御殿場支局 矢嶋宏行
やじま・ひろゆき 1986年、神奈川県生まれ。2010年入社。整理部、浜松総局、細江支局を経て御殿場支局。寒い御殿場で温かい話題を探しています。野球少年でしたが、3人の子どもはサッカー好きに。人生と家庭に彩りを添えようと華道に挑戦中。
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ボッチャやペタンク、モルック… ニュースポーツを体験 御殿場
欧州発祥のニュースポーツを体験できる「ベンチャースポーツフェスタ」が11日、御殿場市印野の富士山樹空の森で開かれた。 目標球に目掛けてボールを投げ近さを競うボッチャとペタンク、得点が書かれたピンを倒して50点を目指すモルックなど4競技の体験コーナーが設けられた。来場者は年齢別の日本記録更新に挑んだり、仲間同士で対戦したりして楽しんだ。 世界最古の球技とされるスポールブールのコーナーでは、同市を拠点に活動する日本代表監督兼選手の豊田想さんのアドバイスを受け、金属のボールを目標球に向けて投げた。 豊田さんが代表を務めるブールスポーツ御殿場が競技の認知度向上を目的に開催した。
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わらじみこし威勢良く 富士登山者の安全祈願 御殿場で3年ぶり「祭り」
富士登山の最盛期に登山者の安全を祈願する「御殿場わらじ祭り」(実行委主催)が7日、御殿場市で行われた。新型コロナウイルス禍の影響で3年ぶりの開催。わらじをご神体にしたみこしが市中心部を進んだ。 市内ではかつて富士登山に欠かせないわらじの生産が盛んだったことに由来する行事。みこし団体のメンバーが、1対のわらじを載せたみこしを担いだ。富士山御殿場口登山道の起点の新橋浅間神社を出発し、歩行者天国を威勢良く練り歩いた。 富岳太鼓のメンバーが台座を含め高さ3776ミリメートルの大太鼓「富士山」を打ち鳴らして続いた。わらじを編むのにたけた女性は良縁に恵まれるとの逸話にちなみ、良縁成就も祈願した。
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なめらか限界追求「とろりんぷりん」 御殿場のホテルが発売
御殿場市新橋のホテル「ザ・ゴテンバカン」は6日までに、地元産の卵を使った「とろりんぷりん」を開発し、販売を始めた。形を崩さず、なめらかさの限界を追求した。 地元産の「御殿たまご」と牛乳、2種類の生クリームを混ぜた。食材の配合や焼き方を変え、100回近く試作を重ねた。上部には甘めの、底部には苦みのあるキャラメルソースを敷き、味の変化を楽しめるようにした。 ホテルは市の玄関口のJR御殿場駅前に位置する。開発したパティシエの長内大輔さん(46)は「まずは地元に愛され、将来的には御殿場の定番土産にしたい」と話している。 エスプレッソをブレンドしたモカ味もある。1個400円(税込み)。
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かき氷 手作りあんこたっぷり 駿河小山駅前で販売
小山町小山の駿河小山駅前交流センターはこのほど、自家製のあんこをのせたかき氷の販売を始めた。 厨房(ちゅうぼう)担当の尾崎美智江さんが2日間かけて煮たつぶあんを、練乳とシロップをかけた氷の上にのせた。スタッフの岩田淳一さんは「暑い日の食後に食べると涼しくなる」と勧める。 1杯400円(税込み)。9月中旬ごろまで提供する予定。
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ホコ天ぶらり夏満喫 御殿場市中心部でまつり、7日夜も
御殿場市中心部で6日、3年ぶりとなる「御殿場夏まつり歩行者天国」(実行委主催)が始まった。多くの人が家族や友人と繰り出し、夏の思い出をつくった。7日まで。 初日は市役所北交差点から杉原交差点までの約1・3キロが会場となり、飲食などの露店約60店舗が並んだ。甚平や浴衣姿の人が行き交い、久々の祭り気分を味わった。 市の観光イメージガール「富士娘」や米海兵隊キャンプ富士のカラーガード隊、民踊グループなどがパレードし、会場を盛り上げた。マスク着用を繰り返し呼び掛けるなど新型コロナウイルス対策を徹底した。 7日は午後5~9時、湯沢交差点から米山モータース前の約750メートルで行われる。約170店
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富士岡中が優勝 御殿場でJC旗争奪中学校野球大会
第15回JC旗争奪中学校野球大会が6日、御殿場市東運動場で開かれた。合同チームを含め同市と小山町の4チームがトーナメント戦を行い、富士岡中が頂点に立った。 3年生が引退し新チームになってから初の大会。選手たちは引き締まった表情でグラウンドに立ち、気迫のこもったプレーを見せた。 中学で野球を始め、初めての大会出場という選手もいた。仲間や保護者の激励を受けて奮闘した。 決勝は富士岡中が西中・南中を6-5で破った。
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登山者の拠点建設進む 富士山須走口5合目に情報センター 小山町「誘客好機」
小山町の富士山須走口5合目で、インフォメーションセンター(仮称)の建設が進んでいる。来年、オープンする予定。長年設置を求めてきた町は「須走口にとって大きなチャンス。有効活用し、誘客につなげたい」と期待を込める。 環境省が平屋建て117平方メートルの建物を建設している。今年11月に完成予定。町が管理運営を担い、周辺の見どころや登山情報を伝える。 町によると、構想が浮上したのは2016年ごろ。富士山の世界遺産登録を受け、登山者の拠点となる「ビジターセンター」設置を国に要望した。当初は東京五輪・パラリンピックに合わせ20年のオープンを見込んだ。 だが、国立公園内に位置するため関係機関の調整に
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「全中 自分信じ走る」 女子800出場の千葉さん(御殿場富士岡)市長訪問
全国中学校体育大会の陸上女子800メートルに出場する御殿場市立富士岡中3年の千葉真佳さんが4日、勝又正美市長を市役所に訪ねた。「今までやってきたことに自信を持って、自分を信じて走り切りたい」と初の全国舞台への決意を語った。 7月の県大会で2分16秒49の自己ベストを記録し、全国大会参加の標準記録を突破した。2年生の時に全国大会を意識したという千葉さんは「タイムが上がらず諦めそうになった時、周りの人が支えてくれた」と感謝を口にした。 競技は8月18、19の両日、福島市で行われる。8日に岐阜県で開かれる東海大会にも出場する。 (御殿場支局・矢嶋宏行)
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小1~4年野球 16チーム熱戦 御殿場
小学1~4年生でつくるチームが出場する野球大会「スーパージュニア耀平杯」がこのほど、御殿場市山之尻の高根ふれあい広場で開かれた。 県東部の16チームがエントリーし、トーナメント戦を行った。清水町少年野球団が優勝した。 選手たちは積極的に声を出してチームを鼓舞し、元気良く白球を追いかけた。多くの保護者が試合を見守り、好プレーには敵味方関係なく拍手を送った。 普段は出場機会に恵まれない下級生の活躍の場をつくろうと、県野球連盟御殿場支部(高森茂生支部長)が主催した。18回目。
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大正ロマン×穏やか音楽 13日、小山・豊門公園でイベント 企画の徳島さん「ゆったり過ごして」
小山町藤曲の豊門公園で13日、野外音楽イベント「豊門メローガーデン」が開かれる。大正ロマンを醸す公園に合う、スローテンポな曲調のミュージシャンらが出演する。企画したピーシィズ(同町)代表の徳島陽介さん(37)は「心地いい音楽を聞きながらゆったりとした時間を過ごしてほしい」と話す。 徳島さんが東京でDJをしていた時に知り合った仲間に声を掛け、ジャズやソウルなど多ジャンルのミュージシャンら8組ほどの出演が決定。キャンドルで装飾したステージでパフォーマンスする。 かつて富士紡績の保養施設だった公園は、町の事業でリニューアルされた。住民の憩いの場や新たな産業拠点になると考えた徳島さんは3月に公園
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御殿場市 小中学校など給食費を補助 物価高騰で
御殿場市は2日までに、小中学校と幼稚園、保育施設の給食費を補助する方針を固めた。物価高騰に伴う上昇分を補塡(ほてん)する。保護者に負担をかけず、給食の量や栄養価を維持する。市議会9月定例会に提出予定の一般会計補正予算案に関連経費を盛り込む。 私立幼稚園や保育施設については、食材費や給食委託費の上昇分を、元の費用の10%を上限に補助する。 学校給食課によると、小学校の給食費(材料費)は1食290円と設定しているが、5月以降の実費は超過しているという。 市は子育て支援の一環で学校給食費の4分の1を補助している。
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小山町110年「今後も発展」 町制施行記念式典
小山町は1日、町制施行110周年記念式典を町総合文化会館で開いた。式に続き、1912(大正元)年に六合村と菅沼村が合併し町が誕生してから今日までの記録映像が放映された。出席者は町の歴史を振り返り、今後の発展を誓い合った。 池谷晴一町長は式辞で「さらに輝かしい歴史を刻み続けるために、積極的にまちづくりに取り組む」と述べた。相原弘昌さん(80)=小山=と渡辺光子さん(72)=大御神=を町政功労者として表彰した。相原さんは町国民健康保険事業の運営に関する協議会会長などを務め、社会福祉と民生の安定に寄与した。渡辺さんは町文化連盟会長などを歴任し学術や文化の進展に貢献した。町政運営のため金品を寄付し
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太鼓、ばちさばき華麗に 御殿場・富士山樹空の森でまつり
全国の和太鼓奏者が集う「第35回富士山太鼓まつり」(実行委主催)が30、31の両日、御殿場市印野の富士山樹空の森で開かれた。一人打ちコンテストと、全国高校生太鼓甲子園の2本立て。出演者は富士山を背にしたステージから勇壮な音色を響かせた。 一人打ちコンテストには52人が参加した。台座を含め高さ3776ミリ、重さ3トンの和太鼓「富士山」で、華麗なばちさばきを披露した。 太鼓甲子園には飛龍高など10校が出場し、パワフルなパフォーマンスを繰り広げた。プロの奏者らが審査員を務め、演奏技術や礼節などを評価した。 3年ぶりの開催。会場には、ご当地グルメを販売するブースが並んだ。入り口で検温し、各所に
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e―bike試乗楽しむ 五輪1年、写真展示も 小山町
小山町は30日、自転車ロードレース会場になった東京五輪のレガシーイベントを同町大御神の富士スピードウェイで行った。大会を思い出す機会をつくり、自転車の普及を推し進める目的。 電動アシスト付きスポーツバイク「eーbike」の試乗コーナーでは、訪れた人たちが独特の加速感を体験した。 大会の写真や映像が展示、放映され、来場者が1年前の興奮や感動を思い返した。 新型コロナウイルス感染拡大を受け、一部のプログラムを取りやめた。 (御殿場支局・矢嶋宏行)
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自転車五輪コース快走 東京→小山115キロ 選手ら住民と交流
東京五輪・パラリンピックから1周年を記念し、自転車ロードレースの五輪コースを走る「レガシーサイクリング」が30日、開かれた。大会関係者や選手ら30人が、各地で住民と交流しながら本県など4都県を走行。御殿場市を経由し、小山町の富士スピードウェイ(FSW)にゴールした。 大会組織委員会で会長を務めた橋本聖子さんが発案した。橋本さんはFSWで開かれたフィニッシュセレモニーで、「素晴らしいコース。これからも皆さんにかわいがり、育てていただきたい」と話した。「開催を信じ待っていた皆さんの力があったからこそゴールを迎えることができた」と異例続きだった祭典を振り返った。 橋本さんや五輪男子ロードレース
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バレーボール 東レアローズ選手が教室 御殿場・小山の小中学生
バレーボールVリーグの東レアローズの選手が講師となるバレーボール教室がこのほど、御殿場市体育館で開かれた。同市と小山町の4チームに所属する小中学生105人が参加し、上達のこつをつかんだ。 峯村雄大主将や東京五輪に出場した李博選手らが講師を務めた。子どもたちは「レシーブは肘と肘をくっつけてしっかり伸ばす」などとポイントを聞き、レシーブやアタックの練習を繰り返した。 選手を交えてミニゲームも行った。北郷バレーボールクラブの加藤あかりさん(成美小6年)は「いい勉強になった。選手とゲームができて楽しかった」と笑顔を見せた。 市バレーボール協会と御殿場総合サービスグループが主催した。教室の後はサ
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富士山麓の難工事6年半 新東名・湯船原トンネル貫通 小山で式典
中日本高速道路が小山町で建設していた新東名高速道の湯船原トンネルが貫通し、28日にトンネル内で貫通式が開かれた。富士山麓特有の環境が影響し、工事は「困難を極めた」(同社)。関係者が貫通を祝い、トンネルを含む区間の早期開通に期待を寄せた。 トンネルは上り1598メートル、下り1604メートル。2016年1月に着工し、西側(名古屋側)から掘削を進めた。富士山噴火で噴出したスコリアが多い地盤の変状や湧水がたびたび発生。天井の補強を入念に行うなど慎重に作業を進めた。 式には町や地元関係者ら約130人が出席した。「貫通の儀」で池谷晴一町長らがスイッチを押すと、貫通点付近をふさいでいた幕が下がり、ト
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小山高の4生徒 全国大会へ抱負 町役場を訪問
7~8月の全国大会に出場する小山高の生徒4人がこのほど、池谷晴一町長を町役場に訪ね、抱負を語った。 全国高校ダンスドリル選手権(29日~、東京都)ヒップホップ女子部門スモール編成の部に出場するダンス部からは、部長の3年山下純奈さんと副部長の3年吉田優衣奈さんが訪れた。山下さんは「今までの練習を信じて全力で踊る」、吉田さんは「全国優勝できるよう笑顔で楽しんで踊る」と意気込んだ。 定時制4年でソフトテニス部の赤井悠輝さんと秋月優弥さんは、全国高校定時制通信制体育大会ソフトテニス大会(8月8日~、千葉県)の個人戦と団体戦に出場する。赤井さんは「爪痕を残して帰る」、秋月さんは「実力を出せるよう万
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ワクチン接種 3人キャンセル 小山、電源故障で使用不能
小山町は28日、保管庫の電源トラブルにより新型コロナウイルスワクチンが使えなくなった影響で、町民3人が接種予約をキャンセルしたと明らかにした。希望していたファイザー製を接種できなくなったため。 トラブルでファイザー製の在庫はゼロになった。町はファイザー製の接種を予約していた80人のうち18歳以上にモデルナ製への変更が可能か尋ね、60代1人と70代2人が同意しなかった。 トラブル発生後に予約しようとしたものの、ファイザー製がないと聞いて見合わせた人もいるという。 モデルナ製を接種できない18歳未満には、県内他市町からファイザー製の提供を受ける。 トラブルは16日正午すぎに発生したとみら
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記者コラム「清流」 独自通貨で地域動かせ
御殿場市内のみで利用できるデジタル通貨「富士山Gコイン」が始動した。記事執筆の参考にしようと、スーパーで利用した。チャージや支払いはスマホを数回タッチしてQRコードを表示するだけ。とてもスムーズだった。 当面は普及が課題だ。支払いに利用できる店舗を増やすなど利便性を高めてほしい。 Gコインは通常、チャージ額の1.5%のポイントが付与されるが、還元率だけで比べればよりお得なサービスはある。持続可能な通貨にするには還元率以外で優位性を確保する仕組みが求められる。 市は地域課題解決につながる活動に対しポイントを付与する予定で、独自性を発揮できそう。Gコインが単なる決済サービスではなく、地域活
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御殿場にウクライナ避難者5人 生活スタート「富士山が美しい」
ウクライナからの新たな避難者5人が27日までに御殿場市での生活をスタートさせた。同日、市役所で勝又正美市長と面会し「富士山が美しい」「コンパクトで居心地がいい」と御殿場の印象を語った。同市で生活する避難者は9人になった。 新たに生活を始めた5人は女性で、首都キーウや近郊から逃れた。マリナさん(45)と娘のマルタさん(20)、インナさん(37)、オルガさん(24)、ミロスラバさん(50)。先に同市で生活を始めたインナさん(35)とつながりがあり、御殿場を選んだ。市営住宅で生活する。 市長と面会した5人は日本語で自己紹介し、受け入れに感謝を示した。インナさんは「苦しみと悲しみを共有してくれて
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オリパラ未来へつなぐ モザイクアートで表現 開催1年で御殿場市
御殿場市が東京五輪・パラリンピックから1周年を記念して制作したモザイクアートが完成した。五輪開幕から1年に当たる23日、JR御殿場駅でお披露目した。市が舞台になった五輪自転車ロードレースの写真を背景に、スポーツへの思いを表明する市民らの写真を貼り合わせた。大会を振り返る機会をつくるとともに、スポーツの素晴らしさを伝える。 多くの住民が待ち受ける中、集団で疾走する選手の写真を背景に採用。その上に、「スポーツとは」「五輪・パラとは」などをテーマに集めた市民らの写真3400枚を並べた。縦1・8メートル、横3・6メートル。 勝又正美市長らが除幕した後、大会に携わった市民8人がスポーツに対する思い
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ラブピアノ♪弾きに来て 小山「道の駅すばしり」7月27日まで
小山町須走の「道の駅すばしり」にこのほど、ヤマハのアップライトピアノ「ラブピアノ」が設置された。27日まで、誰でも自由に演奏できる。 おやまアートビレッジ(実行委主催)の一環。5台のラブピアノのうち、イラストレーターの立川恵一さんと御茶の水美術専門学校の学生がデザインしたカラフルな1号機が置かれた。 町内では過去に3号機と4号機が設置され、遠方から演奏目的で訪れる人がいるほどの人気ぶりだった。今回は、富士山須走口に近く地場産品などを販売する道の駅すばしりを設置場所に選んだ。
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準高地 スポーツ合宿、誘客に力 小山・富士ざくらホテル
小山町須走の富士ざくらホテルがスポーツ合宿の誘客に力を入れている。コロナ禍で訪日外国人の需要が消失し、新たなターゲットに据えた。富士山麓の準高地という立地に加え、ニーズを捉えた設備やサービスも奏功し、箱根駅伝常連の大学駅伝部などを呼び込んでいる。 142室を設けた9階建てホテルの別棟に、ランニングマシンやバーベルなどを備えたトレーニングジムがある。同じ建物にはコインランドリーも。土産店だったスペースをリニューアルした。 2018年、訪日外国人向けのホテルとしてオープン。19年には客室稼働率が9割を超す盛況ぶりだったが、コロナ禍で客足は途絶えた。再建策を模索中、県東部でスポーツ合宿の受け入
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御殿場の芸術家 秀作並ぶ 市民会館で7月24日まで
御殿場市で活動する芸術家の作品を集めた「ごてんばの芸術家たち展」(御殿場市民会館、同市文化協会主催)が21日、同館で始まった。24日まで。 開館45周年記念事業。ごてんばアート作家協会の会員ら30人が手掛けた絵画、工芸、書、写真の秀作が並んでいる。 全国規模の美術団体「新生美術会」の勝間田英幸会長(川島田)の油絵「安寧」は、収穫を終えた水田を立体的に描いた。数々のコンテストで入賞歴のある勝又悦朗さん(中畑)の写真「のどが渇いたよ」は、自動販売機の前でペットボトル飲料を飲ませてもらう猿の愛らしい姿を写した。
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インド人誘客「好感触」 御殿場市観光協と現地旅行業者が意見交換
御殿場市観光協会はインドからの観光誘客を見据え、同国の旅行業者を招いた意見交換会を市内で行った。富士山などの観光資源や首都圏からのアクセスなどを紹介し、誘客の可能性について好感触を得た。同国の宗教事情に配慮した食事の提供が課題に上がった。 日本国内の旅行商品を企画し、インドの旅行会社2万社以上に販売する会社のディレクター、マニシュ・プラダンさんを招いた。中川一樹会長や時之栖の庄司政史社長らが意見を交わした。 プラダンさんはインドでも有名な富士山に近く、箱根や伊豆、富士五湖へのアクセスが良い点を高く評価。ゴールデンルートに組み込むことができると認めた。食事面に関し、当面はインド料理専門店か
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秋篠宮さま 選手激励 御殿場で全日本高校馬術開幕
秋篠宮さまは20日、御殿場市仁杉の市馬術・スポーツセンターを訪れ、第56回全日本高校馬術競技大会の開会式に出席された。入場行進する選手に拍手を送り、「この大会が皆さまにとって思い出に残るひとときになることを願っている」と激励された。 同大会の開会式に現地で出席されるのは2016年以来。午前10時5分ごろに到着し、川勝平太知事らの出迎えを受けて貴賓棟に入った。 開会式では「馬の気持ちをよく理解し、その能力を最大限発揮させるため、これからも一層技術を高めていただくことを願っている」と述べた。 午後には競技を観覧され、沼津市西野の県農業技術産学官連携研究開発センター「AOI-PARC(アオイ
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災害時の料理法実践 御殿場ママ活情報局 家庭の防災対策も紹介
御殿場市の子育て支援グループ「御殿場ママ活情報局」はこのほど、防災講座を市民交流センター「ふじざくら」で開いた。子育て中の母親や孫を持つ人が、地震から家族を守る方法を学んだ。ポリ袋を活用し、最低限の水と食料でできる料理を実践した。 同グループ防災事業担当の刈山祐江さんや市危機管理課職員が講師を務めた。ハザードマップの正しい見方や家庭でできる防災対策を紹介した。電気が復旧した時に発生する通電火災を防ぐため、停電時は家電のスイッチを切り、コンセントを抜くよう呼び掛けた。 参加者はサバ缶を使ってサバカレー作りにも挑戦。ポリ袋の中で材料を混ぜ、水を張った鍋に入れた。ご飯と、蒸しパンの材料を入れた
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東山旧岸邸(御殿場)入館者が急増 急逝安倍元首相しのぶ
参院選の街頭演説中に銃撃され死亡した安倍晋三元首相の祖父岸信介元首相の邸宅だった東山旧岸邸(御殿場市東山)の入館者が急増している。安倍氏ゆかりの名所として、遠方から来場する人も多い。 旧岸邸によると、13日と14日の有料入館者はいずれも150人を超え、普段の平日の2倍以上。14日に訪れた会社員斉藤美裕喜さん(36)=山梨県富士河口湖町=は「安倍さんと少しでも関わりのある場所に来たかった」と話した。市が設けた記帳所(無料)を目的に訪れ、その足で入館する人も多い。 安倍氏は幼少期から青年期に何度も岸邸を訪れたとみられる。旧岸邸が持つ岸氏の日記のコピー(非公開)には、安倍氏と近隣でゴルフをした
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ペピーノ、御殿場名物に 南米原産フルーツ 試験栽培、需要探る
御殿場市の農業芹沢直己さん(44)が、南米原産のフルーツ「ペピーノ」を試験栽培している。ビタミンCが豊富で機能性が高い。国内で商業栽培は行われていないとみられ「御殿場の名産品になれば」。主にジャムなどの加工品用の需要を探る。 同市のトマトハウスの一角に植えた約30株にテニスボールほどの大きさの黄色い実がなっている。芹沢さんは「ほんのり甘く、ショクショクした食感。南国系の風味が感じられ、おいしい。見た目もかわいい」。まずはペピーノ入りのアイスクリームを試す。漬物にも適しているとみて、農産物直売所に出荷するという。 ナス科の植物。芹沢さんによると、1980年代に国内に入ったが広がらなかった。
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駅前清掃に汗 御殿場西高サッカー部20人
御殿場西高のサッカー部員が11日、JR御殿場駅前で清掃活動を実施した。 市の一員だと実感し、まちづくりの当事者意識を高めるきっかけをつくろうという生徒の思いがきっかけ。市の顔である鉄道駅を実施場所に選んだ。 部員20人がロータリーのごみを拾ったり、階段をほうきで掃いたりした。居合わせた人に元気良くあいさつした。 来年3月まで各部活動が交代で取り組む。
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小山町の今、一冊に 2年ぶりガイド発行
