史博物館 楊斎延一「桶狭間今川義元血戦」明治時代 精強な大名 壮絶な最期(宮崎泰宏/学芸員)【コレクションから㉗完】
駿河の戦国大名、今川義元(1519~60年)の運命を決定づけた桶狭間合戦。義元の壮絶な死を力強く描いた錦絵である。公家の真似[まね]事をする小人物の義元を戦乱の風雲児の織田信長が討ち取った合戦であると、今でも多くの人が印象に持っている。 しかし、この義元は、中央に赤色の甲冑[かっちゅう]を身に纏い刀を振るう武将として勇ましく描かれている。公家風のイメージとは裏腹に、今川義元は戦国屈指の大名として勢力を伸ばし、名門今川氏の全盛期を築き上げたという歴史的事実がある。 この錦絵は、奢侈[しゃし]な公家文化に現[うつつ]を抜かす脆弱[ぜいじゃく]な大名ではなく、むしろ歴史が語る戦国大名今川義元の
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今川義元公の新作狂言上演 5月、静岡市の臨済寺
戦国大名今川家の菩提(ぼだい)寺である臨済寺(静岡市葵区)で5月11日午後2時から、今川義元を主人公にした新作狂言が上演される。 義元と閻魔(えんま)王とのやりとりを描く。戦に関わった義元を地獄に落とそうとする閻魔王に対し、軍師の雪斎が義元の生前の功績を訴えるなどした結果、一行は極楽に向かう。 狂言師の大蔵教義さんが制作し、同寺の阿部宗徹住職が監修した。「千鳥」「伊文字」の2演目も上演する。義元役の大蔵さんは「義元公をしのぶ気持ちで演じたい」と述べた。 定員270人で全席3千円。するが企画観光局のウェブページから申し込む。問い合わせは同局<電054(251)5880>へ。
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堀川城の犠牲者の冥福祈る 浜松市浜名区 戦国時代、今川氏拠点
戦国時代に多くの武士や農民が犠牲になったと伝えられる浜松市浜名区細江町の堀川城跡で27日、第49回堀川城戦士慰霊祭が営まれた。戦死者の子孫らでつくる堀川城戦士顕彰会(山崎和久会長)が落城日に合わせて実施し、会員ら約20人が首塚の前で手を合わせ、先祖の冥福を祈った。 堀川城は、徳川家康の侵略に対抗する今川氏の拠点として築かれた。堀川一揆とも呼ばれる戦いでは、1569年に徳川軍の軍勢が城を攻め、立てこもった城兵や農民ら1000人以上を全滅させたとされる。敗残兵を探し出して処罰する徹底ぶりで、家康の生涯で最も残虐な戦いと言われている。 山崎会長は「家康がなぜここまで残虐な後始末を命じなければな
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三重大・山田教授「現代に活かす忍術」紹介 浜松・21世紀倶楽部
静岡新聞社・静岡放送21世紀倶楽部の3月例会セミナーが28日、浜松市中央区のプレスタワーで開かれた。歴史学者で忍者、忍術の研究に取り組む三重大人文学部の山田雄司教授(56)=沼津市出身=が「現代に活かす忍術」をテーマに、忍術書の中から現代人にも役立つ忍術を解説した。 山田教授は忍者研究の第一人者として知られ、大河ドラマ「どうする家康」で忍者考証を担当した。忍者が南北朝時代から江戸時代末期まで活動し、戦国時代は主に情報収集、江戸時代には警護や門番、見回りなどの治安維持を担っていたと紹介し、「地道に状況を観察し、異変を察知して主君に伝えることが仕事。優れた忍者は名を残さず、大きなことをなしてい
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駿河湾フェリー、キラキラ!黄金色に塗装 清水-土肥、インバウンド取り込みに力
清水港と土肥港を結ぶ駿河湾フェリーは26日、黄金色の塗装を施した船体の運航を開始し、清水港で報道陣に公開した。高級感を演出するとともに、船内でも駿河湾フェリー限定の日本酒や弁当などを新たに提供し、インバウンド(訪日客)の取り込みに力を入れる。 改装は、金山などにちなんだ中央日本4県(静岡、山梨、長野、新潟)の観光誘客プロジェクト「黄金KAIDO」の一環。改装費は4100万円。青色を基調にした船体を黄金に塗り替え、「GOLD ROAD」の文字を入れた。 船内は天井や壁、柱の色を黄金に改装。1階の休憩室の壁画は、徳川家康が土肥金山から駿府に向けて船で金塊を運ばせていた風景と富士山を表現した。
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三島食文化の盛り上げに貢献 料理人ら3人、市長に受賞報告
地域の食文化推進などへの貢献がたたえられて表彰を受けた三島市の料理人ら3人がこのほど、三島市役所に豊岡武士市長を訪ね、喜びを報告した。 報告に訪れたのは、県の「ふじのくに『食の都』づくり表彰」で、ふじのくにマエストロシェフの称号を与えられたフランス料理店「おんふらんす」のオーナーシェフ田中季次さん、ふじのくに食の都づくり貢献賞を受賞したみしまコロッケの会の渡辺靖乃会長、県の「家康のてんぷらコンテスト」で準グランプリに輝いたイタリア料理店「ロザート」のオーナーシェフ笹俣江梨子さん。田中さんは「若い人に食を通じて地域や食材の魅力を伝える活動を続け、食で地域を盛り上げたい」と話した。 豊岡市長
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徳川家康 幻の城「城之崎城」見学会 戦国時代のロマンに触れる 磐田市
徳川家康が建造に着手し未完成のまま放棄され、幻の城と呼ばれる「城之崎城」の見学会が20日、城跡に建つ磐田市見付の磐田城山球場で開かれた。市内外の参加者約40人が戦国時代のロマンに触れた。 市が主催し日本城郭協会の加藤理文理事が進行役を務めた。城の本丸に相当する本曲輪(くるわ)の上に建てられた球場を案内した。着工当時は東海道に加え、今之浦が広がるなど水陸の交通の要衝だったとし「家康は遠江・駿河の2カ国支配を目指してこの地を選んだ」と強調した。 球場のスタンドの土台として活用されている高さ10メートル規模の土塁や、敵の侵入を防ぐために斜面を削った人工的な断崖「切岸(きりぎし)」なども視察。加
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「どうする家康」で浜松訪問 観光客の経済効果、静岡県内に408億円
浜松市は19日、同市ゆかりの徳川家康が主人公の2023年大河ドラマ「どうする家康」に関し、同市を訪れた観光客がもたらした経済波及効果が静岡県内で408億円に上ったと明らかにした。市役所で同日開催された官民連携組織「家康プロジェクト推進協議会」(会長・斉藤薫浜松商工会議所会頭)の最終幹事会で報告した。 このうち、市内分は8割弱に当たる318億円を占めた。遠州ゆかりの女性武将・井伊直虎が主人公となった17年大河ドラマ「おんな城主 直虎」の際の経済波及効果248億円(うち市内分207億円)を大幅に上回った。 観光客が増加したことに伴う直接効果は264億円(同212億円)。地元の雇用所得が増え、
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楽友会オーケストラ浜松、客席一体のステージに 23日公演へ練習
浜松市などの音楽愛好家でつくる「楽友会オーケストラ浜松」(高林克則団長)が、23日午後2時から浜名区のサーラ音楽ホールで開く公演「都田の杜にオーケストラがやってきた2」(静岡新聞社・静岡放送後援)に向けて練習に励んでいる。 17日には、20~80代の団員約80人が中央区幸のあいホールに集まり、全体練習を行った。リズムや強弱などを丁寧に確認し、音合わせを繰り返した。本番では、バレエ組曲の「白鳥の湖」や大河ドラマ「どうする家康」のテーマ曲など10曲ほどを披露する。 コンサートは20年以上にわたって毎年開催していた市内病院での演奏会がコロナ禍で開けなくなり、代替として昨年初開催した。高林団長
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家康ゆかりのミカン「存在知って」 藤枝・蓮華寺池公園内に移植
藤枝市は18日、同市の蓮華寺池公園内にある徳川家康ゆかりのミカンの木を園内のハナショウブ園付近に移植した。公園の新たな観光スポットとして市民にPRし、来園者の増加につなげる。 家康が自ら植樹したと伝わる駿府城公園(静岡市葵区)にある県指定天然記念物「家康手植えの蜜柑(ミカン)」の原木から枝分けした小枝が、1999年に史跡田中城下屋敷(藤枝市)に植樹された。2016年に同市のボランティア団体「蓮華会」が田中城の小枝を接ぎ木し、「孫蜜柑」として園内で育てていたが、植樹場所などを理由に市民の認知度が低かった。 市花と緑の課と地元の造園会社、同団体の関係者が協力して、高さ約4メートルの木を植えた
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藤井王将が揮毫「雲外蒼天(うんがいそうてん)」掛川市に 掛川城御殿三の間へ
掛川市は15日、掛川城の木造天守復元30周年を記念して将棋の藤井聡太王将(21)が市に贈った揮毫(きごう)をお披露目した。「雲外蒼天(うんがいそうてん)」の四字熟語で、額装して30日午前11時に掛川城御殿の三の間に飾る。 雲外蒼天は、雲を抜けた先には青空が広がっていることから、困難の先に明るい未来があるという意味。久保田崇市長は、徳川家康による今川氏攻めの際、掛川城の井戸から霧が噴き出して攻撃を阻んだとする伝説に触れ「掛川城の別名は『雲霧城』。ふさわしい文字を揮毫してもらった」と喜んだ。 約7カ月間にわたる掛川城の30周年記念事業は29日に開幕する。29~31日に幕開けのイベント「掛川城
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“松潤家康” 威厳漂う 浜松城で写真展示
俳優松本潤さんが大河ドラマ「どうする家康」で演じた徳川家康公の写真展示が15日、浜松市中央区の浜松城天守門で始まった。写真家操上和美さんが撮影した縦150センチ、横113センチの大型写真1枚を公開。5月6日まで、無料で観覧できる。 東京・六本木で1月まで開催されていた松本さんの展覧会「PERSPECTIVE」から、松本さんの好意で市に貸し出された。秀吉没後、豊臣勢と対決姿勢を強めていく家康公を演じた時期の写真。松本さんはひげを蓄えた険しい表情で、天下人の威厳と覚悟を漂わせている。 初日は中野祐介市長が参加して除幕式を行った。中野市長は「りりしい家康公を写された、よりすぐりの1枚。多くの方に見
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ぷらっとTOKYO 北千住から南千住 鷗外、芭蕉のゆかりの地
東京都足立区の北千住駅は、4社5路線が乗り入れるターミナル駅。「日本全国、北は北千住駅から南は南千住駅まで」という、ローカルギャグに触発されて、駅から真っすぐ南へ歩いてみた。 千住は江戸時代、日光街道の宿場町であるとともに流通の街としても繁栄した。神田、駒込と並び江戸三大青物市場と呼ばれ、戦前まで活気あふれる問屋街だった。現在商店街としてにぎわう旧日光街道沿いには、当時の店や問屋名を書いた木札があちこちに下げられている。 文豪・森鷗外ゆかりの石碑「森鷗外旧居橘井堂[きっせいどう]跡」は、鷗外が千住で、父と医療活動に従事していたことを今に伝える。この頃の様子は、短編小説「カズイスチカ」に描
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徳川刀剣伝承プロジェクトCF 半日で目標金額到達 5月まで継続 久能山東照宮
徳川家康をまつる久能山東照宮が6日に募集を開始した「刀剣伝承プロジェクト」のクラウドファンディング(CF)が、わずか半日で目標1千万円に達したことを受け、同東照宮博物館学芸員の宮城島由貴さん(38)は7日、「こんなに早く、多くの支援をいただきありがたい」と感謝した。 CFは徳川歴代将軍所用の刀剣を後世につなごうと企画された。家康の愛刀で重要文化財「無銘 光世作(ソハヤノツルキ)」などの刀剣保管用の白鞘(さや)の新調、国宝の太刀「銘真恒(さねつね)」の外装の復元模造制作に役立てる。 同東照宮による過去の刀剣修復CFの目標金額500万円と比べ、今回は目標金額を倍の1千万円と設定したが、約10
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徳川財団の文化財2万点 収蔵展示には狭すぎ? 浜松大河ドラマ館建物、面積不足
浜松市は7日、1月に閉館した浜松城公園内の「浜松大河ドラマ館」(中央区)を活用して整備を計画する徳川記念財団の所蔵品展示収蔵施設について、国の指針に沿って規模を改めて概算した結果、現建物は貴重な文化財を収蔵・展示するには狭く、現施設だけでは必要面積の確保が困難であることを明らかにした。現時点で所蔵する資料の詳細も判明しておらず、3月中に予定していた施設整備案の提示を見送る。市議会2月定例会本会議で稲葉大輔氏(自民党浜松)の代表質問に答えた。 市によると、徳川宗家から管理を託された資料や各地の美術館に収蔵中の品を含めた所蔵品は約2万点。国指定重要文化財の茶道具「唐物肩衝茶入 銘 初花」や家康
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江川酒「今年は辛口」 伊豆の国・英龍公広める会 会員ら上槽作業見守る
幕末の伊豆韮山代官、江川太郎左衛門英龍の業績を全国に発信している「江川英龍公を広める会」が、江川家に伝わる日本酒「江川酒」の復元に取り組んでいる。江川家の田んぼで会員らが育てた米を使い、万大醸造(伊豆市)に依頼して酒造りを進める。会員らは2月、同社を訪れ仕込み作業の状況を確認した。 江川酒は徳川家康も好んだとされ、江戸中期まで醸造されていたが、幕府の財政改革に伴い作ることができなくなり、一度は途絶えた。ただ、製法書が見つかったことから2021年、同会が復元に挑んだ。 最初の年は酒米「誉富士」、2年目からは会員が育てた一般米「アイチノカオリ」を使う。2月上旬に3段仕込みの最後の工程を終え、下旬
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徳川歴代将軍の刀剣、後世に 家康愛刀ソハヤノツルキ鞘新調などCF開始 久能山東照宮
徳川家康をまつる久能山東照宮は6日、徳川歴代将軍所用の刀剣を後世につなぐ「刀剣伝承プロジェクト」の発表会を静岡市駿河区の同東照宮社務所で開いた。初代将軍・家康の愛刀で重要文化財の太刀「無銘 光世作(ソハヤノツルキ)」など14本について保護用の白鞘(しらさや)を新調。また、2代将軍・秀忠が奉納した国宝の太刀「銘真恒(さねつね)」の外装の拵(こしらえ)は損傷が激しく、修復できるか検証するため復元模造を制作する。同日から、費用の一部を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。 日本刀を長期間保管する際に入れておく白鞘は、寿命が30年程度とされる。一方、同東照宮の14本の白鞘は作成から160年以
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家康・松本潤さんを信長・岡田准一さんがパチリ! 大河収録中に撮影の写真、静岡市の旧ドラマ館に展示
大河ドラマ「どうする家康」で織田信長役を演じた岡田准一さんがドラマの現場で撮影した写真の展示が20日まで、静岡市葵区の静岡浅間神社境内の旧大河ドラマ館で開かれている。被写体は主演を務めた松本潤さん。徳川家康ゆかりの地を紹介するパネルとともに並ぶ。入場無料。 松本さんが2023年12月8日~24年1月21日まで、東京都で開催した自身の展覧会「JUN MATSUMOTO EXHIBITION『PERSPECTIVE』」に出展された作品の一部。松本さんから「作品を静岡市に無償で貸し出したい」との提案があり、旧ドラマ館で展示することになった。岡田さんが撮影した家康姿の松本さんの写真3点を提供した。
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炭化米 室町中期の兵糧か 「戦国の波 垣間見える」 磐田・社山城跡から出土 市教委調査
磐田市指定史跡の社山(やしろやま)城跡(同市社山)で40年以上前に炭化した状態で見つかった米が室町中期の1436~77年の兵糧だった可能性が高いことが1日までに、市教委文化財課の調査で分かった。社山城が16世紀の室町後期や戦国時代に戦乱の舞台になったとする記録はあったが、15世紀代の資料が確認されたのは炭化米が初めて。兵糧が戦火で焼かれたとみられ、同課は「記録よりも早くから城が戦乱に巻き込まれていたことを裏付けている」としている。 社山城は標高約130メートルの丘陵地に建っていた山城で、築城時期は不明。現存する文献では、1501~03年に今川氏と斯波氏の遠江守護職を巡る抗争の舞台になった
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米ドラマ「SHOGUN 将軍」出演 コズモ・ジャーヴィス 「按針」 史実尊重しながら
俳優真田広之が主演とプロデューサーを務め、ハリウッド映画の制作陣が戦国時代末期の日本を描く全10話の米ドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」が27日、配信開始となる。徳川家康や石田三成など実在の人物から着想を得た作家ジェームズ・クラベルのベストセラー小説「将軍」が原作で、英国人航海士の役はウィリアム・アダムス(三浦按針)がモデル。物語の鍵を握る主要キャストを務めた俳優コズモ・ジャーヴィスは「アダムスはとても興味深い人物。史実を尊重しながら、脚本が求める人物像を組み合わせるのに苦心した」と撮影を振り返った。 作品は、覇権を狙う戦国武将たちの駆け引きや策略が渦巻く群像劇。1600年、「天下分け
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徳川頼宣と忠長 2人の駿府藩主 「後の名君」と「ヒール役」
現在の静岡県中西部を中心とした江戸期の駿府藩には徳川家康が1616年に死去した後、幕府直轄領となる32年ごろまでの間に、2人の藩主が存在した。一人は後に「御三家」の一つ紀伊徳川家の祖となり、死後は名君「南龍公」とたたえられた家康十男の徳川頼宣(1602~71年)。もう一人は三代将軍家光の実弟として大藩を預かりながら、乱行を繰り返したとして責めを負い自害した徳川忠長(1606~33年)。短命に終わった駿河徳川家を治めた2人の業績を追った。(教育文化部・マコーリー碧水) 頼宣 紀伊徳川家の祖、「南龍公」 徳川頼宣の言葉を刻んだ「立志の碑」=浜松市中央区の市立舞阪中 「十四歳が二度あるか
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遠州の史跡やイベント 写真投稿を 歴史・文化スポット発信へ 静岡県西部地域局がコンテスト
昨年の大河ドラマ「どうする家康」で注目を集める静岡県西部の歴史・文化スポットの魅力を発信しようと、県西部地域局は3月10日まで、写真共有アプリ「インスタグラム」で「SNAP ENSHU(スナップ エンシュウ)フォトコンテスト」を開催している。 2023年1月1日から24年3月10日までに浜松市や湖西市など遠州地域で撮影した写真を募る。史跡や建造物などの歴史文化部門と、イベントやグルメなどの魅力部門の2部門。応募方法は写真に撮影した場所と年月日を記載し、「#スナップエンシュウ」のハッシュタグを付けて投稿する。 各部門の入賞者には遠州地域の特産品ギフトセットを贈る。 問い合わせは同コンテス
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家康ゆかりの名所 てくてく 清水区でイベント 静岡市
しずおか健康長寿財団は16日、静岡市清水区興津地区で徳川家ゆかりの寺院などを歩いて巡る歴史散歩イベントを行った。 同市や焼津市を中心に県内各地から約30人が参加した。JR興津駅を出発して清見寺や坐漁荘などを巡る約3キロのコースを2時間半かけて歩き、各所でガイドの案内を受けた。参加者は写真を撮ったり、ガイドに質問したりしながらイベントを楽しんだ。 同財団が行う、中高年の生きがい作りや社会参加を目的にした事業の一環。昨年、大河ドラマ「どうする家康」が放送されたことにちなみ、今回のコースを選んだ。
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定年延長で40人増員 職員定数 改正案を提出 浜松市
浜松市は職員定数を40人増やす市職員定数条例改正案を16日開会の市議会2月定例会に提出した。本年度始まった公務員定年延長の影響で増員となった。2024年4月1日施行予定で、旧県費負担教職員の移譲分を除く職員定数は23年度の5114人から、24年度は5154人になる。 20年度に定めた定員適正化計画だと、24年度は23年度より20人少ない5094人。市人事課によると、計画上の20人に加え、行政区再編で区長や副区長らの減員10人、コミュニティ担当職員増員4人が生じ、26人の削減となる見込みになっていた。一方、61歳になる来年度も定年延長で継続勤務する職員が66人いて、差し引き40人の増となった
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ロケーションジャパン大賞「どうする家康」と浜松市グランプリ ロケツーリズムは伊東市が地域大賞
地域活性化に貢献した最近1年間の映像作品とロケ地など舞台になった自治体を顕彰する「第14回ロケーションジャパン大賞」の授賞式が15日、都内で開かれた。大河ドラマ「どうする家康」と浜松市が最高賞のグランプリに輝いた。静岡県内関係の作品・地域が最高賞に選ばれたのは初めて。 イベントやキャンペーンを発信し続けたほか、出演者の招聘(しょうへい)を通じて地域から作品を盛り上げたことが高く評価された。2023年5月の浜松まつりに合わせて実施した松本潤さんらによる騎馬武者行列は約68万人を集め、全国から注目された。 式典に出席した中野祐介市長は「昨年は市が大河ドラマに沸き、多くの出演者や全国のファンに
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大御所役にISSAさん、宍戸開さん 静岡まつり4月5日開幕 前夜祭でドローンショーも
静岡まつり実行委員会は13日、静岡市内で会見を開き、第68回静岡まつりを4月5~7日に開催すると発表した。主要イベント「大御所花見行列」の大御所(徳川家康)役は人気男性グループ「DA PUMP」のISSAさんと俳優の宍戸開さんが務める。 5日は同市葵区の駿府城公園で前夜まつりを開き、ドローン約70台で時代調の図柄を表現するショーを初めて行う。6、7の両日実施される花見行列は6日にISSAさん、7日に宍戸さんが出演する。同区の御幸通りを歩行者天国にして実施する市民総踊り「夜桜乱舞」も6、7の両日開催し、それぞれ約800人が参加する見込み。 久保田隆実行委員長は「昨年は大河ドラマもあり、静岡
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個性ある葉 オモトずらり 家康が愛した園芸植物、掛川花鳥園で展示
掛川市南西郷の掛川花鳥園で10日、園芸植物オモトの展示が始まった。市内外の愛好家が育てた50点を展示している。11日まで。 オモトは徳川家康が愛したとされ、江戸時代に盛んに栽培された多年草。葉の白斑が山肌に残った雪を想起させる品種「残雪」や、カールした葉が特徴的な「玉獅子の虎」などこだわりの鉢が並ぶ。 9点を出品した日本おもと協会県支部の松下実事務局長(75)は「形や色が年々変化するのが魅力。葉がこれほどきれいな植物はあまりない」と話す。
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県広報コンクール 浜松市、配信映像で最優秀 市の魅力や施策 10分で紹介
浜松市広聴広報課が毎月配信する広報映像コンテンツ「NEW浜松ふかぼり部」が本年度の静岡県広報コンクール審査会で、同市として8年ぶりとなる映像部門最優秀賞を受賞した。市の話題や魅力、市民生活に関わる施策を毎回10分程度で分かりやすく紹介し、高評価を受けた。 受賞したのは2023年6月配信の「家康伝承と浜松」。徳川家康公にまつわる逸話や史跡、今も残る地名などについて、豊富な映像資料を交えて学芸員が解説している。司会役のタレント井川絵美さん、山田門努さんの掛け合いが軽妙で親しみやすい。 このシリーズは22年度に毎月配信を始め、23年度に形式を一新。若者に人気の解説動画を参考に、登場人物を丸顔の
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駿府城の位置「家康には最適」 静岡県歴史研究会が成果発表
静岡県歴史研究会は4日、静岡市葵区の市歴史博物館で研究発表会を開いた。同会の篠原旭会長(78)=同市駿河区=と歴史研究家の桜井明さん(71)=同区=が、徳川家康と駿府の地にまつわる研究成果を報告した。 「竹千代(家康の幼名)は駿府で何を学んだか」とのテーマで研究した篠原会長は、家康が幼少期に駿府で戦国三大文化の一つである京風で優雅な今川文化を経験したことに着目。戦乱の時代に文化的で平和な暮らしを体験したことが、「天下太平の世」を目指すきっかけになったとの見方を示した。 桜井さんは駿府城について考察した。朝廷や西日本の巨大勢力をコントロールしながら江戸にいる2代将軍徳川秀忠を指導する必要が
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歴博の魅力発信へ高校生提案 静岡市葵区 キャラや弁当、スタンプラリー
常葉大橘高(静岡市葵区)の英数科2年生が30日、市歴史博物館(同区)の魅力発信に向けた企画・提案の発表を同博物館で行った。若者の視点で練り上げた商品開発案やイベントなどを職員らに提案した。 生徒30人が6組に分かれ、地元食材を使った弁当の発売や博物館のイメージキャラクターの考案、親子向けスタンプラリー開催などの案を示した。徳川家康をモチーフにしたプラモデルの開発を提案したグループは、サンプル品を披露して市内でプラモデル産業が盛んな理由や製品化に向けた流れなどを説明し、「博物館の看板商品として扱ってみてはどうか」と勧めた。
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受験必勝 朝比奈ちまき 藤枝の保存会 古文書もとに復元 戦国時代の“縁起食”でエール
藤枝市の住民有志でつくる朝比奈ちまき保存会(鈴木秀樹会長)は29日、岡部中を訪れ、戦国時代に勝利を導くとされた「朝比奈ちまき」を3年生約70人に贈った。高校入試を控えた受験生に縁起物を差し入れ、志望校合格に向けてエールを送った。 保存会によると、朝比奈ちまきは戦国時代の携帯食。戦場で食べると体力や気力が充実し、常に勝利を呼び込んだとされる。徳川家康にも献上され、保存会が古文書をもとに復元した。 生徒は会員による紙芝居で朝比奈ちまきの由来を学んだ後、ちまきを味わった。「おいしい」「もちもちしている」と好評で、受験必勝へ決意を新たにした。岡部町三輪の神(みわ)神社で祈祷(きとう)した絵馬も受け取
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10歳児童の成長祝い 誕生日新聞 青葉地区連合子供会が催し 静岡市葵区
静岡市葵区の青葉地区連合子供会は28日、「2分の1成人式」や餅つきなどで地域の親睦を深める新春恒例のイベントを、同区の宝台院で開いた。新型コロナ感染拡大の影響で開催は4年ぶりとなり、心待ちにしていた地域住民が催しを楽しんだ。 「2分の1成人式」には本年度10歳の児童10人が出席し、それぞれが誕生日の静岡新聞朝刊1面が印刷された記念日新聞を主催者から受け取った。新通小4年の大口敬斗君(10)は「姉2人ももらっていた記念日新聞はとてもうれしい。今年は野球を頑張りたい」と語った。 会場ではつきたての餅を使った温かいおしるこも振る舞われた。同院が徳川家康の側室於愛(おあい)の方の菩提(ぼだい)寺
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正月の縁起物やお札奉納 浜松秋葉神社で「焼納祭」
浜松市中央区の浜松秋葉神社で28日、縁起物を火の神に納める「焼納祭」が開かれた。正月飾りやお札を奉納する多くの家族連れらでにぎわった。 焼納祭は約450年前に徳川家康の命で同神社が建立されて以来続くとされる行事。正月を締めくくる“あきはさん”の日として地域住民に親しまれている。コロナ禍以降は分散奉納を呼びかけていて、今年も22日から持ち込みを受け付けた。参拝者は年神への感謝を込めてしめ飾りなどを納め、一年の平穏無事を祈願した。 縁起物やお札は2月28日の特別鎮火祭でも受け付ける。袴田哲司宮司(64)は「地域のみなさんが健やかに過ごせる一年になるよう願っている」と話
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徳川家康が築いた幕府の拠点・江戸 静岡の地名、首都に今も
徳川家康の江戸城建築や城下町整備をきっかけに発展した江戸には、約260年間にわたり幕府の拠点が置かれた。江戸には静岡県ゆかりの地名があり、改称を経て東京都となった現在も残っている名前も。史料や識者への取材から地名の由来を探った。 浜松町-町名主の出身に由来 「改正分間江戸大絵図」(東京都公文書館蔵・部分)/赤丸部分の拡大写真を90度回転。「ハマ松丁」の文字が読み取れる オフィスビルが立ち並ぶ日本のビジネスの中心地・東京都港区。同区浜松町は、遠江国浜松(現浜松市)にちなんで名付けられた。幕府の官選地誌「御府内備考」によると、浜松町は元々、久右衛門町と呼ばれていた。近くに
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徳川家康 浜松での足跡たどる 静大・小和田名誉教授が講演
静岡大の小和田哲男名誉教授を講師に迎え、浜松の歴史を学ぶトークショー「おしえて!家康 おしえて!浜松」(静岡新聞社・静岡放送主催)が24日、浜松市中央区のアクトシティ浜松で開かれた。徳川家康が足かけ17年間を過ごした浜松での足跡をたどった。 「家康は浜松に何を遺(のこ)したか―伝承と史跡」と題し、三方ケ原の戦いの逸話をはじめ、家康にまつわる言い伝えとその信頼性をテーマに講演した。正室の築山殿が武田勝頼との内通を疑われて命を落とした築山殿事件については「家康を神君とする中で、周りに責任を押しつけるために作られた説ではないか」との見解を示し、築山殿が悪女との説を否定した。 近年、浜松城の石垣
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静岡大河ドラマ館、市民の入館無料に 20日から閉館28日まで
静岡市は19日までに、葵区宮ケ崎町の静岡浅間神社境内に設置され、2023年の大河ドラマ「どうする家康」の世界観を紹介している静岡大河ドラマ館の市民の入館料を20日から閉館する28日まで無料にすると発表した。 窓口で運転免許証など静岡市内在住と分かる書類を示すことで、大人の入館料200円を無料にする。市外の入館者は浜松、岡崎両市の大河ドラマ館か岐阜関ケ原古戦場記念館(岐阜県関ケ原町)の入場券を示した場合に入館料400円を200円に割り引く。小中学・高校生は無料。 徳川家康や今川義元など戦国武将のかぶとをデザインしたはがき大のオリジナルカードを入館者1人につき1枚無料配布している。
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世界かんがい遺産 知事に報告 北山用水(富士宮) 本宿用水(長泉)の関係者
昨年11月に「世界かんがい施設遺産」に登録された富士宮市の北山用水、長泉町の本宿用水を管理する団体の関係者がこのほど、県庁を訪れ、川勝平太知事に登録を報告した。 富士宮市北山用水運営協力委員会の石川雅洋会長は、用水と徳川家康との縁などを紹介し「今後も歴史ある北山用水を守り、後世に伝えていく」と述べた。本宿共有財産管理委員会の大川義清委員長は「400年にわたって水田、防火、生活用水として利用されてきた」と述べ、観光資源としての活用にも意欲を見せた。 川勝知事は「地域の数十世代にわたる努力のたまもの。県も一緒に守っていきたい」と語った。 同遺産は、建設から100年以上が経過し、歴史的価値の
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「勝栗」お守りで受験に打ち勝て 保存会が光が丘中に贈る 浜松市
徳川家康ゆかりの「光明勝栗(こうみょうかちぐり)」の伝承に取り組む光明勝栗保存会が18日、高校受験に臨む浜松市天竜区山東の光が丘中3年生54人に勝栗入りのお守りを贈った。保存会の鈴木茂宣代表は「地域の伝統を認識しつつ、受験成功につなげてほしい」と話す。 光明勝栗は家康が隣国武田家と光明山(同区)で戦った際、味方してくれた農民から献上された栗を吉祥につながると喜んだとの伝承に由来する。江戸時代に入っても将軍家への献上は続いたと伝わる。 保存会は昨年9~11月、同区只来(ただらい)で収穫した栗を乾燥させて皮をむき、布袋に詰めてお守りを製作した。受け取った3年の鈴木結斗さん(15)は「とてもあ
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松潤家康の甲冑、勢ぞろい 静岡の大河ドラマ館 28日閉館まで
2023年の大河ドラマ「どうする家康」の世界を紹介する静岡市葵区の大河ドラマ館で16日、主演の松本潤さんが身につけた甲冑(かっちゅう)「歯朶具足(しだぐそく)」の公開が始まった。展示中の「金荼美具足(きんだみぐそく)」「紺具足」を含め、ドラマに登場した徳川家康の甲冑3点を同時に見られる。 歯朶具足は家康が関ケ原の戦いや大坂の陣で着用したとされる黒の甲冑。かぶとの前に立てる「前立(まえたて)」がシダの葉の形であることから名付けられた。実物は国指定重要文化財で、駿河区の久能山東照宮に所蔵されている。 同市の大河ドラマ館の開館は28日までで、今回が最後の追加展示となる。市観光・MICE推進課の
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浜松大河ドラマ館 64万314人来場 岡崎と静岡を上回る見通し
浜松市は15日、中央区の浜松城そばで14日まで営業した「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」の合計来場者数が64万314人だったと発表した。8日に閉館した岡崎大河ドラマ館(愛知県岡崎市)の63万6420人を超えたほか、28日閉館予定の静岡大河ドラマ館(静岡市葵区)も上回る見通し。 浜松大河ドラマ館は23年1月22日にプレオープンし、3月1~17日の休館期間を経て同18日にグランドオープン。計341日間営業した。来場者数は17~18年に浜名区細江町に開設された「おんな城主 直虎」の大河ドラマ館78万923人に及ばなかったが、国内外から団体客が訪れ、コロナ禍で落ち込んだ観光業の回復に好材料となっ
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浜松大河ドラマ館が閉館 記念式に阿茶局役の松本若菜さんら登場
昨年の大河ドラマの放送に合わせて開設された浜松市中央区元城町の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」が14日、閉館した。市などは最終営業日を記念したクロージングセレモニーを同館前で開き、昨年1月のプレオープン以来、60万人以上に及んだ来館に感謝の意を伝えた。 徳川家康の側室・阿茶局を演じた俳優松本若菜さんと、ドラマ制作統括の村山峻平さんを招いた。松本さんは「強くてすてきな女性を演じることができ、実りがあった」と語った。村山さんは「浜松の皆さんに閉館を見届けてもらい、うれしく思う」と話した。 中野祐介市長は目標以上の来館者数を達成したのに触れ「成功を一過性にせず、浜松に繰り返し足を運んでもら
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信長、秀吉、家康と「天下」考察 静岡市歴史博物館 特別講演会
静岡市歴史博物館は14日、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康それぞれを研究する学芸員を招いた特別講演会を市民文化会館で開いた。3人が向き合った“天下”をテーマに、歴史上どのような役割を果たしたのか考察を発表した。歴史博物館開館1周年の記念事業。 大阪城天守閣館長の宮本裕次さんは、家康が関ケ原の合戦前後に大坂城を政務拠点にしていたと説明。豊臣家が滅んだ理由について豊臣家の自滅や家康の天下取りへの野心など時代によって語られ方が変化することを指摘し、「(天下太平を実現したとされる)家康に対しては賛美だけでなく、人物像を見直すことも重要」と強調した。 滋賀県立安土城考古博物館の高木叙子さん、名古屋市博物館
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家康ゆかりの地 浜松に剣士集う 「徳川杯」初開催 中学生熱戦
徳川家康公ゆかりの地・浜松に東海地区から選抜された中学生剣士が集い、心身錬磨や技術向上を図る「第1回徳川杯争奪中学校剣道大会」(浜松剣道連盟主催、徳川記念財団など後援)が13、14の両日、浜松市中央区の浜松アリーナで開かれた。13日の錬成会に続いて14日は男女各32中学校・クラブが5対5の団体戦を行い、予選リーグと決勝トーナメントで頂点を競った。 昨年放送の大河ドラマ「どうする家康」を機に改めて注目された家康公にまつわる歴史や文化をはじめ、天下太平の世を築いた家康公の思いを、未来を担う中学生らに伝えようと「徳川」を冠した大会を創設した。開催に当たっては同財団の公認に加え、市や多くの地元企業か
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戦国時代の富士宮、1冊に ゆかりの武将や攻防を紹介 市広報紙連載まとめる
富士宮市は2023年に広報紙で連載した「戦国時代の富士宮」を1冊にまとめ11日、市役所窓口で配布を始めた。富士宮にゆかりのある武将や攻防を紹介する。 連載は大河ドラマ「どうする家康」を契機に始めた。北条、武田、今川の3家が駿河国の富士川以東「河東」で覇権を争った歴史から、徳川家康が富士宮に残した功績までを全8回で特集した。織田信長の武田家討伐後の凱旋(がいせん)旅行「富士遊覧」などを、史料とイラストで解説した。市内に残された史跡の写真も盛り込んだ。 冊子はA5判26ページ。希望者は市広報課で直接受け取れる。編集を担当した同課の村瀬裕美子さんは「富士宮は富士の巻狩りなど鎌倉時代の印象が先行
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フードロス減へ料理グランプリ 浜松市役所で家康くんPR 2月末まで投票可
家庭でのフードロス削減に向けて各都道府県の特産品を残さず使った料理の日本一を決める「捨てたもんじゃない!グルメグランプリ」(味の素主催)の静岡県代表サポーターを務める浜松市マスコットキャラクター「出世大名家康くん」が11日、市役所で同グランプリやフードロス削減の取り組みをPRした。 各都道府県のご当地食材を無駄なく使い切った47種の料理のレシピから一般投票などによって日本一を決定し、フードロス削減意識や食材使い切りレシピを周知する企画。静岡県からは切り落としたチンゲンサイの根元をバラの花に見立て、視覚でも楽しめるスープを出品した。市は家庭ごみ減量を推進していることから県代表サポーターに名
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コラム窓辺 鷹狩りと家康【中村羊一郎/静岡市歴史博物館長】
初夢、ご覧になれましたか。一富士・二鷹[たか]・三なすび。どれも徳川家康のお好みとされていますが、なかでも鷹は特別な存在でした。大御所時代の家康は、言い方は悪いけれど、暇さえあれば鷹狩りに出ています。駿府近郊に鷹狩りに行った時、水田の水を落とせと言ってあったのに、水が抜いてないではないかと、関係者を牢屋[ろうや]に入れたほどの執心ぶりでした。 鷹狩りの主役は鳩[はと]ほどの大きさのハイタカです。山中の巣から直接捕獲した幼鳥を巣鷹[すだか]といい、その捕獲と献上は地元民の義務でした。営巣保護区ともいうべき巣鷹山は梅ケ島と井川にそれぞれ数カ所ありました。村人は彼岸過ぎから鷹の飛翔[ひしょう]を
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徳川将軍家の所蔵品集約 浜松の新施設で展示へ 家康直筆書画、刀剣、茶道具…資料2万点
浜松市は14日に閉館する「浜松大河ドラマ館」(中央区元城町)の建物を活用して整備する徳川記念財団所蔵品展示収蔵施設の主な収蔵品について、10日の有識者検討委員会で明らかにした。国指定重要文化財の茶道具「唐物肩衝茶入 銘 初花」のほか、家康公直筆の書画、将軍が継承した刀剣、大奥の銀細工など、将軍家の生活が感じられる資料約2万点を収蔵すると説明した。 財団は市が整備する新施設に、徳川宗家から管理を託された資料や各地の美術館に収蔵中の品を含め、すべての所蔵品を集約する意向を示している。詳しい品目は財団が調査中で、市は3月の次回委員会で必要な機能やスペース、現建物の改修の要否を含めた基本計画案を明
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「発酵」架け橋に静岡の魅力創出 ビール「家康公クラフト」開発 静大の文理融合研究や産学官連携から
静岡大の研究組織「発酵とサステナブルな地域社会研究所」(所長・大原志麻人文社会科学部教授)が文理融合の研究と産学官での連携で静岡の新たな魅力づくりに挑んでいる。徳川家康にちなんだ静岡市産クラフトビール「家康公クラフト」の開発など、組織発足から約2年で続々と地域ブランドの醸成に着手。「発酵」を架け橋として地域の活性化を目指す。 市内3醸造所が製造した家康公クラフトのうち「ゴールデンエール」は、醸造に家康ゆかりの井川大日峠のツツジから得た酵母を用いたのが特徴。透き通った黄金色と軽やかな飲み口のビールで、酵母由来の花の甘い香りが広がる。ゴールデンエールを手がけた醸造所「アオイ・ブリューイング」
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掛川の歴史研究家 柴さん 家康の姫 生涯たどる 嫁ぎ先での功績 丹念調査
80歳を機に都内から掛川市に移住した歴史研究家柴桂子さん(86)=同市本郷=が、徳川家康の娘や養女の人生を追った著書「徳川家康三十二人の姫君の結婚―もう一つの大名統制」(みらいま)を出版した。それぞれの生い立ちや功績をたどり、政略結婚の背景をひもといた。 柴さんは日本近世史と女性史が専門。家康が迎えた養女の多さに着眼し、嫁ぎ先の大名家の家譜や軍記物などを丹念に調べて結婚後の養女の記録を掘り起こした。文献に登場する女性の多くは名前が判明せず、政略結婚と子どもを産むためだけの存在として扱われていることに強い違和感があったという。 著書で浮かび上がらせたのは、しっかりした意思を持ち幕藩体制の
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浜松大河ドラマ館 来館者60万人到達 14日閉館、企画も検討中
浜松市中央区の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」の来館者数が7日、60万人に到達し、同館で記念式典が開かれた。節目の来館者となった横浜市の会社員星原早紀さん(29)と両親の3人に浜松産の静岡イチゴ「章姫(あきひめ)」が贈られた。 徳川家康を演じた松本潤さんのファンで、大河ドラマを全話視聴したという星原さんは「(大河ドラマ館に)ずっと来たいと思っていて、まさか記念の来館者になれるなんて。いい一年を過ごせそう」と笑顔で話し、中野祐介市長から記念品を受け取った。 同館は昨年1月22日にプレオープンし、3月18日にグランドオープンした。頻繁な展示品の更新やイベント開催といった工夫でリピーターの
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武将・補佐人の生きざま描く 静岡市清水区の望月さん 家康家臣らを研究、冊子に
静岡市清水区由比で郷土史や武将の研究に取り組む望月良英さん(82)がこのほど、「武将・補佐人の人間研究」を自費出版した。大河ドラマ「どうする家康」に登場した徳川家康の家臣本多忠勝らを含む計36人を取り上げ、一人一人の人間性を掘り下げる内容に仕立てた。 「単なる歴史上の出来事だけではなく、主君の働きの裏には補佐人のどんな貢献があったのか」「補佐人は主君とどんな関係性を築いていたか」などをテーマに据えた。「現代に残る歴史は勝者から見た歴史であり、悪者とされる人物にも良さや美学がある」という考えの下、自身が参加する武将研究会の活動で会員らと研究、議論した内容を編集し再構成した。 地名や人名など
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水上主将(ブレス浜松)一日署長 110番適正利用を 浜北署
浜北署は6日、1月10日の「110番の日」を前に、バレーボール女子Vリーグ2部のブレス浜松主将の水上真悠子選手を一日署長に任命し、110番の適正利用を呼びかける広報キャンペーンを展開した。 同署で川合将仁署長から委嘱状を受け取った水上選手は、パトカーに乗ってプレ葉ウォーク浜北(浜松市浜名区)に出発。警察官の制服姿で買い物客らに110番と警察相談専用電話「#9110」の使い分けなどを紹介する啓発品を配った。 ブレス浜松の西行米、畠山初音両選手も一日広報大使として、市のマスコットキャラクター「出世大名家康くん」「出世法師直虎ちゃん」とともに啓発活動に参加した。水上選手は「バレーも警察も正確に
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浜松大河ドラマ館 8日まで市民無料
浜松市は6~8の3日間、中央区元城町の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」で市民の入館料を無料とするキャンペーンを実施する。マイナンバーカードや免許証など住所がわかる身分証明書を入り口で提示すれば、本人を含めて同行者4人まで入館できる。 同館の営業は14日まで。1年間の市民への感謝を伝えようと企画した。入場者には武将の名をデザインした特製ステッカーを配布中で、7、8の両日は限定で新作が登場する。既に前売り券を持っている人は専用サイトで地場産品などが当たる抽選に応募できる。
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宿場巡りスタンプ集めるキャンペーン 東海道歴史街道観光推進協
静岡市や静岡商工会議所などでつくる東海道歴史街道観光推進協議会が、専用ハンカチにスタンプを集めながら市内を巡った人にオリジナルメモ帳を贈る「東海道福あつめキャンペーン」を28日まで実施している。 蒲原、由比、興津、江尻、府中、丸子の6宿と日本平、久能山の2峠の計18カ所にスタンプを置いた「しずおか東海道ご縁めぐりスタンプラリー」の一環。一部を除くスタンプ設置場所で「富士山染め」などの専用ハンカチ(税込み500円)を購入して参加する。 静岡浅間神社(同市葵区)境内のギフトショップにある「家康公スタンプ」を含む計3種類以上のスタンプを集めると、同ギフトショップなどでメモ帳をもらえる。先着50
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自慢の横須賀凧 空高く舞う 掛川、磐田の愛好家が揚げ初め
掛川市の凧(たこ)揚げ愛好家グループ「遠州横須賀凧一二三会」は3日、同市山崎の水田で凧の揚げ初めを行った。掛川、磐田市から計3団体が参加し、横須賀凧など自慢の凧で空を彩った。 横須賀凧は色鮮やかで多様な形があることが特徴とされ、徳川家康が武田方の高天神城を攻略する様子を表現した「巴(ともえ)」や赤色を背景に鶴や松を描いた「とんがり」などがある。この日は風が弱かったものの、参加者は糸を巧みに操り空高く凧を揚げた。1987年から続く年始恒例の行事で37回目。内藤剛代表(62)は「平和の願いを込めて、和気あいあいと凧を揚げた。希望の持てる1年にしたい」と話した。
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【2023年 十大ニュース 静岡県内】袴田さんの再審始まる/清水立体工事現場で橋桁落下
静岡新聞社は県内の今年の十大ニュースを選んだ。1位は袴田巌さん(87)の再審開始。2位は静岡市清水区で発生した国道1号静清バイパスの立体化工事現場での橋桁落下事故。3位に静岡、浜松両政令市長選で新市長誕生、が入った。 ①袴田巌さんの再審始まる 再審開始の決定を受けて笑顔を見せる袴田ひで子さん(右手前)=3月13日、東京・霞が関 ドライブを終え帰宅する袴田巌さん。散歩中に再審開始が認められたが、拘禁症状がある袴田さんの体調に配慮し、決定内容は伝えられなかった=3月13日、浜松市中区 現在の静岡市清水区で1966年、一家4人を殺害したとして死刑が確定した袴田巌さ
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徳川将軍刀剣の鞘、新調へ 久能山東照宮、CFで支援募る 秀忠奉納の国宝は修復可能性調査
久能山東照宮博物館(静岡市駿河区)は2024年度から、徳川幕府の歴代将軍が寄進した刀剣の一部新調と復元事業を始める。初代将軍・家康の愛刀で重要文化財の太刀「無銘 光世作(ソハヤノツルキ)」をはじめ、14本の刀剣について保護用の白鞘(さや)を新調する。外装が激しく傷んでいる2代将軍・秀忠が奉納した国宝の太刀「銘真恒(さねつね)」は修復可能性を調べるため、復元模造の作成に取り組む。費用の一部について年度内には、クラウドファンディング(CF)で広く支援を募る予定。 「ソハヤ―」は家康の死の2日前に罪人の試し切りを行い、切れ味の良さから、子孫鎮護の刀とすると伝えたという。なお不穏な動きがあった大坂
