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殉職看護師の志継ぐ 静岡市立病院で空襲犠牲者慰霊式 誓いのキャンドル

 静岡市立静岡病院(葵区追手町)は20日、1945年6月の静岡大空襲で犠牲になった患者と看護師を追悼する慰霊式と継灯式を同病院で開いた。看護師や病院職員らが参加し、殉職した先輩たちの志を受け継ぐことを誓った。

明かりのともったキャンドルを手に、看護の道への思いを新たにした新人看護師=静岡市葵区の市立静岡病院
明かりのともったキャンドルを手に、看護の道への思いを新たにした新人看護師=静岡市葵区の市立静岡病院
慰霊碑に花を手向ける看護師=静岡市葵区の市立静岡病院
慰霊碑に花を手向ける看護師=静岡市葵区の市立静岡病院
明かりのともったキャンドルを手に、看護の道への思いを新たにした新人看護師=静岡市葵区の市立静岡病院
慰霊碑に花を手向ける看護師=静岡市葵区の市立静岡病院

 慰霊式には約40人が参列し、1人ずつ慰霊碑に花を手向けた。小野寺知哉病院長は「戦禍で尊い命をささげた看護師たちはどれだけ怖く、熱く、痛かっただろうか」と殉職看護師に思いをはせ、「患者やスタッフに優しい病院として、思いを継いでいきたい」と追悼の言葉を述べた。
 当時、仲間を失いながらも患者や被災者の治療を続けた関係者の志を引き継ぐ継灯式には、新人看護師46人が参加した。青山治子看護部長らからキャンドルを受け取り、「看護の心を受け継ぎ、未来につなげていくことを誓います」と宣言した。柴朝香さん(21)は「私たち戦争を体験していない世代が亡くなった人や先輩たちの思いを継ぐことが大切」と話し、田沢萌海さん(21)は「患者や家族と向き合い、安心して生活してもらえる看護師になりたい」と意気込んだ。
 静岡大空襲は45年6月19日深夜から20日未明にかけて同市街地を襲い、約2千人が死亡した。当時、葵区屋形町にあった静岡病院も被災し、入院患者2人と看護師8人が犠牲となった。

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