テーマ : ウクライナ侵攻

ウクライナサッカー英雄支援訴え 「母国の状況伝えるのが使命」

 【キーウ共同】ウクライナサッカー界の英雄で、同国協会のアンドリー・シェフチェンコ会長(47)が20日までに首都キーウ(キエフ)で共同通信の単独インタビューに応じ、ロシアの侵攻を受ける「母国の状況を伝えるのが私の使命だ」と述べ、国際社会に支援を訴えた。パリ五輪やサッカーのワールドカップ(W杯)などへの「ロシア選手の参加は容認できない」とも強調した。

取材に応じるアンドリー・シェフチェンコ氏=18日、キーウ(共同)
取材に応じるアンドリー・シェフチェンコ氏=18日、キーウ(共同)

 2022年2月のロシアによる侵攻開始後、シェフチェンコ氏は自身の知名度を生かして、国内外からの支援金を募る取り組みを進めている。
 ウクライナでは侵攻により約500のスポーツ施設が破壊されたとされる。シェフチェンコ氏は、自ら東部ドネツク州などを訪れ、被害の状況を確認していると述べた。
 ロシアの政治指導者が「ウクライナはロシアの一部」と主張し、東部・南部の併合などを正当化していることに対し、シェフチェンコ氏は「全く別の国だ」と一蹴。侵攻で皮肉にも「世界中が両国の違いを理解することになった」と語った。
 FWとして活躍した現役時代で印象に残っているのは、ウクライナが初出場を果たした06年のW杯だったという。チームは8強まで進出し「国中が一つにまとまった」と振り返る。自身のベストゴールの一つには、1999年のロシア戦での直接FKによる得点を挙げた。
 国際オリンピック委員会(IOC)は昨年12月に個人の中立選手(AIN)としてのロシア選手出場を容認したが、ウクライナは反発している。「戦争が続く限り出場を認めてはいけない」とし、国際サッカー連盟(FIFA)などにロシア勢の排除を継続するよう訴えた。
 昨年はウクライナの強豪、シャフタル・ドネツクが来日し、J1福岡と対戦した。今月25日にはU―23(23歳以下)の両国代表による国際親善試合が北九州市で開催される。シェフチェンコ氏は「両国の関係は緊密になっている。スポーツやビジネスで交流を深めていきたい」と期待した。

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