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静岡市環境政策監に織部氏 元県リニア問題担当理事

 静岡市は静岡県の前くらし・環境部理事でリニア中央新幹線トンネル工事に関する環境影響評価業務を担当していた織部康宏氏(64)を市環境局の環境政策監として20日付で採用する方針を固めた。同市北部に位置する南アルプスの生態系への影響が懸念されるリニア工事について環境保全対策を強化するとともに、県との連携も深める。17日までの関係者への取材で分かった。

織部康宏氏
織部康宏氏
静岡市役所
静岡市役所
織部康宏氏
静岡市役所

 関係者によると、市は環境政策監のポストを創設した上で、織部氏を特定任期付職員として採用する。任期は2027年3月末までの3年5カ月。リニア建設に伴う環境影響評価のほか、カーボンニュートラルやプラスチック分別回収に関する業務も担当する。
 織部氏は県環境局長時代から延べ6年半にわたってリニア問題の担当を担い、10月22日付で県を退職した。難波喬司市長が県副知事としてリニア問題を担当していた当時、直属の部下だった。4月に静岡市長に就任した難波氏が市の環境行政の体制強化を検討する中で、織部氏の採用を県や織部氏本人に打診していた。
 市はリニア工事の環境保全策について、事業者のJR東海と環境影響評価法や県環境影響評価条例の手続きに沿い協議を続けてきた。難波市長が就任してからは、トンネル残土を大井川上流部に盛り土する計画についての議論を活発化している。
 リニア工事の環境影響評価は、県も有識者会議専門部会で協議を続けていて、JRが県内工事に着手するめどは立っていない。

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