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EU、ウクライナ加盟交渉開始へ 首脳会議で合意

 【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)は14日、ブリュッセルで開催した首脳会議で、ロシアの侵攻を受けるウクライナの加盟交渉開始で合意した。EUのミシェル大統領がX(旧ツイッター)で明らかにした。首脳会議にオンラインで参加したウクライナのゼレンスキー大統領は「ウクライナと全欧州にとって勝利だ」と歓迎するコメントを発表した。

記者団に対して語るEUのミシェル大統領=14日、ブリュッセル(AP=共同)
記者団に対して語るEUのミシェル大統領=14日、ブリュッセル(AP=共同)

 ウクライナの悲願である加盟に向けて一歩前進し、ウクライナとEUの接近阻止を図ってきたロシアにとって痛手となりそうだ。加盟交渉は長期化することが多く、正式加盟までには何年もかかるとみられる。
 加盟交渉開始には全会一致の決定が求められる。直前まで反対していたハンガリーのオルバン首相は、首脳会議を退席して決定には加わらなかったと明らかにした。事実上の棄権で、オルバン氏はXの投稿で「加盟交渉開始は誤った判断だ」と批判した。
 首脳会議では、ウクライナの隣国モルドバの加盟交渉開始も決めた。ジョージア(グルジア)については「加盟候補国」とすることで合意した。モルドバのサンドゥ大統領は「モルドバの新たなページが開かれた。われわれは挑戦に立ち向かう」とXで喜びを表した。
 ウクライナは侵攻開始直後の昨年2月に加盟申請し、同6月に異例の速さで加盟候補国となった。EU欧州委員会は今年11月、加盟国に条件付きで交渉開始を勧告した。
 加盟には政治、経済両面で基準を満たす必要がある。EUはウクライナに対し、厳格な汚職対策や国内で強い影響力を持つ大財閥への対処を求めていた。

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