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モザイカルチャー 辰や動物お出迎え 浜松市中区で1月12日まで
市民団体の浜松モザイカルチャー普及協会(小楠一会長)はこのほど、来年の干支(えと)の辰(たつ)などの作品を浜松いわた信用金庫本店(浜松市中区)ロビーに展示した。1月12日まで。 モザイカルチャーは植物を使った造形作品。シダやエケベリアなど主に果肉植物を使った作品で、かわいらしい表情の辰やウサギ、カメ、ピアノなど7種。徳川家康公の像とともに、利用客を迎えるように展示されている。小楠会長は「モザイカルチャーを身近に感じ、魅力を知ってもらいたい」と話す。
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静岡・浜松会場写真特集 大河ドラマ「どうする家康」出陣式
駿府城公園の巽櫓を背に撮影に応じる徳川家康役の松本潤さん(中央)、本多忠勝役の山田裕貴さん(右)、榊原康政役の杉野遥亮さん(左)=8日午前、静岡市葵区 徳川家康役の松本潤さん=8日午前、静岡市葵区の駿府城公園前 榊原康政役の杉野遥亮さん=8日午前、静岡市葵区の駿府城公園前 本多忠勝役の山田裕貴さん=8日午前、静岡市葵区の駿府城公園前 家康がよく分かる ドラマももっと楽しくなる ▶特設サイト「静岡県必読 今さら聞けない 徳川家康」
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殿の縁起物で良い年に! 金陀美具足、洋時計…大河に登場、家康の愛用品並ぶ 久能山東照宮博物館(静岡市)見どころ紹介
徳川家康が祭られている久能山東照宮博物館(静岡市駿河区)で2024年3月10日まで、家康ゆかりの品など約50点が並ぶ新春特別展示が行われている。黄金の「金陀美具足(きんだみぐそく)」をはじめ、大河ドラマ「どうする家康」で描かれた家康愛用品を鑑賞できる。学芸員の宮城島由貴さんに実物の見どころを聞いた。 金陀美具足 金陀美具足は永禄3(1560)年、今川の下にあった家康公(当時元康)が、敵対していた織田により補給路を断たれた大高城に兵糧入れした際に着用していたと伝わる甲冑(かっちゅう)。黄金の美しさはもちろんですが、他の甲冑に比べて細身な造りが特徴です。恰幅(かっぷく)の良いイメージの強い家康
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藁科の石は天下人の礎 地元児童が見学 静岡・駿府城とのつながり体感
静岡市葵区の中藁科小の6年生がこのほど、江戸時代初期に藁科地域の採石場「石丁場」で切り出されたとされる石の集まる場所を見学した。藁科産の石は、徳川家康が大御所時代に築いた駿府城の「天守台」に使われていることが近年の市の調査で分かっている。誰もが知る偉人と郷土の由縁を児童に感じてもらおうと同校が企画した。 地域住民によると、学区内の山中には家紋の刻印や、石を割る前に点線状に穴を開ける「矢穴」が施された巨石があり、多数の刻印が見つかっている。古くから貴重品として扱われ、旧家の庭や公民館の脇などでも見ることができる。 児童は、地元の石丁場に詳しい佐藤一広さんの案内で切り出された石の集まる山の入
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記者コラム「清流」 地元のシンボルの節目
10月、掛川城の復元30年記念事業を検討する会が市内で開かれた。産官学の委員が案を出し合う場に、違和感を抱く一幕があった。 インパクトある試みを考える中、徳川家康の側室、西郷の局の生誕地にちなみ大勢の着物姿の女性による行列が提案された。その場は「女性が輝くまちはいいね」「掛川美人を探す」と盛り上がった。 確かに着物姿の女性は美しいと思う。ありがちな武者行列から離れようという前段もある。ただ私は、着物姿で練り歩くことが女性の輝きだと安直に捉えられた気がして悲しかった。男性の着物姿も見たい、と発言した委員がいたが「男性はおまけでいいね」と意図が伝わらなかった。 せっかくの節目。多くの人が歴
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大河ドラマ経済効果 年度内に算出 浜松
浜松市の中野祐介市長は26日の定例記者会見で、同市が舞台の大河ドラマ「どうする家康」の経済波及効果を年度内に公表する方針を明らかにした。同じく同市が舞台の2017年大河ドラマ「おんな城主 直虎」の際と同様、しんきん経済研究所(中区)に算出を依頼したという。 1月22日にプレオープンした大河ドラマ館(来年1月14日まで営業)は11月25日に当初目標の来館者50万人を達成。主演松本潤さんらを招いて大型連休中に開催した「家康公騎馬武者行列」には約68万人の人出があった。このほかにもドラマ出演者らが登場する関連イベントを相次いで開催するなどし、県内外から多くの観光客が訪れた。 中野市長は「どうす
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静岡の大河ドラマ館 年越しに特別開館 26日から衣装追加展示
大河ドラマ「どうする家康」の世界観を紹介する静岡市葵区の大河ドラマ館は、2023年12月31日午後11時から24年1月1日午前2時まで、特別開館する。年越し開館に限り入館無料とし、ドラマ館がある静岡浅間神社の初詣客の来場を促す。1月1~3日は開館時間を1時間延長し、午後7時まで営業する。 ドラマ館は通常午前9時~午後6時に営業し、24年1月28日まで開館予定。12月31日は午後6時に通常通り閉館し、午後11時に営業を再開する。年越し開館に限り、特別デザインの台紙にスタンプを押印した来館記念証を全員にプレゼントするという。 12月26日からは、主演の松本潤さんがドラマで実際に着用した家康の
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家康の城下町形成ひもとく 静岡市で発表会
静岡歴史民俗研究会(望月茂会長)は23日、第51回研究発表・歴史フォーラムを静岡市葵区のアイセル21で開いた。徳川家康の駿府城下町の形成過程と家康の墓所について検討した。 「駿府と家康」をテーマにしたシリーズの5回目。望月会長が絵図や町名から駿府城下町の形成史をひもといた。城壁の構造や城下の東海道が曲折することを引き合いに、「西に対する防衛という意図があったのではないか」と推察した。町人地が城下の4割を占め、現在も職人にまつわる町名が多く残ることから「家康は駿府を江戸に次ぐ商工業都市にしようとした」とも指摘した。 「謎解き!? 徳川家康の墓所」と題し、市文化財サポーターの桜井明さんも講演
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松潤ラッピングの天浜線にお別れ 「どうする家康号」ラストラン ファン見届け
天竜浜名湖鉄道(浜松市天竜区)は24日、大河ドラマ「どうする家康」をPRするラッピング車両のラストランイベントを同区の天竜二俣駅で開いた。静岡県内外のファンが集まり、最後の運行を見届けた。 駅のホームでは、「どうする家康号」の撮影時間が設けられ、家族連れや鉄道愛好家でにぎわった。車両に大きくラッピングされた徳川家康役の松本潤さんの写真を背景に、写真を撮影して楽しんだ。 最後の運行では、満員の70人が乗車した。出発を前に、松井宜正社長は「『どうする家康』の最後のシーンを見たとき、こみ上げてくるものがあった。誠にありがとうございました」と乗客に感謝した。同日午後1時18分ごろ、同駅を出発する
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浜松大河ドラマ館、年末年始営業 限定の来館記念品も配布へ
浜松市は年末年始の29日~来年1月3日、同市中区の浜松大河ドラマ館の開館時間を変更して休まず営業する。年末年始限定の来館記念品も配布し、11月に目標達成した来館者50万人からの上積みを狙う。22日に市役所で開かれた官民組織「家康プロジェクト推進協議会」(会長・斉藤薫浜松商工会議所会頭)の幹事会で市側が報告した。 通常午前10時~午後6時の開館時間を年末年始は午前8時半~午後4時半(1月1日は午前7時半開館)に変更する。来館記念品として29~31日はオリジナルデザイン菓子、1月1~3日はドラマにも登場したコンペイトウ入りのポチ袋と、徳川家康や徳川四天王のオリジナルステッカーをそれぞれ配布する
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出世パーク(浜松市中区)でイベント トークショーやコンサート 23日と24日
浜松市は23、24の両日午前10時から午後4時まで、中区の浜松大河ドラマ館がある「浜松出世パーク」でクリスマスフェスタを開く。ドラマ「どうする家康」で家康の正室旭姫役を演じた俳優山田真歩さんのトークショーなどを行う。 山田さんは秀吉の妹で家康に嫁ぎ、板挟みの中でけなげに振る舞う女性を好演した。トークショーは23日午後2時からで、撮影の舞台裏を語る。24日午後1時からは人気グループ「EXILE」のTETSUYAさんらのダンスワークショップショー。ビンゴ大会、餅まき、高校吹奏楽部のコンサートなども予定している。予約不要。「徳川家康公ゆかりの地 出世の街 浜松」特設サイトで詳細を掲載している。
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大自在(12月19日)ミャンマー
本県が舞台として度々登場した大河ドラマ「どうする家康」が幕を閉じた。終盤で出番が増えた徳川二代将軍の秀忠は浜松城で誕生したと伝えられる。ミャンマー出身の森崎ウィンさんが演じた。 3年に1度開催される浜松国際ピアノコンクールをモデルにした恩田陸さんの直木賞小説「蜜蜂と遠雷」が原作の映画に天才ピアニストの一人として出演している。浜松に何かの縁を感じてくれただろうか。 「ビルマ(現ミャンマー)建国の父」といわれるアウンサン将軍は日本に亡命していた1940年に浜松で英国から独立する秘策を練ったといわれる。将軍を父に持つ民主派リーダーのアウンサンスーチー氏だけでなく、将軍の娘からクーデターで権力を
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松本潤さん「始まりの地、静岡は感慨深い場所」 「どうする家康」最終回、PVとトークショー
徳川家康を主人公とした大河ドラマ「どうする家康」の最終回が放送された17日、家康の居城があった静岡、浜松両市でパブリックビューイング(PV)とトークショーが行われた。家康を演じた俳優松本潤さんら出演者が大勢のファンを前に、静岡県への思いや撮影秘話を語った。 ⇒【写真特集】静岡、浜松会場の様子はこちら 来場者からの寄せ書きを見て、笑顔を見せる俳優ら=静岡市葵区の市民文化会館 静岡市葵区の市民文化会館の会場に登壇した松本さんは同市の印象を「ここから始まった感慨深い場所」と表現した。最終回、家康が駿府城で最期を迎えた場面については「家康が何を願い、乱世を終わらせ
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【出演者コメント集】松本潤さんら、静岡と浜松で「どうする家康」最終回PV&トークショー
We love Shizuoka の掛け声での記念撮影を終え、笑顔を見せる松本潤さん(中央)ら=17日午後7時55分ごろ、静岡市葵区の市民文化会館 松本潤さん(徳川家康役) 静岡は(1月の)プレミアリレー以来。ここから始まったんだなと感慨深い。本当にあっという間。皆さんのおかげでやってこられた。 (駿府城での)晩年は家臣団のみんなはもういないんだけど、一緒にいるような気持ちで演じた。幸せな時間だった。家康が何を願い、乱世を終わらせたのか。ドラマに存分に詰まっている。何かをつかみ取るというわけでなく、本当に小さな幸せを最後の最後に手に入れられたのが今回の家康だった。 小
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駿府城公園に松本潤さん 家康公のミカン収穫 大河最終回PV前に
大河ドラマ「どうする家康」の最終回放送日の17日、徳川家康役の俳優松本潤さんと家康重臣の大久保忠世役を演じた俳優小手伸也さんが、静岡市葵区の駿府城公園で「家康公お手植えミカン」の収穫と接ぎ木を体験した。パブリックビューイングに先立ち実施した。 2人は市内の小学生、園児と共に丁寧な手つきで収穫に臨んだ。松本さんは接ぎ木に必要な穂木も切り取り、子どもたちには「大事に育ててね」「寒かったね」などと声をかけた。小手さんが子どもたちを笑わせる一幕もあった。 参加した市立安東小6年の前浦佑月さん(12)は「ドラマでは家康はおじいさんなのに、松本さんが若くてびっくり。とても優しくて、収穫も良い経
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家康が眠るのは久能山?日光? 遺体の場所、いまだ決着つかず
徳川家康の遺体は日光東照宮(栃木県日光市)にあるのか、久能山東照宮(静岡市駿河区)にあるのか―。関係者の間で現在も意見が分かれている。死後に神格化された家康の墓の内部調査は難しく、決着の見通しは立っていない。 「遺体は久能山に納め、江戸の増上寺で葬礼を行い、三河の大樹寺に位牌(いはい)を置き、一周忌の後に日光山に小さな堂を建て勧請せよ」 江戸幕府の公式記録とされる史料「徳川実紀」によると、家康はこのように遺言した。元和2(1616)年4月17日に死去し、久能山に葬られた。翌3(17)年3月に神柩(しんきゅう)が久能山を出発し、4月に日光山に到着した。 日光東照宮は「ご遺体は日光東照宮の
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「家康の駿府」発信続け10年 静岡商議所 ポスト大河へ活気つなげ 飲食物や雑貨 ブランド強化
徳川家康が長く暮らした駿府(静岡)のブランド力を地域活性化につなげるため、静岡商工会議所の観光・飲食部会の「余ハ此處(ココ)ニ居(ヲ)ルプロジェクト」が家康にちなんだ商品販売を始めて、ことしで10年目を迎えた。大河ドラマ「どうする家康」による静岡市への注目の高まりを来年以降につなげようと、メンバーは意気込んでいる。 家康は生涯のうち今川の下で暮らした8~19歳、5カ国大名となった45~49歳、晩年の66~75歳の計3回、現在の静岡市中心部にあたる駿府で暮らした。大御所時代には駿府城を大きく造り替え、城下町が整備されたり諸外国から使者が訪れたりして、駿府は事実上の「首都」と称されたとされる。
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交通安全と防犯、年末「心がけて」 静岡県西部各地で県民運動
交通安全県民運動と年末特別警戒の初日の15日、県西部各地で警察や行政、防犯団体が広報活動を展開した。 「家康くん」も参加 浜松市東区 浜松市東区役所では、市職員、浜松東署員ら約50人がパトロール出発式に臨んだ。署員らが「特別警戒実施中」ののぼり旗を掲げ、交通事故や詐欺被害防止に向けて気を引き締めた。市のマスコットキャラクター「出世大名家康くん」も参加し、市民の安心安全な暮らしに向けて広報活動に協力した。 「出発」の号令後、パトカーや青色防犯パトロール車(青パト)など約10台が管内のパトロールに向かった。松本一勝署長は「管内では自転車盗や車上狙いが増加傾向にある。防犯活動にご尽力いただきた
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神の君・家康を祭る「東照宮」 ご利益、時代とともに変遷 平和、長寿、学問、出世、良縁… 業績や故事で幅広く
徳川家康の神廟[しんびょう]を有する国宝久能山東照宮(静岡市駿河区)、漆の装飾が絢爛[けんらん]豪華な世界遺産日光東照宮(栃木県日光市)。家康を神として祭る二つの「東照宮」は特に有名だが、全国東照宮連合会によると、歴史上存在した東照宮の数は700以上とも言われ、県内には全国最多の63社があったという。死後、家康はどんな神になったのか。現存する県内の東照宮を巡り探った。 実はここも 元和2(1616)年4月17日、江戸幕府初代将軍徳川家康は、駿府城(現在の静岡市葵区)で亡くなった。元和3(17)年、朝廷は「東照大権現」の神号(神としての名前)を宣下し、家康は文字通り「神の君」になった。江戸時
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家康ゆかりのミカン 中野市長、収穫 浜松城公園 16日に大河ドラマ館で配布
浜松市の中野祐介市長が13日、同市中区の浜松城公園で徳川家康公ゆかりのミカンを収穫した。16日に隣接する「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」の来館者に配布する。 ミカンの木は2000年に静岡市から寄贈された駿府城公園(静岡市葵区)の「家康公お手植えみかん」の苗から育った。鎌倉時代に中国から入ったミカンの一種で、香りが強く、種のある小ぶりの実が特徴。今年は例年以上に多くの実をつけたという。 中野市長は市のマスコットキャラクター「出世大名家康くん」が見守る中、はさみを使って直径5センチほどに育った実を一つずつ丁寧に切り取った。収穫したばかりのミカンの皮をむいて口にすると「香りが良く、ほどよい
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家康ゆかりのミカン収穫 二俣小児童 香り楽しむ 浜松市天竜区・清瀧寺
浜松市天竜区の二俣小3年生が13日、同区二俣町の清瀧寺にある徳川家康ゆかりのミカンの木で収穫作業を行った。たわわに実った小ぶりのミカンを丁寧に摘み取っていった。 家康が自ら植樹したと伝わる駿府城公園(静岡市)の「家康手植えの蜜柑(みかん)」から2010年に枝分けし、境内に植え直した樹木に実った。県内に広く普及する温州ミカンと比べ、やや小さく酸味が強い特徴がある。家康の嫡男・信康を顕彰する「信康の会」が毎年、同小児童を招いて収穫体験の機会を設けている。 児童ははさみでオレンジ色のミカンを枝から切り離し、みずみずしい香りを楽しんだ。 (天竜支局・平野慧)
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浜松市長 23年主な出来事発表 豪雨災害、スポーツ快挙… 今年の漢字は「初」
浜松市の中野祐介市長は13日の定例記者会見で、2023年の主な出来事を発表した。大河ドラマ「どうする家康」の放送に伴い市が注目を浴びたことや災害の発生、スポーツ関連団体の活躍など24件を挙げた。 大河ドラマの世界観を体験できる「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」は1月にプレオープン、3月にグランドオープンした。5月の浜松まつり最終日は俳優の松本潤さんら大河ドラマ出演者が市を訪れて家康公騎馬武者行列が行われ、全国的な注目を集めた。中野市長は同館の来館者が11月に目標の50万人を達成したことにも触れ「徳川家康公ゆかりの地としての浜松をあらためて官民でアピールした1年だった」と振り返った。 6月に
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大河「どうする家康」最終回PV 松嶋さんらも出演 17日、静岡市民文化会館
静岡市は12日、大河ドラマ「どうする家康」の最終回が放送される17日の午後5~7時半、葵区の市民文化会館で行うパブリックビューイング(PV)と主演松本潤さんのトークショーの追加出演者として、新たに於大(おだい)の方役の松嶋菜々子さんら主要キャスト4人を発表した。 松嶋さんに加えて今川氏真役の溝端淳平さん、大久保忠世役の小手伸也さん、阿茶局(あちゃのつぼね)役の松本若菜さんが出演する。最終回の放送の前後で30分間ずつ行う予定のトークショーに参加する。 当日は家康の居城駿府城があった駿府城公園東御門・巽櫓(たつみやぐら)を松本潤さんのイメージカラーの紫色にライトアップ。午後7時半~8時半には
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富士宮の北山用水 世界かんがい遺産登録祝い標柱建立 通行者にアピール
富士宮市の北山用水が世界かんがい施設遺産に登録されたことを祝い、地元組織「北山用水運営協力委員会」と市は9日、記念式典を同市の北山本門寺で行った。標柱が建立され、関係者が登録の喜びを分かち合った。 標柱は用水を整備するきっかけとなった北山本門寺の南側に建てられた。用水が脇を流れ、通行者に存在をアピールする。協力委の石川雅洋会長(73)は「地域の宝が世界の宝になった。維持管理に一層励み、後世に引き継ぐ」と話した。 北山用水は徳川家康が甲斐の武田家に攻め入った1582年、家康が勝利の礼にと、進軍時に泊まった北山本門寺の願いを聞き入れて整備したとされる。水路は全長約8キロで、芝川を水源に北山、
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家康と氏真の関係は 島田市、諏訪原城450周年でシンポ
島田市は10日、諏訪原城築城450周年記念シンポジウムを同市のプラザおおるりで開いた。同城跡整備委員会委員長の小和田哲男静岡大名誉教授らが講演し、城の歴史や役割、城主となった今川氏真と徳川家康の関係などを解説した。 小和田名誉教授は徳川と武田による攻防における同城の重要性を説明した。その上で、家康が武田方から同城を奪取して氏真を城主に据えた理由として、「氏真を武将として復活させたいという思いがあった。家康にとって駿河を奪取する上で旗頭のような存在だった」と述べた。さらに、「氏真も武将としてそれなりの働きをしている。父の義元ほどではないという印象を崩したい」と話した。 広島大の三浦正幸名誉
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大河最終回パブリックビューイング 板垣さんら登場へ 浜松で17日
浜松市は11日、大河ドラマ「どうする家康」最終回が放送される17日に中区で行うパブリックビューイング(PV)に、俳優の板垣李光人さん、鳴海唯さん、波岡一喜さんの3人が登場すると発表した。 板垣さんは浜松出身の武将井伊直政役、鳴海さんは本多忠勝の娘で真田家に嫁いだ稲姫役、波岡さんは三方ケ原の戦いで犠牲になった本多忠真役で出演した。 PVは2カ所で行う。ドラマ館がある浜松出世パークでは午後5時からプレトークを、アクトシティ浜松では午後7時からアフタートークを予定していて、それぞれ3人が撮影の舞台裏や作品を通してのメッセージなどを語る見通し。観覧者の募集は既に終了している。
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家康から祖先が拝領 フタバアオイの兜展示 浜松市北区・井伊谷宮
浜松市北区引佐町の井伊谷宮は1日、宮司家の祖先岡部政定が戦いの功績として徳川家康から拝領した兜(かぶと)の特別展示を同神社で始めた。岡部家家紋のフタバアオイがあしらわれている。権禰宜(ごんねぎ)の岡部訓亮さん(32)は「大河ドラマ終了後も継続的に地域の歴史を知ってほしい」と話す。2024年末まで展示する。 岡部さんによると、三方ケ原の戦いで大敗した徳川軍が犀ケ崖(中区)の近くに夜営した武田軍を奇襲した際、政定は約150人の兵の指揮を執り、大久保忠世率いる鉄砲隊とともに戦ったとされる。 岡部家は、京都府の上賀茂神社にルーツがあることからフタバアオイを家紋にしているという。岡部さんは「展示が
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満観峰(静岡市駿河区、焼津市) 山頂の展望広場に東屋整備【山ある記】
満観峰(470メートル)は、焼津・静岡側から整備された登山道がいくつもあり、富士山から伊豆半島・駿河湾などの大パノラマが楽しめる。山頂の広い展望広場には東屋[あずまや]が整備され、年々若い登山者も増えて人気上昇中の山だ。焼津側登山口の花沢の里は、古い家並みが残り風情がある。 今回は静岡側から小野薬師寺―朝鮮岩―満観峰―小坂へと里山歩きを楽しむ。JR安倍川駅を出発し、丸子川の青木橋を渡って井尻方向に進む。参道本道から小野薬師寺に登る。山桜の咲き誇る境内から朝鮮岩までの尾根道をゆっくり登坂する。いつ見ても朝鮮岩からの眺望は素晴らしい。ここからは雨上がりで滑りやすい木の根の張る下り坂を巻いて満観
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駿府城の発掘結果報告 静岡市葵区で研究発表
静岡県歴史研究会は5日、静岡市葵区の市歴史博物館で研究発表会を開いた。市学芸員の松井一郎さんが駿府城の天守台などの発掘調査結果を報告したほか、篠原旭会長(78)=同市駿河区=が駿府城遺跡などに関する研究発表を行った。 会員ら17人が参加した。松井さんは自身も携わった2016年からの駿府城発掘調査について報告し、天正期、慶長期の天守台などの考察を発表した。 篠原会長は、駿府城跡周辺の地下構造や出土品などを弥生時代までさかのぼって研究。弥生時代からの各時代の痕跡が残る「駿府城内遺跡」に関する資料などから、駿府城跡周辺が古くから中心地として栄えていたことを指摘した。「今川氏以降の駿府城の歴史が
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家康好物の天ぷらコンテスト 静岡の2店がグランプリ 真鯛の包み揚げ、葵の家紋パスタ 来年3月まで提供
静岡県は、徳川家康の好物だったとされる天ぷらの各店のオリジナルメニューを募集した「家康のてんぷらコンテスト」の表彰式を静岡市内で開いた。「元祖」部門で食彩工房ムッシュMOIZUMI(同市葵区)、「令和版」部門で大野木荘(同)のメニューがグランプリに選ばれた。 MOIZUMIの「家康のみらい 真鯛(まだい)のカダイフ包み揚げ」は、鯛の切り身の中に梅干しの果肉とレンコンを入れた料理。「家康が世界統一を成し遂げていたら」と考え、トルコなどがルーツの細麺状の生地「カダイフ」で包んだ。 大野木荘の「『葵の家紋』パスタ」は、ワサビと発酵茶を使用した香りが特徴。ワサビの葉を天ぷらにして盛り付け、葵の御
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森町三倉地区 山林保全へ理解促進 電動MTBツアー 森を学び 森を駆ける【わたしの街から】
森町の中心街を越え、太田川の支流「三倉川」に沿って北上すると、広大な森林に囲まれた歴史ある山里へとたどり着く。かつて戦国時代には徳川軍と武田軍の攻防が繰り広げられ、江戸時代には長野県南部と静岡県西部を結ぶ秋葉街道の宿場町として知られた森町三倉地区。古くから農林業を中心として栄えてきた同地区の山林の一部は、2017年にFSC森林認証を取得。林業関係者らが、環境に配慮された木材の需要拡大へ奮闘している。 11月下旬。数十台の電動アシスト付きマウンテンバイク(E-MTB)が、澄み切った空気と温かな木漏れ日が心地よい三倉地区の林道の風を切っていた。 適切な森林管理の国際基準「FSC認証」を受け
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諏訪原城跡450周年 歴史文化の特徴に 島田市長、市議会で答弁
島田市の染谷絹代市長は4日の市議会11月定例会一般質問で、築城450周年を迎えた国指定史跡の諏訪原城跡(同市)について、2025年度までに策定する市文化財保存活用地域計画で、市の歴史文化の特徴として取り上げる考えを示した。山本孝夫氏への答弁。 文化庁や県の指導の下、保存活用計画や整備計画の改訂にも取り組む予定。観光面でも城の認知度を高めるため、落語家の春風亭昇太さん(静岡市清水区出身)が隊長を務める諏訪原城応援隊による現地ツアーなどを引き続き開催する。 諏訪原城は天正元(1573)年に武田勝頼の命で遠江国獲得の拠点として築城された。その後、徳川家康の手に落ち、牧野城に改称。今川氏真などの
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徳川家康の十男 頼宣の守り本尊や厨子… 海蔵寺の寺宝一堂に 焼津で特別展
焼津市三ケ名の市歴史民俗資料館で2024年2月18日まで、海蔵寺(同市焼津6丁目)に伝わる徳川家ゆかりの所蔵品を紹介する特別展が開かれている。徳川家康の十男頼宣の守り本尊やそれを納めた厨子(ずし)といった普段は見ることができない寺宝が並ぶほか、小川の地蔵信仰について紹介している。 海蔵寺はご本尊が水難よけの「小川のお地蔵さん」として地元では知られる寺院。駿府で過ごしていた頼宣が特に厚く信仰していたため、寺には徳川家から奉納された数多くの寺宝やゆかりの資料が残っている。 今回の展示会では、頼宣が持っていたとされる高さ4センチほどの守り本尊、それを納めていた徳川家の家紋が入った厨子、家康が描
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徳川歴代将軍の甲冑ずらり! 久能山東照宮博物館で「名宝展」見どころは?
徳川歴代将軍の甲冑(かっちゅう)が並ぶ「徳川歴代将軍名宝展」が12月10日まで、静岡市駿河区の久能山東照宮博物館で開かれています。初代の家康から15代慶喜までの全将軍の甲冑を所蔵するのは全国で同館のみ。好評につき、会期を2週間延ばした展示会。来館してこそ鑑賞できる見どころを学芸員の宮城島由貴さんに聞きました。 ことし注目 家康公の金陀美具足(きんだみぐそく) 大河ドラマ「どうする家康」で注目された甲冑です。永禄3(1560)年、今川氏の配下にあった家康公が今川氏の属城に兵糧を運び込む「大高城兵糧入れ」の際に着用したと伝わります。 金色の美しさはもちろんですが、実物の注目ポイントは具足
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ものづくりの喜び発信 静岡市のプラモデル産業の魅力をPRする大浦哲さん【とうきょうウオッチ 静岡へ発進&発信】
首都圏などから静岡市を応援する同市の「いいねぇ。」届け隊として2022年から活動している。家電量販店「コジマ」の営業開発室長として全国の店舗を回り、ミニ四駆を中心としたプラモデルの魅力を伝えている。 ―届け隊に入ったきっかけは。 「19年に静岡市とコジマが包括連携協定を結び、地方創生やシティプロモーションに一緒に取り組むことになった。徳川家康が腕利きの職人を集めたことが今の模型産業につながっていると知り、面白いと感じた。そういう歴史を含めて魅力を伝えてみたいと思い、活動に加わった」 ―家電量販店ならではの活動内容は。 「体験価値や満足感を得られるのが店舗の強み。全国95店舗に無料で遊
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鳥羽山・二俣城跡散策しよう 浜松市天竜区、9日にツアー
浜松市天竜区の天竜ふるさとガイドの会(今村春幸会長)は9日、紅葉に彩られた国指定史跡の鳥羽山・二俣両城跡を散策するツアーを開く。約6キロの行程で、徳川家康の長男信康の墓がある同区二俣町の清瀧寺を訪ねる。 二俣協働センターに午前9時に集まり、午後3時ごろまで戦国・安土桃山時代の歴史に触れながら歩く。定員は先着30人。参加費1000円(昼食を含む)。希望者は住所、氏名、年齢、電話番号を明記し、同会<ファクス053(925)2843>に申し込む。 問い合わせは今村会長<電090(6585)2994>へ。
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“駿府城”舞台に吟行俳句大会 永井さん(袋井)最高賞
静岡県俳句協会は、吟行俳句大会を静岡市駿河区の男女共同参画センターあざれあで開いた。最高賞の大会賞に袋井市の永井千恵子さん(77)の「冬麗大きく動く手話の指」が選ばれた。 県内の俳句愛好家ら約92人が参加。小春日和の中、参加者は駿府城公園を散策し、葵舟や家康像、鴨の陣などを題材に詠んだ力作を1人2句ずつ投句した。各賞は同協会の理事が採点して決めた。中川正男会長による講演も行った。 大会は鳥取県で来年度開催されるねんりんピックの選考会を兼ね、上位3人が出場権を獲得した。 最高賞以外の受賞者は次の通り。 県俳句協会会長賞 太田依子(浜松市浜北区)▽県俳句協会賞 杉田和子(静岡市葵区)▽実
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家康ビール第3弾、12月1日発売 茶つぼ屋敷の花酵母使用
徳川家康ゆかりの地の植物から採取した酵母を使ったクラフトビール「家康公クラフト」の新種が12月1日、発売される。大御所となった家康が駿府城で暮らしていた頃、新茶を保管して熟成させていた茶つぼ屋敷(静岡市葵区井川)のツツジから採取した花酵母を利用し、市内の3醸造所がそれぞれゴールデンエール、ポーター、セッションIPAに仕上げた。 開発したのは、静岡大の文理融合研究組織「発酵とサステナブルな地域社会研究所」(所長・大原志麻人文社会科学部教授)と、静岡市や静岡商工会議所などでつくる大河ドラマ「どうする家康」活用推進協議会。 静岡浅間神社境内の「家康公初恋の地しずおか ギフトショップ」、JR静岡
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発酵食品・飲料開発 事例や展望紹介 15日、静岡市駿河区で講演
家康公クラフト開発をはじめ、本県の産学官が連携して行ってきた発酵食品・飲料開発の事例や今後の展望を紹介する講演会「微生物がつなぐ文理融合研究」(日本学術会議中部地区会議主催、静岡大共催)が15日午後1~4時、静岡市駿河区の同大大学会館で開かれる。入場無料。 同大学術院理学領域の丑丸敬史教授の「野生酵母に学ぶ多様な微生物世界」、人文社会科学領域の横浜竜也教授の「日本におけるクラフトビールツーリズムの可能性」などの講演がある。 申し込み、問い合わせは静大研究協力課<電054(238)4316>へ。
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松潤と「どう見る最終回」 静岡の大河ドラマPVに5万人超応募
静岡市の望月哲也観光交流文化局長は、大河ドラマ「どうする家康」の最終回が放送される12月17日に静岡市民文化会館で行うパブリックビューイングと主演松本潤さんのトークショーについて、全国から5万人を超える応募があったと明らかにした。静岡市議会11月定例会で、白鳥氏の質問に答えた。 ドラマを地域活性化につなげるため、申込者には市の話題や観光情報をメール配信するほか、イベント当日は静岡商工会議所と連携して会場の外で特産品の販売を行うことも説明した。 葵区の静岡浅間神社境内にある大河ドラマ館は2024年1月28日まで開館し、最終盤で登場する衣装や小道具を展示する予定。開設場所が神社であることを生
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新鮮野菜販売や抽選会 JAとぴあ浜松、3日「農協祭」
JAとぴあ浜松(浜松市東区)は12月3日、中区の浜松出世パーク葵広場など浜松城公園周辺で「農協祭」を開く。セルリー(セロリ)の株売りや、わせミカンなど新鮮な地元産の農産物や加工品を販売するほか、「特選和牛静岡そだちとぴあ浜松ポークセット」などが当たる抽選会、「それいけ!アンパンマンショー」やタレント松村邦洋さんのトークショー、徳川家康公にちなんだイベントなどを行う。 時間は午前9時~午後3時。問い合わせは同JA経営企画課<電053(476)3100>へ。
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「信康謀反」原画も 家康長男 生涯紹介 3日まで浜松
浜松市天竜区大谷の内山真龍資料館で12月3日まで、特別展「戦国末期の北遠と松平信康の生涯」が開かれている。静岡新聞夕刊に1995~96年に掲載された連載小説「信康謀反」の挿絵原画や史料を通じ、徳川家康の長男信康の軌跡を紹介する。 小説は作家の早乙女貢さんが著し、挿絵は画家の堂昌一さんが担当した。連載全296回のうち、会場には後半の原画約150点が並ぶ。家康が武田信玄と戦った三方原の合戦や、将来を嘱望されながら謀反の疑いにより二俣城で最期を遂げた信康を描いた。 会場には信康の生涯をたどるコーナーが設けられ、今川義元・氏真親子、家康が記した書状が並ぶなど戦国時代後期の北遠の様子を学ぶことができる
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駿府は「異形の城」 企画展で特徴紹介 静岡市歴史博物館
駿府城の特殊な構造や大御所徳川家康の居城として果たした歴史的な役割に着目した企画展「駿府城と徳川家康」が12月10日まで、静岡市葵区の市歴史博物館で開かれている。 家康が過ごした大御所時代の駿府を諸外国から使者が訪れる日本の首都と位置づけ、朝鮮やスペインの使節が書き残した駿府城の威容を紹介。江戸時代に描かれた「駿府御城図」などを例に、広大とは言えない敷地に天守閣や重厚な防御を実現する櫓(やぐら)と門、政権中枢機能を担う本丸御殿などをコンパクトに詰め込んだ「異形の城」の特徴を分析した。密度が高い設計が、機能性と威厳を両立させたと説明した。 駿府城築城の前史に当たる今川時代の屋敷跡から出土した茶
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「どうする家康」浜松の大河ドラマ館、来館50万人達成 目標より2カ月早く
浜松市中区の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」の来館者が25日、50万人に達し、市が記念式典を開いた。50万人目の来館者となった千葉県市川市の小学6年松立幸大君(12)と家族3人が中野祐介市長とくす玉を割り、記念品の地場農産物を受け取った。 松立君は歴史が好きで、全国の城を家族と巡っている。この週末は愛知県の岡崎城や吉田城も訪れたという。「ドラマで浜松城に興味を持った。浜松は城が大きくて目立っている印象。びっくりしたけれど、うれしい」と感想を話した。 年間来館者50万人を目標に掲げて1月22日にプレオープンし、約2カ月早いペースで達成した。頻繁な展示品の更新やイベントの開催といった工夫
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入賞21人と富塚中を表彰 徳川家康公顕彰コンクール
徳川記念財団は25日、小中学生対象の徳川家康公顕彰作文コンクール(徳川みらい学会共催、静岡新聞社・静岡放送など後援)の表彰式を静岡市葵区の静岡商工会議所で開いた。最高賞の徳川賞に選ばれた掛川市立西中2年の中脇光翔さんら入賞者21人と、学校賞の浜松市立富塚中に表彰状を贈った。 中脇さんの作品タイトルは「家康公が残したタイムカプセル」。現在の掛川市などに残る史跡「高天神六砦(とりで)」を通じて築造した家康の性格や思考を学べるとの内容で、同史跡を「家康公が残した一種のタイムカプセルのような存在」と表現。「『宝物』として大切にしていかなければならない」と結んだ。 同財団の徳川家広理事長や同学会の
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国内外で活躍する音楽家が集結 来月、静岡市葵区でコンサート
日本クラシック音楽事業協会とコンサート企画事業などのアスペン(東京)は12月23日午後3時から、「クリスマススペシャルコンサート~美と音楽の饗宴」を静岡市民文化会館大ホールで開く。文化庁助成事業。 指揮者の原田幸一郎さん、サクソフォン奏者の平野公崇さん、バイオリン奏者のMINAMIさんら国内外で活躍する若手からベテランまでの音楽家が多数出演する。演目は大河ドラマ「どうする家康」のメインテーマやクラシック、合唱と幅広く予定する。 チケットはいずれも税込みでS席4千円、A席3千円、学生千円、小中高生500円。全席指定。 小中高生・学生と保護者の親子連れ20組40人を抽選で無料招待する。往復
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大自在(11月24日)鷹狩り
最初の「肉食禁止令」は675年に出されたと日本書紀は記述する。仏教思想もあって、日本では明治の文明開化まで表向き獣肉を食べなかった。ウサギを1羽、2羽と数えるゆえんとされるが、異説もある。 一方、上流社会では鳥や魚はよく食べられていた。美味な「三鳥五魚」のさばき方が室町時代の文書に伝わる。三鳥はキジ、ツル、ガン。野鳥は四本脚の肉より上品な食材とされた。ちなみに五魚とはコイ、タイ、マナガツオ、スズキ、フナ。 野鳥は鷹[たか]狩りの獲物だった。徳川家康の鷹狩り好きはよく知られる。健康維持や所領巡視のためだけでなく、鷹や獲物の贈答による支配システム維持を図ったとされる。 鷹狩りが江戸幕府の年
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徳川家康の死因は? 鯛の天ぷら/胃がん/長宗我部氏遺臣の暗殺… 最期の地・駿河に残る多様な説
戦乱を終結させて天下太平を築いた徳川家康は元和2(1616)年4月、波乱に満ちた75歳の生涯を閉じた。最期の地となった静岡県には、死因にまつわる逸話や伝承が複数残る。天ぷらによる食あたり、持病、タカ狩り中の暗殺―。最晩年の姿を史料からひもとき、識者に解説を聞いた。 元和2(1616)年 家康の容態 最晩年 少しずつ衰弱 造形作家・漫画家たたらなおきさん作の「1月21日昼から22日夜更けにかけて、田中をめぐる一日の回転ジオラマ」。家康が発病し、床に伏せる場面を表現している。 亡くなる直前の家康はどのような状態だったのか。居城だった駿府城の跡地に建つ静岡市歴史博物館の広田浩治学芸
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迫力!鷹匠の妙技 間近に 藤枝、実演イベント
藤枝市の蓮華寺池公園で23日、タカ狩りの作法などを実演するイベント「家康公 田中御鷹野(おたかの)」が開かれた。大勢の来場者は駿府鷹狩協会の鷹匠(たかじょう)が繰り出す迫力あるタカ狩りの妙技を堪能した。 2人の鷹匠の間をタカが行き来する「ふりかえ」や疑似餌に向かって飛び込んでいくといった技を披露した。北村正平市長も協会会員の指導を受けながら、ふりかえに挑戦。腕に乗せたタカは合図を受けて放たれると、正面の鷹匠に向かってまっしぐらに飛んでいった。 同協会の粟野誠之相談役と環境民俗学者の八木洋行さんが、徳川家康とタカ狩りの関わり合いなどについて解説した。
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鍋島焼「浜松城主」に“献上” 佐賀・伊万里市など オリジナル酒器制作
佐賀県伊万里市と伊万里鍋島焼協同組合(同市)は21日、地域に伝わる伝統技術を生かして作った鍋島焼(伊万里焼)の酒器「色鍋島青海波橘文瓶子(いろなべしませいかいはたちばなもんへいし)」を浜松市に寄贈した。伊万里市の深浦弘信市長や同組合の畑石真二代表理事らが浜松市役所を訪れ、浜松城主となぞらえた中野祐介市長に“献上”した。 伊万里市にかつて佐賀鍋島藩の藩窯があり、将軍家や諸大名、朝廷などに献上する高品質な焼き物「鍋島」が作られていたことにちなんだ恒例事業。鍋島焼のPRや伝統継承を狙って1989年から毎年、城のある自治体の首長らに寄贈している。今年は大河ドラマの主人公徳川家康にゆかりのある浜松市を
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「タカ狩り」実演イベント 23日、藤枝・蓮華寺池公園
藤枝市は23日、徳川家康がタカ狩りのため晩年に訪れたとされる田中城との歴史的ゆかりを感じてもらうため、駿府鷹狩協会の協力で本物のタカを使ったタカ狩りの作法などを実演するイベント「家康公 田中御鷹野(おたかの)」を同市の蓮華寺池公園内の野外音楽堂で開く。午前10~11時と午後2~3時。観覧無料。 大河ドラマ「どうする家康」の放映に合わせた企画。環境民俗学者の八木洋行さんと同協会の会員が解説し、タカのデモ飛行や疑似の餌を用いた実演を行う。タカとの記念撮影の時間も設ける。 会場付近の滝の広場では、勝草餅や朝比奈ちまき、瀬戸の染飯(そめいい)など家康が好んだ藤枝名物のほか、田中城限定の御城印を販
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家康公顕彰作文コンクール 中脇さん(掛川西中2)最優秀
徳川記念財団主催の「徳川家康公顕彰作文コンクール」(徳川みらい学会共催、静岡新聞社・静岡放送など後援)の入賞者がこのほど、決定した。最優秀の徳川賞に掛川市立西中2年中脇光翔さんの作品「家康公が残したタイムカプセル」が選ばれた。 同コンクールは家康公顕彰400年事業の一環として県内の小中学生を対象に2015年に始まり、今年で9回目。今回は68校から287点が寄せられた。 徳川賞以外の入賞者は次の通り。 家康賞 大津亜由美(静岡蒲原中2)新井陽菜(菊川堀之内小4)▽徳川みらい学会賞 篠宮琴乃(静岡大付属島田中1)▽知事賞 ロビンス紅(浜松富塚中2)▽県教育長賞 鳴海俊太(富士富士見台小6)▽静岡
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江戸の平和外交、演劇に 「徳川家康公と朝鮮通信使」菊川で26日
徳川家康が交流再開に導いた朝鮮通信使とは―。ユネスコの記憶遺産にも登録されている朝鮮通信使の歴史をひもとく劇団静岡県史の舞台「徳川家康公と朝鮮通信使」が26日、菊川市の菊川文化会館アエルで上演される。脚本と演出を手がける主宰の松尾朋虎は「家康の外交手腕は、戦争が絶えない現代でも、学ぶべきことが多い」と語る。 駿府で大御所政治を行っていた晩年の家康は、豊臣秀吉の朝鮮出兵で断絶した朝鮮王朝との国交回復に尽力した。今回の舞台では、江戸幕府の平和外交の礎を築いた功績をたどる。2015年の初演作をリニューアルした。10月には韓国で開かれた「日韓交流おまつり2023in ソウル」で上演し、好評を博した
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望遠鏡や時計、家康も触れた? プラネタリウムで西洋技術紹介 ディスカバリーパーク焼津
ディスカバリーパーク焼津天文科学館(焼津市田尻)で19日、徳川家康を題材にした番組が投影された。家康が駿府の地で触れたとされる望遠鏡や時計、天文航法といった西洋の先端技術を紹介し、江戸時代の人々と星との関わりを解説した。 番組では、久能山東照宮に残された黄金色の時計、大覚寺全珠院の八丁櫓(ろ)などを映像で紹介。南方への航海のため、南半球で見える星座の研究が進んだことや八丁櫓と焼津との関わりについて説明した。 この日のプラネタリウムドームには、会話を即時に文字化するアプリ「UDトーク」を活用して、リアルタイム変換の字幕が表示された。
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家康愛飲の抹茶味わう 湖西で茶会
湖西市新居町の小松楼まちづくり交流館でこのほど、徳川家康が大御所時代に愛飲した「本山抹茶」の歴史を感じる茶会が開かれた。同交流館で活動するお茶講座のメンバーが、静岡市の茶農家有志でつくる「静岡本山抹茶研究会」が製造した抹茶をたてて来館者に振る舞った。 新居関所を設置した家康が大河ドラマを機に注目される中で、旧東海道新居宿の歴史を伝える同交流館でも伝統文化を体験する機会を提供しようと開催した。来館者は研究会が再興した本山地区の抹茶生産について紹介を受けながら、地元の和菓子店がつくった秋の菓子と共に抹茶を味わった。 イベントは県の東アジア文化都市事業の一環。
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家康と戦い討ち死に 大河で注目高まる お田鶴の方 観音像開帳 住民ら遺徳しのぶ 浜松市中区元浜町
浜松城の前身の引間城で討ち死にしたとされる「お田鶴の方(椿姫)」をまつる浜松市中区元浜町の椿姫観音堂で19日、例大祭が開かれた。年に一度のお堂の開帳が行われ、椿姫観音像がお目見えした。 今川家の重臣だった引間城主・飯尾(いのお)豊前守(ぶぜんのかみ)連龍の妻で、徳川家康との戦いで命を落としたお田鶴の遺徳をしのぼうと、元浜町自治会と椿姫観音堂保存会が毎年開催している。追善供養では連龍の菩提(ぼだい)寺である東漸寺(同市中区)の竹内正祥住職がお経を上げ、地元住民ら約70人が手を合わせた。 保存会によると、大河ドラマ「どうする家康」をきっかけに椿姫観音堂の注目度が高まっていて、全国各地から参
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家康テーマ、ダンスショーに喝采 静岡市内3カ所で「まちは劇場」イベント
静岡県民参加によるダンスパフォーマンスショーが19日まで、静岡市内3カ所で行われている。市が進めるまちづくり活動「まちは劇場」の関連イベント。観覧無料。 「回遊縁戯(えんぎ)~徳川家康編~」と名付けた演劇ダンスパフォーマンスを披露するのは、市民文化会館を拠点に活動する「ラウドヒル計画」のメンバー。静岡浅間神社で18日、そろいの衣装をまとった10人のパフォーマーがアクロバテックな動きでダンスや歌を繰り広げ、観客から大きな拍手を浴びた。 このほか、市歴史博物館や清水区の日本平夢テラスでも「竹千代」「お手植えみかん」「茶」など家康公に関連したキーワードを題材に創作したショーを繰り広げている。各
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武将なりきり“幻の城”PR 家康ゆかり 城之崎城跡(磐田)でフェスタ 子ども練り歩きや絵画展示
