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ロシア軍事部品 23年3兆円輸入 中国やトルコ経由【ウクライナ侵攻】

 【キーウ共同】ウクライナ侵攻で欧米から厳しい経済制裁を受けるロシアが昨年1~10月、222億ドル(約3兆2800億円)を超す軍事転用可能な機械部品を輸入していたことが18日までに分かった。ウクライナのシンクタンクと米国の研究者が共同調査し、報告書を公表した。約3割が日本を含む西側企業の生産で、大半が中国やトルコを経由してロシアに流れていた。
 機械部品は集積回路(IC)や通信機器、センサーなどで、無人機やミサイル、装甲車の製造に使用できる。ロシアが欧米の制裁をかいくぐる形で調達している実態が浮き彫りになった。
 ゼレンスキー大統領は16日、スイスで開かれた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で「ロシアの全てのミサイルに西側諸国からの重要部品が多数使われている。これは事実だ」と演説し、制裁の履行徹底を求めた。
 報告書によると、ロシアが侵攻を始めた2022年2月以降、制裁で部品輸入は激減したが、一部は回復傾向にある。研究者らはロシアが新しい供給網を確保し、自国の軍事産業に重要な部品を大量に入手しているのは明らかだと指摘した。
 部品は41・2%が中国企業の製造だったが、米国が15・1%、台湾4・7%だった。日本企業は2・3%と国・地域別で5番目に多く、韓国(2・0%)が続いた。
 大半は中国やトルコ、アラブ首長国連邦(UAE)からロシアに入っていた。企業にとっては意図しない形で、自社製品が軍事転用されるケースが多いとみられる。

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