テーマ : シニア・介護・終活・相続

障害者雇用のつなぎ役 アイエスエフネット(東京都)/渡辺幸義社長【キーパーソン】

 企業に障害者を紹介し、障害者が勤務する「サテライトオフィス」を貸して、就労後の支援まで行うサービス「チャレンジドオフィス」を沼津市で展開する。障害者の就労訓練を担う施設と、障害者を雇用したい企業をつなぎ、まずは県東部の100人の安定雇用創出を目指す。

渡辺幸義社長
渡辺幸義社長

 -サービス開始理由は。
 「障害者の就労支援施設は企業とのつながりがなく、訓練した人材の輩出先がなかった。ITサービスを通じて企業とのつながりがあるわれわれが、就労という『出口』を代行する。障害者の法定雇用率が拡大し、企業側も対応を迫られているが、雇用の方法が分からない企業も多い。両者をつなぐ役割を果たす。沼津を事業エリアに選んだのは地元愛から」
 -サテライトオフィスを貸し出す目的は。
 「障害者を継続雇用してもらうための企業誘致の場だと考えている。雇用された障害者がオフィスにいれば、いつでも迅速に支援ができる。企業や従業員が互いに助け合い、情報交換できるのもメリット。現在入居している4社は、ほとんどが上場企業。4社で合計十数人を雇用している」
 -今後の展望は。
 「(現在は同じフロアに5社分ある)サテライトオフィスを段階的に増やし、当面は10社分を確保する。企業に求められることが多いため、次は沼津駅前で探している。配慮すれば働くことができる障害者は潜在的に多く、大企業のニーズも大きい。沼津で成功させた後は、このモデルを全国に広げて地方の障害者の安定雇用につなげたい」

 わたなべ・ゆきよし 日本ヒューレット・パッカードを経て2000年にアイエスエフネットを創業した。沼津市出身。59歳。

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