三島支局 岡田拓也
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山本建設の脱炭素支援へ SLL 三島信金、初の融資契約
三島信用金庫はこのほど、二酸化炭素(CO2)の排出削減目標計画を進める企業に金利を優遇する「サステナビリティ・リンク・ローン(SLL)」による初の融資契約を、総合建設業の山本建設(三島市南二日町)と結んだ。創業100年を超える地元の中心的な企業を足掛かりに、「地域全体の脱炭素化を推進したい」と期待する。 融資額は1億円。同社は2030年度のCO2排出量を14年度比で20%削減する目標を掲げていて、舗装工事の仕上げに使う3千万円近い重機の導入を決めた。従来比で施工性が2割向上するといい、省エネや工期短縮につなげる。 古田直人常務は「目標達成に向け、全社一丸になって取り組む必要がある」と強調し、
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万引容疑者逮捕に貢献 マックスバリュ店長の大川さん 三島署が感謝状
三島署は24日、万引事件の容疑者逮捕に貢献したとして、マックスバリュ三島谷田店(三島市谷田)の店長大川士郎さん(61)=同市東本町=に署長感謝状を贈った。 大川さんは6月15日、警戒の対象となっていた女=当時(59)=を同店で発見。何も取らずに店舗を出た女の後を追い、近隣の食料品店で食料品を盗んでいるのを見つけて捕まえた。「周囲の店にとっても良かったはず」と振り返った。 少年の非行防止と健全育成に貢献した少年警察ボランティアの表彰伝達も行われ、少年補導栄誉銅章を受けた少年指導委員の青木まり子さんら9人が表彰を受けた。
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三島のまちづくりノウハウ、台湾に 生涯学習機関「社区大学」 地域協働の環境改善視察
台湾の生涯学習機関「社区大学」の関係者が26日まで、三島市に滞在し、地域協働でのまちづくりや環境改善活動に取り組むグラウンドワーク(GW)三島の取り組みやノウハウを学んでいる。現地で設立準備が進むGW台湾のマニュアルづくりに役立てる。 同機関の関係者が10年前、三島のまち・川づくりに着目し、GW三島の渡辺豊博専務理事を講師として招き始めた。行政、企業、市民を巻き込んだパートナーシップ型の市民運動を展開するGWに今後の可能性や発展性を感じ、GW台湾の設立を決めた。来年度に向けて準備を進めている。 今回訪れたのは、14地区の社区大学のトップや関係企業の社員ら24人。GW三島の実践地の視察や
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親子でシイタケ収穫 三島のハウスで体験会
農業の魅力を伝える活動をしている三島市の「農業を未来にツナグ会」は31日まで、同市中のしいたけハウス「持田さんちの椎茸(しいたけ)」で収穫体験会を開いている。 夏休み中の親子にシイタケの特性や栽培現場を知ってもらい、農業の面白さや魅力を伝えようと企画した。参加者は「根元を持って折る」などと助言を受けながら、10センチほどに成長したシイタケを摘み取った。クイズも出題され、楽しみながらシイタケについて学んでいる。 1人5個収穫でき、参加費は500円。申し込みは持田稔代表<電090(4184)1707>へ。
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三島の3RC 新会長が就任
三島市の3ロータリークラブ(RC)はこのほど、2024~25年度の役員構成を決めた。三島RCは高木基さん、三島西RCは鈴木正二さん、三島せせらぎRCは仲原実圭さんが新会長に就いた。 このほかの各RCの役員は次の通り。 【三島】副会長 小野徹▽幹事 土屋賢太郎▽会計 宮内正敏▽直前会長 杉村伸二郎【三島西】副会長 藤江康儀▽幹事 加藤憲勝▽会計 古屋英将▽直前会長 平出利之【三島せせらぎ】副会長 服部光弥▽幹事 原兄多▽会計 高橋大輔▽直前会長 岡良森
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アート通じて親子で会話を 三島のホテルで鑑賞イベント
三島市のみしまプラザホテルで21日、親子なつやすみアートプロジェクトが開かれた。小学生の親子約20人が館内の絵画や装飾品などを鑑賞し、思い思いにアートを満喫した。 アートと地域をつなぐ市民団体「アルテ・プラーサ」の協力で開催。アートから感じたことを親子で自由に話し合って楽しんでもらおうと開催した。 参加者は芸術作品を見ながら館内を散策。北欧の照明器具やインテリアを飾るパーティールーム「フレイア」では、現地のデザイナーの作品を興味深そうに見入った。 同市出身の画家増島豊治さんが描いた抽象画も鑑賞。来場した増島さんとともに絵を見た感想を表現し合った。
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川がくれた癒やし 三島の魅力を映画に 若者が短編制作 脚本や撮影、プロから学ぶ
静岡県内にゆかりのある若者が、三島市を舞台にした短編映画「川面に聴く」を制作した。プロの手助けを受けながら脚本の原案作りから撮影など一連の作業に携わり、メンバーが考える三島の魅力を凝縮した。8月3、4日に三島市民文化会館でお披露目する。 地元企業や自治体の課題解決を支援するオーストブルー(同市)が実施した「三島映画制作ワークショップ」で制作。同市を中心に県内在住・出身の13~21歳の若者15人が参加した。同市出身の藤森圭太郎監督の下、昨年10月に始動し、6月に撮影した。 約30分間の作品の原案は、メンバーの中島明香莉さん(加藤学園暁秀中3年)が川のせせらぎや豊かな自然に癒やされた自身の
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創設26年目 三島・錦田ユナイテッド、初のバレー全国へ 頂点向け抱負
三島市の錦田小を拠点に活動する錦田ユナイテッドバレーボールクラブの選手らが19日、市役所に豊岡武士市長を訪ね、創設26年目で初めて出場する全国大会への意気込みを語った。 チームは6月に開催された全日本バレーボール小学生大会県大会で優勝し、8月6~9日に東京都などで開かれる全国大会への出場を決めた。剛力英樹監督は「全国大会につながる舞台で選手が力を発揮してくれた」と振り返った。 選手たちは「目標は全国制覇」と口をそろえ「練習した成果を発揮して勝つ」「全力でプレーする」「ピンチサーバーで得点を決めたい」などと抱負を語った。豊岡市長は「チーム一丸となって集中して戦ってほしい」と期待した。
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投票用紙リサイクル 静岡県内に広がる 7市合同で247万枚 焼却せずCO2削減へ
三島市など静岡県内自治体が17日、使用済み投票用紙のリサイクルに合同で取り組んだ。昨年6月に初めて4市合同で実施し、今回は7市に広域化。回収量も約247万枚と倍増した。18日までの2日間で回収し、二酸化炭素(CO2)排出量の削減につなげる。 5月の知事選に伴い、三島市が県内全域に呼びかけて実施した。今回は昨年行った三島、裾野、富士宮、磐田の4市に、伊豆の国、静岡、袋井の3市が加わった。ほかにも関心を示す自治体があったが、知事選の急な実施で補正予算に処理費用を盛り込めず、見送ったケースもあったという。 プラスチック製の投票用紙の処分は、県内では焼却処分が中心。回収した投票用紙は粉砕・溶解処
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“三島らへん”活性化 サミットに県内外から120人 外部の視点取り入れ課題解決へ
「コミュニティマーケティング」と呼ばれる手法を使い、地域課題の解決に向けた取り組みを進める「コミュニティリーダーズサミット(CLS)三島らへん」(実行委員会主催)がこのほど、三島市の三島商工会議所で開かれた。全国各地でコミュニティー活動に携わる約120人が交流を深め、県東部や神奈川県西部といった“三島らへん”の活性化につながるきっかけを探った。 テーマは「コミュニティからの解放」。三島市内でコミュニティー活動が盛んな一方、一部でメンバーが固定化したり、組織の継続が目的化したりしている現状に危機感を抱くメンバーらが企画した。今回は約半数がエリア外から参加で、外部の視
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「丹那コーヒー」ソフトクリーム復活 函南・オラッチェ 常連人気、6年ぶり再販
函南町丹那の酪農王国オラッチェは13日、地元を中心に長年愛されるコーヒー牛乳「丹那コーヒー」を使用したソフトクリームの販売を6年ぶりに再開する。 丹那コーヒーは函南東部農協(同町)が1960年に発売した。原料のコーヒーは工場内でひいた豆から抽出する。苦みは少なく本格的なコーヒーの風味が味わえるロングセラー商品となっている。 コーヒー牛乳味のソフトクリームは2017、18年夏に期間限定で販売。通常のソフトクリーム以外でこれまでに販売した味の中で最も人気があり、常連客らのもう一度食べたいと望む声を受け、再開を決めた。 コーヒー牛乳味と、生乳を使ったソフトクリームとのミックスの2種類をそれぞ
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就労困難者 社会への一歩に 接客通じ 職業訓練 三島のNPO 食堂オープン
三島市で自立援助ホームなどを運営するNPO法人「森のようちえん太陽と緑の風クラブ」はこのほど、就労困難な若者が店員を務める食堂「農CURRY」を三島市泉町の伊豆国分寺内にオープンした。週1回営業し、さまざまな事情を抱える若者が社会に踏み出すための職業訓練の場を提供する。 高橋麻子理事長によると、就労継続支援施設などに入所できないような人が対象で、現在は発達障害があったり、ひきこもりだったりする同法人の自立援助ホームの利用者3人が働く。利用者以外の受け入れも可能で、今後は就職した会社を精神的な理由で退職し、再就職に踏み出せない人の受け入れも想定する。 同法人のスタッフがあいさつや接客の基本を指
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三嶋大社で開山式 富士山の山開きに合わせ 交通事業者らが登山客の安全祈願
静岡県側の富士山の山開きに合わせ、三島市観光協会は10日、三島市の三嶋大社で富士登山道開山式を行った。関係者が三島から富士山に向かう登山客の安全を祈願した。 交通事業者や市の関係者が神事に臨み、玉串をささげた。観光協会の西原宏夫会長は「富士登山を安全に楽しんでほしい」とあいさつ。豊岡武士市長は「行き帰りは三島で富士山にゆかりのある場所も訪れてほしい」と期待した。 6日からJR三島駅と富士宮口5合目を結ぶ路線バスの運行を始めた富士急シティバスの井原一泰社長は「無事故で終わるよう努めたい」と語った。現在1日1往復の路線バスは9月1日まで運行。片道約2時間で、13日から8月18日までは1日4往
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「ヘルメット着用を」高校生、パトカーから自転車マナー訴え 三島署と三島北高が広報活動
三島署と三島北高(三島市文教町)などは9日、自転車のヘルメット着用促進や事故防止に向けた広報活動を同校周辺で行った。高校生がパトカーに乗車してマイクを握り、自転車の交通ルール順守やマナー向上を訴えた。 パトカーは同校の外周約2キロを巡回。生徒は「万一の事故に備えてヘルメットを着用しましょう」「見通しの悪い交差点では必ず止まりましょう」などと通行人に呼びかけた。 高校生自転車マナーアップモデル校に指定される同校の生活安全委員会10人が参加。パトカーでの啓発のほか、同校周辺の交差点などにものぼりを掲げて立った。土屋琥委員長(3年)は「自転車で安全に学校へ来られるように意識付けしたい」と話した
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絵本の世界、一緒に体現 三島市福祉応援大使・河合さん 児童に読み聞かせ
三島市福祉応援大使の「めんぼーくん」こと河合孝彦さんによる絵本の読み聞かせが9日、同市の西小で行われた。1年生約60人が、体を動かしたり大声で笑ったりしながら絵本の世界観を存分に楽しんだ。 河合さんは「もこもこもこ」「ラーメンちゃん」などを取り上げ、パントマイムも交えながら読み聞かせた。「あおいふうせん」では風船を膨らませ、空に飛んでいく絵本の世界を児童と一緒に体現。絵本だけでなく身ぶり手ぶりや豊かな表情を駆使し、児童を物語に引きこんだ。 読み聞かせは、絵本を通した地域への誇りや愛着の醸成を目指す市の「絵本のまち三島」の一環。本年度中に市内全21小中学校の1年生を対象に行う。
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「三島で子育て」イメージソング たなかみどりさん制作 市公式ユーチューブで公開
三島市のプロモーション事業「水の都三島で子育て」のイメージソングが完成した。同市のシンガー・ソングライターたなかみどりさんが「三島は安心して子育てできるまち。来れば明るい未来があると思ってもらいたい」との思いを込めて作詞作曲した。市公式ユーチューブチャンネルで9日から公開している。 曲名は「水の都三島」。川の流れをイメージした明るい曲調に「せせらぎ」「幸せ」「緑の公園」といった言葉をちりばめた。たなかさんは自身の経験を踏まえて制作。子育てが大変で気持ちが沈んでしまいそうな時、温かく支えてくれた人々と緑とせせらぎのある自然に癒やされた経験も歌詞に込めた。 市は今後、イメージソングを使ったプ
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未来に残したい三島の姿、1枚の絵に凝縮 コンセプトアート設置 まちの活性化へ
三島市観光協会は、未来に残したい三島の魅力を凝縮したコンセプトアートを三島商工会議所の屋外に設置した。市民に三島の未来を語る機会を提供し、まちの活性化につなげるのが狙い。 コンセプトアートは映画やゲームなどの制作時に世界観やコンセプトをビジュアル化し、制作を進めていく上での旗印の役割を果たす。映像制作の企画づくりを通して地方創生に取り組む「オーストブルー」(同市)が、この手法をまちづくりに生かそうと考えて企画制作した。 作品は、三島を代表するものと良い所を市民に聞いたアンケート結果を基に制作。水と緑にあふれた自然と調和する街並みの中、人々が笑顔で暮らす様子を描いた。三島市ならではの場所や
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トウモロコシ求め人波 箱根西麓産 高品質「坂もの」アピール 三島でまつり 初開催
JAふじ伊豆は6日、三島市の三島スカイウォークをメイン会場に「三島とうもろこし祭り」を初開催した。「坂もの」と呼ばれる高品質の農産物を生み出してきた箱根西麓の新たな人気商品を観光客にアピールした。 箱根西麓で育つトウモロコシは、甘くて味が濃いのが特徴。甘みが凝縮する早朝に収穫するため生のままでもおいしく食べられる。 今回は収穫真っ盛りとなった実の色が違う「ゴールドラッシュ」「ゆめのコーン」「ピュアホワイト」の3種類を用意。午前9時の開始時には長蛇の列ができ、15分ほどで売り切れる品種もあった。焼きもろこしやトウモロコシを使ったクラフトビールも販売。トマトやナス、葉ショウガ、枝豆など旬の野
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夏休みも牛乳飲んで元気に 函南東部農協が特別企画 ミニパック納品価格割り引き
「丹那牛乳」のブランドで知られる函南東部農協(函南町)は、学校給食のない夏休み期間中も子どもに牛乳を飲んでもらうための特別企画を展開する。「夏休みも、牛乳飲も~ぜ!!」と題したポップなデザインの販促広告を製作。格安で牛乳を提供し、暑さに負けない元気な体づくりを後押しする。 丹那牛乳は県東部の小中学校約170校の給食で提供され、児童生徒5万人以上が毎日のように飲んでいるという。一方、全国の乳業関係者でつくる「Jミルク」の調査では、給食のない日は約8割の子どもがカルシウム不足とされるため、同農協は長期の夏休み中の飲用を提案した。 特別企画として、地域のスーパーを中心に、学校給食で提供するミニパッ
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「Youは何しに三島へ」 外国人客に“直撃” 生の声 市民向け動画配信 市がインタビュー
三島市は、市民の郷土愛醸成や外国人観光客のもてなし向上につなげてもらおうと、市内を訪れる外国人へのインタビューを行っている。7月末に動画を市公式ユーチューブチャンネルで放送する。 昨年度配信した日本人観光客へのインタビューに続く企画。市外から訪れた人が三島をどのように見ているか生の声を市民に届け、地元への愛着を深めてもらうのが目的。昨年度の動画を視聴した人から外国人にも聞いたらどうかと提案があったという。 市広聴広報課の職員が三嶋大社や楽寿園、源兵衛川を訪れた旅行客に話しかけ、三島に来た目的を尋ねている。3日までに米国や中国、フィリピンなど7カ国から訪れた10組に調査し「富士山がきれい
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伊豆箱根鉄道駿豆線 24年度中にタッチ決済導入
伊豆箱根鉄道(三島市)などは2日、交通系ICカード利用ができない駿豆線で、クレジットカードなどによるタッチ決済乗車サービスを本年度中に開始すると発表した。静岡県内ではバスへの導入事例はあるが、現時点で鉄道での事例はないという。インバウンド(訪日客)の活用も想定し、利用者の利便性向上を図る。 同社は、交通系ICの検討も進めてきたが、導入や運用にかかる費用に見合う投資効果が得られないと判断し見送ってきた。今回導入する三井住友カード(東京)が提供するシステムは、交通系ICよりもコストが低かった点も決め手となったという。 タッチ決済に対応するクレジットカードだけでなく、カード情報が設定されたスマ
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三島市 子ども支援“横の連携” 10団体 課題共有へ連絡会
三島市は2日、子ども食堂や学習支援の場など子どもの居場所を提供する団体との連絡会を設け、市役所で初会合を開いた。地域の子どもや家庭を取り巻く課題を共有し、支援の充実につなげる。 市内の関係団体が一堂に会するのは初めて。貧困やヤングケアラー、外国人など困りごとを抱える子どもや家庭の支援に取り組む10団体の代表者が参加した。各団体の活動内容や課題を共有し、地域全体で適切な支援ができるネットワークを構築する。 こども未来課の岩崎淳子課長は「厳しい環境で育った子は、居場所を作りにくいといわれる。互いの活動を理解し、横のつながりを持つ第一歩にしたい」と期待を込めた。参加者からは、子どもとの関わり方や運
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せせらぎと深緑を満喫 三島の街中に川床登場、9月末まで 新たなにぎわい拠点に
三島市の白滝公園沿いを流れる桜川に1日、川床が登場した。水と緑に恵まれた三島ならではの空間を存分に体感できる新たなにぎわい拠点として、三島商工会議所が設置し、9月末まで常設する。マルシェやコンサートなどの貸し切りイベントや、市民の憩いの場として活用してもらう。 川のせせらぎと深緑の木々に囲まれた川床は幅10・8メートル、奥行き4・5メートル。1日(午前10時~午後9時)当たり5千円で希望者に貸し出す。既に音楽会やテントサウナ、マルシェなどの活用が決まっている。イベントがない日の日中(午前10時~午後5時)は一般開放し、公園内で水遊びする家族連れの休憩場所などとしての活用を見込む。 三島商
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パリ五輪自転車・窪木選手 食と心の支え糧に活躍誓う 三島「茶房 広」店員や常連客が壮行会
パリ五輪自転車競技トラック種目に内定した窪木一茂選手(35)には、世界への挑戦を食と心の両面から支えてくれた場所がある。三島市に拠点を移した2018年から行きつけの喫茶店「茶房 広」(同市長伏)。29日には店員や常連客らによる壮行会が開かれ、窪木選手は「必ずメダルを持ち帰り、またお祝いしてほしい」と気持ちを新たにした。 世界で戦う体づくりに食事は欠かせない。所属するチームブリヂストンサイクリングのクラブハウス付近で飲食店を探していたところ、引っ越しから2カ月後に同店と出合った。毎回頼む日替わり定食はおいしく、地元のものを使った野菜中心の和食で最適だった。足りない栄養素を補う食材を持ち込む「
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きょう夏越大祓 三嶋大社境内の祓所神社に注目を 地元NPOや若者が力に
三嶋大社(三島市)の境内西側に鎮座する祓所(はらえど)神社に一層目を向けてもらおうと、若者や移住者の力が注がれている。高齢化が進む同神社の氏子会に今年、地元のNPO法人「みしまびと」が加入。30日の例祭に向け、力仕事を担ったり、これまでにない企画を打ち出したりし、盛り上げに貢献する。 氏子会の大きな役目が、大社で30日に行われる「夏越大祓(なごしのおおはらえ)」に使う茅(ち)の輪の制作。29日は、同法人に関わる移住者や若者が氏子会の“先輩”に教わりながら長さ約13メートルの茅の輪を作り、飾り付けた。 同神社はかつて、国司の大社参拝前におはらいする場所として祓所大神
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三島市新庁舎 市民6割が移転希望 市長「結果を尊重」
三島市の豊岡武士市長は28日の記者会見で、市役所の新庁舎整備候補地を巡り、6割が南二日町広場への移転がふさわしいとした市民アンケートについて「結果を的確に尊重したい」と述べた。 市民1万人を対象にしたアンケートは、南二日町広場への移転が61・3%となり、現在地の北田町での建て替え38・3%を23ポイント上回った。豊岡市長は、これまでの市議会や有識者会議の議論、市民から寄せられた意見を勘案し、費用や防災、利便性なども考慮するとした。 移転する場合、市議会の3分の2の同意が求められる条例制定が必要になる。昨年10月の段階では、市議22人中13人が現在地の建て替えの意向を示していて、豊岡市長
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伊豆の国道136号、通行規制解除 陥没の応急工事完了
陥没が確認された伊豆市大平の国道136号の応急復旧工事が27日完了し、周辺道路の通行規制が解除された。 県沼津土木事務所によると、陥没した道路の地下に水路があった。同市による水路の状況調査を踏まえ、陥没の原因を特定した上で、再発防止に向けた対策が必要か判断する。
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そばで面倒を見たいだけなのに… 母国の親呼ぶビザ、取得厳しく 静岡県内永住資格者 悲痛な叫び
日本で暮らす外国人が身寄りのない高齢の親を母国から呼び寄せる際に必要な「老親扶養ビザ(査証)」の取得が難しく、困惑の声が上がっている。許可を得られなかった永住資格を持つ県内在住者からは「親の面倒を見たいだけなのに。どうしていいか分からない」と悲痛な叫びも。在留外国人数が過去最多を更新する中、申請代行を担う行政書士は「今後もニーズは増えてくる可能性があり、いち早く議論すべき問題」と警鐘を鳴らす。 「相当の理由が認められない」「韓国で、1人で住めると判断した」。日本人との結婚を機に2006年に来日し、永住権を得た三島市内の韓国国籍の李素姈[イソヨン]さん(55)は、母鄭潤子[チョンユンジャ]さ
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三島市新庁舎 市民アンケート 6割 南二日町へ移転希望
三島市は27日、新庁舎整備地選定に向けた市民アンケートの結果を市議会に説明した。南二日町広場への移転を望む声が約6割を占め、現在地の北田町での建て替えを上回った。市は結果を踏まえ、8月に整備地の方針を固める。 有効回答の結果は、南二日町広場が3795票(61・3%)、現在地が2369票(38・3%)、どちらでもないが27票(0・4%)。どちらもふさわしいとした376票を両候補地に0・5票ずつ振り分け、無効票88票は除いた。 JR三島駅から南に約2キロ離れた国道1号沿いにある南二日町広場を推した人は、コストや敷地の広さ、防災拠点としての有利さを挙げた。一方、中心市街地の一角にある現在地を支
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三島・新庁舎整備 市民アンケート 考え方の地域差 鮮明 中郷、錦田 7割超 移転望む 中心市街地 過半数、現在地
三島市役所の新庁舎整備を巡り約6割が南二日町広場への移転がふさわしいと回答した市民アンケートで、地区別では中郷、錦田地区の回答者の7割以上が移転を求めた。一方、旧市街地の中部、西部地区では現在地(北田町)での建て替えを望む意見が過半数を占め、考え方に地域差があることが明らかになった。 アンケートは市民1万人を対象に実施。回答総数は6279票で、有効回答数は6191票だった。どちらもふさわしいとした票は0・5票ずつ振り分け、無効票を除いた。全体では南二日町広場が3795票(61・3%)、現在地が2369票(38・3%)だった。 南二日町広場への移転を望む割合は、中郷地区の78・3%が最も
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記者コラム「清流」 分かりやすいは難しい
「腫れた部位を氷で冷やしてください」。医療関係者向けに三島市で開かれたやさしい日本語講座。「腫れ?」「冷やす?」。戸惑う患者役の外国人に対し、どんな言葉を使えばいいか参加者と頭を悩ませた。 外国人にも分かりやすく伝える「やさしい日本語」のコツを講師から聞き、はっとした。「漢語より和語を使う」「外来語は使わない」「一文を短くする」「言葉を言い換える」。記事を書く時の注意点に近かったからだ。 読者を想像し、より多くの人に伝わる記事を書くよう努力している。特に専門性の高い内容や使い慣れない言葉を扱う際は、分かりやすさを意識する。しかし、日頃から何げなく使う言葉に対してどれだけ気遣いができていた
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ちゃっきり節 歌唱力競う 三島で全国大会
1927年に静岡県で生まれた民謡「ちゃっきり節」の歌唱力を競う第34回日本一全国大会(県民謡協会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が23日、三島市の市民文化会館で開かれた。県内外から約70人が出場し、大阪府の大黒恵子さんが男女各部の優勝者による対決を制し、日本一に輝いた。 午前の予選を勝ち抜いた男性7人、女性20人が決勝で力強い歌声を響かせた。少年少女の部には13人が出場し、愛らしい声と姿で聴衆を魅了した。 結果は次の通り。 【少年少女】優勝 村田りあ(愛知県) 【男性】優勝 倉島文彦(長野県)▽準優勝 星英充(千葉県) 【女性】優勝 大黒恵子▽準優勝 坪内綾香(愛知県)▽審査員奨励
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伊豆の国道、5メートル陥没 復旧のめど立たず
伊豆市大平の国道136号で22日、幅約6メートル、長さ約5・5メートル、深さ約5メートルの陥没が確認された。復旧のめどは立っていない。 県沼津土木事務所によると、同日午後2時半ごろ、付近の住民からの通報で発覚し、ラフォーレリゾート修善寺に通じる道路の交差点と高橋橋の間の約200メートルを通行止めにしている。けが人はいなかった。
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観光と防災の両立へ 全国初の津波避難複合施設で訓練 伊豆市土肥「テラッセオレンジトイ」
観光と防災の両立を目指す伊豆市は22日、沿岸の観光地でもある同市土肥地区で南海トラフ大地震を想定した津波避難訓練を行った。松原公園内に整備中の全国初となる観光機能を併せ持つ津波避難タワー「テラッセオレンジトイ」などを避難先に設定。地元住民だけでなく、観光客の命を守るための手段を検証した。 「一声かけて津波てんでんこ」をテーマに実施し、地域住民ら約200人が参加した。午前10時に大きな揺れが発生したと想定。公園内や海岸にいた参加者は揺れが収まったことを確認後、津波警報の発令を待たず「津波だ」「逃げろ」などと叫びながら避難。観光客役を務めた千葉大の学生らに声をかけ、同施設の階段を駆け上った。
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“レトロ”な三島、写真でパチリ Z世代が感じる街の魅力発信イベント
使い捨てフィルムカメラでお気に入りの空間を撮影するフォトウオークイベントが22日、三島市街地で開かれた。Z世代と呼ばれる10代、20代の参加者が、まちなかで感じる「レトロ」を切り取った。 県東部のまちづくりに取り組む加和太建設(同市)の新入社員研修の一環。昔ながらの街並みや看板建築が残る市街地で、Z世代が感じる魅力を発掘、発信し、同世代の観光誘客につなげようと企画した。 初日は地元の学生や観光客ら約30組が参加。27枚撮りのカメラを受け取った後、三嶋大社や源兵衛川、白滝公園を巡りながら裏路地に入るなどし、懐かしい雰囲気の光景をカメラに収めた。 23日にも開催し、無料で参加できる。撮影し
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災害時同行ペット 適切管理 避難所に資機材配備へ 三島市
三島市の豊岡武士市長は21日の市議会6月定例会で、災害時に同行避難したペットの飼育管理を避難所で適切に行うための資機材が入った「ペットスペース設営ボックス」を指定避難所に順次配備する方針を示した。村田耕一氏(公明)の一般質問に答えた。 避難所では、衛生面や鳴き声などの観点で、被災者とペットの生活空間を分ける必要がある。ボックスには設営や運営の手順書、スペースを区分けするロープ、雨風をしのぐブルーシート、避難したペットと分かる目印などが入り、誰でもスペースの確保の段取りができるようになっている。 市内の指定避難所24カ所のうち、市民向けに開放する23カ所すべてに配備を予定。本年度は5カ所に配備
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静岡人インタビュー「この人」 三島アートプロジェクト実行委員会代表 山森達也さん(三島市)
三島市街地の空き店舗に現代アートを展示する「三島満願芸術祭」を昨年初めて開催した。今年は運営に参画する権利の証しとなる「トークン」発行による資金調達に挑戦している。39歳。 ―芸術祭関連のトークン発行は珍しい。なぜ始めたか。 「資金調達が目的。芸術祭の多くは公金が入り、完全自主財源はほぼない。続けたくても、補助金の打ち切りで終わってしまう問題が何十年も言われている。しかし、誰も解決策を見いだせていない。アートが専門外だからこそ、そこに踏み込める。今は事例がなく、知られていないだけ。将来はほとんどが発行するだろう」 ―資金以外のメリットは。 「トークン所有者のコミュニティーが、ファン拡
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鉄棒、跳び箱、ボール投げのこつは 体を動かす楽しさ実感 加茂川町保育園で運動教室 三島
三島市の加茂川町保育園で20日、出張運動教室が開かれた。大規模改修工事が行われている市民体育館の運動指導員が鉄棒や跳び箱、ボール投げの指導を通し、体を動かす楽しさを伝えた。 同体育館指定管理者代表団体のシンコースポーツの指導員が講師を務めた。逆上がりの練習では①手を曲げる②目線は前③地面を強く踏む―のポイントを伝えた。助言を受けた園児は、逆上がりに成功すると笑顔を浮かべた。 同体育館は来年3月末まで使用できず、通常開催している運動教室ができないため、子どもたちの運動機会を確保できるよう出張教室を企画。開催を希望する市内の幼稚園や保育園で、運動教室のほかダンスやボッチャなどの教室を実施する
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芸術祭 運営参画権を販売 「補助金頼み」脱却モデルに 三島の実行委 27日まで
三島市を舞台にした「三島満願芸術祭」を運営する三島アートプロジェクト実行委員会(山森達也代表)が、芸術祭運営の意思決定に参画できる権利を売り出した。ファンの拡充とともに、持続的な運営に向けた資金調達が目的。参画権の証しとなる「トークン」の発行は芸術祭関連では珍しく、多くの芸術祭が陥りがちな「補助金頼みの運営」から脱却するモデルづくりに挑む。 トークン発行型クラウドファンディングサービス「フィナンシェ」を活用。第1弾は1トークン=1円で、2500トークンを1口として27日まで販売し、200万円を調達する。口数によって、芸術祭の展示作品決定に関する投票権や限定イベントへの参加権といった特典が与え
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出水期前に連携確認 狩野川流域3警察署が水難救助訓練