徳川家康が建造に着手し、未完成のまま放棄された幻の城「城之崎城」をPRするイベント「いわた城之崎城フェスタ」(磐田市主催)が18日、城跡に建つ同市見付の磐田城山球場で開かれた。子どもらによる「なりきり磐田武者行列」など多彩な催しが繰り広げられ、家族連れらでにぎわった。 城之崎城は、遠州に進出した家康が最初に拠点にしようと建造を始めたが、武田軍の侵攻に備え引馬城(後の浜松城)に移ったため完成しなかった。本曲輪(くるわ)跡に球場が建てられていて、土塁跡が今も残る。市は大河ドラマ「どうする家康」に合わせ、地元の歴史を再認識してもらおうとイベントを企画した。 武者行列では、段ボールで作った甲冑(
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牧之原・勝間田城 家康が再利用? 小和田氏が特別講演
牧之原市の勝間田区と牧之原御城印製作委員会はこのほど、勝間田城跡の県指定史跡40周年を記念し、静岡大の小和田哲男名誉教授を招いた特別講演会を同市の勝間田小で開いた。時代考証を担当する大河ドラマ「どうする家康」のエピソードに触れながら、家康と牧之原の城の関係性を解説した。 小和田教授は今川氏と北条氏、武田氏が結んだ和平協定「甲相駿三国同盟」破綻後に徳川と武田が対立を深めた経緯や、遠江の情勢がめまぐるしく変化した当時の様子などを解説した。 その上で、これまでの調査で両者の攻防が始まる前に廃城となっていたと考えられている勝間田城の歴史的価値に着目。衝突が激化する状況下で「どちらかによって再利用
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地域の伝説・昔話学ぶ 犬居小 静岡文化芸術大ゼミ生招き 12月、学習発表会で劇披露 浜松市
浜松市天竜区春野町の犬居小がこのほど、静岡文化芸術大(中区)二本松康宏ゼミ(伝承文学)の学生を招き、犬居地区に伝わる伝説や昔話を学ぶ授業を行った。 児童は学びを生かした劇を、12月2日の学習発表会で披露する予定。 同ゼミは天竜区内各地の高齢者などから民話や伝説を聞き取り、採録する活動を進めている。授業ではゼミの4年生4人がスライドや動画を用いて伝説の内容を説明。大雨で気田川があふれた際に竜が堤防の代わりになって集落を守った「犬居のつなん曳(びき)」の由来など4話を紹介した。 児童は4話のうち「徳川家康と和田之谷の桶屋」と「新宮池の大蛇」の2話を劇で発表する予定で、学生が作った台本を読み
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徳川家康ゆかり 浜松・水窪の神社で例大祭 無病息災など願う
浜松市天竜区水窪町の山住神社で17日、秋季例大祭が開かれた。標高約1100メートルの山あいに構える神社に地元企業の関係者や各自治会長ら約20人が足を運び、無病息災や商売繁盛を願った。 例大祭に合わせて、地元保存会が神楽の舞を奉納し、勇壮な演舞を拝殿で披露した。 この日は降雨に見舞われ、気温は10度に迫る寒さとなった。冬並みに冷え込んだ社殿で粛々と神事は進められた。静寂な雰囲気の中、出席者は玉串をささげ、両手を合わせた。 同神社は徳川家康が戦勝祈願し、戦の難を逃れたという言い伝えが残されている。水窪小は21日、古道を登って同神社を目指す遠足を実施する予定。
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静岡県、誘客「案内役」に沼津出身・磯村勇斗さん 若年層へ歴史文化の魅力発信
静岡県は県内各地の歴史文化や食の魅力を伝える誘客プロモーションを強化し、ナビゲーター役に沼津市出身の俳優磯村勇斗さん(31)を起用した。磯村さんが名所旧跡などを訪ね歩く動画は、特設ウェブサイトやユーチューブの県公式アカウントに加え、11月から県外主要駅でも放映を始めた。県は特に若年層への発信に期待をかける。 終盤を迎えたNHK大河ドラマ「どうする家康」に合わせ、一層の観光誘客を狙う。県内の歴史文化に触れる旅行を「れきしず」と名付け、プロモーションの前面に出した。 磯村さんは映画やドラマで活躍するほか、インスタグラムで約80万人のフォロワーを抱える。その訴求力に期待して今回起用した。10月
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大自在(11月23日)仲子姫伝説
伊豆半島南端の石廊崎にも近い南伊豆町二条。かつて庄屋だった旧家に京から女官が流されてきたという「仲子姫伝説」が残る。伝説にまつわる資料や遺物があると聞いて訪ねた。 江戸時代初め、宮廷で公家や女官が密通して処罰された「猪熊事件」が起きた。事件に連座して新島(東京都)に配流されたのが中院[なかのいん]仲子。宮廷では権典侍[ごんてんじ]を務め、配流時は16歳だった。 伝説では仲子と侍女は新島に向かう途中、船が難破して石廊崎に漂着。そのまま二条の庄屋鈴木家の庇護[ひご]を受けることになった。事件から14年後、仲子は許されて京に戻ることになったが、その際に侍女が亡くなった悲話も伝えられる。 仲子
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田中城 藤枝の小中学生が案内 ライオンズクラブがイベント 歴史や構造学ぶ
藤枝ライオンズクラブは12日、藤枝市の田中城周辺でウオーキングイベントを行った。西益津中学校区の小中学生が案内役を務め、徳川家康のゆかりの地を発信した。 市民約40人が参加し、4グループに分かれて約4キロのコースを2時間半かけて巡った。田中城下屋敷を発着点に、本丸や堀の跡、城周辺の神社と寺などを見学した。 西益津小、藤岡小、西益津中の3校の児童と生徒計10人が6カ所のポイントに立ち、ガイドした。田中城本丸跡の西益津小では、同校の児童2人がクイズを交えながら城の歴史や構造の特徴、家康と関係するエピソードを説明した。 同クラブは参加者に御城印をプレゼントした。 (藤枝支局・青木功太)
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熱海温泉の文化に触れる 観光関係者 間欠泉や老舗旅館視察 東アジア文化都市
静岡県はこのほど、東アジア文化都市事業「食と温泉文化フォーラム」の現地視察を熱海市内で実施した。温泉観光に携わる国内外の関係者11人が、熱海温泉の間欠泉や老舗旅館、文豪の旧別荘などを見て回り、日本を代表する温泉地熱海の歴史文化に触れた。 「熱海まち歩きガイドの会」の川上幸夫さん、橋口敏男さんが一行を案内した。湯前神社近くの大湯間欠泉では、おおむね15分に1度のペースで噴出する熱湯の様子を観察した。明治期に日本初の温泉療養施設「噏滊舘(きゅうきかん)」が建てられ、大湯間欠泉の蒸気を胸部疾患の治療に活用していた歴史を学んだ。 1806年創業の老舗旅館「古屋旅館」の内田進会長(熱海商工会議所会
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家康ゆかりの史跡 静岡中心部で見学 県歴史研究会
静岡県歴史研究会はこのほど、徳川家康にまつわる史跡などを巡る見学会を静岡市中心部で開き、会員7人が家康と駿府の関わりに理解を深めた。 篠原旭会長(78)=同市駿河区=と理事の須山忠治さん(72)=同区=が案内役を務めた。一行はJR静岡駅北口にある家康の幼少期の銅像「竹千代君像」から歩いて出発。家康の祖母、源応尼(げんのうに)の墓がある華陽院(けよういん、同市葵区)では、篠原会長が「源応尼は薬草などに見識があり、竹千代のひ弱な体質を改善したのではないか」と持論を語った。駿府城公園内の天守台発掘調査現場なども回った。 同会は県内の歴史愛好家約20人で構成し、年に1度、テーマを設定して同市内で見学
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「囲碁まつり」アマ優勝、金さん(韓国) 大矢九段と対局も 静岡
静岡市の囲碁文化を伝える「第2回しずおか囲碁まつり」(同実行委、家康公杯実行委共催、静岡新聞社・静岡放送後援)は最終日の12日、葵区の市民文化会館でアマチュア対象の「チャンピオン戦」決勝トーナメントを繰り広げた。韓国・仁川から訪れた金到協さん(30)が優勝した。 前大会を上回る総額130万円の賞金を懸けたチャンピオン戦に、県内外のアマチュア約100人が参加した。前日の予選トーナメント各ブロックの優勝者が決勝トーナメントA、準優勝者が同B、3位が同Cに分かれて熱戦を展開した。頂点に立った金さんは表彰式後、大矢浩一九段との公開対局に挑み、石田芳夫24世本因坊らが大盤解説した。 決勝トーナメン
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静岡の大河ドラマ館、20万人到達 山形からの来館者に家康ゆかりの記念品
大河ドラマ「どうする家康」の世界観を紹介するため、静岡市葵区の静岡浅間神社境内に1月に開設された「静岡 大河ドラマ館」の来館者が10日、20万人に到達し、同館で記念式典が行われた。 20万人目になったのは、山形県の会社役員高橋孝二さん(70)。同じ会社で働く2人の社員と仕事で静岡を訪れ、帰る前に立ち寄ったという。同館を運営する同ドラマ活用推進協議会の会長を務める岸田裕之静岡商工会議所会頭から、記念品として家康ゆかりのクラフトビールや清水の早生(わせ)ミカン1箱などを贈られた。 高橋さんは「びっくりの一言。歴史に興味があって訪れたが、展示内容の充実ぶりに感心した」と笑顔で話した。岸田会頭は
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誕生から神格化まで 家康の武具や愛用品120点 静岡市美術館で特別展
NHK大河ドラマ特別展「どうする家康」(静岡市など主催)が12月13日まで、同市葵区の市美術館で開かれている。前期(11月19日まで)と後期(21日から)で、一部展示替えを実施。誕生から没後に神格化されるまでの徳川家康に関する絵画、武具、愛用品など計約120点が並ぶ。 展示品のうちの計51点は国宝か重要文化財。桶狭間の戦いの際に今川義元が所持し、織田信長、豊臣秀吉らの手に渡った後、徳川家康に贈られた名刀で重要文化財の「義元左文字」、家康に対して重臣の本多忠勝が贈った刀で国宝の「中務正宗(なかつかさまさむね)」など、戦国武将らの刀剣が目を引く。 大坂の陣で、家康が軍勢を率いて大坂城を包囲し、豊
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劇団静岡県史が菊川公演 26日 家康と朝鮮通信使 題材
菊川市を拠点に活動する劇団静岡県史は26日、演劇「徳川家康公と朝鮮通信使」(静岡新聞社・静岡放送後援)を同市本所の菊川文化会館アエルで上演する。10月22日に韓国で開かれた「日韓交流おまつり2023」で好評を博した舞台の凱旋(がいせん)公演になる。 午前10時からと午後2時半からの2回公演。前売り券は指定席が一般2500円、学生千円。自由席は一般2千円、学生無料(整理券が必要)。当日券は各500円増しになる。 問い合わせはアエル<電0537(37)3232>へ。
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駿府九十六ケ町 町名碑を巡ろう 12日、ウオーキングイベント
NPO法人徳川みらい学会など市民団体でつくる実行委員会は12日、徳川家康が全国から職人や商人を集めて整備した駿府城の城下町「駿府九十六ケ町」の町名碑を巡るウオーキングイベントを静岡市内で開く。対象は距離3キロ程度のウオーキングが可能な静岡市民。定員96人。参加費は大河ドラマ館入場料込みで千円。雨天決行。 当日は午前9時に市役所静岡庁舎を出発。町名碑12カ所に加え、家康側室の於愛(おあい)の方の菩提(ぼだい)寺「宝台院」、江戸時代に法令を掲げた掲示板を復元した「高札場(こうさつば)」などを巡り、静岡浅間神社境内にある大河ドラマ館を目指す。観光ボランティアガイド「NPO法人駿府ウエイブ」が各所で
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夜菊や竹あかり 幻想的に 三島・楽寿園と三嶋大社でライトアップ 12日まで
三島市の楽寿園と三嶋大社で12日まで、ライトアップイベントが開かれている。菊の花や盆景、竹あかりで幻想的な雰囲気を演出。近隣飲食店では特別メニューも提供し、夜の町歩きを楽しめる。 楽寿園では30日まで開催する「楽寿園菊まつり」の一環で、夜菊鑑賞を実施。12日までの期間中は午後5時~8時半に無料開園している。今年の大型盆景は、大河ドラマで注目を集める徳川家康ゆかりの「久能山東照宮」がモチーフ。約8千鉢の菊であしらった約3分の1サイズの拝殿と鼓楼の周りには和傘も配置した。愛好家が丹精込めて育てた菊の展示も行われ、来場者は昼間とは違った光景を堪能している。 菊まつりでは土日を中心にさまざまな催
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家康ゆかり、静岡愛♡たっぷり 久能山東照宮で本山茶ジャム販売
静岡市葵区の「コンフィチュール工房ロサ・マリー」はこのほど、家康が愛飲していたとされる本山茶を使った新商品「駿府のお茶ジャム」を同市駿河区の久能山東照宮で販売した。家康ゆかりの地で、興味を持った観光客らが買い求めた。 同店はこれまで県の天然記念物に指定されている駿府城公園の「家康公手植えのミカン」を使用したマーマレードなどを開発。今回は家康にちなみ、県内の茶産地で最も古い歴史を持つ安倍川・藁科川上流域で栽培される本山茶をジャムに仕立てた。爽やかな香りと渋み、鮮やかな緑色を生かし、パンやヨーグルトにも合うという。 同店の望月佐朋子代表は初日販売の場所に東照宮を選び、家康ミカンのマーマレード
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「毎日富士山が見える幸せ」 静清信金、ポスター配布へ
静清信用金庫は、大河ドラマ「どうする家康」にちなんで徳川家康とゆかりが深い静岡の魅力を募集し、寄せられたメッセージを掲載したポスターを10日に同金庫全店でお披露目する。飲食店や観光施設などで張り出しを希望する店舗に無料で提供する。 「毎日富士山が見える幸せ」「おいしいお茶と緑の絶景」―。2907件に上る“静岡愛”のメッセージを抜粋し、約7500文字を山盛りに詰め込んだ杯を武士が献上するデザインに仕上げた。同金庫ホームページでは専用コーナーも設け、「気候」「海の幸・山の幸」などジャンルごとに静岡の魅力と詳しいメッセージを紹介している。 ポスターは営業エリア(静岡市、
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静岡郷土曲集CD 小中学校に寄贈 三島の声楽家制作
三島市在住の声楽家川下則子さんが、郷土の偉人がテーマの楽曲を現代風にアレンジしたCD「静岡郷土曲集」を制作し、静岡市立の小中学校へ寄贈した。 郷土の偉人に興味を持ち歌い継いでほしいという思いから、小和田哲男静岡大名誉教授監修のもと制作した。同市葵区の葵小で開かれた贈呈式では、川下さんが同市の赤堀文宣教育長にCDを手渡し、同校6年生の前で、大河ドラマにちなみ「徳川家康公」などの収録曲を披露した=写真=。 児童らは「音楽の授業などでCDを聴いて、古里への愛情を感じたい」などと話し、感謝を伝えた。
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貼り絵や折り紙… 施設利用者らの力作並ぶ 静岡市で作品展
静岡市葵区で介護老人福祉施設などを運営する「楽寿会」は10日まで、利用者や入居者による作品展を同区のコミュニティホール楽寿で開いている。リハビリや趣味として制作した貼り絵や折り紙、編み物など、多彩なジャンルの作品約500点が並ぶ。 徳川家康が着用したとされる「金陀美具足(きんだみぐそく)」を貼り絵で表した縦約1・5メートル、横約1・2メートルの顔はめパネルや、入居者が自身の着物で作った洋服などが目を引く。通所リハビリを利用する星野淑子さん(80)は「みんなで力を合わせたり、時間をかけてこだわったりした作品を見てもらえたらうれしい」と期待した。 施設職員の趣味を紹介する作品も展示。有馬良建
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地元特産品販売やステージにぎわう 吉田・小山城まつり
吉田町の小山城前広場と能満寺山公園で3日、小山城まつり(同実行委主催)が開かれた。町の特産品などを販売する50店舗以上のブースが並んだほか、小山城を背景にステージイベントが行われ、多くの人々でにぎわった。 来場者はウナギやシラス、レタスなどを買い求めたり、スタンプラリーを楽しんだりした。ステージでは吹奏楽や太鼓演奏をはじめ、子どもたちによるダンスパフォーマンスが披露され、観客が温かな拍手を送った。会場近くの能満寺では、徳川家康ゆかりの収蔵物を展示する特別展が同時開催された。
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竹あかりの中 弦楽の響き優雅 静岡・久能山東照宮で特別演奏
静岡市駿河区の久能山東照宮の夜間特別拝観「天下泰平の竹あかり」(久能山東照宮、静岡鉄道主催、静岡新聞社・静岡放送共催)で4日、バイオリンとチェロの特別演奏が行われた。 約300本の竹あかりが並んだ幻想的な空間で、バイオリニスト金原千恵子さん=静岡市清水区出身=とチェリスト笠原あやのさんによる弦楽ユニット「トレジョワイユ」が優雅な音色を奏でた。大河ドラマ「どうする家康」のメインテーマや「G線上のアリア」などさまざまなジャンルの曲を披露。心地よい弦楽の響きと軽快なトークで神楽殿前に集まった観客を魅了し、久能山の秋の夜を彩った。 夫婦で訪れた静岡市葵区の会社員岡井宏一さん(66)は「神聖な場所
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静岡と釜山、交流さらに 韓国の文化財団が大道芸で市長訪問
静岡市内で開催中の大道芸ワールドカップ(W杯)in静岡に合わせ、韓国の釜山文化財団のイ・ミヨン代表理事らが4日、市役所静岡庁舎を訪れ、難波喬司市長と面会した。市と同財団は朝鮮通信使関連の事業を通じて親交があり、今後のさらなる交流促進に向けて意見を交わした。 イ代表理事は「静岡市に来るたび文化あふれる街だと感じる。朝鮮通信使の交流も拡大していきたい」と意気込み、「静岡空港に釜山への直行便ができて往復できるようになればいい」との期待を語った。難波市長は「釜山は文化圏として魅力的。食文化や歴史、自然など、全てで交流を深められたら」と応じた。 静岡市と同財団は2015年の徳川家康公顕彰400年祭から
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歴史コメンテーター・金谷俊一郎さん 静岡市清水区で11月10日、講演
静岡市清水区の報徳同栄会は10日午後3時から、歴史コメンテーターの金谷俊一郎さんによる講演会「教養として知っておきたい『徳川家康』」を同区の清水テルサで開く。 金谷さんは誰にでも分かりやすく日本史の魅力などを伝える活動を行うほか、東進ハイスクールの日本史科トップ講師も務める。受講希望者は同会事務局に申し込む。定員100人(先着順)。参加無料。問い合わせは同会事務局<電054(345)8315>へ。
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実在?「小山評定」に脚光 「関ケ原」の行方決めた軍議 本多静大名誉教授 栃木講演で見解主張/掛川市 観光冊子に逸話紹介
徳川家康が諸大名を栃木県小山市に集め、会津の上杉景勝を討つか、上方で挙兵した石田三成を討つかを決めた「小山評定(ひょうじょう)」。掛川城主の山内一豊が家康に城の明け渡しを表明し、東海道筋の豊臣系諸大名が賛同する流れをつくった逸話で知られる軍議が、ことし再注目されている。存否を巡る近年の論争に加え、ことしは大河ドラマの放送もあり、ゆかりの小山市教育委員会は静岡大の本多隆成名誉教授(80)による講演会を開き、掛川市は観光冊子に新たに内容を盛り込んだ。 通説によると、小山評定は慶長5(1600)年7月25日、上杉討伐のため宇都宮に向かっていた豊臣系諸大名を家康が小山に呼び寄せ、今後の対応を協議
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特産品や食べ物 販売ブース並ぶ 天竜産業観光まつり 浜松市
浜松市天竜区の旧5市町村で11月に開かれる北遠秋まつりの皮切りとなる天竜産業観光まつりが3日、同区二俣町のクローバー通り商店街で開かれた。アイデアを凝らした出店が並んだほか、伝統の「信康武者行列」が披露され、多くの来場者でにぎわった。 歩行者天国となった商店街に、特産品や食べ物などを販売する約75のブースが並んだ。同区熊の熊小児童は「くんまおうえん社」と題して、デザインなどを考えたストラップやタオルといった商品を販売した。6年の石野ももさん(11)は「一部商品に売り切れが出るなどたくさん売れて良かった」と喜んだ。 信康武者行列は徳川家康の長男でありながら謀反の疑いを掛けられ、二俣城で自害
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縁起物の和菓子「藤八柿」に再注目! 家康が関ケ原の戦い勝利確信 藤枝の歴史発信好機
慶長5(1600)年の天下分け目の「関ケ原の戦い」直前に献上され、徳川家康が勝利を連想させる縁起物として喜んだ柿「藤八柿(とうはちがき)」にちなんだ藤枝市内の和菓子が今年、大河ドラマ「どうする家康」の放送を契機に再注目されている。和菓子店では売り上げが伸びていて、関係者は藤枝の歴史発信の好機と捉えている。 市郷土博物館・文学館蔵の史料「橋本家文書」などによると、家康は関ケ原の戦いに向かう途中、市内の寺で一服。農民の橋本藤八から大きな美濃柿を献上された。家康は、敵軍の中心武将の石田三成らが決戦前に詰めていた美濃の大垣城を思い浮かべて「美濃の大垣(大柿)すでにわが手にあり」と喜び、藤八に柿を「
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【詳報】本当にあった?なかった? 関ケ原の戦いの帰趨決した「小山評定」 静岡大・本多隆成名誉教授に聞く
徳川家康と豊臣恩顧の武将らが1600(慶長5)年7月25日に協議し、謀反の疑いのある会津の上杉景勝征伐よりも、上方で挙兵した石田三成の征伐を優先すると決めたとされる軍議「小山評定(おやまひょうじょう)」。豊臣諸将の動向はその後、天下分け目の「関ケ原の戦い」の勝敗を決定付けたため、歴史的意義の大きい軍議として知られる。 ところが、この小山評定が本当に行われたのか否かが近年、研究者の間で論争となっている。存在の肯定説を取る静岡大の本多隆成名誉教授(80)=戦国史・近世史=に通説、自身の考え、論争の論点を聞いた。 通説とは 福島正則や山内一豊(掛川城主)の逸話が有名 「小山評定」は栃木県小
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家康ら愛刀 香水で表現 緑茶アロマ活用 茶農家支援 島田の会社
アロマセラピスト養成スクールの運営や緑茶を活用した香水の開発などを展開する島田市のアクト・フォ(太田奈月社長)は、徳川家康ら戦国武将の刀をイメージした天然緑茶香水を同市のふじのくに茶の都ミュージアムで販売している。茶農家支援を目的に、茶の製造工程で出る蒸気から抽出した県産の緑茶アロマを活用した。 「刀剣香」と名付け、家康の愛刀として知られる久能山東照宮所蔵の重要文化財「無銘 光世作」(ソハヤノツルキ)をモチーフにした。ライムやジンジャーなどを使い、若かりし頃の家康をイメージした「天下泰平・立志」と、ヒノキやサンダルウッドなどを使用して晩年の家康を意識した「天下泰平」の2種類を展開する。伊達政
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阿茶局ゆかり「万斛庄屋公園」 伝承ちなみ梅林整備へ 浜松市
浜松市は、徳川家康が側室の阿茶局を預けたとされる旧庄屋「鈴木家屋敷」が残る同市東区中郡町の万斛(まんごく)庄屋公園の整備を進めている。家康が度々訪れて阿茶局と共に梅の花を観賞したという伝承にちなみ、来春には公園内に梅林を造園予定。政治や外交で活躍して多くの側室の中で異彩を放った阿茶局ゆかりの地の認知度向上に、関係者は期待を寄せる。 市公園課によると、公園は広さ約1万4千平方メートル。浜名用水沿いの園南西区画に紅白の梅十数本を植える。観梅できるのは再来年度以降となる見込み。駐車場増設や広場の芝生整備も行い、来年3月9日にお披露目する。 家康は万斛村の地名が土地の生産性を意味する「万石」を連想さ
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「浜松城下町バル」11月6~12日開催 大河ドラマ館入場券 プレゼントも
浜松市中区の中心市街地で11月6~12日、飲食店を巡って酒や料理を楽しむ「浜松城下町バル 秋の陣」(実行委主催)が開かれる。桑原強実行委員長らが27日、市役所で中野祐介市長に開催をアピールした。 3月の「春の陣」、7月の「夏の陣」に続くイベント。スマートフォンのデジタルチケットサービス「EMot(エモット)」で電子チケットを購入し、対象の約40店で飲料や浜松地域産の野菜、肉、魚介などを使った料理を味わう。11月6~8日は砂山町の「はままちプラス」、9~11日は肴町公会堂で午後5時から日本酒をふるまう。チケットは1セット3枚つづりで11月5日までの事前販売が税込み3300円、イベント期間中が
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熟成本山茶、久能山東照宮に 家康の故事ちなみ奉納 静岡市
駿府本山お茶まつり委員会は28日、静岡市の本山茶を愛したとされる徳川家康の故事を再現した「駿府お茶壺(つぼ)道中行列」と「口切りの儀」を同市駿河区の久能山東照宮で行った。 家康は夏季に冷涼な葵区の井川大日峠で茶をつぼに詰めて熟成させるよう命じ、秋に取り出して茶会に供させたとされる。本山茶は故事にならって約5カ月間、「御用茶」と記された茶つぼに詰めて冷涼な環境で熟成された。 道中行列は江戸時代の衣装を身にまとった茶業関係者らが茶つぼをかごに乗せ、東照宮まで運んだ。つぼを開封する口切りの儀では、煎茶道静風流家元の海野俊堂さんが茶つぼの中の和紙にくるまれた熟成本山茶を丁寧に取り出し、三方の上に
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浜松大河ドラマ館、展示内容更新 井伊直政の風格、衣装で表現
浜松市中区の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」は27日、展示内容を更新した。遠江出身で四天王に出世した井伊直政の甲冑(かっちゅう)、家康と敵対する茶々の着物や鉄砲など、ドラマ終盤に向かうストーリーの解説資料と撮影道具を公開した。 衣装は5点を更新した。板垣李光人さん演じる直政のコーナーは、初登場時の踊り子装束に加えて新たに初期の甲冑と成長後の平服を並べた。数々の戦功を収めて風格を増していく様子を衣装でどう表現しているか、パネルで解説している。甲冑は11月3日から直政の象徴「井伊の赤備え」に入れ替える。 茶々の生涯を深掘りした展示品も充実させた。秀吉の側室となって家康と再会する場面の着物
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「どうする家康」撮影終了 松本潤さん「ただただ感謝」
NHKは27日、大河ドラマ「どうする家康」(全48回)の撮影が26日に終了したと発表した。主人公徳川家康役の松本潤さん(40)は「クランクアップの瞬間に湧き上がったのは、ただただ感謝の気持ちです。古沢(良太)さんの脚本とスタッフの皆さんの力で、今までとはまた違った家康像が出来上がったと思います」とするコメントを出した。 同局によると、撮影は約1年5カ月にわたった。最終回は12月17日で、15分拡大版を放送する予定。 松本さんは「撮影の前半は『どういうチームの形にすべきか』をすごく考えた。後半、自分の芝居や、脚本と向き合うことにフォーカスすることができた。これは1年以上一つの役をやり続けな
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天下人・徳川家康 多種多様な肖像画 耳たぶ、下顎に共通点 生前しのばせる「白描」
天下人・徳川家康の肖像は美術品として現在も数多く残る。同じ人物を表現しているのに、見比べてみると容貌は実に多種多様だ。本当はどんな顔つきだったのか。なぜこんなにバリエーションが豊かなのか。権力者の肖像に詳しい静岡県富士山世界遺産センターの松島仁教授(55)に聞いた。 あまたある肖像の中で、生前の姿に似ていると考えられているのは徳川記念財団蔵の「東照大権現像(白描)」だ。細緻な容貌と簡素な衣服という描写の特徴から、供養用の肖像画の下絵とみられる。 歴代徳川将軍の供養用肖像画は、生前に将軍のそばに仕えた画家が顔つきを克明に再現した下絵を描き、幕府の要人に提出してお伺いを立て、霊廟[れいびょ
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家康の魅力と歴史、工芸品で発信 久能山東照宮に奉納 静岡市駿河区
静岡市駿河区の久能山東照宮に26日、徳川家康にちなんだ二つの工芸品が奉納された。 鋳物製造業の栗田産業(同区)は、家康が着用したとされる甲冑(かっちゅう)「金陀美具足(きんだみぐそく)」を模した金箔(きんぱく)と金メッキの2種類のペーパーウエートを奉納した。同じペーパーウエートを店舗やオンラインショップで販売し、売り上げの3割を久能山東照宮へ寄付する。栗田圭副社長(44)は「家康公お抱えの鋳物師の存在が、静岡の鋳物文化の発展につながった歴史を発信したい」と話した。 愛知県新城市の陶像作家追平陶吉さん(83)は、家康が決断を迫られた時に思案する様を表現した「家康公思案像」を制作した。高さ
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浜松城の変遷たどる 21世紀倶楽部 10月例会 市の太田専門監解説
静岡新聞社・静岡放送21世紀倶楽部の10月例会セミナーが26日、浜松市中区のプレスタワーで開かれ、市文化財課の太田好治専門監が「家康公ゆかりの浜松市の歴史遺産」と題して講演した。市博物館の元学芸員で館長を務めた経験もある太田専門監は、浜松城がたどった歴史を解説した。 前身の引間城を含めて約400年の歴史がある浜松城は、徳川家康によって初めて戦国大名の本拠地になったと紹介した。天守閣は豊臣秀吉が天下を取り、家康が関東に去った後に堀尾吉晴によって建てられた経緯を説明。徳川幕府体制を確立した後に秀吉色の一掃が図られ、「江戸時代のかなり早い段階で天守閣はなくなったと推察される」と指摘した。 堀尾
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自治宝くじ図柄に浜松城と家康くん 11月14日まで販売
浜松城と浜松市のマスコットキャラクター「出世大名家康くん」を図柄にした関東・中部・東北自治宝くじが25日、北海道から三重県までのエリアで発売された。大河ドラマ「どうする家康」で注目されている浜松城の写真とイラスト、ロゴで“出世の街 浜松”をアピールしている。 同自治宝くじの発売元の1道22県11市から、毎年話題になったテーマが図柄に採用されていて、同市の図柄は2018年の浜松国際ピアノコンクール以来、通算5回目。1枚100円で1等当せん金は1500万円。販売は11月14日まで。抽せんは11月17日。市内で販売された宝くじの収益は市の収入になり、公共事業に活用される。
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村芝居、20回目で幕 最後の雄姿に拍手喝采 浜松市浜北区中瀬二区の住民有志
浜松市浜北区の中瀬二区自治会の有志でつくる「ふくみ会」がこのほど、地元の祭りで毎年披露してきた村芝居の最終公演を中瀬二区公民館で行った。最後の雄姿を一目見ようと、大勢の地元住民が駆けつけ、芝居が終わると会場全体から拍手喝采が湧き起こった。 最終公演の脚本は今年の大河ドラマをもじった「どうする中瀬」。天竜川の水害に負けずに発展してきた中瀬地域の様子を面白おかしく表現し、徳川家康も登場。ステージやセットは手作りで仕上げた。 ふくみ会は会員25人で構成し、2001年からオリジナルの芝居を披露してきた。新型コロナの影響で4年ぶりの公演となったが、会員の高齢化が進み、20回目の今年で一区切りをつけ
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駿府城公園で限定御城印 静岡大河ドラマ館と連携 26日から
静岡市葵区の「どうする家康 静岡 大河ドラマ館」展示リニューアルに合わせて、同区の駿府城公園で26日、同ドラマ館とコラボした限定御城印の販売を始める。価格は税込み500円で千枚限定。相互連携で周辺エリアの回遊性向上を狙う。 限定御城印は指定管理者「駿府城公園ランドマーク共同事業体」が企画した。葵の紋章に「駿府城」と書いた通常の御城印に対し、限定版は同公園内にある徳川家康の銅像の写真を加えて、全体的に金色をあしらった特別デザインにした。 駿府城公園東御門・巽櫓(たつみやぐら)のお土産売り場で枚数限定販売。売り切れ次第終了。入場券または全施設共通券の購入が必要。月曜休み。購入者には、ドラマ館
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諏訪原城築城450周年 12月、島田市が記念シンポ
島田市は12月10日午後1時半から、諏訪原城築城450周年記念シンポジウム「諏訪原城から牧野城へ」を同市のプラザおおるりで開催する。 諏訪原城整備委員会委員長を務める静岡大名誉教授の小和田哲男さんと、広島大名誉教授の三浦正幸さんがそれぞれ基調講演する。講演のテーマは小和田さんが「牧野城をめぐる二人の武将 徳川家康と今川氏真」、三浦さんは「大河ドラマと諏訪原城の交錯 放送で描かれる建物の秘密」。パネルディスカションも行う。 定員600人。チケットは500円。プラザおおるり、夢づくり会館、イープラスで販売している。チケットの問い合わせはプラザおおるり<電0547(36)7222>へ。
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静清信用金庫、ふじのくに未来財団に100万円寄付
静清信用金庫はこのほど、ふじのくに未来財団に100万円を寄付した。静岡市葵区の同金庫本店で開いた贈呈式で、佐藤徳則理事長が同財団の土屋優行代表理事に目録を手渡した。 浄財は同金庫が6月から3カ月間販売した定期預金「家康公からの贈り物―天下泰平の巻」の販売総額の一部を充てた。同財団への寄付は今回が16回目で総額1361万円に上る。佐藤理事長は「今後も財団と連携し、地域社会の繁栄に貢献する活動を展開していく」と述べた。 土屋代表理事は「地域が元気になるように今後も頑張っていきたい」と感謝した。財団は寄付金を静岡、焼津、藤枝の3市で活動するNPOなどに助成する。
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奥浜名湖手筒花火 次代へ 28日、浜松市中区の地域おこしイベントで魅力発信
浜松市北区の手筒花火団体や観光協会などでつくる「奥浜名湖手筒花火文化継承の会」(井口敏浩会長)は28日、東三河地方から伝わったとされる奥浜名湖地域の手筒花火文化の継承や魅力発信を図る「奥浜名湖地域おこしイベント」を、中区の浜松出世パーク葵広場で開く。 「継承の会」は、高齢化や後継者不足などに直面する手筒花火団体が技術やノウハウを共有し、伝統文化の継承を促進しようと本年度に発足。東三河地方発祥とされ、徳川家康と関係が深い手筒花火をPRしようと、大河ドラマ館が建つ同広場でイベントを企画した。北区引佐町、三ケ日町の5団体が大中小の計184本を奉納する。このほど同区役所で決起会を開き、各団体が打ち
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直木賞作家の安部さん、11月4日講演 藤枝「岡部宿にぎわいまつり」開催記念
藤枝市岡部町の町並みを生かしたイベント「第7回東海道岡部宿にぎわいまつり」(11月5日)の開催を記念し、直木賞作家の安部龍太郎さんの講演会「徳川家康と田中城」が同4日午後2時~3時半、同町の市民ホールおかべで開かれる。入場無料。 安部さんは家康を軸に田中城の歴史的役割や重要性、エピソードを紹介する。定員は500人で、市役所岡部支所と同支所分館の窓口で整理券を配布している。定員に達した場合、当日券は配布されない。問い合わせは岡部支所<電054(667)3411>へ。
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家康の側室 阿茶局ってどんな人? 浜松の観梅デートで愛深め、駿府大御所時代まで家康の側に 「大坂の陣」和睦で活躍の才知の女性
阿茶局の生涯 阿茶局(あちゃのつぼね)は、弘治元(1555)年生まれ。甲斐の武田氏家臣だった飯田直政の娘。名前は須和。駿河の今川氏家臣の神尾忠重と結婚するも、忠重が死去し、寡婦となった。 徳川家康との出会いの時期には諸説ある。史料「玉輿記」などには、天正10(1582)年、武田氏の旧領を巡る争いで家康が甲斐・信濃へ侵攻した際に出会い、幼少時代に駿府にいた際に「御好み」だったことを思い出して、母子ともに仕えさせたと記されている。浜松市内に残る史料「鈴木氏系図」には「三方原御陣の折、アチャの局を預かり申しおり」と、元亀3(1572)年の三方ケ原の戦いの時と読める記述もある。 阿茶局と名乗る
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彩り豊かな藤枝ヘルシー弁当 JA、民間、市共同開発 29日フェスで発売
JA大井川(杉山芳浩組合長)と藤枝市の手作り弁当店「食彩ステーションランナー」(鈴木栄年社長)、市は18日、地場の農産物を取り入れて共同開発した「ふじえだ健やか弁当」をお披露目した。杉山組合長や鈴木社長ら関係者が市役所に北村正平市長を訪ね、完成の報告と試食会を行った。 同JAが地産地消と市民の健康づくりの推進を目的に、市に開発を提案した。大河ドラマ「どうする家康」のブームを受け、地産地消や旬の食材、適切なタンパク質の摂取など、徳川家康の健康法にあやかったメニュー。市健康推進課管理栄養士の井原侑希さん(26)が栄養計算し、食彩ステーションランナーが製造した。おいしそうな見た目と量、栄養バラ
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時論(10月18日)記者は「ウの目 タカの目」
「新聞週間」に合わせたインタビューで日本サッカー協会の宮本恒靖さんが、新聞は「物事を俯瞰[ふかん]して見ることができる」と語っている(16日付15面)。鳥の目をという激励に改めて背筋が伸びる。 「ウの目タカの目」と言う。一生懸命に人や物を探す様子をウやタカが獲物を狙う鋭い目つきに例える。辞書に「記者がウの目タカの目でスクープを狙う」と用例があった。 鵜[う]飼い、鷹[たか]狩りと、どちらの鳥も人間との関わりは長い。日本にも早くから伝わった。ウを使う漁の記述は記紀にあり、仁徳天皇は百済の王族から献上されたタカを使ってキジを数十羽捕ったという。徳川家康の鷹狩り好きもよく知られる(柴田敏隆著「
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静岡の「おまち」巡ろう 11月からスマホでスタンプラリー 大学生ら準備着々
スマホを手に静岡市葵区中心部のおまちエリアを巡る「駿府おさんぽ スマホdeスタンプラリー」(市大河ドラマ「どうする家康」活用推進協議会主催)の11月実施に向けて、活動に携わる市内の大学生らがこのほど、訪問するスポットの状況確認や音声ガイドの現地テストを行った。 静岡浅間神社境内の各神社や駿府城公園の巽櫓(やぐら)、市歴史博物館など観光地20カ所と、茶屋、静岡おでん屋など飲食店10カ所の計30スポットを設定した。スマホから特設サイトにアクセスした上でスポットを訪れると、位置情報の確認やQRコードの読み込みによって名所名店を紹介する音声が流れ、聞き終わると点数がもらえる。参加賞を配布するほか
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五穀豊穣に感謝、神事厳かに 静岡の久能山東照宮で秋季大祭
静岡市駿河区の久能山東照宮で17日、天下太平を祈願し、五穀豊穣(ほうじょう)に感謝をささげる「秋季大祭」が開かれた。神職や臨済寺(葵区)の僧侶、崇敬者ら約150人が参列し、厳かな雰囲気の中、神事を執り行った。 参列者は静岡木遣保存会「東嘉会」と「北辰会」の先導で、拝殿に進み、神事を始めた。姫岡恭彦宮司が祝詞を唱えたり、舞姫が「久能の舞」を奉納したりした後、家康が「東海一の弓取り」と称されたことにちなんだ巻藁(まきわら)式が奉納された。 参列者が見守る中、小笠原流県支部の射手が藁の束に2本の矢を勢いよく放った。徳川家康公が幼少期を過ごしたとされる臨済寺の僧侶は神廟(しんびょう)前で読経を行
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世界かんがい施設遺産候補 北山用水の歴史紹介 富士宮の小学校で講話
富士宮市の北山小4年生26人が17日、北山用水運営協力委員会の石川雅洋会長の講話を受け、世界かんがい施設遺産候補に挙がっている地元の北山用水の歴史に理解を深めた。 北山用水は徳川家康が甲斐の武田家を攻め入った1582年、家康が勝利の礼にと、進軍時に泊まった北山地区の願いを聞き入れて建設を命じたとされる。富士山麓に点在する侵食谷を通水するため、当時は革新的だった掛け樋(どい)と埋め樋が用いられている。石川会長は「谷の深さや幅でどちらの樋が適切か決めていた」などと工事の歴史をひもといた。 委員会の活動について石川会長は、定期的に巡視して枯れ葉などのごみを撤去しているほか、大雨時の水門管理を
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朝鮮通信使交流、劇で再現 静岡市民やSPAC俳優ら 両国の歴史、絆確認
江戸時代に日本と朝鮮王朝の交友の舞台になった古刹(こさつ)・清見寺のある静岡市清水区興津地区でこのほど、朝鮮通信使にまつわる劇が披露された。地元中学生など市民や県舞台芸術センター(SPAC)所属の俳優らが参加し、日本と朝鮮半島の絆を確かめた。駐横浜韓国総領事館の関係者も訪れた。 劇は地元で町おこしに取り組むNPO法人「AYUドリーム」の主催。10年ほど前から市民を巻き込んで劇を披露してきた。全柄閏領事は「江戸時代に再開し、200年以上続いた朝鮮通信使は未来志向の平和の使節だった。中学生も劇に参加していると聞いていて、偉大な遺産が後世に引き継がれるようお互い努力しましょう」と述べた。 朝
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掛川城天守復元30周年記念事業 委員が内容検討
2024年4月に天守復元30周年を迎える掛川城の記念事業実行委員会の第2回がこのほど、掛川市役所で開かれた。三浦正幸広島大名誉教授が掛川城を含む市内3城の特徴について講演したほか、委員が事業の内容について意見を出した。 三浦名誉教授は市内には掛川城のほかに、高天神城と横須賀城があるとし「有名な城が三つもある市町村はない」とそれぞれの城を解説した。掛川城は室町時代の城を江戸時代まで存続させているため、くるわが小さく東海地方の典型的な城であると説明。高天神城は周りが急斜面のため守りが堅固、横須賀城は1万人以上の収容人数があるため攻めるには人数が必要であるとそれぞれの特徴を述べた。 事務局は秋
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家康の領国支配 解説 静岡で徳川みらい学会
徳川みらい学会は14日、本年度の第4回講演会(静岡商工会議所、静岡市共催)を同市葵区の市民文化会館で開いた。静岡大の本多隆成名誉教授が講師を務め、徳川家康が三河、遠江、駿河、甲斐、南信濃の5カ国領有期に進めた領国支配を解説した。 本多名誉教授は、甲斐武田家との抗争により落ち着いた領国支配ができなかった家康が、1582年の甲州征伐と本能寺の変以降の混乱を経て駿河国や武田の旧領など5カ国を領有する大大名となり、領国支配が進展したと説明。1589年に実施した領国総検地について「太閤検地と比べても遜色ない内容。総検地によって徳川の領国支配は近世的な態勢へ転換した」と評価した。 一方、天正期に築か
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囲碁まつり プロ棋士の指導も 参加者募集 11月に静岡
静岡市の囲碁文化を伝える「しずおか囲碁まつり」(実行委員会など共催)が11月11、12の両日、市民文化会館で開かれる。プロ棋士による指導や初心者教室など多彩な催しを展開する。実行委が20日まで、参加者を募集している。 大竹英雄名誉碁聖や石田芳夫24世本因坊らプロ棋士計25人が集結し、指導碁や「100面打ち」をして会場を回るほか、囲碁に関する講演会などを行う。アマチュア参加者によるチャンピオン決定戦は11日に予選トーナメント、12日に決勝トーナメントを実施する。 市文化振興課によると、徳川家康が囲碁を好み、静岡で家元制度や「お城碁」を創設するなど、囲碁の普及に貢献したとされる。実行委は静岡
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俳優甲本さん 大河ドラマで家康家臣役 一日浜松城主に 中区で就任式 撮影の裏話披露
大河ドラマ「どうする家康」で徳川家康の家臣夏目広次を演じた俳優の甲本雅裕さんが14日、浜松市中区の浜松城の一日城主に就任した。浜松出世パーク葵広場で開かれた就任式と「第7回出世の街浜松家康公祭り」のトークショーに登場し、役への思いやドラマの裏話を語った。 甲本さんは浜松城の天守閣を訪れ、「初めてなのに懐かしく、武田軍が見えたような気がした」と笑いを誘った。5月の浜松まつり最終日に松本潤さんらと出演した騎馬武者行列を振り返り「観客の笑顔が印象に残っている」と語った。プライベートで犀ケ崖(さいががけ)古戦場に行ったことなどを明かし、「天下までの過程を大切に、それぞれの天下を取って。みなさんは
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静岡県立中央図書館 「葵文庫」など貴重な蔵書紹介動画制作 東アジア文化都市
静岡県立中央図書館(静岡市駿河区)が2025年に迎える開館100周年を記念し、徳川幕府から引き継いだ「葵文庫」をはじめとする貴重な蔵書や現在までの歴史を紹介する短編動画を制作している。日中韓3カ国が文化交流を図る「東アジア文化都市」事業の一環。21日に同区のグランシップで開く特別講座「『東アジア文化都市2023静岡』貴重書講座スペシャル」でお披露目する。 葵文庫編10分、貴重書編10分、図書館の歴史編5分の3本立て。県民の共有財産でもある同館と蔵書の価値を知ってもらおうと夏から企画を進めた。 動画では、韮山反射炉造築の参考とされた「熕鉄(こうてつ)全書図」や幕府の一大事業として家庭百科事
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清水南高生が船上演奏会 静岡、駿河湾フェリー
静岡市清水区の清水南高芸術科2年生の生徒はこのほど、駿河湾フェリーの乗客を対象に演奏会を行った。清水港と土肥港を結ぶ船上でピアノやクラリネット、アルトサックスの音色を響かせると乗客からは大きな拍手が上がった。 演奏会は同科の生徒が制作した動画を上映した後、スタジオジブリのアニメ映画の音楽や大河ドラマ「どうする家康」のメインテーマなどを演奏した。生徒からは「揺れがあり普段の演奏とは違う難しさがあった」「偶然居合わせた人への演奏という点が新鮮で貴重な体験になった」などの感想が出た。 演奏会は同科と駿河湾フェリーがコラボして進める「ナナネイロプロジェクト」の一環。今回が第4弾のイベント開催とな
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浜松で14、15日、家康にちなんだ祭り、楽市 武将姿で開催アピール
徳川家康にちなんだ地域活性化イベント「第7回出世の街浜松家康公祭り」と「第13回浜松パワーフードの祭典 家康楽市in浜松出世城2023Final」(静岡新聞社・静岡放送後援)が14、15の両日、浜松市中区の浜松出世パーク葵広場で開かれる。両イベントの実行委メンバーがこのほど、市役所で中野祐介市長に開催をアピールした。 家康公祭りは、市文化顧問で歴史家の磯田道史さんと徳川宗家第19代当主の徳川家広さんによるトークショーが15日午後0時半から行われる。このほか甲冑(かっちゅう)などを着た各地の武将隊のパフォーマンスもある。家康楽市は、ウナギや三ケ日牛といった浜松ゆかりの食材を使った料理を出す約
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静岡で日韓交流の歴史たどる 両国市民、踊りや音楽
静岡市は9日、江戸時代に朝鮮王朝から来日した外交使節団「朝鮮通信使」をテーマにした日韓文化交流事業を同市葵区の市民文化会館で開いた。両国の芸能団体によるステージが披露され、友好を深めた。 2015年から続く交流で、韓国・釜山市から約40人が来日した。地元の芸術高校の生徒でつくる「ブニエル舞踊団」は、あでやかな衣装で華麗な踊りを披露した。釜山芸術団は銅鑼(どら)や太鼓の音を響かせながら軽快な踊りや皿回しを披露し、会場から盛んに拍手が送られた。 静岡市側からは、静岡大よさこいサークル「お茶ノ子祭々」や同市の太鼓教室「UTSU-LA」メンバーが出演した。徳川家康が朝鮮通信使をもてなした場面を再
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寺谷用水 登録記念碑を除幕 磐田 世界かんがい施設遺産