小山町はこのほど、町の事業や制度などをまとめた「おやまガイド2022」を2年ぶりに発行した。 工業団地や集客施設などの開発事業、子育て支援や移住定住促進制度、福祉や介護施策を取り上げ「町の今が分かる」(地域振興課職員)。文化財、観光地、町出身の著名人も紹介している。 視察受け入れ時の資料として2018年に初めて製作した。視察が減少したため21年は作らなかった。 A4判24ページ。町役場の同課窓口で配布している。町ホームページで閲覧、ダウンロードできる。
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富士山「トレステ」開業 御殿場口に交流拠点 気象や登山情報発信
御殿場市の御殿場口新5合目では、交流拠点「マウントフジトレイルステーション(通称・トレステ)」がオープンした。開山期間中の日中、荒天時を除いてスタッフが常駐し、来訪者を迎える。スタッフの山口拓哉さん(40)は、久々の富士登山で正しい準備や装備を忘れている人が多いとみて、安全啓発に力を入れるという。 若手事業者らでつくる「富士山ツーリズム御殿場実行委員会」が運営する。1日3回、ツイッターで新5合目の天気と気温を発信する。必要に応じて山頂の気象情報も伝える。登山に必要な装備品を展示している。 ベンチ、手洗い場、御来光や箱根外輪山を望む展望台、自転車のメンテナンスができるサイクルステーションを
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富士山開山 今夏の盛況願う 須走口で開通式
小山町観光協会は、須走口5合目で開通式を開いた。行政関係者や山小屋経営者らが夏山の盛況を祈願した。 大森康弘副町長はあいさつで、登山初心者の増加と新型コロナウイルス禍を踏まえた安全配慮の必要性を指摘した。「登山者や関係者の安全を祈念する」と述べた。 観光案内所から古御嶽神社まで、冨士浅間神社の石橋良好宮司が登山道をおはらいしながら歩き、出席者が後に続いた。同神社前でテープカットした。
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工房カフェでほっと一息 御殿場・松岡別荘陶磁器館にオープン
元外務大臣の松岡洋右のコレクションを展示している御殿場市東山の松岡別荘陶磁器館はこのほど、館内にカフェ「とまり木」をオープンした。緑に囲まれ、落ち着いた雰囲気の店内で、新鮮なコーヒーを味わえる。SNSで知った人たちが詰め掛けている。 陶磁器の展示や絵付けの工房だったスペースを改装した。屋外を含めて17席を設けた。店内は暖色系の照明を使い、温かみのある空間にした。 コーヒーは7種類から選べる。いずれも焙煎(ばいせん)から2週間以内の豆を使い、香りと味を最大限引き出す。同市の人気店「ビケット」のパンを販売し、店内で味わえる。 松岡陽子館長(85)が、夫の志郎さん(故人)の好物だったアイスク
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富士山御殿場口「登りやすく」 新6合目の山小屋20年ぶり復活
富士山御殿場口新6合目の山小屋が20年ぶりに復活する。登山の起点となる新5合目から6時間にわたり休憩場所のない状況が解消される。玄人向けとされる御殿場ルートが「一気に登りやすくなる」と関係者は期待する。 標高2590メートルに位置する山小屋「半蔵坊」は約40平方メートル、宿泊定員12人。7合4勺(しゃく)の山小屋「わらじ館」を営む元警察官の橋都彰夫さん(63)=御殿場市=が運営する。 2011年からわらじ館を運営する橋都さんは、御殿場ルートを登りやすく環境に優しい道にしようと模索していた。4年前に「半蔵坊」の建物所有者が受け継ぎ手を探していると聞き、名乗りを上げた。20年間で建物を覆った
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子育て支援推進にダイドーと協定 御殿場市
御殿場市はこのほど、掲げている「真の子育て支援日本一」推進に向けた包括連携協定をダイドードリンコ中部営業部と結んだ。同社は市役所本庁舎玄関付近に子ども食堂支援自販機を設置。売り上げの11%を市内の子ども食堂運営のために寄付する。 自販機は情報発信機能も備える。商品を購入すると、「御殿場市は真の子育て支援日本一のまちを目指します」など勝又正美市長のメッセージが流れる。 市役所で締結式を開き、市長と貝元太部長が協定書に押印した。市長は「市民みんなで貧困対策ができる」、貝部長は「誰もができる支援の場になる」と意義を語った。 今後、同様の自販機の増設を目指す。同社は、食品を必要とする人に贈るフ
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御殿場企業の魅力 ガイダンスでPR
御殿場市合同企業ガイダンス(市雇用対策協議会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が7日、市民会館で始まった。8日まで。 市内に事業所を持つ14社がブースを構えた。採用担当者が訪れた人に自社の魅力や求める人材を説明した。その場で面接を実施する企業もあった。各社順番にオンラインでも説明を行い、遠方に住む学生らが参加した。 ハローワーク御殿場管内の有効求人倍率は1・5倍前後で推移している。周辺市町に比べて高く、企業の採用意欲は旺盛という。 8日は午前10時から午後3時。7日とは別の15社・団体が出展する。事前申し込みなしでも参加できる。問い合わせは市商工振興課<電0550(82)4683>へ。
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富士スピードウェイホテル 10月7日開業 小山町
トヨタ自動車グループのトヨタ不動産(名古屋市)は6日、小山町の富士スピードウェイ(FSW)隣接地に建設中の富士スピードウェイホテルを10月7日に開業すると発表した。 トヨタグループが開発するモータースポーツの体験型複合施設「富士モータースポーツフォレスト」の一翼を担う施設で、客室からサーキットや富士山を一望できるのが売り。吉川源太総支配人は記者会見で、レースの音や疾走感と富士山の静寂が融合する「唯一無二の場所」と語った。 日本初導入のハイアットのブランド「アンバウンドコレクション」のホテル。地上9階、地下1階建てで、別棟のヴィラを含め120室。「富士モータースポーツミュージアム」を併設す
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小山・須走まちづくり協議会 国の道路協力団体に 138号の美化評価
昨年12月に国土交通省から「道路協力団体」に指定された小山町の須走まちづくり推進協議会への指定証交付式が3日、同町で開かれた。 富士山の世界遺産登録を契機に始め、今年で8年目となる国道138号の景観向上美化活動の実績が認められた。指定期間は5年間。国交省沼津河川国道事務所の幹部から指定証を受け取った外川利光会長(須走地区区長会長)は「今後も活動を継続したい」と決意を述べた。 須走地区には世界遺産富士山の構成資産の須走口登山道と冨士浅間神社がある。交付式後の作業には小学生を含む約150人が参加し、道路の除草や植木の剪定(せんてい)、ガードレールの塗り替えに汗を流した。 道路協力団体制度は
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記者コラム「清流」 共感の観光地、御殿場に
御殿場は観光地ではない-。取材先で以前、こんな考えを聞いた。2020年度の観光交流客数約1029万人は静岡市に次ぎ県内2位。だが、観光客が訪れるのは一部の施設で「御殿場の中に観光地があるだけ」と指摘された。 休日にアウトレットや箱根外輪山にあるカフェを訪ねると、富士山を撮影する行楽客の姿を目にする。私たち市民には当たり前の光景を求め、何時間かけて来たのか-と、ちょっと誇らしい気持ちになる。一方、コロナ前には週末の渋滞や一部観光客のマナーが問題視されたのも事実だ。 御殿場ボランティアガイド協会のガイド養成講座をはじめ、地域の魅力を伝える人材の育成が進む。社会経済活動が活発化した時、来訪者と
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若者喜ぶ投票済証 御殿場高生がデザイン、堅いイメージ払拭
御殿場市選挙管理委員会は市役所本庁舎に設けた参院選の期日前投票所で、御殿場高生徒がデザインした投票済証を配布している。選挙のお堅いイメージを払拭する、明るいデザインが好評。受け取りは任意だが「過去の選挙より受け取る人が多く、想定以上に減りが早い」(担当者)という。 投票日の7月10日は市内全ての投票所で配る。生徒の一人、鈴木望加さんは「(受け取り時に)投票に来て良かったと思ってくれたらうれしい」と話す。 生徒に選挙への関心を高めてもらおうと、市選管が依頼した。生活創造デザイン科デザインコース3年生19人が、主に若年層が喜ぶデザインを考えて24種類を生み出した。 鈴木さんは心躍らせて投票
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SDGs「取り残さない世界」とは 川嶋あいさんら語る 御殿場
御殿場市と市内団体でつくる「御殿場SDGsクラブ」はこのほど、SDGsが目指す「誰一人取り残さない世界」実現の方法を考えるフォーラムを市民会館で開いた。同市が舞台の映画「旅のはじまり」の主題歌を歌うシンガー・ソングライターの川嶋あいさんらがトークショーを行った。 同作は、家庭環境に恵まれず自立に向けて奮闘する子どもと、子どもを支援する大人に密着したドキュメンタリー。 トークショーで川嶋さんは「楽しいことが待っているとすごい力になる。楽しいことを探し、身近な人に届けられる社会になれば」と語った。立場が異なる人の孤独を解消する方法を考える人が増え「希望のメッセージを発信する御殿場市になれば」
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米海兵隊104訓練 東富士演習場で8、9月実施へ
防衛省南関東防衛局は29日、米海兵隊の沖縄県道104号線越え155ミリりゅう弾砲実弾射撃訓練(104訓練)を8~9月に東富士演習場(御殿場市、裾野市、小山町)で実施する計画を明らかにした。 御殿場市で開かれた同演習場使用協定運用委員会で説明した。地元側は隊員の新型コロナウイルス対策や服務管理の徹底を求めた上で了承した。 同局によると、訓練は8月28日~9月6日のうちの8日間実施する。実施部隊は第12海兵連隊第3大隊で、人員は約330人。車両約70両、砲数6門。訓練前後は米海兵隊キャンプ富士(同市)に滞在する。 同局は隊員の休日の外出について、同キャンプ到着後14日間以上経過し健康状態に
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落下傘の場外着地「人為的ミス原因」 東富士演習場
今年4月、陸上自衛隊東富士演習場(御殿場市など)で落下傘降下訓練中の隊員が場外に着地した問題で、訓練部隊の陸上総隊は29日、降下の責任者である降下長と副降下長による人為的なミスが原因と明らかにした。同市で開かれた同演習場安全対策委員会で説明した。 陸上総隊によると、隊員を高度約3200メートルから落下させ、約1200メートルで落下傘を開き、場内に降りる計画で訓練を実施した。 訓練中、降下長が降下を中止させようとした際、本来すべき「降下中止」の合図(手信号)を忘れ、「航空機が再度旋回」の合図を出した。副降下長はこの手信号を「降下」の合図と見間違え、隊員に降下を指示した。副降下長は直後に見間
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静岡人インタビュー「この人」 豊田想さん 日本スポールブール連盟の会長を務める
フランス発祥で世界最古の球技「スポールブール」の普及や大会運営に当たる。日本代表選手兼監督でもあり、世界選手権に9回出場。2019年には世界6位になった。妻の実家のある御殿場市に移住後、同市で体験会やクラブチーム対抗戦を行う。さいたま市出身の43歳。 -どんな競技か。 「ソフトボールくらいの金属のボールをピンポン球ほどの目標球に目掛けて投げたり転がしたりする。目標球との近さを競う種目など6種目がある。世界の競技人口は100万人とされ、世界選手権には30カ国の選手が集う。南米や欧州で盛ん。日本国内の競技人口は50人程度で、毎月個人戦を行っている」 -競技との出会いは。 「高校まで陸上と
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御殿場市電子通貨 名称「富士山Gコイン」に 単位はダラー
御殿場市は27日、市内のみで使える電子通貨(デジタル地域通貨)の名称を富士山Gコイン、単位をダラーにすると発表した。7月20日に利用開始する。当初の取扱店舗は約100店になる見通し。 名称は市の象徴である富士山と、御殿場のイニシャルを組み合わせた。単位は米ドルに響きが似た方言を用いた。いずれも市民から募集し、123件の応募から親しみやすい案を採用した。 チャージして利用する。1ダラーは1円相当。地域通貨プラットフォームサービス「チーカ」のアプリか専用カードで決済する。 市はチャージの際に数%上乗せするなど利用促進策を検討している。8月に発行予定のプレミアム付き商品券を富士山Gコインで発
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五輪パラ選手村の木材活用 小山町役場のベンチ、受付台に
小山町は、東京五輪・パラリンピックの選手村で使われ、返却された町内産木材で役場窓口のカウンターとベンチを作った。大会レガシーの一つにしようと、木材の活用方法を公募。町民の目に触れる機会が多く、長く利用できるアイデアを採用した。23日、提案者への表彰式を町役場で開いた。 材料にしたのは、選手村の交流施設「ビレッジプラザ」の一部になった「富士山-金時材」の杉。全国から木材を借りて同プラザを建設する大会組織委の取り組みに町が協力、提供していた。 カウンターは2台作り、町役場2階の農林課と観光スポーツ交流課窓口に設置した。8台のベンチは公共施設に置く。いずれも同プラザで使われた証しの焼き印が入っ
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小山の工業団地 再び廃棄物発見 処理費不足の可能性
小山町は23日、町が開発した工業団地「新産業集積エリア」の地中から再び廃棄物が見つかり、処理に必要な予算が不足する可能性があると発表した。 新たに見つかったのは建築廃材のれんがやタイル計20立方メートル。現在、処理費用を精査している。不足する場合は町議会9月定例会に補正予算案を提出するという。 同エリアでは昨年9月に廃棄物が発見され、本年度一般会計予算に処理費1500万円を計上した。土地は民間事業者に売却済みだが、廃棄物があった場合は町が処理すると土地売買契約で定めていた。
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DX推進 御殿場市がリコージャパンと協定
御殿場市は23日、リコージャパンとデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に関する連携協定を結んだ。行政手続きのオンライン化やワンストップ化、デジタル地域通貨の普及に向けて支援を受ける。 勝又正美市長は締結式で「デジタル技術を活用して市民サービスを向上させ、SDGs未来都市にふさわしいまちづくりを進めたい」と述べた。市長と同社の仁井健二神奈川支社長が協定書に署名した。 市役所業務の効率化、市DX推進ガイドラインの策定運用にも同社の資源を生かす。 リコージャパンの親会社であるリコーの環境事業開発センターが市内にあり、協同して環境施策に取り組んできた。培った信頼関係を基に、自治体のDX
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御殿場小6年児童、市長に施策提案 住みやすいまち実現へ
御殿場市立御殿場小6年1組の児童が、住みやすいまちにするための方法を話し合い、勝又正美市長への提言をまとめた。22日に市役所に市長を訪ね、直接伝えた。防災をテーマにしたグループは、防災関係の資料にキャラクターを取り入れ、子どもも手に取りやすくするよう提案した。市長は「実施したい」と応じた。 社会科の単元「子育て支援の願いを実現する政治」の学習の一環。グループごとに分野を決め、市ホームページなどから情報を集めて現状を知った上で考えをまとめた。投票で選んだ防災、子育て、環境の3分野の提案を市長にぶつけた。 子育てのグループは、子育て家庭の最大の不安要因が「お金」であるとのデータを示し、子育て
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新図書館のアイデア次々 御殿場・玉穂小5年生提案
御殿場市立玉穂小5年生が16日、校区内にできる新しい市立図書館について考えるワークショップに取り組んだ。利用したくなる図書館にするための方法をグループごとに考えて発表した。「ゆったり本を読めるハンモックを設ける」「魚やカニを飼う」などユニークなアイデアが次々と飛び出した。 子どもたちはこれまでに、現在の市立図書館を見学し、新図書館の設計案の説明を受けた。この日は、本やインターネットで紹介されている国内外の魅力的な図書館を参考にしながら、グループの意見をまとめた。 5年2組の発表では、本を読みながら利用できる足湯を複数のグループが提案した。吹き抜けのあるスタイリッシュな空間の実現、飲食ス
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御殿場・神山自然公園 開園5周年で記念碑
御殿場市と地元住民が協働で整備し、管理運営している神山自然公園(愛称・笑顔の森、同市神山)が今春、開園5周年を迎えた。住民有志でつくる神山自然公園を育てる会(湯川雅史会長)は節目を記念して建設記念碑を設置した。14日、除幕式を開いた。 同公園は市内初の市民協働型公園として2017年4月に開園した。武藤禎一さんと八千代さん夫妻から用地の無償貸与を受け、設計から遊歩道整備などの施工まで多数の住民が参加して完成した。完成後は育てる会を中心に遊具や樹木を増やし、イベントを開催するなど、機能充実や利活用促進に取り組んでいる。 入り口付近に設けた記念碑は、公園開園の経過を説明文と写真で紹介している。
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記者コラム「清流」 大好きな小山町へ
小山町が発注した排水路の災害復旧工事費に未精算があった。見積額と実際にかかった費用の差額を精算せず、支払っていなかったという。 池谷晴一町長は記者会見で「組織の問題というより公務員としての個人の資質の問題」と述べた。担当職員に非があるのは確かだろうが、トップが個人の問題と断じてしまえば、組織としての自浄作用は望めない。再発防止のため、個人の問題を起こさないように組織の在り方を検証、再構築すべきではないか。 担当記者として、小山町が大好きだ。大きなイベントがあると、職員は役職に関係なく作業着を着て町民と一緒に汗を流す。町民からの要望への対応も早いと聞く。町民に身近な町政運営の基盤となる、町
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小山・ふじあざみラインで大会 スポーツ合宿適地アピール
富士山須走口5合目につながる県道「ふじあざみライン」を舞台にしたランニング大会「富士山須走五合目競走」が12日、小山町須走地区で初開催された。地元のホテルなどでつくる実行委が、スポーツ合宿に適した環境をアピールしようと企画した。県内や首都圏の愛好家415人が平均勾配10%の「激坂」に挑んだ。 全長11・8キロのふじあざみラインを登る部門と、往復の部の2部門。選手は標高約800メートルに位置するゼロキロポストをスタート。くっきりと姿を見せた富士山を仰ぎ見ながら、標高2千メートルの5合目まで懸命に駆け上がった。 須走地区で合宿を続けている会員制ランニングクラブ「リスタートランニングクラブ」(
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ウクライナから4人避難 御殿場で生活始める
ウクライナのキーウから避難したインナさん(35)ら4人が13日までに御殿場市に移り、市営住宅での生活を始めた。同日、市役所で勝又正美市長と面会し、インナさんは「山が多く、空気がきれい。ウクライナに似ている」と御殿場の印象を語った。 共に避難したのは中学生の長男ニキータさん(13)、小学生の長女マリアさん(12)、めいのオーラさん(20)。市との調整に当たった太田恵美子さん(66)=東京都大田区=も面会に同席し、ニキータさんが未来を奪われるのを懸念し、核兵器のない日本への避難を強く希望したと明かした。 勝又市長は「安心して和やかな生活を送っていただくため全面的に支援する。何でも相談してほし
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不要衣料品持参 SDGsなお買い物を 御殿場アウトレット企画
御殿場プレミアム・アウトレット(PO)は10日、不要になった衣料品の回収を始めた。6月の環境月間に合わせた試みで、19日まで。回収品はリユースやリサイクルする。飲食店のフードロスを減らす企画も実施中。夏のセールも始まり、担当者は「環境にも財布にも優しいサステナブルなショッピングを」と話す。 衣料品回収は全国のPO共通の取り組み。テナント店舗はアパレルが多い(御殿場POは6割以上)ことを踏まえて昨年始めた。衣料品を3点以上持ち込んだグループに各日先着でステンレスボトルをプレゼントする。施設以外で購入した品も受け取る。 フードロス削減はSDGs未来都市に指定された御殿場市との連携事業。30日
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御殿場市のマンホール ふた絵柄、Tシャツに SLとフジザクラ
御殿場市のマンホールのふたをデザインしたTシャツが誕生した。全国各地のマンホールの絵柄のTシャツを製作販売するアパレルブランド「ジャパンアンダーグラウンド」(京都市)が商品ラインアップに追加した。 富士山とJR御殿場線を走った蒸気機関車(SL)、市の花フジザクラが描かれたマンホールのふたをデザインした。共同代表の藤本夏紗音さん(26)は「私服で着てほしい。御殿場の話が広がり、行きたいと思うきっかけになれば」と話す。 同社はマンホールの絵柄を使って地域の魅力を発信しようと昨年7月に事業を始めた。優れたデザインの絵柄を選び、これまでに同市を含めて33市町村のマンホールTシャツを商品化した。共
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五輪レガシーで空手大会、今冬新設 御殿場市
東京五輪イタリア空手代表チームの合宿を受け入れた御殿場市は、五輪・パラリンピックのレガシー(遺産)の一つとして、高校生の空手大会を新設する。全国の強豪チームや選手を招待する計画。市民に高いレベルの試合を見る機会を提供して競技への理解を深めながら、全国高校総体などに並ぶ有力大会に育てる。市が掲げる「空手のまち」を象徴する事業にする考え。 東京2020大会レガシー空手大会(仮称)は今冬に開催する。スポーツによるまちづくりを進める官民組織「スポーツタウン御殿場推進協議会」が主催する。国の地方スポーツ振興費補助金を活用する。大会の詳細は今後詰めるが、市スポーツ交流課の担当者は「お客さんが見たくなる
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障害者生産の紅茶ドリンク販売 御殿場西高文化祭 売り上げ寄付へ
御殿場市の御殿場西高SDGs委員会は、8日に始まった文化祭「仰高(ぎょうこう)祭」で障害者が生産した紅茶を使ったドリンクを販売している。市内のNPO法人が手掛ける障害者支援プロジェクトに賛同した。9日も行う。 ラオスの身体障害者が栽培し御殿場の精神障害者が製品化した紅茶を使い、2種類を販売した。見た目が青い「蜂蜜レモンティー」と赤い「乳酸飲料ティー」。生徒は「インスタ映えします」と声を張り上げて客を呼び込んだ。障害者が製作した手まりの根付けなども販売した。 両国の障害者が作った製品を販売し工賃を還元するNPO法人ノースガイアの「御殿場支え愛プロジェクト」を同校職員が知り、生徒に紹介した。
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小山町民有志、花壇に植栽 五輪自転車ロードレース舞台
小山町民有志はこのほど、同町の通称棚頭交差点付近の花壇にマリーゴールドを植えた。昨年の東京五輪・パラリンピック自転車ロードレースのコースの一角で、同じ花を植えて選手らを歓迎した場所。 トップ選手による激戦が繰り広げられた記憶を継承するとともに、大会コースを巡るサイクリストや近くの富士スピードウェイに向かう人を華やかに出迎え、町の印象を良くしようと企画した。 町花の会の会員と大会準備に携わった町職員が作業に当たった。肥料をまいた後、オレンジと黄色のマリーゴールド240株を丁寧に植えた。 花壇があった場所は元々、草が生い茂っていた。町は大会に合わせて同所を「花のおもてなしエリア」と命名し
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親子でハマる野外音楽フェス♪ 心と体に開放感【NEXTラボ】
開放的な空間で多彩なアーティストの演奏が楽しめる野外音楽フェスティバル(フェス)が、本格的なシーズンを迎えた。若者向けのイメージもあるイベントだが、近年は参加者の年齢幅が広がり、静岡県内会場でも家族連れの姿が増えている。新型コロナウイルス禍の中でも、主催者は世代を超えて愛されるフェスを目指し、子ども向け企画や過ごしやすさに配慮した運営に力を注ぐ。 増える家族連れ 過ごしやすく 5月中旬に富士市の「富士山こどもの国」で開催された「FUJI&SUN(フジ・アンド・サン)」は、子ども向けの広大な遊び場が会場。イベントとしての企画に加え、動物への餌やり体験や大型遊具の開放など、既存の設備を使った
