テーマ : シニア・介護・終活・相続

「おいしい!プロジェクト」10年ぶり活動再開 嚥下障害予防 焼津の有志が力

 食べ物を飲み込むことが難しくなる「嚥下(えんげ)障害」の予防に取り組んできた焼津市内の有志でつくる「おいしい!プロジェクト」が、約10年ぶりに活動を再開した。保健師や言語聴覚士らに加え、地元の食品会社が参加。口腔(こうくう)機能を強化する体操を実践するほか、飲み込みやすい食品を紹介し、介護予防の観点から自らの口で食べ続ける重要性を訴えていく。

「あいうえお体操」を実践する参加者=焼津市宗高の大井川公民館
「あいうえお体操」を実践する参加者=焼津市宗高の大井川公民館
紹介された嚥下食の商品
紹介された嚥下食の商品
「あいうえお体操」を実践する参加者=焼津市宗高の大井川公民館
紹介された嚥下食の商品


 同プロジェクトは2006年に発足した。嚥下障害予防を目的に考案した「あいうえお体操」を指導したり、飲み込みやすい嚥下食を開発したりしてきた。メンバー各自の所属部署が変わるなどの事情から近年は活動休止状態だったが、メンバーの市職員が一人暮らしの高齢者が食べることをおろそかにしがちな傾向に気付き、「口腔ケアの必要性をもう一度訴えるべき」と活動再開を決意した。
 当時のメンバーに声をかけ、歯科衛生士、社会福祉士、地元の「マルハチ村松」が製造する介護食の卸売子会社の社員が集まった。
 復活第1弾として、19日に大井川公民館(同市宗高)で開かれた健康教室に参加した。会場内の高齢者は言語聴覚士の五十嵐明美さんの指導で、口を大きく開けたり、前に突き出したりする「あいうえお体操」を実践したほか、マルハチ村松が製造するマグロなどを使った嚥下食のサンプル品を無料で持ち帰った。
 五十嵐さんは「自分で考えながら口を動かすことで認知症予防にもつながる」と強調する。プロジェクトの活動は本年度、あと2回ほどの実施を予定する。
 (焼津支局・福田雄一)

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