徳川家康の命令で整備された寺谷用水(磐田市)の世界かんがい施設遺産登録記念碑の除幕式がこのほど、同市加茂の寺谷用水土地改良区事務所で行われた。登録からちょうど1年を迎え、関係者約70人が地域の農地を潤し続ける用水の保全への決意を新たにした。 開発工事を指揮し、用水の開祖とされる当時の代官平野重定の没後400年に合わせ、同土地改良区が建立した。記念碑は御影石製で高さ1.2メートル、幅2.0メートル。池田藤平理事長が揮毫(きごう)した碑文を刻んだほか、遺産登録証を印刷した陶板を埋め込んだ。 池田理事長は「これからも末永く良好な状態を維持し、後代に引き継がれることを祈っている」とあいさつし、草地博
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【D自在】徳川家康と鷹狩り
初夢でみると縁起がいいとされる「一富士二鷹(たか)三茄子(なすび)」は徳川家康の好みを言っているという説がある。駿府城公園(静岡市)の「徳川家康公之像」は富士山の方を向き、左手に鷹を据えた鷹狩りのいでたち。風貌から大御所時代であろう。 家康の鷹狩り好きはよく知られる。生涯で1000回以上の鷹狩りをしたとも言われる。数え66歳で駿府に移ってからは1カ月以上の鷹狩りの旅を幾度もした。 先週、静岡新聞社主催のトークショーで小和田哲男静岡大名誉教授が、家康が藤枝・田中城を拠点に鷹狩りをしたことを取り上げ、野山を駆け回り獲物のツルなどを食したことが家康の健康長寿の秘訣(ひけつ)だったと解説した。
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向井水軍行列「いざ出陣」 静岡・用宗地区 武将たたえるまつり
静岡市駿河区用宗ゆかりの武将らをたたえる「もちむね向井水軍まつり」が8日、JR用宗駅周辺で開かれた。持舟城(もちぶねじょう)城将として戦国武将の武田氏の下で活躍した向井正重と、武田氏滅亡後に徳川水軍の中心となった政綱、忠勝の向井3代にちなんだ催しで、住民らが街を練り歩くなどして地域の歴史をアピールした。 メインイベントの「向井水軍行列」には、手作りの甲冑(かっちゅう)に身を包んだ住民ら約100人が参加。大漁旗やおもちゃの刀を手に、りりしい表情で県道約300メートルを練り歩いた。正重役のほか、正重以前に同城主だった徳川家康正妻の築山殿の父・関口氏純役も練り歩き、地元住民や見物客が戦国から江戸
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浜松の大河ドラマ館、40万人到達 東京の男女に記念品
浜松市中区元城町の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」の来館者数が7日、40万人に到達した。同館で記念式典が開かれ、40万人目となった東京都の児島広枝さん(52)と友人の石塚昭徳さん(51)に記念品を贈った。 2人は前日から浜松に滞在。浜松城見物をかねて足を運んだという。2人はセレモニーに驚いた表情を浮かべながらも家康プロジェクト推進協議会の斉藤薫会長から記念品を受け取ると相好を崩した。毎週大河ドラマを見ているという児島さんは「ドラマがおもしろいのでせっかくの機会と思って訪れた。こういう偶然があるんだなという感じ」と話し、石塚さんは「いい思い出になりました」とほほえんだ。 同館は1月22
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徳川家康 長寿の秘けつ 小和田氏(静大名誉教授)が講演
静岡歴史トークショー「おしえて!家康 おしえて!静岡」(静岡新聞社・静岡放送主催)が5日、静岡市葵区の市民文化会館で開かれた。小和田哲男静岡大名誉教授が、駿府城を居城とした徳川家康の大御所時代や、タカ狩りの際に訪れたとされる田中城(藤枝市)をテーマに基調講演した。 家康が駿府を隠居地に選んだ主な理由を史料「廓山和尚供奉記(かくざんおしょうぐぶき)」を基に紹介。幼少時代を過ごした思い出の地▽冬も温暖▽コメがおいしい▽要害堅固で西方の豊臣勢を押さえやすい▽江戸に参勤する大名が訪れやすい―の5点を挙げた。 田中城周辺には水辺が多く、魚を求めてカモや白鳥などタカ狩りの獲物となる鳥が多数飛来してい
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家康テーマ 版画や陶像 森町・小国神社
大河ドラマにちなんだ美術品などを紹介する「徳川家康公の世界展」(アートフォースM&K主催)が13日まで、森町の小国神社研修室で開かれている。家康を中心に、豊臣秀吉や武田信玄ら武将をかたどった木版画や陶像など、遠州、三河(愛知県)地域の作家が制作した約50点が並ぶ。 家康の全体像や家臣を描いた掛け軸、家康と武田信玄が激突した三方ケ原の戦い(1573年)を表現した版画がひときわ目を引く。主催する亀岡光則代表(72)は「日本全体の幸せを考えて行動し、文化振興の礎を築いたといえる家康の偉大さを感じてもらえたら」と話した。
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「あつ森」活用 「ふじえだ島」三つ目誕生 藤枝市と静産大制作
藤枝市と静岡産業大の学生はこのほど、ニンテンドースイッチの人気ゲーム「あつまれ どうぶつの森」を活用した観光プロモーション第2弾として、制作に取り組んできた「にほんいさんふじえだ島」を公開した。市民会館で体験ブースを設け、子どもたちがゲームを楽しんだ。 歴史、文化、伝統PR 市と学生5人は7月から「島」づくりを進めてきた。2021年に制作した「ふじえだサッカーの島」と「ふじえだお茶の島」に続く三つ目の島となる。今回は歴史と文化、伝統をテーマに、3年に1度開催する藤枝大祭りや、岡部町朝比奈地区で伝承される県指定無形民俗文化財「朝比奈大龍勢」、徳川家康ゆかりの地の田中城、旧東海道の松並木など
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ぜんざい食べて健康開運を 静岡・浅間神社売店 家康にあやかり販売
静岡市葵区の静岡浅間神社境内の売店「家康公初恋の地しずおか ギフトショップ」は1日、大河ドラマで話題になっている徳川家康にちなんだ「開運ぜんざい」の販売を始めた。 健康志向だった家康にあやかり、参拝者の健康や長寿の運が開けるようにとの思いを込めた。北海道産の小豆を使い、甘すぎない味わいが特徴。ぜんざいの上には同店の人気商品「浅間だんご」を2本のせ、生クリームと栗も添えた。 山口隆太朗店長は「これから年末年始に向けて参拝者が増える。浅間神社での思い出作りの一助になれば」と期待した。
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27日静岡で「家康の生き方」講演 小和田氏講師に
しずおか市消費者協会は27日午前10時から、創立50周年記念講演会「いま家康の生き方を受け継ぐ地産地消」を静岡市葵区の静岡音楽館AOIで開く。 大河ドラマ「どうする家康」の時代考証を担当する小和田哲男静岡大名誉教授が講師を務め、茶やわさびなど静岡の特産品を好んでいた徳川家康の生き方などを紹介する。事前予約制で先着130人まで。参加無料。 申し込みは同協会<電054(221)1174>(平日午前9時~正午)かホームページの問い合わせフォーム<https‥//shizuokashi-sk.com/contact>へ。
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仕事の大切さ保護者に学ぶ 浜松・伊佐見小で講座
浜松市西区の伊佐見小でこのほど、保護者を講師に招いた「職業講座」が開かれた。6年生約90人が仕事内容や働くことの大切さを学んだ。 地域住民や保護者が連携して学校運営に取り組む「コミュニティ・スクール」の一環で、地元で活躍する公務員やエンジニア、ファイナンシャルプランナーなど8人が教壇に立った。児童は興味のある四つの職業を選択し、耳を傾けた。 中区に期間限定で開かれている「出世の街 家康ショップ」の店員で5年生の娘を持つ松井沙代さんは接客の基本となる「いらっしゃいませ」「かしこまりました」など接客7大用語を紹介し、明るく元気に接客することの大切さを語った。1年生に娘を持ち浜北区の保険代理店
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ユニークかかし、いざ投票 御前崎、祭り開幕
御前崎市新野の新野川沿いの歩道で、恒例の「新野カカシ祭り」が30日開幕する。今年は同市とその周辺市の高齢者福祉施設やこども園、企業などが個性豊かなかかし25体を出展。29日はさっそく参加団体が設置作業を行い、世相や流行を取り入れた力作が並んだ。30、10月1の両日は来場者による人気投票を行い、最優秀賞を決める。展示は8日まで。 掛川市の生活介護事業所「ぴの ほーぷ」は大河ドラマ「どうする家康」をテーマに掲げ、作品は関ケ原の戦いで家康率いる東軍に敗れた石田三成をイメージした。人形に兜(かぶと)をかぶせ、施設長の松下剛己さんは「利用者が工夫を凝らしながら仕上げた」と語った。ほかにも、米大リーグ
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浜名湖花博に向け 周遊旅行商品開発 庭園紹介や歴史探訪 市議会
斉田一朗観光・ブランド振興担当部長は、西区のはままつフラワーパークなどで来春開幕する浜名湖花博に合わせて周遊型観光を促進するため、旅行会社と協力して宿泊を伴う旅行商品の開発に取り組んでいると明らかにした。小野田氏への答弁。 花好きの客向けに市内の庭園を紹介するガーデンツーリズムの商品や、大河ドラマ「どうする家康」で注目された徳川家康公ゆかりの地を巡る歴史探訪の商品など、幅広い層を全国から呼び込む。市内の観光地や中心部に宿泊してもらい、経済波及効果の拡大を狙う。旅行会社の予約サイトに花博コーナーを設けるなどイベントの認知度向上にも努める。 周遊型観光の促進戦略は現在も大河ドラマを軸に展開し
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軽くて簡素 実戦向き甲冑 久能山東照宮博物館「金陀美具足」【コレクションから⑭】
織田がつき羽柴がこねし天下餅すわりしままに食うは徳川 この歌は織田信長公、豊臣秀吉公、徳川家康公の天下取りを表現したもので、家康公とは地味で、狸親父[たぬきおやじ]というイメージがある。しかし今年はドラマの影響から旧来のイメージ像とはずいぶん変わってきているように感じる。 家康公所用品の中でも特に注目されているのが、「金陀美具足[きんだみぐそく]」である。製作年代には議論があるが、社伝によると、永禄3(1560)年、桶狭間合戦の前哨戦である大高城の兵糧入れにて使用した甲冑[かっちゅう]とされている。 江戸時代には、紅葉山神庫(江戸城内東照宮の御神宝蔵)に家康公ゆかりの宝物と共に納めら
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徳川家康の駿府城 天守ない理由は? 復元の動き紆余曲折 遺構の保存と活用どう両立
大御所・徳川家康の終[つい]の棲家[すみか]「駿府城」。城跡の静岡市葵区の中心地には現在、駿府城公園が整備されているが、城の象徴の天守は見当たらない。近年、城の再現に関する文化審議会の基準が緩和され、各地では天守復元を目指す動きも話題となるが、過去に同様の動きがあった駿府城の現状は。歴史をひもとき、課題を探った。 〝象徴〟なぜない 家康は生涯で2回、駿府城を築いた。1回目は天正13(1585)年の5カ国大名時代。2回目は慶長12(1607)年の大御所時代で、天正期の天守や石垣を一部壊して城を拡張した。家康が住み始めて間もなく御殿の失火で城は焼失したものの、すぐに再建が進められ、慶長15
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「於愛の方」イメージ ブックカバー配布へ 静岡市の大河ドラマ館
静岡市大河ドラマ「どうする家康」活用推進協議会は27日から、ドラマに登場する2代将軍秀忠の母、於愛(おあい)の方をイメージしたデザインのブックカバーを葵区の大河ドラマ館で配布する。家康ゆかりの地である駿河区の久能山東照宮か葵区の宝台院の拝観チケットを持参した来館者が対象。数量限定で、なくなり次第終了する。 大河ドラマを生かした地域活性化事業の一環。9月24日の放送で、清水区出身の俳優広瀬アリスさん演じる於愛の方が駿府で最期を迎えたのに合わせ、同協議会が企画した。 久能山東照宮のチケットを持参した人にはドラマに登場する白ウサギの模様をあしらった青色のカバー、宝台院の拝観証明書を持参した人に
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パン取り競争 よーいドン! 浜松市北区で障害者スポーツ大会
浜松市手をつなぐ育成会や市などはこのほど、障害の有無にかかわらず誰もが楽しむことができる「インクルーシブスポーツ」を推進しようと、市障害者スポーツ大会を浜北区のサーラグリーンアリーナで開いた。コロナ禍の影響で開催は4年ぶり。 市内から約200人が参加し、ボッチャやパン取り競争を通じて交流を図った。 パン取り競争では、1列に並んだ参加者がスタートの合図で勢いよく走り出しパンを手で取るとゴールテープめがけて駆け抜けた。 市のマスコットキャラクター「出世大名家康くん」も競技に挑戦し、全力ダッシュに会場からは、笑いと大きな拍手が起こった。 午後は東海3県2市ボッチャ交流会が行われ、県内外の約
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按針の功績 後世に 伊東で生誕祭
伊東市の松川河口で日本初の洋式帆船を建造した英国人ウィリアム・アダムス(三浦按針)を顕彰する市民団体「伊東按針会」は23日、第37回生誕祭を同市の観光文化施設「東海館」で開いた。会員や来賓ら約50人が集まり、按針の功績を後世につなぐ意思を強くした。 徳川家康の外交顧問として活躍した按針の生誕日(1564年9月24日)に合わせて開催している。参加者は按針の偉業に思いをはせ、赤いカーネーションを献花した。高校生交換プログラムで、今夏に同市の友好都市・英国メドウェイ市に派遣された生徒2人が体験を報告した。 同会の武智幹夫会長は「伊東で2隻の帆船を建造した按針。その歴史を住民や観光客に知ってもらいた
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家康ゆかり 肖像画や位牌40点展示 於愛の方眠る宝台院 静岡・葵区
徳川家康の側室・於愛の方の菩提(ぼだい)寺「宝台院」(静岡市葵区常磐町)で、大河ドラマ放送に合わせて「どうする家康関連展」が開かれている。 同寺は、於愛の方の墓があるほか、徳川慶喜が一時謹慎した場所としても知られ、江戸幕府最初と最後の将軍に縁が深い。今回展には徳川家ゆかりの寺宝40点余りが並ぶ。肖像画や位牌(いはい)、孫・和子(まさこ)が嫁いだ後水尾天皇の扇など、於愛の方と縁のある品が目を引く。 家康が自ら目を入れたとされる自画像、家康が当時敵対していた織田方から攻められた時に身代わりとなって耳を矢で射られた阿弥陀如来立像(白本尊)なども来場者の関心を集める。 このほか、家康から拝領し
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於愛の方眠る静岡「宝台院」 どうする家康関連展 見どころは?
徳川家康側室の於愛の方の菩提(ぼだい)寺「宝台院(ほうだいいん)」(静岡市葵区常磐町)で、大河ドラマ放送に合わせて「どうする家康関連展」が開かれている。於愛の方の墓があるほか、徳川慶喜が一時謹慎した地としても知られ、江戸幕府の最初と最後の将軍に縁が深い宝台院。徳川家ゆかりの寺宝40点余が並ぶ関連展のみどころをピックアップする。 於愛の方ゆかりの品 於愛の方の肖像画や位牌(いはい)、孫・和子(まさこ)が嫁いだ後水尾天皇の扇などが目を引く。 位牌(いはい)に書かれた於愛の方の戒名のうち「宝台院殿(ほうだいいんでん)」は極楽浄土に咲くハスの形をした台(うてな)に座る、徳川家にとって宝のように
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戦国時代の静岡、家康 歴史ひもとく 城郭研究者ら駿府城解説
織田信長と豊臣秀吉の時代を考古学で掘り下げる城郭研究者らでつくる「織豊期城郭研究会」(代表・中井均滋賀県立大名誉教授)はこのほど、研究集会を静岡市葵区のアイセル21で開いた。 市歴史文化課の増山慎発掘調査員(49)が、駿府城跡における天守の土台の石垣「天守台」発掘調査(2016~19年度)の成果を発表した。徳川家康の大御所時代の慶長期に加え、5カ国大名時代の天正期の天守台が見つかった成果を報告。規模の大きさや金箔(きんぱく)瓦の出土から「天正期の駿府城は、豊臣政権下における家康の役割の大きさを体現していたと考えられる」と説明した。 シンポジウム「天正期駿府城から見た豊臣政権の城郭政策」も
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広重美術館と連携イベント 新静岡セノバ開業12周年
静岡市葵区の大型商業施設新静岡セノバで23日、開業12周年の記念イベント「セノバ楽市-秋」が始まる。10月15日まで、市東海道広重美術館(同市清水区)との連携企画などを展開する。歴史や文化を通じて地元の魅力を発信する徳川家康プロジェクトの一環。 江戸時代の浮世絵師歌川広重の「東海道五十三次」をデザインに取り入れた雑貨や菓子を販売する。10月7~9日は多色版画刷り体験を実施する。 施設内の飲食店が、旬のサツマイモを使った料理やスイーツを提供する「芋祭」も開催する。
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焼津と家康の関わり紹介 市歴史民俗資料館 11月まで特別展
焼津市三ケ名の市歴史民俗資料館で、焼津と徳川家康の関わり合いについて紹介する特別展が始まった。家康が狙撃された時の馬に付いていたとされる鐙(あぶみ)を展示し、武田家の軍勢に追われて逃げてきた家康にまつわる伝説を紹介するなど、焼津ならではの家康像を示す。11月26日まで。 四つのコーナーに市内で所蔵されている史料など22点を展示。鐙は良知家所蔵で、家康と懇意にしていた良知惣右衛門が、タカ狩りをしていた家康が刺客に襲われた場所で発見し、そのまま代々保管してきたという。春日局が惣右衛門に託したとされる、徳川家光が幼少時に着用した腹掛けも公開している。 地元に伝わる家康のいわゆる「敗走伝説」、小
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瀬名姫の生涯 英文で絵本に 常葉大橘中生が制作へ 学芸員講義で理解深める
静岡市葵区の常葉大橘中の3年生が、徳川家康の正室・瀬名姫(築山殿)をテーマにした英文の絵本制作を進めている。22日は市歴史博物館の広田浩治学芸課長を同校に招き、瀬名姫に関する講義を受け、その生涯に理解を深めた。 広田課長は、史料が極めて少ない瀬名姫の生きた時代背景や、今川義元の遠縁で重臣の関口氏純の娘として生まれた生涯を時系列で解説。今も謎に包まれている瀬名姫と家康との嫡男・信康が相次いで命を落とした事件などを紹介した。 事件の原因の一つとして考えられる家康との不和を巡っては「いつ仲が悪くなったのか、瀬名姫が本当に悪い女性だったかは分からない。家康と仲が悪くない時期の方が長い」と指摘。「
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茶況(9月21日)菊川茶の魅力満喫 日帰り旅参加募集
菊川市茶業協会は10月15日、市内を巡り茶と歴史を学ぶ「深蒸し茶発祥の地 日帰り旅」を行う。抽選で10組20人を招待する。9月24日までに、同協会のインスタグラムアカウントをフォローし、キャンペーン投稿に「いいね」とコメントをすると応募できる。 日帰り旅は午前10時に市役所をバスで出発し、牧之原台地の茶畑や戦国武将今川氏ゆかりの正林寺、徳川家康が高天神城を奪還しようと築いた獅子ケ鼻砦(とりで)跡などを巡る。牧之原台地では辺り一面に広がる茶園を見ながら、地元生産者らから茶の栽培や加工の方法を学ぶ。市内産茶のティーバッグやリーフ茶のプレゼントもある。 菊川茶や市のファンを増やすことが狙い。担
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浜松大河ドラマ館 23日、秋の感謝祭 餅まきや菓子販売
浜松市中区の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」は23日午前10時から午後5時まで、同館で秋の大感謝祭を開く。ドラマの前回放送で家康公が浜松から駿府へ居を移すに当たり、人々に感謝を伝える場面が描かれたことになぞらえ、餅(もち)まきやご当地餅菓子の販売などを行う。 餅まきは午前11時と午後3時。餅菓子は小豆餅、五平餅、安倍川もち、法多山厄よけ団子など多数並ぶ。抽選による軍配の配布、家康公ゆかりの自治体のPRブースもある。特設ウェブサイト「出世の街浜松」で詳細を掲載している。
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大河舞台駿府へ “お帰り家康”ステッカー配布 静岡のドラマ館
大河ドラマを通じた地域活性化を目指す「静岡市大河ドラマ『どうする家康』活用推進協議会」(事務局・静岡市)はドラマの中で徳川家康が駿府(同市)に戻ったタイミングに合わせてオリジナルステッカーを作成した。葵区宮ケ崎町の静岡浅間神社境内にある大河ドラマ館で18日から、来館者に無料配布している。 ステッカーの大きさは4センチ四方。家康を演じる松本潤さんの誕生日の8月30日、駿府城公園(同区)内の東御門・巽櫓(たつみやぐら)を松本さんのイメージカラーの紫色にライトアップした写真をデザインした。「welcome back to駿府 殿」の文字と、ドラマの中で家康を表す呼称として使われた「白ウサギ」のイ
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家康築いた「中村砦」標柱設置 掛川、道迷いの行楽客増に対応
掛川市の中地区まちづくり協議会は20日、徳川家康が武田方の高天神城を攻略するために築いた中村砦(とりで)の場所を示す標柱を同市中の県道脇に設置した。道に迷う行楽客が増えていることを踏まえた対応。 標柱は高さ約2メートル。同協議会と中村砦城山保全会のメンバーが、砦から約80メートル離れた県道からの分岐点に設置した。主導した鈴木裕之さん(70)は「地域の宝をもっとPRしていきたい」と話した。 中村砦は高天神城の南東約3キロにある。家康が城周辺に築いた六砦の一つ。
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大河ドラマ撮影の裏話紹介 杉野さんと木村さん 浜松でトーク
浜松市とNHK財団はこのほど、大河ドラマ「どうする家康」の出演者を招いたトークショーを中区の市福祉交流センターで開いた。榊原康政(小平太)役の杉野遥亮さんと、渡辺守綱役の木村昴さんがドラマの裏話や見どころを語った。 役を演じることについて、杉野さんは長期にわたるドラマ撮影が初めてだったことから「自分も成長できると考え、小平太の成長とともに演じてきた」と語った。アニメ「ドラえもん」のジャイアン役の声優も務める木村さんは「(渡辺は)自由に生きている人だったのでジャイアンっぽく演じてみた」と振り返り、松本潤さんが演じる徳川家康の頭をたたいた場面に触れ「皆さん、松潤の頭をたたいたことあります?」と
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彫刻家池谷さん 家康座像を奉納 浜松・五社神社 神々しさを表現
浜松市中区の彫刻家池谷雅之さん(69)がこのほど、自身が制作した徳川家康の座像「東照大権現様御神像」を同区の五社神社に奉納した。祈とうの控室に展示し、参拝者に披露される。 幅42センチ、高さ70センチの木彫像で、制作期間は約3カ月。「神格化された家康公」をテーマとし、神々しさを表現した。台座には正面に鳳凰(ほうおう)と葵紋、側面には家康が好んだとされるナスの花の浮き彫りを配した。同作品は浜松いわた信用金庫が主催する「Art Award~徳川家康×アーティスト~」に出品し、立体アート部門でグランプリを受賞した。池谷さんは「作品が多くの人に親しんでもらえるように」との思いから、家康
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旭姫ゆかりの史料公開 静岡市歴史博物館 10月1日まで
静岡市葵区の市歴史博物館でこのほど、徳川家康の正室だった旭姫(朝日姫)ゆかりの史料の特別公開が始まった。10月1日まで。普段は同区井宮町の瑞龍寺に所蔵され一般市民には公開されていないが、大河ドラマ「どうする家康」の放映に合わせて展示した。 4月に市有形文化財に指定されたばかりの史料で、豊臣秀吉が1590年の小田原征伐の際に使用したとされる膳や、秀吉の妹でもあった旭姫の小袖など4点。期間中は同館の基本展示の観覧料で見ることができる。 同館の宮崎泰宏主任は「秀吉と家康の両天下人が旭姫に思いを込めて贈った品々が静岡にあることを広く知ってもらえれば」と来場を呼びかけた。
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家康の生涯、大河交え解説 焼津 小和田静大名誉教授が講演
焼津市歴史民俗資料館は18日、静岡大名誉教授の小和田哲男さんを講師に招き、徳川家康の生涯をテーマにした特別講演会を同市の焼津文化会館で開いた。小和田さんは時代考証を務める大河ドラマ「どうする家康」のエピソードも交え、家康の人間的魅力や先見性について解説した。 小和田さんは家康にまつわるエピソードでこれまでの通説と新説を紹介。嫡男信康と正妻の築山殿が命を落とした事件については、信長が家康に2人の処断を命じたことを疑問視し、「家康自らが判断を下した」との説を披露した。 家康の魅力の一つとして語られる家臣を大事にする点について、それらが形成された出来事として三方ケ原の戦いの大敗北を挙げ、「負け
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徳川家と能の関わり解説 観世宗家山階さん 静岡で特別講演会
静岡市はこのほど、三保羽衣薪能(羽衣まつり運営委員会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)の上演40周年を記念した特別講演会を同市葵区の市歴史博物館で開いた。今年の演目のうち「車僧」の主役を務める観世宗家出身の山階彌右衛門さんが講師を務め、徳川家と能の関わりを解説した。 山階さんは徳川家康が浜松城で過ごした頃に家康に仕えた観世宗節の子孫で、徳川家と能との関わりや観世家に代々伝わる逸話などを紹介した。三保松原が舞台の演目「羽衣」について「奈良や京都を起点とする観世流は駿河から海や松原、富士山を見て芸風が変わったと言われており、『羽衣』は私たちにとっても大事な曲」と説明した。 講演後は、山階さんが
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「松平信康事件」 最新の研究を紹介 静岡大の本多名誉教授
徳川家康研究で知られる静岡大の本多隆成名誉教授(80)が16日、嫡男の信康と正妻の築山殿が相次いで命を落とした天正7(1579)年の「松平信康事件」の最新研究動向について静岡市駿河区の静岡新聞放送会館で講演した。 同事件は史料が乏しく、現在も謎に包まれている。本多名誉教授は家康が2人を処断した理由として、粗暴とされる信康の資質、信康と正妻の徳姫との不和、謀反の疑いを挙げた。 昨年から今年にかけて、さまざまな研究者により発表された見解も説明。同事件と同時期に、徳川と北条との同盟が成立し、敵対していた武田を挟撃する体制ができたことによる外交局面の好転が処断の契機になったとする見方については「
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後北条の築城技術の粋を集めた「山中城」ってどんな城? ローム層の蟻地獄「障子堀」 家康も参加「小田原合戦」緒戦で、豊臣大軍により落城
◆【城の概要】北条の小田原防衛の要 国境守る「境目の城」 北条早雲(伊勢宗瑞)を始祖とする関東の雄・小田原北条氏。関東支配の拠点である小田原城の西方を守る要が山中城だ。天下統一を目指す豊臣秀吉の軍に攻め込まれた天正18(1590)年の「小田原合戦」では、山中城を巡る攻防が同合戦の緒戦となった。 城の広範囲に築かれている「障子堀」は、北条氏の城にしばしば見られる防御施設。堀の中に複数のついたて障子を立てたように土を掘り残し、縦横数メートル、深さ2メートルほどの堀中に侵入者を落下させ、上から攻撃を浴びせかけた。滑りやすい土質ゆえ、一度落ちると上がるのが困難で、ローム層のあり地獄とも表現される
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「竹あかり」国宝を幻想的に照らす 久能山東照宮夜間特別拝観 9月16日から
静岡市駿河区の久能山東照宮の夜間特別拝観「天下泰平の竹あかり2023」(久能山東照宮、静岡鉄道主催、静岡新聞社・静岡放送共催)が15日、16日の開幕に先立ち関係者に事前公開された。 2018年から実施している夜間特別拝観は、新型コロナウイルスの影響で20~21年は中止したが昨年から再開した。竹あかりは同市内で荒廃竹林問題を解決するため活動する有志の団体「アカリノワ」が制作。事前公開の内覧会では、約300本の竹あかりと照明が参道や国宝の社殿を照らし、境内は幻想的な雰囲気に包まれた。 夜間特別拝観は1日800人限定で16日~11月26日の土日祝日(11月は金曜も開催。同月23日は休み)、午後
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非業の死遂げた徳川信康しのぶ 浜松・清瀧寺で法要
徳川家康の嫡男信康(1559~79年)の顕彰に取り組む「信康の会」が15日、浜松市天竜区二俣町の清瀧寺で慰霊の法要を執り行った。会のメンバーら約30人が集まり、若くして非業の死を遂げた信康をしのんだ。 メンバーらは住職による読経の中、位牌(いはい)に手を合わせて焼香した。信康の生涯について語り合う出席者もみられた。 信康は徳川家康の長男として生まれながら謀反の疑いを掛けられ、清瀧寺の近くにあった二俣城で自害した。同寺は菩提(ぼだい)寺として供養を続けている。同会は地域住民有志が信康の生涯を後世に伝えるために発足し、毎年命日にあたる15日、同寺で法要を営んでいる。大村邦男会長は「信康公は文
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家康公、登場! 今年で最後の田んぼアート 浜松市南区
浜松市南区の住民有志らでつくる「白脇田んぼアートの会」による恒例の田んぼアートが今年もお目見えし、訪れた人たちを楽しませている。同会によると、メンバーの高齢化により、田んぼアートは今年が最後になる見込み。 同会は地域間の交流促進や米作りに関心を持ってもらうことを目的に2011年から田んぼアートに取り組んできた。今年は大河ドラマ「どうする家康」にちなみ徳川家康をデザイン。9月末までは会場に高さ約7メートルのやぐらが設けられ、約2400平方メートルの田に赤米や紫黒米など4種類の稲を使って描かれたアートを見下ろすことができる。 外波山浩司会長(84)は「これまで多くの人に訪れてもらえて感謝して
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秀吉の北条征伐「小田原合戦」の山中城 城の魅力紹介に力 三島市郷土資料館
天下統一を目指す豊臣秀吉が、徳川家康ら諸将を率いた大軍で関東の雄・北条氏を攻めた「小田原合戦」(1590年)。小田原城(神奈川県小田原市)の西方防衛拠点で、同合戦の緒戦の舞台となった山中城跡のある三島市の郷土資料館が今年、城の歴史の紹介に力を注いでいる。ほかに、北条方の城跡が残る県東部でも情報発信が進む。 箱根山の中腹(標高約580メートル)に築かれた山中城は、小田原防衛の最前線として、北条の築城技術の粋を集めて改修された。だが、豊臣方の大軍に力攻めされ、わずか半日で落城したと伝わる。 三島市郷土資料館の芦川忠利館長(62)は昨秋から今夏にかけ、歴史の読み物「勘兵衛が見た山中城」を広報み
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「家康公」アート収穫 実りの秋 菊川で稲刈り
菊川市の水田に稲で巨大な絵を描く「田んぼアート」の実行委員会は10日、同市下内田の会場で収穫祭を開いた。市内外から約150人が参加し、順調に実った稲穂を刈り取った。 今年の絵柄は大河ドラマの放送に合わせた「徳川家康公」。参加者は実行委のメンバーから鎌の使い方などの指南を受けた後、色が異なる稲を品種別に収穫した。刈り取った稲は丁寧にわらで束ねてはざ掛けした。今後1週間乾燥させた後、メンバーが脱穀する。 実行委によると、8月中旬まで実施したやぐら鑑賞には約7千人が来場した。池田正代表は「夏場は水不足で管理に苦労したが、大勢の人に見てもらえた。今後につなげていきたい」と話した。
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家康演じた能 親しむ 静岡で「入門公演」 山階さん解説
伝統芸能の学習イベント「グランシップ静岡能 能楽入門公演」(県文化財団、静岡新聞社・静岡放送など主催)が10日、静岡市駿河区のグランシップで開かれた。市民ら約590人が観世流能楽師による演目「野守」を解説付きで鑑賞し、能の世界に親しんだ。 初めて能楽に触れる人にも分かりやすいように、演目の途中で解説を加える特別な構成で行った。能楽師の山階彌右衛門さんが解説役を務め、幼少期から能を愛好していた徳川家康も演じたとされる「野守」のあらすじや登場人物、演目にまつわる家康の逸話を紹介。「能は静かなイメージがあるが、演目に登場した鬼神のように激しい動きも見られる『静』と『動』の世界」と楽しむポイントを
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山あいに音色響き渡る 天竜区佐久間町で演奏会 浜松
浜松市天竜区佐久間町で音楽教室を運営する井辺有美さんや生徒によるコンサートがこのほど、同町の浦川ふれあいセンターで開かれた。幼稚園児から大人まで出演し、山あいに活気ある音色が響き渡った。 教室に通う幼児から中学1年生によるピアノ演奏では、童謡「チューリップ」や「ちょうちょう」、映画主題歌「レット・イット・ゴー ありのままで」など6曲を発表した。井辺さんが電子オルガンで大河ドラマ「どうする家康」のテーマ曲を奏でたほか、音楽活動に励む地元有志が「アンパンマンのマーチ」のバンドカバーなどを披露し、会場を盛り上げた。
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家康×富士山ゆかりの地 東京メトロで巡ろう 静岡県、9月7日からスタンプラリー
静岡県と東京メトロは7日から、「東京メトロで巡る 富士山×家康 ゆかりの地スタンプラリー」を実施する。都内の銀座線・日比谷線上野駅、丸ノ内線東京駅、有楽町線護国寺駅の3カ所にスタンプを設置。すべて集めた人に達成賞として、富士山世界文化遺産登録10周年を記念したオリジナルボールペンとステッカーを贈る。10月1日まで。 専用台紙を4万枚配布し、東京メトロ主要駅で入手できる。達成賞は江東区のフードストアあおき東京豊洲店(アーバンドック ららぽーと豊洲内)に用意する。引き換えは10月2日まで。先着2500人分が無くなり次第、終了する。 県東京事務所の担当者は「富士山の世界遺産登録10
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大河ドラマ時代考証の有識者ら、磐田で10月講演会 家康ゆかりの歴史遺産紹介
磐田市教委は10月9日、大河ドラマ「どうする家康」で時代考証を務める有識者らによる歴史講演会「若き日の家康と磐田~遠府にて甲州武田軍を迎え撃つ~」を同市上新屋の市民文化会館かたりあで開く。9月13日まで、往復はがきまたは市ウェブサイトから申し込みを募集している。 市内の家康ゆかりの歴史遺産を紹介するとともに、郷土への誇りにつなげてもらおうと企画した。ドラマの時代考証を担当する平山優さん、日本城郭協会理事の加藤理文さんによる講演や、「徳川家康と磐田の戦国時代」をテーマにパネルディスカッションも行う。 舞台には三方ケ原の戦いに破れて浜松城に逃げ帰った家康の窮地を救うため、重臣・酒井忠次が打ち
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爽快に山並み駆ける 初心者がトレラン体験 静岡・井川でイベント【しずおかアウトドアファン】
軽量な装備で野山を駆け抜けるトレイルランニング(トレラン)。新しい登山の楽しみ方の一つとして人気が高まり、県内各地で大会が開かれるなど裾野が広がりつつある。7月下旬、静岡市葵区井川の南アルプスユネスコエコパーク井川自然の家で行われた初心者向けのイベント「井川deトレラン&夏体験」を訪ねた。 イベントの講師を務めたのは、静岡市消防局の職員で山岳レース「トランスジャパンアルプスレース(TJAR)」4連覇を果たしている望月将悟さん(45)と、マラソン選手として活躍したラン・スポーツ松本塾(焼津市)代表の松本真由美さん(56)。望月さんは、天候急変などを念頭に装備やルートの検討から当日の行動まで「
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家康ら戦国武将が絵手紙に 藤枝・駅南図書館で作品展
5月に発足し、藤枝市と島田市を拠点に活動する橘絵手紙友の会の作品展「徳川家康と戦国武将達」が5日、藤枝市立駅南図書館で始まった。会員ら約100人が絵手紙や和紙などを使って制作した作品約200点が並ぶ。24日まで。 大河ドラマ「どうする家康」の放映をきっかけに、展示会を企画した。家康に関連する景色や食、城などを絵手紙で表現したかるたのほかに、ほうとうや塩辛い田舎料理、タイの天ぷらといった各武将が食べていた食事をテーマにした絵が飾られている。武将の名言を書いた凧(たこ)と行燈(あんどん)も見られる。 日本絵手紙協会の公認講師で同会の甲斐紗都呼代表は「家康をはじめ、戦国武将ゆかりの地や食文化を
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歴史資源、観光にどう生かす 地域おこし担う人材育成に注力 静岡県東部地域局
地元ゆかりの大河ドラマ放映を契機に、歴史・文化資源を活用して地域振興を図る県東部地域局の観光地域づくり事業が、最終年度の3年目に入った。過去2年間は地域資源の情報発信を続けてきたが、本年度は資源活用を担う人材育成に注力する。地域を挙げて資源を生かす動きの定着、持続を目指す。 伊豆市修善寺に伝わる和紙「修善寺紙」のランプ作り体験と修善寺紙の乗車券付き鉄道乗車体験をセットに-。6~7月に開いた観光関係者向けのワークショップ。観光施設従業員や行政職員が観光マーケティングの専門家の助言を受けて、資源の活用法を発案した。具体化は参加者に委ねられるが、同局は「知識や人脈を生かしてほしい。できることが
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「駿府用水」の歴史解説 静岡県立中央図書館長が講演
静岡市葵区の西奈図書館友の会「けやき」はこのほど、静岡県立中央図書館の柴雅房館長(60)を講師に招いた歴史講演会「家康と駿府用水」を同区のリンク西奈で開いた。 柴館長は、徳川家康が駿府の城下町建設の一環として道筋を付けたとされる駿府用水の整備目的や管理手法、活用方法などを解説した。駿府用水は同区の鯨ケ池を水源に安倍川左岸を賤機山に沿って市街地まで流れ、城の堀の水や防火用水、農業用水として活用されていたと説明。「現在の静岡市街全域を網の目のように用水が流れ、市民にとって身近だった」と紹介した。 市民ら約70人が聴講し、地域の歴史について知識を深めた。
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記者コラム「清流」 山城への愛
落語家春風亭昇太さん(静岡市清水区出身)の山城への愛が止まらないイベントだった。築城450年を迎えた島田市の諏訪原城の関連行事に連日登場し、熱い思いを子どもたちに語った。 敵の侵入を防ぐために斜面を削った人工的な断崖「切岸(きりぎし)」や堀切、土塁…。天守閣や石垣のように目立つわけではないが、軽妙な解説によって、その役割を知れば違った角度から山城を楽しめることに気付かせてくれた。 諏訪原城について「徳川家康ら歴史上の人物が同じ場所にいたことを想像すれば楽しくなるはず」と語ってくれた。高校生の頃に訪れたことがあったという。城跡で開催されたチャンバライベントで、スポンジ製の刀を
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駿府城公園で結婚式を 葵舟で“登城” 花嫁行列も
静岡市葵区の駿府城公園内にある紅葉山庭園の茶室で8月下旬から、人前結婚式を挙げるプランがスタートした。公園の二ノ丸堀(中堀)を巡る遊覧船「葵舟(あおいぶね)」で“登城”し、おはやしの演奏とともに園内を練り歩く花嫁行列などのオプションもあり、関係者は「結婚式場やホテルとは違った趣のある式になれば」と話す。 同公園の指定管理者「駿府城公園ランドマーク共同事業体」が、公園の利用拡大や茶室の認知度向上を図るため企画した。5月には関係者が実際に式を挙げ、事業化に向けて準備を進めてきた。既に申し込みを開始している。 茶室での挙式の基本料金は38万5千円。葵舟の乗船やおはやし演
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家康のまちPR 静岡市、エスパルス戦観客にオリジナルタオル 先着1万人
静岡市は「徳川家康が愛したまち静岡」をアピールするため9月3日、サッカーJリーグ2部(J2)清水エスパルスの試合が行われる清水区のIAIスタジアム日本平でオリジナルタオルを先着1万人に無料配布する。 タオルは縦40センチ、横110センチの大きさ。清水のマスコットキャラクター「パルちゃん」と、バスケットボール男子Bリーグ2部のベルテックス静岡公式マスコット「ベルティ」が家康の甲冑(かっちゅう)などを身に着けた特別デザインをあしらった。 静岡市をホームタウンとする両チームと、大河ドラマを通じた地域活性化を目指す「静岡市大河ドラマ『どうする家康』活用推進協議会」の3者との連携事業の一環。市の担
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徳川家康使用の印、御朱印で授与 久能山東照宮、1613年に英国に宛てた通商許可
徳川家康をまつる久能山東照宮(静岡市駿河区)は28日、家康が1613年に英国に宛てた通商許可を示す朱印状の印影を模した御朱印(初穂料700円)の授与を始めた。家康が主人公の大河ドラマが放映される中、朱印状に記された8月28日の日付に合わせた。 御朱印に押した印影は、縦8・8センチ、横8・4センチの原寸大。家康の他国に対する真心と思いやりを表した「源家康忠恕(みなもとのいえやすちゅうじょ)」との5文字が記されている。台紙には英国国花のバラと徳川家家紋の由来となったフタバアオイの絵柄もあしらった。境内の博物館と社務所で台紙に判を押し、日付を入れて授与している。 朱印状は家康が駿府城で英国王ジ
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旭姫ってどんな人? 築山殿亡き後の家康正室 兄秀吉により前夫と強制離縁、豊臣と徳川の架け橋に
旭姫の生涯 旭姫(朝日姫)は天文12(1543)年、尾張生まれ。父は竹阿弥(ちくあみ)、母はなか(大政所・おおまんどころ)で、豊臣秀吉の異父妹。秀吉の配下だった地侍の佐治日向守と結婚するも夫は不祥事で切腹したとされる。その後、秀吉に仕えていた武将・副田甚兵衛吉成と結婚。しかし秀吉と家康が対決した「小牧・長久手の戦い」の講和にあたり、秀吉は家康を懐柔するため、旭姫を強制的に離縁させて家康に嫁がせたとされる。離縁させられた吉成は出家したとも憤死したとも伝わる。ただ、旭姫の夫が誰だったのか、どの時点で離縁したかについては諸説ある。 旭姫は天正14(1586)年、浜松城へ輿(こし)入れした。当時
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びょうぶに筆走らせ即興制作 現代書家大杉さん地元袋井・葛城北の丸でイベント
袋井市の現代書家大杉弘子さん(76)が26日、同市の「葛城北の丸」で書のデモンストレーションを行った。27日に同所で開幕する徳川家康を主題にした作品が中心の個展「大杉弘子書界 家康ポストモダン」のプレイベント。 縦横とも約150センチの二曲びょうぶを畳に置き、「昨夜すった」という墨をたっぷり含ませた筆を走らせた。1枚には地元の山名神社に伝わる鶴、龍、蟷螂(とうろう=カマキリ)の舞を表す象形を描き、もう1枚は平安時代の貴族で書家の橘逸勢をたたえる作品として仕上げた。 大杉さんは自身の過去作を画像とともに振り返り「書がアートとして取り上げられる機会が増えてほしい」と後進に期待を込めた。遠州に
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家康の好物「天ぷら」で観光客もてなそう 静岡県がメニュー募集
静岡県は、徳川家康の好物だったとされる天ぷらのオリジナルメニューを募る「家康のてんぷらコンテスト」を初開催する。優秀なメニューで、本県を訪れた観光客をもてなすPRをする。9月15日までオリジナルメニューを募集している。 旅先の食文化を楽しむ「ガストロノミーツーリズム」を推進する県が、大河ドラマで高まる家康人気を活用した取り組みとして企画した。 「元祖」部門は家康が好んだとされる本県産の鯛を使用したオリジナルメニューを、「令和」部門は健康を意識していたとされる家康が食べたいと思うような本県産の農水産物(鯛は除く)を使ったメニューを募集する。価格設定は1皿千~5千円。店で既に提供されているか
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退職校長の発表や作品展示 浜松・北区でフェス
静岡県内の元小中学校長でつくる県退職校長親和会は25日、会員同士の親睦を深め、教育界の支援の共通理解を図る「フェスティバルin浜松」を浜松市北区東三方町の市教育会館で開いた。県西部地区の会員約120人が発表や作品展示などを通じて交流した。 同会浜松支部の夏目稔三さんが「今、どうして家康?」と題して発表し、徳川家康が脚光を浴びている理由や新たな家康のイメージ像などを独自の視点で解説した。同支部の小木野東さんは、普及啓発活動に取り組む「浜松いきいき体操」を紹介し、運動機能を維持する大切さを伝えた。会員が撮影した写真の展示コーナーも設けられ、浜名湖の夕景や北区引佐町の伝統行事、季節の花々などを捉
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記者コラム「清流」 天下取りへ高まる期待
全国高校野球選手権に初出場した浜松開誠館は、甲子園でも堂々たる戦いぶりだった。初戦は東海大熊本星翔に鮮やかな逆転勝ち。2回戦は北海にサヨナラ負けも、勝利への執念は伝統校に引けを取らなかった。 7月の静岡大会で開誠館の地元浜松球場での3試合を取材した。沼津商に2―1で逃げきって4年ぶりに突破した初戦から尻上がりに調子を上げ、浜松を離れた後も破竹の勢いで勝ち上がった。決勝は近藤愛斗投手が初先発。8失点も打線が援護して打ち勝った。甲子園に出るだけでなく、勝つことを目指したチームに最高の一体感が生まれた。 甲子園のインタビューで佐野心監督は「家康のように、少しずつ力を付けて天下を取りたい」と言っ
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歴史講座の受講生募集 駿府博物館 静岡市
駿府博物館は9月16日から、静岡市駿河区登呂の静岡新聞放送会館で開く短期歴史講座「知っておきたい静岡県舞台の日本のまつりごと~頼朝、家康から明治の重鎮まで」の受講者を募集している。 全4回。受講料は一般5千円、大学生3千円、高校生2千円。申し込み、問い合わせは同館<電054(284)3216>へ。 開催日、講師は以下の通り。時間はいずれも午後1時半~3時半。 9月16日 本多隆成静岡大名誉教授「松平信康事件と築山殿」▽10月21日 岡村龍男豊橋市図書館学芸員「井上馨の興津長者荘と政局」▽11月11日 二本松康宏静岡文化芸術大教授「源頼朝と富士の巻狩り」▽12月16日 中村典夫駿河古文書
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大河ドラマの魅力を紹介 武将の等身大パネルも 湖西市・海湖館
湖西市新居町の観光施設「海湖館」で22日、大河ドラマ「どうする家康」の魅力を紹介するパネル巡回展が始まった。27日まで。同館2階の展示スペースに、徳川家康をはじめとする出演者の等身大パネルなど20点が並ぶ。 巡回展はドラマの放送に合わせ静岡県内各地で開かれ、同市での展示は7カ所目。脚本家古沢良太さんのインタビューや登場人物の関係図、三方ケ原の合戦の直前にあたる第16回までの内容を紹介したパネルなどを展示した。等身大パネルは武田信玄と豊臣秀吉、織田信長に加え、遠州井伊谷(現浜松市)出身の井伊直政、広瀬アリスさん(静岡市清水区出身)が演じる於愛(おあい)の方も並ぶ。松本潤さんが演じる徳川家康、
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静岡の歴史 楽しく紹介 中高生考案のゲーム出展 静岡市葵区
