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テーマ : 三島市

静岡人インタビュー「この人」 メルカリを活用した粗大ごみ販売を企画した三島市職員 山添豊さん(三島市)

 人口10万人以上の県内自治体で1人あたりのごみ排出量が4番目に多い課題を解決しようと、県内初となるメルカリでの粗大ごみ販売を考えた。全戸配布した災害廃棄物の適正処理を啓発するハンドブックの作成も企画した廃棄物対策課のアイデアマン。32歳。

山添豊さん
山添豊さん

 ―ごみの販売を考えた理由は。
 「三島市は最終処分場容量が逼迫(ひっぱく)し、県外処理に年間約8000万円をかけている。粗大ごみを砕く機械も消耗が激しく、修繕にお金がかかる。アンティークが元々好きで、ごみの中に価値を感じる物があった。税金で処分するより、多くの人に使ってもらえる方が良い。メルカリのプラットフォームは巨大で、幅広い層に見てもらえることも良かった」
 ―成果は。
 「昨年9月から3月末までで約5トンのごみを削減でき、約60万円の市の歳入につながった。フォロワー数は6000人を超えた。需要があると分かっただけでも発見だった。多くの問い合わせがあり、リユースの輪の広がりを感じる」
 ―どんな工夫をしているか。
 「週1度10~20点ずつ新しい物を出品し、飽きさせないようにしている。職員の負担を減らすための仕組み化もこだわり、取り置き期間を2週間に設定した。清掃センターでの引き取りで、発送の手間やクレームの軽減につなげた」
 ―廃棄物処理の課題解決に積極的。仕事のやりがいは。
 「役所は異動で違う世界を見ることができる。市は営利目的ではなく、社会的課題があるからこそ各課が存在していると思う。ごみ処理も絶対に必要。職員は行政のプロ。市民に頼られているし、適当なことはできない。これからもどういう課題があるかを見極め、その課題をクリアしていきたい」
 (三島支局・岡田拓也)

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