狩野川流域を管轄する三島、沼津、伊豆中央の3警察署と関係機関による合同水難救助訓練が17日、函南町の川の駅伊豆ゲートウェイ函南で行われた。出水期を前に、救出救助に必要な能力の向上と連携強化を図った。 経験の浅い若手署員を含め約60人が参加。川の駅や町、国土交通省の職員とともに、県警緊急事態対策課の指導で、救命浮環の投げ方やボートの扱い方などの基本技術を学んだ。 3人が行方不明との想定で行われた訓練では、川の駅職員が川に流された2人を発見し、連絡を受けた署員がボートで救出に向かった。残る1人を探すため、三島署が連携協定を結ぶ加和太建設の社員によるドローンでの捜索も実施した。
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アマゴ「元気に育って」 三島・山田川 市民ら清流復活願い放流
三島市の山田川自然の里で15日、アマゴの放流が行われた。市民ら約40人が参加し、約3000匹を山田川に放った。 山田川にはアマゴがかつて生息していたが、水質悪化で姿を消した。川の環境対策を実施し、清流が戻りつつあった2004年に地域住民でつくる「青どんぶらの会」(加々見勝八郎会長)が放流を企画。アマゴのいる川を復活させようと毎年実施している。 参加した子どもたちは体長10センチほどのアマゴを素手でつかんだ。ヌルヌルとした感触を確かめながら「元気に育ってね」などと声をかけ1匹ずつ川に放った。 (三島支局・岡田拓也)
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車掌になりきり、指さし確認「良し!」 新幹線のお仕事体験 JR東海、三島で開業60周年イベント
JR東海は15日、三島市の同社総合研修センターで東海道新幹線開業60周年記念イベントを開いた。静岡県内外から親子54組108人が参加し、子どもたちが新幹線にまつわる仕事を体験した。 訓練車両で行われた車掌体験では、新幹線の発着時の仕事に挑戦した。ドアを開け閉めしたり出発したりする前に、画面に映し出されたホームや前方の安全を指さし確認し「良し」と声を出した。切符の発券体験では、客役の保護者から行き先を聞き、出札訓練室の機械で切符を発券した。 旅で子どもの生きる力を伸ばす「旅育」を提唱する村田和子さんによるワークショップも体験。親子一緒に旅先の路線や見どころを調べながら旅程を考えた。 同社
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三島・徳倉幼稚園の高橋心技ちゃん レスリング初大会で準V
三島市立徳倉幼稚園年長の高橋心技ちゃん(5)が、5月25日に東京都で開かれたU8キッズレスリングジャパンカップ幼年の部年長19キロ級で準優勝した。13日に三島市役所に豊岡武士市長を訪ね、結果を報告した。 心技ちゃんは昨年11月、沼津レスリングクラブに体験参加。週3~4回の練習に打ち込んでいる。4月に正式に競技を始め、初めての大会でメダルを獲得し、「楽しかった。銀メダルはちょっとうれしい」と振り返った。同行した母りえさんは「決勝で負けた時は悔しかったようで泣いてしまった。初めて見る姿。全国で優勝できるような選手になったらうれしい」と話した。
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100年前のガラス乾板写真 三嶋大社公開 北伊豆地震の被害状況も
三島市の三嶋大社で15日、約100年前に撮影されたガラス乾板写真の一般公開が始まる。14日に報道陣に公開された。7月12日まで、北伊豆地震の被害状況や当時の三嶋大社の様子などがうかがえる写真を展示する。 ガラス乾板は、昨年3月に神庫で発見。宝物館に収蔵されていたガラス乾板も含め、大正時代末期から昭和初期に撮影されたとみられる286枚で、日本カメラ博物館の協力でデジタル化された。 今回は、北伊豆地震や関東大震災で壊れたとみられる建物や修復状況など20種類の写真を展示。昭和天皇や相撲興行で訪れた横綱男女ノ川の参拝の様子を捉えた写真もある。デジタル化した画像をアクリル板に印刷したレプリカ、当時
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茎発生の仕組み解明 三島・遺伝研など 農作物改良に期待
三島市の国立遺伝学研究所(遺伝研)などのチームは、これまで研究が進んでいなかった植物の茎の発生メカニズムを解明したと米科学誌サイエンスに14日発表した。葉の付け根となる節と、節間を形成する際に関わる遺伝子の関係性を明らかにした。農作物の改良研究に役立つことが期待される。 グループは、葉の形成を制御する遺伝子が、節の形成に影響を与えることを発見した。この茎を節化させる遺伝子の働く場所を限定し、節間の形成に重要な役割を果たす別の遺伝子も特定した。遺伝子の発生具合により、節と節間の割合が決まるとした。 これらの遺伝子は種子植物特有。枝構造しかなかった種子植物の祖先が、葉を得る過程でメカニズムを
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記者コラム「清流」 美辞麗句はいらない
鈴木康友知事が就任早々、選挙期間中に訴えた静岡県東部への医大誘致の構想を軌道修正した。「ばかにしている」。有権者から怒りの声を聞いた。 準備期間は短かったとはいえ、選挙中の訴えがこうも簡単に覆るのは解せない。当選するためだけの美辞麗句だと思われても仕方ないだろう。 知事選の出口調査で、自民党支持者が裏金事件への怒りから「今回は懲らしめたい」と同党の推薦候補でなく、鈴木氏に投票した理由を明かしてくれた。あの1票は政治の信頼回復に期待して投じられたはずだ。 新知事は三島駅の南北自由通路についても「実現したい」と訴えた。長年検討されてきたが、構造上の問題で困難とされている。「やっぱり無理だっ
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医師ら「やさしい日本語」学ぶ 三島で 外国人の受診環境改善へ
三島市はこのほど、「医療関係者のためのやさしい日本語講座」を同市の順天堂大保健看護学部で開いた。在日外国人が医療機関を受診しやすい環境づくりが目的。現役の医師や看護師らが市内在住の外国人とのやりとりを通じ、コミュニケーションの取り方を学んだ。 この日はオンラインを含めて約20人が参加。同大大学院医学研究科の武田裕子教授から、医療現場で伝わりやすい日本語の使い方を学んだ。武田教授は「尊敬語は使わない」「漢語より和語を使う」「一文を短くする」などとポイントを伝えた。 実践練習では、足首を捻挫した模擬患者に診察結果を伝える体験を行った。患者役の外国人に分かりにくい表現を尋ねながら、伝わりやすい
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築60年以上、三島市役所の新庁舎整備 現在地?移転? 議論大詰め【ニュースを追う】
コスト、防災、にぎわい創出…論点は多岐に 築60年以上が経過した三島市役所の新庁舎整備を巡り、市は8月に建設候補地を表明する。候補は、市中心市街地の一角にある現在地の北田町での建て替えか、JR三島駅から南に約2キロ離れた国道1号沿いにある南二日町広場への移転新築か。建設や維持に要するコスト、防災面での立地適正、市中心街のまちづくりへの影響―。論点が多岐にわたる中、市は難しい判断を迫られる。 (三島支局・岡田拓也) 市民調査の結果踏まえ、8月に判断表明 「しっかりと熟慮する必要がある」。昨年10月、建て替えと移転の両論が併記された意見書を市議会から受けた豊岡武士市長は、当初
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三島市環境美化推進大会 貢献6団体9個人を表彰
三島市はこのほど、環境美化推進大会を市民文化会館で開き、地域の環境美化活動に貢献した6団体9個人を表彰した。 環境問題への意識と関心を深めるため1965年から実施している。落語家林家うん平さんを招いた「『もったいない』を身近なことから自分スタイルではじめよう」と題した講演会も開いた。 表彰を受けたのは次の通り。 雪沢自治会、加和太建設、水神洞堰組合、加屋町さくら会、藤代町季節の会、東本町2丁目環境美化推進員、新城清視、鈴木義樹、杉山友昭、大石登、藤社貞子、真砂慎一郎、八島勉、杉本信敬、曽根良文
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「三島甘藷」大きく育って サツマイモのつる挿し、佐野地区の子どもが体験
三島市佐野の伊豆佐野保育園の園児と佐野小の1、2年生が10日、地元特産のサツマイモ「三島甘藷(かんしょ)」のつる挿しを同小に隣接する畑で体験した。 子どもたち約50人が大きなイモが収穫できるよう通常より広い30センチ間隔に開けた穴に、ベニアズマのつる約300本を挿した。10月下旬には収穫も体験する。 JAふじ伊豆三島函南甘藷部会が地元企業から協賛を受け、市内全小中学校の給食に無償提供する食育活動の一環。昨年から継続支援を受ける16社に加えてさらなる協力を募り、近隣市町の学校や種類の違うイモの提供も検討している。平野光直部会長は「地域を巻き込んで三島甘藷をさらに広めたい」と話す。 佐野地
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熱海富士がやって来た!三島でわんぱく相撲静岡県大会 小学生力士が熱戦
第32回わんぱく相撲県大会三嶋場所(実行委員会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が8日、三島市の三嶋大社で開かれた。県内9地区の予選を勝ち抜いた小学4~6年生約50人が白熱した戦いを繰り広げた。出場経験がある大相撲の熱海富士(熱海市出身)が応援に来場した。 各学年男女の部で総当たりのリーグ戦を行った。「はっけよい」の合図とともに、小学生力士たちは勢いよくぶつかり合い、豪快な技が決まる度に観客から大きな歓声が上がった。各部門の上位4人は全国大会出場権を獲得した。大会は男子が8月に東京・両国国技館、女子が9月に愛媛県で開かれる。 優勝者は次の通り。かっこ内は所属地区。 男子4年 上坂匠(静岡
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こだわり野菜の魅力実感 三島・杉正農園 飲食店関係者ら 収穫体験や料理試食
静岡県の「しずおか食セレクション」にコマツナやナスなど4品目の農産物が認定されている杉正農園(三島市川原ケ谷)で8日、オープンデーが開かれた。取引先の飲食店やホテルの料理人、市場関係者ら約50人が収穫体験や試食を通じ、同園こだわりの野菜の魅力を味わった。 消費者や取引先に生産現場を知ってもらおうと15年ほど前から続けるイベント。参加者は同園の杉本正博代表の案内で食セレクションに認定されるコマツナなどを収穫。15種類の旬の生野菜のほか、野菜をふんだんに使ったスープやおこわなどを味わった。 同園はビニールハウスを含めた約1万7千平方メートルの敷地で年間約140種類の農産物を生産。常時30~40種
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土砂災害から身を守れ 函南で豪雨想定し防災訓練
函南町はこのほど、土砂災害対応防災訓練を日守公民館などで行い、避難体制の強化や防災意識の向上を図った。 前日から累計雨量が200ミリを超え、今後も1時間当たり30ミリ以上の降雨が予想されるとの想定。午前9時ごろから、土砂災害の危険性が高い日守地区の住民に高齢者等避難や避難指示が相次いで発出されたとして、地元住民約40人が同公民館に避難した。土砂災害から身を守るための講座も受講した。 町職員によるドローンの操作訓練も見学し、同公民館や災害警戒本部が設置された町役場との通信環境を確認した。
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函南町議会 12日から定例会
函南町議会は4日、議会運営委員会を開き、6月定例会の会期などを決めた。主な日程、事項は次の通り。 会期 12~19日◇一般質問 12、13日 13人◇当局提出議案 2024年度一般会計補正予算案など18件
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感謝の手紙書き 能登被災地に義援金 飛龍高三島スクール
日頃の感謝を込めた手紙1通ごとに寄付金50円を拠出する「ありがとうの手紙を書くキッカケプロジェクト」を展開する植松グループ地域振興協会(沼津市、植松孝康代表理事)は4日、能登半島地震への義援金9500円を日本赤十字社三島地区に寄贈した。飛龍高三島スクール(三島市)生徒会の村上大翔副会長ら役員が三島市役所を訪れ、地区長を務める豊岡武士市長に目録を届けた。 プロジェクトは、感謝を大切な人に手紙で伝える機会の提供が目的。静岡県東部の小中学生が対象だが、被災地を支援したいと考えた同生徒会が要望し、特別枠として参加した。生徒190人が2~3月に家族や先生に感謝の思いをつづった。
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11日に定例会開会 三島市議会
三島市議会は4日、議会運営委員会を開き、6月定例会の会期を決めた。主な日程、事項は次の通り。 会期 11~27日◇一般質問 19~21、24日(予備日25日)◇当局提出議案 2024年度一般会計補正予算案など20件
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障害者ら配慮 大地震の備え学ぶ 三島市手をつなぐ育成会が講演会
障害者の保護者らでつくる「三島市手をつなぐ育成会」はこのほど、防災福祉講演会(静岡新聞社・静岡放送後援)を市民文化会館で開いた。福祉防災コミュニティ協会の鍵屋一代表理事を講師に迎え、会員らが高齢者や障害者に配慮した災害への備えを学んだ。 鍵屋代表理事は「もしも今大地震がおきたら あなたはどうする?」をテーマに講演。多くの人が大地震に遭遇するのは初体験となるため「急ぐと間違いやすい。イメージを膨らめておくことが大事」と備えの重要性を説いた。能登半島地震後の被災地の様子も伝え「トイレがないと水や食事を我慢し、体力が低下する。不機嫌にもなる。清潔なトイレほど大事なものはない」と簡易トイレを備える
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規格外ニンジン スープで主役 三島「はじかれ野菜」第2弾完成
市場に出回らない箱根西麓三島野菜を使った「はじかれ野菜スープ」のレトルトタイプ第2弾となる「三島にんじんのポタージュ」が完成した。スープを通じて三島の野菜や農業の良さを広める三島市観光協会などのプロジェクト「スープアップ!三島」の一環。10日から地元の土産物店や観光施設などで販売する。 食品卸業「東平商会」(長泉町)が、JAふじ伊豆や規格外の野菜を活用する「サルベジー」の協力を受け、三島馬鈴薯(ばれいしょ)と大根を使った第1弾に続いて開発した。強い甘さが特徴の三島にんじんの良さを凝縮した。山本雅弘社長は「形が悪かったり、取れすぎたりした野菜を有効活用することで生産者に還元したい。甘くて苦
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ホタル舞うまち三島をPR 市街地公園に300匹放流 まつりにぎわい 8日も
ホタルが舞い始めた三島市街地で1日、ホタルまつりが開かれた。8日にもホタル関連イベントが催され、新幹線駅から歩いて5分でホタルに出合える環境をPRする。 1日は一番町商店振興会が三島商工会議所で「一番町ホタルまつり」を開催。近隣の白滝公園で芝本町商店振興会と広瀬通り共栄会が開いた「リバーサイドほたるby芝町」とともに出店が並び、多くの家族連れでにぎわった。しゃぎりや太鼓の演奏が響く中、来場者は近隣の観賞スポットに足を運んだ。白滝公園ではホタル300匹の放流も行われ、多くの来場者が訪れた。 8日は楽寿園で三島ホタルまつり(実行委員会主催)、広小路笑栄通りでリメンバー六反田(広小路笑栄会主催
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中学生、プロから吹奏楽学ぶ 三島で初心者教室 小学生向け楽器体験も
NPO法人静岡地域教育芸術協会と三島市民文化会館は1日、小中学生の初心者向け吹奏楽教室を同会館で開いた。同市や裾野市など周辺市町の約110人が、プロ演奏家らから楽器を楽しむための基本を教わった。 中学の吹奏楽部に入部した生徒に基本的な奏法や練習法を伝え、意欲的に練習に取り組んでもらうのが目的。音楽を楽しむ子どもの裾野を広げようと、小学生向けには楽器体験を用意した。同会館を拠点とするプロアマ混合オーケストラ「三島ゆぅゆぅ祝祭管弦楽団」の団員や、U―15伊豆中学生選抜吹奏楽団の講師らが指導した。 中学生向けの講習会は楽器ごとに分かれて行った。トランペットやクラリネットは、正しく音を出すため
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三島市、移住促進に力「水の都で子育てを」 絵本作家が協力、シンボルデザイン完成
三島市が「水の都三島で子育て」を掲げたプロモーション事業に乗り出す。出産を機に同市へ移住した絵本作家えがしらみちこさん(46)がシンボルデザインを手がけた。豊かな自然を身近に感じながら子育てできるまちを市内外にPRし、移住や定住の促進につなげる。 市によると、移住者が同市を選んだ理由として「水辺をはじめとした豊かな自然環境で子育てしたい」という声が多いという。そうした市の強みを生かし、特色ある子育て支援策と合わせて発信していく。 シンボルデザインは、清流から水しぶきが上がり、子どもがかわいらしい笑顔を見せる構図。梅花藻やカワセミなど四季折々の三島の風景もちりばめられた。約10年前に東京か
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お~きなスイカできたよ 園児が収穫 とれたてペロリ 函南・ひまわり保育園
函南町平井のひまわり保育園の園児が29日、同町畑毛のビニールハウスで同町名産のスイカの収穫を体験した。顔が隠れるほどの大きなスイカを味わった。 生産者の芹沢正弥さん(78)が約20年前から地元の園児を招待し、苗植えや収穫の体験を提供している。年長と年中の園児が2月に苗を植え、その後も散歩の途中で立ち寄り、成長を見守ってきた。 この日は全園児約60人が訪れ、重さ10キロを超える大玉スイカを仲間とともに懸命に持ち上げた。「大きい」「早く食べたい」とはしゃぐ園児に、芹沢さんは皮が黒色や黄色だったり、中身が黄色だったりするスイカも用意。園児たちは「おいしい」と勢いよく食べ切った。
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記者コラム「清流」 戦地の青年のゴールは
国際医療活動に取り組む心療内科医師桑山紀彦さんの講座を三島市内で取材した。戦渦に巻き込まれた青少年とのエピソードを聞き、平和の尊さ、ありがたさを改めて実感した。 特に印象に残ったのが、パレスチナ自治区ガザの青年だった。戦闘が続く現地の様子を世界に伝えようと撮影した映像には、衝撃的な空爆や戦闘の様子が映し出されていた。 青年が桑山さんに伝えた言葉が「日本の人々には平和や豊かさを享受してほしい。それが僕の目標だから」だった。外の世界に救いを求めず、故郷の平和に向けて現状と“戦う姿”に心を打たれた。 平和の大切さをかみしめ、戦地にも思いをはせながら日々を過ごしたい。青
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三島市の投票所で投票用紙交付漏れか【静岡県知事選】
三島市選挙管理委員会は26日、知事選の投票所で有権者1人に対して、投票用紙の交付漏れの可能性があると発表した。 市選管によると、同日午後1時ごろ、市立北中(第9投票区)で受付済みの入場券に付番した数字と交付した投票用紙の枚数を確認した際に、不一致が判明した。入場券の番号に欠番があり、直前に投票所を訪れた該当番号の有権者が投票用紙の交付を受けず、入場券を投函(とうかん)したとみられる。交付を受けなかった可能性がある有権者は特定できているが、再度投票する権利がないため、本人には連絡していない。
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しゃぎり奉納 地域の宝継承へ 腰切不動尊で大祭 三島市
1633年に見つかった上半身だけの石仏がまつられる「腰切不動尊」(三島市南本町)で26日、大祭が開かれた。地元の田町区砂切保存会によるしゃぎりの奉納や不動尊にまつわる紙芝居の披露が行われ、参加者が地元に残る宝を継承していく思いを新たにした。 不動尊は同市を流れる御殿川の水車場の川底から見つかった。発見時に腰から上しかなく、安産や下半身の病に御利益があるとされて、近隣住民の信仰を集めた。祭りは戦後間もなく途絶えたが、地域住民やNPO法人グラウンドワーク三島、日大国際関係学部の国際協力部が1999年に復活させた。 この日はお堂の清掃や読経なども実施。地域住民ら約50人が参加し、水の都の文化や
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脱炭素コンクリ、公道で初施工 余剰分を活用 CO2吸収・固定 加和太建設と県東部販売協組
三島市の加和太建設は静岡県東部生コンクリート販売協同組合と連携し、二酸化炭素(CO2)を吸収・固定したコンクリートを三島市道の路面に使用した。公道での施工は全国初という。生コン業者が費用をかけて処分していた余剰生コンを活用した材料を採用。脱炭素の取り組みが求められる中、環境に配慮した施工方法として広まりが期待される。 同組合によると、現場で使用しなかった「戻りコン」と呼ばれる余剰の生コンは全国の年間コンクリート使用量の約2~5%に当たる300万~500万立方メートル発生。再資源化が難しく、業者は多額の費用をかけて埋め立て処理している。 通常は、セメントと砂や砂利を混ぜて製造するが、今回は
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プロレスマスク魅力紹介 製作者・柏木さんら80点展示 三嶋大社ギャラリー
三島市の三嶋大社宝物館ギャラリーで21日、「プロレスマスクミュージアム」が始まった。26日まで。長泉町でプロレスマスク工房を開く柏木英明さんが製作したマスクを中心に約80点を展示している。 実際に試合で使われたり、観賞用としてガラス玉やスパンコールをあしらったりした色とりどりのマスクが並ぶ。柏木さんと同じく浜松市の職人神谷淳さんに師事するきょうだい弟子約20人の作品もあり、来場者が物珍しそうに鑑賞している。 三嶋大社の境内では1963年にプロレスの試合が行われ、力道山やジャイアント馬場、アントニオ猪木が出場した。マスクの魅力を知ってもらおうと、プロレスに縁がある同所で作品展を開いた。
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和歌にまつわる歴史や共通点 観光振興につなげ 「古今伝授のまち」推進 岐阜・郡上の連盟と協定 三島市観光協
三島市観光協会(西原宏夫会長)はこのほど、岐阜県の郡上市観光連盟(池田喜八郎代表理事)と「古今伝授のまち」推進に向けた連携協定を三島市の三嶋大社で結んだ。和歌にまつわる歴史を互いに持つ両市の観光振興につなげる。 古今伝授の地としての文化をはじめ、清らかな水、豊かな食など共通する観光資源を両者のホームページなどで発信し、人的交流も進める。協定書に署名した西原会長は「両市は共通点が多い。ますます関係を深めていきたい」と述べ、池田代表理事は「古今伝授のまちづくりに一層の拍車がかかる」と両市の交流活発化に期待した。 古今伝授は、古今和歌集の解釈を師から弟子に秘伝として後世に伝えたもの。郡上市大和町を
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頼朝役に富栄ドラムさん 8月の三嶋大祭り旗挙げ行列で
三島商工会議所は20日、市内で8月15~17日に行われる三嶋大祭りのメインイベント頼朝公旗揚げ行列の源頼朝役を、俳優の富栄ドラムさん(32)が務めると発表した。 行列は伊豆に流された源頼朝が三嶋大社で源氏再興を目指し、旗揚げした故事に由来する。大祭り中日の16日に行い、頼朝役を中心に市民らが参加する。三嶋大社で出陣式を行った後、鳥居前から伊豆箱根鉄道駿豆線の三島広小路駅に向けて練り歩く。 元力士の富栄さんは2021年に引退後、俳優に転身。ドラマや舞台に活躍の場を広げ、個性あふれる愛らしいキャラクターで注目を集めている。
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つなげ防犯教室!!「地域移行」模索 三島署管内サポーター 高齢化や会員減少で活動ピンチ
三島市と函南町の全19小学校の新入生を対象に防犯教室を行っている三島署管内防犯サポーターの活動に黄色信号がともっている。会員の高齢化や減少が続き、運営の負担が増加。子どもの命を守る取り組みを続けるため、地域住民や保護者と協力したやり方を模索している。 防犯サポーターは両市町の幼稚園や保育園を含めた防犯教室を年間約70回開催している。犯罪被害者を出さないために「自分の命は自分で守る」意識を幼い頃から身につけさせる重要性を意識し、約20年間活動を続けてきた。しかし、メンバーの若返りは進まず、現在は70~80代が中心。登録者18人の中には、体調や家庭の事情で参加できない人も増えてきた。 活動
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「はっけよい!」豆力士奮闘 わんぱく相撲三島場所 優勝目指し真剣勝負
小学生力士が熱戦を繰り広げる「わんぱく相撲三島場所」(実行委員会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が19日、三島市立錦田中で開かれた。 近年では最も多い約90人が参加。男女、学年別で優勝を目指して争った。「はっけよい」の合図とともに激しく体をぶつけ合い、勝敗が決する度に観客から大きな歓声が上がった。 4~6年の優勝者と上位数名が県大会に出場する。 優勝者は次の通り。 男子1 高野新一(三島東)▽同2 原桜汰(三島錦田)同3 内田幹人(長泉北)▽同4 宮代智尋(沼津金岡)▽同5 守野結斗(伊豆の国長岡南)▽同6 山本朔大(伊東南)▽女子1、2 松本桔禾(伊豆修善寺1)▽同3、4 山之内ひまり(町
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善意の先払い、広がる感謝 裾野・保育事業所「恩送り制」導入 チケット購入→食品など割引に
裾野市などで小規模保育事業所を運営する「スマイルリンク」(同市)は、市民が善意で先払いしたチケットを使い、利用者が食品購入やサービスの割引を受けられる取り組みを始めた。誰かから受けた恩は他の誰かに返す―。そんな恩送りの考えに基づいた活動で、野村由希社長は「笑顔と感謝の輪が広がってほしい」と期待する。 導入したのは、「お互いさまの街」を掲げて恩送り活動に取り組む「NPO法人チームふくしま」(福島市)が発案した「お互いさまチケット」。全国の導入店舗では、客が次に来る誰かのためにチケットを購入し、他の客がそのチケットを使って無料で食事したり、サービスを受けたりできる。 保育事業運営会社として
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三島北高 読書活動で文科大臣表彰 ポップ作り、お薦め本紹介
三島市の三島北高はこのほど、子どもの読書活動への関心を深める特色ある取り組みを行う優秀実践校として、文部科学大臣表彰を受賞した。校内だけでなく地域の読書活動の活発化に寄与する取り組みも評価された。 同校は2018年から図書委員の生徒が、お薦めの本を紹介し合うビブリオバトル(書評合戦)の企画運営に携わる。優勝者は本のポップを作って同校図書館に飾り、生徒の読書への興味関心を高めている。手作りのポップは三島市立図書館や近隣書店にも提供する。同図書館では年2回、同校の生徒が紹介するコーナーを更新。同校生徒の推薦本は人気があり、貸し出しが増えるという。 同校は18年から新聞のデータベースも導入し、
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すりがね鳴らし「しゃぎり」楽しく 三島・加茂川町保育園で出前講座
三島市の伝統芸能「しゃぎり」の持続的な発展を目指すしゃぎりフェスティバル実行委員会は9日、市立加茂川町保育園で出前講座を開いた。年中と年長の約40人が、しゃぎりの楽しさを味わった。 講座はしゃぎりの起源や使う楽器を学ぶクイズからスタート。楽器体験では、実行委のメンバーから手ほどきを受けながらすりがねや太鼓を打ち鳴らした。段ボールですりがねとばちを作り、メンバーと一緒に演奏も楽しんだ。 実行委は2022年から、市内の小学校への出前講座を始めた。「知る・好きになる・楽しむ」体験を通じ、しゃぎりの継承と郷土愛の醸成を目指し、今年は市内五つの幼稚園や保育園、小学校で開催するという。 (三島支局
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小野伸二さん「楽しくプレーしよう」 三島で小中学生にサッカー教室 保護者も熱視線
昨季現役を引退したサッカー元日本代表の小野伸二さん(44)=沼津市出身=を招いたサッカー教室が5日、三島市の日大三島高で開かれた。同市周辺の小中学生約120人が参加し、サッカーの楽しさを味わった。 小野さんはパスやリフティングなどでお手本を披露。現役時代さながらの巧みな技術でボールを操り、子どもたちを魅了した。試合形式の練習では「楽しくやろう」などと声をかけプレーした。 小野さんは終始笑顔でプレーし、集まった保護者らからも注目を集めた。小野さんは「ニコニコしてやったらもっと楽しい。練習して楽しさを追求していけば、笑顔でプレーできるようになる」と助言した。 元サッカー選手でふじのくに観光
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川の駅・伊豆ゲートウェイ函南「より愛される場所に」 開設5周年で記念式典
函南町の川の駅「伊豆ゲートウェイ函南」で4日、開設5周年を記念する式典が開かれ、関係者がより多くの人に親しまれる場所になる決意を新たにした。大型連休中は多彩なイベントを催し、多くの来場者でにぎわっている。 川の駅は町が整備し、2019年4月にオープン。平常時は水辺を利用したにぎわい拠点として活用し、出水時は水防活動の支援拠点となる。年間を通じてマルシェやイベントを開くほか、20年度にキャンプ利用も可能にした。周辺住民や観光客の認知度が上がり、23年度は最多の約20万人が来場。5年間の累計来場者数は60万人を突破した。 式典には周辺市町や施設関係者が出席した。指定管理者JM社長の大竹弘孝名
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「できる」を地域のために 三島の企業 人材掘り起こしへ説明会
建設業やまちづくり事業に取り組む「リーフ・ダイバグループホールディングス」(三島市大場)はこのほど、「得意」や「好き」を地域やまちづくりのために役立てたい人を掘り起こそうと「おしごと説明会」を同市の三島商工会議所で初めて開いた。 同社は、地域住民の「できること」を生かし、地元の住民や企業の困りごとを解決する取り組みを進めている。説明会では、ごみ出しや話し相手など高齢者を支援するスタッフを派遣する同社加盟の「まごころサポート」事業について紹介した。 同社は社有施設を拠点に料理好きのシニア層が集って家庭料理をつくり、地域に届けるサービスを準備中。弁当販売や食堂形式の居場所づくりを想定して夏をめど
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「絵本のまち三島」官民連携で始動 宮西達也さんら、市ゆかりの作家が宣言式「人の力つなげたい」
三島市はこのほど、絵本を通して地域への誇りや愛着の醸成を目指す「絵本のまち三島」の宣言式を市役所で行った。市ゆかりの作家とともに官民が一致団結し、絵本の力を生かしたまちづくりを本格始動させた。 豊岡武士市長が「絵本の力を活用し、すべての市民とウェルビーイングなまちづくりを目指す」と宣言。立会人として参加した作家4人が署名した。宮西達也さんは「絵本で笑顔のまちをつくりたい」と意欲を示し、スギヤマカナヨさんは「絵本をツールにして三島の人の力をつなげていきたい」と期待した。キックオフミーティングでは絵本関連団体や文化関連の関係者らも加わり、今後の活動に向けて意見交換した。 同市は児童文学作家の
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「映え写真」で三島の魅力発信 美容専門生、学んだ技術生かす インスタコンテスト
三島市の静岡県東部総合美容専門学校は25日、インスタコンテストを市内で開いた。美容師の卵たちがこれまで学んだヘアメークやメークの技術を生かしてモデルとなり、三島の魅力を発信した。 学生は12組に分かれ、三嶋大社や楽寿園、お気に入りの飲食店などを散策。学生目線でおすすめスポットを交流サイト(SNS)「インスタグラム」に投稿した。2年の上村華女さんがリーダーを務めた9人のグループは春をテーマに明るい服装でまちに繰り出した。三嶋大社では売店のアイスや参拝の様子を写真に収め、上村さんは「三島の楽しい所を映え写真で見せたい」と意気込んだ。 コンテストは新入生との親睦を深めながら、三島の魅力を見つけ
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能登地震被災親子 静岡県東部の自然満喫 三島のNPOが招待
