テーマ : シニア・介護・終活・相続

記者コラム「清流」 迫られる地域づくり

 亡くなった祖母は晩年認知症だった。家族が気付いたきっかけはある日の徘徊(はいかい)。在宅しているはずの祖母の姿がいつの間にか見えなくなり、慌てて周辺を捜した。それからというもの玄関は常に施錠。定時の在宅確認も怠らなかった。
 最近、行方不明者を尋ねる同報無線がよく流れる。関係者に聞くと、そのような相談は毎日のことだそうだ。発見されるケースがほとんど。行方不明の経緯を聞くと、老々介護だったり、同居しているが部屋の構造上外出を見抜くことが困難だったりと、それぞれの事情がうかがえる。
 高齢者が一人でいることが違和感のある光景に遭遇すると早期発見につながるが、自転車や車で外出すると見つかりづらいようだ。高齢化社会に対応する地域づくりが急務と感じる。
(焼津支局・福田雄一)

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