テーマ : ウクライナ侵攻

麦わら細工縁にウクライナ支援 アクセサリー利益、全額寄付 晨(伊豆)と伝統屋暁(富士宮)

 麦わら細工が縁でつながったウクライナの支援に向け、伊豆市修善寺の「民藝(げい)麦わらの店晨(あした)」が、日本の伝統技術を用いた商品の企画販売を手掛ける富士宮市の「伝統屋暁」の協力で、ウクライナ国旗の色や8の字状の「インフィニティー(∞)」の形をモチーフにした麦わら細工のアクセサリーを商品化した。利益の全額をウクライナに寄付するチャリティー企画として31日まで注文を受け付けている。

工房でチャリティー企画の打ち合わせをする辻さん(左)と佐野さん=伊豆市修善寺
工房でチャリティー企画の打ち合わせをする辻さん(左)と佐野さん=伊豆市修善寺
ウクライナ支援に向け、商品化した麦わら細工のアクセサリー
ウクライナ支援に向け、商品化した麦わら細工のアクセサリー
工房でチャリティー企画の打ち合わせをする辻さん(左)と佐野さん=伊豆市修善寺
ウクライナ支援に向け、商品化した麦わら細工のアクセサリー


 故・辻晨吾さんが立ち上げた同店は現在、麦わらをひし形が連なるように編み込む大森細工を受け継ぐ妻の紀子さん(72)と娘の享子さん(47)が営む。SNSで発信を始めた1年ほど前、知らない国の言葉でメッセージが届いた。
 「編み方を教えてほしい」。ウクライナ・リビウに暮らす麦わら細工職人の女性からだった。女性を通じて、享子さんの投稿は世界に共有され、各国の麦わら細工職人とつながった。享子さんは「大森細工が日本にしかない技術だと気付かせてくれた」と感謝する。
 その後、ウクライナにロシア軍が侵攻した。女性は悲惨な戦禍を伝えながら、麦わら細工の発信も続けた。享子さんが「麦わら細工職人としてできることを」と考える中で、伝統屋暁の佐野翔平代表(31)と知り合い、チャリティー商品の企画が立ち上がった。
 完成した商品は縦約1センチ、横約3センチのブローチ、ラペルピン、髪留めの3パターンを用意した。「無限」を意味する「∞」の形をモチーフに選んだ。ウクライナの平和を祈るとともに、買ってくれた人にとっても、縁や繁栄が永遠に続くようにと願いを込めた。
 「縁起物として身に着けてもらえたら」と佐野さん。享子さんは「さりげなく飾れるものだけど、大きな意味がある」と語る。注文は伝統屋暁のホームページで受け付けている。

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