能登半島地震で被災した親子が27日、清水町の柿田川公園を訪れた。29日まで伊豆の国市の温泉旅館に泊まって富士山周辺の自然を満喫し、心身を癒やす。 三島市のNPO法人グラウンドワーク三島が、被災地を離れ復興や再建に向けた元気を取り戻してもらおうと無料招待した。珠洲市と能登町の39人が現地を早朝に出発し、午後に同公園に到着。清流が湧き出る水辺を散策した。 珠洲市ですし店を営む谷内幸さん(47)は子ども3人と参加。上下水道が復旧しない中、5月1日から時短で営業を再開するといい「リフレッシュして、また頑張れる活力を取り戻したい」と話した。 一行は青木ケ原樹海や三島市の源兵衛川なども訪れる。招待
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官民問わずイベント一括案内 三島市がAI集約サイト
三島市は26日、市内のイベント情報を集約したサイトの運用を始めた。官民問わずさまざまなイベントを一括で案内でき、関係人口の増加やにぎわいの創出につなげる。人工知能(AI)を使って情報を自動収集する特許技術を用いた仕組みで県内自治体では初めての導入という。 インターネット上のホームページやSNSで発信される市内開催のイベントをAIが集めて紹介。職員が掲載基準に合うか確認した上で週に1度更新する。イベント主催者が掲載を希望する場合は専用フォームからも登録できる。 「子育て・子ども向け」「祭り・フェス」などのカテゴリー検索をはじめ、開催日や人気ランキングなどでイベントを絞り込むことも可能。担当者は
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ミシマバイカモ 可憐 三島・群生地 湧水が育む水中花
静岡県の絶滅危惧種に指定されるミシマバイカモが、三島市南本町の群生地「三島梅花藻の里」で見頃を迎えた。梅の花に似た白く可憐(かれん)な花が来場者の目を引いている。 群生地を管理するグラウンドワーク(GW)三島によると、ミシマバイカモは清らかな湧水が育む水中花。手のひら型の浮葉が特徴で、1930年に同市の楽寿園小浜池で発見された。花は一年中咲くが、暖かくなる春からが見頃となる。水温が一定できれいな湧水の中で育つため「清流のバロメーター」と言われる。 一時は湧水の減少や水質悪化で市内の川から姿を消したが、GW三島が復元させようと95年に梅花藻の里を整備。同所で増殖させて市内の川に移植し原風景の再
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木村鋳造所(清水町) 発泡スチロール加工技術生かす 駿豆線三島駅に立体看板
伊豆箱根鉄道は24日、同社として初の立体看板を駿豆線の三島駅に設置した。鋳物製造販売の木村鋳造所(清水町)が、鋳物づくりの型として使う発泡スチロールの加工技術を生かして制作した。地元企業の技術力を生かし、広告価値や企業価値の向上を目指す。 木村鋳造所から看板の設置依頼を受けた伊豆箱根鉄道が「木村鋳造所の独自技術を生かした目立つ看板をつくろう」と企画した。軽量の発泡スチロールを使用し、安全上の問題をクリアし、改札近くのホームに設けた。横8メートル、縦1・5メートルの広告の左に位置する同社のキャラクター「チューゾーくん」を立体化した。 伊豆箱根鉄道は今後も、看板の立体化を検討する。担当者は「
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大規模地震想定し初動態勢確認 三島市で職員参集訓練
三島市は23日、突発型大規模地震を想定した職員参集訓練を行った。被害状況の把握や情報収集など初動態勢を確認した。 マグニチュード(M)9・1の地震が午前7時に発生し、市内で震度6弱を観測したとの想定で実施。訓練メールを受けた職員が徒歩や自転車、バイクで次々職場に駆け付けた。 発災想定45分後には市総合防災センターで災害対策本部会議を開始。幹部職員が市内の被害状況を共有し、対策を協議した。職員によるオフロードバイク隊が2隊に分かれて出動し、市内の被災状況を報告した。 豊岡武士市長は「初動が市民の命を救うために重要。災害時の役目をしっかりと確認してほしい」と指示した。
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三島の栄養士冨岡さん「バヌアツの力に」 赴任前に市長に意気込み
三島市文教町の冨岡愛子さん(25)はこのほど、国際協力機構(JICA)青年海外協力隊の一員としてバヌアツに赴任するのを前に、市役所へ豊岡武士市長を訪ね意気込みを語った。 冨岡さんは、青年海外協力隊に派遣された経験を持つ両親の影響を受け、幼少時代から「いつか海外でいろんな人を助けたい」と夢を持っていたという。大学卒業後の約3年間、都内の病院で栄養士として働き、応募資格を得たことを機に満を持して参加を決めた。 バヌアツは国民の約6割が肥満といい、外来患者の食事指導や学校での栄養指導などに取り組む。現地での活動に向け「楽しいことならやってくれるはず。力になりたい」と語った。
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三島観光の満足度向上へ勉強会 ホテル従業員や運転手ら参加 現場の声、施策反映に意欲
三島市観光協会は今年から、三島観光のおもてなし度を向上させようと勉強会を開催し始めた。観光客とじかに接する施設の店員や運転手らが対象。現場の生の声を聞き取り、満足度の高い観光につなげるための施策を模索している。 「(三島駅南口東街区再開発の工事に伴って撤去された)トイレや駐車場の場所を聞かれる」「観光案内所が目立ちにくい」。三島駅前のホテルや商業施設の従業員が集まった4月中旬の勉強会。従業員らが触れた観光客の声が次々と挙げられた。 市観光協会は、新型コロナウイルス禍による落ち込みから回復傾向にある観光客のニーズを見極め、的確な施策を打ち出すため勉強会開催に至った。再開発事業の完成を見据
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三島の味“ちょびっと”御膳 コロッケ、ウナギの卵焼き、箱根西麓野菜… 日本料理店「呉竹」と近隣店主が考案
三島市本町の日本料理店「呉竹」が近隣の商店主とともに、地元の味を一度に楽しめる新メニュー「三島ほんちょび膳」を考案した。若おかみの平野輝美さん(30)は「三島の新名物になり、盛り上げられたらいい」と意気込む。 昨年新たな地元土産として「三島のおせん」を開発した地元商店主でつくる「COTETO」が、三島の食の魅力を伝える新たな名物を作れないかと同店に提案。年明けから十数回の意見交換を重ね、地元食材を使った6品を少量ずつ盛り込んだ。 看板メニューのすき焼きで使う自家製割り下で仕上げた箱根山麓豚の肉豆腐、コーンフレークを混ぜた衣の食感が人気のみしまコロッケ、三島名物のウナギを使った卵焼きなど。
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市民の幸福度向上へ提言 三島市、課長職が研修成果報告
三島市は18日、市民のウェルビーイング(幸福感)向上を目指し、課長職を対象に行った人材育成プログラム「OASIS(オアシス)」の成果発表会を市役所で開いた。3班が注力したい政策領域をそれぞれ選び、市民の幸福度や生活満足度を高めるための実践方法を豊岡武士市長らに提言した。 研修は一般社団法人「スマートシティ・インスティテュート」(東京都)の南雲岳彦専務理事を講師に迎え、実施した。15人が昨年末から5回の研修を重ね、幸福感や暮らしやすさを数値化・可視化した指標を基にした政策立案の手法を学び、実践した。 三島市が注力すべき政策領域に「公共空間」を選んだ班は、三島で暮らす働き世代の幸福度や生活
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堀文子が描いた生命の形 回顧展、20日開幕 三島・佐野美術館
世界中を旅してさまざまな動植物の生命の形を描いた日本画家堀文子(1918~2019年)の回顧展「没後5年 いのちの鼓動を描く―日本画家・堀文子」(佐野美術館、静岡新聞社・静岡放送など主催)が20日、三島市の同美術館で開幕する。搬入作業が18日に行われ、日本画やスケッチなど約110点が展示された。 堀は厳しい環境に適応する動物や時季に必ず花を咲かせる花木、何億年も変わらぬ姿で生きる微生物まであらゆる生き物を題材に描いた。目にした動植物の姿に畏敬の念と人知を超えた美しさを見いだし、表現したという。 作品展は堀の生涯を3章に分けて構成。全国の水族館を渡り歩いた晩年に描いた「妖精(クリオネ)と遊
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三島の魅力、バスツアーで 学生のアイデア×旅行のプロ 首都圏照準に企画 日大国際関係学部
三島市の日大国際関係学部の学生が、三島の魅力を発信するバスツアーの開発に取り組み始めた。市観光協会と大手旅行会社の阪急交通社との連携企画。学生の新鮮なアイデアを旅行会社のプロの目で磨き上げ、11月下旬の実施を目指す。 観光について学ぶ矢嶋敏朗准教授のゼミに所属する3年生16人が取り組む。三島の魅力や観光資源を掘り起こし、同社にツアー企画を提案。一緒に旅行商品をつくり、当日はバスに添乗したり参加者と一緒にツアーを巡ったりする。東京発着の日帰り旅行で、首都圏のシニア層をターゲットにする。 17日には同校で、観光を通じた自治体の課題解決に取り組む同社地域振興一課の中村栄史課長が、自治体による誘
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三島商議所管内1~3月DIほぼ横ばい 中小企業、物価高が影響
三島商工会議所などが運営するみしま経営支援ステーション「M―ステ」はこのほど、商議所に加入する中小企業を対象にした1~3月の景況調査結果をまとめた。景気について「好転」とみる企業から「悪化」とみる企業の回答割合を引いて算出した業況判断指数(DI)はマイナス3・6で、前回調査(昨年10~12月)と比べ、ほぼ横ばいだった。 調査は169事業所を対象に行い、85事業所(50・3%)から回答を得た。 売上高DIは3・5とプラスを維持したが、営業利益DIはマイナス12・9。物価高の影響で、売り上げが利益に結びついていない現状が浮かび上がった。人手不足を経営課題に挙げる声も多かった。
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「自由や平和享受して」 国際医療活動の桑山さん講演 せせらぎ三島RC35周年事業
せせらぎ三島ロータリークラブ(RC)はこのほど、国際医療活動に取り組む神奈川県の心療内科医師桑山紀彦さんを招いた国際理解講座「地球のステージ特別編」(静岡新聞社・静岡放送後援)を三島市民文化会館で開いた。桑山さんは戦渦に巻き込まれた青少年とのエピソードを紹介し、「皆さんは自由や平和、豊かさを享受してほしい」とメッセージを送った。 桑山さんは現地で撮影した映像、自作の歌や演奏を交えて紛争や貧困地域で暮らす人々について伝えた。ロシアのウクライナ侵攻でルーマニアに避難した子どもとのワークショップでは、戦争が始まった時の気持ちを表現できない11歳の男の子がいたと説明。「あまりにもつらく、気持ちを抑
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「すてきな社会人」心構え学ぶ 三島商議所が新入社員向けセミナー
三島市の三島商工会議所は16日、会員の中小企業などに採用された新入社員向け社会人基礎教育セミナーを同商議所で開いた。16事業所から39人が参加し、社会人としての心構えやビジネスマナーを学んだ。 全国各地でマナーについて指導する桑野麻衣さんが講師を務めた。言葉遣いでは敬語の重要性を強調。「言葉がきちんと使えるとすてきに見える。自分のためにも敬語を使ってほしい」「同じ言葉を発しても嫌われることがある。言葉を意図的に崩すのと、崩れているのは違う」などと助言した。 参加者は3、4人のグループで学生と社会人の違いを考えたり、名刺交換や電話応対を実践形式で学んだりした。
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静岡人インタビュー「この人」 メルカリを活用した粗大ごみ販売を企画した三島市職員 山添豊さん(三島市)
人口10万人以上の県内自治体で1人あたりのごみ排出量が4番目に多い課題を解決しようと、県内初となるメルカリでの粗大ごみ販売を考えた。全戸配布した災害廃棄物の適正処理を啓発するハンドブックの作成も企画した廃棄物対策課のアイデアマン。32歳。 ―ごみの販売を考えた理由は。 「三島市は最終処分場容量が逼迫(ひっぱく)し、県外処理に年間約8000万円をかけている。粗大ごみを砕く機械も消耗が激しく、修繕にお金がかかる。アンティークが元々好きで、ごみの中に価値を感じる物があった。税金で処分するより、多くの人に使ってもらえる方が良い。メルカリのプラットフォームは巨大で、幅広い層に見てもらえることも良か
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記者コラム「清流」 水があるってすごい
能登半島地震の被災者が、三島市の源兵衛川で水遊びした後だった。「水があるってすごい」。11歳の女の子のつぶやきが心に突き刺さった。通常なら同市が誇る清流に感動したと受け取るが、この日は違った。ただ単に水を自由に使えるありがたみを実感しているように思えたからだ。 女の子は幼なじみ3人で参加。うち2人は新年度から家族とともに上下水道の復旧めどが立たない石川県珠洲市から避難し、3人は離れ離れになると聞いた。「水さえあれば」。心の奥にあるであろうそんな恨み節を我慢して言わないようにしているようだった。 水が当たり前にある環境で生きてきた。そのインフラの老朽化や災害対策が叫ばれて久しい。大切な人の
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文化を反映 世界の暦見比べ 駐日大使ら招き式典 月光天文台でカレンダー展 函南
公益財団法人国際文化交友会は函南町で運営する月光天文台で、世界のカレンダーを集めた「世界の暦・カレンダー展」を開いている。12日は、カレンダーの提供協力を受けたスリランカやパラオの駐日大使らを招き、記念式典を行った。同展は5月26日まで。 国際交流などを目的に約30年間続くイベントで、大使館などを通じて各国からカレンダー提供を受けてきた。だが、ここ数年は新型コロナの影響で交流が停滞。再び国際的な交流を活発化させようと、各国の大使を招いて式典を開いた。 今回は17の国と地域のカレンダー42点を展示。国によって祝日が異なったり、イスラム圏のバングラディシュは金曜休日だったりして、暦から各国の
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塩谷氏が陳謝「多大な迷惑をおかけした」 自民県連国会議員会合
自民党安倍派の座長を務めた塩谷立氏(衆院比例東海)は9日、国会内で開かれた同党県連の国会議員の会合に出席し、派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡って党から離党勧告処分を受けたことについて「多大な迷惑をおかけした」などと陳謝した。会合終了後、城内実県連会長(衆院静岡7区)が明らかにした。 塩谷氏は処分の内容に不服があるとして、党に再審査を求めることを検討していて、請求期限の13日までに判断する考えを示している。城内氏は「(塩谷氏から)『県選出国会議員の会合に出席するのは最後になるだろう』というような発言もあった」と説明した。 (東京支社・武田愛一郎、三島支局・岡田拓也)
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ふるさと納税赤字2億円解消へ 三島市若手チーム結成 返礼品アイデア探る
三島市の若手職員が、ふるさと納税の寄付によって生じる2億円近い赤字を食い止めようと庁内横断のプロジェクトチーム(PT)を立ち上げた。魅力的な寄付の使い道や新規返礼品の開拓に取り組み、若手ならではの斬新なアイデアで打開策を見いだそうとしている。 同市に対する2022年度のふるさと納税寄付額は約2億6千万円。返礼品の費用や事務経費を差し引くと半額の1億3千万円が税収増となる一方、22年に市外に流出した市民税控除額は約3億3千万円に上った。 同市は15年に他自治体に先駆けてふるさと納税サイトに掲載し、多くの寄付を集めた。だが、制度の浸透とともに年々増加する流出額に対し、流入額が追い付かない状態
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⚾学童軟式野球、しずぎんカップ開幕 40チームが頂点競う
第10回しずぎんカップ・静岡県スポーツ少年団学童軟式野球大会(静岡県野球連盟、県スポーツ協会県スポーツ少年団主催、静岡新聞社・静岡放送後援)は6日、三島市などで開幕した。静岡県内30支部の代表や前年度優勝など40チームがトーナメントで頂点を争う。 同市の長伏公園グラウンドで行われた開会式には全チームの選手が集まった。三島ゴールデンイーグルスの中山森羅主将は指導者や保護者、仲間の大切さを強調し「野球ができることに感謝の気持ちを持って、正々堂々と戦います」と力強く宣誓した。 大会は同市周辺の8会場で6、7、13日の3日間開催する。
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伊豆箱根鉄道「ウチのエースお貸します」 外部社員出向を積極展開 行政と連携強化も
伊豆箱根鉄道が地元の行政関連機関の観光やまちづくりの部署に次々と「エース社員」を送り込んでいる。地域密着企業としての生き残りに向け、伍堂文康社長は「地元とのつながりが第一」と強調する。人事交流によって官民の連携を強化し、地域の活性化につなげようとしている。 同社はこれまで外部出向自体少なかったが、一昨年度に美しい伊豆創造センター、昨年度に伊豆市産業振興協議会への社員出向を始めた。本年度からは三島市にも行政実務研修員として送り込む。伍堂社長は社業の発展に向けて地域活性化は欠かせないとし「行政と目指すところは一緒」と話す。 同社は「地域に信頼され、なくてはならない会社になる」がモットー。実務
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三島・遺伝研で桜見頃 6日に一般公開
約200種300本の桜が植えられている三島市谷田の国立遺伝学研究所で2日までに、ソメイヨシノや遺伝的に近い品種の桜が見頃を迎えた。6日の一般公開では、さまざまな花が楽しめそうだ。 研究所の桜は1950年ごろ、植物遺伝学者の竹中要博士が各地から収集したのが由来。施設の東側ではソメイヨシノの両親に当たるオオシマザクラの白い花とエドヒガンのピンク色の花が共演している。形質がソメイヨシノと差異のない伊豆吉野や濃いピンク色が特徴の陽光も満開に近い。研究所前の遺伝坂の桜も咲き誇り、桜のトンネルを演出している。 一般公開では研究所の取り組みを紹介するパネル展を開催し、DNAの模型を作るワークショップや
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さらに爽快 レモンビール 醸造所(伊豆の国)とラーメン店(三島) 今季も販売 全国的人気、増産態勢整え
伊豆の国市中のビール醸造所「反射炉ビヤ」と三島市大社町の「ラーメンやんぐ」が1日、コロナ禍の2020年から共同開発する「生搾りレモンビール」の今季の販売を始めた。昨季よりアルコール度数を1%下げ、レモンの香りを引き立たせて爽やかさをアップ。全国的に人気が高まる中、増産態勢も整えた。 今季は、より気軽に楽しめるよう度数を4・5%にし、レモンのフレッシュさや酸味が際立った。2000リットルを製造した昨年は全国から注文が寄せられ、想定より約2カ月早い5月上旬に完売。今年は2200リットルを製造し、追加製造する態勢も整えた。 レモンビールはコロナ禍で先行きが見えなかった時、やんぐの看板メニュー「生搾
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新遊具に笑顔と歓声 三島・上岩崎公園 すべり初め式
三島市文教町の上岩崎公園で複合遊具の更新が28日完了し、すべり初め式が行われた。隣接するこども園「恵明キッズサクラビレッジ」に通う園児らが訪れ、新しくなった遊び場を満喫した。 本年度から実施する市の公園施設長寿命化計画に基づき、約20年が経過して老朽化した木製遊具を撤去して新しく設置した。総工費は約1700万円。設置された遊具は幅約10メートル、奥行き約7メートル、高さ約5メートルで市内の公園では最大といい、滑り台や登り棒などで遊べる仕様となっている。 すべり初め式では園児らがお祝いのお遊戯を披露した。テープカットに参加した豊岡武士市長は「遊び回って楽しい思い出をつくり、ますます元気にな
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三島田町駅に副駅名 「電気を届け 暮らしをサポートする 東配工」 伊豆箱根鉄道
伊豆箱根鉄道は27日、本県などで電柱や電線などの工事を手がける東配工(東京都)と駿豆線三島田町駅(三島市)の副駅名権スポンサー契約を結び、駅名標の除幕式を行った。副駅名は「電気を届け 暮らしをサポートする 東配工」となった。 駅名標には副駅名と同社のロゴが掲載される。同社は同市三ツ谷新田に営業所を構える。松丸晃社長は、本社がJR田町駅の最寄りにあることに触れ、「特別な縁を感じた。伊豆箱根鉄道と連携してインフラ維持の一翼を担い、地域の発展に努めたい」とあいさつした。 契約は2年間で、費用は年間55万円。副駅名権のスポンサー契約は11駅目となった。
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座禅や抹茶…函南でチャレンジ 姉妹都市・米国カーマン市
函南町と姉妹都市協定を結ぶ米カリフォルニア州カーマン市の訪問団が31日まで同町に滞在し、日本の文化や地元住民との触れ合いを楽しんでいる。 中高生4人を含む10人の訪問団は24日に来日し、26日から町内のホームステイ先で過ごしている。27日は同町の長光寺を訪れ、イスに座って行う座禅を体験。柿沼忍昭住職から座り方や手の組み方、呼吸の方法を教わり、静かなひとときを過ごした。習字や抹茶にも挑戦し、伝統文化に触れた。 28日には三島南高を訪問し、部活動を見学。弓道や琴の演奏などを体験して生徒と交流する。 ともに酪農が盛んな両市町は1985年に姉妹都市交流を始め、互いに学生の派遣などを行ってきた。
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源兵衛川デザインの婚姻届 三島市、1日から配布 保管用紙付き
三島市は4月1日から、市街地を流れる源兵衛川をデザインしたオリジナル婚姻届の配布を市民課で始める。結婚の記念として保存したり、SNSで発信したりするカップルが増えている背景を踏まえ、記念保管用紙と一体となったSNS映えを意識したデザインの冊子タイプに仕立てた。 冊子の表紙は緑と川のせせらぎを写した源兵衛川の清流を掲載。婚姻届には仲むつまじく飛び石を渡る新郎新婦のイラストをあしらった。記載時に転写できる保管用紙には、記念写真を飾るスペースもある。 担当した市民課職員の井口碧さん(27)は昨年1月に結婚した際、どんな婚姻届で提出するか悩んだといい「記念として婚姻届を残したいという人は多い。農
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三島市役所整備地選定 市民の総意捉え結論を【記者コラム 湧水】
築60年経過して老朽化が進む三島市役所の新庁舎整備建設地を巡る議論が今夏、大詰めを迎える。候補地は現在地の北田町か南二日町広場のどちらか。市は1万人規模の市民アンケートを5月に実施し、8月に結論を下す方針だ。まずは市民の総意がどちらにあるか注目している。 市は昨年11月に候補地を選定する予定だった。しかし、市議会や市民の意見が多様として絞り込みは拙速と判断し、決定を先送りした。アンケート結果を尊重しながら「拮抗(きっこう)した場合は総合的な観点で判断する」としている。 新庁舎を建設する上で重要な論点は①コスト②防災③まちづくりの影響―だろう。 コストは、現在地が庁舎の高層化や立体駐車場
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樹齢100年のしだれ桜開花 ライトアップで幻想的に 三島・佐野美術館
三島市中田町の佐野美術館の回遊式庭園で、樹齢約100年のしだれ桜が咲き始めた。25日からライトアップの演出が始まり、幻想的な光景を演出している。 庭園に隣接する食事処「松韻」によると、25日時点で三分咲き。月末にかけて見頃を迎えそうという。淡いピンク色の花が、国登録有形文化財の日本家屋「隆泉苑」や灯籠などと相まり、美しい景観を演出している。 庭園は無料開放されている。店内からはしだれ桜を眺めながら食事も楽しめ、写真撮影する愛好家も例年多く訪れる。
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三嶋大社で大正~昭和初期のガラス乾板写真発見 286枚デジタル化、6月公開 北伊豆地震の様子も
三島市の三嶋大社で大正時代末期から昭和10(1935)年ごろに撮影されたと推測されるガラス乾板写真が見つかった。当時の神事のほか、関東大震災や北伊豆地震の被害状況や復興の様子も垣間見える。宝物館に収蔵する未公開写真を含む286枚をデジタルアーカイブ化し、6月の画像公開に向けて分析を進めている。 ガラス乾板は本殿の改修に向けた作業を進めていた神職が昨年3月、神庫で183枚発見した。2016年に市内の写真館から寄贈された未公開写真103枚と合わせ、現在は日本カメラ博物館の協力を受けて解析と修復を進めている。 震災に関連する写真が約4分の1を占め、1923年の関東大震災や30年の北伊豆地震で壊
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能登地震被災の親子ら 静岡県東部に2泊3日ツアー招待 GW三島
三島市のNPO法人グラウンドワーク(GW)三島が23日、能登半島地震で被災した小中学生と家族を静岡県に招待した。心のケアを目的とした2泊3日のツアー。復興に向けた力を蓄えてもらおうと、富士山周辺の豊かな自然や温泉、食事でもてなしている。 石川県珠洲市と能登町から43人が参加した。被災地では水道の復旧が進まず、風呂も自由に入れない状況が続く。滞在先は伊豆の国市の温泉宿で、避難生活を忘れてゆっくり温泉に漬かり、はしゃいでも問題ない環境を用意した。 24日は三島市の源兵衛川を訪問。水を掛け合うなどして遊ぶ子どもたちのにぎやかな声が周辺に響いた。珠洲市の理容師瓶子明人さん(41)は「汚れた川を復
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三島市に1億円寄付 武末さん「友達つくる遊具を」 長伏公園再整備資金
会社経営の武末康晴さん(81)=三島市加茂=が22日、昨夏で同市営プールの営業が終了した長伏公園の再整備に伴う大型遊具設置資金として、現金1億円を市に寄付した。市役所に豊岡武士市長を訪ね「子どもたちには健やかに育ってほしい。寄付を通し三島に恩返ししたい」と語った。 武末さんは29歳で独立し、三島に移住。さまざまな事業を立ち上げて財をなし、寄付を検討していたところ再整備の動きを聞いて寄付を決めた。 アメリカ大陸を徒歩で横断した経験もある武末さんは、子どもに対し「本を読もう」「友達をつくろう」「旅をしよう」の3点を常に呼びかけているという。「遊んでけんかすることもあるが、それで社会性が身につ
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合同部活 導入検討へ 函南町教委 町内2中学で
函南町教育委員会は22日の町総合教育会議で、町内2中学校による合同部活動の導入を検討する方針を示した。地域のスポーツ団体や文化団体などの関係者と部活動の地域連携や地域移行について検討する協議会を2024年度にも設置し、実現の可能性を模索する。 少子化による生徒数の減少に伴い部活動加入者も減り、交流機会や部活動の教育的意義が損なわれる可能性を考慮した。平日は既存の活動を実施し、休日を中心に両校の生徒が一緒に活動することを想定する。 生徒にとっては、練習や大会参加の機会が確保され、他校との交流も可能になる。一つの部活動に複数の顧問が配置できるため、教員の負担軽減も期待される。生徒の専門的な技術習
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記者コラム「清流」 「当然」を伝えるには
「なぜ時間を守らなければならないのか」「なぜ整理整頓をするのか」。一般財団法人アフリカ野球・ソフト振興機構の友成晋也代表理事の講演で示された問いに、元球児ながら明確な答えを出せなかった。 同機構が提唱する「ベースボーラーシップ教育」は、日本の野球で当然のように行われてきた指導の教育的意義を言語化。国内の現場で培われた暗黙知を形式知に変え、アフリカで野球を通じた人間力の育成メソッドとして活用している。日本の「当たり前」が浸透し、現地では「成績が上がるスポーツ」として認知されているという。 「常識」や「当たり前」と押しつける指導が通じない時代。指導の背景にある意義を理解させる必要があるのだろ
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「野球は平和つくる」友成氏、アフリカ現状紹介 東部公立高リーグ
静岡県東部の公立高校9校の野球部が加盟する独自リーグ「リーグビースト」はこのほど、一般財団法人アフリカ野球・ソフト振興機構(J―ABS)の友成晋也代表理事を招いた講演会「アフリカに野球を―もうひとつの甲子園」を函南町文化センターで開いた。 友成氏は「野球のチカラでアフリカと日本の未来を創る」を理念に掲げる機構の取り組みや成長著しいアフリカの現実について語った。誰でも打席に立って平等にチャンスが与えられるため「バッターボックスが好き」と答えたガーナで出会った少年とのエピソードを紹介。アフリカでの野球振興に携わる約30年間の経験から、野球は民主主義を広め、人づくりに役立ち、平和をつくる力がある
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佐々木さん(日大三島)5位 三島で全国高校将棋女子選抜大会
第28回全国高校将棋女子選抜大会(日本将棋連盟など主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が17日、三島市の日大三島高で開かれた。福岡女学院(福岡)1年の上田茜さんが優勝し、静岡県勢は日大三島2年の佐々木香歩さんが5位に入った。 東京や大阪、青森など全国から31人が出場し、トーナメントで熱戦を繰り広げた。 同時開催された全国高校将棋女子記念兼加藤康次杯には29人が出場し、倉敷青陵(岡山)2年の長森朱音さんが頂点に立った。
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新幹線訓練装置を公開 三島で「さわやかウオーキング」、4000人が春の散策楽しむ
累計参加者600万人達成を記念したJR東海の「さわやかウオーキング」が17日、三島市内で行われた。普段は立ち入れない同社総合研修センターを特別開放し、約4千人が春の三島のまち巡りを楽しんだ。 鉄道のプロを育成する同センターでは、新幹線訓練装置を公開。車掌の接客や緊急時対応、非常時の連結方法を学ぶ現場を参加者が見学した。架線から電気を車両に送る仕組みなどの説明にも聞き入った。新幹線の台車を見たり、災害時に線路の安全を確認する「アルミカート」に乗ったりする体験もあり、多くの参加者でにぎわった。 ウオーキングは三嶋大社や白滝公園、三島梅花藻の里など市内の名所を巡る約7・5キロのコース。ゴール
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函南ならではの名産品へ 「あみにょん焼き」箱物土産発売 20日から
函南町の観光協会や商工会でつくる町農泊推進協議会(西村悟代表)はこのほど、同町の道の駅伊豆ゲートウェイ函南で人気の焼き菓子「あみにょん焼き」の箱物土産を開発した。同町を象徴する名産品を目指し、道の駅など町内の観光施設で20日から販売する。 2022年12月発売のあみにょん焼きは、町特産の丹那牛乳のバター製造過程で廃棄される「バターミルク」を生地に使用し、かんなみ仏の里美術館に所蔵される阿弥陀(あみだ)如来坐像をモチーフにした菓子。土日祝日に人間の煩悩にかけた一日108個限定という販売戦略が奏功し、23年は約1万2千個を販売する人気商品となった。 ミルク感たっぷりのプレーン味と、香ばしさが
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災害廃棄物ってどう捨てる? 三島市がハンドブック作成 全戸配布で適正処理啓発
三島市はこのほど、大規模災害時の早期復旧・復興に欠かせない災害廃棄物の適正処理を啓発するハンドブックを作成した。災害廃棄物の出し方や仮置き場での分別の重要性を強調した。広報みしま3月15日号とともに全戸配布する。 災害廃棄物は、壊れたり水に漬かったりした家具や家電、壊れた住宅の木くずやコンクリートなど。災害時は大量に発生するため処理が追い付かなくなり、迅速な処理が円滑な復興につながる。 ハンドブックには一時的に保管・選別する仮置き場の役割や処理の流れ、ごみの出し方の注意点を掲載した。特に災害廃棄物が道路に放置された場合、緊急車両の通行の妨げになる点を強調。分別しないまま仮置き場に持ち込む
