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「教えて!達人」じか火で短く、中しっとり 食パンを自宅でおいしく

 朝食におなじみの食パン。おいしく食べられたら、一日の始まりは幸せだ。東京の人気店「カタネベーカリー」の店主、片根大輔さんに上手な焼き方を聞いた。

網で焼いた食パン(右)とバケット。焼き色の付け方はお好みで
網で焼いた食パン(右)とバケット。焼き色の付け方はお好みで
網で焼いた食パン。強めのじか火から数センチ離して焼くのがポイント
網で焼いた食パン。強めのじか火から数センチ離して焼くのがポイント
「食パンは買った当日ならそのまま食べて、乾燥したり硬くなったりしたら焼いて、おいしい状態に戻すイメージ」と話す片根大輔さん
「食パンは買った当日ならそのまま食べて、乾燥したり硬くなったりしたら焼いて、おいしい状態に戻すイメージ」と話す片根大輔さん
網で焼いた食パン(右)とバケット。焼き色の付け方はお好みで
網で焼いた食パン。強めのじか火から数センチ離して焼くのがポイント
「食パンは買った当日ならそのまま食べて、乾燥したり硬くなったりしたら焼いて、おいしい状態に戻すイメージ」と話す片根大輔さん

 ―焼き方のこつは?
 買った当日ならそのまま食べても十分おいしい。しっとり、もちもちとした食感と小麦の風味を楽しめます。焼く場合は、食パンの水分を蒸発させないように表面をさっと焼く程度がお勧め。わが家では焼き網を使い、じか火で焼いています。網を強めの火から数センチ離してよく温め、片面1分弱ずつ。短時間で表面がカリッと黄金色に色づき、中はしっとりと焼き上がります。網がなければ、フライパンでも代用できます。
 ―買ってから少し日がたった食パンは?
 気温にもよりますが、食パンは基本的に焼いた当日から2日は常温で持つように焼いています。ただ水分が徐々に抜けてぱさついてくるので、同じように焼いても仕上がりは変わります。味も落ちてくるので、3日目の食パンならカリカリに焼いて、バターやジャムを塗って食べるのがいいと思います。
 ―パンの状態を見ながら変えるんですね。
 何かと気ぜわしい朝ですが、わずか2分程度なので難しく考えずに試してみてください。餅や目玉焼きに人それぞれ好みの焼き方があるように、気分や体調に合わせて、自分好みの焼き加減を探すのも楽しいですよ。
 ―他のパンの焼き方は?
 バケットも買った当日はそのままがおいしい。翌日なら食パンと同様、網でさっと焼きます。バケットは日持ちしないので、翌日までに食べきれない場合は冷凍するのがいいと思います。
 ―クロワッサンは焦がしてしまいがちです。
 クロワッサンはトースターでカリッと焼こうとすると、結果的に焼きすぎてしまいます。しなっとする程度に焼いて、少し冷ますのがポイント。焼きたてはバターが溶けているので、せっかくの食感を楽しめない。冷ますことで生地がパリッとします。
 ―保存するときに気を付ける点は?
 食パンやバケットは2日で食べきれなければ冷凍するのが最適ですが、パンは冷凍庫内のにおいを吸着しやすい。おいしく食べるなら、1週間程度が限界だと思います。一番いいのは近所においしいパン店を見つけて、なるべく新しいものを食べること。パンも鮮度が命です。

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