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ウクライナ支援に6千億円 首相、G7で対ロ追加制裁も表明

 岸田文雄首相は6日夜、先進7カ国(G7)首脳によるテレビ会議を開催した。ロシアの侵攻が続くウクライナを巡り、復旧・復興と世界銀行の融資への信用補完で総額45億ドル(約6600億円)規模の追加支援の用意があると表明。対ロ制裁の迂回に関与した疑いのある第三国の団体を年内に制裁対象に追加する方針も明らかにした。会議後、首脳声明を発表した。

G7首脳によるテレビ会議に出席した岸田首相=6日、首相公邸(内閣広報室提供)
G7首脳によるテレビ会議に出席した岸田首相=6日、首相公邸(内閣広報室提供)
岸田文雄首相
岸田文雄首相
G7首脳によるテレビ会議に出席した岸田首相=6日、首相公邸(内閣広報室提供)
岸田文雄首相

 会議にはウクライナのゼレンスキー大統領も参加し「ロシアは自由世界の結束が崩れることを望んでいるだろう」と述べ、支援継続を訴えた。G7首脳は、ウクライナ支援と対ロ制裁の継続で一致した。首相は来年1月からロシア産ダイヤモンドの直接輸入を規制する考えも示した。
 イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続く中東情勢に関し、首相は人道状況の深刻化を憂慮。全ての当事者に国際法の順守を求める重要性を強調した。再び戦闘休止が実現することに期待感も示した。G7首脳は声明で、衝突回避やパレスチナ自治区ガザへの人道支援継続などを確認した。
 経済安全保障について、首相はG7の連携が進展したと指摘。中国を念頭に、経済的威圧への対応や、サプライチェーン(供給網)の強靱化などの面で連携を強める必要があるとした。気候変動では、原子力を含むクリーンエネルギーの導入や、産業分野の脱炭素化を進めると述べた。
 首脳声明で、今月1日のデジタル・技術相のオンライン会合で、生成人工知能(AI)に関する国際ルールに合意したことを歓迎した。ルール作りは日本がG7議長国として主導する枠組み「広島AIプロセス」で議論してきた。
 会議は、日本が議長国を務めた今年の締めくくりとして実施した。

 岸田文雄首相の先進7カ国(G7)首脳テレビ会議での発言ポイントは次の通り。
 一、総額45億ドル(約6600億円)規模のウクライナ追加支援を表明。
 一、対ロシア制裁の迂回に関与した疑いのある団体を年内に制裁対象に追加。来年1月からロシア産ダイヤモンドの直接輸入規制を導入。
 一、ガザの人道状況の深刻化を憂慮。全ての当事者に国際法の順守を求める重要性を強調。
 一、中国を念頭に、経済的威圧への対応や、供給網の強靱化で連携強化が必要。

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