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“ダンゴムシ”で身を守れ 三島で一斉安全行動訓練【東日本大震災13年】
三島市は東日本大震災から13年となった11日、市内全域で一斉に安全行動を実践するシェイクアウト訓練を行った。市内約160団体約1万7千人が参加し、大規模地震発生時に身を守る手段を確認した。 午前10時に市内の同報無線などから訓練を告げる放送が流れた。市立南幼稚園では合図とともに、園児42人が机の下に素早く避難。机の脚を握り、体を丸めて身を隠した。揺れが収まったことが確認されると、防災頭巾をかぶって園庭に避難した。年長の鈴木秀典ちゃん(6)は「地震から命を守るために、ダンゴムシのポーズを取ることができた」と話した。 シェイクアウト訓練は地震発生時、約1分間「まず低く、頭を守り、動かない」と
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三島市新庁舎整備地選定 民意尊重も「総合的に判断」
三島市は11日の市議会2月定例会一般質問で、市役所新庁舎整備候補地の選定を巡り、市民1万人を対象に行うアンケートについて「結果は尊重するが、拮抗(きっこう)した場合は(候補地は)総合的な観点で判断する」との方針を示した。村田耕一氏(公明)への答弁。 新庁舎の整備候補地は、現在地の北田町と南二日町広場の2カ所。市は昨年11月中に整備地決定を予定していたが、市議会や市民の意見が多様だったとし判断を見送った。市は8月をめどに整備地を決定する方針を示している。アンケートは5月に実施し、結果を6月に市議会へ示すという。 工期については、庁舎機能を維持しながら建て替える現在地と、更地に建設する南二日
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楽しい思い出いっぱい詰めたよ♪ 三島・徳倉幼稚園 “みんなのうた”完成 三島北高音楽部が作詞
三島市の徳倉幼稚園の“みんなのうた”がこのほど完成した。同市の三島北高音楽部に作詞を依頼し、同園が本年度の歌として取り入れた「にじ」のメロディーに乗せた。修了式や進級式などの行事で歌っていくという。 同園は園歌がなく、園児がみんなで歌えるような曲を作ろうと1月に協力を要請。園の目標やクラスの名前、園生活の思い出などを伝え、数回のやりとりをして仕上げた。 同校音楽部の6人が歌を制作するのは初めて。園児が好きな遊びを想像しながら、子どもでも分かりやすく覚えやすい歌詞を意識し「砂場でシャベル、一緒に遊ぼう」「畑で作る、おいしい野菜」などを盛り込んだ。 完成した曲は2
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春の訪れ告げる「こも外し」 三島・箱根松並木
啓蟄(けいちつ)の5日、三島市川原ケ谷の国道1号沿いに並ぶ箱根松並木で、春の訪れを告げる「こも外し」が行われた。市内の造園業者が加入する三島環境緑化研究会のメンバー8人が松の木に巻かれたこもを次々と外した。 冬ごもりでこもの中に入った害虫をこもと一緒に土に埋めて処分する作業。松枯れを防ぎ松並木を保護するため1970年から続けている。見つかった害虫の種類や数を把握し、薬剤散布の目安にする。こもは昨年11月の立冬、幹経35センチ以上の約210本に巻いた。 市教委によると、箱根松並木は全長約1キロ。江戸幕府が1604年の東海道大改修で植えたのが起源とされ、現在は286本が並ぶ。
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「マイクラなら現庁舎を残せる」 三島市職員有志が1年かけ再現 窓口から市長室まで…細部にこだわり
市役所庁舎の建て替えが計画される三島市の職員有志が、愛着ある現庁舎をデジタルで残そうと、人気ゲーム「マインクラフト」上の仮想空間に本庁舎を再現した。職員6人が協力し、余暇の時間を使って1年がかりで仕上げた。縮尺やレイアウトにこだわり、職員は「取り壊した後でも懐かしめるように、細かい所までできるだけ再現した」と思いを語る。 市が昨年開催したeスポーツ大会の庁内プロジェクトチームの職員を中心に作成した。新庁舎整備の議論が進む中で「マイクラなら現庁舎を残せる」と思い立ち、ゲーム好きの職員の心に火が付いた。昨年1月から作業を始め、航空写真や市の資料を基に設計図を作成。できる限り忠実に縮尺をそろえ、
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戸籍広域交付、不安なスタート 準備間に合わず予定サービスの中止も 三島市など全国の一部自治体
1日の改正戸籍法施行に伴い始まった、本籍地以外の自治体でも戸籍証明書などを取得できる「広域交付」に関し、三島市など県内外の一部自治体で十分な準備が終わっていなかったことが同日までに分かった。予定していた行政サービスを縮小した自治体もある。法務省によると、各自治体が持つ戸籍の正本と同省が管理する副本の一致作業が間に合わなかったという。 同省によると、少なくとも全国の数十自治体から、1日までに作業を完了する見通しが立たないとの報告があった。県内の複数自治体からも相談が寄せられたという。三島市は窓口対応が十分できないと判断し、当初予定していた市民サービスコーナーや土曜日の取り扱いを当面中止すると
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記者コラム「清流」 名刺代わりのSNS
先日、名刺交換を申し出ると「紙の名刺は持っていないんです」と言われ、代わりに1枚のカードを示された。言われるがままにスマホを近づけると、五つのSNSや名刺アプリが表示され、目を丸くした。 SNSは情報収集ツールとして使用し、発信はほぼしていない。表示されたSNSにアクセスしてつながりを持ったが、どこの誰か先方は判別がつくのか疑問だった。同時に、稼働していないSNSを交換する恥ずかしさも少し感じた。 SNSを活用している人の情報は豊富だ。所属や肩書、連絡先といった名刺に記載された内容以上に相手を知ることができる。 自身をSNSで発信する方法を真剣に考えないといけない時代に入ったのだろうか
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三島スカイウォーク 700万人達成 オープン8年 外国人観光客に記念品
全長400メートルの観光大つり橋「三島スカイウォーク」(三島市)の入場者数が27日、オープンから約8年で700万人に達し、現地で記念セレモニーが行われた。 700万人目はルーマニアから約2週間の観光旅行で来日したアドリアナ・ドロータルさん(43)とジュリアン・ドゥクタさん(41)。箱根に宿泊し、周辺で富士山を望む施設を探して訪れたという。富士山をイメージしたグラスや三島で製造されたクラフトジンを記念品として贈られた2人は「カメラでは収まりきらない良い景色。イメージしていたよりも感動的でびっくりした」と笑顔を浮かべた。 スカイウォークは2015年12月にオープン。新型コロナウイルスの感染拡大前
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三島市の「メルカリ」粗大ごみ販売好評 美品も破格で 半年間でごみ3.5トン削減
三島市が昨年9月に始めた日本最大級のフリーマーケットアプリ「メルカリ」を活用した粗大ごみ販売が好評だ。約半年間で約400点が売れ、約3.5トンのごみ削減につながった。市清掃センターで25日に初開催した展示即売会も多くの来場者が訪れ、廃棄されるはずだった粗大ごみが次々と買い取られていった。 市は人口10万人以上の県内自治体で1人あたりの排出量が4番目に多いごみの削減を目指し、県内で初めてメルカリでの販売を開始した。出品した9割以上の売却が実現。同市のフォロワー数は約3200人に上り、約40万円の市の歳入にもつながった。 ごみの削減が目的のため、値段設定は破格。傷や汚れといった状態は丁寧に
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記者コラム「清流」 楽しみな今後の「決断」
取材中に何度か出てきた「決断」という言葉が強く印象に残った。昨季限りの現役引退を表明したサッカー元日本代表FW高原直泰さん(44)が地元の三島市役所に来た時のこと。言葉の裏に、強い覚悟や信念を持ち夢を実現してきた自負があると感じたからだ。 学生時代から第一線で戦い、数々の輝かしい実績を残してきた高原さん。現役時代の思い出を記者団に尋ねられた際「子どもの時から描いてきたことをかなえられたのが一番」と総括した。 自ら創設した沖縄SVの経営や沖縄の地域活性化、コーヒー栽培への思い。今後の取り組みを語る姿は生き生きとしていた。取材の最後に高原さんは「これからの高原も楽しみにしてほしい」と締めた。
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全国高校英作文コンテスト 間部さん(三島北高1年)最優秀賞 スマホない世界 物語で表現
三島北高1年の間部七海さん(富士市)がこのほど、第62回全国高校生徒英作文コンテスト(全国英語教育研究団体連合会主催)1年の部で最優秀賞となる文部科学大臣賞を受賞した。題材の「スマホのない生活」を物語仕立てで表現したユニークな手法が評価された。約1万点の応募作品のトップに立ち「賞を意識してなかったので驚いた」と喜んだ。 受賞作は、全てのスマホがある日なくなった世界の女子高生を主役にして展開。誕生日の友達に直接会ってお祝いを伝えたり、通学中の電車内で友達と目を合わせて会話したり、スマホの通知が気にならず勉強に集中できたりする状況を書いた。 高校入学後、スマホを持ち込めなかった小中学校とは違
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障害を理解、共生実現へ 三島南中生 手形アート274人分、仲間の特支校生に託す
三島市立南中の生徒がこのほど、障害のある子どもや関係者の手形でつくる「IZUハンドスタンプアートプロジェクト」に賛同した274人分の手形を、居住地校交流で一緒に授業を受けた伊豆の国特別支援学校中学部2年の竹山鈴乃さんに託した。発起人の小野舞生徒会長(2年)は「みんなが平等に暮らせるようにしたい。ぜひ仲良くしてください」と伝えた。 同プロジェクトは、伊豆の国、東部の両特別支援学校の児童生徒と協力者の手形でモザイクアートを作成中。取り組みを耳にした小野会長が「南中生に取り組みを広めることで、共生を感じられたらいい」と考え、生徒会役員や学年委員とともに賛同者を募った。 1月23日から約2週間の
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三島北高の制服着用「リカちゃん」 創立125周年記念、同窓会が企画 予約受付開始
三島北高(三島市)の同窓会「紫苑会」が2026年に創立125周年を迎えるのを記念し、同校の制服を着用した「リカちゃん」の制作を企画した。25年3月に完成予定で、予約受け付けが始まった。 同窓会の総合サポート会社「サラト」(兵庫県)が、発売元のタカラトミー(東京都)に製作委託する「制服オリジナルリカちゃん」シリーズ。静岡県内では3校目の採用。今年5月に開く紫苑会の総会準備委員が「同窓生にも在校生にも母校に親しみを持ち、記憶に残してほしい」と発案した。 2004年まで使用し、胸元のリボンが特徴の旧制服と、ジャケット仕様でボタンが特徴の新制服の着せ替えが可能。同校の制服の象徴でもあるセーラー襟
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透析中の症状5カ国語に 順大保健看護学部生が「日本語対比表」作成 外国人と医療者の不安解消
看護師や保健師を目指す順天堂大保健看護学部(三島市大宮町)の学生が、外国人が透析療法中に使用するコミュニケーションツールを作成した。「胸が痛い」「しびれる」など透析中に伝えたい16の症状を5カ国語でまとめた日本語との言語対比表。医療従事者と患者双方の言語に対する不安を取り除き、医療現場での意思疎通に役立ててもらう。 緊張や言葉の壁から受診時に症状がうまく伝えられない外国人住民がいるとの声を受け、市は2021年度から同学部と協働を開始。昨年度は腹痛時の症状を伝えるための「痛みのオノマトペ」を作成し、今回は第2弾。県東部で透析療法を行う医療機関に配布するほか、外国人住民向けの相談窓口でも配る。
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【2024注目予算】三島市 バス・タクシー免許補助 地域の足、担い手支援
残業規制強化でさらなる運転手不足が懸念される「2024年問題」は地域の足の確保にも影を落とす。バス・タクシー事業者は対応を迫られ、伊豆箱根バス(三島市)は4月から、県東部や神奈川県で運行する一部路線の廃止や減便を検討する。同社乗合課の靍田知美課長は「今までと同じ運行は難しい。存続するための対応で、理解してほしい」と吐露する。 慢性的な運転手不足に、新型コロナ禍が拍車をかけた。転職や帰郷で離れた運転手は、高齢化や親の介護が重なり、戻りが鈍かった。売り手市場の中、新規採用も思い通りに進まないのが現状だ。 人口減少や生活様式の変化で、各地のバス路線の経営環境は厳しい。運行維持のため自治体は補助
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⚽元日本代表FW高原さん 「夢やりきった」 生まれ故郷の三島で引退報告
サッカー元日本代表FWの高原直泰さん(44)が16日、生まれ故郷の三島市役所に豊岡武士市長を訪ね「子どもの頃から夢見たことをやり切れた」と昨季限りでの現役引退を報告した。自ら創設したJFL沖縄SVで務めてきた監督も退き、今後は最高経営責任者(CEO)としてJリーグ入りを目指すクラブの経営に専念する。「チームで静岡に凱旋(がいせん)できるように頑張る。育ててもらった静岡にも経験を還元したい。これからの高原も楽しみにしてほしい」と語った。 高原さんは市立山田小から東海大一中(現・東海大翔洋中)、清水東高を経て1998年に磐田へ入団。ドイツに渡って活躍し、ワールドカップ(W杯)にも出場した。清水
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伊豆地域活性化へ 新アプリ 三島、熱海、函南「ファン倶楽部」 ポイント集め特典と交換 80の加盟店でスタート
伊豆地域の関係人口増加や活性化を図る三島、熱海、函南の2市1町による共同事業「伊豆ファン倶楽部」のサービスが15日、始まった。加盟店やタクシーの利用でためたポイントを特典と交換できる。利用者の行動データを取得し、事業者によるサービスの充実にもつなげる。 サービスは、スマホの専用アプリで会員登録すると利用できる。加盟店で税込み500円以上利用したり、タクシーに乗車したりすると1ポイント付与され、マイナンバーカードとの連携でもポイントを得られる。ドリンク無料や裏メニュー提供などの特典が加盟店で用意され、10ポイントで交換可能。加盟店は3市町の飲食店や土産店、観光施設など約80店でスタートし、今後
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暮らして良かったと思える三島市に 市民サービス推進へ 24年度市長施政方針
三島市議会2月定例会が14日開会し、豊岡武士市長が2024年度の施政方針を示した。一般会計450億7千万円を計上した24年度当初予算案について「『三島で生まれて良かった、育って良かった、暮らして良かった』と思ってもらえるよう編成した」と述べ、市民サービスのさらなる推進を誓った。 第5次市総合計画の六つの目標に沿って新年度の主要事業について説明した。本格工事が始まる三島駅南口東街区再開発は、事業効果を向上させる取り組みを実施。地下水や湧水の保全に向けたモニタリング調査を継続する。能登半島地震を受け「当たり前と思っている安全の裏には、災害や事故といった危険が常に潜んでいる」とし、自助・共助の力
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児童、SDGs学び料理発案 防災すごろく、選挙の絵本も制作 三島
子育てにまつわる講座を展開する施設「コソダテの学校3919」(三島市大社町)でこのほど、「こどもSDGs(持続可能な開発目標)マルシェ」が始まった。22日まで、SDGsについて学ぶ小学生が発案した料理を提供するほか、防災にまつわるゲームや選挙に関する絵本を展示している。 同施設で約1年半かけてSDGsを学んだ7人の成果発表の場として開催。初日は子どもたちが店員を務め、大豆ミートを使ったキーマカレーや水耕栽培したキノコのスープなどを提供した。材料がSDGsの「17の目標」の何に貢献するかも説明した。 災害に強いまちづくりに関心がある児童は、防災に関するクイズを解きながら遊ぶすごろくを紹介
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“推し芋”見つけて 三島甘藷祭りで3種食べ比べ 焼き芋クラフトビールお披露目も
JAふじ伊豆三島函南地区本部は10日、三島市谷田のファーマーズマーケットみしまるかんで「三島甘藷(かんしょ)祭り」を開く。箱根西麓三島野菜を売り出す「坂もの祭り」の第2弾。熟成焼き芋の食べ比べセット販売や焼き芋を原料にしたクラフトビールのお披露目などがあり、担当者は「イモの種類や食べ方の“推し”を発見してほしい」と期待する。 三島甘藷は、同市佐野地区を中心に生産されるサツマイモ。昭和初期には「山北印」の名で知られ、日本一とも評された。昨年12月の大根祭りと同様に地元農産物の魅力を伝えようとかつての祭りを復活させた。 焼き芋の食べ比べは、紅あずま、紅はるか、シルクス
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「いずっぱこ 車内に川柳 にじむ愛」 川柳電車、運行開始 車内に入賞作
三島市の伊豆箱根鉄道は9日から、駿豆線沿線住民から寄せられた「いずっぱこ」への思いや愛着がにじむ川柳を飾った「川柳電車」を運行する。27日まで、沿線4市町と昨秋に開催したコンテストの入賞作品36点を車内に展示する。 コンテストは2022年度、駿豆線沿線の高校生を対象に初めて開催。好評だったため、23年度は一般と学生の2部門を設け、434作品の応募があった。大賞は学生部門がペンネーム「ゆず」(三島北小6年)の「六年間泣いて笑ってもう終点」、一般部門はペンネーム「還暦おじさん」の「家内より長い付き合い駿豆線」が輝いた。 作品を飾る中づりポスターには、作品に込めた思いも掲載した。好意を寄せる男
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函南町予算案 過去最大137億円 省エネ化や長寿命化に投資
函南町は8日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比10・1%増の137億2800万円。特別会計と企業会計を含めた予算総額は248億7千万円(5・5%増)で、いずれも町役場を建設した04年度を超えて過去最大となった。「未来にシフトするまちづくり」を掲げ、公共施設の長寿命化や省エネルギー化など将来に向けた投資を着実に進める。 ※画像タップで拡大してご覧になれます 一般会計の歳入は町税が1・1%増の51億5100万円。賃金上昇や企業業績の好調ぶりを考慮し、個人町民税や法人町民税の増額を見込んだ。地方交付税は国税収入の増加により11・8%増の20億4300万円とした
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静岡人インタビュー「この人」 女性初の県社会保険労務士会長 高妻理愛さん(三島市)
昨年5月、静岡県内の社会保険労務士1090人が登録する組織のトップに立った。女性としては初めて。労働を取り巻く環境や価値観が変化する中、社労士の資質向上に資する組織としてあるべき姿を模索する。57歳。 ―女性初の会長として意気込みを。 「『女性だからどうこう』という意識は特にない。ただ、前任から『女性の登用を意識しないと後輩は育たない』と言われた。役員は会員よりも女性の割合が少ない。せめて同じにしないといけない。男性の育休取得が進むなど社会は変化している。役員に女性が普通にいる状態をつくらないといけない」 ―取り組みたいことは。 「県会ができて56年目。設立当時と世の中は変わった。会
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能登地震 現地の教訓伝える 不審者対策を 三島市派遣職員 市役所で活動報告
能登半島地震の被災地に派遣された三島市職員による活動報告会が7日、市役所で開かれた。石川県穴水町で避難所運営に当たった危機管理課の職員が、運営マニュアルを周知する大切さや不審者対策を検討する必要性を訴えた。 同町では避難所運営に関するマニュアルがなかったという。洗濯機の導入など不測の事態の対応は、役場職員に毎回見解を問う必要があり時間を要したため、三島市では整備済みのマニュアルを生かした対応が求められると報告した。 現地は避難者の管理体制も不十分で、県の職員が派遣された後に名簿が作成されたという。避難者の顔が分からない状態で、不審者の確認対応を求められたこともあった。一部の避難所では外出管理
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三島駅南口東街区 工事本格開始 検討から40年ようやく着工
三島市の三島駅南口東街区に広域健康医療拠点やマンションを建設する再開発事業の工事が始まった。6日には現地で安全祈願祭が執り行われ、関係者約100人が事業の成功を祈った。検討開始から約40年を経て、伊豆や駿東の〝玄関口〟となる駅前整備が本格化する。 東街区には、定期借地事業区域を含めた約1・3ヘクタールに計6棟が整備される。24階建ての高層マンションや商業施設、ホテル、立体駐車場などを建設。高層棟4階には高機能健診センターの導入に向けた検討が進む。子育て支援施設も整備し、エリア全体を広域健康医療拠点と位置付けてにぎわいを創出する。総事業費は261億円。完成は2028年2月を予定し、東急建設が
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三島の飲食5店 広小路町周辺でフェス、常連客舌鼓 自慢料理どうぞ
三島市広小路町周辺の飲食5店舗でつくる「三島広房」は4日、パステリア地中海でグルメフェスを開いた。各店舗のシェフが自慢の料理を提供し、常連客らを楽しませた。 新型コロナウイルスの苦境を協力して乗り越えようと、各店の料理を詰め合わせたミールキットを販売するなどした店同士のつながりを生かし、食の楽しさを伝えようと企画した。地中海、ディチョット、ルワゾーブル、麒麟(きりん)、登喜和の5店舗に加え、富士山三島東急ホテルが参加。それぞれの魅力が詰まった箱根西麓三島野菜のバーニャカウダや春野菜の天ぷら、ふかひれスープなど和洋中の多彩な料理を次々と来店客に提供した。 料理には地元産の野菜をふんだんに使
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eスポーツ×障害者就労支援 加和太建設、三島市に事業所オープン 「時代に合わせ福祉も変化を」
三島市の加和太建設はこのほど、eスポーツ業界で活躍するための知識や技術を磨く就労支援B型事業所「ONEGAME(ワンゲーム)三島芝本町」を同市にオープンした。県東部における障害者の就労選択肢拡大とeスポーツ業界の人材育成を通じた地方創生を目指す。 障害者雇用の改善を考えていた井沢賀奈代総務課長が、社内の新規事業コンテストに応募。障害のある若者の就労選択を広げる方法を模索し、eスポーツに着目した。ノウハウ不足を補うため、多様な障害福祉サービスを展開するワンライフ(群馬県前橋市)と加盟店契約を結び、県東部初の事業所開設に至った。 同事業所は「選手」「イベント」「実況解説MC」の3コースを用
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⚾韮山高OB監督対決実現 慶大・堀井監督「感慨深い」 立大・木村監督「一矢報いたい」 東京六大学野球
東京六大学野球で今年、韮山高同級生監督の対決が実現する。立大は木村泰雄監督(62)=長泉町出身=が1月に就任し、昨年の秋季リーグで優勝した慶大は堀井哲也監督(62)=函南町出身=が5年目の指揮を執る。木村監督は「慶応に食らい付きたい」と闘志を示し、堀井監督は「感慨深いが、試合は別。気を引き締めていきたい」と語る。伝統ある母校の誇りをかけ、互いがしのぎを削る。 健闘を誓い合う堀井監督(左)と木村監督=三島市役所 監督対決は堀井監督がJR東日本、木村監督が日本製紙石巻を指揮した2013年の都市対抗野球大会以来で、当時はJR東日本が勝利した。木村監督が立大の監督代行として臨んだ昨年の秋季リ
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三島市予算案 一般会計過去、最高450億円 再開発関連に注力
三島市は2日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は3年連続で過去最高を更新し、450億7千万円(前年度当初比6・1%増)となった。三島駅南口東街区再開発事業に加え、既存施設の改修・補修など投資的経費が増加。子育てや健康づくりにも手厚く配慮し、積極型の予算となった。 本年度中に着工する再開発事業は、補助金を含め17億4100万円を計上し、にぎわい創出に向けた検討に取り組む。関連事業として無電柱化に3億3700万円、駅前広場等管理に5700万円を充て、伊豆の玄関口の整備に注力する。大場地区の土地区画整理といった事業も進め、市民体育館の整備や錦田中の長寿命化改修、同報無線のデジタル化再
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三島産食材の魅力満載 地元の大学・高校生 新メニュー開発 市内5店舗で販売開始
三島市の三島商工会議所の会員飲食店が2月1日から、栄養学や調理を学ぶ学生とともに開発した新メニューを販売する。同商議所で31日に開かれた完成発表会には、地元食材の魅力を詰め込んだスイーツや総菜など5品目が並んだ。 日本大食物栄養学科の学生と知徳高料理部の生徒が昨年9月、会員飲食店にメニューを提案した。みしまプラザホテル、RAI4、KeitanSweets、mogu―mogu、ロザートが商品化に名乗りを上げ、意見交換や試作を繰り返して作り上げた。 白菜を使ったメンチカツは、店舗側の提案でみそを使用して素材の味を生かすことに成功。ニンジンを使った洋菓子は、地元で取れたタマゴや蜂蜜も使い、三
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⚽JFAアカデミー福島「13年間の支援に感謝」 三島長陵高内の「学びや」が終了式 4月“故郷”へ全面帰還
東京電力福島第1原発事故を受けて、静岡県に一時移転していた日本サッカー協会(JFA)のエリート選手育成機関「JFAアカデミー福島」が4月、活動拠点を全面的に福島県内に戻す。三島市の三島長陵高に設けられ、高校世代の選手が通った福島県立ふたば未来学園高の三島長陵校舎も本年度末で閉鎖することになり、同校で30日、終了式が行われた。JFA関係者や選手が、静岡県や同校から受けた13年間の支援に感謝した。 アカデミー福島は原発事故後、活動拠点のサッカー施設「Jヴィレッジ」が東京電力の対応拠点となったことを受け、御殿場市に拠点を移した。静岡、福島両県教委は2011年5月に学校間連携協定を締結し、選手が
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記者コラム「清流」 広がる進路の選択肢
函南中卒業後に東京の専門学校へ進んだ神田悠さんが昨年、難関の税理士試験に17歳では異例の3科目に合格した。取材前の一番の疑問は「高校や大学に進学して税理士を目指しても良かったのではないか」 答えは「普通と違い面白そう」「仕事に役立つ勉強がしたかった」「高校に進むより時間もお金も有効に使える」だった。中学時代の成績は、地元トップ校に進学できるほど優秀で、恩師や親からも心配する声があったという。 無意識に高校、大学と自分が選んできた道を肯定したかったのだろうか。取材中は理解が及ばず、しつこいと思いながら同じような質問を繰り返していた。 時代は変化し、価値観や進路の選択肢は広がっている。頼も
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静岡県生まれマーガレット3品種 出荷開始 珍しい形や色 高い評価
静岡県農林技術研究所伊豆農業研究センター(東伊豆町)で本年度開発されたマーガレット3品種の出荷が、年明けから始まった。注文単価は他品種の約1・5倍で、市場関係者の評価は上々。県東部の生産者8人が5月中旬まで、東京や名古屋を中心に全国の市場に各品種1万ポットを出荷する。 今回開発されたのは、市場から注文が多かったピンク色の八重咲き品種「ピーチフレア」、外側の花弁が赤色で中央部分が白色の「ラズベリーフレア」、外側が薄桃色で中央が桃色の人気品種に改良を加え、生産性を向上した「シェリーフレア」の3品種。いずれも2023年9月に品種登録出願公表され、11月の許諾を受けて栽培を始めた。 三島市三ツ谷
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緑に囲まれ音楽やスイーツ堪能 三島の観葉植物販売店でイベント、28日まで
カフェ・バー併設の多肉・観葉植物販売店「SPOT」(三島市南二日町)で27日、地元の農家や音楽家との連携イベント「SPOT PARTY」が始まった。28日まで。 観葉植物に囲まれた空間で行われたアコースティックライブでは、来場者が心地よい演奏に耳を傾けた。スムージーやチョコなどイチゴを使ったスイーツを堪能したり、ハーブティーを飲みながら好みの香り袋を作ったりした。 同店は2022年9月、地域住民が集い、楽しい時間を共有できる「公民館」のような存在を目指して開店した。今回は常連のイチゴ農家ら客と一緒に企画を考え、三島商工会議所の支援を受けて初開催した。同店の川村光秀社長は次回以降の開催も検
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子育て世帯の“転職なき移住”へ 三島市 宿泊型体験ツアー 初開催
三島市は26日、宿泊形式としては初の移住体験ツアーを市内で行った。テレワークを活用した「転職なき移住」を検討する子育て世帯に向け1泊2日で開催し、関東圏からの乳幼児を連れた12世帯39人が参加した。 市民生涯学習センターで開かれた移住相談会で、市移住アンバサダー2人と交流した。参加者からは、市内の小学校の環境や中学受験の割合、生活に車が必要かどうかなどの質問が上がった。2日目は自主行動で物件を探したり、旅行を楽しんだりするという。 ツアーは全国で法人契約型サテライトシェアオフィス「ニューワーク」を展開する東急グループに委託し、会員企業の従業員を中心に参加を募った。相談会前には、JR三島駅近く
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三島市 国保税増額へ 平均年5100円 運営協が答申
三島市国民健康保険運営協議会(会長・村田耕一市議)は23日、2024年度から国民健康保険税率を引き上げるよう市に答申した。1人当たりの平均保険税額は年約5100円(約4・6%)の増額となる。税率改正の答申は6年ぶり。市は市議会2月定例会に国民健康保険税条例改正案を提出する。 市によると、市国民健康保険特別会計の単年度収支は21年度に赤字化。基金を取り崩して対応してきたが、現行税率のままだと歳入不足額は23年度が4200万円、24年度は4400万円、25年度は7100万円と拡大する。答申した税額は基金から毎年2千万円を取り崩し、収支が3年先まで均衡する水準で設定した。 答申では、医療分は均等割
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大谷グラブと 野球 楽しんで 函南町の全小学校にボール寄贈 地元少年チームの3監督
函南町の少年野球3チームの監督が、少年野球用の軟式球よりも柔らかい「ティーボール」を町内の全5小学校に1ダースずつ寄贈した。米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手が各校に贈ったグラブが届いたことがきっかけ。22日に町役場を訪れ、仁科喜世志町長と久保田浩子教育長に届けた。 贈呈したのは函南少年野球クラブの松木忠彦、函南ジャンプの森英雄、函南シリウスの矢ノ下治の3監督。大谷選手のグラブで野球を安全で気軽に楽しんでもらおうと寄贈を決めた。 大谷選手の活躍で入団希望者が増えたといい、3監督は「大谷選手のグラブに触れ、野球を始めるとっかかりになってほしい」と期待した。 (三島支局・岡田拓也)
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三島を「絵本のまち」に 読み聞かせ推進、手軽に親しむ 市が方針
三島市はこのほど、市総合教育会議を開き、来年度から「絵本のまち」のブランド化に取り組む方針を示した。心の豊かさや潤いの醸成につながる絵本が身近にある環境を整え、市が目指すウェルビーイングなまちづくりを進める。 同市は、児童文学作家の故小出正吾さんらを輩出した。現在も宮西達也さんら多くの絵本作家が活躍し、家庭文庫や読み聞かせ活動も盛んという。「絵本のまち」として市内外に発信し、市民の精神的な充実や地元愛の向上を図る。 市は取り組みの柱として、読み聞かせの推進や絵本に親しむまちづくりを掲げた。従来の読み聞かせ活動をさらに活発化させ、地元商店に絵本箱を設置してもらい、絵本が手軽に楽しめる環境整
