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リニア静岡県内工区の解決策「議論継続以外ない」 知事会見、県議会答弁と食い違い?

 川勝平太知事が言うリニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う課題の「解決策」とは何か。13日の定例記者会見で川勝知事は「いま有識者会議、JR東海、県が(環境影響に関わる議論を)やっている。これが解決策。それ以外の方法があるのか」と述べた。
 前日12日の県議会12月定例会一般質問で、静岡工区を前提に解決策の内容をただした自民会派の議員には「開通できる部分から開通させることが解決策になる」と“部分開業”を答えていて、知事のはぐらかすような受け答えは改めて県議会の波紋を呼びそうだ。
 知事は2022年8月、先行して整備が進む神奈川―山梨間の部分開業を提案した。その後、同11月のリニア試乗を経て、実現には変電所整備が必要との認識を示し、以降は主張していなかった。
 13日の記者会見で、前日の県議会答弁で部分開業に言及した理由を問われると、「(JRの)社長が代わった。変電所が一つできれば動かせる。やるかやらないかは会社の意思」と持論を展開。記者が「多くの人が静岡工区の解決策と捉えている」と部分開業との関連性に疑念を示すと、「皆さんは静岡にだけ関心がある。私はリニア全体に関心がある。期成同盟会の副会長の役目だ」と返し、リニア事業全体の推進への解決策として部分開業を挙げたとの考えを示した。
 リニア問題解決の道筋を問われた10月10日の定例記者会見で、知事は「もし私がJR東海の意思決定者であれば、川勝と膝を突き合わせて話せば、その場で解決策を出せる」と答えていた。
 (政治部・青島英治)

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