静岡市葵区の静岡市歴史博物館は22日、地元中高生らが考案した静岡の歴史にまつわるゲームや工作などの体験コーナーを開設した。25日までの4日間、5校13組の中高生それぞれが徳川家康や地元の伝統文化などを楽しく紹介している。 初日の午後は静岡城北高の生徒3人がブースを展開した。江戸幕府将軍の1日のスケジュールを紹介したほか、戦場で大将家康の位置を示す金扇馬標(きんせんうまじるし)を模した工作体験や家康と他の戦国武将との相関図を組み立てるパズルゲームを出展した。 友人2人で訪れた葵小6年の千葉愛心さん(11)は「将軍の生活は忙しそうなイメージだったが、自由時間が多くて意外」と驚き、後藤心さん(
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夢テラスに7カ月間カート 静岡県再実験 24年度運行目指す
静岡県は8月から、静岡市清水区の展望施設「日本平夢テラス」で、施設と駐車場を結ぶ電動カートの運行実験を始めた。急な坂道で高齢者や車いす利用者の負担軽減を図り、観光地としての魅力を高める狙い。来年3月まで約7カ月間にわたって需要や課題を見極め、2024年度からの正式運行を目指す。 5人乗りのゴルフ用カート1台を使い、駐車場から夢テラス正面入り口までの約200メートルを運行する。人が歩くのとほぼ同じ速度で、1時間に6回程度往復する。1台に4人まで乗車でき、1人当たり100円(往復)の寄付を求める。運行は施設の指定管理者に委託する。 夢テラスは集客が好調で、18年11月のオープンから今年6月
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どうなる!?出世魚 家康ちなみ特別展 浜松「ウォット」
浜松市西区の浜名湖体験学習施設「ウォット」で9月3日まで、大河ドラマ「どうする家康」にちなんだ特別展示「どうなる!?出世展」が開かれている。 徳川家康から連想された出世、武士、歴史をテーマに浜名湖に生息する水生生物約35種を公開している。出世魚のコーナーでは成長するにつれて名前の変わるスズキやクロダイ、ボラを展示している。太刀のようなインドアカタチやかぶとに姿が似ているカブトクラゲなど、武士を連想させる生き物を集めた「武将水槽」。家康が好んだとされる天ぷらをキーワードにした魚のコーナーも来館者の人気を集めている。 企画を担当した飼育主任の工藤隆馬さんは「普段はあまり注目されないマイナーな
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菊川市長支える 秘書体験 検定3級合格の堀之内小児童2人
菊川市の堀之内小5年生2人が21日、長谷川寛彦市長の一日秘書を務めた。市役所でスケジュールの管理と調整、来客対応などをこなし、裏方として市長を支える秘書業務を学んだ。 2人はいずれも秘書検定3級の資格を持つ沢崎那月乃さん(11)と戸塚千暖さん(10)。熱心にメモを取ってスケジュール管理に努め、担当課長が体調不良で来客対応に同席できなくなったハプニングにも対応した。長谷川市長に、同席者が課長から別の職員に変更になったとの内容を伝え、関連質問にも答えた。 舞台「徳川家康公と朝鮮通信使」の公演PRのために来庁した劇団静岡県史の関係者の表敬訪問では、事前に応接室のいすの数や空調の具合などを確認したほ
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山内さん(浜松市天竜区)最優秀賞 家康テーマの写真コンテスト
浜松市天竜区水窪町で徳川家康をテーマにした写真を撮る「どう撮る水窪‼スマホde家康フォトコンテスト」の受賞作品がこのほど決まった。最優秀賞は浜松市天竜区二俣町の山内祥子さんが撮影した作品「秋葉街道見張り番」に決まった。 コンテストは同町の地域活性化団体「よかっつらみさくぼ」が主催。同町や静岡市など県内在住者がスマートフォンで撮影した写真22点が集まった。7月下旬のイベントで投票を実施し、全200票から受賞作品を決めた。 最も票を集めた山内さんの作品は、犬を見張り番に仕立てたかわいらしい写真で、平和な水窪の街中と戦国時代の対比が表現されている。このほか、優秀賞2点、審査員の選考による特別賞
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“家康治政”背景解説 徳川みらい学会 作家・安部龍太郎さん講演
徳川時代の歴史的意義を研究・発信する徳川みらい学会は18日、本年度第3回講演会を静岡市葵区の市民文化会館で開いた。本紙朝刊小説「家康」を執筆した直木賞作家の安部龍太郎さんが「徳川家康の生き方」と題して講演した。 安部さんは戦国時代の最大の特徴を「日本が初めてヨーロッパ諸国に出合い、国内の産業構造が大展開したこと」と指摘し、「ポルトガルやスペインが世界を席巻した大航海時代、鉄砲とキリスト教と南蛮貿易が一体だった。その背景から織田信長、豊臣秀吉、家康が目指した治政を捉え直すことが大切」との考えを示した。 戦国時代は幕末と同じく植民地化の危機状態であったとし、信長や秀吉の失政の理由、家康が関東
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戦国期の高天神城、マイクラで再現 徳川・武田の攻防体験も 掛川市と常葉大、9月公開
戦国期に徳川氏と武田氏が激しい攻防を繰り広げた掛川市の高天神城を人気ゲーム「マインクラフト」で復元する試みが進んでいる。常葉大造形学部有志が市の依頼に応じて、「高天神を制する者は遠江を制する」とうたわれた難攻不落の堅城を仮想空間で再現する。9月に公開して歴史ファンの掘り起こしを狙う。 マインクラフトは、さまざまな素材のブロックを使って構造物を組み立てるゲームソフト。完成すれば、ユーザーが往時の城郭に手を加えて要塞(ようさい)化を進めたり、徳川方と武田方に分かれて攻城・籠城戦を楽しんだりできる。 制作には、現実空間をレーザー照射などで測量して位置情報を集めた県の3次元点群データを活用する
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浜松市「市民の声」6割超を反映 22年度広聴年報公表
浜松市はこのほど、2022年度に寄せられた市政への意見や要望、苦情などをまとめた「市民の声 広聴年報」を公表した。総数は前年度比188件減の4024件。このうち、63・4%に当たる2553件が市政に反映されたという。 全体では新型コロナウイルスの収束に伴って関連意見が減少し、コロナ禍前の水準に戻りつつある。「市民の声」のうち、Eメールや手紙、ファクスなどで受け付ける「市長へのご意見箱」は407件減の1187件。新型コロナの感染対策やワクチン接種、県が西区の遠州灘海浜公園篠原地区に整備する計画の新野球場、大河ドラマ「どうする家康」などに関する意見が多かったという。 このほかの市民の声は、要
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江戸時代の旅や街道、身近に 湖西・新居関所史料館で企画展
湖西市新居町の新居関所史料館で9月10日まで、企画展「江戸時代の交通と旅」が開かれている。大河ドラマ「どうする家康」の放送に合わせ、徳川家康と幕府が進めた交通政策や江戸時代の旅人の暮らし、宿場町の様子などを紹介している。 江戸時代の街道や宿場町の風景を伝える絵図、旅道具などの史料約60点が並ぶ。子どもたちが理解しやすいよう、旅人の「熊さん」と「八さん」が会話形式で史料を解説するパネルを掲示した。来場者が自分の歩幅を計測したり、旅先で必要なお金を現在の貨幣価値と比べたりして、旅人の暮らしを想像するコーナーも設けた。関所構内ではクイズラリーや浮世絵の塗り絵、家康の出世すごろくなどを体験できるイ
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家康の伝説 紙芝居で楽しく紹介 新居宿史跡案内人の会
湖西市新居町の新居関所などで観光ボランティアをしている「新居宿史跡案内人の会」が、8月中の日曜午前10時~正午、関所の来場者向けに紙芝居を披露している。大河ドラマの放送に合わせ、旧新居町に伝わる徳川家康の逸話を題材にした作品を紹介している。 披露する紙芝居は、地域に伝わる家康の伝説を基に同会が制作した。負け戦から逃げる家康を新居の漁師が追っ手からかくまった縁で、浜名湖の渡船の権利が新居に与えられた―という物語。新居関所史料館のエントランスで随時披露している。
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“小学生武士”華麗に「えいっ」 磐田で殺陣教室
磐田市新造形創造館は16日、大河ドラマ「どうする家康」放映にちなみ「夏休みこども殺陣(たて)教室」を同市上新屋の市民文化会館かたりあで開いた。市内外の小学生17人が受講し、時代劇さながらの臨場感あふれる殺陣を体験した。 殺陣やアクションを展開する「ギャラクシーアクションクラブ」(浜松市南区)の中村茂代表らが講師を務め、刀の基本的な扱い方や立ち回りの所作などを指導。「主役は鞘(さや)からゆっくりと刀を抜く」などと助言した。児童らは、実際に敵と見立てた講師陣を華麗な刀さばきで倒し“武士”になりきった。 お手製の段ボール甲冑(かっちゅう)を身に着けて参加した浅岡海琉くん
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家康関連の神社や寺で「縁珠」集めよう 全7種、家紋など絵柄入り
徳川家康とゆかりのある県中部の神社や寺、城を象徴する家紋や御朱印を記した「縁珠(ゆかりだま)」が静岡市など計7カ所で発売されている。縁珠とこれらをつなぐ「縁紐(ゆかりひも)」が一つずつ置かれていて、施設を訪ねながら集め、1本に完成させていく。来年1月末まで。 縁珠と縁紐を販売しているのは久能山東照宮(静岡市駿河区)、清見寺(静岡市清水区)、駿府城公園(静岡市葵区)、静岡浅間神社(同)、焼津神社(焼津市)、史跡田中城下屋敷(藤枝市)、富士山本宮(富士宮市)。縁紐は田中城は藤色、久能山東照宮は紫色といったように各施設の特徴と合わせた色を用意した。 縁珠は直径15ミリの木製で両側にそれぞれの
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神主・巫女姿で儀式体験 静岡浅間神社 小中生がPR大使に任命
静岡市葵区の静岡浅間神社で16日、小中学生を対象にした「神主・巫女(みこ)体験」が開かれた。大河ドラマ「どうする家康」の放送に合わせて同市が企画した。 小学6年から中学2年までの男女5人が参加した。男子は袴(はかま)、女子は日袴(ひばかま)に身を包み、儀式やお守りを袋に入れる作業を体験。朝のおはらいをする「朝拝(ちょうはい)」では、けがれをはらう「大祓詞(おおはらいことば)」を読み上げて身を清めた。 同神社の歴史を学んだり大河ドラマ館の見学をしたりして、徳川家康と浅間神社について理解を深め、同神社と同館のPR大使にも任命された。今後、家族や友人に魅力を伝えていくという。 藤枝市立広幡中
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中村家住宅で凱旋コンサート 歌手ERIKOさん 10月開催PR 浜松市西区、重文50年イベント
徳川家康の次男結城秀康が生まれた場所である浜松市西区雄踏町の「中村家住宅」が今年、国指定重要文化財となって50年を迎えたことと、秀康の生誕450年を記念したイベントが10月27~29日、同住宅で開かれる。イベント2日目にコンサートを行う同町出身の歌手ERIKOさん=本紙窓辺執筆中=がこのほど、同区役所でイベントをPRした。 ERIKOさんは10月28日午後2~3時、歴史や古里をテーマにした曲を歌う。「歌を通じ和の心や古里再発見につながれば」と話し、仲井英之区長から「今回に限らず盛り上げに協力してほしい。歌手活動の活躍にも期待している」と激励を受けた。 イベントは「ゆうとうまちづくり協議会
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家康の生涯 絵や造形作品で紹介 20日まで森町・小国神社
徳川家康の生涯を描いた歴史マンガなどを手がけた絵本・造形作家のたたらなおきさん(58)=静岡市葵区=の作品が並ぶ「遠江 家康ワールド」(実行委主催)が20日まで、森町の小国神社で開かれている。作品を楽しみながら家康にまつわる歴史が学べる。 駿府(静岡市)で過ごした幼少期、戦いに明け暮れた青年期など、家康の姿を段ボールで制作して生涯を伝えた作品や、同神社に残る家康が腰をかけたとされる「立ち上がり石」の逸話を解説したイラスト作品が並ぶ。ペーパークラフトのワークショップや段ボール甲冑(かっちゅう)の着用体験も展開され、家族連れでにぎわっている。 たたらさんは「家康の生い立ちから生きるパワーをも
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臨済寺紹介パンフ 常葉大橘高生作成 静岡市歴史博物館で配布
企画展「東海の名刹(めいさつ)臨済寺」を開催中の静岡市歴史博物館は11日、常葉大橘高(同市)英数科の生徒有志がまとめたパンフレットの配布を始めた。徳川家康、今川義元ゆかりの臨済寺に関する研究成果を紹介し、企画展の楽しみ方を解説している。 2、3年生約20人が7月からグループに分かれて臨済寺の取材や資料の確認を進め、内容を整理したり、デザインを考えたりして仕上げた。家康や義元、師匠の雪斎に焦点を当てた解説では、ポップなイラストと共に各人物の権力や知力など5項目の評価を10段階のバロメーターで示した。企画展に並ぶ臨済寺絵図(同寺所蔵)と現在の境内を比較する写真も掲載し、「今と昔の臨済寺をめぐって
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来館30万人到達 浜松・大河ドラマ館 大阪の家族に記念品
浜松市中区元城町の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」の来館者数が11日、30万人に到達した。同館で記念式典があり、中野祐介市長が節目の来館者になった大阪府和泉市の会社員藤原明彦さん(57)一家に記念品を贈った。 藤原さんは妻紅美さん(56)、長女愛媛さん(24)、次女千雛さん(21)の家族4人で訪れた。前日に静岡入りし、静岡市葵区の大河ドラマ館も見学したという。藤原さんは「歴史が好きなので浜松城にも足を延ばしたい」と話した。 主演の松本潤さんのファンだという愛媛さんは「撮影で使用した展示品を見たい」と目を輝かせた。中野市長は「ドラマの進行に合わせて展示をリニューアルしている。何度も足を
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諏訪原城の別名「牧野城」限定御城印 再び 島田市、24日販売
島田市は24日、諏訪原城(同市)の徳川時代の名称である「牧野城」の御城印を1日限定販売する。徳川家康が天正3(1575)年8月24日に諏訪原城に入城し、牧野城に改名したことにちなんだ企画。 初めて実施した昨年は販売開始と同時に完売になった人気の御城印。背景には牧之原台地の茶畑をイメージした緑茶カラーで、徳川家の「葵(あおい)の御紋」と今川家の旗印「赤鳥紋」をデザインした。築城450周年に合わせ、450枚限定で午前10時から、市博物館で販売する。価格は500円。 諏訪原城は天正元(73)年に武田勝頼の命で遠江国獲得の拠点として築城された。その後、徳川家康の手に落ち、牧野城に改称。今川氏真な
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三浦按針の功績顕彰 伊東で祭り 式典やトークショー 多彩に
伊東市最大の観光イベント「第77回按針祭」は主要日の10日、式典やトークショー、大規模な花火大会などさまざまな催しを繰り広げた。徳川家康の命を受け、同市の松川河口で日本初の洋式帆船を建造した英国人ウィリアム・アダムス(三浦按針)の功績をたたえた。 按針メモリアルパークでは献花を行った。按針の胸像や伊東で建造された「サン・ブエナ・ヴェンツーラ号」のモニュメントの前で、英国をはじめとしたゆかりの国の関係者らがカーネーションをささげた。 市観光会館で開いた式典で、小野達也市長は「按針祭を通じて偉業が国内外に広く発信され、関係各国との絆が強まると確信している。今後も按針の功績を顕彰し、偉業を新しい時
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現代書家 大杉弘子さん(袋井市)「書」を「書」で考えない【表現者たち】
9年ぶりの地元での個展を前に、気勢がみなぎる。現代書家大杉弘子さん(76)=袋井市=は、徳川家康を主題にした今回展の淵源に大河ドラマ「どうする家康」を挙げる。 「新しい史実、解釈。いいじゃない、私たちが習った歴史とは違っても。まさに『ポストモダン』」 国民的ドラマからの影響をあっけらかんと語るのは、大杉さんの真骨頂だ。「厭離穢土欣求浄土[おんりえどごんぐじょうど]」をはじめとした家康の言葉、三河から身を起こし天下を治めるに至った道程を念頭に、気をためて筆を揮[ふる]った。 1980年代から、同時代の文化芸術への興味関心をてこに「書」の世界を拡張すると同時に、文字の歴史を深く掘り下げると
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「能を上手に」児童ら稽古 来月10日 静岡の公演で披露
9月に静岡市駿河区のグランシップで開かれる「グランシップ静岡能 能楽入門公演」(県文化財団、静岡新聞社・静岡放送など主催)での能の披露を目指した「わくわく能楽教室」が、同所で行われている。小学生から大学生まで11人が稽古に励んでいる。 教室は6月から全8回。参加者は観世流能楽師の山階彌右衛門さんや県能楽協会の会員から、「仕舞(しまい)」や「謡(うたい)」を学ぶほか、基本となる礼儀や作法を身に付ける。 7日夜の稽古では、扇の使い方を確認した後、「老松」や「玄象」「羽衣」などの本番で披露する演目を練習した。市立西豊田小5年の早川茉希さんは「茶道や和服などの日本文化に興味があり、能も気になっ
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伊東で按針祭開幕 灯籠流し 松川幻想的に 10日は1万発の花火大会
伊東市最大の観光イベント「第77回按針祭」が8日、市内で開幕した。市制施行記念日の10日を中心に多彩な催しを繰り広げ、伊東の夏を盛り上げる。初日は伊東温泉の中央を流れる松川(伊東大川)に灯籠を浮かべる「松川灯籠流し」を行い、幻想的な雰囲気を演出した。 観光客や市民が松川沿いに集まり、故人へのメッセージや家族の健康祈願などそれぞれの思いを書き込んだ灯籠を浮かべた。赤や青、白など5色の灯籠が川面をほのかに照らしながらゆっくりと流れ下る様子を見守った。 イベントは11日までの4日間。徳川家康の命を受け、松川の河口で日本初の洋式帆船を建造した英国人の三浦按針(ウィリアム・アダムス)を顕彰する。
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地元食材を水彩画で 駿河区の鈴木さん個展 静岡市葵区
静岡市駿河区のイラストレーター鈴木千晶さんによる個展「ウオーターカラー・デイズ」が31日まで、同市葵区のしずおか焼津信用金庫本店のギャラリー「ゆめ空間」で開かれている。 同金庫が制作した今年のカレンダーの絵を鈴木さんが担当したことをきっかけに開催した。徳川家康が好んで食べたとされるワサビや折戸ナスといった地元の食材の原画など、カレンダーの掲載作を含む水彩画35点を展示。優しい色使いのやわらかな雰囲気の作品が来場者の目を引く。窓から見た夕暮れや雪景色を描いた作品も飾られている。 鈴木さんは「家康が好んだ素朴な食材や水彩画の世界に気軽に触れてもらいたい」と呼びかけた。
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茶況(8月7日)久能山で藤枝茶PR 振興協
藤枝市茶振興協議会は5日、藤枝茶の試飲と販売を静岡市駿河区の久能山東照宮で行った。厳しい暑さが続く中、来場者に水出し茶を提供してPRした。 JA大井川藤枝工場の職員らがブースを設け、藤枝親茶(しんちゃ)をメインに、水出しティーバッグや蔵田茶、朝比奈玉露を無料試飲、販売した。地元ブランド茶の藤枝かおりのペットボトルや藤枝一香、市之瀬地区の抹茶などもそろえ、来場者から好評を得た。 当日は大河ドラマ「どうする家康」の放映の影響で約1500人の観光客が久能山東照宮を訪れ、そのうち約1200人が藤枝茶を味わった。 (藤枝支局・青木功太)
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ものづくりの熱意発信へ 11月に静岡で工場博覧会 経営者ら企画
地域一帯で工場見学や技術体験を一斉に行い、製造業の魅力を発信する「オープンファクトリー」の取り組みが全国で広がりを見せる中、静岡市で初のイベントとして11月17~19日、「ファクハク~静岡工場博覧会」(同実行委員会主催)が市内各所で開かれる。ものづくりへ情熱を燃やす経営者ら有志が準備を進めている。 「人と街と工場が出会い、ワクワクする未来を作ろう」。7月初旬、同市清水区の山崎製作所で開かれた参加希望企業対象の説明会で、同社の山崎かおり代表(59)は力強く語った。 他地域での開催を参考に静岡での開催を知己の企業などに持ちかけたのは昨年5月。背景には製造業界に対する危機感がある。自身は事業継
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経済再興へ施策検証 藤枝市 評価委 観光やスポーツなど
藤枝市はこのほど、専門家や市民の目線から市の施策の進捗(しんちょく)状況などを検証する「行政サービス評価委員会」を市役所で開いた。アフターコロナとポストコロナを見据えた地域経済活動の再興の施策について、委員と市幹部らが意見を交わした。 市の行政運営の指針である第6次総合計画の基本目標「魅力と活力、持続力ある地域がつながる藤枝づくり」を重点テーマに、観光と交流施策、スポーツと文化の振興、中心市街地と中山間地域の活性化施策に関して評価した。 委員からは、大河ドラマ「どうする家康」の放映による全国的な家康ブームの中、田中城をはじめ、家康ゆかりの史跡や史実に基づいた食など独自のレガシーを効果的に売り
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「家康の遺訓」書写し精神修養 久能山東照宮 静岡市
静岡市駿河区の久能山東照宮で3日、「真夏の精神修養体験」が開かれた。小学生から60代までの15人が、徳川家康の遺訓を毛筆で丁寧に書き写し、神前に供えた。 参加者は家康と久能山東照宮の歴史や遺訓の意味を神職から学び、遺訓を書き写した。その後、身を清める小忌衣(おみごろも)を羽織り、社殿で遺訓を供えたほか、玉串を拝礼した。静岡市清水区の船越小5年の宮崎遥君(10)は「普段はできないような体験ができた。家康の『勝つことが全てじゃない』という言葉がいいなと思った」と話した。 家康ゆかりの地でツアーを行う「どこ行く家康キャンペーン」の一環。JR東海ツアーズが1月から開催している。
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城内中生 一服の涼お届け 静清信金で冷茶振る舞う 静岡市
静岡市葵区の城内中の生徒有志が2日、同区の静清信用金庫本店で呈茶を行った。生徒が自ら入れた水出し煎茶を来店者に振る舞い、夏の茶の楽しみ方を提案した。 総合学習の一環として、事前に茶の入れ方などを学んだ3年生7人が参加。同金庫と静岡茶業青年団が、ビジネスマナーや静岡茶の文化に関するレクチャー、茶葉の提供などで協力した。 生徒は急須を使って丁寧に茶を入れ、メッセージを書いた紙コップで提供。使用した本山茶は徳川家康が好んだとされることから、「家康が愛したお茶です」などと声をかけながら来店者に冷茶を手渡した。 神谷真由子さん(14)は「急須で入れる冷たいお茶もおいしいと思っていただき、静岡茶が
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静岡浅間神社 建築の秘密は 静岡県内小中生 親子50人 修理作業 間近で見学
静岡浅間神社(静岡市葵区)の歴史的建造物に関する研究成果を子どもたちに伝える講座「日本建築のヒミツ」がこのほど、同神社で開かれた。静岡県内の小中学生の親子約50人が、研究で判明した江戸時代の建築技術や職人技への理解を深めた。 参加者は静岡文化芸術大デザイン学部の新妻淳子准教授らの説明を受け、建築当時の現場の様子を記録した文書を読み解いた。拝殿で使用されている建築用材の種類や大きさについての記述を確認した後、拝殿で柱の太さなどを実測した。 長期の大改修が進む同神社で、建物の修理作業現場も間近で見学した。境内の漆塗り社殿など26棟は国の重要文化財に指定されている。宮大工に憧れているという静岡
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家康、浜松の歴史 児童学習 ガイドの会 市内巡る
浜松観光ボランティアガイドの会はこのほど、小学生を対象にした夏休み子ども講座「家康くん、浜松城、もっと知ろう、調べよう!」の現地学習会を浜松市内で開いた。親子連れ約20組が参加し、徳川家康や浜松の歴史について学んだ。 浜松城公園を発着点に、元城町東照宮、犀ケ崖(さいががけ)古戦場などを巡った。浜松城では、ガイドが案内パネルを使って築城の経緯を説明したほか、石垣の前で石の運搬方法や自然石を積み上げる「野面積(のづらづみ)」の工法について解説した。 講座は2日間の日程で開催。初日は北部協働センター(中区)で三方ケ原の戦いに関する座学を展開した。富塚小(中区)4年の寺田悠杜君(10)は「三方ケ原の
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島田市博物館「早川殿朱印状」永禄11(1568)年 氏真の妻の権力象徴【コレクションから⑩】
北条家から今川家へ嫁いだ早川殿は、夫の今川氏真とともに波乱に満ちた戦国時代を生き抜いた女性である。早川殿が単なる氏真の妻でなく、確かに今川領国で権力を持っていたことが分かる資料が島田市に伝わっている。 早川殿が笹間(現島田市川根町)にかつて存在した峯叟[ほうそう]院という寺に対して金子[きんす]を寄付することが記された朱印状である。女戦国大名ともうたわれる寿桂尼(氏真の祖母)は、自身の菩提[ぼだい]寺と定めた龍雲寺(静岡市葵区)の末寺として峯叟院を再興させようと、永禄6(1563)年に初めて峯叟院に金子を寄付した。 早川殿の名で金子の寄付を再認する本文書が、寿桂尼没後の永禄11(1568
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「家康ゆかりの地」発信へ交流 静岡、浜松と愛知・岡崎 3市商議所が連携強化
徳川家康公ゆかりの地の発信を掲げる「全国家康公ネットワーク」は2日、浜松市内で視察交流会を開き、会員の静岡、浜松、愛知県岡崎市の各商工会議所の正副会頭や市関係者ら約40人が参加した。放映中の大河ドラマ「どうする家康」を契機にした観光振興や地域活性化に関する活動について情報共有し、“アフター大河”を含めた3市の連携の重要性を再確認した。 視察交流会は2月の岡崎市、4月の静岡市に続いて開いた。浜松市の中野祐介市長が「ゆかりの地が手を携え、地域を盛り上げていきたい」とあいさつし、市担当者が家康公に関連した行事や発信の取り組みの実績などを報告した。 参加者は大河ドラマ館(
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北山用水機能維持へ清掃 世界かんがい遺産候補 運営協会員ら汗 富士宮
富士宮市北山用水運営協力委員会は7月30日、北山、山宮の両水路で清掃活動を実施した。会員と地元住民ら約250人が、世界かんがい施設遺産候補に挙がっている北山用水の機能維持に汗を流した。参加者は全長7・8キロの水路に分散し、周辺に茂る草を刈った。水流に支障を来す恐れのある木も伐採した。 同用水は徳川家康の指示で設置されたとされる。芝川を水源に、農業や防火などの用途で住民に重用されてきた。11月にインドで開かれる国際かんがい排水委員会(ICID)の理事会で遺産登録の可否が決まる予定。 同会は清掃を年2回行って用水の景観を維持している。石川雅洋会長は「住民にとって大事な用水をこれからも有効活用でき
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園児から90代まで 1174人力作の書 浜松で展示会、多彩な作品
浜松書道研究会の作品展「創立35周年記念第35回書研展」が1日、浜松市中区のクリエート浜松で始まった。6日まで。 幼稚園児から90代までの会員と役員1174人が同展に合わせて書いた作品を出展。徳川家康の遺訓や百人一首、Jポップの歌詞など、さまざまなテーマで筆を走らせた自信作が並ぶ。 研究会の1年間の集大成を発表する場として、創立以来毎年開催している。今年は節目の記念イベントとして、最終日の午後1時から、研究会理事の中沢希水さんによる書道パフォーマンスが行われる。
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川越宗一さん 静岡新聞連載小説「パシヨン」単行本化 「一人一人の集積、丁寧に」
2021年7月から約1年間続いた静岡新聞朝刊小説「パシヨン」が単行本化された。戦国・江戸時代のキリスト教徒の苦難と救済を描いた作品は、キリシタン大名の子孫で渡欧して司祭となる小西マンショ彦七が主人公。著者の直木賞作家川越宗一さんは、初の新聞連載を「一人一人の人間の集積が歴史のうねりになる。その一つ一つを丁寧に描こうとした」と振り返った。 直木賞受賞作「熱源」と同様に「価値観の相違」が主題の一つ。織田信長から徳川幕府に至る、正邪の考え方が大きく揺れ動く時代は、ストーリーをつかさどる作家には魅力的に映った。 「キリストへの信仰を持つ人、持たない人。江戸時代に順応できる人、できない人。二軸が組
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旧跡50カ所でアイテム ポケモンGO実装 浜松市と国交省、歴史触れる機会に
浜松市と国土交通省はスマホの位置情報ゲーム「ポケモンGO」の運営会社と連携して西、北、天竜各区の名所旧跡50カ所を「ポケストップ」に追加した。同省が認定する歴史的風致維持向上計画(歴まち計画)の知名度を高めようと、全国の計画策定済みの自治体で実施している取り組み。静岡県内では三島市に続いて2例目。25日にゲーム内で実装された。 ポケストップは立ち寄るとアイテムが得られるスポット。今回の50カ所では、アイテムを回収すると特別に「歴まち」のロゴと説明文が画面に表示される。 対象になったのは表浜名湖地区(西区舞阪町、雄踏町)、奥浜名湖地区(北区細江町、引佐町)、天竜二俣地区。それぞれ宿場町とし
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豊穣と繁栄願い伝統の歌披露 静岡・駿河区の軍神社大祭前夜祭
日本武尊(やまとたけるのみこと)や徳川家康にゆかりがある静岡市駿河区曲金の軍神社で31日、1日に開催される大祭に向けた前夜祭が行われた。氏子や地域住民らが長年歌い継がれてきた歌や神事を披露し、4年ぶりの開催に向け機運を高めた。 伝統にならい、高齢女性35人が同神社神殿に昇り、玉串を奉納した後、蔵屋敷などの地名とともに市内各地に祭られている神が歌詞に登場する「神様の歌」を合唱。鐘の音頭でリズムを取って朗々と歌い上げ、五穀豊穣(ほうじょう)や子孫繁栄を祈願した。 境内で上げる花火が名物の同大祭。氏子らで構成する男衆は、花火に使う火薬用の鉄を砕きながら歌ったとされる「鉄叩唄(てつはたきうた)」
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段ボール甲冑、気分は武将 浜松市天竜区水窪町 地元団体手作り
浜松市天竜区水窪町の水窪文化会館で、段ボールで作られた甲冑(かっちゅう)を展示している。着用可能で戦国武将の気分が味わえる。展示期間は9月中旬ごろまで。 同町の地元活性化団体「よかっつらみさくぼ」の塩崎正敏さんらが2種類の甲冑を製作した。徳川家臣の井伊家の武士を象徴する赤色の甲冑と、大河ドラマ「どうする家康」で徳川家康が着ていた金色の甲冑を紹介。よろいの形やひもの素材といった細部にこだわった。 31日、井伊家の甲冑を着た水窪小5年の殿岡大知君(10)は「軽くて着やすい。よろいが本物に似ていて武士になりきった気分」と話した。 着用を希望する人は、館内スタッフに申し込む。
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諏訪原城 武田と徳川どちらの手に? 島田の城跡でチャンバラ合戦 春風亭昇太さんも参加
島田市は31日、諏訪原城応援隊イベント「チャンバラ合戦」を国指定史跡の諏訪原城跡(同市)で開いた。築城450周年を記念し、落語家の春風亭昇太さん(静岡市清水区出身)も応援隊長として登場した。戦国時代に武田と徳川の攻防の舞台になった城跡で、小学生ら約50人が両軍に分かれて熱戦を繰り広げた。 合戦はスポンジ製の当たっても痛くない刀を使用し、腕につけた「命」に見立てたボールをたたき落とすチーム戦のアクティビティー。二の曲輪(くるわ)を会場に、最初は制限時間内に生き残った人数を競い合う形式で2試合行った。 試合は1勝1敗の互角の展開で、最終戦は大将を守り切ったチームの勝利とし、昇太さんも武田軍と
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春風亭昇太さん、山城語る 企画展開催中の島田市博物館が教室
島田市博物館は30日、開催中の企画展「築城450年記念 諏訪原城」に合わせ、落語家の春風亭昇太さん=静岡市清水区出身=を講師に招いた城教室を同館で開いた。親子連れなど約30人が山城の魅力に触れた。 国指定史跡の諏訪原城跡(島田市)を全国にPRする「諏訪原城応援隊長」を務める昇太さんと、副隊長で日本城郭協会理事の加藤理文さんが自ら訪ね歩いた全国の城を紹介した。昇太さんは、敵の侵入を防ぐために斜面を削った人工的な断崖「切岸(きりぎし)」をはじめ、堀切や土塁など山城の特徴を軽妙な語り口で解説。その上で、「城と言えばつい天守を見がちだが、それ以外の見どころを知れば何倍も楽しめる」と呼びかけた。
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三味線、江戸時代に庶民へ普及 浜松市楽器博物館 起源の三線も
浜松市楽器博物館(中区)で12月12日まで、江戸時代に庶民に広まった三味線をテーマにした特別展「どうする 江戸の音楽」(静岡新聞社・静岡放送後援)が開かれている。 現代に比べてさお部分が細く、鶴、竹、松が描かれた三味線(推定1713年完成)や、三味線の起源になった三線、譜を置く見台など約50点を展示している。学芸員によると、三味線は徳川家康が築いた安定した時代を背景に急速に普及した。会場には三味線の構造や種類をはじめ、目に障害がある男性技芸者の組織「当道座」が、当時の音楽文化を担った歴史を紹介するパネルが並ぶ。 鶴田雅之館長は「現代では三味線の作り手や演奏家が減少しているという課題がある
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松本潤さんら着用の衣装入れ替え 静岡市葵区・大河ドラマ館
大河ドラマ「どうする家康」の展示イベントが開催されている静岡浅間神社(静岡市葵区)境内の大河ドラマ館で29日、一部リニューアルした展示品の一般公開が始まった。徳川家康役の松本潤さんらが着用した衣装の展示を入れ替えたほか、金箔(きんぱく)が施された天正年間の駿府城の瓦など、今後のドラマ展開を踏まえた史料も加えた。 新たに展示した衣装は4点。家康の水色の小袖や、有村架純さん演じる家康の正室・瀬名の打掛、ムロツヨシさん演じる豊臣秀吉の甲冑(かっちゅう)などを並べた。織田信長、秀吉、家康の関係性に迫る有識者の解説パネルもあり、時代背景を掘り下げている。次のリニューアルは10月ごろを予定している。
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“家康ガンプラ”13年ぶり再販 バンダイ 静岡2カ所で数量限定
大河ドラマ「どうする家康」の盛り上がりをプラモでも-。静岡市葵区長沼に生産拠点を持つバンダイスピリッツ(東京都)は、甲冑(かっちゅう)姿の徳川家康をイメージした「機動戦士ガンダム」のプラモデル2種類を7月中旬から13年ぶりに再販売している。2010年にJR東静岡駅北側で開催された「静岡ホビーフェア」の会場で同社(当時バンダイ)が限定発売して人気を博した商品。JR静岡駅南口の静岡ホビースクエアと久能山東照宮(同市駿河区)の各売店で購入できる。数量限定。 「MG 1/100 武者ガンダムMk-2 徳川家康Ver.」は、家康が青年期に身に着けていたとされる金色の甲冑「金陀美具足(きんだみぐそく)
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家康三大危機「伊賀越え」助けた 小川孫三と西尾吉次 ゆかりの地・藤枝/掛川
織田信長が明智光秀に急襲され横死した天正10(1582)年の「本能寺の変」の後、明智勢や各地の住民から命を狙われた徳川家康が、当時滞在していた堺(現大阪府)から命懸けで領地の三河(現愛知県)に帰還したとされる「伊賀越え」。家康の生涯三大危機に数えられることもある出来事が今夏、救った人物のゆかりの地である藤枝、掛川両市で注目されている。 藤枝市本町の白子名店街は、伊賀越えの際に伊勢の白子(現三重県鈴鹿市)で家康を野盗からかくまった農民の小川孫三が、住み続けられなくなった故郷の代わりに家康から譲り受けた土地を切り開いて発展させたと伝わる。現在も同名店街の一角で、孫三の子孫・小川家15代目に当た
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怪しくあでやか 直政衣装 瀬名の懐剣、家康のはかまも 浜松大河ドラマ館 展示内容一部更新
浜松市中区の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」は28日、展示内容を一部更新した。有力武将に成長した井伊直政の衣装、悲劇の自害を遂げた瀬名の懐剣など、ドラマ中盤のハイライトとなった場面に関する展示を追加した。 撮影衣装は3点を更新した。井伊直政役の板垣李光人さんが初登場時に着た踊り子の衣装は、花がさや桃色の装束があでやかさと怪しさを感じさせる。家康役の松本潤さん、瀬名役の有村架純さんが青年期の場面中に着続けたはかまは、長期の撮影で使い込まれた様子が見て取れる。ドラマでは家康の衣装が内面とリンクしていて、微妙な変遷がファンの注目を集めているという。 スクリーンでは撮影時に使われたCG映像を紹介
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磐田の家康公ゆかり 巡ろう 市が地図製作 城之崎城跡など21カ所紹介 「大河ドラマをきっかけに」
磐田市は、大河ドラマ「どうする家康」にちなみ、市内21カ所の徳川家康ゆかりの地を紹介した地図「家康公ゆかりの地MAP」を1万部製作した。市民に周知するとともに、ドラマ放映をきっかけに訪れる観光客の周遊を促す。市役所やJR磐田駅前観光案内所などに配架している。 地図は縦21センチ、横60センチの折りたたみ式。家康が築造途中で放棄した“幻の城”城之崎城跡(磐田城山球場)や、武田軍の侵攻から激しい撤退戦を繰り広げた一言坂の戦跡など、写真入りで地図上に落とし込んだ。 21カ所のうち12カ所は、市公式ユーチューブ「磐田TV」で、見どころや家康にまつわるエピソードを視聴できる。ほかにも、家康が好んだとさ
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大自在(7月28日)火薬の平和利用
日本で最初に花火を観賞したのは徳川家康で、大御所として君臨した1613(慶長18)年、駿府城で見たという確かな記録がある。書籍を数冊拾い読みすると、披露したのは中国人とも英国人とも書かれていたが、「英国王の使節を案内して来た中国の商人」ということらしい。410年前の国際都市のにぎわいが浮かぶ。 この時の花火は竹筒に黒色火薬を詰め、火の粉を噴き出す形式だった。家康は喜び、三河の鉄砲隊に観賞用花火を製造させた。手筒花火が東三河や遠州で継承され、「静岡まつり」でも披露される経緯を知った。 歴史をもう少しさかのぼると、1543年の鉄砲伝来とともに火薬も持ち込まれ、戦が変容した。天下人となった家康
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歴代駿府城主の家紋 彫刻で「三つ葉葵」など展示 静岡・葵区
静岡市は27日、家紋彫刻家江口久夫さん(86)=川根本町=の特別展を葵区の駿府城公園内の坤櫓(ひつじさるやぐら)で始めた。9月6日まで。徳川家の「三つ葉葵(あおい)」をはじめ、同市や駿府城に縁が深い歴史人物の家紋など9点をヒノキなどの材料を使って精巧な技術で彫り上げた。 初代の内藤信成から始まり、徳川家康や徳川家達まで5代にわたる歴代駿府城主の家紋は、年代別に並べることで、同じ徳川家内でも葵の葉の重なり方が違うなど微妙な変化が比較できる。家康が署名として使った「花押(かおう)」の彫刻は、立体で見ることにより、時代とともに徐々に丸みを帯びていく様子が見て取れる。 江口さんは北は松前藩から南
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家康ビールの意義 静岡で29日講演会 掛川東病院長ら登壇
静岡大の文理融合組織「発酵とサステナブルな地域社会研究所」は29日午後1時から、徳川家康にちなんだ静岡市産クラフトビール「家康公クラフト」第2弾発売(8月下旬予定)を前に、その意義を考える講演会を開く。会場は同市葵区紺屋町の静岡駅前会議室LINK貸し会議室B館301号室。参加無料、定員80人。 同大農学部の木村洋子教授が「駿府の家康公歴史拠点における野生酵母採取」、掛川東病院(掛川市)の宮地紘樹院長が「クラフトビールを軸にした健康コミュニティー」と題してそれぞれ講演する。 同研究所のウェブサイトから申し込む。 問い合わせは同研究所のEメール<cervezashizudai@gmail.com
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葵舟からみる駿府城紹介 静岡歴史民俗研究会が発表会
研究者や愛好家でつくる「静岡歴史民俗研究会」(望月茂会長)は22日、第50回研究発表会を静岡市葵区のアイセル21で開いた。同会委員2人が徳川家康と駿府をテーマにした研究成果を披露した。 駿府城公園の二ノ丸堀の遊覧船「葵舟」船頭を務める伊熊修さん(68)は「葵舟からみる駿府城の謎解き」と題して講演。舟上から石垣に目を向けると、家康の命令で築城を担った全国の大名による印「刻印」や、石を割った際のくさびの跡「矢穴」を見学できると紹介した。 堀暁さん(66)は、豊臣秀吉政権における家康の役割について見解を示した。「小牧長久手の戦い」で両者の緊張関係が高まったが、天正地震で秀吉の領地が被害を受けた
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義元、家康ゆかり 臨済寺保管の資料初公開 静岡市歴史博物館
今川義元が創建し、徳川家康が少年時代を過ごしたとされる静岡市葵区の臨済寺の企画展「東海の名刹(めいさつ) 臨済寺」が22日から市歴史博物館(同市)で始まる。21日に報道関係者向け内覧会が同博物館で開かれ、今川、徳川両家や江戸幕府と同寺の結びつきを裏付ける37点の資料が公開された。 初公開の資料は30点。今川氏の初代当主の範国から氏真に至る歴代の法名を書き上げた「今川之宗祖」などから今川家と同寺の深い関係性がうかがえる。江戸幕府の歴代将軍が発給し、同寺の領地保証を示す朱印状を集めた「御朱印写十通」なども展示されている。 市文化財課と静岡大は2019年の義元生誕500年に合わせ、同寺保管の古
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犀ケ崖古戦場に記念碑 浜松 俳優波岡さんら除幕
浜松市は大河ドラマ「どうする家康」の舞台になった犀ケ崖古戦場(同市中区鹿谷町)に戦死者の鎮魂を願う記念碑を建立し、このほど現地で除幕式を開いた。主君徳川家康を守るため犠牲になった本多忠真役の俳優波岡一喜さんが訪れ、中野祐介市長や「家康プロジェクト推進協議会」の斉藤薫会長と式典に臨んだ。 犀ケ崖は家康が武田信玄に大敗した三方ケ原の合戦で戦場となり、多数の死者が出たと伝えられる。記念碑は4月に家康役の松本潤さん、瀬名役の有村架純さんがくわ入れをして着工した。高さ約1・8メートルの美濃石に「平和への祈りを込めて」と刻み、背面にドラマの主要キャスト14人の名を記した銘板を取り付けた。 波岡さんは「今
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11月上演「家康公と朝鮮通信使」出演者募集 菊川で22日説明会
菊川市の菊川文化会館アエルと劇団静岡県史は22日午後1時半から、11月26日にアエルで上演する「徳川家康公と朝鮮通信使」の出演者の募集説明会を同市河城地区センターで開く。 豊臣秀吉の朝鮮出兵後の国交の亀裂から、家康が朝鮮通信使を日本に招き入れるさまざまな努力と家光の時代までを描くオリジナル演劇。主役や脇役を演じる俳優と、踊りと歌で舞台を華やかにするアンサンブルキャスト、照明や衣装などを担当するスタッフを募集する。対象は小学4年から大人。 選抜された希望者は10月22日、韓国ソウルでも公演する。韓国公演は本県が国内開催都市となる「東アジア文化都市2023静岡県」の地域連携プログラムに採択さ
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家康像 りりしく 静岡・安西寺で除幕式 長泉の彫刻家 堤さん制作
静岡市葵区の安西寺(吉田空玄住職)に彫刻家の堤直美さん(73)=長泉町=が制作した徳川家康像が設置され、関係者や檀家(だんか)による除幕式が20日、同寺で行われた。 家康は関ケ原の戦いの直前、同寺の敷地に当時あった御成御殿で戦に向けた情報を集めていたとされる。大河ドラマの影響で家康への注目が高まる中、多くの人に歴史を知ってもらおうと制作した。堤さん制作の家康像は3作目。今回設置した家康像は台座を含めて約160センチの高さで「戦いを前にした家康なので、目は鋭く、引き締まった表情を意識して作った」(堤さん)という。 除幕式で堤さんは「家康が亡くなって400年たつが銅像はこの先も立ち続ける」と
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直垂や剃髪姿の「徳川十六将図」(浜松市博物館)【徳川十六神将⑧】
大河ドラマによる徳川家康への注目を受け、関心が高まる有力家臣の絵図。浜松市中区蜆塚の市博物館は9月24日までテーマ展「家康伝承と浜松」を開催中で、常設展と合わせて4点の十六将図を展示している。いずれも江戸時代頃の作とみられ、武将の顔触れもおおむね一致している。 ただ、衣装には違いが見られる。このうち3点は鎧(よろい)をまとい、髪をそった額から頭頂部「月代(さかやき)」を露出した姿を描写。それに対して残る1点は、武家の礼装「直垂(ひたたれ)」と烏帽子(えぼし)姿や、剃髪(ていはつ)姿の武将が描かれている。同作は紙本着色軸装で縦200センチ、横70センチ。衣服に家紋が大きく描かれ、目を引く
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出奔の石川数正を顕彰? 石川家ゆかりの武将を描いた「家康及徳川十六将図(元文四年)」(久能山東照宮博物館)【徳川十六神将⑤】
徳川家臣団から16人を選抜した「徳川十六将図」。久能山東照宮博物館(静岡市駿河区)の戸塚直史学芸課長(37)に所蔵する3点の顔触れを聞いた。中でも、出奔した石川数正をはじめ石川家ゆかりの武将が多く描かれた一風変わった十六将図についても解説してもらった。 Q描かれている武将の顔触れが違う。 「久能山東照宮博物館所蔵の3点のうち、武将名が分かっているのは①②の2点。②のメンバーを描く絵図が多い。徳川四天王(酒井、本多、榊原、井伊)以外は比較的認知度が低いが、彼らは「十六神将」とも呼ばれ、他の家臣とは一線を隔した武将とされる。当初の十六将図は顕彰の意味が強かったが、 時代を経ると市中での人気画
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徳川十六将ってどんな人? 平岩親吉/鳥居元忠/大久保忠世/渡辺守綱…四天王だけじゃない重臣たち【徳川十六神将②】
徳川家臣団の中でも有名な「徳川十六神将」。それぞれどんな人物だったのか。久能山東照宮博物館の戸塚直史・学芸課長(37)に解説してもらった。 ▶関連リンク Q&A 徳川四天王/徳川三傑ってどんな人? 大久保忠世 おおくぼ・ただよ(1532~1594) 武田信玄や織田信長から武勲を賞されたと伝わる。家康が信玄に大敗した「三方ケ原の戦い」(現浜松市)の際には、犀ケ崖で武田軍を夜襲し、一矢報いたとされる。長篠の戦い後には二俣城(現浜松市天竜区)城主となり、遠江北部平定に貢献した。駿河や甲信地方での合戦でも活躍。関東移封後には、後北条氏の本拠地だった小田原城主となった。 鳥居元忠 とりい・もとた
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徳川四天王より上に描かれることも… 十六将図の謎の人物「松平甚太郎康忠」いったい誰?【徳川十六神将④】
