堀文子が描いた生命の形 回顧展、20日開幕 三島・佐野美術館
世界中を旅してさまざまな動植物の生命の形を描いた日本画家堀文子(1918~2019年)の回顧展「没後5年 いのちの鼓動を描く―日本画家・堀文子」(佐野美術館、静岡新聞社・静岡放送など主催)が20日、三島市の同美術館で開幕する。搬入作業が18日に行われ、日本画やスケッチなど約110点が展示された。
![展示作業が進む会場=三島市中田町の佐野美術館](/news/images/n146/1454229/IP240418TAN900082000_O.jpg)
堀は厳しい環境に適応する動物や時季に必ず花を咲かせる花木、何億年も変わらぬ姿で生きる微生物まであらゆる生き物を題材に描いた。目にした動植物の姿に畏敬の念と人知を超えた美しさを見いだし、表現したという。
作品展は堀の生涯を3章に分けて構成。全国の水族館を渡り歩いた晩年に描いた「妖精(クリオネ)と遊ぶ」をはじめ、代表作「幻の花ブルーポピー」などを展示する。時代ごとの社会問題に対するメッセージが込められた作品も多い。
回顧展は6月9日まで。一般・大学生1100円。小中学生・高校生550円。毎週土曜と5月5日は小中学生無料。木曜休館。
(三島支局・岡田拓也)