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東部ハリコフ州 ロシア、攻撃激化 ウクライナ、拠点構築急ぐ【ウクライナ侵攻】

 【キーウ共同】ロシアが3月以降、自国国境沿いのウクライナ東部ハリコフ州に対する攻撃を激化させている。ウクライナはロシア軍が5月末か6月上旬に大規模攻勢を仕掛ける可能性があると警戒。ハリコフ方面が標的になるとの見方もあり、防衛拠点の構築を急ぐ。
 ゼレンスキー大統領は9日、ハリコフ州を訪れ国境近くの防衛拠点を視察した。塹壕(ざんごう)が張り巡らされた拠点には、戦車の障害物として「竜の歯」が設置され、進軍を阻む溝が掘られていた。
 ゼレンスキー氏は「ロシアはハリコフと周辺から人々を追い出すために何でもやろうとしている」と述べ、備えを万全にしていると強調した。
 ウクライナ第2の都市ハリコフを州都とするハリコフ州は伝統的に機械産業が盛んで、侵攻前は国内経済をけん引する地域だった。ロシア軍は2022年、ハリコフ市郊外まで進軍したものの、ウクライナ軍が撃退し国境近くまで奪い返した。
 ただ今年に入り、ロシアはミサイルや無人機などでハリコフ攻撃の頻度を高めた。3月からは特に激化させ、ハリコフ市だけで10回以上攻撃した。4月も住宅地などへの攻撃で死傷者が相次ぎ、電力インフラに甚大な被害が出て停電が起きた。
 ハリコフ市はロシア国境から約30キロの距離にあり、ミサイルや大砲が発射されてから着弾までの時間が短く、迎撃が難しいとされる。米誌エコノミストは今月、ロシア軍はハリコフ市を「民間人が住めない地域」にしようと決意したとの軍事筋の話を伝えた。

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