徳川家臣団を描いた「徳川十六将図」。今回は図の最上段に描かれることが多い「松平甚太郎康忠(まつだいらじんたろうやすただ)」を掘り下げる。徳川四天王より上位に描かれているにもかかわらず、通常の呼び名「通り名」の甚太郎、普段は使われない名前「諱(いみな)」の康忠の両方が一致する人物は、現在まで特定されていない。どの人物である可能性が考えられるのか。それらはどういった人物なのか。3種類の十六将図を所蔵する久能山東照宮博物館(静岡市駿河区)の学芸課長・戸塚直史さん(37)に聞いた。 ▶関連リンク Q&A 徳川四天王/徳川三傑ってどんな人? 候補として挙げられるのは、通り名「甚太郎」が一致する
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家康と新居の歴史発信 湖西すごろくマップ配布開始
湖西市の新居町商工会は、大河ドラマで注目される徳川家康と旧東海道新居宿とのつながりを紹介したすごろくマップの配布を開始した。企画に協賛した市内の飲食店や商店など17カ所のほか、浜松市中区の大河ドラマ館、新居関所、新居町商工会館などに設置した。 A3判のマップ表面は、家康が新居関所を設置した歴史や地域に伝わる逸話などを、すごろく形式で紹介した。裏面は旧新居町周辺の地図を掲載し、江戸時代に移転した関所の場所や、地域の商店の情報などを盛り込んだ。産業まつり「あらいじゃん」のシーズンとなる10月14~29日に同マップを掲載店舗に持参すると、ドリンクのサービスや割引などの特典を受けられる。 配布場
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浜松大河ドラマ館 来訪者堅調 プロジェクト推進協が幹事会
大河ドラマ「どうする家康」に合わせて地域活性化に取り組む浜松市の官民組織「家康プロジェクト推進協議会」が19日、市役所で幹事会を開き、誘客の実績や今後の各分科会の活動予定などを報告した。 浜松大河ドラマ館の入館者数は5月末時点で18万6286人。6月11日に20万人を超えた。4月4万人台、5月は5万人台で、6月以降は集計中だが堅調に推移しているという。ショップの客単価は団体ツアー客の増加に伴って徐々に伸び、5月はオープン当初より500円ほど高い2542円に達した。 来館者に限定配布する武将ステッカーは、これまで2回のキャンペーン期間で13種を発行し、24日から第3弾を始める。全種を集めるため
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松本潤さん表紙「どうする家康」冊子 静岡・ドラマ館で無料配布
大河ドラマを通じた地域活性化を目指す「静岡市大河ドラマどうする家康活用推進協議会」は15日から、ドラマの見どころや市内の家康ゆかりの地などをまとめたPR冊子を無料で配布する。配布場所は同市葵区の大河ドラマ館。主演の松本潤さんを表紙に据え、インタビューも掲載した。 6月末に放送したドラマ25話までの内容について、主人公の家康を取り巻く登場人物の紹介や、名場面を振り返る表を載せた。松本さんのほか、2代将軍秀忠の母・於愛(おあい)の方を演じる広瀬アリスさん(同市清水区出身)のインタビューも盛り込んだ。 家康ゆかりの地として、久能山東照宮(駿河区)や静岡浅間神社(葵区)などを紹介。ドラマで時代考
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島田市博物館で諏訪原城企画展 武田信玄のかぶとも 9月24日まで
島田市博物館で9月24日まで、企画展「築城450年記念 諏訪原城」が開かれている。甲冑(かっちゅう)や浮世絵、刀剣、古文書など約50点の展示を通じ、戦国時代に武田と徳川の攻防の舞台になった諏訪原城(同市菊川)の歴史に触れることができる。 諏訪原城は天正元(1573)年に武田勝頼の命で遠江国獲得の拠点として築城された。その後、徳川家康の手に落ち、牧野城に改称。今川氏真などの武将を置いたが、武田氏滅亡後は軍事上の必要性が薄れ、天正18(1590)年に廃城になったとされる。 武田信玄が着用したとされる「諏訪法性兜」や、諏訪原城の戦いで先鋒(せんぽう)として従軍したという本多忠勝の甲冑(写し)などが
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徳川十六将図 なぜこの顔触れ?なぜ16人?何のための絵図?【徳川十六神将③】
徳川家康の有力家臣を描いた「徳川十六将図」。 「徳川十六将 伝説と実態」(角川新書)の著者で系図研究家の菊地浩之さん(60)に、十六将図の目的や傾向について聞いた。 -いつ、何のために作られたのか。 「徳川十六将図とは、徳川家康と、16人の家臣を選んで描いた絵図だ。江戸時代に掛け軸や版画で広まった。1600年代の前半の作とみられる作品もあり、江戸開府に功績のあった祖先の顕彰が目的で制作されたとみられる。衣装、配置とも複数の形態がある。甲冑(かっちゅう)姿もあれば直垂(ひたたれ)姿もあり、配置も武将を縦2~3列に並べた作品の他、横に円形型に並べた作品も。全国に何点あるのか正確な数は不
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郷土画人・永村茜山の繊細な「徳川十六将図」(藤枝市郷土博物館)【徳川十六神将⑦】
大河ドラマによる徳川家康への注目を受け、関心が高まる有力家臣の絵図。 藤枝市郷土博物館は、特別展「徳川家康と田中城」(17日まで)で、地元ゆかりの絵師永村茜山(ながむら・せんざん)作の「徳川十六将図」を初公開した。 茜山は江戸生まれで、蘭学者や画家として活躍した渡辺崋山の弟子。代官の巡視に随行して描いた「伊豆七島図巻」で知られる。後に遠江の組頭の永村家養子となり、金谷宿の役人となった。 展示の十六将図は縦約105センチ、横約40センチ。「丁巳小春月寫茜山永邨寛」と記され、安政4(1857)年に何らかの原本を写したとみられる。山水画や花鳥画を多く残した茜山が十六将図を描いた理由は不明だ
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“嫌われ者“本多正信を描いた「徳川二十将図」(静岡市歴史博物館)【徳川十六神将⑥】
大河ドラマによる徳川家康への注目を受け、関心が高まる有力家臣の絵図。 静岡市葵区追手町の市歴史博物館で展示中の「徳川二十将図」には、家康を囲むように20人の鎧(よろい)姿の武将が描かれ、図の中央部に“家臣団の嫌われ者”とされる知恵者の武将の本多正信が描かれている。 正信は、家康の生涯三大危機に数えられることもある永禄6(1563)年の「三河一向一揆」で家康に敵対する一揆側につき、一時追放された。加賀国に流れるなどした後、帰参が許されて頭角を現した。 江戸時代の系図集「寛政重修諸家譜」には「両御所に奉仕して、乱には軍謀にあづかり、治には国政を司どり、君臣の間相遭
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徳川四天王ってどんな人?功績は? 酒井忠次/本多忠勝/榊原康政/井伊直政【徳川十六神将①】
大河ドラマ「どうする家康」(主演・松本潤さん)の放送を契機に、徳川家康を支えた家臣団にも注目が集まっています。多くの家臣の中でも卓越した武将として知られるのが、「徳川四天王」と呼ばれる酒井忠次、本多忠勝、榊原康政、井伊直政。4人はどんな人物だったのか。2023年1月にグランドオープンする静岡市歴史博物館の学芸員・鈴木将典さん(46)に聞きました。 ⇒徳川十六将ってどんな人?平岩親吉/鳥居元忠/大久保忠世…四天王だけじゃない重臣達【徳川十六神将②】 四天王筆頭 酒井忠次 さかい・ただつぐ(1527~1596年) 鈴木美晴 Q どんな人ですか? 鈴木将典さん 大永
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専門校生「夏」演出 静岡の伝馬町で浴衣ショー
静岡市葵区の伝馬町発展会と静岡デザイン専門学校はこのほど、中心市街地活性化イベント「てんま夏祭り」を同区の東急スクエア横のけやき通りで開いた。同校の学生が商店街を装飾するバナーの制作や浴衣ファッションショーを企画し、街のにぎわいを演出した。 同校グラフィックデザイン科2年生が「家康公が過ごした駿府の25年」をテーマに、徳川家康の少年期から老年期までのバナーなどを制作した。壮年期のバナーを手がけた小野未結さん(20)は「家康の勇ましい雰囲気を表現できた」と話した。バナーは伝馬町通りの街路灯42カ所に掲出されている。 浴衣ファッションショーには、伝馬町小の児童5人とブライダルビューティー科の
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「いわたインフルエンサー」本年度始動 観光、歴史資源発信
磐田市内の観光、歴史資源を発信する事業「我こそはインフルエンサー」の本年度の活動が始まった。2024年3月まで、10~70代の市民ら30人がSNSを通じて名所などを紹介し、磐田の魅力をPRする。 同事業は昨年度から始まった。市が観光と歴史を発信する2コースを募り、抽選で15人ずつ「いわたインフルエンサー」として任命。「#磐田市」「#我こそはインフルエンサー」などのハッシュタグを付けて月1回以上投稿してもらう。 9日、市内を巡るバスツアーが開かれ、11人が参加した。同市上新屋の新造形創造館では吹きガラス工房を見学し、吹きガラスの制作過程を教わった。日本最古の木造擬洋風小学校舎「旧見付学校」や家
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天浜線掛川駅「静岡県駅」に 副駅名看板除幕式 東アジア文化都市
日中韓の文化交流事業「東アジア文化都市」の機運醸成を狙い、県の実行委と天竜浜名湖鉄道は9日、掛川駅の副駅名を「東アジア文化都市2023静岡県駅」と命名し、同駅で駅名看板の除幕式を行った。オリジナルのヘッドマークを装着した文化体験列車の運行も始めた。 契約は12月31日まで。除幕式には県と掛川、菊川両市の代表、地元県議らが参加し、新しい駅名看板を披露した。天浜線の松井宜正社長は、沿線の歴史や自然、食などの文化に触れ「東アジア文化都市を盛り上げて、沿線の地域振興とインバウンド需要の掘り起こしに努めたい」と述べた。 同日、出発した企画列車は利き酒師の同行で陶芸体験や酒蔵見学を楽しむ内容。同社は
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家康役・松本潤さん、信長役・岡田准一さん 大河ドラマ、静岡県での富士遊覧シーン終えコメント
大河ドラマ「どうする家康」で主人公の徳川家康を演じる俳優の松本潤さんと、織田信長を演じる俳優の岡田准一さんは4月、雄大な富士山を望める静岡県で一部シーンの撮影を行いました。安土へ戻る信長(岡田さん)を家康(松本さん)が接待するシーンが7月9日、放送されました。2人のコメントを紹介します。 家康役・松本潤さん「きれいな富士山久しぶり」 撮影したのは、家康が信長さんに富士山を見ていただこうとする「おもてなし」のシーンだったのですが、僕自身、こんなに近くで、きれいな富士山を見たのは久しぶりで、ロケに来られて本当に良かったと思いました。信長さんと2人での乗馬シーンも、時代劇らしくて、気持ちよかっ
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遠江の要衝「高天神城」ってどんな城? 戦国の雄たちが激しく争奪 今川→徳川→武田→徳川→武田→徳川 支配者目まぐるしく変遷
複雑な地形生かした難攻不落の山城 高天神城は遠江を支配した徳川・武田の戦国の英雄が攻防を繰り広げた要害堅固な山城。掛川市のほぼ中央にある小笠山から南東に伸びる鶴翁山(かくおうざん、標高約130メートル)に築かれた。南、北、東側は切り立った崖、西側は緩い斜面となっている。東峰と西峰がそれぞれ独立した曲輪から成る「一城別郭(いちじょうべっかく)」と呼ばれる構造。山の尾根を削ったり土を盛ったりして、曲輪や堀が築かれた。 城郭から周囲を広く見渡せたほか、駿河から小山城(吉田町)や滝境城(牧之原市)、塩買坂(菊川市)を経て高天神城付近を通過すると、浜松方面に抜けることができた。そのため東海道以外の
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家康の側室 於愛(おあい)の方ってどんな人? 2代将軍・秀忠の母 広く慕われた慈愛の女性
於愛の方の生涯 於愛の方(おあいのかた)は天文21年(1552年)、遠江国西郷村(現・掛川市上西郷)生まれ。母方のいとこ・西郷義勝に嫁いだものの義勝が戦死し、叔父・西郷清員(きよかず)の養女となった。 その美貌が家康の目に止まって側室となり、天正7年(1579年)に家康の3男・長丸(2代将軍・秀忠)を、天正8年(1580年)には4男・福松丸(松平忠吉)を生んだ。秀忠誕生後は母方の家名と地名から、西郷の局と名乗った。 三方ケ原の戦い、長篠・設楽原の戦い、小牧・長久手の戦いなど、戦が続いた家康の苦難の時代を支えた。家康とともに浜松城から駿府城へ移ったが、苦労が多く、38歳で死去。駿府の龍泉
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藤枝MYFC「御蹴印」登場 9日甲府戦で販売 田中城御城印と一体デザイン
藤枝市とサッカーJ2の藤枝MYFCは、クラブの奮闘の機運を生かしたオリジナルの「御蹴印(ごしゅういん)」を、9日にヴァンフォーレ甲府戦が行われる藤枝総合運動公園サッカー場で限定販売する。市郷土博物館・文学館では8~17日、徳川家康ゆかりの田中城の「御城印」を販売する。各300円(税込み)。 大河ドラマ「どうする家康」の放映による家康ブームに合わせた周遊施策の一環。来場者に家康と藤枝の関係を発信し、観光交流人口の増加につなげる。 御蹴印と御城印を集めて一つのデザインが完成する。御蹴印は試合観戦者のみが購入可能で、サッカー場コンコースグッズ売り場で販売される。
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和風エクレアいかが 静岡の調理専門学校生が開発 仏国旗と米俵イメージ
洋菓子の魅力を発信する全国規模のグルメイベント「フランス パティスリーウイーク2023」に静岡県内で唯一参加している鈴木学園中央調理製菓専門学校静岡校は6日、生徒が開発に携わったオリジナルの和風エクレアを、同校が運営する静岡市葵区七間町の「レストラン&パティスリーリリウム」で販売した。12、13の両日も実施する。 エクレアは同イベントの本年度の作品テーマで、同校は3個セットの商品を開発した。フランス国旗に合わせ、表面を赤、白、青の3色のホワイトチョコレートでコーティング。放送中の大河ドラマにちなんで、三つのエクレアを徳川家康に献上する米俵をイメージして積み重ね、金色の水引を模した飾りで結
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親子で体験活動 浜松で8月4日 参加者募集
静岡県西部しんきん地域振興財団は8月4日、浜松市内で親子対象の体験活動「和紙タオル染めと茶席体験&浜松城さんぽ」を開く。小学4~6年生と保護者20組40人を募集している。参加無料。 親子で触れあいを深めながら、地域の地場産業や歴史を再発見してもらう。静岡濾布(西区)で和紙タオル染めを体験した後、「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」(中区)を見学。松韻亭(同)での茶席体験や浜松城周辺(同)の散策も予定している。 締め切りは7月14日。浜松いわた信用金庫のホームページなどから申し込む。応募者多数の場合は抽選。問い合わせは同財団<電053(456)7910>へ。
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大学生4人に奨学生認定書 静清信用金庫
静清信用金庫は6日、奨学生認定授与式を静岡市葵区の同金庫本店で行い、静岡県立大と静岡大の計4人に認定書を渡した。 奨学生は県立大の紅林知里さん(国際関係学部4年)と戸塚和杜さん(食品栄養科学部4年)、静岡大の篠宮桃菜さん(教育学部4年)、大石凛里花さん(地域創造学環2年)。1年間、1人につき月額5万円を支給する。「徳川家康公に関連するまちおこし企画案」をテーマに論文で選考した。 佐藤徳則理事長は「地域社会に貢献する人材に成長してほしい」と期待した。
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家康関連の絵画を募集 小学生以下対象 オークラアクトホテル浜松
オークラアクトシティホテル浜松(浜松市中区)は小学生以下を対象に徳川家康に関連した絵画やイラストを募集している。応募作品は8月11日から30日までアクトタワー展望回廊に展示する。 募集作品は家康や、浜松城、椿姫観音などをテーマに描いた八つ切りサイズで画材は自由。1次募集の締め切りは8月7日必着。同8日から、20日必着の期限で2次募集する。 1次期間の応募者の中から1組にデラックスツインルームの宿泊券、全応募者の中から10組にレストランのランチビュッフェ券を抽選で贈る。問い合わせは平日午前9時~午後5時に同ホテル販売促進部<電053(459)0742>へ。
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家康ゆかりの地 磐田の城跡巡る 29日にイベント
磐南文化協会は29日、磐田市などの徳川家康ゆかりの地をバスで巡るイベントを開く。大河ドラマ「どうする家康」の放送に合わせ、地域の歴史を学んでもらおうと企画した。 市役所に午前8時45分に集合し、家康が築造途中で放棄した「幻の城」城之崎城跡(磐田城山球場)や居城になった浜松城、大河ドラマ館のほか、本多忠勝が奮闘した「一言坂の戦い」の跡地などを巡る。 同協会の冨田泰弘理事(44)が案内役を務め、二つの城の共通点などを解説する。磐田市見付の見性寺では、普段は非公開の家康像も拝観できる。 参加費は大人2500円、小中学生2千円。申し込みはエマ観光<電0538(58)1234>へ。
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家康ゆかりの土産品第2弾 コーラセット、源氏パイ 私鉄3社が共同開発
遠州鉄道(浜松市中区)と静岡鉄道(静岡市葵区)、名古屋鉄道(名古屋市)はこのほど、土産品として「徳川家康公ゆかりのご当地コーラセット」「葵の源氏パイ」を発売した。家康ゆかりの地に路線を持つ私鉄3社が共同開発した。 昨年11月に発売した「出世重ね餅(もち)」「きなこ煎餅(せんべい)」に続く連携企画の第2弾。コーラセットは、各地で販売している「うなぎコーラ」「みかんコーラ」「味噌(みそ)コーラ」を3本セットにした。税込み1200円。木村飲料(島田市)が製造を手がける。 葵の源氏パイは、源氏パイで葵紋を描いた限定デザインのパッケージを採用した。塩キャラメル味など3種計21枚入りで同864円。三
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浜松大河ドラマ館 来館記念ステッカー人気 第2弾17日まで配布
浜松市が中区の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」の来館者に配布している来館記念特別ステッカーが人気を集めている。徳川家康やゆかりの人物をデザインし、同館でしか手に入らない逸品とあって、既に配布を終了している第1弾には、デザイン全5種のコンプリートを目指してドラマファンを中心にリピーターが続出。市は3日、さらなる来館や歴史発信につなげようと、第2弾(全8種)の配布を開始した。 ステッカーは縦約9センチ、横約3センチ。ドラマ中のイメージカラーをベースに、武将の名前や家紋、モチーフのイラストなどを施している。 第1弾は5月27日~6月7日、家康を演じる松本潤さんがドラマで着用した甲冑(かっ
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徳川ら攻防 城郭出土品でしのぶ 掛川埋蔵文化財センターで展示
掛川市内の城郭の発掘調査で見つかった遺物の展示「発掘された掛川の城郭~徳川、今川、武田の攻防の跡をみる~」が同市千羽の掛川埋蔵文化財センターで開かれている。 常設展示の一部を展示替えし、徳川家康と武田勝頼が争奪戦を繰り広げた高天神城のほか、高天神城奪還のための中村砦(とりで)や家康家臣の大須賀康高が築いたとされる横須賀城など、7カ所の調査時の写真や出土品計70点余が並ぶ。 高天神城跡から見つかった中国産「青白磁梅瓶(せいはくじめいぴん)」は高価な品とされ、在城武士の社会的地位の高さが推察される。「鉄釉茶入(てつゆうちゃいれ)」は抹茶の容器で、城内で抹茶を飲んでいた様子がうかがえる。 大
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信康の非業の死、筑前琵琶で描く 「二俣城に散りし花」初演 浜松で奏者・藤高さん
浜松市天竜区二俣町の天竜壬生ホールでこのほど、筑前琵琶奏者・藤高りえ子さんの公演が開かれた。委嘱制作された「信康 二俣城に散りし花」が初演され、400人を超える観客を魅了した。 「平家物語」の「祇園精舎」に始まり、古典と創作琵琶を織り交ぜた計6曲が演奏された。曲間には、藤高さんが琵琶の歴史や曲についての説明を加え、筑前琵琶の世界に誘った。 徳川家康の嫡男で、同町で自刃した信康をテーマにした新作について藤高さんは、「明確な悪人をつくらないよう構成した。信康がどんな人だったか想像を膨らませていただきたい」と解説。約15分の熱演で、信康の生涯と非業の死を描いた。 演奏会シリーズ「壬生の響き」
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東海道三島宿に来て 市、五十三次でスタンプラリー
三島市は来年3月まで、東海道五十三次宿場町巡りを楽しむデジタルスタンプラリーを開催している。 宿場町53カ所の本陣周辺約500メートルに近づくと、スマートフォンの位置情報から、専用のインターネットサイトでデジタルスタンプを獲得できる仕組み。三島宿を含む5カ所以上を巡ると、三嶋大社やウナギ、梅花藻など三島の名所や名物が描かれた手ぬぐいがもらえる。 大河ドラマ「どうする家康」の放送で、東海道を整備した徳川家康に注目が集まる中、東海道三島宿への観光誘客を図る狙い。担当者は「東海道を巡り、歴史や文化に触れるきっかけにしてほしい」と話す。
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家康正妻の瀬名、嫡男信康しのぶ 浜松ドラマ館にメッセージボード
浜松市は2日夜、大河ドラマ「どうする家康」の同日の放送で徳川家康の正妻・瀬名(築山殿)と嫡男・信康が非業の死を遂げたことを受け、中区の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」に2人への追悼メッセージボードを設置した。来館者やドラマファンは家康や国のために自ら死を選んだ2人をしのび、思い思いにメッセージを寄せた。 メッセージボードはドラマ終了後に設置し家康のかぶとにちなんだシダや瀬名が好んだボタンなどをあしらった。来館者や集まったファンらは花の形のカードに「2人が目指した平和な世は殿が必ず実現します」「徳川家を守ってくれてありがとうございました」とメッセージを書き、ボードに貼り付けた。17日まで
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安部龍太郎氏提唱 自然テーマに作文 小中学生対象に募集
本紙朝刊小説「家康」を連載した直木賞作家の安部龍太郎氏が提唱する、環境を考える児童生徒の作文コンクール「地球さんご賞」が本年度、県内で初めて開催される。 対象は県内在住・在学の小中学生。水や海、空気、森林などの自然をテーマにした作文を1200字以内で寄せる。小学校の低学年と高学年、中学生の3部門で、それぞれ最優秀賞など10作品を表彰する。コンクールは本年度、本県や安部氏の出身地の福岡県八女市など全国4地区で開催し、各地区の入賞作品による全国コンクールを実施する。 作品は〒420-0035 静岡市葵区七間町8の20 江崎ビル2階、地球さんご賞しずおか作文コンクール事務局へ。9月15日の消印
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信康最期の地でトークショー 大河ドラマ出演俳優 浜松市天竜区・二俣町
浜松市とNHK財団は1日、同市天竜区二俣町の天竜壬生ホールで、大河ドラマ「どうする家康」の出演者を招いたトークショーを開催した。松平信康役の細田佳央太さんと大久保忠世役の小手伸也さんが登壇し、浜松と徳川家の関係やドラマの見どころについて語った。 二俣町には、信康が21歳で自刃し、忠世が城主を務めた二俣城や信康の菩提(ぼだい)寺・清瀧寺などゆかりの地がある。イベント前には2人で両所を訪れた。 二俣城跡を訪れるのは3回目という細田さん。信康について「優しかった男の子が周りの環境のせいで壊れていく。誰しもが持っている繊細さがあり、信康の感情の変化をイメージできた」と語った。 2日放送の第25
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難攻不落 高天神城(掛川)の歴史解説 「どうする家康」時代考証 小和田名誉教授ら3講師
掛川市は1日、歴史講演会「高天神城の戦いと徳川家康」を同市御所原の市生涯学習センターで開いた。大河ドラマ「どうする家康」の時代考証を務める小和田哲男静岡大名誉教授ら講師3人が登壇し、難攻不落の堅城として知られ、徳川氏と武田氏が激しい攻防を繰り広げた高天神城の歴史を解説した。 小和田名誉教授は、桶狭間の戦いで今川義元が討たれたことに端を発した遠江の混乱期に高天神城の城主だった小笠原氏助に着眼した。徳川勢に抵抗した掛川城の朝比奈氏と対比して「小笠原氏は戦うことなく家康に付き、そのまま城主として認められた」と説明し、姉川の戦いで大活躍したエピソードも紹介した。 日本城郭協会の加藤理文理事が高天
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大自在(6月30日)長篠の戦い
大河ドラマに触発されて戦国時代、織田信長と徳川家康の連合軍と武田勝頼の軍勢が激突した「長篠の戦い」古戦場に出掛けた。新東名高速道・新城インターチェンジを出れば間もなくだ。 戦いは武田軍が徳川方の長篠城を攻め、連合軍が救援に来る形で起きた。長篠城跡と決戦地の設楽原古戦場にはそれぞれ展示施設があり、戦いを解説してくれた。設楽原には連合軍が設けたとされる「馬防柵」の復元もある。 連合軍は丘陵と丘陵の間を流れる小川を堀代わりとし、その背後に長さ2キロにわたって柵を構築したという。そこに3千丁とされる鉄砲を構えて武田軍を待ち受けた。昔から突撃する武田騎馬隊に連合軍鉄砲隊が「三段撃ち」で応じたと言わ
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大河ドラマ館を1、2日無料開放 浜松市
浜松市は7月1、2の両日、中区の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」の入場料を無料とする。2日午後4時から8時まで、ドラマ館の屋外広場で制作統括の磯智明さんと演出の村橋直樹さんによるトークショー付きパブリックビューイングを行う。 ドラマが家康の生涯最大の悲劇となった築山事件に差しかかり、7月1日の市制記念日にも重なるため企画した。2日は午後4時から市消防音楽隊などの公演、5時15分からトークショー、6時からドラマ鑑賞、7時までアフタートークの予定。終日広場にキッチンカーが並ぶ。 予約不要。雨天中止。問い合わせは市観光・シティプロモーション課<電053(457)2295>へ。
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家康正妻・築山殿の石仏 浜松の方広寺で展示 秘仏納めた地蔵尊も
浜松市北区引佐町の方広寺は、大河ドラマ「どうする家康」の展開に合わせ、徳川家康の正室・築山殿が守り本尊として肌身離さず持っていたとされる石仏と、石仏を胎内に納めた「腹篭(はらごもり)地蔵尊」の特別展示を始めた。12月24日まで。 築山殿の秘仏である石仏は、築山殿の死後、地元の農民が所持していたが、江戸時代に臨済宗中興の祖と称される白隠禅師の進言により地蔵院(同市南区)にお堂を建てて安置されたとされる。腹篭地蔵尊は安産の御利益があるとして、広く信仰を集めてきた。 同寺の法山高秀宗務総長が地蔵院の住職を務めていることから同寺での展示が決まり、大河ドラマで築山殿に焦点が当たっているタイミングに
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中野市長 初の浜松市議会 「重要性改めて感じる」 定例会見
浜松市の中野祐介市長は26日の定例記者会見で、就任後初めて臨んだ市議会5月定例会について「市民の代表である市議会の重要性を改めて感じた。今後も市議会と議論を重ね、議論の中で浜松を良くするための方策を見いだしていきたい」と所感を述べた。 中野市長は北海道副知事時代を含めて複数自治体で議会対応してきた経験に触れ、「議会が行政にとって一番大切な場ということはどこの自治体でも共通している」と強調。同日閉会した5月定例会を通じて「代表質問で熱心に議論していただき、少子化や人口減少などの課題対応の重要性については市議会と同じ思いだと感じた」とする一方、「目指す方向は同じでもアプローチが異なるものもある。
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家康の歴史学ぶ小学生講座 7月30、31日 浜松観光ガイドの会
浜松観光ボランティアガイドの会は7月30、31の両日、夏休み子ども講座「家康くん、浜松城、もっと知ろう、調べよう!」(浜松市共催)を同市中区で開く。小学3~6年生が対象。同20日まで、参加者を募集している。 初日は午前9時半~正午に北部協働センターで、三方ケ原の戦いを学ぶ講座を開く。2日目は午前9時~正午、浜松城や元城町東照宮、犀ケ崖(さいががけ)古戦場などを巡る現地学習を行う。 保護者同伴も可。定員は20人(応募者多数の場合は抽選)。問い合わせは同会<電053(456)1303>へ。
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よみがえる高天神城 掛川市のアプリ人気 特設ホームページ、CGで再現
掛川市が戦国期の山城「高天神城」をPRするために制作したデジタルコンテンツの人気が高まっている。3月下旬のリリースから約2カ月半で、特設ウェブサイトの閲覧数は2万3千回、アプリのダウンロード数は1400回を超えた。大河ドラマ「どうする家康」では7月にも高天神城が登場する見込みで、市は追い風に期待を込める。 「今、よみがえる高天神城」と銘打った特設ウェブサイトでは、コンピューターグラフィックス(CG)で往時の城郭の様子を再現している。木が生い茂る現在の状態と対比できるように工夫を凝らし、地形を利用した要害の特徴の説明も加えた。アプリは拡張現実(AR)と仮想現実(VR)の技術を利用して、現地で
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松潤監修の弁当アレンジ「三種盛り御膳」 浜松の竹泉が販売
仕出し料理の竹泉(浜松市浜北区)は23日、俳優松本潤さんが浜松まつり最終日に子どもたちに贈った弁当をアレンジした弁当「殿厳選 浜松三種盛り御膳」(予約制、税込み2376円)の販売を始めた。 松本さんが監修した弁当の浜松産「浜名湖うなぎ」「三ケ日牛」「遠州灘しらす」に、炊き合わせやしそ巻きなどを加えた。 まつりの後、監修弁当を手がけた同社に一般販売を求める声が200件以上寄せられたという。一般販売も検討したが、「子どもたちのための特別な弁当」との松本さんの思いを尊重し、新たな弁当を企画した。 木俣昭彦社長は「全く同じというわけではないが、浜松の魅力が詰まった弁当。多くの人に食材を味わって
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事故防止へ貸し切りバス監査 葵区で 静岡運輸支局
夏の旅行シーズンを前に、国土交通省静岡運輸支局は21日、貸し切りバスの街頭監査を静岡市葵区の駿府城跡観光バス駐車場で行った。監査した全5台が法令を順守していた。 監査員は道路運送法などに基づき、運行指示書の記載や点呼の実施状況などを調べた。健康診断の受診日を聞き、運転手の状態を確認した。監査後には「安全な運転を」と呼びかけた。 同支局によると、街頭監査は2016年に乗客ら15人が死亡した長野県軽井沢町のスキーバス転落事故を受けて始まり、県内での実施は本年度初めて。新型コロナウイルスによる行動制限の緩和や、大河ドラマ「どうする家康」に関連した観光客の増加を見込んで行った。担当者は「軽井沢のよう
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徳川家ゆかり 浜松・二俣まち歩きツアー 30日から
浜松市天竜区の天竜商工会などは30日から、徳川家康の嫡男で同区の二俣城で自刃した信康の菩提(ぼだい)寺・清瀧寺と二俣の町をめぐるツアーを始める。10月まで六つのコースで実施される。 大河ドラマ「どうする家康」の放送を受け、徳川家ゆかりの同区をPRしようと、商工会や区観光協会、浜松市文化振興財団などが共同で企画した。 清瀧寺での清掃活動と信康廟(びょう)への特別参拝を基本コースに、各回異なる食事と公演・イベント観覧がセットになる。ツアー料金は2000~7000円。 初回の30日は二俣城を散策後、午後7時から天竜壬生ホールで筑前琵琶の演奏会を鑑賞する。参加費6000円。申し込みは26日まで
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浜松盛り上げ「出陣じゃ」 中区でフェス 武将隊が太鼓演奏や殺陣
地域の盛り上げにつなげようと、浜松いわた信用金庫(浜松市中区)はこのほど、同区の元城小跡地の浜松出世パーク葵広場で、「浜松いえやすフェス2023」(静岡新聞社・静岡放送後援)を初開催した。ご当地アイドル「H&A.」のミニライブや、ブレス浜松の選手によるトークショーなどが行われ、にぎわいを見せた。 徳川家康や徳川四天王に扮(ふん)し、浜松城を拠点に活動する「浜松徳川武将隊」が勇壮な太鼓演奏や殺陣を披露し、イベントのオープニングを飾った。 会場の目の前にそびえ立つ浜松城を見上げ、武将隊が「出陣じゃ」と声を上げると、大きな拍手がわき起こった。イベントの担当者は「地元だけでなく、観光で訪れた人にも浜
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築山殿の父の文書 静岡大河ドラマ館で展示 家康の“守り神”印も
大河ドラマ「どうする家康」の世界観を伝える静岡市葵区の「静岡 大河ドラマ館」で22日から、徳川家康の正室・築山殿の父である関口氏純の文書の展示が始まる。7月3日まで。 文書は氏純が1563年に書いた、土地の所有者の変更を保証する「関口氏純替地(かえち)証文」。今川氏の重臣だった氏純が今川義元の菩提(ぼだい)寺だった天沢(てんたく)寺に領地を寄進したことを記している。氏純は62年に亡くなったという伝承があるが、文書が発見された2021年以降、研究者の間で氏純の没年が見直されるようになったという。 家康が守り神として信仰していた戦の神「摩利支天(まりしてん)」の印「摩利支天御影黄金印」も期間
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専門学生考案の弁当、総菜 どうぞ 静岡伊勢丹で27日まで
静岡市葵区の鈴木学園中央調理製菓専門学校静岡校の学生が企画した弁当や総菜の販売が21日、同区の静岡伊勢丹で始まった。27日まで。 同校と同店が行う産学連携の取り組みで5回目。「2023家康なら今なに食べる?」をテーマに、上級調理経営学科2年生約80人が同店の助言を受け、4月から打ち合わせや試作を重ねた。折戸ナスやワサビといった県産食材を使い、和洋中を織り交ぜた料理など17品を用意し、各日約1000食を販売する。 販売を担当する永野真心さん(19)は「お客さんによりおいしく感じてもらえる販売を心がけたい」と笑顔を見せた。
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撮影支援以外に誘客の役割も JFC総会 浜松で初
ロケ支援に関する全国組織で、浜松フィルムコミッションも加盟するNPO法人「ジャパン・フィルムコミッション(JFC)」の2023年度通常総会が21日、浜松市中区のホテルで行われた。JFCの総会が同市で行われるのは初めて。各地のフィルムコミッション関係者約100人が出席した。 泉谷昇理事長は「近年、フィルムコミッションには撮影支援だけでなく地域への誘客など期待が大きい。新たな可能性も探ろう」とあいさつした。同市も舞台になっている大河ドラマ「どうする家康」のチーフプロデューサーらを招いたシンポジウムも行った。 出席者らは22日、南区の中田島砂丘や天竜区の天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅といった市内のロケ地
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日韓友好語り一座建立 川勝知事ら清水区で朝鮮通信使記念茶会
1607年6月20日に徳川家康と朝鮮通信使が駿府城で会見したことを記念し20日、日韓友好を図る「朝鮮通信使記念茶会」が通信使にゆかりある静岡市清水区の清見寺で開かれた。 茶道裏千家前家元の千玄室大宗匠(100)と川勝平太知事(74)が亭主を務め、韓国の金泰欽(キム・テフム)忠清南道知事(60)、金玉彩(キム・オクチェ)駐横浜総領事(63)と、徳川宗家19代目当主徳川家広さん(58)を招いた。静岡産の茶を使った一服を楽しみながら、豊臣政権による「唐入り」で損なわれた両国関係の改善を狙う徳川家康と通信使の平和への思いや朝鮮半島と茶道の関わりなど、両国が交流を重ねてきた歴史に思いをはせた。 茶
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家康と田中城紹介 藤枝で特別展
大河ドラマ「どうする家康」の放映を受けて企画された藤枝市郷土博物館の特別展「徳川家康と田中城」が7月17日まで、同博物館・文学館で開かれている。家康が志太地域に残した足跡をさまざまな歴史資料で紹介している。 田中城は家康がタカ狩りのため晩年に訪れたとされる。タカ狩りや城で開かれた宴、タイの天ぷらを食べたことで発病した三つの場面を回転ジオラマで表現した。武田軍と徳川軍の戦いの軌跡を説明する資料のほか、家康が人生最後の宴を開いたとされる田中城本丸御殿の再現模型、同市の蓮正寺に伝来する徳川家禁制の朱印状、朝比奈ちまきや勝草餅など家康が好んだ藤枝名物も展示している。 静岡市の造形作家多々良直樹さんが
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徳川財団資料リスト提示 文化財管理へ計画策定 浜松市議会常任委
浜松市議会は19日、5常任委員会を開き、市の5月補正予算案など付託議案を審査。26日の5月定例会最終本会議で全議案が可決される見通しとなった。市は総務委員会で、中区の浜松大河ドラマ館を閉館後に徳川記念財団の資料展示収蔵施設とする構想について、収蔵される資料リストの一部を提示した。国の重要文化財など貴重な品々が含まれていて、市は文化財の管理に関する国の要件を満たし、安全性も高い施設とするため、本年度中に施設の基本計画を策定する方針。 同財団は全国に点在している約2万5千点の資料を同市の新施設に集約する計画を進めている。大半の資料は未公開だが、市は同財団の展覧会図録などから把握できた180点をリ
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時論(6月18日)鳴かぬ蛍が身を焦がす
〈恋に焦がれて鳴く蝉[せみ]よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす〉。知られた都々逸だが、言いたいことを口にできないのは恋路に限らない。 太閤秀吉は〈奥山に紅葉踏み分け鳴く蛍〉と詠んだという。古今和歌集の〈奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の…〉を踏まえたものの、「蛍は鳴かないはず」と言われると「天下を手に入れた自分が鳴けと命じれば鳴くはずだ」と応じた。近侍していた細川幽斎が〈鹿とも見えぬ夜のともしび〉と続けたという。 鳴かないホトトギスを「鳴かせてみしょう」と詠んだと伝えられ、家康の「鳴くまで待とう」、信長の「殺してしまえ」と対比される秀吉だ。ありそうな話。紅葉と蛍を一緒に詠むあたり、大河ドラ
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松潤表紙の広報はままつ、在庫終了 増刷は「趣旨に合わず」見送り
浜松市は15日、大河ドラマ「どうする家康」の主演松本潤さんと有村架純さんが表紙を飾った「広報はままつ」6月号について、在庫が切れたため郵送での配布を終了した。5日から14日までの間に、市広報紙では過去最多となる約1600件の郵送依頼があった。市は月刊の広報紙を世帯配布用に32万部余り作製していて、市民以外の希望者にも切手代本人負担で郵送している。6月号はSNSなどで情報が広がり、全国から郵送依頼が殺到。庁内の在庫をかき集めて対応してきた。 市広聴広報課によると、一時は追加の増刷も検討したが、広報紙の画像データをホームページで公開していること、フリマアプリに出品し転売を試みる人がいることなど
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「家康公検定」挑戦者募集 静岡、浜松など 9月30日開催
徳川家康に関する知識を問う「家康公検定2023」が9月30日、家康ゆかりの地である静岡、浜松、愛知県岡崎の3市などで実施される。7月28日まで受検者を募集している。 各地の商工会議所や徳川みらい学会などによる共催。テーマは「家康公と家臣団-戦乱の世から江戸の平和へ」。100問が出題され、選択式で解答する。合格基準は70点以上。結果は10月16日発送予定で、合格者には証書を発行する。 試験会場は静岡商議所静岡事務所(静岡市葵区)、浜松商議所(浜松市中区)、岡崎商議所(愛知県岡崎市)など4県計8カ所。受検料税込み2500円(中学生以下は500円)。同検定ホームページなどから申し込む。問い合わ
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ダンス時代劇 掛川の魅力も発信 西郷の局テーマ 18日上演 出演者が市長訪問
掛川市上西郷で生まれた徳川家康の側室、西郷の局の生涯を描くダンス時代劇「西郷の局-家康を魅了した、お愛さま-」(静岡新聞社・静岡放送後援)が18日、同市生涯学習センターで上演される。出演者が12日、市役所を訪れ、久保田崇市長にPRした。 来年開催される地域芸術祭「かけがわ茶エンナーレ2024」の事前イベントの一環。プロダンサーや歌手のほか、小学生から60代の市民も出演し、舞台芸術活動をする団体「ARTS C3 company」(山本真理子代表)がダンスや迫力のある殺陣を演出する。 地元をアピールするため、舞台上に戦国時代が起源とされる横須賀凧(たこ)を揚げたり、公演終了後に観客に掛川茶を振る
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「家康公と薬草」テーマに講演会 17日、静岡市葵区
静岡大の文理融合研究組織「発酵とサステナブルな地域社会研究所」は17日午後2~5時、講演会「駿府の家康公と薬草」を開く。会場は静岡市葵区紺屋町の静岡駅前会議室LINK貸し会議室B館301号室。参加費無料、定員80人。 健康長寿だった徳川家康の大御所時代の暮らしや、家康がつくった漢方の薬草園について理解を深め、静岡の歴史を生かしたビールづくりの在り方を考えるのが狙い。 静岡大の本多隆成名誉教授が「大御所家康と駿府」と題して講演する。東京大文学部の鈴木晃仁教授による「家康公と駿府御薬園」、北海道立総合研究機構林業試験場の脇田陽一森林環境部長による「駿府と関係する野生植物を使った発酵飲料」の講
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徳川家康 嫡男と正妻を処断「松平信康事件」なぜ起きた? 謎に包まれた信康と築山殿の死 静岡大・本多名誉教授に聞く
徳川家康の嫡男・信康と正妻・築山殿が相次いで命を落とした「松平信康事件」。家康の生涯の痛恨事だが、史料が乏しく現在も謎に包まれている。家康研究で知られる静岡大の本多隆成名誉教授(80)に事件を巡る言説や背景をインタビューし、信康と築山殿の静岡県内ゆかりの地も取材した。「信康事件」はなぜ起きたのか。 <メモ>松平信康事件 天正7(1579)年9月15日に徳川家康の嫡男・松平信康が、現在の浜松市天竜区にあった二俣城で自刃させられた事件。直前の8月29日には、家康の正妻で信康の生母の築山殿が富塚(現同市中区)で絶命した。事件に関する重要な史料の家臣・松平家忠による「家忠日記」にも
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信康と築山殿 図書館でも情報発信盛ん 浜松・静岡
信康と築山殿ゆかりの地である浜松、静岡両市の図書館ではことし、2人についての情報発信が盛んだ。 浜松市中区の市立中央図書館は21日まで、かつて本紙に掲載された夕刊小説「信康謀反」挿絵原画展を開いている。現在は展示3期目で、家康の生涯最大の敗戦「三方ケ原の戦い」から信康自刃までを描いた縦10センチ、横20センチほどの原画約100点を展示している。 作家の早乙女貢さんの小説で、新聞挿絵は画家の堂昌一さんが担当。1995年秋から296回連載した。織田・徳川軍が武田軍に大勝した「長篠の戦い」の陣中の姿、好きだった踊りを見物している場面、二俣城での最期など、あらゆる表情の信康が描かれている。 会
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浜松大河ドラマ館来館20万人 袋井の大宮さん幸運
浜松市中区元城町の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」の来館者が11日、20万人に達した。市は同館で開いた記念セレモニーで、節目の来館者となった袋井市の大宮英揮さん(42)一家4人に記念品を贈り、20万人到達を祝った。 大宮さんは妻麻由さん(43)、長女菜月さん(袋井北小5年)、長男草志君(同小1年)と来館した。子どもたちが大河ドラマが好きで、家族で家康ゆかりの地を巡っているという。麻由さんは入館前のセレモニーに驚きながらも、浜松市の斉田一朗観光・ブランド振興担当部長から記念品を受け取ると、「プレオープン期間に1度来ていて、グランドオープンを心待ちにしていた」と笑顔を見せた。菜月さんは「ド
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松本潤さん着用「金荼美具足」展示 静岡・大河ドラマ館
大河ドラマ「どうする家康」の世界観を伝える静岡市葵区の「静岡 大河ドラマ館」で10日、徳川家康役の松本潤さんが撮影で着用した金色の甲冑(かっちゅう)「金荼美具足(きんだみぐそく)」の衣装展示が始まった。21日まで。 金荼美具足は後に家康を名乗る松平元康が、桶狭間の戦いで大高城に兵糧を運び込む際に着ていたと伝わる。国の重要文化財に指定され、実物は久能山東照宮(同市駿河区)に所蔵されている。 写真撮影も可能。友人と来館した沼津市の男性会社員(22)は「松本潤さん本人が着ていた衣装を間近で見られるのはうれしい」と喜んだ。
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巨大家康公、水田に登場 菊川で田んぼアート 8月までやぐら観賞
水田をキャンバスに色が異なる稲で巨大絵を描き出す「田んぼアート」の公開が10日、菊川市下内田の水田で始まった。今年のモチーフは「徳川家康公」。家康が好んだとされる縁起物の「一富士、二鷹、三茄子(なすび)」も配した。高さ約7メートルのやぐらから観賞できる。 実行委員会と市観光協会が2008年から実施している恒例行事。市民らが5月14日、約1600平方メートルの水田に赤や黒などの稲穂が育つ8種類の古代米の苗を植え、成長を見守ってきた。やぐら観賞は8月15日までの土・日曜と祝日で、いずれも午前9時~午後4時。 期間中、稲の成長に合わせて趣を変える特大の肖像画が楽しめる。稲に水面が隠れて見頃を迎
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大自在(6月11日)利水と治水
詳細な字解は省くことにして、「災」の上部は水の流れに関係するという。大昔から人間は洪水や火事などの災害を身近なこととして捉えていたことがうかがえる。梅雨入りしたばかりというのに、県内外で大雨被害が出ている。 水害が起きぬよう、被害を大きくしないよう、人々は川と向き合ってきた。「人がつくった川荒川」(長谷川敦著)は関東平野を流れ東京湾に注ぐ荒川の利水や治水の歴史を解説し「荒川があったから、東京も埼玉も発展した」と説く。 江戸に幕府が開かれると、新田開発や物流活性化のため、荒川の流れを江戸寄りに変える大工事が行われた。江戸が東京になると、近代化の副作用のような大水害に見舞われ、大規模な放水路
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柴咲コウさん 浜松の棚田で田植え 大河「直虎」ロケ地、「愛着湧く場所」