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「地下水に異常あれば中断」 三島駅南口再開発 市が説明会
三島市は17日夜、JR三島駅南口東街区再開発事業に関する市民説明会を市民文化会館で開き、市担当者が事業概要や地下水保全対策、工事スケジュールを説明した。地下水に異常が見られた場合、施工業者は作業を中断し、市に報告するとともに原因を究明する対応になっていると強調した。 工事は地下水に配慮した工法を採用して実施。事業区域を挟んでモニタリング調査し、影響の有無を把握できる状態になっているという。解体・整地工事は1月下旬に開始し、建物の建設工事は4月から始まる予定。完成は2028年2月を見込む。 工事に伴い、現在の市営駐車場は1月末で閉鎖する。工事期間中も駅利用者の送迎用駐車場を維持し、着工から約2
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地元野菜を子ども食堂に JAふじ伊豆三島函南が週1で提供開始 協力農家「助けになりたい」
JAふじ伊豆三島函南地区本部は今月から、三島市内で子ども食堂の運営や宅食事業を行うNPO法人の「縁」と「森のようちえん 太陽と緑の風クラブ」に新鮮な野菜の寄付を始めた。同市谷田のファーマーズマーケット「みしまるかん」に出荷する農家の協力を受け、週1度提供する。 子ども食堂で食材の確保が困難になっているという話を同JAの職員が聞いたのがきっかけ。「食での地域貢献はJAの役割。困っている人たちの助けになりたい」と考えて寄付を決めた。 昨年12月に出荷者へ説明を始め、すでに約40人が賛同した。各農家の出荷物から1品ずつ集め、提供している。農家によっては、市場に出荷しきれなかった野菜を提供してく
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三嶋大社で奉射祭 矢放ち、邪気はらう
弓矢の威厳を示して世の中の邪悪を払い、天下太平や悪病退散を祈る奉射祭が17日、三島市の三嶋大社で行われた。平安時代から行われていた朝廷の射礼にならって源頼朝が始めたとされる神事。射手は三十三間(約60メートル)先の大的をめがけ、次々と矢を放った。 三嶋大社弓道会の6人が烏帽子(えぼし)に直垂(ひたたれ)を身にまとい、1人2射ずつ3回放った。詰めかけた参拝客は矢が的中するたびに大きな拍手を送った。 射抜かれた的の一片を家の間口に張ると魔よけになるといわれ、参拝客は御利益に授かろうと持ち帰った。
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厄よけ豆 平和と健康願い袋詰め 三嶋大社節分祭へ作業
2月3日に節分祭が開かれる三島市の三嶋大社で16日、厄よけ豆の袋詰め作業が行われた。敬神婦人会の約130人が、平和や健康への願いを込め約4万袋に豆を詰めた。 節分祭では、70歳以上の崇敬者から選ばれた年男が舞殿から厄よけ豆をまく。市内の福祉施設2カ所にも慰問して豆まきを行う。 袋詰め作業では、盆に盛られた豆を三角形の袋に入れてのり付けした。多田与枝子会長は世界で戦争が絶えない現状を憂い「皆さんにとって良い1年となり、世界が平和になるよう願いを込めて袋詰めした」と語った。
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GW三島 被災者招待ツアー企画 「能登に元気な風を」 活動資金 協力呼びかけ
三島市のNPO法人グラウンドワーク三島は、能登半島地震の被災者を支援する「子どもを元気に富士山プロジェクト」を立ち上げた。心のケアを目的に被災した子どもや親を同市周辺に招待するツアーを予定。16日には事務所前で、資金確保に向けた募金活動を始めた。 GW三島は東日本大震災後、被災者約2400人を招待した。避難所生活で我慢を強いられた子どもは無気力や乱暴になる傾向があり、対処する親もストレスを抱えていたという。ツアーでは温泉や富士登山などを通じて地元住民らと交流し、渡辺豊博専務理事は「帰る時には顔つきが変わっていた」と振り返る。今回は春休みをめどに第1弾として、渡辺専務理事が小学生時代を過ごした
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1年間の無病息災願う 三嶋大社でどんどん焼き
三島市の三嶋大社で15日、新年恒例の「どんどん焼き」が行われた。地元住民らが燃え上がる炎を見つめ、1年間の無病息災を願った。 宮中で行われた火祭り行事「左義長」が民間に広まった神事。参拝客が持ち寄った正月飾りやお守り、だるまなどを境内に積み上げ、崇敬会の代表者らが本殿でおはらいを受けた忌火をつけ、たき上げた。 甘酒の振る舞いや、健康を祈願する「笹守り」の授与も行われた。参拝客は、焼いて食べると健康になるとされる団子や餅も持参し、味わった。
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自動運転バス、区間延伸検討へ 三島、裾野、長泉、清水 2市2町首長が座談会
三島、裾野、長泉、清水の2市2町でつくる「富士山南東スマートフロンティア推進協議会」は15日、三島市の日大国際関係学部三島駅北口校舎で首長座談会を開いた。昨年12月に実施した自動運転バスの実証実験を踏まえて今後の展望について意見を交わし、来年度は区間の延伸を検討する方針で一致した。 実証実験は国土交通省の補助金採択を受け、JR三島駅北口(三島市)と下土狩駅(長泉町)を結ぶ区間で4日間実施した。関義弘清水町長は「動きがスムーズで大変驚いた。実用化につながる期待感があった」と振り返り、村田悠裾野市長は「どのような人が利用するかを考える段階に移った」と指摘した。 司会を務めた同大理工学部の藤井敬宏
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17歳が快挙!税理士3科目合格 函南町出身の神田さん 「普通と違う道」歩み夢へ
東京都の専門学校「東京CPA会計学院」高等課程に通う函南町出身の神田悠[ひさし]さん(17)が、税理士試験の3科目に合格した。会計学2科目に加え、税法科目合格は高校年代では極めて異例。高校に進学せず、実務的な学びに励む17歳は「普通とは違う道を選んだが、結果が出てうれしい。来年はさらに税法3科目に合格して試験を突破したい」と意気込む。 税理士試験は、大学3年生以上や短大卒業生などが条件付きで受験可能。ただ、神田さんは学識による受験資格がなく、函南中を卒業した2022年の11月に受験した日商簿記検定1級の合格者として受験した。同学院の高橋淳二校長は「高校生の会計学合格はあるが、税法科目は聞い
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記者コラム「清流」 脈々と続く「坂もの」魂
箱根西麓で栽培した大根をPRする祭りが、13年ぶりに復活した。かつての祭りを発案した生産者団体の「のらみちの会」と、その思いを受け継ぐ「箱根ファーマーズカントリー」「のうみんず」の話を聞く機会に恵まれた。 「自分たちで作った野菜を自分たちで消費者に届ける。今も昔も変わらない」。のうみんずの前島弘和代表の言葉が頭に残った。 かつて「坂もの」として東京や大阪の市場で引っ張りだこだった三島の大根。伝統芸能として伝わる「農兵節」は昭和初期のPRソングだった。まちおこしに奮闘した平井源太郎が歌とともに大根を宣伝し、全国に広めたそうだ。 箱根西麓で育った野菜のおいしさの源は良質な土壌だけでなく、農
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装備品や受援態勢 検証を 能登地震 援助隊員が活動報告 三島市役所
能登半島地震を受け、緊急消防援助隊として派遣された富士山南東消防本部の隊員が11日、三島市役所で同本部管理者の豊岡武士市長に活動報告した。主要道路の寸断による救助の停滞や慣れない雪国での活動に対する教訓を踏まえ、被災時の受け入れ態勢や装備品について課題を挙げた。 第1陣で後方支援隊長を務めた向井大介消防司令は、道路の寸断で被災地に入るまで時間を要した点を報告。南海トラフ大地震などを想定し、伊豆半島などの被災地に空路や海路で向かう手段を考える必要性に言及した。第2陣の後方支援隊に従事した鈴木雅人消防司令補は、通過できると考えていた道路が使えず引き返したケースに触れ「この地域が被災した際に援助隊
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三島市 ネット通販サイト活用 幼稚園、保育園の必要物品 「ほしい物リスト」で寄付募集
三島市は10日、新たな寄付制度の導入に向け、ネット通販アマゾンの「ほしい物リスト」を活用した物品寄付の受け入れ検証事業を始めた。市内の保育園、幼稚園計4園で必要とする物品をリストアップし、2月末まで寄付を募る。 ほしい物リストはアマゾンのサイトで寄付を求める物品と理由を掲載し、共感した人に注文してもらう仕組み。予算の中で購入できる備品が限られる中、各園のニーズに応じた物品の提供を受けられる。寄付する側は購入金額が寄付金控除の対象になるほか、具体的な物品を指定できるため、寄付しやすくなる効果も期待される。県内では浜松市が同様の事業を展開する。 同事業は職員提案制度で調査研究対象として採用された
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水の都再生へ、GW三島の取り組み評価 静岡県初の水環境文化賞
三島市を流れる源兵衛川の環境改善などに取り組むNPO法人グラウンドワーク(GW)三島が、水環境の保全・創造に関する社会・文化活動で顕著な団体や個人を表彰する公益社団法人日本水環境学会の「2023年度水環境文化賞」に選ばれた。県内では初めてという。 GW三島は1990年以降、源兵衛川の環境改善活動を続け、豊かな水辺自然空間を復活させた。一時は消滅したミシマバイカモを三島梅花藻の里で増殖させて移植し、多様な生き物が生息できる環境を整えた。2003年からは土地所有者の高齢化や管理放棄により放置竹林に覆われた松毛川の環境改善にも取り組んでいる。インストラクターの育成や子どもを対象にした環境講座の開
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幸せなまちづくり加速 三島市 宣言定着図る
三島市は市民の幸福感を高めるため、精神・身体・社会的に満たされている状態を指す「ウェルビーイング」なまちづくりを加速させる。2023年末に地域幸福度指標を基にした政策立案を学ぶ人材育成をスタート。三島商工会議所や市自治会連合会と共同表明した宣言の定着も図る。 育成プログラムは、幸福感や暮らしやすさを数値化・可視化した指標を作成した一般社団法人「スマートシティ・インスティテュート」の南雲岳彦専務理事が講師を務める。対象は幹部職員15人。3月末までの計6回の講義とワークショップで、各種データを分析、活用するための技術を学び、政策立案につなげる。 市は23年12月、挑戦や感謝、三島への貢献など
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クラシックの良さ感じて 三島ゆぅゆぅ祝祭管弦楽団、14日公演
三島市民文化会館を拠点とするプロアマ混合オーケストラ「三島ゆぅゆぅ祝祭管弦楽団」が新年1月14日に開くニューイヤーコンサート(静岡新聞社・静岡放送後援)に向け、練習を重ねている。 今回は登録メンバー約70人のうち約50人で編成。ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」など3曲を演奏する。指揮者を務める東京芸術大指揮科卒の竹内健人さんは「幅広い世代の楽曲がそろい、聞いていて面白いプログラム。クラシックの良さについて何かを感じてもらえるようにしたい」と話す。 地域や観客の記念を祝う双方向のコンサートを特徴とする同楽団。今回は沼津市制100周年や大相撲の熱海富士の九州場所敢闘賞受賞などを喜び
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「春の七草」収穫最盛期 高木農園 障害者らも作業応援 三島・箱根西麓
七草がゆの具材となる「春の七草」を栽培する三島市の箱根西麓で、収穫作業が最盛期を迎えた。同市の高木農園では年明けにかけて19万パックを出荷予定。26日からは、市内の障害者就労継続支援事業所の利用者らが応援に入った。 同農園のハウスでは28日まで、NPO法人にじのかけ橋が運営する4事業所から延べ約130人が訪れる。約1千平方メートルのハウスで育った七草用のダイコン(スズシロ)を収穫し、葉やひげ根を切り落として水洗いする作業に取り組む。 同農園は新型コロナウイルスの影響で人員確保が難しかった2020年から、同NPO法人に作業を依頼。農福連携を進める中、現在は協力者として欠かせない存在となった。同
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函南のママ「力自慢」 茂出木さん腕相撲全国V
函南町仁田の茂出木絢子さん(38)が、このほど東京都で開かれた第17回全日本体重別腕相撲選手権大会の女子無差別級右腕の部で優勝した。前回大会の左腕の部に続く“連覇”で、全部門を通じて顕著な成績を収めた選手に贈られる敢闘賞も女性で初めて受賞した。 茂出木さんは、元々競技に打ち込んでいた夫の一真さん(33)を応援するうちに刺激を受け、昨年から競技を始めた。高校時代はゴルフで県の強化指定選手に選出されたスポーツの才能を発揮し、好成績を収め続けている。自宅には特注の腕相撲専用トレーニングマシンも設置し、夫婦でペンションを経営しながら二人三脚で鍛錬を重ねている。 大会は6人
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三島の障害者施設にお菓子 MYグループ社長、サンタ姿で贈る
静岡県内外で小売業などを展開するMYグループ(三島市梅名)は22日、同市北田町の障害者福祉施設「アルシオン」に菓子の詰め合わせを贈った。サンタクロース姿の須田哲司社長らが訪れ、大きな袋に入ったプレゼントを利用者に手渡した。 菓子は、同施設を含むNPO法人にじのかけ橋が運営する3施設の利用者約100人分を用意。寄付金2万円とともに届けた。 同社は1976年から障害者と交流するチャリティー餅つき大会を開催してきたが、新型コロナウイルスの影響で中止を余儀なくされた。2022年度から菓子や寄付金を届ける活動を始め、本年度は同市と長泉町の10施設に寄贈した。 (三島支局・岡田拓也)
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犬の食事管理アプリ考案 樋口さん(三島南高) ビジネス甲子園でグランプリ カメラで簡単に
三島南高3年の樋口樹音さん(18)=熱海市泉=がこのほど大阪府で開かれた全国高校ビジネスアイディア甲子園でグランプリを受賞した。携帯電話のカメラで食材を撮影すると犬が食べられるかどうか判別できるアプリを考案し「賞をもらってうれしいし、起業も意識するようになった。開発まで自分で手がけたい」と新たな夢を抱いている。 樋口さんは6月から飼い始めた愛犬に、食べていた果物を与えて良いか悩むことが多かった。毎回インターネットで検索し、適量を調べるのも大変だったことが着想のきっかけとなった。考案したアプリは愛犬の種類や体重などを登録して食材の写真を撮ると、適量などが分かる仕組み。愛犬の反応を残すメモ機
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家庭訪問型子育て支援で受章 NPO・ぴあ、函南町長に報告 国の「未来をつくるアワード」
家庭訪問型の子育て支援活動「ホームスタート」に取り組む函南町のNPO法人かんなみ子育てネットワーク「ぴあ」の長谷川園枝理事長(71)と中村敦子副理事長(61)が19日、町役場に仁科喜世志町長を訪ね、国の「未来をつくる こどもまんなかアワード」でこども・若者活動奨励章を受けたと報告した。 ぴあは、子育て経験のある女性19人が所属。未就学児を抱える登録家庭に出向いて母親の子育ての悩みを聞いたり、一緒に離乳食を作ったり遊んだりしている。2022年度の登録数は29件。年間で約200回活動している。 同町は10年に町内で20代の母親が1歳児を虐待死させた事件を受け、同活動を採用。同町のNPO法人青
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年末恒例400キロの大しめ縄 三嶋大社 熟練とび職人ら編み上げ
三島市の三嶋大社で18日、年末恒例のしめ縄作りが行われ、長さ6.4メートル、太さ2メートル、重さ約400キロの大しめ縄が完成した。20日に行う大社の大掃除に合わせて総門に飾り付けられる。 同大社で普段から作業するとび職人や市内の農業者ら約15人が参加し、3本のしめ縄を作って編み上げ、大しめ縄を仕上げた。境内各所に飾る大小さまざまなしめ縄計37本も作った。 とび職人の近藤克敏さん(57)は「参拝者が災いなく健康で過ごせるよう、来年も良い年になってほしい」と語った。
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帰宅困難者対策で覚書 三島駅南口再開発組合と市 権利変換計画認定書交付も
権利変換計画が認可された三島駅南口東街区の再開発組合は18日、災害時における帰宅困難者対策の連携協力に関する協定締結に向けた覚書を三島市と交わした。整備する施設に一時待機場所や地域防災倉庫を設置し、災害時の施設や備蓄物資を提供する。井上裕幸理事長が豊岡武士市長から、権利変換計画の認定書交付も受けた。 覚書で示した協定案は、再開発組合が一時待機場所や防災倉庫を設置・管理し、災害時に市へ施設や物資を提供するとした。具体的な受け入れ態勢や備蓄物資の量などは今後、両者で詰める。2027年度を目標とする完成に合わせ、協定を締結する。 再開発事業は賃貸・分譲マンション約300戸や商業施設、オフィスな
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三島の課題解決へ提案 多業種参加 研修プログラム発表
三島市内外の異業種の参加者がビジネスプランを考える研修プログラムの最終発表会がこのほど、同市の三島商工会議所で開かれた。多様な年代で構成した6チームが、三島の地域課題を解決するプランを紹介した。 プログラムは同市のイベント企画会社「結屋」が東京都の研修会社と連携して企画した。市内外の多様な人材の視点で三島の課題解決を図るとともに、市外からの参加者が研修を通じて地元住民らと交流することで関係人口の創出にもつなげる狙い。 参加者は20代から50代までと幅広く、都内の大手製造企業の社員や地元の大学生、金融マンなど業種もさまざま。10月に三島の課題を知るためのフィールドワークをした後、5~6人でチー
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三嶋大根祭り、13年ぶり復活 たくあん漬けなど販売 17日まで
JAふじ伊豆三島函南地区本部と三島市、市観光協会は16日、三島市谷田の同JAファーマーズマーケット「みしまるかん」で三嶋大根祭りを開いた。17日まで開催し、箱根西麓三島野菜を代表する大根のたくあん漬けなどを販売する。かつて好評を博した「箱根だいこん祭り」が13年ぶりに復活した。 市内の老舗漬物店が製造した8キロのたる漬けたくあんのほか、旬を迎えた地元野菜も販売され、多くの来場者でにぎわっている。初日は、箱根西麓の大根を全国的に有名にするきっかけとなった農兵節も披露された。 箱根西麓の大根は、火山灰土の土壌で育ち柔らかい食感が特徴。会場には伝統の大根干しの景観と三嶋大根の歴史を伝えるパ
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三島駅南口東街区 再開発が年明け着工 27年度完成目指す
三島市の三島駅南口東街区に広域健康医療拠点やマンションなどを建設する再開発事業に関して、川勝平太知事は15日、再開発組合から申請があった権利変換計画を認可した。年明けの着工にめどが立ち、伊豆や駿東の〝玄関口〟といえる三島駅周辺のまちづくりが本格的に動き出す。完成は2027年度を目指す。 権利変換期日は22日。市を含む27の地権者に対する通知完了30日後以降に、明け渡し期日が設定される。24年1月末ごろまでに明け渡しが完了する見込みで、順次事業用地の解体工事が始まる。 再開発の総事業費は261億円。国、県、市による補助金で計119億円を賄う。再開発組合は土地所有者と、ミサワホームや東レ建設
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新庁舎計画案見直し 2候補地各1案に絞る 来年8月に方針決定 三島市
三島市は15日までに、市役所の新庁舎整備に関する新たな配置計画案を作成した。現在地の北田町と南二日町広場の整備候補地でそれぞれ1案に絞り、候補地選定の意見集約に役立てる。年明けから市内各地で説明会を開いて市民アンケートを行い、来年8月をめどに整備地を決める。 市は11月中に整備地決定を予定していたが、市議会や市民の意見が多様だったため判断を見送った。旧配置計画は現在地が4案、南二日町広場が2案あり比較が困難だったと考え、庁舎規模や駐車場台数を改めて精査した上で新計画案を作成した。 新計画案で示した現在地の事業費は111億円、運用や保全などを含めた80年間の生涯コストは333億円。7階建
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幸せな地域の実現へ宣言 三島市、商議所、自治会連
三島市や三島商工会議所、市自治会連合会はこのほど、幸せな地域や社会の実現に向け、精神・身体・社会的に満たされている状態を指す「ウェルビーイング」を進める宣言を市民文化会館で共同表明した。幸福学の第一人者として知られる慶応義塾大ウェルビーイングリサーチセンター長の前野隆司氏による講演会に合わせて実施した。 前野氏は幸せを感じる精神的な状態として4因子を提唱する。宣言は「挑戦しよう」「感謝の気持ち」「なんとかなる」「ありのままに」の4因子に加え、三島にできることを考える市独自の「Withみしま」を掲げた。 共同表明に合わせ、豊岡武士市長は「市民が元気で幸せを感じるまちづくりを進めたい」、商議所の
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三島「太陽」 交通事故防止願い 市にマスコット 累計1万個に 活動20年超、節目迎え終了
三島市のボランティアグループ「太陽」は11日、手作りの交通安全マスコット200個を市に寄贈した。今回で累計1万個に達し、2000年から続けた取り組みを終了するが、メンバーは「今後も悲惨な事故が起きないよう皆さんに注意してほしい」と願った。 寄贈は毎年、春と年末の交通安全運動に合わせて続けてきた。約40年前に病で夫が亡くなった伊藤博美代表は「病気は無理でも事故は注意すれば防げるはず。身内を亡くして悲しむ人を1人でも減らしたいとの思いで活動を始めた」と振り返った。 かわいらしい顔と服が特徴のマスコットには「やさしく運転してネ」「よそ見しないでネ」などのメッセージを付けた。胴体にはポプリが入ってい
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150周年祝いゲーム 三島・中郷小で記念行事
三島市立中郷小で12日、150周年記念イベントが開かれた。「中郷大ぼうけん」と題し、児童が学級ごとにゲームや工作などの店を出して楽しんだ。 スローガンは「150の歴史に残せ笑顔と絆でつくる思い出」。5年2組は6球投げた合計を150点に近づけるボッチャ形式のゲームなどを考え、来場した児童や保護者、地域住民をもてなした。 開校時からの歴史を振り返る展示も行われた。同校に残る明治時代の児童役員名簿や出席調査票といった資料、地域住民から提供を受けた写真が飾られ、児童や来場者が興味深そうに見入った。 記念式典では、6年生が総合的な学習の時間で校名が同じことを発見した福島県三春町立中郷小からのメッ
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箱根西麓三島野菜 価値もっと高く 大根祭り 16、17日 復活 生産者団体の取り組み再評価
JAふじ伊豆三島函南地区本部が、ブランド野菜「箱根西麓三島野菜」の価値をさらに高めようと動き出した。地元農産物の魅力を自ら発信してきた老壮青各世代の生産者団体「のらみちの会」「箱根ファーマーズカントリー」「のうみんず」の取り組みを再評価。第1弾として、約10年前に幕を閉じた大根祭りを16、17日に復活させる。 のらみちの会は約60年前に発足した。当時はJAを通した出荷が一般的な時代。発起人で初代会長の細井要さん(80)は「野菜を知人に配ると『うまい』と言ってくれた。それならば自分たちで売ってみようと思い、大根祭りを始めた」と振り返る。祭りはたくあん漬けを中心に盛況を博し、元々有名だった大根の
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東海部品工業が玉沢地区に進出 三島市
三島市の豊岡武士市長は11日の市議会11月定例会一般質問で、玉沢地区の医療健康関連産業等集積事業用地に関し、整形外科用インプラントや手術機械を手がける東海部品工業(沼津市)を事業予定者に選定したと明らかにした。土屋利絵氏(改革みしま)、宮下知朗氏(新未来21)への答弁。 市によると、同社は医療機器の開発や製造拠点とする意向で、約50人が勤務する予定。隣接する三島総合病院などと医療機器の共同開発にも将来的に取り組む構想を示したという。 東駿河湾環状道玉沢インターチェンジ近くの事業用地は市有地と民有地が混在した市街化調整区域で誘致企業が限定され、企業誘致が困難だった。市は県の「ふじのくにフロンテ
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英語ディベート 全国上位を 県Vの三島北高 部員7人 17、18日に大会 団結し「過去最高」狙う
三島市の三島北高英語ディベート部が17、18日に栃木県で開かれる全国高校生英語ディベート大会に向け、最終調整を続けている。県予選では昨年の悔しさを晴らして優勝した。部員7人で団結し全国上位進出を目指す。 論題は国内における代理出産の合法化の是非。今年3月に発表されて以降、新聞記事や論文、文献などを読み込み、見識を深めてきた。部員にとっては縁遠いテーマ。立論を証明する証拠やデータは見つかりにくく、合法化した場合に影響を受ける人数の推計値は何度も計算し直した。多くの苦労を乗り越え、意見をぶつけ合いながら自分たちの考えと根拠となる証拠をまとめ上げてきた。 試合は4人が出場して対戦する。部員数は過去
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UIターン 移住者が架け橋 46企業、11大学 三島で交流 「県東部での暮らし」発信に力
静岡県東部の企業と大学の就職担当者との交流フェアがこのほど、三島市で開かれた。県東部へのUIターン就職を呼び込もうと、同市への移住者らが初めて企画した。企業情報だけでなく、首都圏から移り住んだ移住者目線で「県東部の暮らし」に関する情報を提供し、マッチングを手助けした。 県東部に魅力を感じて移住した同市の移住アンバサダーらが、地域の活性化には地元企業の力が欠かせないと考えて企画した。地域の中小企業は採用担当の専任者は少なく総務や労務を兼務しているケースも多い。新卒採用が厳しさを増す中、大学との接点を増やそうと就職担当者を招いた。 自治体や商工団体が同様のイベントを開催するケースが多い中、意識し
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静岡人インタビュー「この人」 関東ブロック商工会議所青年部連合会会長を務める 杉沢克久さん(三島市)
1都8県88商工会議所青年部(YEG)が所属する連合会のトップを本年度務める。三島市で開かれた関東ブロック大会では過去最多の3265人が登録し、成功に導いた。49歳。 ―大会を誘致した思いは。 「三島は地元に帰って来た人が多く、“温室育ち”とも言える。タクシーが24時間走り、深夜まで店が開いているのは当たり前ではない。他の地域を見れば、三島とは違う世界があらゆる所にある。学生時代や大手ゼネコン時代に海外へ行き、地元では得られない考え方を学んだ。発展するには、他の地域の考え方や血を取り入れないといけない。会員の視野を広げるためにも、全国や関東の会員とつながる必要があ
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三島の食ツアー 観光客誘致へ 中国人インフルエンサー招待 ウナギやワサビ…SNSで発信
三島市が地元の食を生かし、観光客を呼び込もうと力を入れている。中国の交流サイト(SNS)で人気のインフルエンサーを招いた3泊4日のツアーを4日から開催。三島の食に特化したホームページも新設し、インバウンド(訪日客)促進や県外からの観光誘致につなげる考えだ。 ツアーは一般財団法人自治体国際化協会が世界各国で料理教室を開くABCクッキングスタジオと連携して行う食を生かしたプロモーション事業の一環。現地の同社の料理教室で日本料理を学ぶ会員で、フォロワー数10万人を超える30代の女性3人を招待した。食を中心とした体験や三島観光を楽しむ様子を交流サイト(SNS)などで発信してもらう。 初日は市街
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三島駅⇄下土狩(長泉)駅 自動運転バス 実証実験 自治体またぎ検証へ
JR三島駅北口(三島市)と下土狩駅(長泉町)を結ぶ市道・町道「下土狩文教線」で1日、自動運転バスの実証実験が始まった。両市町と裾野市、清水町でつくる富士山南東スマートフロンティア推進協議会が4日まで実施し、自動運転の実装に向けた検証を進める。複数自治体にまたがるルートは全国的にも珍しいという。 乗務員が運転席に座り、状況に応じて手動運転に切り替える「レベル2」を採用。実証区間は約1・5キロで、最高時速35キロで走行する。安全確保のため、日本大学三島駅北口校舎(三島市)に設置した装置で遠隔監視する。車内には、自動運転で活用するカメラの映像や事前走行期間に生成した立体地図などを表示した。
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三島・大場の土地利用事業 企業とパートナー締結
三島市大場地区の農地の都市的利用を目指す土地区画整理準備組合は30日、戸田建設名古屋支店(名古屋市)と事業化推進パートナーに関する覚書を市役所で締結した。事業化に向けた基本計画案の作成や地権者の合意形成に対して支援を受ける。 地権者でつくる準備組合は、事業計画の策定や早期事業化を図るためには実績やノウハウのある民間企業の参画が必要と考え、公募していた。産業用地として大企業誘致などを掲げた土地利用構想、事業の実現性、実績などを評価し、パートナーにふさわしいと判断した。応募は同社のみだった。 同社は基本計画案の作成などに取り組み、準備組合と双方に異議がない場合、土地区画整理事業の一括業務代行
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商業施設で火災想定した訓練 従業員が避難経路など確認 三島市
三島市の日清プラザ・イトーヨーカドー三島店で29日、富士山南東消防本部の協力を受けた防災訓練が行われた。社歴の浅い従業員約100人が、来店客の誘導方法や避難経路などを確認した。 3階の社員食堂で出火した想定で、従業員が非常階段を使って避難した。同本部の隊員が逃げ遅れた4人を3階部分にある機械搬入口からはしご車で救出した。 同店では、地震と火災を想定した訓練を年3回実施している。はしご車が出動した訓練は5年ぶりという。
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中国の生徒に箏曲、学校紹介 三島・中郷中、初のオンライン交流会
三島市立中郷中は29日、同市と友好都市提携を結ぶ中国・麗水市の天寧中とのオンライン交流会を初めて開いた。互いの生徒が文化や伝統芸能を英語で紹介し合い、理解を深めた。 中郷中は2年生約60人が参加。同市や学校行事に関する説明を一人ずつリレー形式で紹介した。音楽の授業で学んだ箏曲を代表生徒が披露し、日本の伝統芸能の魅力も伝えた。天寧中の生徒は琵琶の演奏に合わせた書や絵を描くパフォーマンスを披露した。 両市は1997年に提携を結び、青少年の相互派遣などを重ねている。 (三島支局・岡田拓也)
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記者コラム「清流」 富裕層ツアーでの恩恵
薄暮の三嶋大社に響く優美な音色に、取材を忘れて引き込まれた。訪日富裕層向け実証ツアーで催された雅楽師東儀秀樹さんの演奏。一般参拝者も幻想的なステージに浸っていた。 三島市観光協会が観光庁の補助事業を活用して実施した。三島商工会議所も別の実証ツアーを行い、清流で知られる桜川に設置した川床でウナギを焼いて食べる体験などを用意した。 補助金で賄った経費を考えると、実際の参加費は相当高額になるらしい。ただ、他では味わえない特別な体験にはいずれも商機があると見込んでいる。 おこぼれにあずかった形の東儀さんのステージは、心に残る経験だった。富裕層に特別な体験を提供しつつ、一般市民にも恩恵をもたらす
