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市民虐殺の地で追悼式 教会、墓地 遺族ら涙 侵攻2年 キーウ近郊・ブチャ【ウクライナ侵攻】

 【ブチャ共同】ロシアのウクライナ侵攻開始から2年となった24日、多数の市民が虐殺された首都キーウ(キエフ)近郊ブチャの教会や墓地で、犠牲者の追悼式が開かれた。ブチャは侵攻開始翌月の2022年3月にロシア軍に占領され、同月末に解放されるまでに400人以上が殺害された。数百人の遺族や友人が、消えない怒りと悲しみをあらわに。墓標を抱きしめ、慰霊碑の前で泣き崩れた。

ロシアのウクライナ侵攻開始から2年となり、キーウ近郊ブチャで開かれた追悼式で黙とうする遺族ら=24日(共同)
ロシアのウクライナ侵攻開始から2年となり、キーウ近郊ブチャで開かれた追悼式で黙とうする遺族ら=24日(共同)
両国民のひと言集
両国民のひと言集
ロシアのウクライナ侵攻開始から2年となり、キーウ近郊ブチャで開かれた追悼式で黙とうする遺族ら=24日(共同)
両国民のひと言集

 占領中に集団埋葬地となった聖アンドリー教会では、遺族が何百人もの死者の名前が書かれた慰霊碑の前で黙とうをささげ、献花した。
 オリガ・コシャンチュクさん(65)は花束を抱えたまま立ちすくみ、すすり泣いていた。頼りない足取りで慰霊碑へ歩くと、夫アナトリーさん=当時(57)=の名前に額をこすりつけた。
 アナトリーさんは解放直前の3月29日、地下室に貯蔵していたイモをほかの市民に分けるために配給所へ向かい、行方が途絶えた。解放後、銃で頭を撃たれた遺体が見つかった。「ロシアには恨みしかない。プーチン(大統領)とともに滅んでほしい」。オリガさんが声を絞り出した。
 墓地には戦死したブチャ出身の兵士の遺族100人以上も集った。「残された肉親は苦しむことしかできない」。一人息子アルテムさん=当時(35)=を亡くした母ガリーナさん(60)が小さな声でつぶやいた。

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