浜松市を舞台にした2017年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」で主人公の井伊直虎役を演じた俳優柴咲コウさんが9日、同市北区引佐町の久留女木の棚田を訪れ、田植えを行った。柴咲さんは「直虎を演じていた時の記憶と、私自身が感じた風や日の心地よさが相まって愛着が湧く場所。今でも物語の続きを思い描いている」と語った。 同棚田は、戦国時代に井伊家の保護を受けて開墾が進んだと伝えられ、現在も井伊家の家臣の末裔(まつえい)が耕作している。保全に取り組む「久留女木竜宮小僧の会」(西本有一会長)が休耕田を整備し、大河ドラマでは最終話などの撮影が行われた。竜宮小僧の会は、撮影スタッフに米を贈るなどドラマを通じた交
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徳川家康とのつながり、史実、伝説紹介 新居町の歴史すごろくに
大河ドラマ「どうする家康」の盛り上がりを新居町にも―。湖西市の新居町商工会が、徳川家康と新居町の歴史を紹介するすごろくマップの製作を進めている。1600年に家康が東海道の関所を置いた地で、家康に関わる歴史をたどってまち歩きを楽しんでもらおうと企画した。マップには10月の産業まつりの前後に使える地元商店のクーポンも掲載し、市内外からの誘客を図る。7月の配布開始に向け、製作チームが詰めの作業を行っている。 同商工会の委託でマップを製作するのは、地域住民や商店主らの有志でつくる「新居町情報発信PRチーム」。8日夜、メンバーは同市新居町のコミュニティースペースに集まり、完成間近の試作品を手に修正点
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松本潤さん表紙「広報はままつ」 全国で反響 郵送依頼相次ぐ
大河ドラマ「どうする家康」の主演松本潤さんと有村架純さんが浜松市を訪れた際のツーショット写真を表紙とした「広報はままつ」6月号が、全国のファンに注目され、市に郵送の依頼が相次いでいる。発行直後の5~8日で約550件に達し、市役所に求めに来る人もいる。 4月に中区の古戦場「犀ケ崖(さいががけ)」で職員が撮影し、所属事務所の了解を得た写真を使った。市広報は毎月32万部余り作製され、住民以外でも往復の切手を負担すれば市に郵送を依頼することができる。SNSで情報が広まり、5日以降、市に連日100通単位の封筒が届いている。 市広聴広報課の担当者は「過去にない反響の大きさ。全国に浜松を知ってもらう機
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「三方ケ原の戦い」ひもとく 浜松・浜名湖エデンの園 小和田氏(静大名誉教授)が講演
浜松市北区細江町の有料老人ホーム「浜名湖エデンの園」は5日、開園50周年を記念し、小和田哲男静岡大名誉教授を招いた講演会を同施設で開いた。 小和田氏は「浜松城時代の徳川家康と三方ケ原の戦い」と題し、時代考証を務める大河ドラマ「どうする家康」のエピソードを交えながら、戦いの経緯や家康と織田信長の関係などをひもといた。「名将は一度大敗北を受ける」と紹介し、家康が三方ケ原での敗戦を乗り越えて成長し、天下人になったと説明した。 講演は、招待客や入居者ら約100人が聴講し、館内放送も実施した。
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地元ゆかり 瀬名姫詳しく 古文書研究会が通信発行 家康「大河」人気で好評
徳川家康の正室・瀬名姫(築山殿)をテーマにしたA4判両面の「こども通信せなひめ物語」が静岡市葵区瀬名の市立西奈図書館で無料配布され、人気を集めている。同所を拠点に活動する「静岡古文書研究会」が瀬名姫の生涯を紹介した1号の好評を受けて今月、姫の殺害に関わったとされる人物を取り上げた2号を発行した。易しい言葉で記されていて、幅広い年齢層が貸し出しカウンター横の棚から手に取っている。 同図書館周辺には戦国時代、今川氏一門・瀬名氏の居館「瀬名館」があったと推定され、瀬名姫は瀬名館生まれという説がある。通信は郷土史料などを基に作成した。 1号には、瀬名姫の誕生から、今川の元で育てられていた松平元
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徳川軍、運動会に出陣! 甲冑まとい棒引き合戦 三方原の浜松・瑞穂小
「徳川軍出陣!」「武田の強さを思い知れ!」。浜松市では、戦国時代に郷土で繰り広げられた合戦の要素を、運動会の種目に取り入れている小学校が見られる。徳川家康と武田信玄が激突した三方ケ原の戦い(1573年)の舞台、三方原台地の瑞穂小(同市中区)。このほど開かれた運動会で、両軍に分かれた5年生の大将役が甲冑(かっちゅう)姿になって口上を述べた後、両軍の中央に設置した棒を奪い合う「棒引き合戦」に臨んだ。 5年生の4組が徳川、武田両軍に分かれ、大将役が赤、青、黄、緑色の甲冑に身を包んだ。競技開始前、陣形を組む各組の児童の前に大将らが進み出て、味方を鼓舞する口上を披露するのが恒例になっている。 赤
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武将印で「井伊谷」PR 北区の団体、浜松市にプレート
浜松市北区引佐町の住民グループ「直虎顕彰会」はこのほど、井伊直政と徳川家康の武将印をデザインした手製のガラスプレートを中野祐介市長に寄贈した。河合良一会長ら会員4人が市役所に届け、大河ドラマで盛り上がる井伊家ゆかりの地井伊谷をアピールした。 卓上サイズで、両武将の名と家紋、紹介文を彫りつけた作品。会員の藤田仁さんの書を機械で読み取り、野末彰さんがサンドブラストで製作した。直政の紹介は史書に残る「只(ただ)者ならざる面ざしの小童」と、ドラマのイメージそのものの記述を引用した。 同会は2017年の「おんな城主直虎」放送時に結成され、講演会の開催や御城印、武将印の販売などを続けている。今回の「
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毎日の食事大切に 料理コーディネーター講演 浜松・舞阪中
浜松市西区の舞阪中はこのほど、OBでフードコーディネーターの田中稔さんを講師に迎えたキャリア講座を校内で開いた。全校生徒約250人が家庭料理の大切さなど、食に関わる知識を学んだ。 田中さんは大河ドラマ「どうする家康」の食事シーンに出てくる料理の調理を担当するなど、数多くのテレビドラマやCMに携わっている。メニュー開発を進めるフードコーディネーターの仕事内容などを説明しながら、「食べ物をおいしく見せるため、12時間以上をかけて30秒の映像を完成させることもある」と、CMの裏側も紹介した。 この日は、スープに入っている野菜を浮かせて見せるために、砂糖を入れる撮影法を実践。生徒から「おおっ」と
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家康の嫡男 松平信康ってどんな人? 粗暴か大物か 非業の死遂げた若武者
信康の生涯 永禄2(1559)年、駿府生まれ。父は徳川家康、母は家康正室の築山殿。幼名は竹千代。今川義元が織田信長に討たれた「桶狭間の戦い」後、家康が駿府の今川から離反して岡崎で自立したため、駿府に抑留されて今川の人質となった。永禄5年に家康と今川氏真の人質交換により、岡崎へ入った。 永禄10年に織田信長の娘・五徳(徳姫)と結婚。元亀元(1570)年の家康浜松移転後、元服して岡崎次郎三郎信康と名乗り、岡崎城主になった。名前は舅(しゅうと)信長から「信」を、父家康から「康」の字を譲り受けたもの。 初陣は天正元(1573)年、足助武節(現愛知県豊田市)への出陣とされる。岡崎奉行の大岡弥四郎
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家康にならい親子で「茶詰めの儀」体験 静岡、新茶熟成
徳川家康が新茶をつぼに詰めて夏季に冷涼地で保管・熟成させて愛飲していたという故事にちなんだ親子体験会「本山My茶つぼ『茶詰めの儀』」が4日、静岡市葵区の市歴史博物館で開かれた。大河ドラマ放送による家康への関心の高まりを受け、市やJA静岡市でつくる「駿府本山お茶まつり委員会」が10年ぶりに開催した。 家康は大御所として駿府城で暮らしていた晩年、新茶を海抜1200メートルほどの井川(同区)の大日峠付近に建てたお茶蔵で厳重に管理し、秋に城へ届けさせて熟成した豊かな風味の茶を楽しんだと伝わる。 同委員の小島康平さん(70)=小島茶店代表=による講話後、参加した市内の親子約30組は新茶の紙袋を茶つ
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大自在(6月5日)干物の魅力
旅館で朝食の定番といえば、ご飯にみそ汁、それに干物か。干物は日本の代表的なソウルフードだ。特に本県は生産量日本一を誇る沼津市や干物をPRするイベントもあり、身近かもしれない。駿河湾でとれたアマダイの一夜干しは「興津鯛[おきつだい]」と呼ばれ、徳川家康に好まれたと伝わる。 沼津市の老舗干物店社長の小松寛さんが連載中の本紙コラム「窓辺」で、干物の魅力を紹介している。「干物文化の継承と発展に向けて全力で取り組んでいます」の言葉は心強い。 干物の歴史は長く、約4千年前の縄文土器から貝の干物が見つかったという。塩と乾燥で保存性を高める先人の知恵の産物だ。現代は塩加減も工夫され、うまみが凝縮された「
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家康と藤枝 ゆかりの歴史紹介 史跡田中城下屋敷 鷹狩り記念館開設
徳川家康ゆかりの藤枝市の史跡田中城下屋敷で3日、「家康鷹(たか)狩り記念館」が期間限定でオープンした。田中城は家康がタカ狩りのため晩年に訪れたとされる。12月27日まで、下屋敷内の田中城本丸櫓(やぐら)に家康と藤枝ゆかりの歴史を説明する展示品が並ぶ。入場無料。 大河ドラマ「どうする家康」にちなみ、城について紹介する資料があった櫓内をリニューアルした。家康が7年かけて城を落とした攻略の軌跡や、城でのタカ狩りの記録などをパネルで解説している。江戸時代の城絵図を再現したジオラマも目を引く。 記念館のオープンを機に、徳川家の家紋「三つ葉葵」とタカをあしらった家康版田中城「御城印」を1枚300円で
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安倍川の旧河道知って 昭和設計(葵区)が歴史絵本 地理データから推定
建設コンサルタント業の昭和設計(静岡市葵区若松町)は1日、市内を流れる安倍川の旧河道を紹介する歴史絵本「安倍川物語」を出版した。同社が通常の業務で使う地理データを応用し、社員が解析して過去の流路を複数推定した。3日に同社で開催するイベントでお披露目して来場者に配布するほか、近隣の小中学校や町内会にも寄贈する。 同社が2021年に葵区の安東地区から安西地区に新築移転したのがきっかけ。安東、安西の「安」の字は安倍川を意味するのに、安西地区も安倍川の東に位置することに社員が疑問を持ち、調査した結果を地域住民に知ってもらおうと絵本の制作を決めた。 解析には、県が公開している航空レーザー測量を基にした
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厳かに東照宮祭営む 静岡浅間神社内の八千戈神社
静岡市葵区の静岡浅間神社で1日、境内の八千戈神社に祭られている東照宮の例祭「東照宮祭」が行われた。 厳粛な雰囲気の中、斎主が祝詞を読み上げたあと、静岡浅間神社総代の安池照江さん(87)が玉串をささげた。多くの人が昇殿し、「二礼二拍手一礼」の作法で参拝した。神前に食べ物などを供える儀式「献饌(けんせん)」も行われた。 江戸の養国寺に祭られていた東照宮は、1897年に八千戈神社に合祀(ごうし)された。神体とされる徳川家康の座像は、現存する家康の座像では最も古いと言われている。座像の出来栄えに感激した家康が、自身のひげを座像の胎内に収めたという。
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「折戸なす」豊作祈願 JAしみず生産者 静岡久能山東照宮に奉納
JAしみず折戸なす研究会(桜田盛己会長)は1日、徳川家康が好み、初物が献上されていたという「折戸なす」を静岡市駿河区の久能山東照宮に奉納した。出荷最盛期を迎える6~7月に合わせて、同研究会の生産者ら7人が参拝し、豊作を願った。 折戸なすは清水区三保・折戸地区の在来作物で、丸い形で肉厚な実が特徴。明治期に栽培は途絶えたが、2005年に国の試験場で種子が見つかり、試験栽培を経て07年に同研究会が発足した。現在6軒の地元農家が生産に励む。今季は5月19日に収穫を開始し、12月ごろまでの全体の収量は計約10トンを見込んでいる。 奉納は今年で17回目。桜田会長は「生育も順調で出だしは良い。大河ド
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家康の歴史がわかる トークショー番外編公開 小和田静大名誉教授が解説【動画あり】
静岡新聞社・静岡放送は31日までに、浜松市中区のアクトシティ浜松で5月に開いた歴史トークショー「おしえて!家康 教えて!浜松」の番外編動画(約14分)の公開を、定期購読者専用アプリ「静岡新聞DIGITAL」で始めた。 大河ドラマ「どうする家康」の時代考証を担当する小和田哲男静岡大名誉教授とフリーアナウンサーの鬼頭里枝さんが登場し、家康の人物像、家康が武田軍に大敗した三方ケ原の戦いの考察などを紹介する。トークショー会場では答えられなかった来場者の疑問などについても解説している。
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「♨温泉あってこその熱海」養生法開発や歴史発信… 団体の20年を冊子に
熱海市の熱海養生法実行委員会(北島鉄修会長)はこのほど、発足5周年を記念し、前身のNPO法人エイミックの20年間にわたる活動をまとめた冊子を発行した。同法人の初代理事長で医学博士の内田実さんが執筆した。温泉を使った養生法の開発や熱海温泉の歴史的魅力を発信してきた内田さんと北島会長は「温泉あってこその熱海」と強調し、まちの財産の有効活用に改めて意欲を示した。 同法人は温泉とまちづくりをテーマに活動を展開した。温泉療法専門医でもある内田さんが中心となって入浴滞在プログラム「熱海養生法」を開発。足湯養生法も考案し、1万人以上の観光客に広めてきた。徳川家康と熱海温泉のつながりもひもとき、JR熱海駅
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世界かんがい遺産 富士宮・北山用水/長泉・本宿用水 静岡県内2施設候補に 11月登録可否
農林水産省は30日、国際かんがい排水委員会(ICID)日本国内委員会が世界かんがい施設遺産の候補として、北山用水(富士宮市)と本宿用水(長泉町)の静岡県内2施設を含む4施設を選んだと発表した。11月にインドで開かれるICID理事会で登録可否が決まる。 芝川を水源とする北山用水は、1582年に北山本門寺の願いを受けた徳川家康が開削を命じたとされる。弓沢川までの全長約8キロの区間に12カ所の分水口が設けられ、農業や防火など幅広い用途の水を提供。富士山麓に点在する侵食谷を通水する掛け樋(どい)、埋め樋は当時、革新的な技術だったという。 北山用水運営協力委員会の石川雅洋会長は「良質な水がなければ
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「西郷の局」ダンス劇に 6月18日上演 掛川「ARTS C3 company」
掛川に生まれ、徳川家康に愛された側室「西郷の局」。その波乱の生涯を描いたダンス時代劇「西郷の局―家康を魅了した、お愛さま―」(かけがわ茶エンナーレ実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が6月18日、掛川市生涯学習センターで上演される。地元のダンス集団「ARTS C3 company」(山本真理子代表)が躍動的なダンスや迫力の殺陣で見せる新感覚の歴史エンターテインメントに仕上げた。 掛川、菊川両市内でダンススタジオを経営する山本と田端泰成が地元を盛り上げたいと昨年9月に上演。好評を得たため、来年開催されるアート祭「かけがわ茶エンナーレ」の舞台芸術プロジェクトの一環として再演が決まった。プロジ
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記者コラム「清流」 戦国の軌跡を求めて
静岡県内には、戦国時代、武田氏の侵攻を機に始まった徳川氏との激戦の歴史が眠る。三方ケ原の合戦(浜松市)や高天神城の攻防(掛川市)が代表的だが、牧之原市や吉田町にも戦国の軌跡を現代に伝える史跡がいくつもある。 例えば牧之原市にある相良城跡だ。相良といえば田沼意次のイメージが強いが、同所にはその昔、武田氏が遠江侵攻のため支城を築いた。現在は城を模した展望台が建つ小山城跡も同じだ。武田氏によって築かれたが、後に徳川氏の攻勢を受け廃城となった。戦国大名の栄枯盛衰を記録する歴史的価値を持っている。 徳川家康を主人公にした大河ドラマが放送され、戦国大名ゆかりの地が再び脚光を浴びている。住み慣れた地元
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記者コラム「清流」 地上185メートルからの眺望
地上185メートルからの眺望が楽しめるオークラアクトシティホテル浜松(浜松市中区)45階展望回廊。新型コロナによる2年10カ月の休業を経て、昨年12月20日に営業再開。5カ月で有料入場者数が1万人に達した取材で、初めて上った。 南北回廊ともに広さ110平方メートル、長さ約20メートル。この空間から見渡す遠州灘や北へ連なる山に、同市が自然の恩恵に支えられていることを感じる。JR浜松駅に向かう新幹線の往来も見ることができ、現在は市内の徳川家康公の史跡やエピソードを紹介する展示が開催されるなど飽きない。 同市は大河ドラマの効果もあり、大型連休中の1日平均の人出が前年比28.8%増と全国最大の伸
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静岡大河ドラマ館 来館10万人 藤浪さん(葵区)に家康ビール贈呈
大河ドラマ「どうする家康」の世界観を伝える静岡市葵区の「静岡 大河ドラマ館」の来館者が30日、10万人に到達した。開館約4カ月での達成で、同区の静岡浅間神社境内にある同館で記念式典が行われた。 節目の来館者となったのは、いとこ同士で初めてドラマ館を訪れたという同区の藤浪葉子さん(62)と藤浪敬子さん(54)。市内で昼食を取り、ドラマ館に立ち寄ったという。大長義之副市長から記念品として家康ゆかりのクラフトビールや静岡産の新茶を受け取り、「びっくりした」と声をそろえた。展示内容について、葉子さんは「解説が分かりやすく、演者が着ていた衣装を見ることができて良かった」と話した。 同館は6月10日
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「磐田検定」 6月1日から解答受け付け 市観光協会
磐田市観光協会は6月1日、地域の魅力を発信するご当地検定「2023磐田検定」(静岡新聞社・静岡放送後援)の解答受け付けを始める。市内に関連する歴史や文化、スポーツなど多彩な分野から75問を用意した。9月30日まで(必着)。 同協会は2017年から歴史に特化した検定を実施してきた。幅広い磐田の魅力を知ってもらい、交流人口拡大につなげようと昨年からテーマを広げた。今年は、サッカーJ2ジュビロ磐田や徳川家康にちなんだ問いが楽しめる。磐田検定問題作成委員会(中村茂男委員長)らが作問した。 問題・解答用紙は1日午前9時から、市内図書館や交流センターのほか、市観光協会ホームページから入手できる。応募
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大河出演者招きトークショー 7月家康ゆかりの地、浜松・天竜区で
浜松市とNHK財団は7月1日午後1時半から、大河ドラマ「どうする家康」の出演者を招いたトークショーを同市天竜区二俣町の天竜壬生ホールで開く。入場無料。6月12日まで応募を受け付けている。 同区は徳川家と武田家が攻防を繰り広げ、徳川家康の嫡男・信康が自刃したとされる二俣城などがあった家康ゆかりの地。トークショーには徳川家家臣で、二俣城主だった大久保忠世役の小手伸也さんと信康役の細田佳央太さんが出演する。ドラマのパネル展も開催し、出演者の等身大パネルなども登場する。定員は480人。 参加希望者は「家康公ゆかりの地 出世の街 浜松」の公式ホームページの専用フォームから申し込む。申し込みは1人一
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家康公ならい「茶詰めの儀」 静岡市内産新茶、つぼで秋まで熟成
静岡市やJA静岡市などでつくる駿府本山お茶まつり委員会はこのほど、茶つぼで熟成させた茶を楽しんだ徳川家康ゆかりの「茶詰めの儀」をJR静岡駅北口地下広場で行った。茶業者の佐藤誠洋さんと藤田匠さんが煎茶道静風流家元の海野俊堂さんの指導を受け、市内産新茶をつぼに詰めて封印した。 家康は茶つぼを冷涼な井川大日峠(葵区)のお茶蔵で熟成させ、香りや風味が深まった秋に封を解き、駿府城で茶会を開いたと伝わる。故事にちなみ、新茶はお茶蔵に運び込み、10月の「口切りの儀」を経て、久能山東照宮に奉納する。 会場では2月に同市で開かれた、小学生が茶の入れ方や知識を競う「T-1グランプリ」の上位入賞者が呈茶の点前
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4年ぶりみこし「ワッショイ」 沼津・城岡神社例大祭
沼津城の守護神で徳川家康などを祭る沼津市大手町の城岡神社で27、28の両日、例大祭が開かれた。28日は4年ぶりに町内を巡る「神輿(みこし)渡御」が行われ、子どもから大人まで約120人が、みこし2基を担いで市中心部を練り歩いた。 新型コロナウイルスの影響でこの3年間は中止や、密集を避けてみこしを担がずに台車で引くなどしてきた。神輿渡御は同神社をスタートし、沼津仲見世商店街などを法被姿の子どもや大人がそれぞれ子どもみこしと青年みこしを担ぎ、「ワッショイ、ワッショイ」などと声をかけながら歩いた。地元企業の社員や専門学校の生徒も参加し、祭りを盛り上げた。 初めて参加した第一小2年の松原明生君(7)は
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「スピード感」「成果出す」 中野浜松市長、初の定例会見
浜松市の中野祐介市長は29日、初の定例記者会見に臨み、就任1カ月の所感として「改めて大変な仕事だと実感している。子供・子育て支援などすぐに取りかからないといけないことにはスピード感を持って取り組みたい」と述べた。 市政運営の独自色について聞かれると、パフォーマンスや見栄えなどではなく、「市民や市にとって必要なことをどんどんやっていくことで、じわじわと“中野カラー”が出てくると思っている」と強調。人口減少社会からの脱却・転換を市の最大の課題に挙げ、「浜松は子供を産み、育てるための良い環境はそろっている。少し時間はかかるかもしれないが、この課題に早急に取りかかり、しっか
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家康愛飲「忍冬酒」知って 浜松酒販店の会が出版
浜松市内の酒販店でつくる「浜松忍冬酒(にんどうしゅ)の会」はこのほど、地元ゆかりの徳川家康が愛飲したとされる薬味酒、忍冬酒の魅力を紹介する冊子「忍冬酒に魅せられて」(A4判、78ページ)を出版した。家康が主人公の大河ドラマ放映に合わせ、加藤国昭代表(70)=西区=は「浜松を代表する食文化遺産。次世代に伝えていきたい」と話す。 薬草のスイカズラ(忍冬)を本格みりんに漬け込んだ忍冬酒が浜松の地で造られた歴史のほか、戦時期に製造が途絶えた酒を再興しようと結束した同会の経緯などを説明している。江戸期に日本を訪れた朝鮮通信使も忍冬酒を好んだとされ、加藤代表が韓国に足跡を訪ねた旅の様子も記した。 忍
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大河で再注目「家康の丸薬」 静岡の薬剤師が10年前に再現
徳川家康が常備薬として服用していたとされる漢方薬を再現した静岡市葵区東草深町の「むつごろう薬局」の薬剤師の鈴木寛彦さん(56)が、大河ドラマ「どうする家康」をきっかけに再注目されている。家康の漢方薬に関する講演や展示の依頼が今夏、多数寄せられている。 再現した漢方薬は「無比山薬円(むひさんやくえん)」。江戸時代の医学書「延寿和方彙函(えんじゅわほういかん)」によると、家康は平素から服用していた。たんすの8層目に保管していたため「八之字(はちのじ)」とも呼ばれる。家康が読んでいたと伝わる中国の北宋時代の処方集「太平恵民和剤局方(たいへいけいみんわざいきょくほう)」には、潰瘍を取り除いて胃腸の
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家康ビール完成、静岡で神社に奉納 本多忠真役の波岡一喜さん来場
徳川家康にちなんだ静岡市産クラフトビール「家康公クラフト」の完成披露イベントが27日、同市葵区で開かれ、製造に携わった関係者が市民と共に乾杯をして新商品を味わった。 静岡浅間神社(同区)に生育するフタバアオイの酵母を生かし、瓶入り約2700本を用意した。アオイブリューイング(葵区)のゴールデンエール、静岡醸造(駿河区)のユズラガー、ホースヘッドラブズ(清水区)のペールエールの3種をそろえた。 同市葵区の青葉イベント広場に、大河ドラマ「どうする家康」で酒好きな本多忠真役を務めた俳優波岡一喜さんが来場し、3種を飲み比べて香りや飲み口の違いを紹介した。 開発を主導した静岡市や静岡商工会議所な
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高根城跡の風景力強く 浜松・水窪の画家大藤さん 家康関連作品も
浜松市天竜区水窪町の水窪文化会館で、同町在住の画家大藤積平さんの絵画が今月末まで展示されている。同町の高根城跡の風景や徳川家康を描いた絵画など5作品が紹介されている。 高根城跡が見える丘の風景を水墨画で表現した。強弱のある筆致で迫力ある風景画に仕上げた。 人物画も制作した。大河ドラマ「どうする家康」にちなみ、同町の青崩峠にある腰掛岩で徳川家康が休憩する様子を水彩画で表現した。岩に座る家康の表情や姿が滑稽で注目を集めている。このほか、浜松城と新緑の色鮮やかな木々を描いた作品などが展示されている。 絵画展は、水窪文化館が主催する特別展の一環として企画した。家康にちなんだ企画をさらに展開する
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「黄金KAIDO」始動 静岡/山梨/長野/新潟 “金山”で連携、新観光プロジェクト
静岡、山梨、長野、新潟の4県は24日、官民連携で一体的に国内外からの観光誘客を図る新たなプロジェクト「黄金KAIDO」をスタートさせた。フェリーや高速道路によって本県の土肥金山から新潟県の佐渡金山までを結ぶ全長566キロのルートと沿線の多彩な観光資源をアピール。新型コロナ禍から回復基調にある需要を取り込み、地域のブランド力向上と世界的な観光エリアへの発展を目指す。川勝平太知事ら4県の知事、幹部が都内で共同記者会見を開き、発表した。 徳川幕府直轄の金山だった共通の歴史を持つ土肥と佐渡に加え、ルート中の長野県にも金鶏金山、山梨県には湯之奥金山があることにちなみ「黄金」をキーワードに据えた。イ
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“家康ビール”完成 久能山東照宮などゆかりの地から酵母 産学官連携「静岡の代表格に」
静岡大の文理融合研究組織「発酵とサステナブルな地域社会研究所」(所長・大原志麻人文社会科学部教授)と、静岡市や静岡商工会議所などでつくる大河ドラマ「どうする家康」の活用推進協議会が開発を進めていた、徳川家康にちなんだクラフトビールがこのほど完成した。 市内で醸造したビール3種は、アオイブリューイング(葵区)のゴールデンエール、静岡醸造(駿河区)のユズラガー、ホースヘッドラブズ(清水区)のペールエール。駿府城公園や久能山東照宮など家康ゆかりの地に生える植物から酵母を取り出し、発酵能力が高いものを選んで使用した。 大河ドラマを契機に観光消費に資する商材を官民一体で創出しようと、昨年秋に始まっ
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Z世代が推す浜松中心街 家康ゆかりの地や飲食店マップに
常葉大浜松キャンパス(浜松市北区)経営学部で観光学を専門とする村瀬慶紀准教授のゼミナールの3年生8人がこのほど、同市の魅力を発信しようと、中心街の12店舗と七つの徳川家康公ゆかりの地を紹介した地図「浜松まちなかどすごいMAP」を制作した。 地図に掲載した店舗はカフェやウナギ店などの飲食店やリサイクル着物店など。昨年11月から学生が店舗を厳選。実際に出向いて取材を進め、原稿や写真を添えた。地図のサブタイトルを「Z世代が推す」とし、同年代の人も興味を示すように紹介文は20文字程度と短くして写真を大きく掲載。各店舗のインスタグラムなどに接続できるQRコードも付けた。 制作に関わった全員が同市出
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キッチンカーや古本市、浜松・池町大通り出店でにぎわう 吹奏楽パレードも
浜松市中区の池町繁栄会は21日、中心街の活性化を目指すイベント「池町出世街道まつり」を同区の池町大通りで初開催した。キッチンカーや古本市など約15団体が出店し、家族連れなどでにぎわった。中高生の吹奏楽パレードが雰囲気を一段と盛り上げた。 不要になった本を個人で販売する「素人本屋さん」など、出店者が店主気分を味わえる浜松古本市が人気を集めた。同区の浜松修学舎中・高と浜松商業高による吹奏楽パレードには、市のマスコットキャラクターの出世大名家康くんと出世法師直虎ちゃんの着ぐるみも登場。約500メートルの通りをブラスバンドの音色とともに練り歩いた。 繁栄会の石川順一会長(67)は「大勢の皆さんに
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山田長政の出生地で供養祭 静岡市葵区富厚里
静岡市葵区富厚里の住民でつくる「富厚里山田長政史跡保存会」は21日、江戸時代初期にシャム(タイ)で活躍した山田長政の出生地と伝わる同地区で供養祭を営んだ。会員約30人が郷土の英雄の冥福を祈った。 地元資料によると、長政は天正18(1590)年生まれ。豊臣秀吉の小田原攻めの影響で駿府の町が軍宿舎となったため、長政の母は実家の富厚里で出産したという。長政は藁科川で泳ぐなどして屈強な青年に成長した。徳川家康重臣の大久保忠佐の沼津藩に仕えた後、シャムに渡航。国防や貿易で活躍し、地方国「リゴール」王となったとされる。 生母一族の墓の隣に建てられた長政供養塔に佐藤治美町内会長(73)が地元産の新茶を
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桜の名所 おもてなしの絵描く 掛川 中学生、大浜公園トイレに
掛川市の大浜中美術部の生徒9人が20日、大浜公園のトイレの壁に桜の絵を描いた。ハイカーや花見で訪れた人を歓迎するため、地元の大坂地区まちづくり協議会が中学に制作を依頼した。 大浜公園は桜が有名で、近くには徳川家康が高天神城を包囲するために築いた六砦(とりで)の一つだった三井山砦がある。同協議会は大河ドラマの影響で来訪者が増えると考え、三井山砦のハイキングコースにつながる公園のトイレの汚れを落とし、白く塗装した。絵はトイレ東側の壁に大きな1本の桜と黄色い月、南側には桜と夕日を描いた。部員はピンクのペンキで花びらを1枚ずつ丁寧に表現した。デザインは3年の久保木柚衣さん(14)が担当した。 企画し
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展望再開後 入場1万人 オークラアクト浜松 磐田・中村さんに宿泊券
オークラアクトシティホテル浜松(浜松市中区)の45階展望回廊は、2022年12月20日の営業再開から5カ月となった20日、有料入場者数1万人を突破した。同ホテルは1万人目となった磐田市の会社員中村剛さん(54)にスイートルーム2人分の宿泊券(約10万円相当)を贈呈した。 19日までに9997人が訪れていた。午前11時の開店前に家族4人で並んだ中村さんは「子どもが新幹線を見たいと言ったので初めて来た。1万人目は驚いた」と話した。 展望回廊は新型コロナの影響で20年2月から2年10カ月間休業した。再開後は7月頃に1万人到達を見込んでいたが、浜松まつりや大河ドラマの効果で大型連休中の1日平均来場者
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浜松大河ドラマ館 展示物更新 信玄の甲冑、限定映像など公開
大河ドラマ「どうする家康」の浜松大河ドラマ館(浜松市中区)が19日、展示内容を一部リニューアルした。ドラマ前半のヤマ場、三方ケ原の合戦に関する展示品や映像コンテンツを充実させた。 阿部寛さん演じる武田信玄が撮影で着た甲冑(かっちゅう)や武田軍の旗指物、板垣李光人さん演じる井伊虎松(のちの直政)の等身大パネルを追加した。ドラマでも存在感を放った信玄の甲冑は、赤の水衣とヤクの毛を付けた兜(かぶと)が特徴。迫力を増すための演出者の工夫が紹介パネルで明かされている。 4Kシアターでは浜松大河ドラマ館でしか見られない制作秘話の映像を公開した。徳川家康を守るため夏目広次、本多忠真ら重臣が討ち死にして
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「家康と浜松城」テーマに講演 小和田静大名誉教授 6月、浜松
NPO法人浜名湖クラブ(浜松市中区)は6月3日午後1時半から同区の浜松科学館で開く小和田哲男静岡大名誉教授の講演会の参加者を募集している。事前予約制で参加無料。 大河ドラマ「どうする家康」で時代考証を担当する小和田名誉教授が同日に開く総会のイベントとして登壇し、「徳川家康と浜松城」と題して講演する。定員約100人。申し込み締め切りは5月31日。問い合わせ、申し込みは浜名湖国際頭脳センター内の同法人事務局<電053(416)4002>へ。
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家康題材の時代劇上演 劇団静岡県史 迫力の殺陣シーンも 21日、袋井・月見の里学遊館
劇団静岡県史(菊川市)は21日、徳川家康が題材の時代劇「家康の味方ケ原戦」を袋井市月見の里学遊館で公演する。主宰で脚本・演出の松尾朋虎さん(51)や団員が16日、市役所に大場規之市長を訪ね、本番に向けて意気込みを語った。 「家康の味方ケ原戦」は現在の浜松市で家康が武田軍に大敗した三方ケ原の戦いを軸に、家康の生い立ちや家臣との絆を描いた。殺陣のシーンも盛り込まれ、迫力のある内容に仕上がっているという。 家臣の一人である本多正重を演じる小川千脩さん(12)=袋井中1年=、本多忠勝役の赤堀愁さん(23)、家康のおじにあたる水野信元役の藤森美香さん(43)が見どころなどを紹介した。地元では初の舞
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記者コラム「清流」 騎馬武者行列 熱狂の渦
俳優の松本潤さんが浜松市に登場した。浜松まつり最終日の5月5日に行われた「家康公騎馬武者行列」で約800メートルを練り歩き、市中心街には熱狂の渦が巻き起こった。 松本さんは午前中に大河ドラマ館前にもサプライズで姿を見せ、監修した差し入れ弁当をパレードに参加する高校生らに手渡した。受け取った生徒の中には感激して思わず涙を見せる姿も。パレードの観覧には幅広い世代の人がいて、地元市民らから「さすが松潤。これほどの人を集めるとはありがたい」と感謝の言葉が聞かれた。 当日の午後11時ごろ、昼間の熱狂の余韻に誘われ、パレードが行われた通りを再び歩いた。昼間の熱狂と、普段と変わらない様子との対比が鮮明
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人口減対策など浜松市長に要望 浜松商議所
浜松商工会議所の斉藤薫会頭は16日の定例記者会見で、今月就任した中野祐介浜松市長に求める重点施策として人口減への対策を挙げ、「人口が増えなければ経済が縮小する。都市間競争の中で魅力を打ち出し、UIターンや移住者を増やすことが必要」と述べた。 望月英二副会頭はデジタル人材の確保を重要視し、「次世代自動車に関わる業界にとって不可欠。行政と産業界で連携して取り組みたい」と期待感を込めた。他の副会頭は子育てしやすいまちづくりや農業支援などを挙げた。 一方、斉藤会頭は浜松まつりに関して、大河ドラマで徳川家康を演じている松本潤さんが登場した5日の騎馬武者行列を含め、「人の動きがあって良かった。知恵と
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家康の足跡解説「浜松は悩みの日々」 小和田静大名誉教授が講演【動画あり】
浜松の歴史に関するトークショー「おしえて!家康 おしえて!浜松」(静岡新聞社・静岡放送主催)が15日、浜松市中区のアクトシティ浜松で開かれた。講師の小和田哲男静岡大名誉教授は、徳川家康が浜松で残した足跡について「周囲の大名との関係性に悩まされる日々を過ごしていたようだ」と紹介した。 小和田さんは「浜松城主時代の徳川家康」と題して講演した。武田軍に大敗した三方ケ原の戦いのほか、織田信長の死後に羽柴秀吉と戦った「小牧・長久手の戦い」などについて、自身の考察を加えながら解説。「強力な大名に囲まれる厳しい時期だった。頭の休まることがなかったのではないか」と述べた。 フリーアナウンサーの鬼頭里枝さ
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静岡の歴史学ぶ 市民講座始まる 徳川みらい学会
徳川みらい学会が主催する市民向け講座「静岡歴史塾」の開校式と第1回講座が13日、静岡市葵区の市歴史博物館で開かれた。同学会理事で塾長を務める本多隆成静岡大名誉教授が講演した。 歴史ファンや市関係者など約40人が参加した。近代史研究で知られる本多教授は著書「徳川家康の決断」を活用し、桶狭間の戦いから本能寺の変までの出来事を紹介。「政治史の面から見た最新の家康伝になるよう、近年の研究で出た新説も取り入れた」と説明した。参加者からは、長男松平信康に切腹を命じた家康の人物像や、武田信玄による遠江侵攻の経路などについて質問が続いた。 同講座は、同博物館の開館をきっかけに、市民が気軽に市の歴史を学べ
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「青崩峠を馬が越えてきた」 歴史家加藤さん28日講演
浜松市天竜区水窪町の「みさくぼ観光ボランティアガイドの会」元会長で、地域の歴史を調査している加藤定義さんの著作「青崩峠を馬が越えてきた」の出版記念講演会が28日、同町の水窪文化会館で開かれる。 著作にまつわるエピソードや、徳川家康と同じ時代に活躍した戦国武将今川氏真に関する話などをテーマに語る。 講演会は、水窪協働センターが主催で、みさくぼ観光ボランティアガイドの会が共催。午後1時半に開始する。入場無料。問い合わせは同会館<電053(982)0013>へ。
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伊東市と連携強化 按針の団体が要請 アダムス・クラブ
伊東市ゆかりの英国人ウィリアム・アダムス(三浦按針)の功績を広める「ウィリアム・アダムス・クラブ」の同国出身メンバーがこのほど、市役所に小野達也市長を訪ね、連携強化を求めた。 訪れたのは代表のポール・クリスティさん、事務局のクリス・ウェルズさんら。按針は徳川家康の外交顧問として活躍し、伊東市で日本初の洋式帆船を建造した。同市では毎年、按針を顕彰する観光イベント「按針祭」が開かれていて、今後の同市での交流深化を期待した。 クリスティさんが、日本や海外で広く按針について知ってもらうための取り組みを進める同団体の活動などを紹介した。
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浜松まつり 人出は最多255万人に 大凧糸切りや松潤家康、活気戻り経済に潤い
浜松市で5月3~5日に開かれた浜松まつりは大凧揚げの糸切り合戦や激練りが復活するなどコロナ禍前の状況に一歩近づいた。市によると、現在の集計方法で過去最多の延べ約255万人が繰り出し、一定の経済効果をもたらした。 飲食、小売り 売り上げ増/酒類禁止 提供店は伸びず 間渕商店(同市中区)が中心街で営業する「食堂まぶち」は観光客からギョーザの注文が相次ぎ、3~5日の売り上げは平日に比べて約4倍に増加。近くで営業するイタリア料理店も連日、ほぼ満席が続いた。 遠州鉄道が運行した凧揚げ会場とJR浜松駅を結ぶシャトルバスの輸送人員は前年の約2・4倍で、コロナ禍前の水準に戻った。 東海キヨスク(名古
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上賀茂神社(京都)奉納へ摘み取り 静岡・葵小児童が育てたフタバアオイ 15日、「葵祭」で使用
静岡市葵区の葵小(望月敏博校長)の6年生が12日、1年間育ててきたフタバアオイの摘み取りを行った。15日に行われる京都三大祭の一つ「葵祭」の装飾として使用するため、教職員が前日に京都市北区の上賀茂神社に届ける。 摘み取りに先立ち小原直哉教頭が、フタバアオイと徳川家のつながりを講話。同校そばにあった駿府城で暮らした徳川家康は、家紋の三つ葉葵が同神社の神紋の二葉葵に由来したため同神社を崇敬していたと伝わると紹介した。 児童は上級生から受け継いで栽培してきたフタバアオイをプランターや鉢から掘り起こし、土を払って運搬用の容器に入れた。望月杏樹さん(11)は「栽培を通じて家康公に関心を持った。いつ
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伊東「按針祭」執行案承認 8月の4日間 トークショーや花火
伊東市最大の観光イベント「第77回按針祭」の執行委員会(会長・小野達也市長)は12日、市役所で開いた会合で今夏の祭りの執行要領案を承認した。新たなアイデアを話し合うワーキンググループ「プロジェクトW7(ダブルセブン)」の提言を踏まえ、従前から変化を加える予定。 今年の祭りは4日間。計画では8月8日に松川での灯籠流し、9日に太鼓合戦、10日に式典と徳川宗家19代当主の徳川家広さんを招いたトークショーを催す。10日夜には海の花火大会を実施し、約1万発を打ち上げる。11日には陸上自衛隊の装備車両や海上自衛隊の艦艇の一般公開を行う。 W7の提言を受け、灯籠流しでのスカイランタンを使ったイベントを
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家康ゆかり 遠州に来て 9市町、静岡駅でパンフ配布
JR東海と遠州9市町(牧之原、御前崎、菊川、掛川、袋井、磐田、浜松、湖西、森)は12日、徳川家康ゆかりの地や各市町の観光スポットをPRするため、JR静岡駅コンコースで駅利用者にパンフレットを配布した。 大河ドラマ「どうする家康」の放送を機に、誘客を狙って実施した。パンフレットは家康と武田信玄が攻防戦を繰り広げた掛川市の高天神城跡などを紹介。多くの人々が足を止め、手に取った。浜松市のキャラクター「出世大名家康くん」、掛川市の「茶のみやきんじろう」、菊川市の「きくのん」も登場し、愛嬌(あいきょう)を振りまいて来訪を呼びかけた。 JR東海営業課の原田紗希さん(30)は「あまり知られていない家康
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非業の死遂げた徳川家康嫡男、信康思い墓清める 天竜高生 浜松・清瀧寺で探求学習
天竜高(浜松市天竜区)は11日、学校そばの清瀧寺で地域探究学習を実施した。同区二俣町の二俣城で自刃し、同寺に眠る徳川家康の嫡男信康の生涯を学び、境内を清掃した。 2年生34人が参加。地元で信康の顕彰活動を続ける「信康の会」の久保田敦博さん(80)を講師に招き、本堂で信康についての講義を受けた。 久保田さんは、家康の嫡男として生まれ、21歳で非業の死を遂げた信康の境遇を紹介。大久保彦左衛門の「三河物語」で「これほどの若殿は二度とでない」と称賛された武将としての資質にも触れ、「2代将軍を継ぐかもしれなかった人物がこの地で亡くなった。その歴史を若い方にも知ってほしい」と呼びかけた。 生徒は境
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浜松の龍潭寺 無料で観光ガイド 信長遺品、井伊家茶器など紹介
奥浜名湖地域の観光名所を案内する「奥浜名湖観光ガイドの会」は、浜松市北区引佐町の龍潭寺で無料のガイドを始めた。アフターコロナを見据え、活動機会が減っていた会員の案内技術の向上を図りながら観光客をもてなしていく。 同会は、大河ドラマ「おんな城主 直虎」が放送された2017年に設立。同寺や方広寺などの湖北五山や気賀関所、徳川家康ゆかりの地などを有料で案内してきたが、コロナ禍で活動は停滞したという。今後は観光客の増加が予想されることから、会員が勘を取り戻す機会にしようと無料ガイドを企画した。 5日は、同会事務局の都築賢志さん(74)ら4人が、織田信長の遺品や井伊家が家康から贈られた茶器、サツ
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牧之原「相良御殿」御殿印で紹介 10日から販売 家康ゆかり鷹狩り場
牧之原市内の史跡の保存や情報発信に取り組む市内の有志が10日から、徳川家康ゆかりの御鷹場「相良御殿」を紹介する御殿印の販売を開始する。 古文書によると、相良御殿は戦国時代に武田氏が築いた相良古城跡地に徳川家康が造営した鷹(たか)狩りの拠点で、江戸時代には田沼意次によって同所に相良城が築かれたという。 御殿印には徳川氏の家紋「三つ葉葵(あおい)」に羽ばたく鷹のシルエットなどが記されている。1枚300円。牧之原市の市史料館で販売する。収益金は史跡の啓発、環境整備事業に充てるという。
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高天神城巡る攻防 解説 掛川市 7月に講演会 聴講者募集
掛川市は7月1日午後1時半から、歴史講演会「高天神城の戦いと徳川家康」を掛川市御所原の市生涯学習センターで開く。5月25日まで聴講希望者を募集している。 小和田哲男静岡大名誉教授ら戦国史研究家3人が、難攻不落の城と言われた高天神城を巡る今川氏と徳川氏、武田氏の攻防を解説する。講師陣によるシンポジウムも開く。 聴講無料。往復はがきか市ホームページのフォームで申し込む。両方の申し込みは不可。応募多数の場合は抽選。 問い合わせは市観光交流課<電0537(21)1121>へ。
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徳川ゆかりの地 天浜線で巡る スタンプラリー
天竜浜名湖鉄道はこのほど、沿線の徳川家ゆかりの地を巡るスタンプラリーを始めた。天浜線の7駅に設置されたスタンプを集めると先着順で景品がもらえる。実施期間は7月2日まで。 大河ドラマ「どうする家康」の放送に合わせ、沿線に点在する徳川ゆかりの地を巡ってもらおうと企画した。スタンプは掛川、遠州森、二俣本町、金指、気賀、三ケ日、新所原の各駅に設置されている。台紙は掛川、天竜二俣、新所原の3駅で1日フリー切符の購入と引き換えに配られる。 各駅の自治体や県の公式キャラクターのスタンプを集め、天竜二俣駅売店で非売品の景品と交換する。全7個でタオルマフラー、5個で徳川キーホルダー、3個で鉄カードがそれぞ
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家康の見た風景どう撮る 水窪の山住神社や高根城跡、山… 「スマホdeフォトコン」 来月30日まで作品募る-浜松
水窪で家康が見た風景を撮ろう―。浜松市天竜区水窪町を舞台に、徳川家康をテーマに撮影した写真を募集する「どう撮る水窪‼ スマホde家康フォトコンテスト」を6月30日まで実施している。 同町で撮影した写真が応募対象。撮影スポットの例として、家康が刀を奉納したと言い伝えられる山住神社や、戦国時代に攻防を繰り広げた高根城の城跡などがある。歴史やゆかりがある場所に限らず、家康が見ていたかもしれない山や川の風景も対象で、ユーモアに富んだ作品を歓迎している。最優秀賞には、1万円相当の特産品が贈られる。 同フォトコンテストは地域活性化団体「よかっつらみさくぼ」が主催し、天竜区観光協会水窪支部が共催する。
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小豆餅、銭取…「三方ケ原の戦い」伝承の和スイーツ快進撃 大河ドラマ機に売り上げ増
元亀3(1572)年に徳川家康が武田信玄に大敗した「三方ケ原の戦い」が、大河ドラマ「どうする家康」をきっかけに再注目され、戦の舞台となった浜松市では伝承にちなんだ和スイーツが快進撃を見せている。販売が好調で、売り上げが例年の倍以上に伸びている商品が目立つ。 「御菓子司あおい」(本店・東区有玉北町)は、遠州名物のモロコシ入り大福にきなこをまぶした「小豆餅」(3個入り540円)、黄身あん入りの小判型マドレーヌ「銭取」(1個230円)、栗入り焼きまんじゅう「三方原」(同250円)などを店舗で販売している。 三方ケ原の戦いで浜松城へ逃げ帰る途中に茶店で小豆餅を食べた家康が、敵の気配を感じて代金を
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家康に学ぶ経営戦略 熱海で6月 小和田静大名誉教授が講演
熱海市の東海労務事業協会は6月6日午後4時から同市の熱海後楽園ホテルで開く小和田哲男静岡大名誉教授の講演会「徳川家康に学ぶ経営戦略」の参加者を募集している。事前予約制で定員は先着100人。申し込みは5月25日まで。 大河ドラマ「どうする家康」の時代考証を務める小和田名誉教授が、失敗の経験を生かしたり泰然自若とした態度で周囲を安心させたりした家康の故事を紹介し、リーダーに必要な決断力や組織づくりについて語る。 問い合わせ、申し込みは同協会<電0557(67)7505>へ。
