テーマ : ウクライナ侵攻

中東欧13カ国枠組みに日本参加 ウクライナ支援と復興で連携へ

 【ベルリン共同】バルト3国のリトアニアの首都ビリニュスで11日、バルト海、アドリア海、黒海に囲まれた中東欧地域の13カ国による協力枠組み「三海域イニシアチブ(3SI)」の首脳会合が開かれ、日本を戦略的パートナーとして承認した。3SIはエネルギーや運輸、デジタルのインフラ整備を推進しており、ウクライナの支援や復興で連携が注目される。

記者会見で発言するウクライナのゼレンスキー大統領=11日、リトアニア・ビリニュス(AP=共同)
記者会見で発言するウクライナのゼレンスキー大統領=11日、リトアニア・ビリニュス(AP=共同)

 戦略的パートナーの米国とドイツ、欧州連合(EU)欧州委員会に日本が加わった。インフラ整備での商機やウクライナの復興事業への貢献を見込む。中国が海洋進出を強めるインド太平洋地域への欧州の関与強化を引き出す狙いもある。
 首脳会合で採択された共同声明は「日本の関与により、グローバルなサプライチェーン(供給網)やインド太平洋地域とのつながりが強化される」と指摘した。
 会合にはウクライナのゼレンスキー大統領も出席し、ロシアの空爆から防衛するための防空システムの追加供与を求めた。
 3SIは2015年にポーランドとクロアチアの主導で発足した。いずれもEUに加盟しているバルト3国やオーストリア、ハンガリー、チェコなどが参加。昨年からウクライナとモルドバが準参加国となっている。
 22年2月から続くロシアのウクライナ侵攻で、この地域の貧弱なインフラやロシアへの経済依存が問題として顕在化し、中東欧を中心に南北欧州をつなぐ3SIは注目を集めている。

いい茶0

ウクライナ侵攻の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