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国内唯一の24時間耐久レース 富士スピードウェイで開幕
国内唯一の24時間耐久レース「富士スーパーテック24時間レース」が3日、小山町の富士スピードウェイで開幕した。環境に優しい燃料を使ったチームが複数参戦。初日は決勝のスターティンググリッドを決める予選を行い、各マシンがタイムアタックした。 9クラスに56チームがエントリー。ドライバーはステアリングを巧みに操り、攻めの走りでタイムを競った。 トヨタ自動車の豊田章男社長のプライベートチーム「ルーキーレーシング」は昨年に続き、水素を燃やして走るエンジン車両で参戦した。カーボンニュートラル燃料やバイオディーゼル燃料を使うマシンも登場した。初出場のチームゼロワンは日産自動車などの人材育成プログラム「
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ウクライナ母子3人 無縁の御殿場避難、きっかけはSNS投稿
御殿場市が受け入れるウクライナからの避難者のうち、最初に訪れるとみられる母子3人が縁もゆかりもない同市を選んだのは、支援を申し出るSNSの投稿がきっかけだった。投稿した岡本雅海さん(48)は、経営する同市の乗馬クラブで母親を雇用する。「安心し、リラックスして将来のことを考えてほしい」と願う。 「ウクライナの人々に宿泊場所と仕事を提供できます。必要ならメッセージを」-。ロシアの侵攻開始から数週間後、岡本さんはフェイスブックに投稿した。海外生活が長く、従業員やクラブ会員に外国人が多い。「同じ人間として何かできることはないか」と考えた。 「1通来るか来ないか」と予想したメッセージは複数届いた。
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「あつきさま」見守って 藤原光親遥拝殿、小山の国道沿いに完成
承久の乱で鎌倉幕府執権北条義時討伐の文書を起草し、戦いに敗れて小山町須走地区の山中で処刑された公家藤原光親の遥拝(ようはい)殿が同地区に完成した。地区は27日、同所で竣工(しゅんこう)祭と慰霊祭を開き、無念の最期を遂げた光親の霊を慰めた。 須走地区区長会の高村裕久副会長は「多くの人に光親卿をしのび、思いをはせてほしい。光親卿には須走を見守っていてほしい」と願いを語った。 遥拝殿には高さ約2メートル40センチで朱色のほこらと鳥居を建てた。光親の没後800年を記念し、処刑された山中に立つ墓所から約1キロ離れた国道138号沿いの夕月公園隣接地に設けた。近くに駐車場があり墓所に比べて立ち寄りやす
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福祉、観光…知事に直言 御殿場で意見交換会
川勝平太知事と地域住民が意見交換する「平太さんと語ろう」が26日、御殿場市山之尻の高根ふれあい広場・中郷館で開かれた。福祉や観光などの分野で活躍する市民代表3人がそれぞれの活動を紹介、知事に要望を伝えた。 子ども食堂を手掛ける「ブラスマ委員会」の高田佐和子代表は、食堂がボランティアや保護者を含めた世代間交流の場になっていると説明し、「地域で子どもを育てることも大切ではないか」と話した。リゾート施設「御殿場高原時之栖」を運営する時之栖の加藤弘一朗営業部長は、さまざまな形で地域と関わる「関係人口」とのつながりをつくる機会を設けるよう提案した。 熱海市で介護事業所を運営する「スルガケアサービス
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知事「御殿場さらに発展」 住民と意見交換 コシヒカリ発言謝罪も
川勝平太知事は26日、御殿場市で住民との意見交換会に出席した。冒頭のあいさつで、SDGs達成に向けて優れた取り組みを提案する「SDGs未来都市」に同市が選定されたことに触れ「さらに大きく発展するだろう」とたたえた。 一方、昨年の参院静岡選挙区補欠選挙での応援演説で、御殿場市をやゆしたとして批判を浴びた自身の「コシヒカリ発言」について「多くの人に不快な思いを抱かせてしまい誠に申し訳ない」と改めて陳謝した。 同市での意見交換会は2017年以来。コシヒカリ発言の後、同市の勝又正美市長や同市議会から住民の意見を聴くよう要望を受け、本年度最初の開催地に選んだ。知事は終了後の取材に「早く御殿場に来て
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森林保護など脱炭素へ 富士山麓から発信 5市町が共同宣言
富士山麓の5市町(富士、富士宮、御殿場、裾野、小山)は24日、2050年までに二酸化炭素(CO2)排出実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を共同で宣言した。脱炭素社会の実現を目指し、一体となって取り組む。昨年度に共同宣言を提案した御殿場市の勝又正美市長は「富士山の麓から日本、世界に向けて脱炭素の取り組みを発信できれば」と強調した。 5市町でつくる富士山ネットワーク会議の首長会議に合わせ、同市中畑の遊RUNパーク玉穂で宣言した。首長らは宣言文に署名した後、緑に囲まれた芝生広場で富士山を背に並んだ。同会議会長の小長井義正富士市長が「脱炭素を早期に実現することが地域の競争力を向上させる重要な要
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富士山麓に響く生演奏 アコチルキャンプ盛況 御殿場
緑に囲まれた富士山麓で音楽やキャンプを楽しむキャンプフェス「アコチルキャンプ」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)がこのほど、御殿場市の富士山樹空の森をメイン会場に開かれた。 富士山を背にしたメインステージと丘陵を活用した「チルアウトステージ」で、アーティストやお笑い芸人ら計20組がパフォーマンスを繰り広げた。ロックバンド「オレンジレンジ」は代表曲の「イケナイ太陽」や「上海ハニー」を披露し、会場を盛り上げた。 テレビの教育番組で親しまれた横山だいすけさんや小林よしひささんも登場し、子どもたちを沸かせた。 観客はアーティストの目の前で大音量の音楽を浴びたり、後方の芝生に寝転んで耳を傾
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ホテルクラッド(御殿場市)鈴木一成支配人 地元の産品、体験の場に【キーパーソン】
御殿場プレミアム・アウトレット敷地内に2019年12月に開業し、国内最大級の体験型ショッピングリゾートの一翼を担う。経営戦略や地域との関わり方を聞いた。 -ホテルの現状は。 「21年度の年間稼働率は53%程度。目標の74%には届かなかったが、小田急リゾーツが運営する箱根のホテルよりも高く、かなり伸びたと感じている。アウトレットモール敷地内のホテルは国内唯一で、圧倒的な地の利がある。屋外施設のアウトレットはコロナ下でも集客力が高く、ホテルのリピーターも増えている」 -今後の戦略は。 「全体の4割を見込んだ訪日外国人客と、1割を想定した団体客が戻るには1~2年はかかるだろう。それまでは国
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沿道から声援 盛り上げ企画さまざま 小山で国際自転車レース
小山町で20日に開かれた自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」富士山ステージ。町は自転車競技会場になった東京五輪・パラリンピックの記憶をつなぐ「レガシーレース」と位置付け、多くの人に観戦を楽しんでもらう企画を用意した。平日にもかかわらず町民やサイクリストが沿道に繰り出し、レースを盛り上げた。 町などでつくる実行委は、スタート地点付近に観戦用のスタンドを初めて設けた。地元団体「We are OYAMA」の協力を得て、同団体が製作したカウベルを来場者に貸し出した。コース沿道数カ所でオリジナルグッズを販売し、飲食ブースも出店した。 カウベルは競技の本場欧州で定番の応援グッズ。スタンドに詰
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御殿場南高創立60周年 校風や歴史、3世代語る
御殿場南高(御殿場市新橋、高橋健二校長)は19日、創立60周年記念行事を御殿場市民会館で開いた。卒業生と現役生の3世代4人による座談会を行い、歴史や校風を語り合った。 3期生で小山町長の池谷晴一さん(72)は「田んぼの中にぽつんと校舎が立っていた。サッカーのゴールがなく、木の枠を作ってゴールにした」と開校から間もない学校の様子を紹介した。同じく3期生で同窓会長の杉山信行さん(72)は「柔道部は廊下にマットを敷いて稽古した」と振り返った。 校風や生徒の気質の話題になると、池谷さんは「ライバル校に負けないという気概があった」。これに対し、29期生の辻弘延さん(46)は「がむしゃらにやった時に
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未精算工事費専決「不承認」 小山町議会 町長減給案は否決
小山町議会は19日、臨時会を開き、未精算だった災害復旧工事費を追加した2022年度一般会計補正予算の専決処分承認案を全会一致で不承認とした。未精算の責任を取って池谷晴一町長らの6月分給与を10%減額する条例案を賛成少数で否決した。 同専決処分は昨年度で完了した湯船排水路の河川復旧工事で、未精算だった工事費1億5800万円を追加した内容。反対討論に立った議員は「工事代金の精算をせずに工事を終えるなど聞いたことがない。無責任にもほどがある」と糾弾した。別の議員は「(補正予算案を)議会に諮る時間は十分あった。(担当職員の)懲戒処分を含む案件を議会の議論もなく専決処分したのは法の乱用」と指摘した。
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性差別是正へ行動を 御殿場市、男女共同参画都市を宣言
御殿場市は18日、男女共同参画都市宣言を行った。市役所でセレモニーを開き、キャッチフレーズ「大切なのは、これからのこと」を記した旗を除幕した。 勝又正美市長は「子どもから高齢者まで、生きがいと誇りを持って明るく元気に生き生きと暮らせる御殿場を目指す」と強調した。 キャッチフレーズは、地域や職場などあらゆる場所で、性差別や性別による役割分担意識に疑問を持ち、是正するための行動を促す内容。各世代の代表者が除幕した。 第5次レインボープラン御殿場(市男女共同参画計画)のスタートに合わせて宣言した。市はキャッチフレーズを記した懸垂幕を市役所東館に掲げるなど周知に力を入れる。
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元気な御殿場線へ一丸 沿線市町の推進協議会、地域発展に決意
御殿場線沿線の市町で組織する御殿場線利活用推進協議会は16日、本年度総会を御殿場市で開いた。御殿場線の利便性向上と沿線地域の発展に向けて一丸となって取り組むと決意した。 本年度の事業計画を決定した。沿線地域の活性化を目指し、インスタグラムを通じたフォトコンテストを開催する。昨年リニューアルしたホームページ「ごてんばせんネット」やフェイスブックを積極的に活用し、各市町が地域の魅力を発信する。鉄道事業者に対し対面で要望活動を行い、輸送力の増強と利用者の利便性向上を引き続き求める。 会長を務める勝又正美御殿場市長は「沿線地域の自治体が目的を同じくして活動することに大きな意義がある」と強調した。
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記者コラム「清流」 関係者以外非公開の資料
非公開で行われる小山町議会の議員懇談会。町当局が作成、配布する資料には「関係者以外非公開」と記されている。全てのページに、最も大きな活字で。関係者以外とは誰を念頭にしているのか。 表記が始まったのは2020年9月。町は「個人情報を含む人事案件や議論途中の案件があり公開できない」と説明する。だが、資料を見ると人事に関係のない報告案件もある。ある町議は「(非公開を)厳密に守ると専門家に相談したり町民の意見を聴いたりできない」と不満を語る。 そもそも町議会は当局が町政運営について町民の代表である町議に説明し、町議が審査する場だ。当局の説明は町民全員に向けられたものであるはずだ。非公開の議員懇談
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自転車レース「お祭りに」 小山で20日、ツアー・オブ・ジャパン
小山町で20日に開かれる自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)富士山ステージ」に向け、町などでつくる実行委の準備が大詰めを迎えている。レースを盛り上げようと、楽しみながら応援できるイベントを初開催する。 町が自転車競技会場になった東京五輪・パラリンピックのレガシー(遺産)を次代につなぐ「レガシーレース」と位置付ける。祭典の感動や興奮を呼び起こし、自転車を核にしたまちづくりを進める原動力にしたい考え。 イベントは地元団体「We are OYAMA(ウィーアーオヤマ)」の協力を得て実施する。同団体が作ったカウベルを無料で貸し出し、沿道で鳴らしてもらう。コースの激坂「ふじあざみラ
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障害者生産レタス、チャーハンに 御殿場の中華料理店 地場食材PR
御殿場プレミアム・アウトレット(PO)内の人気中華料理店「紅虎厨房(キッチン)」はこのほど、御殿場市の障害者就労支援施設の利用者が育てたレタスを使ったチャーハンの販売を始めた。深井真店長が市内のスーパーで手に取り、価値を認めて採用した。 社会福祉法人ステップ・ワンが運営する施設の利用者が、富士山の伏流水を利用して作った無農薬の「御殿場リーフレタス」を使った。葉先がギザギザで「普通のチャーハンと違う見た目を楽しめる」(深井店長)。シャキシャキした食感や独特の甘みも特長。発売から約1カ月でチャーハンメニューの1番人気に躍り出た。 このレタスを初めて使ったのは2017年。地場食材を使ったメニュ
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義時討伐の文書起草 藤原光親の生涯知って 小山町に遥拝所整備
承久の乱で鎌倉幕府第2代執権北条義時討伐の文書を起草し、小山町の山中で処刑された公家の藤原光親(1176~1221)をしのぶため、同町須走地区は遥拝(ようはい)所の整備を進めている。没後800年を記念した事業。光親が生きた時代を描く大河ドラマ放送も重なり、認知度向上を期待する。 標高約千メートル、山梨県との県境に近い矢筈(やはず)山。ブナ林の中にひっそりと光親の墓所の石碑が建つ。処刑された場所に1887(明治20)年に建てられた。地元住民によると、光親はかつて「天神様」として祭られ、今でも官職名にちなみ「あつきさん」と呼び親しまれている。 地区住民は交代で世話人を務め、毎年5月に墓所で慰
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銃剣道大会14年ぶり全日本V 陸自滝ケ原の普通科教導連隊、御殿場市に報告
第66回全日本銃剣道優勝大会(4月、東京・日本武道館)で、陸上自衛隊滝ケ原駐屯地(御殿場市)の普通科教導連隊チームが優勝した。選手らは9日、勝又正美市長を市役所に訪ねて結果を報告した。 カシの木で作られた長さ166センチの木銃で相手の胸や喉などを正確に突く競技。同チームは、大規模部隊のチームによる「防衛省第1部」に出場した。構えや礼儀などの基本に忠実に戦う姿勢で臨み、14年ぶり6度目の頂点に立った。 小倉弘之、鈴木孝信、佐藤岳、西村健一、竹内巨樹の5選手と坂元誠監督、新田幸司駐屯地司令が勝又市長と面会した。大将を務めた小倉選手は、回覧板で優勝を知った隣人に祝福されたと明かし、「周りの人を
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20日に自転車ロードレース「富士山ステージ」 小山の中学生に見どころ紹介
小山町で20日に開かれる自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)富士山ステージ」を紹介する特別講義が9日、町立北郷中で行われた。生徒約160人が見どころなどを知った。 自転車トラック種目で五輪3大会に出場し、同ステージのアンバサダーを務める飯島誠さんが講師を務めた。スタートの富士スピードウェイからゴールの富士山須走口5合目まで約1400メートル上ることから、「ずばり山」とコースの特徴を表現した。 今年のTOJは19~22日に4レースが行われ、16チームの80選手が合計タイムで順位を競う。講義には昨年のTOJで総合11位だったチームブリヂストンサイクリングの徳田優選手も登場し「
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一流の芸術、いつでも 小山「アートビレッジ」通年開催始動
小山町で一流の美術や音楽に触れる「おやまアートビレッジ」(実行委主催)が、本年度から通年開催になった。町総合文化会館で13日まで開催中の絵画展を皮切りに、来年2月まで町内各地で作品展やコンサートを繰り広げる。常に芸術に親しめる町、芸術家が集う町を目指している。 コロナ禍で芸術に触れる機会が減ったことを受け、町は2020年に「秋のアートビレッジ」を初開催した。町文化連盟などと実行委を組織した21年度は下半期に事業を計画したものの、コロナの影響を大きく受けた。満を持して開催する本年度は、トールペインティングの作品展やオペラコンサートなど多彩な催しを計画。ステンドグラス制作など体験型イベントも
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富士山5合目 須走口にぎわうGW 標高2千メートル「別世界」
最大10連休となるゴールデンウイーク中盤の3日、小山町の富士山須走口5合目には県内外から行楽客が詰め掛けた。標高2千メートルで非日常を味わい、英気を養った。 駐車場には県内のほか、湘南や多摩、川崎など関東圏のナンバーの車やバイクが並んだ。訪れた人たちは周辺のハイキングを楽しみ、眼下に広がる景色を堪能した。昨年に続き訪れたという会社員渡辺義夫さん(63)=神奈川県小田原市=は「見える景色や木々の高さが麓と違い、別世界。仕事の疲れを癒やせる」とすがすがしい表情を浮かべた。 きのこ料理を提供する2軒の山小屋には、昼時を中心に客が訪れた。東富士山荘の米山千晴代表(71)は「客足は少し戻ったが、コ
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御殿場の木に赤ちゃん手形 市が出産祝い盾「ぬくもり感じて」
御殿場市は本年度から、市民の出産祝いの品として、御殿場産の木に赤ちゃんの手形を刻印した盾のプレゼントを始めた。初めての対象者への贈呈セレモニーを27日に市役所で開き、勝又正美市長は「御殿場の木のぬくもりを感じながら元気に健やかに成長してほしい」と2家族に手渡した。 「真の子育て支援日本一のまち」実現に向け、子どもの成長を地域で見守る姿勢を示す取り組み。木材への親しみを醸成する「木育」推進の狙いもある。 盾は縦横18センチ、奥行き1・8センチ。原則としてヒノキで作られる。赤ちゃんの名前と生まれた日時、身長、体重が刻字される。 セレモニーでは6日に生まれた杉山凪ちゃん(塚原在住)の父友樹さ
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「みかんワイン」伊豆特産キープ JA合併で廃止危機一転、御殿場高原ワインが事業承継
4月の静岡県東部8JAの大合併に伴い、事業廃止の方針が示されていた伊豆地域の特産「伊豆みかんワイン」が消滅の危機を脱した。時之栖グループの御殿場高原ワイン(御殿場市)が関係者の声に背中を押され、事業者の旧JA伊豆太陽の子会社から引き継いだ。門倉栄社長(49)は「ミカンのワインは全国的にも珍しい。地域に根差した商品を守り続けたい」と言葉に力を込める。 県内産の温州ミカンが原料で、フルーティーな味わいが特長の甘口と、酸味を感じられる辛口の2種類。オレンジの輸入自由化により需要が減った温州ミカンの活用法を模索し、同JAと東伊豆町、県の共同開発で1989年に発売された。 みかんワインは合併を機に
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御殿場アウトレット 体験サービス次々投入 買い物以外も楽しく
御殿場プレミアム・アウトレット(PO)は体験型サービスの提供に力を入れている。家族連れや若者など幅広い層に買い物以外の体験価値を提供し、施設の魅力を高める。思い描くのは「いつ来ても歩くだけで楽しい施設、思い出をつくってもらえる場所」だ。 人気キャラクター、スヌーピーをテーマにした謎解きイベントが27日、始まった。スヌーピーと美術館を訪ねる設定で、参加者は施設内の展示物を見ながら謎を解き明かす。全国で人気のリアル脱出ゲームを手掛ける会社と連携した企画だ。 御殿場POは開業以来「ショッピングリゾート」を掲げ、非日常を味わえる施設づくりを進めてきた。来場者の価値観が多様化し、コロナ禍で遠出が貴
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五輪開催→スポーツのまちに 御殿場に官民新組織発足
御殿場市は市内の団体と連携し、東京五輪・パラリンピック自転車競技会場になった価値を生かして、スポーツを核にしたまちづくりに力を入れる。取り組みを担う官民組織「スポーツタウン御殿場推進協議会」が25日、発足した。市外に目を向けたスポーツツーリズムの推進と、市民がスポーツに親しむ環境づくりを並行して進める。 協議会の初会合で本年度の事業として、スポーツ関連の情報発信や自転車イベント実施などを決めた。勝又正美市長は「世界的ビッグイベントによるスポーツ熱の高まりを、スポーツ振興や経済活性化につなげたい」とあいさつした。 情報発信事業では、市内のスポーツ情報を網羅するウェブサイトを運用する。ロゴマ
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御殿場木材に親しみを 市が「木育宣言」 ブランド化など推進
御殿場市は25日、木材への親しみを醸成し、活用の意義を広める独自の「ごてんば木育推進宣言」を行った。市によると、市域の約半分は森林だが、市内産の木材は「ほとんど流通がない」状況。市民が地元の木に触れる機会をつくり、御殿場産木材のブランド化や地産地消を推し進める。 定例記者会見で勝又正美市長は「乳幼児から高齢者まで、木のぬくもりを感じる豊かな暮らしの創造に努める」と宣言した。「御殿場らしい人づくり、まちづくりに向けた大プロジェクト」と強調した。 市は本年度、御殿場産木材の愛称やロゴマークを決めて認知度を高める。企業と連携して森林を整備し、環境教育や交流の場を作る。その後、地元木材で作った玩
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野球のこつ、児童に 工藤さん(ソフトバンク前監督)小山で教室
プロ野球福岡ソフトバンクホークス前監督の工藤公康さんの野球教室が23日、小山町の小山球場で開かれた。同町の北郷ファイターズに所属する児童16人が、5度の日本一に輝いた名将の指導を受け、上達のこつを学んだ。 工藤さんは、数メートル先に置いたボールを的にしてボールを投げ、制球力を養う-など独自の練習法を次々と紹介。発泡スチロールのボールを投げる練習では、「強く握っては駄目。柔らかく握らないと手をうまく使えない」とアドバイスした。子どもたちは投球を繰り返し、腕の振り方を身に付け、ボールを離すポイントの感覚をつかんだ。 参加した北郷小6年田代朋輝さんは「いつもと違う練習で楽しかった。手首を使って
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記者コラム「清流」 一人一人の力こそ
2月24日からずっとモヤモヤしている。侵攻を受けるウクライナでは、現地の記者・ジャーナリストが悲惨な状況を連日伝えている。平和な日本で何かできることはないかと思い巡らせ、無力感にさいなまれる日々が続いた。 そんな時、ウクライナ支援の募金活動をすると情報提供があり、取材した。ある高齢女性は記事を握り締めてタクシーで寄付に駆け付け、小学生の女の子は不要になった自分のヘルメットを持ち込んだという。多くの人が少しでも力になりたいと思い、その機会を探していたのだ。 考えてみればウクライナ情勢に限らず、世界や地域の課題の多くは一人では解決できない。知恵を出し合い、協力し合う必要がある。一人一人の力が
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白い風車塔にカフェ開業 御殿場、外国人向け飲食店一新
白い風車がランドマークとなっている御殿場市深沢の風車塔に「富士松カフェ」がオープンした。外国人向けのレストランだったが、2019年の台風の影響で一時休業し、業態を変更して再スタート。富士山や市街地を一望できる絶好のロケーションで、今夏には夜景も楽しめるレストラン・カフェになる予定だ。 風車塔は、乙女峠に向かう国道138号沿いで、市の富士山眺望遺産に認定されている富士松天望台の一角に建つ。1階、2階部分に約30席を設け、コーヒーや、コシヒカリの米粉で作ったパンに小豆や生クリームなどを挟んだ「たもんパンケーキサンド」などを提供する。大村尊清支配人(60)は「富士山を眺めながらゆっくりくつろい
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お帰り♪の声響く駄菓子屋にぎわう 小山町・足柄小校門近く 高木さん「コロナ禍 楽しめる場に」と開店