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マツジュン行列に68万人 浜松市発表
大河ドラマ「どうする家康」で主人公の徳川家康を演じている松本潤さん、井伊直政役の板垣李光人さん、平岩親吉役の岡部大さん、夏目広次役の甲本雅裕さんが登場し、浜松市の中心街で5日に初開催した「家康公騎馬武者行列」の人出について、市は68万人と発表した。
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“合同練り”待望の熱狂 4年ぶり「オイショ」盛大 屋台輝き増す 浜松まつり2日目
浜松まつりは2日目の4日夕、参加各町が浜松市中区の中心街を練り歩く“合同練り”を4年ぶりに行った。御殿屋台は前日を上回る約60台が集結した。お囃子(はやし)の優美な調べが広がり、街中はまつり一色に染まった。 参加町ごとの多彩な法被姿の町衆がメインストリートの鍛冶町通りを埋め、和太鼓が地を鳴らし、ラッパの高音が空気を裂いた。勇ましい男衆をはじめ、まつり用の化粧を決めた女性、腕を組み笑顔の男女、両親に手をつながれ、興奮気味の子どもたち。練りの大集団は「オイショ、オイショ」のかけ声とともに大通りをゆっくりと進んだ。 日が沈むと、屋台の輝きが増した。お囃子の音は夜風に乗り
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家康支えた静岡の食紹介 歴史民俗研究会が発表会 葵区
静岡歴史民俗研究会(望月茂会長)はこのほど、徳川家康をテーマにした研究発表会を静岡市葵区のアイセル21で開いた。北部図書館友の会(同区)会長の小泉啓子さんが「東海道と家康の食文化」と題し、研究の成果を発表した。 小泉さんは家康の御用茶とされた足久保茶や駿府城公園(同区)にある県天然記念物「家康お手植えミカン」、奥女中の一人「興津の局」が家康に献上したことで名付けられたとの説もある「興津鯛」など、家康に関係する静岡の食を紹介。家康が健康的な食生活を送り、薬草にも精通していたと説明し、「健康でなければ偉業を達成できない。家康は食・知・体の三つを大切にしていたのではないか」との見解を述べた。
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「好きっ!」テーマ 高校生が初書道展 浜松学芸高・大野さん 湖西
浜松学芸高芸術科書道コース3年の大野未鈴さん(17)=湖西市新居町=が7日まで、地元である同市新居町のカフェ&キッチン「きんたろう」の2階ギャラリースペースで、初の個展「好きっ!」を開いている。「自分の好きなもの」をテーマに制作した作品など10点が並ぶ。 地元で初の作品展を開くのに当たり、古典を学ぶ臨書と自由な発想で表現する創作書道、双方の作品を並べた。絵画用のキャンバス地や透明なアクリル板に絵の具を使って書いた作品は、自身にとって思い入れのある言葉を伸びやかな筆致で表現した。大河ドラマ「どうする家康」に登場する徳川家康や家臣団の肖像を、人物名のひらがなを組み合わせて表現した遊び心ある作品も
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地元企業の新商品販売 5日まで中区 浜松商議所
浜松商工会議所は3日、地元企業の新商品を紹介する販売会「はままちフレッシュマーケット」=写真=を浜松市中区の遠州鉄道新浜松駅高架下の「はままちプラス」で始めた。5日まで。 大河ドラマ「どうする家康」を機に同商議所が開発を支援した商品など約30点を販売している。和雑貨の四季彩堂(東区)は「浜松餃子コロッケ」、会席料理の彩和(中区)は「うなぎ燻(くゆ)り」や「うなぎ飯」、エイチツーワイ(浜北区)はコーヒーのドリップバッグ「徳川ぶれんど」などを出展した。各日とも午前11時~午後4時半。
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浜松まつり開幕 交通規制5日まで実施 最終日は松本潤さん参加
浜松まつりが3日、浜松市南区の凧(たこ)揚げ会場などで開幕する。同会場周辺と、屋台の引き回しなどを行う中区の中心街は3日間とも、車両通行規制を実施する。最終日の5日は大河ドラマ出演者が登場する「家康公騎馬武者行列」の開催に伴い、アクトシティ浜松の「屋上公園」が立ち入り禁止となる。 アクトシティの指定管理者の市文化振興財団によると、5日は終日、「ショパンの丘」「音楽広場」「いこいの広場」を閉鎖する。高い場所から行列を眺めようとの見物客が殺到すると危険なために、立ち入り禁止を決めたという。 一方、交通規制は3、4の両日午後5~9時と5日午後1~5時がJR浜松駅北側の繁華街周辺。5日は午前11
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継承 10キロ先へ移送準備入念 郷土の歴史 発信の好機【街に戻る御殿屋台 浜松まつり’23㊦】
戦国時代に徳川軍と武田軍が激突した「三方ケ原の戦い」の舞台、三方原地区(浜松市北区)。三方原南自治会の屋台の“売り”は甲冑(かっちゅう)姿の徳川家康と武田信玄の彫り物だ。屋台正面に家康と信玄の像がやや向かい合うように配置され、合戦の緊張感を今に伝える。 家康を主人公にした大河ドラマの放送が進む中、約10キロ離れた中区の中心街で屋台を引き回すのは、地元の歴史を発信する好機。町民の多くが一段と張り切っている。その上、まつり最終日の5日はドラマで主役を演じる松本潤さんらが浜松入りする。全国から大勢のファンが集まりそうだ。 屋台部会事務局長で、主演俳優と同じ「マツジュン」
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家康の側室 お万の方ってどんな人? 嫉妬した築山殿に浜松城で折檻された説 家康次男・結城秀康の母 おこちゃ、長勝院
お万の方の生涯 天文17(1548)年生まれ(諸説あり)。現在の愛知県知立市にある知立神社の神主(吉英)の娘。おこちゃ、長勝院、小督局とも呼ばれた。 松平元康(徳川家康)が初陣で三河の寺部城を攻めた際、吉英方を訪れ、当時2歳だった菊(お万の方)との縁組を約束したという説がある。元亀元(70)年の家康の浜松城入城に伴い、城へ入った。 城で奉公していたお万の方はいつとなく妊娠したが、家康は「覚えがない」と認めなかった。城に住むことが難しくなったお万の方は、家康家臣の本多重次の計らいで代官の中村家住宅(現浜松市西区)へ移り、 天正2(74)年に家康次男の於義丸(結城秀康)を出産した。胎児を包
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今川氏真役・溝端さんの衣装展示 静岡大河ドラマ館 撮影や静岡まつりで着用
大河ドラマ「どうする家康」で今川氏真役の溝端淳平さんが着用した衣装が、静岡市葵区の静岡浅間神社境内にある「静岡 大河ドラマ館」にお目見えした。大型連休中の観光誘客促進を目的にした一部展示替えの一環で、新たな呼び物としてPRする。 新たに展示されたのは、紺碧(こんぺき)色をしたちりめん小袖、はかま、羽織の和装一式。氏真の洗練された姿や高貴な姿を演出しているという。溝端さんが撮影時に使用し、4月に開かれた「静岡まつり」に参加した際にも着用した。 駿府城跡の発掘調査で発見された金箔(きんぱく)付きの土器など、今川氏ゆかりの出土品の展示も始まった。 大河ドラマ館はドラマの進捗(しんちょく)状況
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浜松まつり武者行列 中心街厳戒 群衆雪崩やテロ対策 松本潤さん来浜
浜松まつり最終日の5月5日に浜松市中区の中心街で初開催される「家康公騎馬武者行列」。大河ドラマ「どうする家康」で徳川家康を演じる俳優松本潤さんらが出演することから、観覧当選者(2万2千人)だけでなく、落選者も含めて大勢の来場が予想されている。市や県警は群衆雪崩や不特定多数を狙ったテロ行為などの発生を懸念し、交通規制や警備体制を強化するなど厳戒態勢を敷く。 騎馬武者行列はザザシティ浜松前から鍛冶町通りを東に進み、JR浜松駅前を左折した板屋町交差点までの約800メートル区間で行う。松本さんをはじめ、井伊直政役の板垣李光人さん、平岩親吉役の岡部大さん、夏目広次役の甲本雅裕さんらがパレードする。
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カップ酒購入でプレゼント 家康「しかみ像」×ヤマダネコ キーホルダー制作 浜松・北区の酒店
徳川家康の姿を描いたとされる通称「しかみ像」のポーズをした浜松市生まれのキャラクター「ヤマダネコ」のキーホルダーを、同市北区細江町気賀の大村屋酒店が制作した。同店が同じ絵柄で販売している志太泉酒造(藤枝市)のカップ酒「ヤマダネコの明日から本気だ酒」の4本セット購入者に贈っている。 ヤマダネコは、同市南区の玩具店「ままごとキッチンtonton」のデザイナーが発案し、県内外の店舗と連携している。大村屋酒店は、コロナ禍で売り上げが落ち込む中「県内を元気にしたい」と、浜松城や富士山などの名所をデザインした「本気だ酒」を2021年12月に発売。ガラスカップの表面に、しかみ像などのポーズをとったヤマダ
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大河ドラマロゴ入り御朱印帳と扇子発売 浜松のサツ川製作所
機械装置製造のサツ川製作所(浜松市南区)は29日、大河ドラマ「どうする家康」のタイトルロゴを入れた「徳川家康公開運」御朱印帳と扇子を、大河ドラマ館「家康SHOP」(中区)で発売する。主演の松本潤さんが所属する「嵐」のメンバーカラーの紫色のほかに、金色も用意した。 商品は市内の家康公ゆかりの神社で、出世・必勝祈願などの祈祷(きとう)を済ませたという。御朱印帳や扇子を開くと、葵の紋やロゴ、「徳川家康」の文字などが現れる。 同社は1月からタオルなどドラマ関連の商品を販売してきたが、御朱印帳と扇子の要望が多かったことを受けて企画した。薩川敏社長(63)は「浜松にとっていいPR材料。活性化につなげ
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カプセルトイに遠州綿紬 常葉大生企画、29日販売 ハンカチで地場産業PR
常葉大経営学部の中津川智美教授のゼミナールに所属する学生たちが、遠州綿紬のハンカチと大河ドラマ「どうする家康」の登場人物を紹介するメッセージカードが入った球状の「カプセルトイ」を商品化した。29日から浜松市中区の遠鉄百貨店本館で販売し、伝統織物の普及と地域活性化につなげる。販売開始を前に26日、市役所で長田繁喜副市長にアピールした。 ハンカチは約40センチ四方。色は紫や、黄色と緑、白と青など10種類ほどを用意した。学生たちの遠州綿紬への思いと、ドラマに登場する徳川家康や井伊直政らの解説文も添えた。 4年生が中心になり、浜北区で遠州綿紬を企画販売する「ぬくもり工房」の協力を受けて約10カ月
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島田・諏訪原城 築城450年記念 茶イメージ御城印 発売
島田市は26日、戦国時代に武田と徳川の攻防の舞台となった諏訪原城(同市菊川)の築城450年を記念した御城印を発売した。島田茶をイメージしたという鮮やかな緑色の下地に、諏訪原城の黒文字と城にゆかりのある武田、徳川、今川氏の家紋をあしらった。 諏訪原城は1573(天正元)年に武田勝頼が家臣に命じて築城した。75年に徳川家康に攻め落とされた合戦地として知られる。城跡は国指定史跡に登録され、お城ファンらに人気を集める。 緑色の記念御城印の販売は今年限定。城跡入り口の諏訪原城ビジターセンター(午前10時~午後4時)で12月28日、市博物館(午前9時~午後5時)で12月24日まで販売する。税込み300円
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双葉小児童 大切に育てた60株 フタバアオイ献上へ出発式 上賀茂神社(京都)に初の里帰り 浜松
浜松市中区の双葉小は25日、児童が大切に育てたフタバアオイ約60株を上賀茂神社(京都市)へ献上するのを前に、里帰り出発式を校内で開いた。 5、6年生約70人が参加し、県西部でフタバアオイの保護活動に携わる市民グループ「葵の会遠州」の坂口武利事務局長(74)に、プランターを託した。同神社で5月6日に行われる「里帰り式」を経て、来年の葵祭の装飾に使われる予定。 フタバアオイは徳川家の「葵の紋」のモチーフといわれ、毎年5月15日に行われる京都三大祭りの「葵祭」に欠かせない装飾となっている。例年は約1万株が衣装や道具の飾りとして使われるが、環境の変化に伴う自生地の減少により、全国各地で保護活動が
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家康が愛した香り紹介 太鼓や軍扇、茶碗 ゆかりの文化財も 磐田の博物館で企画展
磐田市立野の香りの博物館で6月25日まで、徳川家康ゆかりの文化財や香りを紹介する企画展「家康の遺香展」(静岡新聞社・静岡放送後援)が開かれている。大河ドラマ「どうする家康」の放送に合わせ、家康と磐田の関わりをPRしようと企画した。 三方ケ原の戦いに敗れて浜松城に逃げ帰った家康の窮地を救うため、重臣の酒井忠次が打ち鳴らし、武田軍を退却させたとされる「伝酒井の太鼓」や、府八幡宮の神官を務めた家臣が家康から拝領したと伝わる軍扇などを展示している。家康がタカ狩りや軍議で度々利用した中泉御殿の跡から出土した瓦や天目茶碗(ちゃわん)のかけらなども並ぶ。 家康は自ら香原料を調合して練香(ねりこう)を
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5月3日、筆供養まつり 静岡・臨済寺
今川義元、徳川家康ゆかりの寺として知られる静岡市葵区大岩の臨済寺は5月3日午前11時から、「第51回筆供養まつり」を同寺で行う。 1972年に書家の故沖六鵬氏が祈願して境内に「筆塚観世音像」が建てられて以来続いている行事。使い古した筆や不要になった書作品などを納め、道具への感謝と書道上達を祈る。 沖氏は藤枝市出身。県書道連盟の結成に参画し、会長も務めるなど県書道界の発展に寄与した。まつりの運営担当者で沖氏の孫、好朗さん(同区)は「書道愛好者のほか多くの方に参加してもらい、書を見直す機会にしてもらいたい」と話した。 新型コロナウイルス感染拡大の影響で時間を分散して実施していたが、3年ぶり
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「家康ビール」こだわりは 静岡大研究組織 丑丸教授が開発状況説明 葵区
静岡大の研究組織「発酵とサステナブルな地域社会研究所」は22日、徳川家康ゆかりのビールを開発するプロジェクトについて紹介するシンポジウムを静岡市葵区で開いた。プロジェクトメンバーで同大理学部の丑丸敬史教授が開発状況を説明した。 駿府城公園や久能山東照宮など家康ゆかりの場所に生えている植物から酵母を取り出し、市内の醸造所でクラフトビールを製造する試み。丑丸教授らメンバーは昨年、市内6カ所を巡って植物を採取し、アルコール発酵能力や香り成分を分析した上で、使用する酵母数種類を選んだ。 ビールは現在、各醸造所で仕込み作業中で、丑丸教授は「植物採取には苦労したが、良い酵母が採取できた。家康公のおかげ」
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家康が触れた西洋技術紹介 プラネタリウム投影 ディスカバリーパーク焼津
ディスカバリーパーク焼津天文科学館(焼津市田尻)のプラネタリウムで22日、徳川家康を題材にした番組投影が始まった。家康が駿府の地で西洋の使節団を通じて体験した望遠鏡や時計、天文航法といった先端技術を紹介し、当時の人々と星との関わり合いを解説する。6月25日まで。 番組は、久能山東照宮に残された黄金色の洋時計、大覚寺全珠院の八丁櫓(ろ)、家康に贈られたとされる望遠鏡を映像で紹介。南方への航海のため、南半球で見える星空の研究が進んだことや、八丁櫓と焼津との関わり合いといった家康の時代に発達した技術について説明した。久能山東照宮の拝殿内部を360度カメラで撮影した映像も流れた。 来場者はプラネ
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家康の「しかみ像」どうなの? 浜松市博物館でも紹介 三方ケ原の戦い、戒め説は「創作」
顔をしかめた通称「しかみ像」は、徳川家康が人生最大の敗戦「三方ケ原の戦い」を忘れないよう戒めのために描かせたというのは創作―。しかみ像の定説を覆す新説が近年、主流となっている。作品を所蔵する徳川美術館(名古屋市)や、画像を基にした立体像を展示中の浜松市博物館は、画像と三方ケ原の戦いを関連付ける根拠はないと説明している。 しかみ像はこれまで、家康が元亀3(1572)年、現在の浜松市が舞台になった三方ケ原の戦いで武田信玄に大敗した後、家臣の制止を振り切って出陣した自身の慢心を忘れないように、みじめな姿を描かせた絵画として知られてきた。失敗を反省し、天下太平につなげた家康の人生譚(たん)の象徴と
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大河「どうする家康」オリジナル切手販売 日本郵便
日本郵便東海支社は24日から、大河ドラマ「どうする家康」のオリジナルフレーム切手を販売する。 大河ドラマで徳川家康役を演じる俳優松本潤さんの写真を84円切手にした。1シートに切手5枚の構成で1200円。大河ドラマにゆかりのある本県をはじめ愛知、岐阜、三重、茨城の5県と栃木県日光市の全郵便局で計1万シートを販売する。日本郵便のインターネットサイトでも受注販売も行う予定。
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家康ぴよりん6月発売 ホテルアソシア静岡
ホテルアソシア静岡(静岡市葵区)は6月1日から、名古屋発祥のヒヨコ型スイーツ「ぴよりん」をアレンジした「うちっち家康ぴよりん」を数量限定で販売する。7月10日まで。 ぴよりんは、プリンやムースなどをスポンジ生地で包んだ洋菓子。家康版は安倍川餅をイメージし、きなこムースにあんこや求肥(ぎゅうひ)、ジャム状に甘く煮た県産イチゴ「紅ほっぺ」を合わせた。 1個税込み850円で各日40個限定。同ホテルのウェブページなどで4月27日から予約を受け付ける。
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家康ゆかりの城や御殿 御朱印も楽しんで 地元高校生が墨書き
磐田市観光協会は、大河ドラマ「どうする家康」の放送を誘客につなげようと、徳川家康にゆかりがある市内の城跡、古跡3カ所の御朱印を販売している。磐田南、磐田西、磐田東の3高校の書道部員が、それぞれの名称の墨書きを手がけた。 御朱印を用意したのは、遠江に進出した家康が最初に拠点として建造しようとした幻の城「城之崎城」、徳川、武田両軍の遠州支配を巡る戦いの舞台になった山城「社山城」、家康がタカ狩りや軍議などで度々利用した「中泉御殿」。3種類とも葵(あおい)の御紋入りで、城之崎城の御朱印には市内で繰り広げられた「一言坂の戦い」で勇名をはせた本多忠勝ら徳川四天王の家紋もあしらうなど、それぞれ異なるデザ
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松本潤さんの家康公行列 観覧2千人増、受付24日まで延長 浜松市中心街で5月5日
浜松市は20日、5月5日に中区の中心街で俳優松本潤さんらが出演する「家康公騎馬武者行列」について観覧者の定員を2千人増やして2万2千人にし、観覧の申込受付期間も21日までだったのを24日まで延長すると発表した。 観光・シティプロモーション課によると、全国から定員を上回る応募があり、出演者からも「より多くの人に見てもらいたい」との声が上がった。観覧スペースを精査し直し、安全確保ができると判断して観覧者数の増加を決めたという。
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江戸の酒食解明 22日 静大発酵研がセミナー
静岡大の学内外連携組織「発酵とサステナブルな地域社会研究所」(所長・大原志麻人文社会科学部教授)は22日午後1時半から、JR静岡駅直結のパルシェ会議室で、戦国時代、江戸時代の酒食と、開発中のクラフトビール「家康公クラフト」をテーマにしたセミナーを開く。 同大理学部の丑丸敬史教授が「家康公クラフト‥家康公ゆかりのクラフトビール誕生奮戦記」、ふじのくに地球環境史ミュージアムの佐藤洋一郎館長が「家康公時代の発酵食品と『駿府料理の再現』」と題してそれぞれ講話する。 同大人文社会科学部からは松本和明准教授、貴田潔准教授が登壇し、それぞれ「武士とビール」「今川氏時代の酒宴」と題して専門分野から話をす
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棋士の「おやつ」8品選出 静岡市で開催、将棋と囲碁 市民投票で決定
静岡市内で開かれる将棋の第81期名人戦(27、28日)と囲碁の第78期本因坊戦(5月18、19日)の両実行委員会は18日、対局棋士に提供する菓子を決める「おやつコンテスト」の結果を発表した。市民投票を経て和菓子、洋菓子の計8品が選ばれた。 和菓子部門で選出された4品は、安倍川もち 皿もり(やまだいち)▽玄米茶のわらび餅(大国屋製菓舗)▽桜餅(佐藤農園)▽「勝つを見る」かつ見のおはぎ(かつ見)。洋菓子部門の4品は、「茶っふる」本山・静岡いちご(茶町KINZABURO)▽ぼくたち8人兄弟クッキー(CAT&BAKES 9456)▽久能山東照宮献上品「漆黒の甲冑と徳川四天王のタルト」(キルフェボン
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家康ゆかりの地でスタンプラリー あすから掛川観光協
掛川市の掛川観光協会は20日、市内の徳川家康ゆかりの地を巡るドライブスタンプラリーを開始する。市と日本自動車連盟(JAF)静岡支部が協力する。7月31日まで。 スタンプ地点は掛川、高天神、横須賀の掛川三城や久延寺など計10カ所。いずれもスタンプ台などは設けず、各スポットに設置された2次元コードをスマートフォンで読み取ることでスタンプを取得できる。4地点以上を周遊すると掛川花鳥園ペア入園券や掛川茶スイーツセットなどが当たる抽選に応募できる。 問い合わせは掛川観光協会ビジターセンター<電0537(24)8711>へ。
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夜の浜松科学館楽しんで 特別企画 家康にちなみ不思議体験
浜松市中区の浜松科学館でこのほど、高校生以上を対象にした夜間特別企画「夜の科学館」が始まった。来年3月まで、毎月第2金曜の夜にテーマを変えて開く大人向けの企画。本年度の初回は、徳川家康にちなんだ科学の不思議を学ぶプログラムを展開した。 江戸時代の星空を映したプラネタリウムや、久能山東照宮(静岡市駿河区)に家康の遺品として所蔵される鉛筆にちなみ、鉛筆を電子顕微鏡で観察する体験が多くの来場者を楽しませた。墨流しの技法でコースターを作るワークショップもあり、参加した同区の木村瑠奈さん(24)は「想像と違うデザインに仕上がって面白かった」と話した。 特別企画は各回午後5時1分(8月は同6時1分)から
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磐田で家康ご縁の地は 郷土史家が案内 バス&ウオーク
磐田市観光協会はこのほど、徳川家康ゆかりの地を巡る「磐田で何した?家康 バス&ウォーク」(市共催)を実施した。郷土史研究家の岡部英一さん=同市=が案内人となり、家康と武田信玄が初めて直接対決したとされる「一言坂の戦い」の前哨戦から敗走までの経緯を、史跡をたどりながら紹介した。 市内外の参加者や磐田観光ボランティア「ふれあいガイドの会」会員ら約30人が、最終地点の「一言坂の戦い」の古戦場跡を目指してバスに乗車した。家康の重臣・本多忠勝が武田軍との合戦前に偵察を行ったとされる「大日堂」や、家康が戦いで命を落とした武将たちの冥福を祈って寄進した釣り鐘が現存する「宣光寺」など、家康ゆかりの史跡約10
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家康命日に「御例祭」 19代当主、初参列で平和祈願 静岡市駿河区・久能山東照宮
徳川家康の命日にあたる17日、家康をまつる静岡市駿河区の久能山東照宮で「御例祭」が営まれた。1月に徳川宗家19代当主に就いた徳川家広さんが、当主として初めて参列し、国家安泰と世界平和を祈願した。 木遣(きやり)保存会と久能山東照宮神輿(みこし)会会員の先導で、衣冠を身に着けた家広さんや姫岡恭彦宮司ら神職が社務所から社殿に向かった。 姫岡宮司が祝詞を上げ、参列者が玉串を奉納した。約50品目の山や海の幸が盛られた「三品立神饌(さんぼんだてしんせん)」を神前に供えた。県内外から約270人が参列し、様子を見守った。その後、一行は家康の神廟(しんびょう)前で拝礼も行った。
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地域の発展へ祈り 山住神社で例大祭 浜松市天竜区水窪
山あいにある浜松市天竜区水窪町の山住神社で17日、春季例大祭が執り行われた。森林に囲まれた本殿で、参列者は五穀豊穣(ほうじょう)と商売繁盛を祈願した。 神職7人と、地元企業の代表や行政関係者など参列者18人が参加した。神事で参列者は玉串をささげ、地域の発展に祈りを込めた。 山住神社は標高約1100メートルに位置する。徳川家康が祈願して戦の難を逃れた神社として言い伝えられている。境内には、県指定天然記念物の樹齢1200年を超える大杉が立つ。 例大祭は4月と11月の年2回実施している。
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徳川家康が乗った「竹駕籠」展示 関ケ原の戦いで使用 静岡・久能山東照宮博物館
徳川家康が天下分け目の関ケ原の戦いで使用したと伝わる乗り物「竹駕籠(たけかご)」(重要文化財)の特別展示が17日、静岡市駿河区根古屋の久能山東照宮博物館で始まった。公開は戦後初で、夏頃まで展示するという。 竹駕籠は骨組みが竹、屋根が植物「アンペラ」製の簡素なつくりで幅約70センチ、奥行き約80センチ、高さ約1メートル。日本画家の前田青邨の作品「関ケ原の家康」(名都美術館蔵)のモデルとされ、東照宮の目録には戦場で使われたとの記述が残る。右底部には銃弾が貫通した直径20センチ弱の穴が残り、戦の激しさがうかがえる。 桃山~江戸時代の現存する乗り物は珍しく、大河ドラマ「どうする家康」の放送による
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「徳川四天王」の子孫が対談 徳川みらい学会 静岡
徳川時代の歴史的意義を研究、発信する徳川みらい学会は16日、設立10周年を記念し、徳川家臣団大会・第1回講演会(静岡商工会議所、静岡市共催)を同市葵区の市民文化会館で開いた。徳川家康を支えた家臣で「徳川四天王」と呼ばれた酒井忠次、本多忠勝、榊原康政、井伊直政の子孫らが対談した。 徳川宗家19代当主の徳川家広さんと同会の小和田哲男会長(静岡大名誉教授)を交えた6人が登壇した。本多忠勝が使っていた甲冑(かっちゅう)など各家に伝わる家宝を紹介したほか、大河ドラマ「どうする家康」の感想をそれぞれ語った。榊原家17代当主の政信さんは、大政奉還をした徳川慶喜のひ孫に当たり、「徳川家との縁は400年の歴
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熱海駅前の足湯 17日午後に再開
熱海市は14日、源泉設備に不具合が生じて休止していたJR熱海駅前の足湯「家康の湯」を17日午後1時に再開すると発表した。
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絵馬に徳川家紋や山犬 17日の例大祭へ販売 浜松市天竜区水窪・山住神社
浜松市天竜区水窪町の石井写真館は、徳川家康にゆかりのある神社として知られる同町の山住神社の新たな絵馬を製作した。徳川家の家紋や神社の象徴である山犬などが描かれた絵馬で、大河ドラマ「どうする家康」にちなんだ地域のPRに役立てる。17日に執り行われる春の例大祭に合わせ、同神社で販売する。 山住神社は標高約1100メートルに位置する神社で、家康は戦勝を祈願したと言い伝えられている。神社の入り口には、神の使いとして山犬をモデルにしたお犬様の像が立っている。 絵馬は、徳川家の家紋と山犬の間に、同神社の印と力強い字体の「山住神社」を重ねた。デザインはレーザー加工で刻んだ。同館の中政俊館長(66)は「
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UDガイドマップ完成 家康史跡 QRコードから動画へ 浜松の市民団体
浜松市の市民団体「こまたす推進プロジェクト」はこのほど、ユニバーサルデザイン(UD)を意識した市中心部のガイドマップ「どこゆく家康 浜松ビデオマップ」を完成させた。同団体に所属する障害者や外国人の視点を取り入れて製作を進めた。掲載されたQRコードから、徳川家康ゆかりの史跡9カ所を紹介する動画を見学できる。 マップは浜松城や浜松八幡宮などを紹介するそれぞれ約1分間の動画を視聴できる。五社神社・諏訪神社の動画では、外国人が参拝の作法を教わる様子を公開。遠江分器稲荷神社では、車いす利用者が境内を歩く姿を撮影した。 A3判を三つ折りにしたリーフレットで、1万部を印刷。区役所や市民協働センター、博物館
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静銀浜松営業部本館 幻想的に 創立80年 紫や虹色にライトアップ
浜松市中区の静岡銀行浜松営業部はこのほど、静銀創立80周年記念の一環で、同営業部本館のライトアップを始めた。1928(昭和3)年に完成し、市指定有形文化財の歴史ある西洋風建築物を、紫や虹色の優美なLED(発光ダイオード)の光が幻想的に彩っている。 コロナ禍で人出が停滞する中心市街地の活性化が狙い。しずぎん起業家大賞優秀賞(2014年)を受賞した光学機器メーカー「パイフォトニクス」(東区)と連携して実施した。大河ドラマ「どうする家康」主演の松本潤さんが所属するグループ「嵐」のメンバーカラー紫を主体に、多様性などをイメージする虹色をアーチ型の窓枠や上部のひさしにそれぞれ投影した。 同営業部の担当
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記者コラム「清流」 城下町巡る物語
徳川家康の大御所時代を再現する今年の「静岡まつり」は天候にも恵まれ、3日間で約93万人が来場して大盛況だった。静岡市中心部は見たことのないような人の数でにぎわっていた。 訪れたことのあるなじみのまつりだったが、取材は初めて。「家臣団結成の儀」で幕を開け、著名人扮(ふん)する大御所が“町民”を駿府城に迎え入れて、メイン行事の「花見行列」で市街地を練り歩く。まつりを構成する「5つの物語」をたどりながら見ていくとより深く楽しめた。 フィナーレの最終章を飾る手筒花火は、駿府城で日本で初めて花火を見たとされる家康にちなんだ行事。火薬の平和利用を願った家康の思いに触れた。そん
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家康ゆかりの地 静岡県東部にも 御殿場の吾妻神社、熱海の大湯… マップ刷新
家康ゆかりの地、県東部にもあります-。徳川家康が主人公の大河ドラマ「どうする家康」に合わせ、家康関連のスポットや家康と地域の関わりを発信する動きが県東部で広がっている。「家康を含め武家の歴史を語るには東部は外せない」。関係者の思いは熱い。 駿府と江戸の往来時に使おうと建てた御殿の跡地にある吾妻神社(御殿場市)、息子を連れて湯治した大湯間歇泉(かんけつせん、熱海市)-。県東部地域局は、このほどリニューアルした「伊豆・富士山歴史絵巻ガイドマップ」に家康ゆかりのスポットを追加した。 ガイドブックマップは2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に合わせて製作。鎌倉時代に特化していたが、「どうする
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旧庄屋レストランが開業 家康ゆかり「鈴木家屋敷」を改装 浜松
浜松市東区中郡町の旧庄屋「鈴木家屋敷」を改装したレストラン「鈴松庵(れいしょうあん)」が11日、本格開業した。鈴木家は徳川家康が側室阿茶局を預けた伝承が残り、浜松藩の有力庄屋だった名家。明治期以降の建造とされる家屋は地元住民が復元に努めてきた。人々が歴史に触れ、交流できる店舗を目指す。 敷地約1万4千平方メートル、木造の母屋など3棟で構成される屋敷。鈴木家は藩内で最も格式高い庄屋で、明治期は金融を営み地域の発展に貢献した。当主の転居で無人となり、長年竹やぶに覆われていたが、20年ほど前に由緒を知った住民有志が保存グループを作り、当主家族の同意を得て復元を始めた。敷地と建物は後に市へ寄付され
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「鬱憤晴らす」三方ケ原の戦い前の武田信玄の書展示 浜松市博物館
戦国時代に、徳川軍が武田軍に大敗した三方ケ原の戦い(1572年)に関する武田信玄の書状の展示が11日、浜松市中区の市博物館で始まった。同館の担当者は「当時の大名の勢力関係などを知る上で貴重な資料」としている。展示は5月28日まで。 9月まで開催中のテーマ展「家康伝承と浜松」の一環で公開した。同館によると、信玄の書状は宮城県の個人から借りていて、本県での公開は珍しいという。 三方ケ原の戦い直前の同年10月21日に信玄が国衆に宛てたとされる。遠江に進軍していた信玄が高天神城(掛川市)の城主を降伏させたことや、天竜川を越えて浜松に向かう旨が記されている。「3年間の鬱憤(うっぷん)を晴らす」とい
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静岡県と政令市 連携に期待 掛川市長
掛川市の久保田崇市長は11日の定例記者会見で静岡、浜松両政令市の新市長誕生に触れ、リニア中央新幹線問題や静岡大と浜松医科大の再編議論などを挙げた上で「県と政令市、政令市と一般市の連携はますます重要になる。コミュニケーションをよく取ってほしい」と期待を込めた。 浜松市長に就く中野祐介氏について、徳川家康を軸にした地域振興やスタートアップ企業を活用した課題解決などを念頭に「西部圏域で連携を取る場面は非常に多い。相談することも多いだろう」と述べた。中野氏に県西部の首長でつくるLINE(ライン)グループに入ってもらったことも明らかにした。 静岡市長選を制した難波喬司氏に関しては「副知事時代から交
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「徳川四天王」最年少の美男子 井伊直政ってどんな人? 不遇の幼少経て武勇と知略で大出世 家康に最も信頼された家臣
井伊直政の生涯 永禄4(1561)年生まれ。幼名は虎松。父は今川氏家臣の直親、母は井伊家分家・奥山朝利の息女。井伊直政は初代彦根藩主(滋賀県彦根市)として知られるが、出身地は遠江国(浜松市)。 酒井忠次、本多忠勝、榊原康政とともに徳川家康を支えた「徳川四天王」の中で一番若く、家康から最も信頼された家臣だったとされる。井伊直虎は養母。 生まれた翌年に父・直親が今川氏真から謀反の疑いを受け、掛川城主の朝比奈泰朝に襲撃され討ち死にした。井伊家22代当主・井伊直盛の娘が虎松の後見人になり「井伊直虎」と名乗って井伊家を支えた。 虎松は15歳になった天正3(1575)年、徳川家康に目通りした。家康
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蒔絵で「葵の御紋」「富士山」 駿河加飾下駄を展示
静岡市葵区の静岡伊勢丹で行われている「第28回駿府各流大茶会」(県茶道連盟、静岡新聞社・静岡放送主催)の会場で5日、蒔絵(まきえ)で「葵の御紋」や「富士山」などが描かれた下駄(げた)が展示され、来場者の注目を集めた。 さまざまな郷土工芸の技術を採り入れた「駿河加飾下駄」の職人花森広悦さん(72)=同区屋形町=とめいの知子さん(44)が製作した。徳川家の家紋入りの印籠をモチーフにデザインし、「駿河塗下駄」の制作技法を駆使して重厚かつきらびやかな下駄に仕立てた。 「市の伝統文化を県内外に発信できたら」と広悦さん。作品は10日まで展示販売される。
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大自在(4月8日)誰もが食える世の中を
春らんまんの駿府城公園をメイン会場に開かれた先週末の静岡まつりには、3日間で93万人が集まったという。本紙連載小説「家康」の作者、安部龍太郎さんもその一人。よろいで身を固めた姿を見かけた読者もいただろう。 呼び物の一つ、火縄銃演武で空砲10発をとどろかせた。「駿府鉄砲衆」の一員として2021年から参加している。「新参者の足軽ですよ」。手にする火縄銃は、戦国時代に鉄砲鍛冶が集まった滋賀県長浜市で手に入れたという。 ライフワークと公言する「家康」は15年8月に連載開始。ことし2月発刊の単行本第8巻では豊臣秀吉の朝鮮出兵が描かれる。「ようやく折り返し。あと3千枚書く」と意気軒高だ。 作品は近
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家康正室「旭姫」ゆかりの史料 文書・小袖・蒔絵膳など 瑞龍寺の5件 市文化財に 静岡市 審議会が答申
静岡市文化財保護審議会はこのほど、豊臣秀吉の妹で徳川家康の正室「朝日姫(旭姫)」の墓がある同市葵区の瑞龍寺に所蔵されている旭姫ゆかりの史料5件を市指定有形文化財に指定するよう市に答申した。室町時代から安土桃山時代にかけての優品で、一つの寺にまとまって所蔵されていることが評価された。 1590年8月に書かれた文書「豊臣秀吉朱印状」は旭姫を表す「光室総旭」の文字が記され、秀吉が瑞龍寺敷地内の竹木の伐採などを禁じるために書いた文書。秀吉の文書で「光室総旭」と書かれたものは、現時点でこの文書のみとされる。 室町末期の技術で織られた小袖「桐沢瀉紋立湧模様打敷(きりおもだかたてわくもよううちしき)」は保
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「折り紙かぶと」で僕も武将に 浜松こども館、大河に合わせ催し
浜松市中区の浜松こども館はこのほど、子ども向けの春休みイベント「君も戦国武将だ!無敵のおりがみカブトを作ろう!」を同館で開いた。親子連れなどが、子どもがかぶることができるサイズの折り紙かぶと作りに取り組んだ。 折り紙作品の制作やワークショップなどを行う折り紙デザイナーとして市内を中心に活動するコーキさんを講師に招いた。4歳~小学生の子どもと保護者9組が、55センチ四方の黄色と紺色の紙を丁寧に折り、協力してかぶとを完成させた。出来上がると、実際に身につけた。母親と参加した鈴木七凰さん(9)は「折り紙は久しぶりで、難しかったけど楽しかった」と笑った。 大河ドラマ「どうする家康」に合わせて、子
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浜松大河ドラマ館 来館10万人達成 想定上回るペース
浜松市中区元城町の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」の来館者数が5日、1月22日のプレオープン以来約2カ月半で10万人に達した。節目の来館者となった愛知県刈谷市の田中央子さん(58)と磐田市出身で中国上海市在住の岡野知子さん(61)の2人に、鈴木康友浜松市長が記念品を贈呈した。 田中さんら2人は友人で、城巡りが趣味のため、浜松城訪問の途中でドラマ館に立ち寄ったという。見学前の突然のセレモニーに驚きながら、岡野さんは「館のセットなどを見ながら、身近な街の歴史を学びたい」と話した。 市観光・シティプロモーション課によると、来館10万人到達は想定より半月早い。市は来年1月14日までの開館期間
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静岡新聞連載小説「家康」8巻刊行 新しい戦国史観 構築 作家・安部龍太郎さん
作家安部龍太郎さんが徳川家康の生涯を描いた本紙連載小説「家康」の単行本第8巻「家康(八)明国征服計画」が出た。ライフワークを自認する作品はこれが「折り返し地点」。前期の「完」とした。天下統一を果たした豊臣秀吉に臣従する家康は熟慮を重ね、苦悩を深める。「新しい家康像」構築に心血を注ぐ安部さんに創作の背景を聞いた。 最新刊は秀吉の招きに応じた後陽成天皇の聚楽第行幸(1588年)から朝鮮出兵(92年~)までの時代を描く。 「北条家を討った小田原征伐をへて江戸城に入場した家康は、進軍する豊臣軍の東北地方征討の大将格に任じられる。大きな転機となった」 そうした中、秀吉の明国征服計画が持ち上がる
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“松潤家康公”に3家臣お供 板垣李光人さん、岡部大さん、甲本雅裕さん 浜松まつり・騎馬武者行列
浜松市は2日、浜松まつり最終日の5月5日に俳優松本潤さんを招いて中区の中心街で開催するイベント「家康公騎馬武者行列」の出演者を追加発表した。 松本さんのほかに出演するのは、徳川家康役で松本さんが主演する大河ドラマ「どうする家康」で、井伊直政を演じる板垣李光人さん、平岩親吉役の岡部大さん、夏目広次役の甲本雅裕さんの3人。それぞれの役に扮(ふん)し、中心街の約800メートル区間で行われるパレードに参加する。 パレードは午後2~4時に開催する。観覧スペースはコースの道路両側に2万人分設ける。市の特設ホームページ「出世の街浜松」で3~21日に申し込みを受け付け、27日に抽選結果を通知する予定。
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浜松の中村家住宅 家康側室「お万の方」於義丸出産の地 大河で注目 国重文指定50年
徳川家康の側室「お万の方」が家康次男・於義丸(結城秀康)を産んだ場所である浜松市西区雄踏町宇布見の「中村家住宅」がことし、国指定重要文化財となって50年を迎える。大河ドラマ「どうする家康」を機に観覧の問い合わせが増えていて、関係者は歴史を発信する好機と捉えている。 中村家の由緒書(ゆいしょがき)に詳しい郷土史家の嶋竹秋さん(87)=同区=によると、浜松城に勤めていた侍女のお万の方が妊娠した際、家康はわが子と認めなかった。家康家臣の本多重次の計らいで宇布見村代官の中村正吉宅へ移ったお万の方は天正2(1574)年、中村家で於義丸を出産した。胎児を包む膜に葵の紋が付いていて、家康の子と信じられた
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熱気最高潮「余は満足じゃ」 大御所役の別所さんご満悦 静岡まつり最終日
第67回静岡まつり最終日の2日、静岡市中心部を練り歩く「大御所花見行列」は島田市出身の俳優の別所哲也さんが大御所の徳川家康役を務めた。沿道には多くのファンが詰めかけ、駿府の春は活気に包まれた。 扇子を手に厳かな雰囲気で登場した別所さんは、駿府城公園内に設けられた大演舞場で「桜の季節に俳優としても県民としても感無量」と大役を喜んだ。麻機太鼓保存会の迫力ある演奏には、家康さながらに「余は満足じゃ」とご満悦な様子。行列が東御門から出発すると、沿道からは「別所さん」などと大きな歓声がわき上がった。 駿府城を守った鉄砲隊をほうふつとさせる駿府鉄砲衆の火縄銃演武も繰り広げられ、そろいの陣羽織に身を包
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花見行列で大御所役 別所哲也さんら桜記念植樹 静岡・駿府城公園
静岡市葵区の駿府城公園では、大御所花見行列で大御所役を務めた俳優の別所哲也さん、今川義元役の田辺信宏市長による桜の記念植樹が行われた。 時代衣装をまとった2人はそれぞれスコップを手に、「えい、えい、えい」と声を発しながら苗木に土を掛けた。様子を見守った観客からも、かけ声に続いて拍手が沸いた。 苗木はソメイヨシノ系の品種「神代曙(じんだいあけぼの)」。一重咲きの淡紅色の花を付ける。別所さんは「桜たちが1年1年時間を重ねて(成長し)、静岡を行き交う人々の大切な体験につながるといい」とあいさつした。 同市は、徳川家康の没後400年の2015年から、駿府城公園一帯を東海道一の桜の名所にしようと
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甲冑プラモニュメント 静岡で披露 家康着用「金陀美具足」題材
静岡まつりに合わせ、家康が着用したと伝わる甲冑(かっちゅう)「金陀美具足」を題材にしたプラモニュメントが1日、静岡市葵区の駿府城公園外堀沿いの駿府ホリノテラスで披露された。「静岡市プラモデル化計画」として地域活性化に取り組む市が同所にかかる城代橋付近に設置した。 モニュメントは高さ2・2メートル。パーツごとに歴史や用途などの説明を付けた。意匠を担当したmagnet-designの松尾憲宏代表(53)は「近くに小中学校が多いので子どもたちが見て学べる図鑑の1ページのようなデザインにした」とこだわりを語った。 お披露目式は静岡城内一輪車クラブの演技が花を添え、多くの来場者でにぎわった。神奈川
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家康好んだワサビ「カツサンド」で 2日まで販売 静岡市内
静岡市葵区の日本料理店「料理と咲け とが路」は、徳川家康が好んだとされる食材の一つワサビを使ったカツサンド「家康の泪(なみだ)」を考案した。同区の静岡浅間神社境内にある「家康公初恋の地しずおかギフトショップ」など市内3店で1、2の両日、限定販売している。 肉厚な三元豚のとんかつと千切りキャベツをパンで挟み、ワサビを添えた。とんかつとソースでワサビ独特の鼻に抜ける辛さを抑え、さわやかな味わいに仕上げた。 価格は750円(税込み)。同ギフトショップのほか、静岡いいとこ浅間通り店(葵区)、日本平ロープウェイ駅売店「門前の恵みたいらぎ」(清水区)でも取り扱う。
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静岡スバルなどの最新EV4台並ぶ 静岡
静岡スバル自動車は1日、グループ4社による最新電気自動車(EV)の合同展示会を静岡まつりでにぎわう静岡市葵区の青葉シンボルロードで開いた。2日も開催する。 静岡スバルとボルボ・カー静岡、ポルシェセンター静岡、BYD AUTO静岡を運営するグループ4社が参加。中国車BYDの「ATTO3」など各メーカーの最新車種4台を展示した。来場者は説明を受けたり運転席に座ったりして理解を深めた。静岡スバルの峯將洋さん(51)は「4社のEVがそろうのは初。来場者に新しい選択肢を提示できれば」と話した。 静岡まつりのコンセプト「家康公の時代と現在、未来をつなげる」にちなんで「展示処~交通手段の発展~」と題し
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家康が愛した茶 特設会場で紹介 静岡
静岡市葵区の新静岡セノバで1日、「セノバ楽市」が始まった。16日まで。徳川家康が愛した茶をテーマにした「茶祭 CHA―SAI」や県内神社の御朱印展などを行う。 茶祭の特設会場では、家康と静岡茶の関わりを紹介するパネルを設置し、新静岡セノバ限定の「セノバティー2023」や茶関連商品を販売している。館内では、静岡茶や家康にちなんだ食品、雑貨の限定商品を扱う店舗もある。 御朱印展は、県神道青年会が初開催した。県内120神社の御朱印を県東部から西部まで、エリアごとに展示している。県内の高校生と大学生がデザインした御朱印帳も並び、来館者の注目を集めている。
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華やか「西郷の局」衣装 掛川城でマルシェ
掛川市の掛川城公園三の丸広場で1日、三の丸広場マルシェ(同実行委主催)が開かれた。同市上西郷で生誕した徳川家康の側室で2代将軍秀忠の生母・西郷の局をイメージした衣装を着たモデルが会場を盛り上げた。 市内の写真スタジオとネイルサロンが考案した記念撮影プランの実演で、モデルは公募で市民5人を選んだ。20~50代のモデルが豪華な花飾りを頭に付け、色鮮やかな色打ち掛けを羽織って御殿や広場で撮影した。 マルシェは昨年6月から実施していた掛川城天守閣の修復工事が終了し、同日の入館再開に合わせて開催した。キッチンカーが出店し、謎解きイベントも行われた。桜が咲き、春の陽気に包まれた会場には多くの市民や観光客
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空に幻想的な〝夜桜〟 ピンク色のスカイランタン 静岡まつり開幕
徳川家康の大御所時代の城下町を再現する「第67回静岡まつり」(実行委員会主催)が31日、静岡市葵区の駿府城公園を主会場に開幕した。初日の前夜まつりでは、「家臣団結成の儀」と称してステージで演舞を繰り広げたり、スカイランタンを打ち上げたりして観客を魅了した。 ステージでのイベントやランタンは静岡青年会議所(JC)が企画・運営。市内で活動するバンドやダンスグループ計6チームが登場し、熱気あふれるパフォーマンスで沸かせた。締めくくりには、ピンク色のLED(発光ダイオード)照明を使ったランタン約200個を来場者が一斉にふわりと放ち、空に幻想的な“夜桜”を描いた。 まつりは