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日本、ウクライナ 経済交流活発化 交通インフラ復旧、風力、農業 首都キーウに10社訪問団 沼津の企業も参加

 【キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナと日本との経済交流が活発化してきた。総合商社や中小メーカー、スタートアップ企業計約10社の代表者が20日にキーウ(キエフ)を訪問し、ビジネスマッチングを目的とした会合に参加。ウクライナ側からは、交通インフラ復旧や風力発電、農業分野での協力に強い関心が寄せられた。

ウクライナ・キーウで経済省高官らと会談する日本企業の代表者ら(右列)=20日(共同)
ウクライナ・キーウで経済省高官らと会談する日本企業の代表者ら(右列)=20日(共同)

 日本の訪問団はウクライナ政府で復興の旗振り役のスビリデンコ第1副首相兼経済相やクブラコフ副首相兼インフラ相ら政府要人とも会談。スビリデンコ氏は海外から民間投資を呼び込み、合弁事業の立ち上げ促進が重要との認識を示した。
 参加したIHIの松野憲司理事は、破壊された道路や大型橋の再建需要があると指摘。発電や製鉄分野でも協力の余地があると語った。ウクライナ側の需要を把握し、いち早く実行することが重要と強調した。
 天然由来の界面活性剤製造を手がけるアライドカーボンソリューションズ(沼津市大諏訪)の山縣洋介代表取締役は「ウクライナは農業が盛んで、菜の花やヒマワリ、トウモロコシといった原料が豊富だ」と期待を示す。将来的にウクライナでの生産も視野に入れているという。
 海外の寒冷地域での風力発電事業の実績がある駒井ハルテックの駒井えみ常務は、300キロワットの中型風力発電機の需要調査をしており、現地のエネルギー会社と実現に向けた協議を重ねていると話した。
 訪問団は、辻清人外務副大臣と岩田和親経済産業副大臣に同行。両政府は、来年2月に日本で開催される「日ウクライナ経済復興推進会議」に向け、官民で連携して準備を進めている。

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