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リニア工事 削孔で地下水の流出否定 JR社長定例会見

 JR東海の金子慎社長は9日に名古屋市で開いた定例記者会見で、リニア中央新幹線トンネル工事で山梨県内から静岡県境に向かって削孔(さっこう)を開始した高速長尺先進ボーリングについて、県境に近づいても静岡県が指摘するような静岡県内の地下水が流出する恐れはないとの認識を示した。

高速長尺先進ボーリングについての認識を述べるJR東海の金子慎社長=9日午後、名古屋市
高速長尺先進ボーリングについての認識を述べるJR東海の金子慎社長=9日午後、名古屋市

 JRは県境から山梨県側に約100メートルの区間から湧水の管理値を設定するなど「慎重な削孔」を始め、大量湧水などがあった場合は削孔を中断して対応を検討するとしている。
 金子社長は山梨県内の削孔によって「静岡県内の水資源に影響を与えることはないと思っている」と述べた。慎重な削孔を行う区間として県境約100メートルと設定した理由については「県から懸念があると質問をいただいたので、私たちなりに余裕を持った区間(として設定した)」と説明した。
 静岡県は山梨県側の県境付近を削孔した際、ボーリングで空けた穴に引っ張られる形で県内の地下水が流出することに懸念を示し、事前に湧水の静岡県側への戻し方などを決めるようJRに求めているが、認識の違いが浮き彫りになった。

 

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