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熱海富士に続く力士誕生へ ゆかりの三島錦田中相撲場 土俵装い新たに
大相撲九州場所で先場所に続き千秋楽まで優勝争いを繰り広げた熱海市出身の熱海富士(本名・武井朔太郎)が相撲の道を歩み始めた三島市立錦田中の相撲場の土俵が26日、装いを新たにした。1977年の設置後、本格的な修繕は初めて。熱海富士の才能を見いだした三島市相撲連盟の杉山信二会長は「また新しい伝統を築き、守っていきたい」と、成長を続ける教え子に続く力士の輩出を誓う。 同校を練習拠点とする三島相撲クラブは、熱海富士のほか、元幕内磋牙司や元十両栃飛龍ら関取を生み、小中学校の全国大会で数々の日本一を獲得した名門。熱海富士は小学6年の時に同校で開かれたわんぱく相撲で優勝し、杉山会長からスカウトされた。小中
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初冬の訪れ告げる白い“カーテン” 三島で大根干し体験、親子ら挑戦
JAふじ伊豆は26日、三島市三ツ谷新田の畑で三島大根干し体験会を開いた。親子連れ約20人がたくあん用の大根を干し、白いカーテンを作り上げた。 箱根西麓の斜面に干された大根が並ぶ光景は、初冬の訪れを告げる同市の風物詩。同JAのブランド「箱根西麓野菜」を代表する大根が作られる伝統的な農法を体感し、地元の特産品について理解してもらおうと初めて企画した。 参加者は、生産者の宮沢勝敏さんに教わりながら大根約400本を収穫。葉の部分をわらで縛り、水洗いして土を落とした後、木と竹の棒で組まれた「がくや」にかけていった。 大根は1週間から半月の間、風に当てて乾燥させた後に漬け込み、たくあんにするとい
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「みしま」を詠む 東洋大生と三島北高生が短歌対決
「和歌のまち三島」をPRする三島市観光協会は25日、大学生と高校生との短歌対決イベントを同市の三嶋大社で開いた。6人が「みしま」を題材に、若者らしい感性あふれる歌を披露し合った。 学生短歌コンクールを開催している東洋大文学部の学生3人と三島北高文芸部の生徒3人が、同大社境内にある国の天然記念物の金木犀(キンモクセイ)や地元名産のみしまコロッケなどにまつわる歌をそれぞれ1首ずつ詠み上げた。東洋大の学生は24日に現地入りして感じた思いを表現し、三島北高の生徒は日頃の生活で感じる情景をしたためた。 静岡市出身の歌人田中章義さんが講評を務め、グランプリに三島北高2年の武藤瑛介さんの「一瞬の 輝き
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⚽内田篤人さん、故郷の函南の小中生にサッカー指導 「ここからJリーガーや日本代表になって」 町制施行60周年イベントで
函南町で25日、町制施行60年を記念した「かんなみフェスティバル」が開かれた。特産のトマトをテーマにしたイベントや地元に伝わる民話から生まれた「かんなみ猫おどり」など多彩な催しを実施。同町出身でサッカー元日本代表の内田篤人さん(35)も駆け付け、多くの住民とともに郷土の節目を祝った。 テーマは「次世代へ繋(つな)げるかんなみの宝」。かんなみスポーツ公園で開かれたオープニングセレモニーで、内田さんが仁科喜世志町長らとボールを蹴って開幕した。内田さんは「この町から日本代表やサッカー以外の分野で活躍する子どもが出てくることを期待している」とあいさつした。 内田さんは初めて地元でサッカー教室の講
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奉納野菜で「宝船」製作 20種3トン積む 三嶋大社で11月23日新嘗祭
JAふじ伊豆三島函南地区本部青壮年部と三島商工会議所青年部は22日、三島市の三嶋大社で同青壮年部員が栽培した約3トンの野菜を盛った宝船を製作、展示した。 五穀豊穣(ほうじょう)に感謝する三嶋大社の新嘗祭(にいなめさい)に合わせた恒例行事。全長約5メートルの木船にサツマイモや大根、白菜、トマトなど約20種類を積み上げた。両団体の有志20人は同市川原ケ谷の滝川神社境内の川で体を清めた後、23日に奉納する野菜を詰めたみこしを担ぎ、三嶋大社まで練り歩いた。 宝船の野菜は23日午後2時から「宝分け」と称し、参拝客に無料配布する。今年は猛暑の影響で栽培に苦労したといい、生産者で実行委員長の新井賢吾さ
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だしのうま味 給食で堪能 24日「和食の日」に合わせ 三島北小で出前授業
24日の「和食の日」に合わせ、三島市立北小で20日、児童と保護者に和食の魅力を伝える出前授業が行われた。5年生約100人が和食器でだしのきいた給食を味わい、和食文化について理解を深めた。 和食文化国民会議の後藤加寿子副会長が「ごはんのひみつ」と題して講師を務め、人間が感じる基本の五味について紹介した。チョコレートや梅干しなどで甘味や塩味を児童に感じさせる体験を行い、かつお節と昆布でとっただしのうま味が日本ならではの大切なものであると伝えた。 児童は授業を受けた後、鶏肉の甘こうじみそ焼きやすまし汁などを給食で堪能。同会議から貸与された皿やおわんを使い、食事を楽しんだ。 和食は国連教育科学文化機
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箱根西麓牛 初の加工品 JAふじ伊豆と沼津・食材卸売業者 コンビーフ ハンバーグ 知名度向上に期待
三島市や函南町で生産される希少なブランド牛「箱根西麓牛」を使った初めての加工品が、誕生した。JAふじ伊豆と食材卸売業トミヤコーヒー(沼津市)が食肉加工時に生じる端材を使って開発した。ウナギに変わる地元食材として需要が高まる中、さらなる知名度向上につなげる。 新商品は、コンビーフとハンバーグ。コンビーフは自家製商品が人気の渡辺精肉店(沼津市)に加工を依頼した。原料は100%箱根西麓牛を使い、柔らかくしっとりした味わいに仕上げた。真空パックで冷凍し、肉本来の鮮やかな色味も維持した。ハンバーグは赤身で周囲を包んで肉汁を閉じ込め、ジューシーさが際立つようにした。 箱根西麓牛は現在3軒が生産し、
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⚽エスパルス下部組織出身5人 三島に交流カフェ開設へ 「地元への感謝、形に」資金募る
サッカーJ2大分トリニータの長沢駿選手(35)やJ1柏レイソルの犬飼智也選手(30)らJ2清水エスパルスの下部組織出身者5人が、静岡への思いや感謝を形にしようと、「HIGH FIVE(ハイファイブ)」プロジェクトを立ち上げた。地元住民と宿泊者が交流できる宿泊施設兼カフェの開店準備を三島市で進めている。長沢選手は「生まれ育った静岡の素晴らしさを全国の人にもっと知ってほしい」と話す。 清水でも活躍した2選手は県外チームに移籍後、地元への思いを表現する方法を模索。下部組織時代の仲間に相談する中、共通の趣味だったキャンプを切り口とした活性化策を考え、ツリーハウスのような内装のゲストハウスづくりを
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池田さんボウリング3位 全国障害者スポーツ大会 函南町長に喜び報告
全国障害者スポーツ大会「燃ゆる感動かごしま大会」のボウリング知的障害者壮年男子の部に出場した函南町間宮の会社員池田知弘さん(40)が16日、町役場に仁科喜世志町長を訪ね、銅メダル獲得を報告した。 池田さんは壮年男子7組で、4ゲーム合計717点を獲得して3位に入った。大会出場は2013年の大会以来10年ぶり。競技から一時離れていたが、全国でしのぎを削った選手らと再び会いたいと挑戦し、県代表を勝ち取った。久々の全国大会でメダルを獲得し「うれしい」と笑顔を見せた。 現在は障害の有無に関係なくボウリングを楽しめるサークルの設立を町内で目指している。「障害を理由にスポーツを諦めている人がいる。ボウリン
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古写真と比較し三島散策 知徳高生がまちの変遷学ぶ
三島市の三島商工会議所は14日、市内で撮影された古写真と現在の街並みを比較しながら市街地を巡り、地元の歴史や文化を学ぶ講座を開いた。知徳高(長泉町)普通科観光文化コースの3年生約30人が参加し、三島のまちの変遷について理解を深めた。 同商工会議所まちづくり委員会のジオプロジェクトの一環。将来のまちづくりを担う若者に昔の三島の様子を語り継ぎ、郷土愛を育もうと初めて実施した。 生徒たちは、水辺や大通り、鉄道など5組に分かれて散策に出発。同商工会議所が所有する昭和初期から昭和末期の古写真について事前学習した知識を踏まえ、プロジェクトメンバーらから変遷の様子を聞き取った。 楽寿園を選んだチーム
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空き店舗にアート空間 三島で芸術祭開幕、イベントも
三島市の中心市街地で11日、三島満願芸術祭が始まった。3人の現代アート作家が市民と協力し、空き店舗3カ所に三島の魅力を詰めたアート空間を作り上げた。26日までの期間中、展示会場以外でも関連イベントが催され、作品の着想を得た三島を散策しながら鑑賞や体験を楽しめる。 市民らでつくる三島アートプロジェクト実行委員会が主催。芸術に興味がある人の誘客による関係人口の拡大や空き店舗活用による地域活性化を目指す。 後藤ガラス(芝本町)を会場にする古川諒子さんは、三島にまつわる文学作品や市民の日記から集めた言葉を元に絵を制作した。「富士の麓の雪が溶けて 水遊びで ガラス屋は復活する」など市民らとともに
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ブライダル事業の理解深める 知徳高生が三島で模擬結婚式 プロの技、間近で観察
観光やサービス接遇について学ぶ知徳高(長泉町)普通科観光文化コースの3年生29人が8日、三島市のみしまプラザホテルで模擬結婚式に臨んだ。生徒が実際に新郎新婦役を演じ、ブライダルやホテルの仕事について理解を深めた。 模擬人前結婚式では、ドレスに身を包んだ新婦役の梅原彩琴さんが父親役の渡辺紀之校長とともにバージンロードを歩き、新郎役の本多叶弥さんとともに壇上へ。誓いの言葉を読み上げた後、指輪を交換し、結婚証明書にサインした。式後には階段でフラワーシャワーの祝福も受けた。 美容関連の仕事を目指す梅原さんは「緊張したけれど、スタッフが優しく話しかけてくれて楽しかった」と笑顔を見せ、本多さんも「
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雅楽の音色♪夜の境内響く 三嶋大社で東儀さん演奏 訪日客向け実証ツアー
三島市の三嶋大社で8、9日の両夜、雅楽師の東儀秀樹さんの演奏が披露された。市観光協会が企画した訪日富裕層向けの実証ツアーの一環。ツアー参加者らが幻想的な雰囲気の中、日本の伝統文化に触れた。 東儀さんは美しい装束に身を包み、たいまつがたかれた薄暮の境内に登場。舞殿に進み、伝統的な楽曲に加え、オリジナル曲や「星に願いを」なども披露した。曲の合間には、笙(しょう)や篳篥(ひちりき)など楽器について英語を交えながら解説した。荘厳な空間に響く美しい音色に、多くの一般参拝客も足を止めて聞き入った。 実証ツアーは、インバウンド(訪日客)の誘客・消費拡大を目的とした観光庁の観光再始動事業として実施
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田方農高 高校生全国大会「押し花」10連覇 フラワーデザイン部、「華道」優勝にも意欲
函南町の田方農高フラワーデザイン部の生徒がこのほど、全国高校生押し花コンテストで10年連続の最優秀賞を獲得した。12日には京都市で開かれる華道コンクールの全国大会にも出場する。10連覇の勢いに乗り、もう一つの全国タイトル獲得へ意欲を燃やしている。 押し花コンテストは10月に審査が行われ、島田紗椰さん(3年)、鈴木芽生さん(2年)、杉山諒子さん(同)のグループが出品したタペストリー「海の恵み」が最優秀の文部科学大臣賞を受賞した。アジサイやカーネーション、モミジなどの花や葉を貼り付け、3人が大好きな海鮮丼を表現した。4月からデザインを構想した力作で、島田さんは「10連覇への重圧はあったが、協力
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立冬に「こも巻き」で冬支度 松の害虫被害防ぐ 三島・箱根松並木
三島市の国道1号沿いにある箱根松並木で8日、1970年から続く風物詩「こも巻き」が行われた。 毎年立冬に、冬場の病害虫駆除を目的に実施。市内の造園業者でつくる「三島環境緑化研究会」(加々見勝八郎会長)の約10人が、全長約1キロに並ぶ直径35センチ以上の松約210本にこもを巻き付けた。根元から約1・5メートルの高さに2本の縄で上は弱く、下は強く縛り、越冬のため地中に降りようとする害虫を中に誘い込んで松枯れを防ぐ。こもの取り外しは啓蟄(けいちつ)に行われる。 市によると、箱根松並木は江戸幕府が1604年に東海道を大改修した際に植えたのが起源。太平洋戦争で燃料として多くが伐採されたが、再び植え
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夜菊や竹あかり 幻想的に 三島・楽寿園と三嶋大社でライトアップ 12日まで
三島市の楽寿園と三嶋大社で12日まで、ライトアップイベントが開かれている。菊の花や盆景、竹あかりで幻想的な雰囲気を演出。近隣飲食店では特別メニューも提供し、夜の町歩きを楽しめる。 楽寿園では30日まで開催する「楽寿園菊まつり」の一環で、夜菊鑑賞を実施。12日までの期間中は午後5時~8時半に無料開園している。今年の大型盆景は、大河ドラマで注目を集める徳川家康ゆかりの「久能山東照宮」がモチーフ。約8千鉢の菊であしらった約3分の1サイズの拝殿と鼓楼の周りには和傘も配置した。愛好家が丹精込めて育てた菊の展示も行われ、来場者は昼間とは違った光景を堪能している。 菊まつりでは土日を中心にさまざまな催
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謎解きゲーム 仲間と協力 三島青年会議所開催 伊豆の国
三島青年会議所(JC)はこのほど、伊豆の国市奈古谷の韮山生涯学習センターで「謎解きクエスト!我らが最強パーティー」(静岡新聞社・静岡放送後援)を開いた。同市や三島市などの子ども36人が少人数のチームを組み、協力しながら課題に挑戦してクリアを目指した。 センター内に作り上げた架空の世界から、閉じ込められた住民を救い出す設定で行った。参加者は仲間を集めて“冒険”に出発。町の住民や案内人に扮(ふん)したJCの会員に話しかけ、ヒントを聞き出してゲームを進めた。「クエスト」と呼ばれる課題では、大きな紙相撲や将棋風のゲームで対決したり、ドミノに挑戦したりした。 感謝の気持ち
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「アートの力で街に光を」三島で芸術祭、空き店舗活用 11日開幕 終了後 貸し出し予定
三島市の中心市街地の空き店舗を活用する芸術祭の準備が、11日の開幕に向けて進んでいる。現代アート作家が三島の魅力を詰めた作品を市民らとともに制作し、芸術祭終了後はアート付き物件として貸し出す予定だ。実行委員会の山森達也代表は「アートの力でシャッターを開け、三島の街に光を照らしたい」と意気込む。 芸術祭の名称は「三島満願芸術祭」。多くの文学者が作品を残した三島に息づく文化的背景を大切にし、作家太宰治が同市で書いたという「満願」からとった。作家と市民が協働で芸術祭を作り上げ、芸術祭全体を物語として紡ぐプロセスも重視する。 参加作家は、空間全体を作品として体験させるインスタレーションの辻梨絵
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ふさわしい「党首」熟慮し1票 三島・南中で模擬選挙 市選管協力 意義学び政治へ関心高める
三島市の南中で1日、公民的分野を学ぶ社会科の授業の一環として、選挙権の意義を学ぶ模擬選挙が行われた。「南中議会議員選挙」と題し、3年後に選挙権が与えられる3年生たちが「党首」役の生徒の演説を聞き、ふさわしい人物に1票を投じた。 2組は4人が党首として立候補し、自身が考えたマニフェスト(公約集)に基づいて「首相になったらどんな国を目指すか」を演説した。東京一極集中の是正に向け、人口10万~20万人の都市を全国にまんべんなくつくると訴えたり、子ども食堂に対する月15万円の援助や公務員の給料アップといった具体的な政策を主張したりした。 市選挙管理委員会の協力を得て、実際の選挙で使う投票箱や記載台を
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観光資源磨き 中国富裕層誘客 富士山や湧水 三島魅力PR 商議所がモニターツアー
三島市の三島商工会議所が中国人富裕層のインバウンド(訪日客)誘致に向けた観光資源の磨き上げに取り組んでいる。30、31の両日、市内を巡るモニターツアーを実施。旅行商品の実現化を目指し、会員企業と連携して同市の魅力である富士山や湧水をテーマにした特別な体験を用意した。 30日夜は、市中心部の白滝公園の脇を流れる桜川に川床を特設。レーザーの光と音楽で幻想的な雰囲気を演出し、参加者がうなぎを焼く体験を楽しんだ。同市柳郷地のウナギ店「うの川」の神保竜二店主から焼き方を教わりながらこたつの中でかば焼きづくりに挑戦。和食レストラン「KURUHA」(伊豆の国市)が特別に用意した箱根西麓三島野菜や駿河湾の魚
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三嶋大社、かつての神宝再現へ 明治期に宮中御留置 2本の太刀を初打ちの儀
三島市の三嶋大社にかつて所蔵された太刀の再現に向けた初打ちの儀式が30日、同大社で執り行われた。本殿の改修や境内の整備などを行う令和の御大典奉祝記念事業の一環。明治期に同大社を離れた神宝を復元させ、再び三嶋大神に納めて神威の発揚につなげる。 太刀は、関東管領上杉氏が奉納したと伝えられる国宝「上杉太刀」(群鳥文兵庫鎖太刀)と、北条時政により奉納されたとされる重要文化財「北条太刀」(三鱗紋兵庫鎖太刀)の2本。かつては大祭の際に神前に飾られ、氏子崇敬者に公開されていたという。いずれも明治期に宮中御留置となり、現在は東京国立博物館に所蔵されている。 復元事業は、同大社を主体に、刀剣や金工など各分
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地域に親しまれ1周年 三島市のファーマーズマーケット「みしまるかん」
JAふじ伊豆のファーマーズマーケット「みしまるかん」(三島市谷田)で29日、1周年セレモニーが行われた。 同店は箱根西麓三島野菜を中心に、同JA管内の県東部の農産物を販売。地元住民に親しまれ、1年間で約15万人が訪れた。セレモニーでは、藤沼和明専務が「農家の協力なくしてここまで来られなかった。今後も安心安全な野菜を提供していきたい」とあいさつした。 同店は30日まで、大感謝祭を開催。シーズンを迎えた三島甘藷(かんしょ)やキャベツ、ブロッコリーなどを通常よりも手頃な価格で販売し、多くの来場者でにぎわっている。各日先着300人に同JAの茶やジュースを配るほか、地場の野菜の詰め合わせが当たる抽
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道の駅・伊豆ゲートウェイ函南 来場者1000万人突破 周辺との相乗効果で認知度向上
函南町塚本の道の駅伊豆ゲートウェイ函南で28日、来場者数1千万人突破を記念したセレモニーが開かれた。周辺施設との相乗効果もあり伊豆の玄関口としての認知度を高め、当初目標の2倍以上のペースで節目を迎えた。 2017年5月にオープン。休憩施設としてだけでなく、隣接する川の駅や伊豆わさびミュージアム、かねふくめんたいパーク伊豆とともに観光スポットとして人気を集める。新型コロナウイルスの影響で一時落ち込んだが、2022年度は175万人が来場。コロナ前の水準に戻り、開駅時に掲げた6年間の動員目標402万人を大きく上回っている。 1千万人目は自転車競技に打ち込む家族の応援で伊豆市のサイクルスポーツセ
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記者コラム「清流」 遊び心詰まった新土産
三島市大通り商店街の商店主が地元土産を開発し、販売を始めた。その名は「三島のおせん」。映画「男はつらいよ」の寅さんのせりふでも登場し、江戸時代に人気だった歌舞伎の主人公から名前をとったみしまコロッケ味の煎餅だ。 販売者の名前は「COTETO」。共同開発した商店が扱うコスメ(化粧品)、ティー(茶)、トイス(おもちゃ)の英語の頭文字と、原料となる地元特産の三島馬鈴薯(ばれいしょ)の「POTETO」を掛けた造語だ。 商品名はさることながら、細部まで徹底して遊び尽くす心意気に感心するばかり。楽しんで仕事する商店主の姿には憧れる。 皆さんも魅力あふれる商店主に会いに行ってみてはどうか。土産を渡す
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徳倉城の役割や歴史学ぶ 児童 戦国時代に思いはせ 三島・徳倉小150周年記念授業
三島市の徳倉小で27日、戦国時代に同校近くに存在した徳倉城について学ぶ授業が行われた。6年生約70人が、城の役割や地形などについて理解を深めた。 地元住民でつくる「徳倉城史跡研修委員会」が同校の創立150周年記念として開催。戦国武将に扮(ふん)した委員たちはほら貝や銅鑼(どら)を鳴らしながら登場した。同校の元校長で、同委員会の羽畑亨司委員長が徳倉城について解説した。 徳倉城は豊臣秀吉による小田原征伐の舞台となった山中城を支えるために築かれた西側最前線のとりで。小田原征伐の際は、秀吉軍を迎え撃つため数十人いたとされる兵は山中城に集結し、廃城したことなどを紹介した。山中城をはじめ周囲の山城か
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生活再建の支援制度学ぶ 三島で防災力アップ講座
三島市はこのほど、同市の富士山南東消防本部で「防災力アップ!人材育成講座」を開いた。午前の部は日本弁護士連合会の災害復興支援委員会副委員長を務める永野海弁護士(静岡市清水区)が講師を務め、防災を担当する自治会役員ら32人が被災後の生活再建に向けた支援制度をゲーム形式で学んだ。 永野弁護士は支援制度の知識がなく、うつ病になった東日本大震災の被災者の実例を紹介。利用可能だった多様な公的支援策を説明し「被災して全てを失ってもいろんな選択肢がある。可能性があると知れば希望が生まれるはず」と制度把握の重要性を訴えた。 被災者の生活再建を考えるゲームでは、台風による大場川の越水で床上1メートルの浸水被害
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三島旅の魅力、Z世代に届け! 観光協会と日大生タッグ SNSや動画活用法探る
三島市観光協会が日大国際関係学部の協力を受け、若者目線の三島プロモーションに乗り出した。このほど三島商工会議所で学生との会合を開き、スマートフォンの存在が当たり前のZ世代向けに響く観光情報の発信について意見を交わした。 国際観光開発論の授業の一環で、学生から7月に提案された観光振興策の具体化を目指す。この日は、友達同士やデート向けなど状況別のモデルコースを考えた松井玲奈さんと、交流サイト(SNS)を生かした発信の必要性を訴えた山崎愛花さんを招き、若者の観光に対する考えを聞いた。 県外から通学する2人は「授業で初めて三島を観光し、良さを知った」と同世代向けの情報の少なさを課題に挙げた。「
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「三島そば」の花見頃 白くかれん、駿河湾望む畑一面に
三島市のNPO法人グラウンドワーク三島が「三島そば」を栽培する同市川原ケ谷の畑で、ソバの花が見頃を迎えた。 富士山や駿河湾を望む小高い山の上に位置する約300平方メートルの畑に、白くかれんな花が広がっている。見頃は10月末ごろまで続くという。 江戸時代に宿場町として栄えた三島のソバ文化の復活に向けて栽培し、今年で20年目。11月中旬に収穫し、年越しそばとして販売する予定。
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初勝利へ バレーボール・東レアローズ選手が来場呼びかけ 三島で21日ホーム開幕
三島市を拠点とするバレーボールVリーグ1部(V1)男子の東レアローズは19日、ヴォレアス北海道との本拠地開幕戦(21、22日、三島市民体育館)に向け、JR三島駅と沼津駅の周辺で来場を呼びかけた。 今季初勝利を目指す選手14人が練習の合間をぬって街頭に立ち、仕事や学校帰りの通行人に直接応援を依頼した。チームや選手の紹介、リーグ戦日程が書かれたチラシを配り「ぜひ来て下さい」とPRした。来場者からは「頑張ってください」などと声をかけられた。 本拠地戦開催日は午前10時から、地元農家による野菜の直売をはじめ、キッチンカーなど10~15店舗が出店し雰囲気を盛り上げる。 試合は午後2時から。来場者
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赤ちゃんへの思い描く“泣ける”詩集 「トツキトウカ」10周年記念版発行 三島
両親や祖父母ら家族が赤ちゃんへの思いをつづった詩集「トツキトウカSHIZUOKA EAST」がこのほど、発行された。10年目を迎えた今回は、これまで共感が多かった詩を改めて掲載。実行委員会の事務局を務める「ママとね」の中島あきこ代表は「毎年楽しみにしていただき『泣ける詩集』とも呼ばれるようになった。続けてきて良かった」と振り返る。 10周年記念版は、通常から8ページ多い38ページで構成。妊婦や子育て中の親らの子どもに対する愛情がこめられた新作20編を心温まる家族写真とともに掲載した。子育てに苦労しながらも幸せを感じ、親として成長する姿などもつづっている。寄せられた93編から実行委員が選んだ
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11月函南トマト祭りへ 1.4メートルしゃもじ完成 沼津特別支援学校伊豆田方分校
函南町制60周年記念事業として11月25日に同町で開かれるトマト祭りに向け、実行委員会が地元の子どもらの協力を得て準備を進めている。17日には、沼津特別支援学校伊豆田方分校の高等部の生徒が、来場者に振る舞う巨大パエリアの調理に使用するしゃもじを完成させた。 トマト祭りは記念事業「かんなみフェスティバル」の主要イベントの一つ。道の駅伊豆ゲートウェイ函南で開催し、特産のトマトを町内外にアピールする。函南東中の生徒が昨年度発案し、実行委は町内の子どもの思いがこもったイベントとしての実現を目指している。 巨大パエリアは、直径3メートルのプレートで1400人分を一気に調理する。約1・4メートルのし
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三島甘藷 出来は上々 JAふじ伊豆で目ぞろえ会
JAふじ伊豆の三島函南甘藷(かんしょ)部会は16日、三島市の同JAよりそいプラザ佐野で出荷が始まった特産サツマイモ「三島甘藷」の目ぞろえ会を開き、出荷基準を確認した。市内の学校給食の提供費用を支援するサポーター企業名が入った新たな出荷箱もお披露目された。 同部会は毎年、市内の小学校に三島甘藷を無償提供している。資材価格の高騰による農業者の負担を減らすため、昨年からサポーター企業を募集。今年は昨年の7社から16社に支援の輪が広がり、中学校にも地元の特産物を届けることが決まった。 三島甘藷の出荷は6日、ほくほくした食感の「紅あずま」を皮切りに始まった。今年は猛暑の影響で小ぶり傾向にあるが、味
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戦禍で断たれたドラム演奏再び ウクライナから三島へ避難、ミランさんにバンドら協力
ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナの東部ドニプロから三島市に避難しているネジェリコ・ミランさん(15)が、幼少時代から親しむドラム演奏に再び打ち込み始めた。一緒に音を奏でる仲間と出会い、同市のサロンとバンドの協力で練習機会も増えた。「大好きな趣味。ずっと続けたい」と笑顔を見せる。 物心ついた頃からドラムに触れ、8歳からドラム専門の音楽学校に通い続けてきた。しかし、週4日練習していた日常は突然の軍事侵攻で奪われ、卒業を迎えられないまま三島市の叔母原アンナさんの元に避難した。原さんは「言葉や環境が違い、友達もいない。1人でイヤホンを付けていることも多かった」と当時を振り返る。 ミランさんが再
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函南・丹那小150周年祝う タケカワユキヒデさん、代表曲披露
函南町の丹那小で13日、創立150周年記念式典が開かれ、児童が地域住民らとともに歴史を振り返った。同地区にゆかりがある歌手タケカワユキヒデさんも駆け付けてコンサートを行い、お祝いムードを盛り上げた。 150年を写真で振り返るスライドショーでは、各年代の卒業生や職員の写真などが映し出された。上映後は児童が来場者に突撃インタビュー。卒業生は「学校帰りに田んぼで野球や相撲をしたことを思い出した」などと懐かしんだ。地域住民や卒業生などの関係者約150人が来場。児童の演奏で校歌を斉唱した。 タケカワさんは「ビューティフル・ネーム」や「ガンダーラ」などゴダイゴの代表曲などを披露。アンコールでは「良い
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農業廃プラ燃料に 「循環型」新モデルへ JAふじ伊豆三島函南地区本部
JAふじ伊豆の三島函南地区本部が循環型農業の実現に向け、産業廃棄物として処理してきたビニール製の土や肥料の空き袋をリサイクルし始めた。回収した袋を廃プラスチック燃料に変換する業者に提供する。廃プラ原料の燃料は既に同地区の若手生産者グループ「のうみんず」がトラクターの燃料に活用し始めていて、産廃処理料の削減や高騰が続く燃料の代替に期待が高まる。 のうみんずの川崎耕平さん(35)が昨年、同地区の廃棄ビニール回収を請け負うヤギシ(三島市)と廃プラから軽油相当の燃料を生成する豊富士商事(裾野市)から農業用機械での廃プラ燃料の使用を打診された。軽油と混合しながら実証実験を繰り返し、現在は1対1の割合
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「三島のおせん」新名物に みしまコロッケ味の煎餅 「寅さん」せりふに登場 物語主人公に由来 商店主が共同開発
「物の始まりが一ならば、国の始まりが大和の国(中略)さんで死んだが、三島のおせん。おせんばかりがおなごじゃない」。映画「男はつらいよ」で主人公の寅さんがたんか売をする時のせりふに登場する「三島のおせん」と称したみしまコロッケ味の煎餅が誕生し、12日に発売された。おせんは江戸時代に歌舞伎や浮世絵で人気だったあだ討ち物語の主人公。三島の新名物として売り出す関係者は「三島でもおせんを知らない人は多い。商品とともに多くの人に知ってほしい」と期待する。 三島市の大通り商店街の化粧品店「千歳屋」と茶処「山田園」、おもちゃ店「ミシマトイス」が共同開発した。東海道の宿場町を訪れた証しとなる三島宿の御宿場印販
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第3の居場所づくりに力 研究会設立 観光に新たな特色 三島市観光協会
三島市観光協会が、自宅や職場ではない第3の居場所「サードプレイス」づくりに力を入れ始めた。コミュニティーや居場所づくりを実践する人をメンバーに迎えた研究会をこのほど設立。人が集まり、交流できる場を市内に増やし、関係人口の増加につなげようとしている。 研究会メンバーは、まちづくりや子育て支援の拠点、会員制スパイス居酒屋やゲストハウスの運営などに市内で取り組む13人。市内で開いた初会合では、メンバーが現在取り組む事業を報告し合った。 今後は隔月で開く勉強会の講師として、同協会の会員に取り組みを発信する。それぞれのノウハウや知恵を共有し、新たなサードプレイスの創出を目指す。 三嶋大社など名所を訪れ
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アマゾン配送拠点、三島で稼働 周辺7市町で置き配可能に 静岡県内の他地域での整備も視野
インターネット通販大手のアマゾンジャパン(東京)は、荷物配送前の最終的な仕分け作業を担う「デリバリーステーション(DS)」を静岡県内で初めて三島市に開設し、稼働させた。車で約30分圏にある5市2町の大半で同社独自の「置き配指定サービス」を利用でき、翌日配送を可能にした。報道陣に6日公開され、配送業務部門の地域責任者道上淳之介さんは「他のエリアにも広げたい」と県内での新拠点整備も視野に入れていると明らかにした。 同社は2023年中にDSを全国50カ所以上に整備し、翌日配送可能な地域を拡大している。開設場所は利用者の分布や利用頻度などから最も理想的なポイントを算出し、選定しているという。県内の
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三島の「ヒップス」 女性の「健幸」願いビール開発 ジョギング後 さっぱりいかが?
