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国交省、流域の聴取開始 リニア水問題 島田市長と会談

 リニア中央新幹線トンネル工事を巡る大井川の流量減少問題で、国土交通省は6日、流域市町からの意見聴取を開始し、同省鉄道局の江口秀二技術審議官が島田市で染谷絹代市長と会談した。同日中に掛川、藤枝、焼津市を訪れる予定。江口審議官は会談終了後「なるべく広く話を伺いたい」と、他の流域市町の訪問も調整する意向を示した。

大井川の流量減問題に関する意見聴取に訪れ、あいさつする江口秀二技術審議官(右)=6日午前9時ごろ、島田市役所
大井川の流量減問題に関する意見聴取に訪れ、あいさつする江口秀二技術審議官(右)=6日午前9時ごろ、島田市役所

 会談は非公開。江口審議官は冒頭、「(県とJRの)両者の間で意見が食い違う部分がある中、一歩踏み込んで行司役を務める。流域市町の方々の思いを直接聞きたい」と述べた。染谷絹代市長は会談終了後、報道陣に対して、国交省の姿勢を歓迎した上で▽科学的知見だけでなく住民理解も合わせて議論すること▽地下水などで万が一問題が起きても泣き寝入りする懸念があり、住民の不安が大きい-などと伝えたと明らかにした。
 「過去にも求めてきたが、JRは流域市町での説明をしていない」とも述べ、「開業ありきではない。地元合意は最低条件」と強調した。
 問題を巡っては、国交省と県、JR東海の3者が同省主導による新たな協議の場の設置を決めている。(2019年11月6日静岡新聞夕刊)

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