テーマ : ウクライナ侵攻

ウクライナ東部で攻撃激化 「プーチン氏選挙前に戦果」見方

 【キーウ共同】ウクライナ東部ドネツク州の検察は15日、ロシア軍が同州セリドボの住宅地をミサイル攻撃し、1人が死亡したと発表した。ゼレンスキー大統領は14日のビデオ演説で、ドネツク州で攻撃が特に激化していると指摘した。

15日、ロシアのミサイル攻撃で破壊されたウクライナ東部ドネツク州セリドボの住宅(ロイター=共同)
15日、ロシアのミサイル攻撃で破壊されたウクライナ東部ドネツク州セリドボの住宅(ロイター=共同)

 ロシアのプーチン大統領は12月前半に次期大統領選への出馬表明をすると見込まれている。ゼレンスキー氏はプーチン氏が表明前に戦果を示すため、ドネツク州に部隊を投入しているとの見方を示し、ロシア軍の側に多くの戦死者を出そうとしていると訴えた。
 一方、南部ヘルソン州のロシア側行政府の知事サリド氏は15日、ロシアが支配するドニエプル川東岸にウクライナ軍部隊が渡河したと認めた上で、ロシア軍が包囲し、集中攻撃していると通信アプリで発信した。サリド氏はウクライナ側が渡河した大隊1個半以上を失っていると主張した。
 ウクライナのイエルマーク大統領府長官は13日、訪問先の米国でロシアのウクライナ侵攻について「来年は決定的な年になる」と述べ「転換期」を迎えると指摘した。米ブルームバーグ通信が伝えた。
 米国では共和党支持者を中心にウクライナ支援に懐疑的な声が上がっており、来年の米大統領選を控えウクライナには焦りがある。
 イエルマーク氏はワシントンのシンクタンク、ハドソン研究所で講演した。ウクライナ軍がドニエプル川の東岸に拠点を築くなどし、反転攻勢が進んでいると強調。米欧に対ロシア制裁強化とウクライナへの武器供与を求めた。
 英誌エコノミストは13日、侵攻は今後5年続くと西側諸国の外交官が見ていると報じた。ロシア、ウクライナ両国とも降伏せず、膠着を打開することもできないためだという。

いい茶0

ウクライナ侵攻の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