ジョギングなどを通じ、「健幸」美を追求している三島市の女性グループ「ヒップス」が設立10周年を記念し、女性の「健幸」への願いを込めたクラフトビールをリパブリュー(沼津市)とともに開発した。コンセプトは「走った後にさっぱり飲めるビール」。大橋ひずる代表(44)は「何事もわくわくしないと続かない。走って飲んで、ご機嫌になり、体と心の健康につなげてほしい」と話す。 ビール造りは2016、17年に続いて3度目。過去2回製造したオラッチェ(函南町丹那)で当時開発を担当した同社の畑翔麻代表と「前回を超えるビールを造ろう」と意気投合し、三島市の工場「ナチュラル・ルーツ・スタジオ」で製造した。 商品名は「L
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ふるさと納税返礼品に 伊豆箱根鉄道ヘッドマーク掲出 駿豆線沿線3市1町
伊豆箱根鉄道駿豆線沿線の三島、伊豆の国、伊豆、函南の3市1町は7日から、ふるさと納税の返礼品として駿豆線でオリジナルヘッドマークを掲出できるプランの受け付けを始める。 駿豆線の利用客増などを目指し、同社と4市町でつくる沿線地域活性化協議会で5月に提案されて実現した。企画を呼びかけた伊豆市の土屋直也企画財政課長は「特徴的な返礼品を3市1町で出すことにも意味がある。地域活性化に寄与できればいい」と語る。 ヘッドマークは円形と長方形の2種類。寄付者が好きなイラストや写真、メッセージなどを自由にデザインできる。市町ごとに名所やご当地キャラクターがあしらわれた円形のフレームも用意した。5日には三島
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空手頑張ったよ 極真会館山口道場函南韮山支部6選手 成績報告
極真会館県山口道場函南韮山支部の6選手が、9月18日に横浜市で開かれた極真空手全国「型」競技大会で好成績を収めた。選手らが3日、函南町役場に仁科喜世志町長を訪ね、喜びを報告した。 幼年の部の吉岡弘牙君(田京幼稚園年長)、小学2年混合の桜田龍飛君(函南東小)、小学5年男子の吉岡改律君(大仁北小)が優勝した。小学4年男子の吉岡公斗君(同)は4位、小学6年女子の桜田希羽さん(函南東小)が3位、吉岡結友さん(大仁北小)が4位だった。 6選手は県内6拠点で道場を展開する山口道場の推薦選手として出場した。選手たちは「練習の成果を発揮できた」「もっと練習し、うまくなりたい」「組手でも全国優勝したい」な
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AI活用で業務改善へ 三島市若手職員が研究成果発表
人工知能(AI)やメタバースといった先進技術を活用した行政課題の解決や市民サービスの向上を検討してきた三島市の若手職員で構成する研究会がこのほど、市幹部に研究成果を発表した。「情報発信」「電話対応」「事業のスクラップ(廃止・縮減)」の研究テーマで10通りの解決策を提案した。来年度予算への計上を含め、導入を検討する。 生成AIを活用した24時間対応の電話応対の導入などを発表した。上司へのチャットでの連絡が失礼と感じ、利活用しきれていない状況を改善するため、チャット活用を推進するキャンペーンの実施なども挙げた。 事業のスクラップが進まない理由として「やめる理由を考えるのが面倒」「費用を算出できて
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三嶋大社で千歳飴準備 子どもの健やかな成長願い袋詰め
七五三詣での本格化を前に、三島市の三嶋大社で2日、縁起物の千歳飴(ちとせあめ)の袋詰め作業が行われた。敬神婦人会の会員や巫女(みこ)、神職が紅白の棒あめを袋に入れ、子どもたちの健やかな成長を願った。 三嶋大社では10月上旬から参拝が増え始め、10月下旬から七五三祝祭がある11月15日までがピーク。特に土日が混雑するという。例年は10~11月に約4千組が参拝するという。 10年ほど前まで1万袋を用意していたが、少子化や七五三詣での分散化もあり今年は6千袋を用意した。権禰宜(ごんねぎ)の池田幸司さん(37)は「神社に親しみを持ち、健やかに成長してほしい」との思いを込めて準備に励んだ。 七五
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三嶋大社で百人一首 名人と女子高生対戦 「和歌のまち三島」発信
三島市観光協会は1日、小倉百人一首競技かるたイベントを同市の三嶋大社で開いた。古今伝授相伝の地として「和歌のまち三島」を発信する第1弾。参拝客ら観客約130人が、名人と女子高生の勝負に熱視線を注いだ。 模範試合は、同市の競技かるた団体「三島せせらぎ会」の川瀬将義名人に、富士高百人一首部3年で全国大会に2度出場した村越祐衣さん(三島市)が挑んだ。詠まれた歌に合わせ札を取り合う度に、同会の西郷直樹永世名人が解説を交え、競技かるたの魅力や技術の奥深さを伝えた。 古今伝授は、古今和歌集の解釈を師から弟子に秘伝として後世に伝えたもの。同市の願成寺では1471年、武家歌人東常緑から連歌師宗祇への古
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三島市街地で飲み歩き 10月7日まで「バル」
三島の街を飲み食べ歩く「三島バル」が1日、三島市街地を中心に始まった。居酒屋やカフェ、食事処など54店舗が7日までの1週間、自慢のメニューをお得に提供する。 初日は三島商工会議所でセレモニーが行われ、約150人が集結。用意されたビールやジュースで高らかに乾杯し、ガイドブック片手に威勢良く街に繰り出した。 街中はしご酒イベントとして2011年から毎年開催する恒例行事。参加者は参加店舗でチケットを購入し、1枚ごとに各店舗の料理とドリンクを1品ずつ注文できる。テイクアウトや体験も楽しめるほか、2枚分のプレミアムメニューを用意する店もある。 当日券は5000円、ばら売り1000円。チケットが余
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若者が企画から撮影、編集を体験 11月から映画制作ワークショップ 三島の魅力見つけ好きに
地元企業や自治体の課題解決を支援する三島市の「OASTBLUE(オーストブルー)」は11月から、若者と一緒に短編映画を制作するワークショップを実施する。映画作りを通し、三島の魅力を再発見して好きになってもらう狙いで、昨年に続く第2弾。10月15日まで参加者を募集し、神田輝和社長は「何も考えずに送る日常の景色が明るくなるようなきっかけにしたい。気軽に参加してほしい」と呼びかける。 昨年は三島市の伝統芸能を題材に描いた「しゃぎり」を制作し、アジア最大級の国際短編映画祭に入選した。制作の過程で学生の変化を目の当たりにした神田社長は「想像以上に学生の熱量がすごかった。長く三島の文化にしていきたい」
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昨年は国際映画祭入選 若者と作る 三島映画第2弾 街の魅力再発見 参加募る
地元企業や自治体の課題解決を支援する三島市の「OASTBLUE(オーストブルー)」は11月から、若者と一緒に短編映画を制作するワークショップを実施する。映画作りを通し、三島の魅力を再発見して好きになってもらう狙いで、昨年に続く第2弾。10月15日まで参加者を募集し、神田輝和社長は「何も考えずに送る日常の景色が明るくなるようなきっかけにしたい。気軽に参加してほしい」と呼びかける。 昨年は三島市の伝統芸能を題材に描いた「しゃぎり」を制作し、アジア最大級の国際短編映画祭で入選した。制作の過程で学生の変化を目の当たりにした神田社長は「想像以上に学生の熱量がすごかった。長く三島の文化にしていきたい」と
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大学芋、白菜、ニンジン…三島食材で学生が新メニュー提案 店舗販売目指し開発
三島市の三島商工会議所飲食旅館業部会は、高校生や大学生と地元食材を使った新メニュー開発に取り組み始めた。会員飲食店が学生が考えたアイデアを一緒に磨き上げ、店舗での提供を目指す。27日には同商議所でプレゼンテーション大会が開かれ、学生が会員飲食店15店舗に対して新メニュー案を提案した。 日大食物栄養学科と知徳高料理部から5チームが出場し、箱根西麓三島野菜などを活用したメニューを発表。大学芋を使ったタルトや白菜をふんだんに使ったメンチカツ、ニンジンの甘さを引き立てたスイーツなどを考案した。どのチームも完成度が高いプレゼンを披露し、プロの料理人たちをうならせた。 発想力豊かな若者の意見を取り入
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秋の函南スイカ 出荷開始 仕上がり順調 例年より一回り大きく
JAふじ伊豆函南西瓜(スイカ)組合は24日、収穫時期を秋に遅らせる抑制栽培で育てた「抑制スイカ」の出荷を始めた。今年は天候に恵まれて順調に生育し、例年よりも一回り大きな仕上がり。10月上旬までに約4千ケースの出荷を見込む。25日には同JAの函南営農経済センターで目ぞろえ会を開き、等級の基準を確認した。 糖度が高くシャリシャリとした食感が特徴の同町名産「函南西瓜」のうち、抑制スイカは鮮やかな赤色が特徴。需要の分散を狙って7月中旬に種をまき、9月下旬から10月上旬にかけて収穫される。 今年は消費者の要望やカット売り販売の拡大を受け、栽培時の株間を広げてスイカの大型化に取り組んだ。収穫を迎えた
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バレー男子、米国代表が東レと対戦 五輪予選控え三島で合宿
バレーボール男子のパリ五輪予選を前に三島市で合宿中の米国代表が24日、東レ体育館でのエキシビションマッチで東レアローズと対戦した。市民ら約700人が詰めかけ、世界トップレベルのプレーを間近で味わった。 25点先取のゲームを4セット行い、米国代表が4―0と順調な仕上がりを見せた。打点の高い迫力あるスパイクやスピード感あふれるサーブを次々と決め、観客を魅了した。東レもブロックやレシーブでしぶとく食い下がり、何度も見せ場をつくった。 セット間には日大三島高のチアガールが出演し、会場を盛り上げた。終了後には同市の姉妹都市米国パサディナ市関連事業に参加した子どもたちが米国代表に応援メッセージを送っ
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記者コラム「清流」 スマホ操作の答え方
「あなたはどんなパスワードにしたの」。高齢者向けスマホ教室で、自身のパスワードを見せて隣とやりとりする人がいた。初心者同士で心を許したのかもしれないが、2人は他人。たまらず声をかけた。 スマホのありとあらゆる場面で求められるパスワードや特定の番号。その後も「ここに入れるのはどれ」と聞かれ、見たくなくてもパスワードを確認し、入力を手伝うしかなかった。 この参加者は息子や娘にスマホを設定してもらうことが多いという。ただ、中身は不明。「やってもらえるのはありがたいけど、何度も聞くと怒られるの」と悩みを吐露していた。 スマホの操作を聞かれた時、面倒くさいと適当に答えてないだろうか。その行動が家
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訪日富裕層、三島に取り込め 11月、高額設定の実証ツアー
インバウンド(訪日客)の回復本格化に合わせ、三島市観光協会が訪日富裕層の取り込みに乗り出した。三嶋大社での雅楽鑑賞や日本家屋「隆泉苑」での夕食など日本の文化や歴史を感じられる実証ツアーを11月に企画。訪日客目線で同大社の魅力や案内ポイントについても磨き上げている。 実証ツアーはインバウンドの誘客・消費拡大を目的とした観光庁の観光再始動事業に採択。一般的なツアーに比べ倍以上の単価となる高付加価値化の取り組みが求められ、価格を数十万円に設定した。「重要文化財三嶋大社で日本の美を堪能―五感で楽しむ究極の神社体験」と題し、11月8~10日に1泊2日ずつ2回実施。長年の歴史を誇り、市内最大の名所でも
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静岡人インタビュー「この人」 ライオンズクラブ国際協会334-C地区の地区ガバナーに就任 前田磨さん(三島市)
静岡県内71クラブ、会員数2788人(7月時点)のライオンズクラブ(LC)の代表。三島市で建設会社を経営しながら、地元のまちづくりや地域活性化、子ども育成事業などに携わる。62歳。 ―就任した感想は。 「7月の国際大会で正式就任し、感動とともに重責を感じた。刻々と変化変容する時代のニーズを的確に捉え、さまざまな環境に順応し、より一層積極的に奉仕活動へ取り組みたい。基本方針には①会員増強・クラブの強化②変革への順応・支援③笑顔あふれる奉仕活動④会員の資質向上・満足度アップ―を掲げた」 ―特に力を入れたい活動は。 「女性会員を増やしたい。県内クラブは女性会員が圧倒的に少ない。世界で134
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⚾元プロ選手たちと楽しく野球 三島で教室 JR東海とNPB企画
JR東海は16日、三島市の同社総合研修センターで野球ふれあい教室を開いた。日本野球機構(NPB)と初めて連携した企画。静岡県内外の小学1、2年生の親子38組76人が、元プロ野球選手から野球の楽しさを教わった。 中日などで活躍した井端弘和さんが「今日は野球を好きになって帰ってもらいたい」とあいさつして教室をスタート。元ロッテの里崎智也さん、元巨人の西村健太朗さん、元ヤクルトの村中恭兵さんとともに、参加者にボールの投げ方や打ち方を教えた。練習では、新幹線の車体に使われていたアルミをリサイクルして作ったバットを使用した。 同社とNPBが子供たちに夢の大切さを感じてもらおうと「憧れの選手と夢の体
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記者コラム「清流」 1983年9月1日
1983年9月1日。大韓航空機がソ連軍の戦闘機に撃墜され、三島市出身の川名広明さんら乗客乗員269人全員が犠牲になった。その日は川名さんの20歳の誕生日。くしくも記者が生まれた日だった。 この事件を恥ずかしながら最近まで知らなかった。現場に近い北海道稚内市では毎年、平和を祈る式典が開かれているが、「本州では話題にもならない」と川名さんの弟正洋さんは言う。東西冷戦が生んだ悲劇から教訓を学ばず、世界で戦争が終わらない現状に思いをはせると、やるせなくなる。 今年は、関東大震災発生100年の節目でもあった。今後は無事に年を重ねる度に、家族や周囲に感謝するだけでなく、悲惨な戦争や災害の犠牲者がなく
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水害備え連携 操船法確認 狩野川流域3警察署など訓練
狩野川流域を管轄する三島、沼津、伊豆中央の3警察署はこのほど、函南町の川の駅伊豆ゲートウェイ函南で合同水難救助訓練を行った。台風シーズンを前に、署員をはじめ、同施設や沼津河川国道事務所などの職員ら約70人が関係機関との連携強化と操船能力向上を図った。 若手署員を中心に参加し、県警緊急事態対策課の指導官からゴムボートの組み立て方や救命胴衣の着用法などの基本を教わり、操船のポイントについて指導を受けた。職員らは救助用のロープが袋に入った「スローバッグ」を投げ入れる方法を学んだ。 川に3人が流された想定の救助訓練では、署員がゴムボートで救出に出動。救助後は、川の駅職員が自動体外式除細動器(AE
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バイオリン 祈りの響き 震災の津波で流された木で制作 三島南高で演奏会
東日本大震災の津波で流された木で作った「津波バイオリン」の演奏会が14日、三島市の三島南高で開かれた。同市出身のバイオリン奏者牧野順也さんが「花は咲く」など3曲を披露し、生徒たちが被災地の人々の思い出が詰まったバイオリンの響きに耳を傾けた。 国内外の音楽家が津波バイオリンを弾きつなぐプロジェクト「千の音色でつなぐ絆」の一環として16日に三島市民文化会館で開かれる演奏会の関連イベント。演奏会を主催する県東部の有志でつくる実行委が、地元の子どもにもプロジェクトに込められた思いを伝え、防災意識を高めてもらおうと企画した。13日には坂小で行い、15日にも知徳高で開催する。 バイオリンは弦楽器製作
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大韓航空機撃墜40年 兄犠牲「忘れられたくない」 三島の川名さん、続く戦争憂う
日本人28人を含む乗客乗員269人全員が死亡した大韓航空機撃墜事件が発生から40年を迎えた。「教訓は生かされず、いまだに戦争は続いている。忘れられたくない」。東西冷戦が生んだ悲劇によって2歳上の兄が犠牲となった、三島市で酒店を営む川名正洋さん(57)は、ウクライナ侵攻などいまだに続く世界の惨状を憂う。事件を風化させないため関連資料をデジタル化する活動を他の遺族とともに進めている。 20歳の誕生日に事件 遺体帰らず 事件発生40年目の今月1日。川名さんは現場に近い北海道稚内市を訪れた。10年前から毎年出席する平和を祈る式典で遺族を代表し、募る思いを語った。「40年前に兄は東西冷戦の犠牲と
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三島市街の自然満喫 宿泊者に「朝旅」体験を 17日からツアー 団体客ターゲット、再訪きっかけに
三島市観光協会が推す「みしま朝旅」を味わうツアーが17日から、市内で始まる。宿泊のみで市内に立ち寄る団体客をターゲットに、再訪のきっかけにしていく考えだ。 同市の関係人口創出に取り組む「シタテ」が、富士山三島東急ホテルと組んで開催する。JR三島駅周辺の清流や寺を巡る「街歩き」と、環境教育指導員による「ネーチャーゲーム」を合わせたツアーで、歴史と自然が街中に残る三島の魅力を堪能してもらう。 同ホテルによると、バスで訪れる団体客は夕方に到着後、出歩かないまま明朝に出発するケースが多いという。当面は宿泊者へのオプションとして実施し、将来的には団体客の旅程への組み込みや外国人旅行者向けのサービス
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メルカリで粗大ごみ販売 三島市、リユース意識向上へ
三島市は6日、日本最大級のフリーマーケットアプリ「メルカリ」を活用し、粗大ごみの販売を始めた。人口10万人以上の県内自治体で1人当たりの排出量が4番目に多いごみの削減を目指す。全国では7自治体目の取り組みで、県内では初めて。 市廃棄物対策課が回収した粗大ごみの中から使用できる物を厳選し、事業者が出品できるサービス「メルカリShops」で販売する。商品はベビーカーや碁盤、机、遊び道具など21点でスタート。年度内に50点ほどの出品を目指す。売り上げから手数料を除いた9割が収益となり、ごみ処理費用の財源に活用する。 アプリ運営会社によると、行政による販売は利用者の安心感につながるため好評で、徐
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三島市22年度一般会計決算案 実質収支22億7200万円黒字 市議会開会
三島市議会9月定例会は5日開会し、歳入歳出にそれぞれ12億2200万円を追加する一般会計補正予算案など9議案を可決、同意した。2022年度一般会計歳入歳出決算認定など10議案の審査は各常任委員会に付託した。 市が説明した22年度決算案は、最終予算額442億7400万円に対し、歳入が429億4100万円、歳出が405億6600万円。翌年度への繰り越し財源を差し引いた実質収支は、過去最高額となる22億7200万円の黒字となった。光熱費や物価が高騰する中、節約に努めるなどして歳出を抑えた一方、歳入では、国の経済対策費用の上乗せなど普通交付税の追加交付分が想定を上回ったという。 健全化判断比率では、
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憩いのプール「お別れ」営業 三島・長伏、50年の歴史に幕 無料開放にぎわう
1971年に営業開始した三島市営長伏プール(同市長伏)が3日、50年余の歴史に幕を閉じた。プール営業最後となった2、3の両日は、お別れイベントと題して無料開放し、大勢の家族連れでにぎわった。 最終日の3日は、売店で人気だった「かにぱん」などを販売し、懐かしむ来場者らが購入した。同市安久の会社員辻村亮人さん(36)は小学生時代の夏休みに友人と何度も訪れ、子どもの誕生後は家族で親しんできたといい、「小学生の頃は、ここでかにぱんを食べるのが楽しみだった。なくなるのは寂しい」と思い出深いプールでの最後を家族とともに満喫した。 通常の土日の利用者は200~300人だが、2日は480人が来場。3日は
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出店の不安解消や開業後押し 三島で支援プログラム 長期継続ビジネス目指す
出店や開業時の不安や怖さを抱える人の事業開始を後押しする支援プログラムが三島市で始まる。市街地の空き物件での事業化に向け、事業計画から物件の活用法、集客、運営まで一連の課題解決をサポート。近隣で事業を始めた“先輩起業家”や金融機関もサポーターとして携わり、市街地で長く続くビジネスの立ち上げにつなげる。 プログラムは、交流人口創出やテナント誘致などに取り組む加和太建設(同市)が、全国で同様のプログラムを展開するエンジョイワークス(神奈川県)と実施する。参加希望者向けの物件ツアーや相談会などを数回経て、8日までアイデアを募集。書類審査と面談で参加者を絞り込み、開業を支
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三島駅南口東街区再開発、総事業費52億円増 27年度竣工に
三島市の三島駅南口東街区に広域健康医療拠点やマンションなどを建設する再開発事業に関し、総事業費が2022年の再開発組合設立時の計画から52億円増の261億円となることが31日、関係者への取材で分かった。国、県、市の再開発補助金負担は各5億円の増額を見込む。8日に開かれる再開発組合の臨時総会を経て、事業計画の変更認可を県に申請する。竣工は当初計画の26年度から27年度にずれ込む。 全国的な工事費高騰による影響や、建設作業員の働き方改革に伴う労務費の高騰が主な理由で、工事費は当初計画から43億円増える。不足資金は、保留床処分金を22億円増やすほか、工事費高騰に対する国の新たな支援制度を活用して
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三島産「種ショウガ」シロップに 市場流通しない“宝” 栄養価に注目
三島市の「食薬ジャム専門店ソレイユ」(菊川美幸代表)が今秋、箱根西麓三島産のショウガを使ったシロップの製造、販売を始める。市場に流通しない葉ショウガの元となる種ショウガの栄養価の高さに注目し、原料としての価値を見いだした。製造は市内の障害者就労支援事業所に委託し、農家の販路拡大や障害者の雇用機会増への期待が高まる。 同店が民間研究所に依頼した調査で、三島市産の種ショウガの抗酸化力が全国40検体の平均値の約2倍だった。現在は高知県産のショウガを使っているが、より栄養素の高い地元野菜に着目し、11月の収穫に合わせて製造を始める。 三島市では昔から種ショウガを栽培し、全国有数の葉ショウガの産地
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遊びや“お仕事” 子ども夢中 三島で「だがしや楽校」
子どもたちが遊び、学び、お手伝いする「街中だがしや楽校」(同運営協議会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が27日、三島市の三嶋大社などで開かれた。物作りやゲームなど多彩な体験ができる「遊び場」が登場したほか、周辺の商店での呼び込みやごみ拾いといった“お仕事”も用意され、子どもたちが夢中でイベントを楽しんだ。 境内に並んだ体験ブースでのワークショップ参加や、商店や運営のお手伝いをすると、駄菓子と交換できる「ゑびす券」がもらえるイベント。参加者は、こま回しやフラフープといった「昭和昔遊び」、新聞紙を使った工作、高所作業車やパトカーの乗車体験などのブースを次々と回った。
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三島市役所新庁舎 市議の意見は 現在地12人 移転2人 どちらとも言えない7人、その他1人
整備予定地の議論が進む三島市役所新庁舎について、市議会は24日夜に開いた議会報告会で、各議員の整備地に関する現時点の意見を明らかにした。現在地の北田町を推す議員が12人、南二日町広場が2人、どちらとも言えないが7人、その他1人だった。 北田町を選んだ議員からは、市内の商店街などの要望を踏まえ「商店街や三嶋大社と共存してきた関係を維持するべき」など中心市街地のにぎわい拠点としての機能維持を求める意見が多かった。南二日町について浸水リスクの指摘があったほか、広い敷地を商業施設の誘致に充てるべきとの考えを示す議員もいた。 南二日町が良いとした議員は「将来世代に対する負担を軽減できる」などと北田町よ
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記者コラム「清流」 体験で学ぶまちづくり
三島市街地で7月、地域コミュニティー団体の活動に触れる謎解きイベントが開かれた。面白そうと子どもを連れて参加すると、恥ずかしながら知らない団体がちらほら。子どもも他の参加者も楽しみながら活動内容に触れていた。 活動する人々の苦労や熱い思いを取材で知る度、多くの人に広まってほしいと感じてきた。原稿を通じて活動を応援してきたつもりだが、体験に勝る学びはないと実感した。 まちづくり活動への参画に敷居が高いと感じる人は多いのではないだろうか。記者自身も取材する機会は多いが、一人の住民として関わることは少ない。まちづくりに無理やり参加すべきだとは思わないが、楽しむ目的で参加する活動は良いきっかけに
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三島でビジネスプランコンテスト 最優秀に小田原社中
三島市大社町を拠点に起業家を支援する「LtGスタートアップスタジオ」はこのほど、新興企業向けビジネスプランコンテスト「SHOGUN PITCH(ショーグン・ピッチ)」を開いた。小田原社中(神奈川県)の佐藤怜社長が提案した「不動産蔵人(くろうど)」が最優秀賞に選ばれた。 静岡県内外の応募者約20人の中から、書類と面接の審査を通過した6人が登壇。孤食の解消や生理に悩む人へのサービスなど熱意あふれる発表を披露した。 不動産蔵人は不動産仲介業務の改善を目的としたクラウドサービス。物件情報を利用者が見やすい形式のウェブページにワンクリックで変換することができ、業者と利用者双方の課題解決策が明確な点
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箱根駅伝ランナーに走り方学ぶ 韮山高出身の河田さん三島で教室
NPO法人三島市スポーツ協会は23日、同市の日本大三島キャンパスで小中学生向け走り方教室を開いた。法政大時代に箱根駅伝を3度走った同市出身で静岡放送報道部の河田太一平さん(23)を講師に迎え、参加者約30人が速く走るための姿勢や足の上げ方などを学んだ。 河田さんは走る時の腕の振り方から指導に入り、肩に力を入れず、肘を後ろに強く引く大切さを伝えた。もも上げでは「腹筋を意識して体がぶれないように」「体をそらさず前傾姿勢で」などと助言し、実演を織り交ぜながら走り方の基本を教えた。 教室は、スポーツを楽しむ人口の拡大を図ったり、スポーツの基本となる走り方の習得を通じて専門分野のレベルアップを図っ
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日大ゼミ、動画で三島PR バレー・東レの選手が撮影協力
日大国際関係学部の矢嶋敏朗准教授ゼミの3年生が、バレーボールVリーグ男子東レアローズの協力を受け、三島市の観光PR動画を作成している。8月中旬には、市の名物みしまコロッケを使ったアレンジ料理の対戦動画を市生涯学習センターで撮影した。選手たちがコート上とは違ったリラックスした表情で、同市の魅力を紹介した。 学生が企画、撮影を担い、市や観光協会の協力も受けて制作。選手による市の名所巡りなど3通りの動画を撮影する。動画は10月のVリーグ開幕前までに編集し、本拠地戦の会場や市観光協会の公式ユーチューブなどで放映する。 料理対決には、米山裕太選手ら4人が、2組に分かれて料理する姿を披露。コロッケを
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三島市役所新庁舎 候補地選定に市民の声 市議会、24日から意見交換
2031年度の供用開始を目指す三島市役所新庁舎に関し、市議会は24日から3日間、市民との意見交換会を市内各所で開く。市は11月に建設予定地の方針を示す予定。現在地の北田町への建て替えか、市営グラウンドがある南二日町への新設か。市議会は10月に行う市への要望に市民の意見を反映させる考えだ。 現庁舎は築60年以上が経過。市議会は2018年、現庁舎は利便性や事務効率化に難があるとして、新庁舎建設の検討が必要との提言書を市に提出した。市は市民アンケートなどを踏まえ、行政機能を集約した拠点型の庁舎を建設する方針を決定。現在は建設予定地の選定段階で、有識者による検討委員会で議論が進むほか、市議会にも
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「伊豆ファン倶楽部」自治体協議会が発足 三島、熱海、函南の起爆剤に
