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ウクライナ軍、東部要衝から撤退 司令官が公表、「兵士の命守る」

 【キーウ共同】ウクライナ軍のシルスキー総司令官は17日、ロシア軍との間で激戦となっている東部ドネツク州アブデーフカから撤退すると公表した。「包囲されるのを避け、兵士の命を守るため」とし、より有利な戦線で防衛すると述べた。これまで防衛に全力を挙げてきた東部の要衝を失い、大きな痛手となる。

ウクライナ東部ドネツク州アブデーフカのコークス工場=15日(ゲッティ=共同)
ウクライナ東部ドネツク州アブデーフカのコークス工場=15日(ゲッティ=共同)
ウクライナ東部ドネツク州アブデーフカ郊外で歩兵戦闘車に乗る兵士=14日(ゲッティ=共同)
ウクライナ東部ドネツク州アブデーフカ郊外で歩兵戦闘車に乗る兵士=14日(ゲッティ=共同)
ウクライナ東部ドネツク州アブデーフカのコークス工場=15日(ゲッティ=共同)
ウクライナ東部ドネツク州アブデーフカ郊外で歩兵戦闘車に乗る兵士=14日(ゲッティ=共同)

 アブデーフカはロシア占領下の州都ドネツクから約15キロにある交通の要衝で、ウクライナ軍は東部紛争が始まった2014年以降、要塞化し、精鋭部隊を投入して守ってきた。ただ、撤退が今後の戦局を決定づけるかどうかは不透明だ。
 ロシアのプーチン大統領は1月末、ドネツクへの攻撃拠点となっているアブデーフカの制圧は「最優先課題の一つだ」と強調した。3月に大統領選を控えており、制圧を戦果としてアピールする考えとみられる。
 米国のカービー大統領補佐官は15日にアブデーフカが「陥落の危機にある」と述べていた。ウクライナ軍の苦境は弾薬不足が原因との見方を示した。
 一方、ウクライナのコスチン検事総長は16日、ロシアがウクライナに対して使用した北朝鮮の弾道ミサイルは少なくとも24発になったと述べた。インタファクス・ウクライナ通信が報じた。昨年12月30日以降、首都キーウ(キエフ)、東部ハリコフ、南部ザポロジエ州などで使われ、市民14人が死亡して70人以上が負傷したという。
 コスチン氏は24発について、北朝鮮の短距離弾道ミサイル「KN23」「KN24」系列で、ロシア南部ボロネジ州から発射されたとみられると指摘。最大射程は650キロだという。ミサイルは住宅地に落ちるなどしており、「命中精度は疑わしい」と述べた。

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