テーマ : ウクライナ侵攻

原爆資料館を見学「苦しくて涙」 音声翻訳のウクライナ人留学生

 原爆資料館(広島市)の解説をウクライナ語に翻訳したウクライナ人の留学生3人が21日、資料館を初めて訪れ、自身らの翻訳を基にした音声ガイドを聞きながら館内を見て回った。報道陣の取材に「実際の展示を見ると、涙が出るくらい苦しくて悲しかった」と話した。

原爆資料館を見学するウクライナ人の留学生(手前の2人と奥右)=21日午後
原爆資料館を見学するウクライナ人の留学生(手前の2人と奥右)=21日午後

 3人はキーウ国立言語大日本語文献学科に通っていたが、ロシアのウクライナ侵攻のため2022年3月に日本に避難し、日本経済大(福岡県太宰府市)に留学している。資料館では展示一つ一つの前で足を止め、じっくりと眺めていた。原爆慰霊碑と原爆ドームも訪れた。
 資料館の見学後、マリヤ・コルネバさん(20)は「展示から苦しさをはっきり感じた」と強調。スビトラナ・レジコさん(20)は、被爆して3歳で亡くなった鉄谷伸一ちゃんの三輪車が印象に残ったとし「父の気持ちを考えるととても悲しかった」と涙を浮かべた。
 ロシアの侵攻から2年が経過し、プーチン大統領は核兵器の使用を示唆している。カテリナ・マニコフスカヤさん(21)は「母国には(広島のような惨状に)なってほしくない」と願った。

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