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三遠南信道、効果全域へ 浜松でサミット宣言発表

 静岡、愛知、長野の3県境域の自治体や経済団体でつくる三遠南信地域連携ビジョン推進会議(SENA)は30日、「第31回三遠南信サミット」を浜松市中区で開いた。SENA会長の中野祐介浜松市長は、三遠南信自動車道の整備効果を地域に最大限波及させるための交流や取り組み、連携の検討、持続可能な広域生活圏の形成に向けた共感による関係人口の拡大、魅力や発信力の強化による地域ブランド力の向上―の3項目を重点に掲げたサミット宣言を発表した。

サミット宣言を発表し、他県の首長らと手を合わせる中野祐介浜松市長(右から3人目)と斉藤薫浜松商工会議所会頭(同4人目)=30日午後、浜松市中区
サミット宣言を発表し、他県の首長らと手を合わせる中野祐介浜松市長(右から3人目)と斉藤薫浜松商工会議所会頭(同4人目)=30日午後、浜松市中区


 サミットテーマは「地域に新たな価値の芽吹きを―“気づき”からの魅力共創―」。自治体や経済界の関係者、地域住民が一堂に会し、地域連携による課題解決や魅力創出の方策について意見を交わした。
 宣言は、三遠南信自動車道の早期全線開通や、浜松湖西豊橋道路とリニア中央新幹線の早期実現に向けて、地域一体となって提言活動を展開する決意を盛り込んだ。三遠南信地域の魅力を感じる人が活躍できる地域づくりの推進、エリア一帯となった魅力共創に向けた取り組みの重要性なども強調した。
 中野市長は三遠南信自動車道の最難関工区とされる静岡、長野県境の青崩峠トンネル(仮称)が5月に貫通したことに触れ、「全線開通が大きく近づき、地域の新しい連携・交流の基盤ができあがる時期に来ている。ポテンシャルあふれるこの地域がより連携を深めて活性化することで、日本の発展にも結びつけたい」と述べた。
 サミットは各自治体が県境を越えて一体的に地域振興に取り組もうと、1994年から開催している。来年は愛知県東三河地域で開催する。
 (浜松総局・宮崎浩一)

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