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米、供与の軍事物資追跡できず ウクライナ支援で報告書

 【ワシントン共同】米国防総省は12日までに、米国などがウクライナに供与した約10億ドル(約1450億円)相当の軍事支援物資に関し、米当局が適切に追跡できていないとする監察総監による報告書を公表した。議会でウクライナ支援に懐疑的な見方が広がり、バイデン政権が求める追加支援予算案の審議に影響を与える可能性もある。

米国が供与した携帯型地対空ミサイル「スティンガー」を持つウクライナ軍兵士=2022年6月、ウクライナ・ドネツク州(AP=共同)
米国が供与した携帯型地対空ミサイル「スティンガー」を持つウクライナ軍兵士=2022年6月、ウクライナ・ドネツク州(AP=共同)

 報告書によると、米国や友好国がウクライナに供与し、保管や使用状況の把握が義務付けられている約17億ドル相当の武器などのうち、約10億ドル分がポーランドの補給拠点やウクライナの前線へ送られた後、追跡できていなかった。
 悪用された証拠はなく、ウクライナ側の要員不足などが原因だとした。軍事物資の詳細は明らかにしていない。
 米軍は無人機や携帯型対戦車ミサイルなどを供与してきており、ニューヨーク・タイムズ紙は「機密技術や戦場での影響などを考えると、密輸業者にとって魅力的だ」として厳格な管理が必要だと指摘した。

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