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プーチン氏、NATO侵攻を否定 ウクライナ停戦交渉の用意強調

 ウクライナ侵攻を続けるロシアのプーチン大統領は8日に公開された米保守系ジャーナリストの単独会見で「ポーランドやラトビアに関心はない」と述べ、北大西洋条約機構(NATO)諸国への侵攻拡大の意図を否定した。ロシアはウクライナでの停戦のため話し合う用意があると改めて強調、ロシアとの交渉を禁じているゼレンスキー政権に圧力をかけるよう米国側に促した。

タッカー・カールソン氏(左)のインタビューに応じるロシアのプーチン大統領=6日、モスクワ(ロイター=共同)
タッカー・カールソン氏(左)のインタビューに応じるロシアのプーチン大統領=6日、モスクワ(ロイター=共同)

 ロシア大統領府も9日に内容を公開。プーチン氏は、停戦実現には米国がウクライナへの武器供与をやめる必要があるとし「そうすれば交戦は数週間で終わる」と強調した。
 ロシアによる東部・南部4州併合を認めた停戦は欧米には困難だとの指摘には「意思があるなら方法を考えればいい」と述べ、譲らない構えを見せた。
 インタビューは保守系テレビFOXニュースの元人気キャスターでトランプ前大統領に近いとされるタッカー・カールソン氏がモスクワで6日に行った。2022年2月の侵攻開始以降、欧米メディアの単独会見は初。
 プーチン氏は、ロシアの核兵器使用の可能性について「架空の脅威をあおって自国民を脅している」と欧米を批判。バイデン米大統領との電話会談については「いま話すことはない」と否定した。米国に新政権が発足すれば米ロ関係は再構築されるかとの問いには「指導者の問題ではない」と答えた。
 ロシアでスパイ罪で起訴された米紙ウォールストリート・ジャーナルのエバン・ゲルシコビッチ記者については「本人が知らないうちに巻き込まれた」可能性を認め、米ロ情報機関が扱いを協議していると述べた。
 プーチン氏は、中国の習近平国家主席は「同僚であり友人」と指摘。欧米の制裁にもかかわらずロシア経済は堅調だと主張した。(共同)

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