小山町の足柄小近くの駄菓子屋「BOO(ブー)」が、子どもたちでにぎわっている。地区出身の高木智恵さんが3月、新型コロナウイルス禍の影響を受ける子どもたちが楽しめる場所をつくろうとオープンした。 3坪の店内には、定番のうまい棒やヤッターメンなど100種類以上の駄菓子が並ぶ。放課後、お小遣いを握り締めた子どもが次々と来店し、高木さんは「お帰り」と笑顔で迎える。 親が所有する土地に「人が集まる店」を開こうと考えた。コロナ禍で行事がなくなり外出機会の減った子どもが気軽に立ち寄れる駄菓子屋を選んだ。店内外の装飾は自ら手掛けた。大人も楽しめるようバッグやアクセサリーなどの雑貨もそろえる。 コロナの
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五輪旗で手作りバッグ 御殿場の市江さん、秋に個展
御殿場市で和装教室を主宰する市江洋子さん(79)は、同市が自転車競技会場になった東京五輪・パラリンピック公式デザインの横断幕やのぼり旗を再利用し、バッグなどを手作りしている。秋に開く個展で展示する。「御殿場でオリンピックが開かれたと改めて感じてほしい」と話す。 大会マスコットやエンブレムがプリントされた旗の存在を知り、「記念になる。身の回りの物にしたい」と始めた。デザインから縫製まで全て1人で担い、大小のバッグやエプロンなど16点を作った。 素材の性質上、アイロンをかけると溶けやすく、はさみで切ると糸がほどけやすくなる。縫い目を二重にするなど手間暇かけた。「普段扱う生地よりも大変な作業だ
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小山町 市街地活性に本腰 産官学連携組織設立
小山町は市街地の活性化に向けた取り組みをスタートする。このほど、産官学連携組織「まちなか空間活性化協議会」を設立した。本年度は町役場のある成美地区で芸術イベントを開き、誘客や来訪者の回遊を図る。効果を検証し、将来的には各地区で事業を展開する。 芸術イベント「アートウオークおやま@まなざしの庭」は10~11月に、豊門公園と町役場から駿河小山駅までの商店街を会場に実施する。各店舗や施設で芸術作品を展示し、クイズラリーを開催する。地元住民や事業者には会場づくりやオリジナル商品開発などの形で関わってもらう考えだ。 協議会は町の関係職員と町内主要団体のトップ、過去に豊門公園で開かれた芸術イベントに
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大舞台へ太鼓練習に熱 御殿場の富岳竜神組 26日、都内で「全力演奏」
御殿場市の太鼓チーム「富岳太鼓竜神組」は26日、東京・国立劇場で開かれる日本太鼓ジャンボリー2022(日本太鼓財団主催)に出演する。メンバーは大舞台に向け、連日練習に励んでいる。 日本太鼓ジャンボリーは全国で活躍する和太鼓チーム11組が出場する。同市の社会福祉法人富岳会が運営する障害者施設利用者でつくる富岳太鼓竜神組。これまでの実績を認められ、選ばれた。 舞台に立つのはメンバー11人。富岳太鼓代表の山内強嗣さんが作曲し、富士山の四季の移ろいを表現した「疾風迅雷」を演奏する。4月に入ってからは、ほぼ毎日練習し、全員の動きがそろうよう努めている。 プロチームとして活動し、天皇陛下の前で演
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ウイスキー工場、見学コース一新 キリン・富士御殿場蒸溜所
ウイスキー製造のキリンディスティラリーは、富士御殿場蒸溜所(御殿場市柴怒田)の見学ツアーのコースをリニューアルした。製造工程や製品の紹介に加え、工場の立地や工場で働く人にも焦点を当て、富士山麓で造るウイスキーの魅力を発信する。 ウイスキー人気の高まりを受けた工場の生産設備増強に合わせてリニューアルした。小型のポットスチル(蒸留器)や、乳酸菌により香味を付ける「木桶(おけ)発酵槽」など新設した設備を公開している。 コース各所の説明パネルも一新した。製品造りに欠かせない富士山の伏流水について紹介し、自然豊かな富士山麓に工場を構えた理由を示す。作業に従事する若手職人の写真も展示し、人間の感覚が
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御殿場の鳥獣対策隊 初の女性隊員、池田さん「農家に寄り添う」
御殿場市鳥獣被害対策実施隊に初めての女性隊員が誕生した。池田瑠美さん(43)=同市東田中=。自宅敷地内の畑や花壇が被害に遭ったのを機に狩猟免許を取得して猟友会に入り、推薦を受けて隊の一員になった。 11日、市役所であった新規隊員任命式で、勝又正美市長から任命状を受け取った。有害鳥獣の捕獲や対策の指導助言、パトロールなどを担う。 3年前、収穫間近だった畑をイノシシに荒らされた。「泣き崩れた」と当時を振り返り、「農業で生計を立てている人の悲しみは計り知れない。寄り添って活動したい」と決意を述べた。 勝間田孝一隊長(73)は、鳥獣被害に遭った人への細やかなケアが可能になると歓迎する。周囲の奮
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再生した富士紡績施設 積極活用、活気の泉に【湧水】
小山町の豊門(ほうもん)公園内に立つ国登録有形文化財の西洋館にオープンしたカフェを訪ねた。昭和初期に建てられたレトロな建物の一室で、地元専門店が監修したブレンドコーヒーを味わった。休息の後は美しい庭園を散策し、横浜の外国人居留地のような情緒を感じた。多くの人に訪ねてほしい。 同公園や西洋館、公園に立つもう一つの国登録有形文化財の豊門会館は、いずれも町の発展に寄与した富士紡績ゆかりの施設。所有する町は近年、ふるさと納税の寄付金などを財源に大規模な改修を行った。その後、建物全体を民間事業者に貸す計画だったが「コロナ禍で地域活性に結び付く提案は見込めない」と公募を見合わせた。町民や町議会からは施
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温泉サウナ好き 御殿場に集まれ♨ 15日からキャンペーン
御殿場市は15日から5月22日まで、市内の温泉とサウナの利用促進キャンペーンを展開する。市内九つの対象施設の入館者にステッカーを配布し、入浴券などが当たる抽選を行う。富士山やアウトレットに続く御殿場の魅力として、知られざる存在だった温泉とサウナをPRし、首都圏の若者を呼び込む。8日、概要を発表した。 サウナ愛好家「サウナー」を自認する勝又正美市長は記者発表会で、市内の施設の特徴として、富士山を望むロケーションと富士山の伏流水を使ったお湯や水風呂を挙げた。仕事終わりに温泉から富士山を眺めると「全てを忘れるほどの安らぎを感じられる」とアピールした。 キャンペーンの名称は「御殿場温泉・サウナ天
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道路用地に提供「おじいちゃんの池」 貴重な生物環境確認、移転しビオトープに 新東名・新御殿場IC
守ったのは豊かな自然と家族の物語-。祖父が孫のために作った池が、高速道路のインターチェンジ(IC)内のビオトープに生まれ変わった。御殿場市の新東名高速道新御殿場IC。近くにあった池が貴重な水生生物のすみかになっていたと分かり、県は急きょ整備方針を決めた。池を作った勝又浩吉さん(74)は「公の計画が変更され、池が復活するとは想像していなかった。永遠に残ってほしい」と喜びをかみしめる。 車両が行き交うICのランプに囲まれた約2500平方メートル。池や水路があり、ホトケドジョウやガムシなど貴重な生き物が生息する。 ビオトープから数十メートル、今はICの外周道路となった場所に「はると池」はあった
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東京五輪・パラ 自転車競技の開催記録ブック製作 御殿場市
御殿場市オリンピック・パラリンピック推進協議会は7日までに、自転車競技会場になった東京五輪・パラリンピックの開催記録ブック(A4判、132ページ)を製作した。市内で繰り広げられた熱戦の模様や、5年間に及ぶさまざまな関連事業を網羅的に紹介する。「多くの市民と共につくり上げた大会」(市の担当職員)の熱気や感動を次代につなぐ。 同市は開催会場になったほか、イタリアのホストタウンとして空手代表チームの合宿を受け入れ、聖火リレーやライブサイトを行うなど、市職員が「全国唯一」と言うほど多方面で祭典に関わった。記録ブックには、それぞれの事業の準備段階から本番までの様子を、多数の写真を添えて伝えている。
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トヨタの複合施設、今秋開業 モータースポーツの魅力発信 小山町・富士SW
トヨタ自動車とグループの東和不動産は6日、小山町の富士スピードウェイ(FSW)と周辺を体験型複合施設「モータースポーツフォレスト」と位置付け、今年秋から新施設を順次開業すると発表した。まずは「富士スピードウェイホテル」をオープンし、車やモータースポーツの魅力発信に取り組む。年齢を問わず楽しめる施設にし、年間100万人の来場を目指す。 トヨタ自動車の佐藤恒治執行役員は記者会見で、「コンセプトは大人の遊び場、社交場。車やモータースポーツを愛する全ての人が集い、語り合って、童心に返って楽しめる場所でありたい」と構想を披露した。 エリアは約250ヘクタール。FSWや、東和不動産が「モータースポ
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ヒマワリの国 ウクライナ支援を 御殿場の有志、平和願い募金活動
御殿場市の有志でつくる「ウクライナひまわり支援の会」は2日、ロシアの侵攻を受けているウクライナのための募金活動を同市で始めた。協力者には同国の国花であるヒマワリの種を贈る。代表の土屋共栄さん(78)は「地域に植えて平和になるよう祈ってほしい」と話す。 初日はJAふじ伊豆はなみずき支店で行った。同国の国旗と同じ青と黄色のリボンを首に巻き、国旗を手に「ウクライナへの募金をお願いします」と声を張った。道行く人が立ち寄って浄財を寄せた。 同会の発起人は昨年解散した女性グループに所属していた。その名称が、英語でヒマワリを意味する「サンフラワー」だったことからウクライナとの縁を感じ、募金活動に乗り出
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地上80メートル 小山町内3高架橋連結 建設中の新東名高速道
中日本高速道路が小山町内で建設している新東名高速道の湯船高架橋、柳島高架橋、中島高架橋がつながった。地上70~80メートルに位置し、湯船原トンネルから谷ケ山トンネルまでの約1・8キロを結ぶ。湯船高架橋で30日、連結式が行われた。 2015年7月の中島高架橋を皮切りに順次着工。まずは橋脚を造り、橋脚の上から橋桁を延ばす「片持張出工法」で作業を進めた。当初は重機の進入路さえなく、施工業者は「急峻(きゅうしゅん)な土地で難工事になった」と話す。各高架橋は22年度中に完成する予定。 連結式には町や地元関係者らが出席した。池谷晴一町長は「開通によって観光交流人口の拡大が期待され、地域活性化につなが
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記者コラム「清流」 離れても御殿場ファンに
別れの季節。今年も仕事でお世話になった人や息子の同級生から新天地に移ると報告を聞く。御殿場市によると、近年の転出者数は年間4500~5000人で推移する。自衛隊員や大企業勤務の住民が多く、別れの機会が増えるのは宿命だ。 わが家の子どもたちは時々、日本地図を見ながら「○○には○○がいる」と離れてしまった友人を思い出す。北海道、宮城、埼玉、福岡、鹿児島…。関わりの少ない土地が身近に感じられる。地図の先ではきっと、御殿場を懐かしんでいる人がいるだろう。 富士山に抱かれたこの地で共に過ごした時間は共通の財産だ。別れはさみしい。だが、全国各地に元市民である御殿場ファンがいると考えると
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御殿場市ふるさと納税自販機 第2弾はアウトレット、返礼に食事券
御殿場市はこのほど、同市へのふるさと納税ができる自動販売機を御殿場プレミアム・アウトレットに設置した。市によると、全国のアウトレットモールで初めて。返礼品は施設内の飲食店で利用できる食事券。年間1千万人超とされる来場者が富士山に抱かれたまちの魅力を感じ、応援する気持ちで寄付してほしいと期待する。 フードコート「フードバザー」内の「ごてんば観光案内所」近くに設置した。寄付額の3割相当の食事券引換券が発券される。納税者は同案内所で引き換え、フードコート内を含む飲食店31店舗ですぐに利用できる。 市は昨年12月、市内のゴルフ場3カ所にふるさと納税自販機を設置。2月までに計約1209万円が寄せら
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オリパラ記念碑設置 小山町内5カ所に 自転車会場の価値活かす
東京五輪・パラリンピック自転車ロード種目が開かれた小山町は、大会の記念モニュメントを町内5カ所に設置した。祭典の舞台になった象徴として記憶を後世につなぐとともに観光誘客などに役立てる。 21日、メイン会場になった富士スピードウェイの西ゲートに設けた記念碑のお披露目セレモニーを開いた。池谷晴一町長や佐藤広・大会組織委員会副事務総長らが除幕した。池谷町長は「町民や町を訪れる方々がSNSで発信していただくことで、東京2020大会開催のまちというブランディングに寄与する」と話した。 五輪男子ロードレースの勝負どころになった明神峠、おもてなしの一つとしてマリーゴールドで彩った棚頭交差点、五輪聖火リ
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昭和レトロ感じる「豊門カフェ」 小山町・西洋館内にオープン
小山町藤曲の豊門(ほうもん)公園内にある国登録有形文化財の西洋館に3月中旬、昭和レトロな雰囲気を生かした「豊門カフェ」がオープンした。合同会社ピーシィズ(同町、徳島陽介社長)が建物の一部を町から借りて運営する。地域の繁栄にかつて寄与した富士紡績ゆかりの風情ある建物でコーヒーなどを味わえるとあって、早くも町民らの人気を集めている。 1930(昭和5)年に建設された2階建ての西洋館は、かつて町内に工場を構えていた富士紡績のゲストハウスだった。カフェは1階のキッチンで営業する。御殿場市の専門店が監修したコーヒーや、地元の名店から仕入れた食材を組み合わせたホットドッグなどを提供する。 営業に当
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木から木へ空中散歩 アスレチック施設オープン 御殿場・樹空の森
御殿場市印野の富士山樹空の森にできたアスレチック施設「フォレストアドベンチャー・御殿場」が19日、オープンした。親子連れなどが訪れ、安全ベルトを装着して木から木へと空中を散歩し、ターザン気分を味わった。 元々あった木々をそのまま活用した自然共生型アウトドアパーク。難易度の異なる12コースに、全国37のフォレストアドベンチャーで最多となる100のアクティビティーが設けられた。 来園者は木と木を結ぶワイヤに安全ベルトを掛けて空中を滑ったり、木と木をつなぐはしごを渡ったりして、爽快感やスリルを楽しんだ。 レジャー業のフジコー(三島市)が運営する。体験時間90分で、利用料金は4千円から。火曜日
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樹空の森10周年「春祭」 市長「愛される施設に」 御殿場
御殿場市の観光拠点施設、富士山樹空の森(同市印野)で19日、開園10周年記念イベント「春祭(はるさい)」が開かれた。市などでつくる実行委員会が主催し、東京ドーム2・2個分の園内でさまざまな催しを行った。詰め掛けた人たちは豊かな自然に癒やされ、楽しいひとときを過ごした。 富士山を背にした「まるびドーム」のステージでは、人気お笑い芸人やシンガー・ソングライター、空手やダンスを習う地元の子どもたちがパフォーマンスを披露。飲食物や物産品の販売ブースが、ステージ前の「ふれあい広場」を囲むように並んだ。同市と観光交流協定を結ぶ浜松市など4市町も出展した。 スタンプラリーも実施。来園者は溶岩樹型や自衛
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飲み物購入で善意寄付 御殿場・市民交流センターに自販機 子ども食堂運営を支援
売り上げの一部が子ども食堂の運営費に充てられる「子ども食堂支援自動販売機」が御殿場市民交流センター「ふじざくら」に設置された。このほど、お披露目式が現地で開かれた。 販売機のオーナーである市社会福祉協議会と飲料メーカーのダイドードリンコがそれぞれ売り上げの1%ずつを、同市内で子ども食堂を運営する団体に寄付する。 近畿を中心に売り上げの一部を寄付する「社会貢献型自販機」を広めている同社が設置を提案した。将来を担う子どもたちのために役立てようと、子ども食堂支援を選んだ。 お披露目式に出席した同社中部営業部の貝元太部長は「誰もが参加できる支援の場。1本が子どもたちの笑顔と未来につながると思っ
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団地間連絡道路が全面開通 御殿場-裾野-小山総延長25キロ
東富士演習場周辺の旧国有地「解放地団地」をつなぐ「団地間連絡道路」がこのほど、全面開通した。御殿場市、裾野市、小山町にまたがる総延長25キロ。沿道には工業団地や観光施設、スポーツ施設が立地し、産業振興や生活利便性向上につながると期待される。 正式名称は東富士演習場周辺団地間連絡道路で、小山町の大塚団地付近から、御殿場と裾野の両市にまたがるトウジコヤ団地付近までを結ぶ。未開通だった陸上自衛隊滝ケ原駐屯地(御殿場市)付近から丸尾パーク(同)付近までが供用開始され、全面開通になった。市町中心部から離れた場所に位置し、車両の分散によって中心部や国道246号の渋滞緩和も見込まれる。 御殿場市域の道
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「コシヒカリ発言」きっかけ 御殿場の農産物販売 次回は14日
御殿場市内で作られた農産物を生産者が直接販売する「御殿場市役所マルシェ」がこのほど、初開催された。昨年の「コシヒカリ発言」をきっかけに、多彩な農産物をアピールしようと市が企画した。収穫されたばかりの新鮮な野菜などが並び、開店の1時間後には商品がほぼ完売する盛況ぶりだった。今後も不定期で開催する。 この日は「北駿地域若手担い手交流会」のメンバーがトマトなどの生鮮品、干し芋や水かけ菜漬けといった加工品を販売した。生のザーサイや水かけ菜の生葉、わさびなど普段は市場に出回らない品も並んだ。 多くの人が集まったため、予定より30分早く開店。詰め掛けた人たちは生産者に調理法などを尋ねながら商品を品定
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キャンプ富士のコロナ感染 米軍情報把握に課題 住民の安全安心担保を【解説・主張しずおか】
昨年末から今年初めにかけて、御殿場市中畑の米海兵隊キャンプ富士で海兵隊員らの新型コロナウイルス感染が相次いだ。市は状況把握に苦慮し、感染が市中に広がるとの懸念から地元住民の不安が高まった。情報提供の在り方を含め、住民の安全安心を担保できる関係や態勢づくりを目指すべきだ。 キャンプ富士の12月29日付発表で日本人従業員1人を含む10人の感染が明らかになった。その後も感染が拡大し、御殿場市によると、累計感染者は50人を超えた。沖縄県や山口県では米軍基地内での感染拡大が市中感染につながったとの見方が強く、キャンプ富士周辺でも懸念の声が上がった。 隊員の感染情報は県などに提供されず、基地のフェイ
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6年生に“絵文字”で感謝 御殿場・玉穂小 在校生が卒業祝う会
御殿場市立玉穂小は1日、6年生の卒業を祝う会を開いた。1~5年生が学年ごとに工夫を凝らした発表を行い、学校生活の手本を示してくれた6年生に感謝の気持ちを伝えた。5年生は輝いている6年生の姿を表す絵文字(ピクトグラム)を、体で表現した。 東京五輪の開会式のパフォーマンスで話題になった演出を取り入れた。体を曲げたり伸ばしたりして、授業で積極的に発言する姿や運動会のリレーのスムーズなバトンパスなどを表現し、6年生を楽しませた。 1年生は、集団登校で下級生の安全にも気を配る6年生の姿などを寸劇で披露。3年生はソーラン節を踊った。 6年生代表が5年生代表に校旗などを手渡し、黙々と掃除をする黙動(
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臨場感満載VR美術館開設 御殿場の若手事業者「作品、情報発信の場に」
御殿場市の若手事業者有志がこのほど、VR(仮想現実)技術を活用した美術館「富士山バーチャルスペース 御座(おんざ)ディスカバリーポート」をオンライン上に開設した。まずは富士山や御殿場の写真を展示。その場にいるような臨場感と作品鑑賞が楽しめる。 仮想空間にできた美術館の建物は、森に停泊する近未来の宇宙船をイメージ。閲覧者は画面上のカーソルを押して入退館し、館内移動する。展示作品をクリックすると拡大され、作者コメントなどが表示される。 御殿場の特徴を反映した建物で、エントランスは名産のカヤを使ったかやぶき屋根。中に入ると、富士山噴火で溶岩が流れてできた洞窟をイメージした石積みのスロープが出現
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炎と煙 富士山麓包む 東富士演習場で野焼き
本州最大の自衛隊演習場、東富士演習場(御殿場市、裾野市、小山町)に生い茂ったカヤなどを焼き払う野焼き作業が26日、行われた。昨年は天候の影響で中止され、2年ぶりの実施。統括団体の東富士入会組合によると、残雪のため作業できなかった区域を除き、予定した作業面積約2745ヘクタールの大半を焼いた。事故など不測の事態はなかった。 積雪の影響で当初予定から2週間遅れの実施になった。陸上自衛隊員や地元関係者ら約900人が4作業区39班に分かれて作業に当たった。ガスバーナーでカヤに着火すると勢いよく燃え広がり、熱風が吹いた。富士山の裾野は炎と煙に包まれた。作業員3人が焼死した2010年の事故の後に導入し
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新図書館案、民家モチーフ 御殿場市が設計業者を選定
御殿場市は25日までに、玉穂地区に移転新築する市立図書館の設計業者について、公募型プロポーザルの結果、久米設計(東京都江東区)と蒼設計(御殿場市)の共同企業体を選んだと発表した。久米設計の提案は、御殿場の伝統的な民家をモチーフにした建物。市は提案内容をたたき台にして設計を詰める。 同社が提案した建物の屋根は六角形で、合併して御殿場市ができる前の旧6町村を表現した。最上部は「箱棟(はこむね)」と呼ばれる民家の屋根をイメージした。建物内から富士山の眺望が楽しめ、市民交流センター「ふじざくら」など近接する施設との行き来がしやすい配置にする。民家の居間を「コマ」と呼んだことにちなみ、コマと称する小
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“霊峰”趣の変化、紅茶で 御殿場のホテル、商品化目指しCF開始
御殿場市深沢のホテルクラッドは、地元の茶葉を使った和紅茶「御殿場タイムティー」の商品化を目指し、クラウドファンディング(CF)を22日に始めた。時間によって趣を変える富士山の姿をイメージした4種類で、御殿場の魅力を伝えようと思い描く。 地元の老舗茶園「荒井園」とタッグを組み、試作品を作った。早朝、朝食時間、夕方、夜の各時間帯に、霊峰を見ながら飲むのに適した味にした。地元米「御殿場コシヒカリ」のいり米をブレンドするなど、どれもこだわった。 ホテルクラッドは2019年12月、御殿場プレミアム・アウトレット敷地内にオープンした。開業を機に富士山のある景観など御殿場の魅力を知った県外在住の従業員
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小山・ふるさと金太郎博士号 勝亦さん(北郷中3)認定5人目
地域活動に積極的に参加した児童生徒をたたえる小山町のふるさと金太郎博士事業で、北郷中3年の勝亦優羽さん(15)がこのほど、博士号に認定された。コロナ禍で活動機会が限られる中、子ども会で小学生のリーダー役となる「ジュニアリーダー」を務め、認定要件を満たした。 博士号認定は5人目。全校生徒の前で高橋正彦教育長から認定証を受け取った勝亦さんは「頑張って良かった」とはにかんだ。「これからもボランティア活動を続けたい」と意欲を見せた。 事業は2018年7月に始まった。イベント参加やボランティア活動でポイントを付与し、所定のポイント数に達すると博士号などに認定される。博士号は上から2番目の賞。最高位
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御殿場市予算案 デジタル加速、観光重点 一般会計369億円
御殿場市は18日、2022年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比4・8%増の369億円。勝又正美市長就任後、初の予算編成で、デジタル技術で地域活性を図る取り組みや主要産業である観光業の振興に重点を置いた。勝又市長は適正な予算規模を350億円とした上で、経済回復に向け「市が元気になる施策」の経費を上積みした積極型予算と説明した。 観光関連の新事業は、効果的に施策展開するため観光客のニーズや消費動向の調査に460万円、観光に携わる若者の育成に50万円を投じる。観光ハブ施設と位置付ける「富士山樹空の森」に、木製のおもちゃで遊べる拠点の新設に向けた調査費も用意した。 デジタル関連では、
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小山町予算案 スポーツで地域振興 一般会計125億円
