三島・向山古墳隣接地 市に寄付 造園業・小林さん親子が申し出
三島市中の造園業「愛樹園」代表の小林光次さん(62)と前代表で父の孝さん(92)がこのほど、市役所に豊岡武士市長を訪ね、同市谷田の向山古墳群第16号墳南側隣接地1292平方メートルの寄付を申し出た。孝さんが富士山や古墳を展望できるよう整備した広場で、市に有効活用を要望した。
土地は愛樹園の不動産管理を担う会社が所有する。孝さんが年齢を重ね、維持管理の負担が増してきたため寄付を決めた。孝さんは2003、04年に16号墳の土地も寄付している。
孝さんは今回の寄付の受け入れを市から歓迎されて「バトンタッチを受けてくれ、こちらが感謝したい」と話した。光次さんは富士山や市街地を見下ろす展望に「昔の人がなぜこの場所を選んだか分かるはず。有効に使ってほしい」と期待した。
第16号墳は向山小北側にある4世紀初頭の前方後円墳。竪穴式石室を持つ古墳時代前期の首長墓と推察される。市は向山古墳群公園と一体的な利活用を考え、豊岡市長は「三島の宝。多くの人に見てもらえるようにしたい」と感謝した。