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ウクライナ加盟交渉 協議 EU首脳会議、支援承認も難航

 【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)は14日、ブリュッセルで首脳会議を開いた。ロシアの侵攻を受けるウクライナのEU加盟交渉開始の是非と、同国に向けた500億ユーロ(約7兆7千億円)の支援承認が主要議題。全会一致の決定が求められる中、いずれもハンガリーが反対する構えを見せており、協議は難航しそうだ。会議は2日間の日程。
 加盟交渉の開始が決まれば、多くのウクライナ国民が切望するEU加盟に向けて一歩前進する。長年、ウクライナのEUへの接近阻止を図ってきたロシアのプーチン大統領にとっては新たな失点。ただ加盟交渉は長期化することが多く、激しい戦闘が続くウクライナの加盟実現までには何年もかかるとみられる。
 ハンガリーのオルバン首相は14日、首脳会議に先立ち記者団に、加盟交渉開始の「条件が満たされていない」と述べ、反対する考えを示した。開幕直前にフランスのマクロン大統領やフォンデアライエン欧州委員長らと意見交換した。
 ウクライナのゼレンスキー大統領はオンラインで首脳会議に参加し、加盟交渉開始を決めるよう訴えた。
 EU欧州委員会は13日、オルバン政権の強権的政策を理由に凍結してきたハンガリー向けの補助金を巡り、最大102億ユーロの支給を認めると発表した。オルバン政権の懐柔を図った格好だ。
 ウクライナは侵攻を受けた直後の2022年2月、EUに加盟を申請し、同6月に異例の速さで加盟候補国となった。EU欧州委員会は今年11月、加盟国に条件付きで交渉開始を勧告した。
 加盟には政治や経済面の基準を満たす必要があり、EUはウクライナ側に厳格な汚職対策や、国内の政治や経済に強い影響力を持つ大財閥への対処を求めていた。

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