小山町は17日、2022年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比9・5%増の125億5千万円。老朽化した施設の改修や大型の補助事業が重なり、過去2番目の規模になった。自転車競技会場になった昨年の東京五輪・パラリンピックを契機にしたスポーツツーリズム推進に重点を置いた。 道路に自転車の通行位置を示す「矢羽根型路面表示」の設置に500万円、町内での合宿費用を補助する経費として210万円を計上した。五輪・パラの舞台になり、トレーニングに適した高地を有する環境を生かしてスポーツ愛好家を呼び込む。1億1200万円を投じ、多目的広場にジョギングコースを設置する。 このほか、須走地区に誘致する
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御殿場市、おもちゃ館新設へ調査 「樹空の森」で構想 観光客周遊に注力
御殿場市は2022年度、年間1千万人を超える観光交流客の市内周遊促進に本腰を入れる。観光ハブ施設と位置付ける公共施設「富士山樹空の森」(同市印野)の機能を強化し、来訪者が集中する大型誘客施設から小規模施設・店舗への人の流れを生み出す。 樹空の森への、木製のおもちゃで遊べる拠点の新設に向け、調査に着手する。関連費用を新年度予算案に盛り込む方針。都内の学校跡地で「東京おもちゃ美術館」を運営する団体と連携し、設置場所や運営方法を検討する。地元の木材を使ったおもちゃを用意する構想で、御殿場産木材のブランド化を図り、木材の良さや利用の意義を学ぶ「木育」を推進する。 市によると、新型コロナウイルス感
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食品残りかすを堆肥に 施設内の緑化に活用 御殿場アウトレット
三菱地所・サイモンが運営する御殿場プレミアム・アウトレット(御殿場市)は、飲食店舗から出た食品の残りかすを堆肥にして、施設内の緑化に活用する取り組みを進めている。廃棄ごみを減らし、持続可能な社会の実現に寄与する。 食品の残りかすを分解、発酵する装置「コンポスト」を施設内に3基設置した。飲食店舗の従業員が持ち込んだ残りかすを生分解し、リサイクルセンターでさらに発酵して堆肥になる。 飲食店舗の仕込み作業で出るかすを利用する。分解できない異物の混入を防ぐため通常のごみと分別し、大きなかすは5センチ角以下にカットするなど負担は増えるが、趣旨に賛同した8店舗が協力する。 御殿場アウトレットは20
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富士紡績遺産、常時公開 豊門会館と西洋館 小山の経済発展礎築く
小山町はこのほど、同町の豊門(ほうもん)公園内にある国登録有形文化財の豊門会館と西洋館の常時公開を始めた。いずれも町の経済発展の礎を築いた富士紡績関連の施設。利活用を進めるため大規模改修していた。 豊門会館は同社初代社長和田豊治の邸宅を1925年に東京・向島から移築した。和館に洋館を付属させた住宅形式で、現存するのは珍しい。改修では部材や壁紙までこだわり、移築当時の姿を再現した。30年建設の西洋館は当時の流行に合わせて左右対称を避け、変化に富んだ外観が特徴。 建物内も見どころが多い。豊門会館には渋沢栄一や勝海舟の書など希少な品々が飾られている。西洋館には町と富士紡績の関わりを伝える展示
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小山町イメージの新ブレンド 人気店「山下珈琲」、道の駅で販売
小山町の人気店、山下珈琲(コーヒー)が新たなブレンドコーヒー「ふじおやまブレンド」を作った。1年ほど前に同町に移り住んだ店主の山下拓也さん(37)が、町のイメージに合う3種類の豆をブレンドした。道の駅ふじおやま(同町用沢)で販売している。 ブラジル、グアテマラ、エチオピアをブレンドした。優しい甘みのあるブラジルは「町民の温かさ」、こくの強いグアテマラは「山や大地」をイメージして選んだ。町には四季を通じ多彩な花々が咲くことから、華やかな香りの「エチオピア」を加えた。 「金太郎バウム」など地元銘菓を集めたコーナーに陳列されている。山下さんは「一緒に味わって小山町を好きになってほしい」と話して
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御殿場・樹空の森に“空中散歩”施設 難易度別にアスレチック12コース 3月オープン
御殿場市印野の市有施設「富士山樹空の森」に3月中旬、アスレチック施設「フォレストアドベンチャー・御殿場」がオープンする。運営するフジコー(三島市)が31日、発表した。安全装置を着用して樹木の上に設置された足場に登り、木から木へと空中散歩を楽しめる。 森林内に難易度が異なる12のコースを設ける。木の間を滑空する「ジップスライド」や、11メートルの高さから飛び降りる「ターザンスイング」など、全国の類似施設で最大規模となる100のアクティビティを用意する予定。 利用者は講習を受けた後、90分間自由に体験できる。料金は4千円(税込み)からの予定。フジコーは三島スカイウォーク(同市)でも同様の施設
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静岡人インタビュー「この人」 吉田響さん 箱根駅伝5区で区間2位と好走した
東海大1年生。名物の山登り区間を任され、歴代4位のタイムで順位を17位から10位に押し上げた。御殿場市立朝日小、原里中、東海大翔洋高出身の19歳。 -区間2位の感想は。 「予想していなかった成績。ゴールしてタイムを見た時に驚いた。一人でも多く抜こうと考えて走った。すごいきつくて何回もフォームが崩れそうになった。その度に沿道の応援や監督の言葉が聞こえ、立て直した。区間1位の選手と10秒以上の差があり、悔しい」 -5区起用をどう受け止めたか。 「高校時代から5区を走りたいと思っていた。他の選手より足の回転数が早いピッチ走法で、パワーを使わないで坂を上れる。入学前から監督やコーチに『5区が
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猟友会が地域見守り 御殿場・小山「またぎ隊」結成
駿東猟友会の御殿場支部と小山支部が28日、自主パトロール組織を立ち上げた。その名は「MATAGI(またぎ)隊」。日ごろの猟友会活動に合わせ、行方不明者の捜索や登下校時の子どもの見守りなどを担う。昨年夏の東京五輪・パラリンピックで警備に協力したのをきっかけに、引き続き警察活動に力を貸そうと申し出た。 大池信也・御殿場支部長と小野智弘・小山支部長が同日、御殿場署に真野義文署長を訪ね、「地域住民が安全で安心して暮らせる社会を実現するため協力する」などと決意表明した。同署は東北地方などで猟師を指す言葉「マタギ」にちなみ、MATAGI隊と命名した。 同隊は廃棄物投棄や盛り土など事件事故につながる恐
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ファーマーズ御殿場 来場100万人 ブランド米、地場野菜好評
JA御殿場が運営する農産物直売所ファーマーズ御殿場(御殿場市ぐみ沢)の来場者がこのほど、100万人に達し、記念セレモニーが開かれた。2018年7月のオープンから約3年半での大台到達。梶毅組合長は「予想より少し早まった」と手応えを語る。 売り上げの15%を占めるブランド米「ごてんばこしひかり」や地場産の野菜が人気を集める。同JAが生産販売に力を入れる干し芋、つきたての餅の売れ行きも好調という。 一方で梶組合長は、果物の品ぞろえの少なさが弱点と認める。今春の県東部8JA合併を機に、県東部各地の旬の果物を取りそろえる考え。下田雅彦店長は「農家と消費者との懸け橋となり、さらに地域に愛される店にし
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医療用かつら提供に力 初の寄付者は会長の孫 御殿場LC
御殿場市の御殿場ライオンズクラブ(LC)が本年度から、病気やけがで髪の毛を失った子どもに医療用ウィッグ(かつら)を提供する「ヘアドネーション」推進に取り組んでいる。髪の毛の寄付を呼び掛け、このほど、提供者が初めて見つかった。勝亦政文会長(69)は「少しでも世の中のためになれば。支援の輪を広げたい」と言葉に力を込める。 子ども食堂支援に次ぐ子ども向けの新規事業を考え、近隣のLCが取り組んでいたヘアドネーションを選んだ。まずは会員の親族に髪の毛の寄付を募った。 初めての提供者は勝亦会長の孫、小島あかりさん(高根小4年)。髪の毛を切ろうと考えていたところ、ヘアドネーションを紹介され、寄付を快諾
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御殿場“改造” 高校生が計画提案 市長「実現へ」
御殿場市の御殿場高創造ビジネス科ビジネス観光コース2年生がこのほど、御殿場の魅力を高める「御殿場改造計画」を同校で発表した。御殿場駅前イルミネーションの通年点灯や、市内のグルメを食べ歩きできるイベント「富士山カーニバル」開催など4プランを提案した。 発表を聞いた勝又正美市長は「どれも実現の可能性がある」と高く評価し、提案のうち一つを実現させると明言した。 観光の授業の一環。生徒20人がグループごとに、9月から市内に足を運んだり議論を重ねたりして練り上げた計画をプレゼンテーションした。生徒自身が実行する前提で、準備スケジュールや大まかな資金調達方法、行政に求める支援内容まで提示した。 駅
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御殿場市がコロナ退避所 感染不安の市民向け 非濃厚接触者も利用可
御殿場市は20日、市内での新型コロナウイルス感染拡大を受け、感染を心配する市民が待機できる施設を独自に確保したと発表した。濃厚接触者に該当しなくても、感染者や濃厚接触者と接触があった場合に利用できる仕組みにし、家庭や寮での感染拡大を防ぐ。 勝又正美市長が臨時記者会見で表明した。市内の1施設を確保し、近く受け入れを始める。さらに1カ所の確保に向け調整を進めている。利用の具体的な条件は今後詰める。 同市の18日以降の新規感染者は153人で、半数以上が未成年。勝又市長は二つの学校と自衛隊の駐屯地で発生したクラスターが主要因との見方を示した。「観光客からの感染や飲食店での感染はほとんど確認されて
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記者コラム「清流」 説明しない理由 妥当か
米軍が昨年10月の射撃訓練で重機関銃の銃弾1発を演習場外に着弾させたとみられる問題で、防衛省が地元側に原因を説明した。射撃を終えた後の確認を怠り、重機関銃に残った銃弾に気付かなかったという。 ただ、残った銃弾が発射された時の状況は「米軍の運用の詳細に関すること。答えは差し控えたい」とされた。重大事故になる恐れのあった事案。地元側から情報開示の在り方の改善を求める声が上がったのは当然だ。 米軍の動向について、説明を求めても同じ理由で拒絶されることは、過去に何度もあった。安全保障や軍事分野の機密性が高いのは理解できる。だが、それを盾にして、本来説明すべき、あるいは説明できる事柄まで覆い隠され
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御殿場市 デジタル地域通貨を導入へ 4次総後期、実施計画を提示
御殿場市は19日、市の最上位計画である第4次総合計画後期基本計画に基づき具体的な主要事業をまとめた実施計画(計画期間2022年度~24年度)を、市議会全員協議会で示した。新たな事業として、キャッシュレス決済を普及し地域経済活性化につなげるため、デジタル地域通貨の仕組み整備を盛り込んだ。 スマートフォンのアプリを活用し、事業者や利用者の負担のない仕組みにする。スマートフォンを持たない市民には専用カードを発行する。市は導入した仕組みを使い、今後発行するプレミアム付き商品券を、デジタルでも発行する。中長期的には、自治体版マイナポイントに取り組み、ポイントをデジタル通貨で付与する。 実施計画に
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ママチャリで6時間耐久レース 小山町の富士スピードウェイ【動画】
かご付き自転車「ママチャリ」の耐久レース「スーパーママチャリグランプリ」が、小山町の富士スピードウェイで行われた。 全国各地から224チームがエントリー。東京五輪・パラリンピック自転車競技の舞台にもなった国際サーキットで6時間にわたりレースを繰り広げた。 ホームストレートのレッドシグナルが消えた瞬間、一斉にスタート。交代でハンドルを握り、周回数を競った。サーキットは1周約4・5キロ。高低差は約40メートルあり、上り坂では険しい表情でペダルを踏み込む姿が見られた。 かごに大きなぬいぐるみを載せたチームや電飾付きの自転車に乗るチームもあり、注目を集めた。
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議員の担い手確保へ 御殿場市議会が政治塾 11人受講
御殿場市議会はこのほど、議会や議員の役割などを紹介する政治塾を市役所で初開催した。議会に理解を深めてもらい、議員の担い手確保に結び付ける目的で、議員自身が説明を担った。20代~80代の11人が受講した。 議会改革の一つで、若年層の関心を高める「若者プロジェクト」の一環。議会事務局によると、議会自体が政治塾を開くのは珍しい。議員にとっては将来のライバルの誕生につながりかねないが、議員の若返りが必要との共通認識があり、開催に異論はなかったという。高橋靖銘議長は冒頭のあいさつで「こんなに(受講者が)来るとは思わなかった」と話し、「ご自身の活動にプラスになることを吸収してほしい」と呼び掛けた。
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「アートで駅前元気に」 裾野の画廊、御殿場で200点展示
JR御殿場駅近くの多目的ホール「エスパシオ」(御殿場市新橋)で、約2年半ぶりとなる美術展「アート カンパニー ノア展」が開かれている。好立地に着目したカツマタ画廊(裾野市)が企画した。定期的に開催する計画で、代表の勝又明さん(73)は「アートが街を元気にする時代。駅前を活性化したい」と意気込んでいる。 エスパシオは御殿場駅富士山口から徒歩数分。オープン以来、写真や陶芸などの発表の場となっていたが、近年は別の用途で使われていた。46年前から県東部各地で企画展を開く勝又さんが「御殿場のアートの中心地にしたい」と活用を決めた。 23日までの「アート カンパニー ノア展」は小山町のトールペイント
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米海兵隊司令官、地元へ対策説明 敷地外の行動制限「迅速に阻止」【キャンプ富士/コロナ感染】
隊員らの新型コロナウイルス感染拡大が明らかになった米海兵隊キャンプ富士(御殿場市)。司令官のロバート・J・ボウディッシュ大佐は5日、地元向けにコメントを出し、敷地の内外での対策を示した。キャンプの外では屋内活動を制限し、日常生活に必要不可欠な施設の利用のみ許可していると説明。「感染拡大を迅速かつ積極的に阻止する」とした。 県や御殿場市などが昨年12月31日に行った対策徹底の申し入れに対する返答。防衛省南関東防衛局にメールで届き、同局から提供を受けた市が公表した。 ボウディッシュ大佐はコメントで、隊員らの感染源について、東京・大阪といった日本国内や海外からの帰国者、基地内など複数あると推察
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御殿場市、詳細把握できず 主な情報源は「SNS投稿」【キャンプ富士/コロナ感染】
御殿場市の米海兵隊キャンプ富士で隊員らの新型コロナウイルス感染が相次いでいる問題で、市が情報収集に苦慮している。主な情報源は同キャンプの公式フェイスブックの投稿内容で、キャンプ内の状況や隊員の行動は把握できていないのが実情だ。市は国の積極的な関与を求めている。 「キャンプ富士の投稿がないか2時間おきにフェイスブックをチェックしている」。仕事始めの4日、市の担当者はスマートフォンに目を落とした。12月31日に同キャンプで感染者が出たと知ったのは、県職員にフェイスブックの投稿を知らされたのが端緒だった。 同キャンプとのやりとりは普段、防衛省南関東防衛局を通じて行い、直接対話するルートはない。
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国連旗刻んだ鐘、後世に 御殿場に響く平和への願い
御殿場市東山に国際連合旗の一部が刻まれた「世界平和の鐘」がある。平和を願い世界81カ国から提供されたコインを溶かして作られた。ニューヨークの国連本部にある鐘と同じ形で、国内には数カ所しかないという。由来を知る住民は「世界中の人の平和を願う気持ちが詰まっている。存在を広めたい」と話している。 東山観音堂の敷地内にある鐘は1990(平成2)年に建立された。国連旗に描かれている平和の象徴、オリーブの枝葉が2カ所に刻まれている。 地元識者によると、鐘を作ったのは「世界平和の鐘の会」。平和を祈念する運動の一環で、旧国立競技場聖火台を手掛けた鋳物師の故鈴木文吾さんが制作した。趣旨に賛同した国々から寄
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こだわりコーヒーに温かな接客評判 小山町のカフェ「パズル」
小山町総合文化会館内のカフェ「パズル」が評判を呼んでいる。店主の鈴木至誠さん(42)=御殿場市=が入れるこだわりのコーヒーと温かな接客で、「幸せを感じる」「楽しみができた」と来館者に喜ばれている。 金太郎ホール入り口付近で、月に20日前後営業している。日本バリスタ協会のバリスタ資格を持つ鈴木さんが厳選して仕入れた最高ランクの豆を自家焙煎(ばいせん)し、コーヒーやエスプレッソを提供する。エスプレッソをソーダで割ったドリンクなど珍しいメニューもある。 鈴木さんは同町の障害者支援施設インマヌエルの職員。別の仕事をした後、コーヒーの道を究めようと決め、建物の移転新築に合わせてカフェをつくる計画が
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御朱印集めて浅間神社巡り 御殿場市観光協会「富士山御朱印帳」
御殿場市観光協会がオリジナルの「富士山御朱印帳」を販売している。富士山頂上浅間大社奥宮と山麓の六つの浅間神社を紹介するページがあり、それぞれ隣に御朱印を受けられる。担当者は「これを持って富士山周辺の浅間神社を巡ってみては」と勧める。 同協会が展開する地域ブランド「FUJISAN BRAND御(おん)」の新商品。表紙と裏表紙はブランドのイメージカラーの藍色を基調に、富士山の等高線と4登山ルートをデザインした。 地域ブランドは2021年2月にスタート。複数事業者の商品を組み合わせ専用化粧箱に入れて販売するほか、風呂敷やお茶を独自商品として売り出した。御朱印ブームを追い風に山麓市町の観光振興に
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小山の国有形文化財「森村橋」でイベント にぎわいも復元
小山町の国登録有形文化財「森村橋」で25日、活性化イベント「森村橋クリスマスパーティー」が行われた。ハンドベルの演奏や飲食物の販売があり、多くの人が詰め掛けた。架橋当時の姿に復元された橋の上を行き交った。 橋を活用した地域振興を目指す「森村橋俱楽部(くらぶ)」などの民間有志が、橋の存在や文化的価値を知ってもらおうと企画した。ハンドベルグループ「スウィートハーモニー」がクリスマスにちなんだ曲を奏で、来場者が心地よい音色に耳を傾けた。橋のそばに住む松本孝則さんが橋にまつわる歴史の一端を紹介した。 森村橋は1906(明治39)年、鮎沢川に架けられた。町の近代化に貢献した富士紡績の工場の玄関口に
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ごてんばこしひかり 御殿場高生PR「おいしさ知って」 “サンタ”おにぎり配布
御殿場高の創造ビジネス科は25日、御殿場市などで栽培される「ごてんばこしひかり」をPRするイベントを同市の富士山御殿場・はこね観光案内所周辺で開いた。いわゆる「コシヒカリ発言」で有名になった地元ブランド米の「味も知ってほしい」と、おにぎりを無料配布した。 市地場産品活用推進協議会から提供を受けた米をガス釜で炊き、星やハートの形にして包んだ。サンタクロース姿の生徒らが「御殿場のおいしい米を食べてください」と呼び掛け、道行く人たちに手渡した。 観光ビジネスコースの2年生の授業の一環。御殿場の魅力発信の方策を考えているさなかに「コシヒカリ発言」が注目された。知名度の高まりを追い風に、コシヒカリ
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御殿場に布団専門店 サトウ商会、クリーニング/販売/リフォーム
「クリーニングのサトウ」を展開するサトウ商会(裾野市)はこのほど、初の布団専門店「ふとんのサトウ」を御殿場市大坂にオープンした。コロナ禍で在宅時間が増え、布団に関するニーズは高まっている。クリーニング、リフォーム、販売を1カ所で手掛け、需要を取り込む。 店舗の延べ床面積は約400平方メートル。肩こりや、疲労の軽減効果があるとされる最新の機能性布団をはじめ、千点以上の商品を取りそろえる。全国的にも珍しい法人向けのショールームもある。睡眠に関する専門家が客に合った寝具を提案する。 運営するクリーニング店では持ち込まれた布団の劣化が激しい場合、受け取りを断るしかなかった。コロナ禍で持ち込みが増
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静岡人インタビュー「この人」 高橋頼太さん 設立60周年を迎えた御殿場青年会議所の理事長
2014年に入会し専務理事や副理事長を歴任した。12月末まで現職。小山町の障害者支援施設インマヌエルを運営する社会福祉法人婦人の園理事長。40歳。 -スローガン「感謝」の意味は。 「60年間活動を続けられた背景には、地域のために活動を始めようと努力された先輩方、それを継続した先輩方やそれぞれのご家族、活動させてくれる地域の方々がいる。その全てに対する感謝を忘れてはいけないという思いを込めた」 -1年を振り返って。 「コロナ禍という困難の中、いろいろな工夫をして地域のための活動をやりきることができた。御殿場西高生徒とまちづくりについて考えるハイスクールフォーラムを初めて行い、互いに気付
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銃に弾薬、確認怠る 東富士演習場外「着弾」 防衛省が原因発表
米軍が10月に東富士演習場外の裾野市の山中に重機関銃の銃弾1発を着弾させたとみられる問題で、防衛省は21日、射撃訓練後に重機関銃に弾薬が入っていないかの確認を怠ったことが主な原因と発表した。残っていた弾が発射されて場外に飛んだとみられるが、発射時の状況は「米軍の運用に関する詳細は差し控えたい」とした。 御殿場市で開かれた同演習場安全対策委員会拡大会議で、防衛省南関東防衛局の原田道明企画部長が説明した。 場外着弾したとみられるのは車載型のブローニングM2重機関銃の銃弾1発。射撃場所を離れる際に行わなければならない、銃に弾薬がなく安全な状態になったかの確認を怠った。その後、車両が射撃場所を離
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御殿場の魅力1位は? 富士山、アウトレット、コシヒカリも上位 市がベスト10発表
御殿場市は20日、投票による御殿場の魅力ベスト10を発表した。市民、市外在住者ともに1位は「世界に誇る富士山の絶景」、2位は「国内最大の御殿場プレミアム・アウトレット」になった。市民の3位は「水道はミネラル豊富な100%地下水」、市外在住者の3位は「イルミネーション・地ビールで有名な御殿場高原時之栖」だった。 大きな騒動になった川勝平太知事の「コシヒカリ発言」をきっかけに市の魅力を再認識、発見する企画。「御殿場コシヒカリとわさびは(コンテストで)日本一を受賞」が市民の4位、市外在住者の5位に入った。勝又正美市長は知事の発言によって「コシヒカリが全国的に知られたのではないか」と受け止めを語っ
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記者コラム「清流」 御殿場と浜松 もっと近く
浜松市赴任中にいただいた遠州綿紬(めんつむぎ)のバッグを持ち歩いている。御殿場市に赴任後、取材先で時折話題にするが、浜松市で織物が盛んだと知る人は少ない。両市は東西に長い本県の端と端。経済圏も異なる。無理もないと思いつつ、残念に感じていた。 両市を比較した「コシヒカリ発言」が騒動になり、逆手に取って協力関係を深めようと新たな協定を結んだ。御殿場市では両市の食材を組み合わせ新メニューを考案する動きが出ている。その心意気は、浜松のやらまいか精神に通じる。 徳川家康にゆかりがあり、富士山と浜名湖という無二の観光資源を持つなど共通点も多い。同じ静岡県民。まずは相互理解が深まり、心の距離が近くなれ
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空手の名監督 通信制高教壇へ 元御殿場西高・菊池さん、来春から
御殿場西高(御殿場市)の空手道部を全国屈指の強豪に育てた元監督菊池基さん(61)=同市=が来春から、通信制高校で指導に当たる。沼津市に新設される「つくば開成高沼津学習センター」のキャンパス長に就く。社会環境の変化から通信制教育の充実が必要と感じ、自ら開設に奔走した。空手道部の指導と同様、生徒との触れ合いを重視し「温かみのある人間を育成したい」と意気込む。 高校、大学時代に空手道に打ち込んだ菊池さんは御殿場西高で空手道部を立ち上げ、全国大会の常連に押し上げた。東京五輪に出場した佐合尚人選手ら国を代表する選手も輩出した。 その一方、生徒の価値観や生活環境の多様化を目の当たりにしてきた。昨年3
