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リニア工事 ボーリング「水の戻し方」合意まで「待った」 静岡県、JRに要請

 静岡県は11日、リニア中央新幹線トンネル工事でJR東海が山梨県側から静岡県境に向けて実施している高速長尺先進ボーリングについて、湧水として流出する懸念がある静岡県内の地下水の戻し方を県と合意するまでは、県境まで約300メートルの区間を削孔(さっこう)しないよう要請する文書を同社に送付した。
 県は文書の中で、4月26日に開かれた県有識者会議の専門部会で委員から、ボーリング湧水が静岡県内の地下水である根拠を科学的に示す方法や、静岡県内の水の戻し方が決まらないままボーリングが進んでいくことに対する懸念が示されたことを指摘した。その上で、JRの発表によるとボーリングが5月2日時点で県境まで583メートル地点に到達しているとし、合意に向けて「専門部会で早期に対話を進めたい」とした。
 文書は森貴志副知事からJRの宇野護副社長に送付した。これとは別に、川勝平太知事名義で丹羽俊介社長宛ての文書も11日、同社に送付し、「本県の要請に応えることなく、一方的にボーリングを進めることのないよう改めて強く申し上げる」と伝えた。

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