クリミアでロシア大型揚陸艦爆破　ウクライナ、巡航ミサイルで攻撃

　【キーウ共同】ウクライナ空軍のオレシチュク司令官は２６日、ロシアが２０１４年に併合した南部クリミア半島南東部フェオドシヤで、ロシア軍の大型揚陸艦ノボチェルカスクを爆破したと通信アプリで発表した。昨年、沈没させた黒海艦隊旗艦のミサイル巡洋艦モスクワに次ぐ戦果だと強調した。ウクライナ軍によると、攻撃は巡航ミサイルで実施した。

ウクライナ南部クリミア半島で演習に参加するロシア軍の大型揚陸艦ノボチェルカスク＝２０１６年９月（タス＝共同）

　ロシア国防省は２６日、同日未明にウクライナ軍のミサイル攻撃でノボチェルカスクが損傷したことを認めた。その一方でロシア側が応戦し、ミサイルを発射したウクライナ軍のスホイ２４戦闘爆撃機２機を撃墜したと表明。揚陸艦損傷の被害程度には触れていない。
　ロシアが併合後のクリミアに創設した「クリミア共和国」のアクショーノフ首長は２６日、フェオドシヤへの攻撃で港湾周辺の住宅などが損傷し１人が死亡、２人が負傷したと明らかにした。付近の鉄道輸送にも支障が出た。
　オレシチュク氏は通信アプリで「ロシアの艦隊はどんどん縮小している。空軍パイロットと繊細な任務に関わった皆に感謝する」と述べ、暗闇の中で大規模な爆発が起きる映像を投稿した。
　英ＢＢＣ放送によると、黒海艦隊司令部があるクリミア半島のセバストポリがウクライナ側からの度重なる攻撃を受け、艦隊の一部がフェオドシヤに退避していた。ノボチェルカスクは、昨年３月にもロシアが占領するウクライナ南部ザポロジエ州ベルジャンスクの港湾で軍装備を運搬中に攻撃を受けた。