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御殿場「高嶺の森」整備着々 憩いの場として住民利用へ
映画制作などを手掛けるマディカル(御殿場市)が同市上小林に複合施設「高嶺(たかね)の森」の整備を進めている。緑に囲まれた施設のコンセプトは「こころがまるくなる場所」。訪れた人が非日常の中で心穏やかな時間を過ごし、「いろんなものに気付く場所にしたい」と企画運営担当の神田知子さん。地元住民が利用できる機会もつくるという。 高嶺の森は、高嶺パブリックゴルフクラブ跡地とその周辺に位置する。中核施設となるコテージが11月にオープンした。石が敷き詰められた小道に沿って立ち並ぶ10棟。室内にテレビはない。共に訪れた人と会話を楽しみ、相手の大切さに改めて気付いてほしいとの思いからだ。 富士山麓の豊かな自
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まちの安全、走って守る 署員ら通学者に声掛け 御殿場でランパト
年末特別警戒が始まった15日、静岡県内各地で防犯を呼び掛ける広報活動やパトロールが展開された。御殿場市では通勤通学時間に合わせ、走りながら地域を見守る「しずおかランニングパトロール」活動が行われた。 普段から活動する市役所職員に御殿場署員を加えた15人が参加した。目立ちやすい蛍光色のTシャツを着て、御殿場駅富士山口広場を出発した。3班に分かれ、周囲に異変がないか目を光らせながらゆっくり進んだ。小中学校の近くも通り、登校中の児童生徒に「おはよう」「足元に気を付けて」と声を掛けた。 パトロールに先立ち行われた年末特別警戒の出発式で、勝又正美市長は「気を引き締めて交通安全や防犯を呼び掛け、良い
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“コシヒカリ発言”逆手 御殿場市と浜松市が連携拡大の協定締結
御殿場市と浜松市は13日、観光と食、文化に関する連携協定を結んだ。両市を比較した川勝平太知事の「コシヒカリ発言」をきっかけに、観光分野だけだった連携の範囲を広げた。勝又正美御殿場市長は「知事の発言を前向きにチャンスと考えて、まちの活性化を図れればという思いが一致した」と説明した。 勝又市長と鈴木康友浜松市長がオンラインで対談した。ともに本県の玄関口で観光交流人口が多く、徳川家康にゆかりがあるなどの共通点を確認。鈴木市長は「いろんな形で連携させていただきたい」と述べ、勝又市長は「ウィンウィンの関係に」と語り掛けた。互いの特産品を交換し、勝又市長はごてんばこしひかり、鈴木市長は浜名湖うなぎを贈
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よみがえった馬車鉄道 御殿場と小山の有志が復元 来夏引かせる計画
御殿場市と小山町の有志でつくる「御殿場馬車鉄道研究会」(菅沼弘会長)が復元に取り組んできた同鉄道の車両が完成した。12日、お披露目会を同市の高根中郷館竜良ドームで開いた。実際に人を乗せてレールの上を走行する車両は全国的にも珍しいという。この日は人力で動かし、“乗客”が地域の歴史に思いをはせた。 車両は全長3・5メートル、全幅1・5メートル、全高2・2メートル。設計図は現存せず、わずかに残るスケッチや写真を頼りに外観をイメージした。内装の手掛かりになる資料はなく、同時期の他の鉄道車両を参考にした。お披露目会では菅沼会長らがテープカットして完成を祝った。協力者や、授業で
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食材集め「音渕バーガー」 小山の商店街、店舗巡り完成
小山町の音渕通り商店街の店舗を巡って食材を受け取り、ハンバーガーを作るイベント「OTOBUCHIさんぽ」が12日、開かれた。50食分のチケットは販売開始10分で完売。親子連れなどが、普段は車で通り過ぎることの多い商店街をのんびり散策した。 参加者は旧川口屋商店でパンを受け取り出発。鮮魚店「魚重」で白身魚のフライを挟み、山崎八百屋で特製ソースをかけて「音渕バーガー」を完成させた。近くの雲霧神社で味わい、たき火にあたり体を温めた。道中の街並みや小さな発見を楽しんだ。 まちづくりに取り組む「柴のしっぽ企画」(横山重久代表理事)が主催した。空き店舗となっている旧川口屋商店で10月に開催した飲食物
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五輪パラ自転車ロードの感動、レガシーに 元選手が名勝負解説 小山町
東京五輪・パラリンピック自転車ロード種目の舞台になった小山町は12日、競技の成功に協力した住民に感謝を伝える「サンクスイベント」を町総合文化会館で開いた。ボランティア「コースサポーター」を務めた町民ら約350人が参加。元選手の解説付きでレースを振り返り、世界のトップ選手が町内を駆け抜けた感動を再び味わった。 トラック種目で五輪3大会に連続出場した飯島誠さんと、プロ選手として国内外で活躍した栗村修さんが登壇。五輪男子ロードレースのダイジェスト映像が放映され、2人が各場面の選手の心境を解説した。当日はボランティアとして沿道で活動したためレース展開を知ることができなかった町民が「五輪史上に残る名
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五輪の旗、バッグに再利用 関係者に配布へ 小山町
東京五輪・パラリンピック自転車ロードレースの会場になった小山町は、装飾用の旗を再利用し、バッグを製作した。関係者に配布する。担当者は「長く使い、大会の記憶をいつまでもとどめてほしい」と願いを込める。 祝祭感を演出するために製作、掲出した大会公式デザインの旗を再利用した。街灯に取り付けるタイプの旗と、のぼり旗の計150枚。藍や紅など日本の伝統色が基調になっている。 公式デザインの旗を作れるのは開催自治体などに限られる。町は長く使おうと考えていたが、知的財産に関する規定で旗を利用できるのは年内までとされていた。「すてきなデザイン。捨てるのは惜しい」という声が上がり、再利用の方法を考えてバッグ
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御殿場西中吹奏楽部 マーチングバンド全国大会へ 華麗な演技、母校で披露
御殿場市立西中の吹奏楽部が、11日にさいたま市で開かれるマーチングバンドの全国大会に出場する。新型コロナウイルスの影響で十分な練習時間を確保できなかったが、部員それぞれが鍛錬を重ね、4年連続の出場権を得た。同校でこのほど、本番と同じショーを披露し、招待した地元関係者を楽しませた。 ショーのタイトルは「紅のシンフォニー」で、曲は「X JAPAN」の「紅」をアレンジした。ブラスが隊列を変えながら迫力のある音色を響かせ、カラーガードが旗などを自在に操って華麗な演技を披露した。 新型コロナの影響で8~9月は部活動ができず、自らの演奏や演技を動画撮影して顧問や外部講師に見せ、アドバイスを受けて技術
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静岡人インタビュー「この人」 佐藤あゆなさん 第35代富士娘に選ばれた
コンテストで選ばれ、御殿場市の観光イメージガールを2年間務める。イベントに出向いて市をPRするほか、企業や観光施設のプロモーション動画に出演する。鎌倉女子大短期大学部初等教育学科2年。20歳。 -抱負は。 「憧れだった富士娘に選ばれ、とてもうれしく光栄。緊張感と期待感がある。活動を楽しみながら御殿場の良いところを伝えて地元を盛り上げたい。馬が大好きで馬の世話のアルバイトをしている。馬に関する活動ができればうれしい」 -コンテスト参加のきっかけは。 「父親に勧められた。歴代の富士娘の活動をホームページで見て、育ててもらった御殿場への恩返しになればと応募した。大好きな馬に乗ることができる
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パラ自転車2冠の杉浦選手 小山町を訪問「開催に感謝」
小山町で行われた東京パラリンピック自転車ロード種目で2冠を達成した杉浦佳子選手(50)=掛川市出身=が29日、同町を訪れ、池谷晴一町長と面会した。コロナ下での大会を振り返り「ここで開催していただき感謝している。ありがとうございました」と町民への気持ちを伝えた。 大会で久々に再会した選手から「会えて良かった」「(開催した)日本は本当に素晴らしい」という声が聞かれたと明かした。「負けた選手も楽しそうだった。みんなが感謝していた。誇りに思っていただきたい」と話した。 メダル獲得で「町民が喜んでいただければ、ご恩を返すことができたと思う」と語った。町がコース沿道に整備した花壇について「華やかなも
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東山、二の岡巡る秋旅楽しんで 御殿場 スタンプラリー開始
御殿場市の東山、二の岡両地区の事業所などでつくる東山・二の岡路観光協議会は、両地区を巡るスタンプラリーを始めた。両地区には歩いて移動できる範囲に見どころが点在する。協議会メンバーは「紅葉は見ごろを迎えている。歩いて楽しんで」と参加を呼び掛けている。12月5日まで。 岸信介元首相の自邸だった東山旧岸邸や黒沢明監督の映画のロケ地として知られる二岡神社など10カ所にスタンプを設置した。五つ集めてYMCA東山荘に持参すると、景品がもらえる。台紙も10カ所で配布している。 箱根外輪山の麓に位置する両地区には歴史スポットが多い。近年は宿泊施設やレストランが開業し注目されている。エリアの活性化に取り組
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記者コラム「清流」 コシヒカリの里に住んで
たまにはぜいたくしようと昼すぎに和食店へ。御殿場産のレタスやトマトのサラダ、御殿場産のピーナツカボチャのゼリー寄せ、御殿場産の卵としょうゆを使った卵焼き…。富士山麓の恵みを生かした数々の料理に心も体も満たされた。 御殿場市が川勝平太知事の「コシヒカリ発言」に揺れている。徹底して知事の責任を追及すべきという声と、責任追及よりも連携して御殿場の魅力発信に力を入れるべきとの意見がある。発言は極めて残念だが、それ以上に悲しいのは、意見が異なる人を「愛郷心がない」と糾弾するような言葉が聞こえること。市民が分断してはならない。 もうすぐ名物の水かけ菜が食べられる。ご飯やお酒が進むなあ。
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地場産「夢まき」小山町の名物へ 商工会女性部がアピール
小山町商工会女性部が地元食材を使った春巻きなどの料理を「夢まき」と総称し、ご当地グルメにする「金太郎の夢まきますプロジェクト」に取り組んでいる。飲食店が考案したオリジナルメニューを女性部がPRする。内田澄枝部長(63)は「小山に行ったら夢まき、と言われるようにしたい」と意気込む。 2013年度に「元祖ゆめ春巻き」を考案し、町内の鮮魚店で販売したのが始まり。町全体の盛り上げに結び付けようと19年にプロジェクトを開始し、飲食店に商品開発を依頼した。 「夢まき」認定の条件は地元食材を使うか、きんぴらを入れるか、食材を巻いたメニューであること。きんぴらを条件に含めたのは、町が生誕地とされる童話の
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富士山麓に経済圏創出 小山町、富士吉田市と協定
小山町は17日までに、山梨県富士吉田市と経済交流を進める「バイ・ふじのくに」連携協定を結んだ。相互に特産品を販売し、観光や文化資源のPRを行い、富士山麓に新しい経済圏の創出を目指す。 同市役所で協定書締結式が行われ、池谷晴一町長と堀内茂市長が協定書に署名した。池谷町長は同様の協定を結んでいる山梨県忍野村と山中湖村を含め「富士山麓のつながりをより広く、かつ一層深め、ウィンウィンの関係を構築できることを望む」と述べた。 静岡、山梨両県の経済交流事業「バイ・ふじのくに」の趣旨に賛同し、市町単位で連携しようと小山町から協定締結を持ち掛けた。具体的な取り組みは今後協議して決める。
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国際チームが静岡県東部に拠点 地域振興、自転車で貢献 ハイアンビション合同会社代表/加藤修氏【本音インタビュー】
静岡県東部に活動拠点を移した女子の国際自転車チーム「ハイアンビション2020jp.」を運営する。自転車競技普及や自転車を通じた地域振興にも取り組む。チームの目標や地域との関わり方について聞いた。 -県東部に活動拠点を移した理由は。 「富士山と、東京五輪・パラリンピック開催地というレガシーがあるため。世界中のサイクリストの憧れの場所を拠点にし、選手の士気が上がる。能力を高めるのに最適な上り坂が多い一方、走行している車は少なく練習環境として優れている。さらに、自然が豊かで水や空気がおいしい。御殿場市をはじめ自治体がとても協力的だった」 -チームの現状や目標は。 「契約選手は日本人2人を含
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御殿場高120周年祝う 伝統継承「質実剛健にして美しく」
御殿場高(御殿場市)は12日、創立120周年記念式典を市民会館で開いた。生徒や教職員ら約570人が節目を祝った。伝統の継承と、校訓「質実剛健にして美しく」に基づく教育活動のさらなる充実を決意した。 太田裕校長は式辞で創立当初の目的や沿革を振り返り、学校の果たす役割について「創造力と想像力を兼ね備えた、社会を活性化し社会に貢献する人材を育てること」と強調した。生徒に向け「多くの先輩方のように人生を充実させ、楽しみ、地域や社会に貢献して」と呼び掛けた。 同校は御殿場農業学校として1901年に設立許可を受け、02年に開校した。1923年に県立御殿場実業学校に改称し、48年に現在の校名になった。
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時之栖社長が講演「変化に対応 新しい試み」 御殿場
レジャー施設、御殿場高原時之栖を運営する時之栖(御殿場市)の庄司政史社長(56)がこのほど、同市で講演した。「お客さんのニーズや変化に対応しながら新しいことに常に取り組む」と経営の心構えを紹介した。「元気、癒やし、喜びを与えられる企業でありたい」と力を込めた。 1995年のオープン当初はホテル2棟と売店だけだった御殿場高原時之栖。年々変化を遂げ、現在の年間利用客数は推定180万人に上る。庄司社長は「毎年一つ二つ必ず何かできている」と振り返った。 新型コロナウイルス下で新たにオープンした施設として、富士山を体感できるテント型の宿泊施設とワーケーションにも対応したコテージを紹介した。「(宿泊
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馬車鉄道の車両完成間近 御殿場の研究会、市長に報告「歴史残したい」
かつて御殿場市中心部と小山町須走地区を結んだ御殿場馬車鉄道の車両復活に取り組む御殿場馬車鉄道研究会の役員が8日、同市役所に勝又正美市長を訪ねた。菅沼弘会長(76)は「御殿場馬車鉄道は地域経済や文化などいろんな面で役割を果たした。車両を見ていただき、その歴史を残したい」と事業の意義を強調した。 事業を始めた経緯や進捗(しんちょく)状況を説明した。150万円を目標にしたクラウドファンディングで236万5千円が寄せられたことや、製造作業は95%まで進んだことを明らかにした。 製造中の車両は長さ3・5メートル、幅1・5メートル、高さ2・2メートル。重さ600キロ。デッキを含めると大人10人が乗車
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記者コラム「清流」 熱意と行動力
小山町役場近くの商店街にある精肉店の一角で営業するコーヒー店「山下珈琲(コーヒー)」。店主の山下拓也さん(37)が川崎市から移って開いた。妻の実家とはいえ、にぎわっているとは言いがたい商店街での営業に不安はないか。失礼を承知で聞くと「全然不安はない。可能性がある」。即答に驚いた。 空き家を活用すれば初期費用を抑えて開業できる。後に続く若者が現れれば商店街はよみがえる-。山下さんは思い描く。近くの空き家で開かれたイベントに出店し、近隣店舗と協力して客に回遊を促す試みを始めるなど精力的に活動する。 「金がない。行政が動かない」。こんな言葉を何度も聞いてきた。だが、地域を盛り上げるのは情熱と行
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肉屋の珈琲店 自家焙煎、人気じわり 小山町・落合商店街
小山町の落合商店街にある押尾精肉店の一角で営業する「山下珈琲(コーヒー)」の人気がじわりと高まっている。精肉店店主の娘婿、山下拓也さん(37)が3月にオープンし、自家焙煎(ばいせん)の豆を用意する。来店客に回遊を促す試みを始めるなど、町に新たな息吹を吹き込んでいる。 精肉店の揚げ物コーナーだった場所に店を構え、現在は9種類の豆を取りそろえる。客の好みを聞いて豆を選び、ハンドドリップして提供している。近隣住民や町役場職員がリピーターとなり、遠方から訪れる客もいる。 山下さんは香川県出身。アパレル会社を経て、開業を視野に大手コーヒーショップで勤務していた。妻の美里さん(33)の実家の事情で昨
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ロボット操作に苦戦 御殿場、沼津工業高生が就業体験
沼津工業高電子ロボット科の2年生4人が28、29の両日、御殿場市大坂のオカムラ富士事業所で就業体験に臨んだ。産業用ロボットの操作を体験した。 江川翔一さん、高橋叶冴さん、竹内楓雅さん、渡辺武蔵さん。事業所で使われているロボットと同じタイプの教育用ロボットを使い、プログラミングを実践した。試行錯誤を重ねながらロボットの教示操作板に指示を入力し、部品をつかんだり移動させたりした。 ロボットが思い通りに動かず部品が落ちてしまう場面もあった。生徒は「ミスをしないよう調整や確認が大切だと思った」と話した。 同事業所は店舗の陳列棚、部屋のパーティションなどを製造している。産業用ロボットの教育資格を
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御殿場市長、初の定例会見 経済回復と感染防止に力
御殿場市の勝又正美市長は28日、就任後初の定例記者会見に臨んだ。新型コロナウイルスの感染状況について「予断を許さない」との認識を示した上で、「アクセル(経済回復)とブレーキ(感染防止)の両方を、リーダーシップを発揮してしっかりやる」と決意を語った。 当面の課題の一つとして来年度の予算編成を挙げた。「市民サービスを落とさないのが大前提で、経済を停滞させない予算を含める」と強調した。首都圏に近い立地や年間1千万人超の観光交流人口といった強みを生かして観光や経済振興を図り「御殿場らしいまちづくりにつなげる」と言葉に力を込めた。 就任から3週間余りを振り返り「責任の重さを感じている。一つ一つの判
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静岡人インタビュー「この人」 小泉りささん 第35代富士娘に選ばれた
御殿場市の観光イメージガールを2年間務める。各地で開かれるイベントに参加して市の魅力を伝え、観光施設や企業のPR動画に出演する。東海大観光学部観光学科4年。22歳。 -抱負を。 「生まれ育った御殿場に恩返しできるよう全力で活動する。すてきな場所に出向き、すてきな人に出会い、新たな魅力を知りたい。選んでくれた皆さんに認めてもらえるよう、富士娘として成長していきたい」 -市の魅力は。 「都心から近く、日本のほぼ真ん中で、程よく田舎。御殿場プレミアム・アウトレットや時之栖が有名だが、御殿場駅の近くには新しいお店がある。おしゃれなお店もある。すてきな大人がいっぱいいる」 -富士娘コンテスト
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地域課題解決へアプリ 御殿場西高生発表 ハイスクールフォーラム
御殿場西高(御殿場市)の生徒がテクノロジーを活用して地域課題の解決を試みる「ハイスクールフォーラム」(御殿場青年会議所主催)の中間報告会が23日、同校で開かれた。9グループが「高校生の住みたいまち、住み続けたいまち」を目指して検討を重ねてきた課題の解決策を発表した。 設定した課題は「駅周辺の魅力発信」や「中高生の居場所づくり」など。SNSやスマートフォンのアプリを効果的に使って解決に導く方策を提示した。「暗い場所があり安心して暮らせない」という課題を考えるグループは、アプリを使って街の明るさを行政に情報提供すると提案した。勝又正美市長や地元企業の代表者が来賓として出席し、生徒の発表に耳を傾
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大学生が奮闘、クリームソーダ店人気 大好きな御殿場盛り上げへ
観光学を学ぶ大学4年生3人が毎週日曜日に御殿場市内で営業する「わたしのクリームソーダやさん」が人気を集めている。新型コロナウイルスの影響で学びの場が制限される中、「大好きな御殿場を盛り上げたい」と4月に開店した。卒業する来年3月まで、お客さんを元気いっぱいの笑顔で迎える。 運営しているのは東海大観光学部4年の小泉りささん(22)=同市=ら。イベントの企画運営に携わるなど充実した学生生活を過ごしていたが、コロナ禍のため自宅で過ごす時間が増えた。小泉さんが地元でわくわくすることを始めようと思い立ち、同級生2人の後押しを受けて始めた。 クリームソーダを商品にしたのは3人とも大好きだから。イチゴ
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御殿場市12年ぶり新市長 将来像提示と対話に期待【湧水】
3日に投開票が行われた御殿場市長選で、元副市長の勝又正美氏(66)が初当選し、就任した。辞職した前市長の事実上の後継者として出馬し、陣営の規模で相手候補を大きく上回りながら、票差はわずかだった。当選翌日に自身が語った「市民全員のため」の市政運営を期待したい。 静岡新聞社が期日前投票期間中に実施した出口調査で、前市長の市政運営を「評価する」「どちらかといえば評価する」と答えた有権者は約7割に達した。しかし、市長選全体の勝又氏の得票は有効投票の51・7%だった。長引くコロナ禍で閉塞(へいそく)感を抱く有権者が、「刷新」を掲げた相手候補に期待を寄せていた結果とも考えられる。 その上で、勝又市長
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五輪自転車コース走行 愛好家団体、富士山麓の秋やグルメ堪能
自転車愛好家でつくるNPO富士山ごてんばサイクリングプロジェクトはこのほど、東京五輪・パラリンピック自転車ロードレースのコースを走行するイベントを御殿場市などで実施した。メンバー28人が秋風を感じながら心地よい汗を流した。大会のレガシー(遺産)イベントとして毎年この時期に開催する考えだ。 同市の友愛パーク・原里を出発し、裾野市と小山町を巡る約50キロのコース。5人ほどのグループごとに走った。小雨が降り富士山は拝めなかったが、沿道のススキ野原などで秋の気配を感じた。途中2カ所に設けた「エイドステーション」とゴール地点で地元銘菓や煎茶を味わい、英気を養った。 大半が五輪・パラリンピックの舞台
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五輪入賞「応援が力に」 競歩川野選手、地元・小山で報告会
東京五輪陸上男子50キロ競歩で6位入賞した小山町出身の川野将虎選手(22)の出場報告会が11日、町総合文化会館で開かれた。リモート参加した川野選手は、アクシデントがあったにもかかわらず歩ききったレースを振り返り、「地元の応援を力に変えて最後まで諦めずゴールできた」と感謝を伝えた。3年後のパリ五輪に向け「リベンジを果たせるように頑張りたい」と闘志を口にした。 レースのダイジェスト映像が放映され、川野選手が場面ごとの心境を解説した。10キロすぎには体の異変を感じ、30キロ地点では苦しくなっていたと明かし、「緊張して給水がうまく取れなかった。内臓の不調もあり動揺してしまった」と語った。 41キ
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空き店舗 数十年ぶり活気 小山で販売イベント「オトブチベース」
小山町の音渕通り商店街の空き店舗で9日、飲食物販売イベント「オトブチベース」が開かれた。雑貨店「川口屋商店」跡地でピザやパン、コーヒーが販売され、数十年間シャッターが下りたままだった店内がにぎわった。 御殿場市のピザ店「ホラアナ」や同町の茅沼ベーカリーなど3店舗が出店した。レトロな外観と、店内に飾られた映画ポスターやホーロー看板が昭和の風情を演出。入店待ちの列ができるほどの盛況ぶりだった。 近くで育った「ホラアナ」オーナーの双木明人さん(34)が数年前に開かれた店舗の内覧会で、昔ながらの雰囲気に魅了された。所有する横山工務店社長の横山重久さん(41)に活用を提案し、開催につながった。
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五輪空手 佐合選手、母校後輩に「夢持って」 御殿場西高生と交流
東京五輪空手男子組手67キロ級に出場した佐合尚人選手(29)が5日、母校の御殿場西高(御殿場市)を訪問し、生徒と交流した。五輪出場という夢をかなえた立場から「小さくても自分で立てた目標のために努力を続けて」と後輩にメッセージを送った。「夢はかなわないこともあるが、努力を続けることによって得るものがたくさんある」と話した。 佐合選手は、いったん代表に決まりながら大会延期の影響で選考見直しになり、再び代表権をつかんだ。生徒から、内定が白紙になった時の気持ちを問われ「自分のためではなく応援してくれる人のために頑張ろうと思った」と明かした。 3年熊井健一郎さんの要望に応じ、熊井さんを相手に組手を
