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テーマ : 三島市

妻の支え力に世界選手権V ろう者柔道・佐藤さん(三島) 21年準優勝の雪辱

 生まれつき聴覚障害のある佐藤正樹さん(30)=ケイアイチャレンジドアスリートチーム、三島市中島=が、4月にカザフスタンで開かれた世界ろう者柔道選手権大会男子66キロ級で初優勝した。13日に結婚した妻まりあさん(29)の支えもあり、準優勝に終わった2021年大会の屈辱を晴らした。「悔しい結果からはい上がろうと覚悟を決めて行動してきた。やっと報われた」と笑顔を見せる。

まりあさん(右)の支えを受け初の世界一に輝いた佐藤さん=三島市役所
まりあさん(右)の支えを受け初の世界一に輝いた佐藤さん=三島市役所

 14人が出場した同階級で、トーナメントを勝ち抜いた。決勝は地元選手を相手に得意の背負い投げから寝技に持ち込み、合わせ技一本で頂点に立った。
 約1年前に出会ったパートナーの存在も大きかった。一緒にいると減量時のいら立ちが打ち消され、試合前にはまりあさん手作りのキーホルダーを見て心を落ち着かせた。食事のサポートもあり「妻がいてくれたおかげで世界一になれた」と感謝する。
 日大三島高で稽古を重ね、部活動指導員として裾野高柔道部監督も務める。聴覚障害のある子どもに柔道を教える夢の実現に向け、通信制大学に通って中学・高校の保健体育と特別支援学校の教員免許も取得した。
 今は、来年国内で開催される聴覚障害者のスポーツ国際大会デフリンピックに集中する。「夫婦で力を合わせて次も世界一になり、みんなを笑顔にしたい」。二人三脚で再び世界のトップに立つ。

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