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米ドラマ「SHOGUN」 ハリウッド発の戦国時代劇に真田広之【ワーオ!】

 俳優の真田広之が主演とプロデューサーを務め、日本の戦国時代を圧倒的なスケールで映像化した米ドラマ「SHOGUN 将軍」が話題だ。真田にとってキャリアの集大成といえる、メード・イン・ハリウッドの時代劇。近年低迷が続く、日本の時代劇へのエールも込められている。

(c)Courtesy of FX Networks
(c)Courtesy of FX Networks

 原作は米作家ジェームズ・クラベルのベストセラー小説。天下を統一した太閤亡き後、有力大名「五大老」の確執が表面化する。真田は徳川家康をモデルにした武将、吉井虎永を演じた。
 エグゼクティブ・プロデューサーのジャスティン・マークスによると、ドラマの主題は「東西の出合い」だという。実際、カトリックのスペイン、ポルトガルとプロテスタントの英国が対立する国際情勢が、日本の天下を巡る争いに影響を与えていたことが描かれ、欧米の視聴者を作品世界へといざなっている。
 一方、停滞を抜け出せないのが国内の時代劇だ。民放局では今年の1月期こそ「大奥」(フジテレビ系)があったものの、レギュラー放送枠がなくなって久しい。
 時代劇に出演し、諸先輩に教わったことを次世代に伝えたいと思ってきた真田は、現状を「悪循環」と指摘する。「数十年もストーリーや作り方を変えず、若い世代に受け入れられなくなったり、若者を取り込もうと現代劇っぽくして、時代劇が好きな人が離れたりしている」
 ロサンゼルスに拠点を移し、長年活動。日本文化の発信を目指した真田は「SHOGUN」に並々ならぬ思いがある。「若い世代の俳優や制作陣が、時代劇を立て直したいと思う機会になれば。いい形で恩返しができるのかな」
 国内では「ディズニープラス」内のブランド「スター」で独占配信中。(加藤駿・共同通信記者)

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