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音楽とクラフトの野外フェス 11月開催、御殿場市長にPR
御殿場市の御殿場高原時之栖で11月6、7の両日、音楽とクラフトの野外フェスティバル「クリーマ ヤマビコフェス2021」が開催される。主催する「クリーマ」(東京都)の丸林耕太郎社長が4日、市役所に勝又正美市長を訪ねて「世代を超えて楽しめるイベント」とPRした。 富士山を背にしたステージに、2日間で12組のアーティストが出演する。全国のクラフト作家約130組が出店し、雑貨や服などを販売する。アウトドアを楽しめるコーナーも設ける。 手作り品の売買サイトを運営するクリーマの丸林社長は「御殿場市に良いパワーを与えられるようなイベントにする」と語った。入場人数制限などの新型コロナウイルス対策を説明し
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御殿場市長に元副市長の勝又氏 元市議会議長の勝間田氏破る
参院静岡選挙区補欠選挙に立候補する前市長の辞職に伴う御殿場市長選は3日、投開票が行われ、無所属新人の元副市長勝又正美氏(66)=自民推薦=が、無所属新人の元市議会議長勝間田幹也氏(63)に競り勝ち、初当選した。投票率は47・84%。今年1月の前回選を0・83ポイント下回り、同市長選で過去最低だった。 勝又氏は若林洋平前市長の事実上の後継候補だった。豊富な行政経験をアピールし、新型コロナウイルス禍で命と暮らしを守ると訴えた。多くの市議や幅広い業界団体などの支援を受けて票をまとめた。市政の刷新を掲げた勝間田氏はスポーツ団体などを足掛かりに浸透したが、及ばなかった。 午後10時すぎ、御殿場市ぐ
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記者コラム「清流」 思いは隠さず一票に
御殿場市の現状をどう見るか、市長選立候補者に何を聞きたいか、市民に取材した。取材のお願いの際に「市長選について」と言うと、「政治は分からない」「意見はない」と遠慮がちな反応を示されることがあった。 ところが取材を始めると、意見や要望が次々と出てくる。新型コロナウイルス対応や市の将来像など関心はさまざま。日ごろ深く考えたり、声に出したりする機会がないだけで、誰もが市政に期待を持っているのだと感じる。 市長選を巡り「なぜ1年に2度もやるのか」「税金の無駄遣い」といった冷めた声も聞かれる。市政への思いを行動で示すことができる貴重な機会をもう一度得られた、と考えられないか。3日の投票日が迫る。
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魅力生かすまちづくり 伝える工夫もっと【迫る 御殿場市長選㊦】
緑に囲まれたステージから流れる音楽に体を揺らし、地元グルメを味わう。子どもたちは森の中に張り巡らされたロープで綱渡り-。毎年5月に御殿場市の富士山樹空の森で開かれるキャンプフェス「アコチルキャンプ(通称・アコチル)」。会場には豊かな自然や食をはじめ御殿場の魅力を伝える多彩な仕掛けがある。目の前の富士山は、演出の一つという位置付けだ。 同市は首都圏に近く、御殿場プレミアム・アウトレットや御殿場高原時之栖が立地する。人を呼び込もうとして苦労する地域が多い中で、黙っていても人が訪れる優位性がありながら、市全体への波及効果が乏しいことが長年の課題とされてきた。 「御殿場ではなく、アウトレットのあ
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コロナ下の経済対策 業種幅広く目配りを【迫る 御殿場市長選㊤】
御殿場運転代行業組合に加盟する6社は、新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置が県東部に適用された8月半ばから休業が続いている。「収入は一銭もなく、事業存続が厳しい」。組合長で、運転代行レインボー社長の高瀬朋宏さん(55)は途方に暮れる。 飲食店を利用した後の客が9割超を占める。飲食店で酒類が提供できなくなり、事実上、営業機会を奪われた。飲食店には協力金が支払われるが、運転代行業は対象外。高瀬さんは「飲酒運転根絶の受け皿なのに、産業として認められていない」と憤りを隠さない。「飲食店と同じように支援を」と求める。 長期化するコロナ禍の影響は幅広い業種に及ぶ。御殿場市商工会によると、行政の支
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市政継続、是非割れる 御殿場市長選 立候補予定者が討論会
前市長の辞職に伴う御殿場市長選(26日告示、10月3日投開票)に立候補する市議の勝間田幹也氏(63)と副市長の勝又正美氏(66)が24日、御殿場青年会議所主催の公開討論会に臨んだ。勝又氏は現市政の政策の継続を主張したのに対し、勝間田氏は市政の問題点を指摘し刷新を訴えた。 「現市政の評価・課題」との問いに対し、 勝間田氏は「事業の優先順位がはっきりしていない。歳入面から見て予算規模が膨らみ過ぎている」と提起した。勝又氏は観光交流客に市内回遊を促すため、「体験型の観光メニューをつくる」などの方策を考えるとした。 若林洋平前市長が掲げた環境省の誘致に関し、勝間田氏は「環境政策を積極的に進める
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幻想的な輝き堪能 「光のトンネル」華やか【動画】
御殿場市神山の御殿場高原時之栖で、冬のイルミネーション「ひかりのすみか」の点灯が始まった。訪れた人たちが敷地内をゆっくり歩き、幻想的な光の世界を堪能している。 370メートルにわたる「光のトンネル」の一部は、音楽に合わせて光の色が変化する仕掛けで、時間の経過とともに異なる雰囲気を楽しめる。月やハートのオブジェが置かれ、撮影スポットになっている。 「ツリーの森」と名付けられたエリアには、地元団体が飾り付けたイルミネーションツリーが並んでいる。 来年3月13日まで。
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空手V「恩返しできた」 御殿場西高、全国総体結果を報告
全国高校総合体育大会(インターハイ)で好成績を収めた御殿場西高空手道部員がこのほど、市役所に市幹部を訪ねて結果を報告した。3連覇を果たした女子団体組手の主将で3年の酒井虹穂さんは「監督やコーチ、保護者に恩返しできた」と喜びを語った。 前年は新型コロナウイルスの影響で中止になり、2年ぶりの大会。コロナ禍で練習試合ができないなどの制約があったが、部員同士で励まし合って本番に備えた。市内で事前合宿をした東京五輪イタリア空手チームの存在も刺激になった。 酒井さんは「(3連覇が懸かる)プレッシャーを感じず、1試合1試合楽しむことができた」と振り返った。 2年遠井泰嘉さんは男子個人形で準優勝した。
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御殿場市長選告示まで1週間 勝又/勝間田「かつまた」一騎打ちか
前市長の辞職に伴う御殿場市長選(10月3日投開票)は、26日の告示まで1週間に迫った。18日に行われた立候補届け出書類の事前審査には、市議の勝間田幹也氏(63)と副市長の勝又正美氏(66)の2陣営が出席。2人の一騎打ちになる公算が大きく、市内で多い名字の「かつまた」対決として注目される。投票の際に漢字表記の誤りなどで疑問票にならないよう注意が必要だ。 「かつまた」姓は主に4種類の漢字表記がある。地元では区別するため、勝間田は「かつかんでん」、勝又は「ひっかけまた」と呼ばれる。ほかに「あかまた」の勝亦、「にんべんまた」の勝俣がある。市によると、15日時点で市内に6251人の「かつまた」さんが
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記者コラム「清流」 「いつもの場所」大丈夫?
8月中旬の大雨で小山町湯船の県道山中湖小山線が冠水し、通行止めになった。関係者に現場の位置を尋ねたところ「いつもの場所」という会話になり、疑問を持った。災害発生箇所を「いつもの場所」と認識するのは適切なのだろうか。 確かに、ここ数年で何度も冠水し通行止めになった場所だった。近くに迂回(うかい)路があり、影響は限定的かもしれない。だが、大雨のたびに冠水するならば、本来は再発防止策を講じる必要がある。 全国で災害が頻発している。甚大な被害が起きた後に、危険の兆候が見落とされていたことが明らかになる事例もある。いつも起きているから大丈夫、という根拠なき安心感によって、危険を見落としてはならない
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「コロナ後の御殿場」示して 市長選告示2週間前 有権者、具体像求める
前市長の辞職に伴う今年2度目の御殿場市長選(10月3日投開票)は12日、告示まで2週間になった。立候補を表明している市議の勝間田幹也氏(63)と副市長の勝又正美氏(66)は後援会活動を活発化させる。新型コロナウイルスの影響が長期化する中、両者ともコロナ対策を前面に打ち出す。ただ、約12年半ぶりの新リーダー誕生となるだけに、市の将来像を示すよう期待する市民は多い。 ■12年半ぶりの 新リーダー誕生へ 「市民の命を守り生活を安定させる」(勝間田氏)、「市民の命と暮らしを守る」(勝又氏)。両者は出馬表明の記者会見などで、ほぼ同じ表現を用いてコロナ対策に注力する姿勢を見せた。市民の関心は高く、
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特典パスで小山巡って フジサイクルゲートで配布
小山町の駿河小山駅前交流センター「フジサイクルゲート」は、町内の店舗で特典を受けることができる「フジサイクルゲートアドベンチャーパス」を配布している。施設の来訪者増加と町内店舗の利用促進につなげる。 カードは町民も含め、誰でも受け取れる。配布日から1週間、飲食店をはじめ25店舗で何度でも利用できる。ソフトドリンク無料や菓子プレゼントなどのサービスを受けられる。 フジサイクルゲートは自転車を貸し出し、軽食や特産品を販売している。JR御殿場線の駅前に位置し、主にハイキング客やサイクリストが立ち寄るが、他のエリアに足を運ぶことなく帰路に就く人が多かった。町内を巡ってもらい町全体の活性化につなげよう
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五輪馬場馬術・林選手「独特の雰囲気緊張した」 御殿場市長に報告
東京五輪の馬場馬術代表で、御殿場市民初のオリンピアンとなった林伸伍選手(36)が25日、市役所に若林洋平市長を訪ね「独特の雰囲気があり緊張した」と大会を振り返った。「経験を生かしてパリに向かって新たなスタートを切りたい」と次回大会挑戦を明言した。 林選手は騎乗馬スコラリ4とともに7~8分間の演技に挑んだ。前半は思い通りの演技ができたが、後半の駈歩(かけあし)や最後の停止でミスがあり、決勝進出はならなかった。 若林市長に対し、自らの演技の映像を解説する形で大会を振り返った。「馬は今までで一番調子が良かったが、普段ミスしないところでミスが出た」と大舞台の難しさを口にした。 「市を挙げて応援
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廃棄予定の食品を弁当に 生活困窮者らに配布 小山の有志グループ
有志グループ「小山町みんなの食堂」(高橋良子代表)が、廃棄予定だった食品を活用した弁当を無料配布する取り組みを始めた。「おいしく、楽しい社会貢献活動」の輪を広げ、フードロス(食品廃棄)と貧困という二つの社会課題の解決を目指す。 「お待たせしました」-。8月上旬、町健康福祉会館。メンバーが出来たてのカレー50食を希望者に手渡した。肉は赤ワインとコンソメで煮込むこだわりぶりで、家族連れらが笑顔で持ち帰った。 従来は捨てられていた牛肉と厚揚げを具材にした。町内企業に協力を求め、事業活動では必要としない部位やパック詰めした際の端切れの提供を受けた。 家庭などで余った食品を集めて生活困窮者に提供
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わんぱく相撲「目標はV」 岩田君(御殿場小6)、市長に抱負
御殿場市立御殿場小6年の岩田聖羅君が、第36回わんぱく相撲全国大会(10月、東京・両国国技館)に出場する。このほど、市役所に若林洋平市長を訪ね「目標は優勝」と抱負を語った。 2018年の「わんぱく相撲御殿場・小山地区大会」小学3年男子の部で未経験ながら優勝した。以来、御殿場青年会議所の練習会で稽古を重ねている。今年7月に行われたわんぱく相撲県大会富士場所で小学6年男子の部の3位になり、全国大会の出場権を得た。 柔道やキックボクシングも習っている岩田君は「できることをやって結果を残したい」と力を込めた。若林市長は「自分の力を出し切れば結果は付いてくる」と激励した。
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自転車ロード カウベル鳴らし応援 小山、御殿場
東京五輪自転車競技ロードレースは28日、小山町と御殿場市を走る個人タイムトライアルが行われた。沿道では住民や競技のファンらが応援し、競技の魅力を体感した。 単独走行する選手の息遣いを感じ、引き締まった表情や鍛え抜かれた肉体を見るなど、集団走行が多かった男女ロードレースとは異なる魅力を味わった。訪れた人は新型コロナウイルス対策に配慮し、声援の代わりに拍手を送ったり、貸し出されたカウベルを鳴らしたりして力走する選手を応援した。 御殿場市高根地区のオカムラ御殿場事業所付近で観戦した富士宮市立富士根南小6年の市川夏凛さんと赤坂楓さんは「坂でもスピードが落ちない。初めて五輪を直接見られてうれしい」
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東京五輪、高校生ボランティア奮闘 小山町、大舞台体験
東京五輪で最も会場が広いとされ、多くの人が運営に携わる自転車ロードレース。コース沿道では、高校生がボランティア「コースサポーター」として一翼を担う。小山町は近隣高校に参加を呼び掛け、若者が五輪を体験する機会を提供。参加した生徒は「テレビ観戦だけだった五輪に関われてうれしい」と充実した表情を見せる。 「交通規制中です。渡らないでください」-。女子ロードレースが行われた25日、小山高と御殿場南高の生徒が観客の誘導に当たった。コーン標識の設置などの準備も行った。 町によると、コースサポーターは大会組織委員会が設けるボランティアで唯一、高校生が参加できる。町は「地域の将来を担う若者に五輪を体験し
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沿道住民「風感じた」「表情見えた」 五輪自転車男子ロード
住宅や店舗が立ち並ぶ小山町須走地区の須走本通りでは、住民が沿道に繰り出して人垣をつくった。「風を感じた」「選手の表情が見えた」。選手からわずか数メートルの場所で見守り、町中を駆け抜けるロードレースならではの迫力を体感した。沿道での観戦自粛が求められる中、選手が過ぎ去ると自宅に戻り、静けさを取り戻した。 午後2時すぎ、先頭集団が姿を見せると「来た」という声があちこちで上がり拍手を送った。須走小6年の佐武睦太君(12)は「手を出せば届きそう。選手の真剣な表情も見えた」と目を輝かせた。 中には敷地内にベンチやテーブルを置いて観戦する姿も。自営業福嶋輝明さん(54)は「集団が通った時に強い風が吹
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東京五輪自転車ロードレース中継 御殿場、裾野、小山の2市1町 公式ライブサイトを設営
御殿場、裾野、小山の2市1町は23日、東京五輪自転車ロードレースの中継などを行うライブサイトを各所に設営した。新型コロナウイルス対策を講じた上で、地元が舞台になる競技の観戦機会を提供する。 御殿場駅富士山口広場の公式ライブサイト会場では、大型モニターや公式グッズを販売するテントなどを設置した。御殿場市、県、大会組織委員会の共催で、24、25の両日実施。入場は原則として県民限定で先着順。裾野市の公式ライブサイトは既に観覧受け付けを終了した。 市町が主催するコミュニティライブサイトは御殿場市が24日、3カ所(原里小、玉穂小、柴怒田区公民館前)で開催する。入場は原則市民限定で先着順。小山町は2
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のぼり旗設置に花壇整備 五輪自転車ロード舞台の小山町 準備大詰め
24日に始まる東京五輪自転車ロードレースに向け、舞台になる小山町で準備が大詰めを迎えている。奮闘する選手のため、メディアを通じて全世界に発信されるわが町のため、町職員や町民有志は努力を惜しまない。 町職員は22日までに最後の都市装飾を施した。ゴール地点となる富士スピードウェイで、選手や観客を迎え入れる二つのゲート付近に、大会公式グラフィックののぼり旗を設置した。 通称棚頭交差点付近に町が設けた花壇では22日、町花の会のメンバーが最後の手入れに汗を流した。雑草を抜き取り、マリーゴールドの形を整えた。 住民や地元の大綱造園の協力を得て、荒れ地だった場所を花壇に再生した。町オリンピック・パラ
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森サポーター協定締結 御殿場初 キリンやNPOなど4者
ウイスキー製造のキリンディスティラリー(御殿場市)とNPO法人土に還(かえ)る木森づくりの会(同市)、県と市はこのほど、しずおか未来の森サポーター協定を結んだ。富士山麓に位置する同社敷地内と周辺の森づくりに連携して取り組む。 対象地域は、同社の社有林「キリンの森」と隣接地で同法人が管理する森林の計約2・7ヘクタール。同法人が持つ専門的な知見を生かして植栽や間伐に当たる。キリングループ各社の従業員や家族、市民を対象に自然観察や生物観察といった環境教育を行い、環境保全意識を高める。県と市は活動のPRなどを担う。 同社で協定締結式があり、各組織の代表者が協定書に署名した。2006年から森林整備活動
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短冊に「目指せ金」 御殿場の児童ら イタリア選手もてなし準備
東京五輪のイタリア空手、柔道チームが事前合宿する御殿場市の子どもたちが17日、チームが滞在する御殿場高原時之栖(同市)で、おもてなしの準備をした。新型コロナウイルスの影響で直接交流できない選手らに歓迎や激励の気持ちを伝えようと、メッセージを短冊に書いてササにくくり付けた。宿舎付近に飾る。 両競技を習っている園児と児童15人ほどが「優勝できるように」「目指せ一本」などと思い思いの言葉をつづった。2年前に空手選手と交流した御殿場小3年の山田怜菜さんは「FORZA!(イタリア語で頑張れ)」と書き込んだ。「金メダルを取ってほしい」との願いを込めたという。 子どもたちはピザ職人の指導でピザ作りを体
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静岡人インタビュー「この人」 遠藤豪さん 小山町議会議長に就任
御殿場市職員として38年間勤務した後、2015年に初当選。2期目。総務建設委員長などを歴任し、5月から現職。72歳。 -抱負は。 「全力を傾けて公正円滑な議会運営に努める。職責を全うし町民の期待に応えられる議会運営を目指す。町議会は喫緊の課題を解決すべく議論を積み重ね、町のさらなる発展のため執行機関とともに努力する」 -町の課題は。 「人口減少対策。東京に近く、町から通勤通学できる立地を生かして流出を食い止める。神奈川県から町内の工業団地に働きに来ている人に、町内に住んでもらうのが理想。喫緊の課題は新型コロナウイルス対策と自転車競技が開かれる東京五輪・パラリンピックの対応」 -力を
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イタリア空手チーム歓迎 選手名、漢字で揮毫 御殿場高書道部
御殿場市で事前合宿を行う東京五輪イタリア空手チームを歓迎しようと、御殿場高書道部員が15日、選手らの名前を揮毫(きごう)した。合宿地の食事会場に掲出する。 「かっこよくしたい」との思いから、男子組手75キロ級のブサ・ルイージ選手は「舞紗類衣時」というように、漢字の当て字で表現した。部員7人が筆を振るい、選手やコーチらチーム全員23人分を書き上げた。 部長の3年小松未唯さんは「日本文化の書道でイタリアの選手に楽しんでもらいたい。厳しい練習の合間に字を見てリラックスしてほしい」と思いを込めた。 筆を進める様子を動画で撮影した。他団体の応援動画とともにチームに提供する。 イタリア空手チーム
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教諭と生徒のトーチ2本 小山町内の小中学校、こども園巡回展示
東京五輪の聖火リレーで使われたトーチが、小山町内の小中学校とこども園で巡回展示される。町立明倫小で13日、開始セレモニーが開かれた。 聖火ランナーを務めた同校の山口純教諭と町立須走中3年の千葉仁人さんが、教育に役立ててほしいと貸与を申し出た。9月末まで、各学校や園で順番に披露される。7月22日から8月31日までは町役場で展示される。 セレモニーには山口教諭が担任を務める4年生が参加。山口教諭は「みんなに支えられて走れた」と話し、感謝の気持ちの大切さを伝えた。サポートランナーを務めた岩田このはさんにトーチを手渡した。 (御殿場支局・矢嶋宏行)
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五輪出場3カ国 自転車競技チームが御殿場合宿
東京五輪に出場する海外3カ国の自転車チームが、御殿場市で合宿を実施することが12日分かった。市は「大会組織委員会の厳格な管理の下で行われる」としている。ただ、万一新型コロナウイルス感染者が出た場合の対応は「はっきりしていない」という。 市によると、来訪するのはいずれも自転車の強豪国3カ国の計約40人。同日から30日まで市内のホテルに滞在する。国名や滞在先は「ファンなどが訪れるのを防ぐため」として明らかにしていない。 選手は公道を練習走行する。ホテル滞在中も含め他の宿泊者や地元住民とは接触せず、住民が使う施設への立ち寄りもしないと、組織委から説明を受けたという。市の担当者は「組織委と情報共
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五輪自転車コース住民が美化 花壇手入れ、清掃…北駿で広がる
東京五輪開幕が目前に迫った。北駿地域がコースに含まれる自転車ロードレースは公道を使う数少ない競技の一つ。「金メダルへの道」となるわが町の道路を美化する動きが広がっている。「特別なことはできないが、それぞれの立場で大会を支援したい」。住民の思いは熱い。 小山町花の会のメンバー約20人は、コース沿道の花壇の手入れをした。6月に住民が植えたマリーゴールドの近くに生えた雑草を抜き取り、肥料を追加した。花壇整備は町主導の取り組みだが、作業を買って出た。 揺れに揺れた東京五輪。新型コロナウイルスの影響で史上初めて延期され、自転車ロードレースは沿道での観戦自粛が求められる。それでも、花の会の小見山福江
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テロへの備え強化 御殿場小山消防、会場被害想定し訓練
御殿場市・小山町広域行政組合消防本部はこのほど、両市町で自転車ロードレースが開かれる東京五輪・パラリンピックを見据えた訓練を同町の小山球場と周辺で実施した。テロをはじめとした特殊災害への備えを強化した。 レースの舞台になる富士スピードウェイの観客席入り口付近に液体のようなものがまかれ、けが人が多数出た-との想定。 化学防護服を着用した隊員が専用機器を使って液体の物質を特定した。危険度によって区域を3段階に分け、安全な区域に要救助者を移動してからトリアージを行った。 解毒剤の注射や除染テントの設営方法も実践、確認した。 御殿場消防署でも同様の訓練を実施した。計100人の隊員が参加した。
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御殿場「青少年交流の家」に絵本の部屋 図鑑など300冊所蔵
御殿場市中畑の教育施設「国立中央青少年交流の家」はこのほど、絵本や図鑑など約300冊を所蔵する「えほんのへや ふらら」をオープンした。施設の事務室に声を掛ければ、誰でも利用できる。同施設の柴谷紗良さんは「家族連れや友だち同士で絵本を楽しむ場になれば」と期待を込める。 青少年の健全育成に欠かせない読書ができる場をつくろうと、利用頻度の少なかった富士山資料室を改装した。富士山や自然をテーマにした本が多く、家庭にはない大型絵本も数多くそろえる。 部屋の窓ガラスには御殿場南高美術部員がイラストを描いた。富士山と桜、ヒマワリ、モミジ、雪だるまを描いて山麓の四季を表現した。 本の貸し出しはしない。
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五輪自転車ロード美しく 住民100人超、清掃に汗 御殿場
東京五輪自転車ロードレースのコース上に位置する御殿場市柴怒田区と上小林区の住民有志が4日、コース沿道の清掃活動を実施した。 大会を目前に控え、定期的に行う地区の清掃活動でコース沿道を重点に置いた。雨天にもかかわらず100人超が参加した。 作業は約1時間。生えている草を抜き、側溝の泥を取り除いた。たばこの吸い殻など落ちていたごみを拾った。 パブリックビューイング会場「コミュニティライブサイト」の設置予定地付近も美化した。 柴怒田区長の勝又敏さん(65)は「選手や観客にきれいな柴怒田を見てもらいたい」と汗を流した区民の思いを代弁した。 (御殿場支局・矢嶋宏行)
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思い出のトーチ ランナーの芹沢さん、御殿場で展示
