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田代ダム案 川勝知事「JRの地域貢献」【大井川とリニア】

 川勝平太知事は25日の定例記者会見で、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川水問題を巡り、JR東海が県外に流出するトンネル湧水対策として県有識者会議で提示した東京電力田代ダム取水抑制案は「JRの地域貢献の一環」との認識を示した。その上で、県が求める「湧水の全量戻し」の代替案にはならないと従来の主張を繰り返した。

JR東海が示した東京電力田代ダム取水抑制案について見解を述べる川勝平太知事=25日午後、県庁
JR東海が示した東京電力田代ダム取水抑制案について見解を述べる川勝平太知事=25日午後、県庁

 川勝知事は全国新幹線鉄道整備法に、新幹線整備の目的は「地域の振興に資すること」との条文があることを引き合いに出し、「(同案の)中身は明らかに地域貢献。実現すれば、県に対する贈り物。大変ありがたい」と持論を述べた。
 田代ダムの取水量や河川維持流量を巡っては、県や流域市町、東電などで構成する「大井川水利流量調整協議会」で議論し、2005年に合意した。川勝知事はこうした経緯を踏まえ、本来は同会議で同案について議論すべきとの考えを示したが、リニア水問題を扱う県有識者会議で議論すること自体は否定しなかった。
 川勝知事は「水がどれだけ取られているか見てほしい」と述べ、6月6日に県幹部を連れて田代ダムを視察すると明らかにした。

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