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銃乱射テロ 「イスラム主義者 犯行」 ロ大統領 ウクライナ関与疑う 

 ロシアのプーチン大統領は25日、モスクワ郊外のコンサートホールで22日に起きた銃乱射テロを受けて治安当局との対策会議を開き「過激なイスラム主義者による犯行だ」と明言した。一方、テロにより「誰が得をするのか」と述べ、侵攻中のウクライナの関与を疑う姿勢も改めて強調した。
 16日付のコメルサント紙はタジキスタン国籍のリーダー格の男が仲間を引き入れて実行したと伝えた。テロの死者は139人となった。
 プーチン氏はウクライナについて、ロシアへの越境攻撃や民間インフラ砲撃を続けており、銃乱射テロも同様に社会を混乱させ、力を誇示する狙いだとの論理を展開した。米国がウクライナの関与はないと他国を説得しているとも批判した。
 プーチン氏はパレスチナ自治区ガザ情勢を念頭に、ロシアは「中東紛争に公正な解決策を提案している」と主張し、イスラム過激派の標的となることに疑問を呈した。
 過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を発表し、ウクライナは関与を否定している。
 ロシア連邦捜査委員会のバストルイキン委員長の報告などによると、139人のうち、137人が現場で、2人が搬送先で死亡した。負傷者は182人。銃撃による死者に加え、火災による中毒の死者も多数に上った。
 車でホールに乗り付けた実行犯4人は午後7時58分に自動小銃を乱射、ガソリンをまいて座席やカーテンに放火し、同8時11分に逃げた。4人はテロの罪で起訴され、いずれも罪を認めたとした。テロ準備を助けたとされる別の3人も25日、裁判所が逮捕を認めた。
 コメルサントによると、リーダー格のファリドゥニ被告が3人を引き入れ、事前に現場を下見。当日は給油所でガソリンを容器に満たしてリュックに詰め、別の場所で銃や弾薬を手にして現場に向かったと伝えた。
 (共同)

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