東京五輪の聖火リレーのランナーを務めた農業芹沢直己さん(43)=御殿場市=が、自身が持ったトーチを、運営する農産物直販所(同市)で展示している。 トーチは高さ71センチ、重さ1・2キロ。アルミニウム製で、一部は東日本大震災の仮設住宅で使ったアルミを再利用した。上から見ると桜の花の形をしている。 芹沢さんはトーチを購入した。「しまっておくのはもったいない。多くの人に直接見てほしい」と展示することにした。スポンサーが配布したタオルと扇子、クッションも並べた。 同市のリレーの最終ランナーを務めた芹沢さんは「プレッシャーでトーチの重量以上の重みを感じた」と振り返った。 農産物直販所はセブンイ
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富士山仰ぐ別荘地、御殿場市・二の岡地区 外国人、政財界を魅了 皇族もお住まいに【わたしの街から】
富士山を仰ぎ見る高原都市、御殿場。四季を通じて多彩な趣を見せる霊峰は、時代を問わず多くの人々を魅了する。明治時代、この地を訪れた外国人もまた、その景観に魅せられ、別荘を構えるようになった。政財界の著名人もこぞって進出し、明治後半から昭和初期まで、御殿場は一大別荘地になった。箱根外輪山の麓に位置する東山地区と二の岡地区には、とりわけ多くの別荘が立ち並んだ。 外輪山の直下、木々に囲まれた閑静な別荘地「二ノ岡荘」。ここにはかつて、外国人別荘地「アメリカ(亜米利加)村」があった。 時は1891(明治24)年、横浜在住の英国人植物商バンディングが偶然訪れた二の岡を気に入って別荘を構えた。知人の英国
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林(御殿場)「団体入賞狙う」 馬術代表、東京五輪へ決意
東京五輪の馬場馬術代表に決まった御殿場市の林伸伍選手(36)が30日、同市の若林洋平市長とオンラインで対談した。市民初のオリンピアンは、団体入賞を目標に掲げ「調子は上がっている。さらに調子を上げて結果を残したい」と言葉に力を込め、「人馬一体で楽しそうに演技しているところを見せたい」と意気込んだ。 前回のリオデジャネイロ五輪では補欠だった。林選手は「悔しい思いをした。そこから積み上げてきたものがあったのでうれしい」と東京大会出場の喜びを語った。 騎乗馬スコラリ4の性格を「トレーニングは真面目にやってくれないが、競技になるとスイッチが入り本気になる」と評した。「自分も普段は怠けているからちょ
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記者コラム「清流」 選手のため、地域のため
東京五輪・パラリンピック開幕が目前に迫った。自転車ロードレース会場となる北駿地域では、コース沿道の清掃や花の植栽など住民による取り組みが進んでいる。大会の舞台になり、地域の魅力を高める動きが生まれた。とてもすてきだ。 残念ながら、海外から観客を迎えて富士山麓の魅力を感じてもらうことはできなくなった。人々が集まって感動を共有することもかなわない。感染拡大を懸念し、開催に否定的な声があるのも忘れてはいけない事実だ。 ビジネスとしての側面や政治の思惑ばかり注目されているが、本来はアスリートのための舞台。残り数週間、できる限りの準備をしたい。五輪貴族のためでも政治家のためでもなく、選手と私たちの
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五輪自転車ロード 複数外国チーム、御殿場で合宿計画 市「組織委が感染対策を」
東京五輪自転車ロードレース会場の御殿場市は28日、同種目の複数の外国チームが市内で事前合宿を計画していると明らかにした。外国チームがホストタウン以外の地域で事前合宿を計画するのは「まれなケース」(担当者)。感染症対策などの責任の所在が不明確で、市は大会組織委員会の対応を注視している。 若林洋平市長は同日の定例記者会見で「(チーム関係者が)市民や他の宿泊者と交わらないことが大事。安全が確保できれば受け入れても良い」と述べた。 担当課によると、5カ国程度が事前合宿を行う計画で宿泊施設や組織委と協議している。いずれも自転車の強豪国。ロードレースの勝負どころとされる富士山麓で最終調整する考えとみ
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五輪伊柔道チーム事前合宿地 藤枝から御殿場に変更、正式決定
藤枝市が受け入れる東京五輪イタリア柔道チームの事前合宿地が同市から御殿場市に変更されることが正式に決まった。両市が28日発表した。合宿地になる御殿場高原時之栖で記者会見した北村正平藤枝市長は「両市が連携して心のこもったおもてなしをしたい」、若林洋平御殿場市長は「選手が安全安心の中で集中して大会に臨めるようにするのが使命」と述べた。 受け入れの主体は藤枝市のまま、会場を時之栖に移す。日程は7月17~21日。選手8人とスタッフら計22人が来訪する。両市長は、連携して合宿を受け入れる形が「全国のモデルになる」(北村市長)と強調した。大会後もスポーツを通じた交流を強化する姿勢を示した。 時之栖は
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小山町 12~15歳のワクチン接種券 準備整い次第発送へ
小山町は23日、12歳以上の町民に新型コロナウイルスワクチンの接種券を送付すると発表した。60~64歳は24日、16~59歳は30日に発送する予定。12~15歳は接種券の準備が整い次第発送する。 自衛隊が運営する大規模接種センターや職域接種、他市での個別接種を可能にするため。既に多数の町民から接種券の交付希望が寄せられ、個別に対応していた。60~64歳は接種券が届き次第、集団接種の予約ができる。町は、私立を含むこども園職員と小中学校教職員にワクチンを優先接種することも明らかにした。こども園職員は25日に接種を始め、8月までに終える。小中学校教職員は夏休み中に2回接種する。 (御殿場支局・
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輝く銀河、涼しげ 御殿場高原時之栖でイルミネーション【動画】
御殿場市神山の御殿場高原時之栖で夏のイルミネーション「夏の銀河」が点灯している。青と白の発光ダイオード(LED)電球約5万個を使い、約230メートルの桜並木に天の川を出現させた。光が動き、川が流れるような演出もある。 吹き流しも設置され、風に吹かれて涼しげに揺れている。来園者は美しい光の帯を見上げながら散策を楽しんでいる。 点灯時間は午後5時半~9時。8月22日まで。 (御殿場支局・矢嶋宏行)
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懐かしの「団子鼻」再現 手作りミニ新幹線0系出発! 御殿場
御殿場市と小山町の鉄道ファンでつくる小山ミニSL夢クラブは20日、新たに製作したミニ新幹線0系のお披露目会を同市の高根ふれあい広場竜良ドームで開いた。関係者が見守る中、丸みのある先端部分が「団子鼻」と親しまれた初代新幹線0系を再現した列車が走行した。 ミニ新幹線0系は、台車の形状や運転席の仕様など本物にできる限り近づけた。一般的なミニ列車はハンドブレーキなのに対し、電車と同じ空気ブレーキを採用した。 同クラブの勝又祐介さん(42)=同市=が別のプロジェクトで協力を得ている佐野直文さん(79)=富士宮市=に勧められ、大学生と高校生を含む4人で手作りした。 コロナ禍のため関係者のみにお披露
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五輪自転車 小山のロードコースにマリーゴールド1万8千ポット
東京五輪・パラリンピック自転車ロードレースの舞台になる小山町の道路脇の花壇に19日、地元住民がマリーゴールドの苗を植えた。来訪者のおもてなしの一つとして町が企画し、町民約140人がボランティアとして参加した。花は大会期間中咲き続け、各国の選手らを出迎える。 通称棚頭交差点付近の道路沿い約150メートルにわたって続く約2020平方メートルの花壇。花の会やシニアクラブ連合会、連合婦人会のメンバーらが約1万8千ポットを植えた。 五輪とパラそれぞれ3日間、選手が花壇の前を走行する。道路側から順にオレンジ、黄色、赤の花を植えた。既に設置されている大会公式デザイン看板の紅色と調和し、選手らの目に付き
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静岡人インタビュー「この人」 富尾信司さん 御殿場市副市長に就任
1980年に大阪国税局の職員になった。86年に大蔵省(現財務省)に出向して以降、主に主計局に在籍した。4月から現職。長崎県平戸市出身の59歳。 -抱負は。 「職員と力を合わせ、市民が希望を持てるすてきな町にできれば。環境に特化したまちづくりの実現へ、一歩ずつ着実に前進させる。市民が誇りに思い、子どもが住み続けたいと思えるまちづくりを進める。スポーツやイベントは元気になる特効薬。安全安心に開催し、町を盛り上げたい」 -ご自身の役割は。 「これまでの経験を生かし、特に財政面で市長を支える。職員とのパイプ役として組織の活力を高める。長く住んでいる方々が気付かない地域の良さを発見し、町の発展
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高校生、ホームステイも画面越し オンライン留学充実 御殿場西高
新型コロナウイルスの影響で海外渡航がままならない中、御殿場西高(御殿場市)がオンラインを活用して海外と交流するプログラムを設けている。今年は新たに、生徒の自宅と海外の家庭を結ぶ「バーチャルホームステイ」を実施中。「食生活や家のつくりといった文化の違いが分かる」と好評だ。 「外出自粛中に作ったよ」。5月下旬、2年波田依里也さん(同市)がタブレット端末をのぞき込むと、オーストラリア在住のニッキー・リオンズさん一家が自作の指輪や編み物を披露した。波田さんは着物姿で日本文化を紹介。約40分間おしゃべりを楽しみ、心を通わせた。 バーチャルホームステイは希望する生徒7人が参加している。学校が紹介した
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富士山麓に「大きな砂場」 五輪後には会場の砂搬入 御殿場
富士山麓に立地する教育施設「国立中央青少年交流の家」(御殿場市中畑)にビーチコートが完成した。コンセプトは「大きな砂場」(津久井賢所長)。子どもたちの創造力を養い、地域住民の健康増進を図る場として活用する。16日、現地で竣工(しゅんこう)式があった。 東京五輪の後、ビーチバレー会場(東京・潮風公園)で使われた砂を搬入する。津久井所長はあいさつで「トップアスリートが使った砂を使えるのは魅力的。子どもたちに安心して使ってもらい、笑顔があふれる場となれば」と語った。 45メートル×35メートル。ビーチバレーのコート2面分、ビーチサッカーなら1面分確保できる広さ。競技の練習に加え、
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森村橋(小山)が土木学会賞 田中賞作品部門 歴史価値残し復元評価
小山町が架橋当時の姿に復元した国登録有形文化財「森村橋」が、優れた橋を顕彰する土木学会賞田中賞作品部門を受賞した。部材を可能な限り再利用するなど歴史的価値の損失を最小限にして復元したことが評価された。 森村橋は長さ約39メートル、幅約8・5メートル、高さ約8・2メートル。1906年に鮎沢川に架橋された。老朽化により通行できなくなっていたが、町が富士紡績の関連施設を再生、活用する事業の一環で2016~20年度に復元した。 現地で解体した後、工場で補修し、現地で架設する独創的な工法を採用。重量比で61%の部材を再利用した。照明や橋名板など損失していた部分は設計図や写真を参考に再生。復元前と同
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御殿場でアート・クラフトフェアの後継イベント、11月開催へ 実行委が御殿場市長に報告
全国のクラフト作家やアーティストの作品を展示販売する「アークラ大サーカス」が今秋、御殿場市で開かれる。2018年まで10年間続いた「ごてんばアート・クラフトフェア」の後継イベント。実行委員が9日、市役所に若林洋平市長を訪ね、11月6、7両日に国立中央青少年交流の家で開催すると報告した。 実行委員長の長尾隆行さん(46)がイベントの概要を紹介した。全国から170店以上が出店し、布製品や陶芸品、ガラス細工をはじめ多彩な手作り作品を展示販売する。ワークショップも行う。大サーカスの名前の通り、ダンスやジャグリングなどのパフォーマンスを繰り広げる。 長尾さんは「もっと御殿場にアートやクラフトの文化
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自転車コース走行 オリンピアンと小山町長、五輪50日前でPR
東京五輪自転車ロードレース会場の小山町は2日、大会開幕50日前(3日)の記念イベントを町内で開いた。池谷晴一町長と元自転車競技選手のオリンピアン3人が五輪・パラリンピックのロードレースのコースをロードバイクで走行し、間近に迫った祭典開催をPRした。 1988年ソウル五輪ロードレース出場の鈴木光広さん、92年バルセロナ五輪ロードレース出場の藤田晃三さん、トラック種目で3大会連続出場を果たした飯島誠さんが参加した。 富士山をデザインした特注ジャージーを着用し、東京五輪男女ロードレースのゴールになる富士スピードウェイ(FSW)の西ゲートを出発。地元サイクリストも後に続き、大会のコース約6・3キ
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コロナワクチン 65~74歳接種、20日から 御殿場市
御殿場市は31日、65~74歳の新型コロナウイルスワクチンの集団接種を6月20日に始めると発表した。7日ごろに接種券を対象者に発送し、14日から電話とインターネットで予約を受け付ける。 市は65歳以上の高齢者約2万2千人のうち、感染時の重症化リスクの高い75歳以上(約1万1千人)を優先して接種している。5月30日までに、6991人(63・6%)が1回目の接種を済ませた。 若林洋平市長は31日の定例記者会見で、高齢者の接種が「7月末までに終わるよう、引き続き最大限努力したい」と述べた。市は、接種を希望する全員分のワクチンを確保しているとして、焦らずに予約するよう呼び掛けている。 (御殿場
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富士山激走、五輪ロードコースも周回 小山「TOJ」第1戦
国際自転車連合(UCI)公認の自転車ロードレースのステージレース「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)」第1戦、富士山ステージが28日、小山町で開かれた。15チームの74人がエントリー。厳しい上り坂「激坂」として名高い「ふじあざみライン」を含む難コースに挑んだ。 富士スピードウェイ西ゲートを出発し、富士山須走口5合目にゴールする78・8キロ。五輪イヤーを記念し、東京五輪ロードレースのタイムトライアル(TT)のコースを取り入れた。 選手は五輪TTの周回コースを4周半した後、平均勾配10%のふじあざみラインを駆け上がった。チームの戦略に基づきチームメートと協力してゴールを目指した。 町はコース
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静岡人インタビュー「この人」 高橋正彦さん 小山町教育長に就任
御殿場市立朝日小校長、同市教委学校教育課長、御殿場小校長を歴任。定年退職後は若手教員の指導に当たり4月から現職。64歳。 -抱負は。 「教育の質の向上に取り組む。新しいことを始めるのではなく、いまある教育内容を充実させ、道具を使い切る。全体の印象ではなく一人一人の成長を、表面に出た成果だけでなく過程を大切にしたい。同じ1時間で子どもがたくさん頭に汗をかけるようにする」 -どのような子どもを育てたいか。 「常に前向きに肯定的に生きる子ども、失敗を学びに変えて立ち直るたくましい子どもを育てたい。小山町で育ったことに誇りを持ち堂々と生きてほしい」 -教員に求めることは。 「主体的に考え
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富士山麓に歌声響く 2年ぶりアコチルキャンプ 御殿場
「アコチル」の呼び名で定着しているキャンプフェス「アコチルキャンプ」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)がこのほど、御殿場市印野の富士山樹空の森で開かれた。2日間にわたり、親子連れらが富士山麓の豊かな自然の中で音楽やアクティビティーを楽しんだ。 昨年は新型コロナウイルスの影響で中止され、2年ぶりの開催。緑に囲まれたメインステージでPUFFYやOAUら人気アーティストが歌声を響かせた。来場者はステージの近くで体を揺らしたり、芝生に寝転んで耳を傾けたり、思い思いのスタイルで特別な時間を過ごした。 関係者を含む入場者数を例年の半数以下にした。距離を保って鑑賞できる「ディスタンスエリア」をス
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自転車ロードの見どころ知って 選手間近「表情見える」 御殿場・原里中で出前講座
自転車競技や乗り物としての自転車の魅力を紹介する出前講座が24日、御殿場市立原里中で開かれた。市が自転車ロードレース会場になる東京五輪を間近に控え、3年生がレースの見どころなどを知った。 地元サイクリストでつくるNPO富士山ごてんばサイクリングプロジェクトの永井誠一代表と、メリダ・サイクリング・アカデミー講師の村井杏寿沙さんが講話した。「普段生活で使う道路を世界のトップ選手が走る」「(沿道の観戦は)選手との距離が近く、表情が見える」などと地元開催のメリットを伝えた。 普段は自転車のガイドツアーや乗り方教室の講師を務めている村井さんは、自転車との出合いをきっかけに経験したことを紹介。車と比較し
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任期折り返しの池谷・小山町長 独自色と発信力に期待【湧水】
小山町の池谷晴一町長の任期が折り返しを迎えた。就任からの2年間、都市計画税条例廃止や副町長1人制などの公約を実現した。一方、町政運営に独自色が見えず、発信力に乏しいとの指摘が上がっている。町政に向けられた町民の目は厳しさを増し、任期後半は真価が問われる。 「昨年の評価では6割くらい(完了または着手)。本年度の予算はかなり新規事業を盛り込むことができた」。池谷町長は4月末の定例記者会見で2年間の評価を問われ、2019年の町長選公約の進捗(しんちょく)状況を語った。7~8割は本年度中に完了または着手すると述べた。 確かに主要公約は実現している。町長選の最大の争点だった都市計画税条例は19年に
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五輪応援、カウベルに乗せ 声援代わりの新様式提案 小山の有志が商品化
自転車競技の応援グッズとして海外では定番のカウベル。東京五輪・パラリンピック自転車ロードレース会場になる小山町の有志が、富士山などをデザインしたオリジナル品を作った。大会は新型コロナウイルス感染拡大防止のため声援自粛が求められることも予想され、メンバーは「思いをカウベルの音色に乗せ、国内外から訪れる選手を勇気づけたい」と話している。 有志グループ「We are OYAMA(ウィーアーオヤマ)」が町の象徴である富士山と、町が生誕地とされる童話の英雄金太郎をデザインした2種類を作った。富士山は宝永山を強調して町から見える姿を表現した。金太郎は頭を富士山の形にした。いずれも裏側には町の地形をプリ
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自転車ロード ライブサイト、800人完全予約制に 小山町
小山町は30日、町が舞台になる東京五輪自転車男女ロードレース開催日に「道の駅すばしり」に設置する「コミュニティライブサイト」を完全予約制にすると明らかにした。東京五輪・パラリンピックに向けた町開催支援協議会の会合で説明した。 大会組織委員会が示した新型コロナ対策のガイドラインを踏まえて対応を決めた。入場者を収容人数の3分の1の約800人にとどめる。現時点では入場者の居住地などは限定しない方針。6月1日から町の大会特設ウェブサイトで入場申し込みを受け付ける。申し込み多数の場合は抽選になる。 コミュニティライブサイトではレースの中継や解説を行う。飲食物を販売し、競技体験ブースを設ける。 6
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東京五輪パラのライブサイト開設 御殿場駅前で式典や競技中継、開幕から3日間
東京五輪・パラリンピック自転車ロードレース会場となる御殿場市のオリンピック・パラリンピック推進協議会は19日までに会合を開き、本年度の事業計画を決めた。五輪開会式のある7月23日と、男女のロードレースが行われる24、25の両日、御殿場駅富士山口広場にライブサイトを開設する。 大会組織委員会、静岡県と共同で設置し、式典や競技の模様を中継する。大会公式グッズや飲食物を販売し、観光案内所を特設する。 男子ロードレースが行われる24日には、市単独でコミュニティライブサイトをコース沿道の原里小グラウンドと玉穂小グラウンド、柴怒田区コミュニティ供用施設付近に設ける。原里と玉穂地区では屋内に開設予定だ
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自転車競技、魅力感じて 御殿場市PR行事、元選手のコース解説も
東京五輪・パラリンピック自転車競技会場の御殿場市は17日、自転車に乗る楽しさと競技の魅力を伝える「ゴテンバサイクルフェスタ」を同市の高根ふれあい広場・中郷館で開いた。大会開幕100日前記念行事の一つ。乗車体験会や元ロードレース選手らのトークショーを行った。 乗車体験会では、子どもたちが地面を蹴って進むランニングバイクに乗った。園児対象のタイムトライアルレースもあり、転倒しないように気を付けながら約30メートルのコースを進んだ。 トークショーには、世界最高峰の自転車ロードレース「ツール・ド・フランス」に日本人で初めて出場した今中大介さん(57)が登場。五輪ロードレースの県内区間のうち、南富
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五種の旗 小山町を彩る 開幕100日前でセレモニー
東京五輪・パラリンピック自転車競技会場の小山町は14日、五輪開幕100日前に合わせて始めたシティドレッシング(都市装飾)のお披露目セレモニーを町役場で開いた。 大会公式デザインの横断幕と縦型バナーが取り付けられた庁舎前で、池谷晴一町長は「開催会場としての誇りと大きな責任を痛感している」とあいさつした。するがおやまこども園の年長児のカウントダウンに合わせてくす玉を割り、大会成功を祈った。 自転車競技で五輪3大会に出場した飯島誠さんがスピーチし「ロードレースの勝負どころのほとんどは小山町。自然豊かな町で繰り広げられる世界最高峰の戦いは多くの感動を残す」と期待した。 都市装飾は、駿河小山駅か
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御殿場商店街、五輪色に 開幕100日前に合わせ 旗飾り、盛り上げへ
東京五輪・パラリンピック自転車ロードレース会場の御殿場市は大会開幕100日前の14日に合わせ、大会マスコットをプリントした旗などを市内各所に装飾する「シティドレッシング」を進めている。祭典の舞台になったと改めて周知し、新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ大会への期待感や高揚感を再び高める。 旗は縦80センチ、横55センチ。大会マスコット「ミライトワ」「ソメイティ」や自転車ロードレース競技を示すピクトグラムをプリントした。御殿場駅富士山口側の湯沢商店街から森の腰商店街までと、箱根乙女口側の富士病院前の商店街に順次飾る。 森の腰商店街で酒店を営む嶋田康一さん(49)は白血病から復帰した競泳の
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東京五輪パラ、小山町の観戦ポイントに大型看板登場
東京五輪・パラリンピック自転車競技ロード会場の小山町は、大会開催をPRする大型看板をコース沿道に設置し、お披露目セレモニーを27日開いた。今後、大会開幕への節目に合わせて町内に装飾を施し機運を盛り上げる。 五輪とパラの各3日間のコースとなる道路沿いで、町が観戦ポイントを設ける予定の棚頭交差点付近に掲げた。縦2メートル、横12メートル。競技日程と大会を盛り上げる町のキャッチフレーズ「いつもの道が世界に変わる」を載せた。 セレモニーには町や大会組織委員会などの関係者が集い、代表者が看板を除幕した。五輪開幕まで約120日、パラ開幕まで約150日。池谷晴一町長は「(看板設置によって)本番に向けて
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「五輪自転車」の舞台 霊峰望む御殿場の好環境 海外に
雪化粧した富士山を横目にサイクリストが疾走する。2月に御殿場市などで開かれたイベント。「ドーンと構える姿に安らぎを感じる。リフレッシュできる」。25年以上前から自転車に親しむ関口章さん(72)=同市=は愛好家にとっての富士山麓の魅力を語る。 霊峰がそびえる環境は、以前からサイクリストの憧れの地だった。東京五輪自転車ロードレースの舞台になり、価値はさらに高まった。市は自転車を核にした地域振興に注力し、新たに始めたイベントには全国から愛好家が集まる。 視線は海外に向かい、自転車競技の本場である欧州をはじめ各国から愛好家を呼び込む。世界のアマチュアサイクリストが集う国際大会の2022年度開催を