テーマ : 大井川とリニア

記者コラム「清流」 静岡県・静岡市 連携の行方は

 リニア中央新幹線トンネル工事で発生する残土の置き場に関する議論を巡り、静岡市の難波喬司市長が県側の環境保全に関する考え方に疑問を呈し、県市の違いが顕在化した。JR東海に意見する立場の両者の考え方が違っていては有効な対策は講じられない。早急にすり合わせるべきだ。
 県市の考えは、JRが残土置き場に計画する「燕(つばくろ)沢」を前提とするかどうかで対立しているように見えるが、JRに求める保全措置の考え方をすり合わせれば、議論の着地点はおのずと見えてくるはずだ。
 県市には今後、工事が南アルプスの生態系に与える影響に関する議論でも連携が求められる。だが、県で長くリニア問題の陣頭指揮を執った難波氏が静岡市長になったことによる連携効果はまだ見えてこない。
(政治部・尾原崇也)

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