三島、熱海、函南の2市1町が関係人口の増加や観光、産業の振興を目指して取り組む事業「伊豆ファン倶楽部」の連携自治体協議会がこのほど発足した。マイナンバーカードを活用して発行する「伊豆ファン・パスポート」によるサービス提供の2月開始を目指し、協議を進めていく。 運営業務の委託事業者は、全国の地方創生支援を手がけるEYストラテジー・アンド・コンサルティング(東京)を中心とした5社の共同事業体に決まった。事務局を担い、サービス基盤の開発や運用、3市町の施設やサービス事業者との連携を図る。 同事業は、パスポートが発行された会員に対し、提携事業者から会員限定の体験や専用の交通サービスを提供し、ポイ
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農兵節やみしまサンバ 熱気最高潮 三嶋大祭り閉幕
3日間にわたって開催された三嶋大祭り最終日は17日、「踊りの日」と銘打ち、農兵節やみしまサンバの華やかなパレードを三島市の大通りで繰り広げた。子供しゃぎり大会や当番町による山車の競り合いも行われ、熱気は最高潮のままフィナーレを迎えた。 パレードは農兵節に7団体約180人、みしまサンバには9団体約千人が参加した。幕末の農兵調練をイメージした歌と踊りの農兵節は、市民が世代を超えて受け継いできた伝統芸能。パレードでは普及会のメンバーを筆頭に市議団や商工会青年部、NPO法人みしまびと、三島北高有志などが続き、沿道の声援を受けて祭りを盛り上げた。 夜は三嶋大社で参加自由の農兵節とみしまサンバの総踊
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あばれる君「頼朝公」旗揚げ盛大 三嶋大祭り2日目 行列に歓声
三島市の三嶋大祭り2日目は16日、三嶋大社を主会場に多彩な催しを繰り広げた。雨の影響で一部イベントが中止となる中、メイン行事の頼朝公旗揚げ行列は盛大に挙行された。源頼朝役を務めたお笑い芸人のあばれる君らが市中心部を練り歩き、多くの見物客でにぎわった。 頼朝公旗揚げ行列は、伊豆に流された源頼朝が三嶋大社で源氏再興を祈願し、旗揚げしたという故事に由来する。予定された出陣式は大雨で中止。待ちに待った一行が大社前に姿を現すと沿道から大きな歓声が上がった。 あばれる君は「雨の中、ありがとう」と馬上から手を振って沿道の声援に応えながら、伊豆箱根鉄道駿豆線広小路駅まで進んだ。豊岡武士市長ら12人が騎馬
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三嶋大祭り開幕 山車競り合い、威勢良く 伝統の「しゃぎり」響く
三島市の夏を彩る風物詩「三嶋大祭り」(実行委主催)が15日、三嶋大社を拠点とした市中心部で開幕した。懸念された台風7号の影響を感じさせない晴天の中、初日から山車の競り合いや伝統の祭りばやし「しゃぎり」が繰り広げられた。心躍るリズムが町中に響き渡り、歩行者専用道路になった大通りは法被姿の地元住民や多くの来場者でにぎわった。 午後2時半すぎ、6年に1度巡ってくる当番町(大社町、日の出町、東町、南二日町、東本町一丁目、東本町二丁目)が山車の引き回しに出発。大通りにも12台の山車が並び、太鼓や笛、すりがねの音を威勢良く響かせた。三嶋大社前では「子供しゃぎり大会」も行われ、8団体約100人が練習を重
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三嶋大祭り「予定通り開催」 15~17日
三島市の夏を彩る風物詩「三嶋大祭り」が15日、三嶋大社を拠点に市中心部で開幕する。台風7号の影響が懸念される中、実行委員会は14日、臨時役員会を開き「予定通り開催する」と決定した。 今後、市内に大雨や暴風警報が出た場合は、改めて協議する。開催に関する変更がある場合は大祭りのホームページなどで周知する。役員会では、風雨対策に十分配慮するよう関係団体に通知も出した。 大祭りは17日まで、山車シャギリ大会や農兵節総踊りなどの多彩なイベントを繰り広げる。メインイベントの頼朝公旗揚げ行列はお笑い芸人のあばれる君が源頼朝役を務め、16日午後3時10分に三嶋大社で出陣式を行い、同4時に出発する。 期
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道路美化活動 100人が草刈り 函南町
函南町はこのほど、道路ふれあい月間(8月)に合わせた道路愛護事業を行った。建設や水道、測量など約30業者の社員の協力を受け、町職員と合わせ約100人が町道6路線延長7・87キロの路面清掃や草刈りに汗を流した。 道路美化や安全使用の機運を高める目的。同町間宮の町道2―24号線の渡線橋では、約40人が南北ののり面を約100メートルに渡って清掃し、背丈ほどまで伸びた雑草を刈り取った。
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実験で都市ガス学ぶ 児童61人が教室参加 三島市
三島市はこのほど、都市ガスについて学ぶ小学生向け講座を市民生涯学習センターで開いた。市内の児童61人が液体窒素を使った実験を通し、ガスの性質について理解を深めた。 地方創生に関する包括連携協定を結ぶ静岡ガスとの事業で、同社社員が講師役を務めた。参加者はバラやゴムボールなどを凍らせる実験に挑戦。海外から輸入する際、天然ガスを液化して体積を凝縮し、大量運搬を可能にしていることなども学んだ。
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「伊豆と箱根のおいしさをとどける」 駿豆線三島駅に副駅名 東平商会がスポンサー
伊豆箱根鉄道はこのほど、駿豆線三島駅の副駅名権のスポンサー契約を東平商会(長泉町)と締結し、駅名標の除幕式を行った。副駅名は「伊豆と箱根のおいしさをとどける東平商会」。同社の山本雅弘社長は「食品事業を通じ、伊豆、箱根を中心とした沿線の発展に貢献したい」と語った。 駅名標には副駅名と同社のキャラクター「しずころ」があしらわれた。同駅を発車・到着する際に車内では「伊豆と箱根のおいしさを届ける東平商会最寄りの駅です」というCMを流す。 山本社長は一日駅長として、出発の合図も担当した。同社が地元産のニンジンを使って作ったジュースを駅利用者らに配った。 同社はみしまコロッケなど、伊豆や箱根地域の
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SDGs推進事業 認定制度導入検討 三島市、商議所に回答
三島市は7日、三島商工会議所からの要望11項目に対して回答した。持続可能な開発目標(SDGs)に取り組む事業者を支援する認定制度創設に関し、導入を検討していると明らかにした。 同会議所は、企業イメージ向上やビジネスチャンス創出につなげるため制度創設を要望していた。市は、静岡市や長泉町で実施している認定制度を参考に、制度を普及、維持、継続するための仕組みを調査、研究している。豊岡武士市長は同商工会議所SDGs推進委員会に職員を参加させ、意見交換を進める考えを伝えた。 大手企業と地元経済会の接点創出に関しては、同市への進出企業に商工会議所入会を促すと回答。市街地と郊外の観光地を効果的に周遊で
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ネットの安全利用学ぶ 三島市が小中生に講座
三島市はこのほど、情報セキュリティーを学ぶ小中学生向け講座「夏休み!目指せホワイトハッカー」を市民生涯学習センターで開いた。市内の小中学生20人がゲームや講話を通じ、ゲームやSNSの安全な利用法、サイバー(電脳)セキュリティーの仕事などを学んだ。 静岡県警サイバー犯罪対策課の警察官が講師を務め、パスワードの必要性などインターネットを使う上での注意点を指導。サイバー捜査官の仕事を紹介し、高度な知識や技術を善良な目的に使う「ホワイトハッカー」の役割を伝えた。 参加者は2組に分かれ、サイバー犯罪グループを見つけ出すゲームにも挑戦した。
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キャベツの芯 完熟バナナもおいしく 三島で食品ロス削減料理講座
三島市はこのほど、食品ロスについて理解を深める親子向け料理講座を同市の中央歯科衛生士調理製菓専門学校で開いた。市内の小学4~6年生の児童と保護者18組36人が参加し、家庭で捨てられがちな野菜を活用したお好み焼きなどの作り方を学んだ。 同校調理製菓総合学科の堀池悟学科長が講師を務め、キャベツの芯を細かく刻んで具材に活用するなど食材を無駄なく使うポイントを紹介。レシピにこだわらず、余り物の野菜なら何を使ってもよいとも伝えた。参加者は、完熟バナナと乾燥したパンを使ったデザートも作り、食品ロス削減に役立つ技術を教わった。 市によると、市民1人当たりのごみ排出量は、人口10万人以上の県内都市で4番目に
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新型コロナウイルス 三島市奮闘の記録一冊に 「教訓残し伝える」 生活安定、経済対策 行政運営に特化
三島市はこのほど、新型コロナウイルスに対する市の対策や対応などを網羅的にまとめた冊子を作成したと発表した。長期間続いたパンデミック(世界的大流行)の中、職員が奮闘した記録や教訓を後世に残し、再び新興感染症が発生した際の迅速な対応に役立てる。 市は3月に市医師会と合同で、新型コロナやワクチン接種など医療的観点から総括した冊子を作成。今回は感染症予防や生活安定、経済への対策、小中学校での対応など行政運営に特化した内容を174ページにまとめた。 最前線で対応した職員の手記も掲載。特別定額給付金事業やワクチン接種、市立小中学校の休業など前例のない対応に迫られた生の声をつづっている。感染状況の変
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「しゃぎり」米学生が体験 姉妹都市から5年ぶり訪問 三島の伝統文化に触れる
三島市の姉妹都市・米国パサディナ市の学生9人が2日まで、5年ぶりに三島市を訪れて市内の学生らと親睦を深めている。1日は、若宮神社で伝統芸能「しゃぎり」を体験した。 しゃぎり体験は三島市の伝統文化を味わってもらおうと初めて企画。両市の学生は西本町、加屋町、清住町のしゃぎり保存会・愛好会の指導を受け、祭りばやしの「屋台」を演奏した。三島の夏を象徴するすり鐘の音を響かせた。 一行は7月28日に三島市に到着。ホームステイしながら、富士山や三島スカイウオークなどを訪れた。アンケリース・ソフィーさん(15)は「三島はきれいな緑があり、日本らしい町で面白い」と笑顔を見せた。 2002年から続く両市
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函南 知恵の和館10周年記念まつり 「猫踊り」題材 新作劇 ロゴマークもお披露目
函南町のかんなみ知恵の和館で30日、開館10周年を記念した「夏休みわくわくまつり」が開かれた。同町軽井沢に伝わる民話「猫踊り」を題材にした県舞台芸術センター(SPAC)の新作劇やロゴマークがお披露目され、来館者が楽しい一日を過ごした。 猫踊りは「夜になると人間の言葉を話し、踊る猫」という民話。恒例イベント「かんなみ猫おどり」では、猫になりきって祭りを楽しむ人でにぎわい、多くの町民に親しまれている。新作劇は町制施行60周年にも合わせ、SPACがオリジナル台本で舞台化。団員がコミカルな踊りや動きを取り入れた演技を披露し、不思議な民話の世界に観客を引き込んだ。 ロゴマークは県内外から67点の応募が
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地域つながる子育て支え 詩集「トツキトウカ」10周年 「ママとね」10月に記念拡大版
静岡県東部の子育て支援グループ「ママとね」を中心に発行する詩集「トツキトウカSHIZUOKA EAST」が10年目を迎える。「娘に孤独育児をさせたくない」「地域とつながった子育てをしてほしい」。育児の喜びだけでなく不安や苦しみも知るスタッフが、子育てに優しい地域の実現の一助になるよう10周年記念の拡大版を制作中だ。 毎年10月10日に発行する詩集は、妊娠中から1歳の誕生日を迎えるまでの赤ちゃんに宛てた県東部の母親や家族の詩を、心温まる家族写真などとともに掲載する。毎年2万部を発行し、県東部の市町での母子手帳交付時や子育て支援施設などで配布している。「これからが楽しみになった」「(移住者にと
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子育てママの心のより所 詩集「トツキトウカ」発行10周年 静岡県東部のグループ、10月拡大版
静岡県東部の子育て支援グループ「ママとね」を中心に発行する詩集「トツキトウカSHIZUOKAEAST」が10年目を迎える。「娘に孤独育児をさせたくない」「地域とつながった子育てをしてほしい」。育児の喜びだけでなく不安や苦しみも知るスタッフが、子育てに優しい地域の実現の一助になるよう10周年記念の拡大版を制作中だ。 毎年10月10日に発行する詩集は、妊娠中から1歳の誕生日を迎えるまでの赤ちゃんに宛てた県東部の母親や家族の詩を、心温まる家族写真などとともに掲載する。毎年2万部を発行し、静岡県東部の市町での母子手帳交付時や子育て支援施設などで配布している。「これからが楽しみになった」「(移住者に
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アジアの国際映画祭受賞 「しゃぎり」凱旋上映 三島の伝統芸能 制作参加の若者 再発見した魅力紹介
三島市で制作された短編映画「しゃぎり」の上映会(三嶋大祭り実行委員会主催)がこのほど、同市の三島商工会議所で開かれた。アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」に入選後、市内で初めての凱旋(がいせん)上映。映画制作に参加した若者も駆け付け、三島の魅力を語った。 同映画は市内外の14~23歳の13人がプロの映画スタッフの指導を受けて制作。伝統芸能「しゃぎり」の音が響く同市が舞台となっている。 ドイツの日本映画祭「ニッポン・コネクション」にも入選し、国際的に高い評価を受けた。 上映会では、制作時のドキュメンタリーやドイツの映画祭で聞いた現地の感想をまとめた映像
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佐野バレーボールスポーツ少年団 全日本出場へ 三島市長に抱負
三島市立佐野小を拠点に活動する佐野バレーボールスポーツ少年団が8月7~10日に東京都などで開かれる全日本バレーボール小学生大会の混合の部に出場する。25日には市役所に豊岡武士市長を訪ね、結成30年で初となる全国の舞台での活躍を誓った。 チームは2月に出場した東海小学生バレーボール連盟新人大会で課題となったサーブやレシーブを強化。細かなミスをなくすため基礎を徹底し、6月の県予選では全3試合でストレート勝ちした。本間勇次コーチは「リードされても落ち着いて自分たちのバレーができた。全国でも存分に楽しませてプレーさせたい」と話した。 選手たちは「全国でも通用するプレーをしたい」「チーム一丸で優勝
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三嶋大祭り「盛大に」 実行委が晴天祈願 8月15~17日開催
8月15~17日に開催される三嶋大祭りの実行委員会は24日、主会場となる三島市の三嶋大社で天候祈願を行った。 約20年前に大雨で中止せざるを得ない事態に陥ったため、毎年この時期に行っている。役員ら約10人が参拝し、玉串を奉納して祭りが盛大かつ円滑に進むよう当日の晴天を願った。 大祭りは三嶋大社の例祭に合わせ、古くから地元住民が舞などを奉納してきたのが起源とされる。戦時中に一度途絶えたが、氏子や商工関係者が神事と切り離して復活させ、現在は観光協会や自治会などでつくる実行委が運営している。 例年は3日間で延べ50万人が訪れる同市の一大イベント。源氏再興に向けて源頼朝が三嶋大社で旗揚げした故事
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気分はプロ自転車選手 練習、メカニック 児童が体験 三島 世界各国とオンライン“対戦”
三島市を拠点に活動する自転車プロチーム「チームブリヂストンサイクリング」のクラブハウス(同市松本)で24日、仕事体験講座が開かれた。選手やスタッフが講師役を務め、県東部の児童11人がプロチームの日常を垣間見た。 参加者は、選手が練習で実際に使うシミュレーション機器で、世界各国の選手とオンラインで“対戦”した。坂道が再現された場面では「きつい」「もう無理」と叫びながら必死にペダルをこぎ、自転車レースの過酷さを味わった。選手からレース中の飲み物の受け取り方も教わった。 レース中に選手が栄養補給する補給食の作り方など裏方の仕事も体験。自転車のメンテナンス現場も見学し、チェーンへの注油体験などを通し
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「三島羽田シャトル」開業 初の直通バス、観光促進に期待
伊豆箱根バス(三島市)や東海バス(伊東市)など3社は21日、三島エリアと羽田空港を結ぶ初の直通バス「三島羽田シャトル」の共同運行を開始した。 三島を中心とした伊豆地域からの海外旅行者の利便性向上を図り、インバウンド(訪日客)の利用も見込む。1カ月前から予約を受け付け、現時点で1日あたり平均30~40人が利用予定という。 2020年4月の運行開始を予定していたが、新型コロナウイルスの影響などで見送っていた。起点となる三島市大場の伊豆箱根バス三島営業所で行われた開業式で、豊岡武士市長は「観光客の増加にアクセスの向上は必要不可欠。地域の念願だった」と観光振興に期待を示した。 三島からは同営業所、三
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関東大震災 発生から100年 三島に残る被災児の声「夢中で逃げた」錦田郷土研究会所有の雑誌
「逃げて間もなく火が家についた。(弟が)あの中で焼けて居るのかと思い、ぞっとした」「『津波だ』と言われ夢中で逃げた」。9月に発生100年を迎える関東大震災で被災した県東部や神奈川県西部の子どもたちの生の声が集まった雑誌が三島市に残っている。震災から1カ月後に発行された「子供之(の)世界 震災慰問号」。数年前に存在を見つけて手に入れ、当時の様子を分析した錦田郷土研究会(同市)の神山明久さん(60)は「読み込めばいろんなことが分かる貴重な証言史料。専門家が研究したら新たな発見につながるかもしれない」と話す。 「この一冊を地震のためになくなられた読者諸君の霊前にささげます」。この文章で始まる表紙
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「いろんなものを見て感じて」 金メダリスト岩崎恭子さん(沼津市出身)教訓伝える 三島・佐野小で泳ぎ方指導
1992年バルセロナ五輪競泳女子200メートル平泳ぎ金メダリストの岩崎恭子さん(沼津市出身)が12日、三島市の佐野小を訪れ、講演会と泳ぎ方教室の講師を務めた。「泳縁(えいえん)」と題し、水泳人生で得た教訓を伝えた。 講演会では、大会や引退後の活動で世界各国や日本全国を巡った経験談を紹介した。飲み水に困る国を訪れたことも伝え、「今いる世界はすごくすてき。ただ、いろんなものを見て、疑問を抱き、自分で調べて、どこかに行き、身をもって感じてほしい」と伝えた。大事にしている言葉に「素直さ」を挙げ、大舞台で力を発揮するための心構えとして重要と話した。 水泳教室では、実際にオリンピアンの泳ぎを披露。水
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静岡人インタビュー「この人」 三島市観光協会長に就任した 西原宏夫さん(三島市)
6月の総会で新会長に就任した。三島市ならではの観光の在り方や協会経営の改革を打ち出す。県東部を中心に飲食店を展開するにしはらグループ(同市)の会長。71歳。 ―どんな観光協会を目指すか。 「元気の良い市町の観光協会は、指定管理者や駐車場事業などの収入があるが、三島市は市の補助金に頼っている。補助金が減れば、観光協会が存続できなくなる可能性が出てくる。目指すのは、稼ぐ観光協会。自主財源を確保する方策を考え、まずは経営を盤石にしたい」 ―三島の魅力をどうみるか。 「水がきれいで自然に囲まれ、駅も近い。適度に田舎で、適度に都会。だからシティープライドが高いのだろう。家庭や職場ではない第3番
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候補地で48億~85億円の差 三島市 新庁舎生涯コスト説明
三島市は10日、市役所で開かれた新庁舎整備に向けた検討委員会で、配置計画案の建設費ほか、運用、保全、解体処分も含んだ生涯コスト「ライフサイクルコスト(LCC)」を示した。2カ所の候補地に関し、概算で約48億~85億円の差があると説明した。 現在地の北田町を建て替える4案のLCCは約393億~431億円、移転先候補の南二日町広場の2案は約345億円だった。現在地の方が、棟の分割や高層化による建設費のほか、駐車場の立体化による運用、保全のコストもかさむため高かった。庁舎の使用年数は80年で算定した。 建設事業費は、国交省の最新の予算単価で見直した値を用い、いずれの案も従来より約7億~8億円増加。
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アジア選手権メダルラッシュ 三島拠点「チームブリヂストンサイクリング」 パリへ男子団体追い抜き好調
三島市を拠点に活動する「チームブリヂストンサイクリング」が、自転車トラックのアジア選手権(6月、マレーシア)でサポート選手を含め金9、銀5、銅2とメダルラッシュを繰り広げた。好調ぶりを特に示したのが男子団体追い抜き。決勝で今年3度目の日本記録更新となる3分51秒055を出し、頂点に立った。8月3日開幕の世界選手権に向け、窪木一茂主将は「3分40秒台を出せば、おのずとパリ五輪が見えてくる」とさらなる飛躍を誓う。 「陸上男子100メートルで9秒台が次々と生まれたように、一度殻を破るとドンドンいける」。6日にオンラインで開かれた社内報告会。エリミネーション、オムニアムと合わせた3冠に輝いた橋本英
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ビール片手に「水辺で乾杯」 伊豆ゲートウェイ函南 7月7日午後7時7分、全国一斉で
函南町塚本の川の駅「伊豆ゲートウェイ函南」で7日夜、イベント「水辺で乾杯2023」が開かれた。初めてビアガーデン形式で開催し、来場者が狩野川沿いの広場で飲食を楽しみ、非日常感を味わった。 日本の水辺の新たな可能性を見いだす官民一体の協働プロジェクト「ミズベリング」の一環。7月7日午後7時7分に全国一斉で乾杯するイベントで、定刻になると、参加者が杯を高らかに掲げた。 会場には約20の出店が並び、ビールやジュースのほか、たこ焼きや唐揚げなどの飲食物も提供。手作り小物の店もあり、多くの来場者でにぎわった。地元のダンススクールの子どもたちがチアリーディングやダンスも披露し、雰囲気を盛り上げた。
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10日は静岡県側富士山の山開き 三嶋大社で開山式 三島観光協が安全祈願
三島市観光協会は7日、同市の三嶋大社で富士登山道開山式を行った。静岡県側の山開きを10日に控え、関係者が三島から富士山へ向かう登山客の安全を祈願した。 鉄道やバス、タクシーといった交通事業者が出席。神事に臨み、玉串を奉納した。観光協会の堀内忍副会長は「行動制限のない夏山シーズンが始まる。安心安全に登山が行われることを願っている」と語った。豊岡武士市長も「楽しい思い出になるよう温かく迎え送り出したい」とにぎわいを期待した。 富士急シティバスは8日から9月3日まで、JR三島駅南口と富士宮口五合目を結ぶ路線バスの運行を開始する。片道約2時間。当面は1日1往復で、15日から4往復する。
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観光交流 協力を確認 三島市に中国・麗水市長ら
三島市の友好都市・中国麗水市の呉舜沢市長ら人民政府代表訪問団が4日、市役所に豊岡武士市長を訪ね、青少年の相互派遣再開や観光交流の活発化に向けた協力を確認した。5日まで滞在し、両市の友好関係を深める。 訪問団が三島市を訪れるのは11年ぶり。両市は1997年に友好都市を提携し青少年の相互派遣を重ねた。新型コロナウイルス禍も中学校がオンライン上で、しゃぎりや二胡(にこ)の演奏を披露し合うなどの交流を継続している。観光面でも2019年に観光交流提携に関する覚書を締結した。25周年の22年に訪問団の相互派遣を行う予定だったが、新型コロナの影響で中止となり、呉市長は「ようやく来られてうれしい」と喜んだ
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ピアノ演奏 夢のホールで 三島 心躍る音色披露
「いつかは大きなホールで演奏したい」。そんな思いを持った30歳以上のピアノ好きによる2台ピアノのコンサートがこのほど、三島市民文化会館で開かれた。県内外からプロ演奏家やピアノ教師が集い、観客の前での演奏を存分に楽しんだ。 長泉町のピアノ教師田村智子さん(71)が企画した。自身の経験から、仕事や子育て、介護に忙しくピアノを演奏する暇がない年代こそ、舞台に立つ目標が必要と考えた。通常のコンクールは何歳以下という年齢制限が多いため、あえて30歳以上に設定。1人よりも気軽に参加できるよう2台ピアノの舞台を用意した。 田村さんの「ステージでピアノを弾く夢を多くの人に持ってほしい」との思いに共感したピア
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めんたいパーク来場600万人 伊豆の玄関口として好評
函南町塚本のめんたいパーク伊豆は2日、来場者600万人を達成し、記念式典を行った。2018年12月の開業以来、道の駅伊豆ゲートウェイ函南など周辺施設との相乗効果で伊豆の玄関口の立ち寄り先として観光客や地域住民から好評を博し、想定を上回るペースで大台に達した。 全国で6店舗を展開する運営会社かねふくめんたいパークによると、当初目標は年間100万人。新型コロナウイルスの影響を受けながらも想定以上の人気で、現在はコロナ禍前の客足に戻りつつあるという。 600万人目は、神奈川県茅ケ崎市の佐々木崇広さん(51)家族。ドライブの合間に立ち寄り、買い物や食事を楽しむため何度も足を運んでいるといい、長男
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長谷川義史さん原画展 絵本の世界ぎっしり220点 佐野美術館
大阪市の絵本作家長谷川義史さん(62)の企画展「とびだせ!長谷川義史展」(佐野美術館、静岡新聞社・静岡放送など主催)が1日、三島市の同美術館で開幕した。ダイナミックな筆遣いで描かれたユーモアたっぷりの作品約220点が展示されている。8月27日まで。 長谷川さんはグラフィックデザイナーを経て2000年に絵本デビュー。現在まで150冊以上を手がけ、かわいらしくおかしみもあるキャラクターが繰り広げる笑いあり涙ありの物語で多くのファンを引きつけている。 静岡県内初開催の長谷川さんの企画展は「家族」「絵本作家のよこがお」「幸せのあいことば」など5章で構成。原画だけでなく、立体作品や絵本の下絵なども
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三島ゴールデンイーグルス県大会V 学童軟式野球 全国へ抱負
三島市の少年野球チーム「三島ゴールデンイーグルス」の監督と選手らが30日、市役所に豊岡武士市長を訪ね、全日本学童軟式野球マクドナルド・トーナメント県予選での初優勝を報告した。8月に東京都で開催される全国大会での活躍も誓った。 県内40チームが出場した県予選は、浜松コンドルズとの初戦で逆転勝利を収めて勢いに乗り、決勝は富士根南エコーズを7―2で破った。矢嶋祐輝監督は「初戦から厳しい試合だったが、大会を通じて成長できた」と振り返った。 チームの強みは「つながり」。選手たちは「仲間と日本一の夏を目指す」「チーム一丸で全力プレーをする」などとそれぞれ意気込みを語り、梅原直士主将(徳倉小6年)は「熱量
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「とびだせ!長谷川義史展」 原画など220点 三島で1日から
絵本作家長谷川義史さんの原画などを紹介する企画展「とびだせ!長谷川義史展」(佐野美術館、静岡新聞社・静岡放送など主催)が7月1日、三島市の同美術館で始まる。29日に搬入作業が行われ、ユーモアあふれる作品約220点が展示された。 長谷川さんの企画展開催は県内で初めて。長谷川さんの作品はダイナミックな筆遣いで描くユーモラスなキャラクターと、笑いあり涙ありの物語が特徴。会場には、奇想天外な客をおおらかに受け入れるおじいちゃんの人気シリーズ「いいからいいから」、父亡き後の家族を支えた自身の母を描いた「おかあちゃんがつくったる」などの原画をはじめ、イラストや立体作品も並んだ。 長谷川さんがスケッチ
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三島の益山さん Mrs世界一 大会で農兵節披露 「故郷をPR」 市長に報告
三島市文教町の益山愛梨さん(48)が26日、市役所に豊岡武士市長を訪ね、4月にマレーシアで開かれた美しさや品性、人間力を競う世界大会「Mrs Great World」の45歳以上部門「ミセスクラシック」のグランプリ受賞を報告した。大会には「生まれた町に恩返ししたい」「三島を世界にPRしたい」との思いで挑み、現地で披露した伝統芸能「農兵節」が好評だったことも伝えた。 益山さんは元々、市のマスコットキャラクター「みしまるくん」のグッズ販売を手がけ、42歳の時に三島の魅力をより広めたいとコンテスト出場を決意。「ゼロから世界一になれた。女性としての意識向上につながってくれたらいい」と喜びを語った。
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函南の温浴施設 28日営業再開 レジオネラ属菌検出で休館
函南町は26日、レジオネラ属菌の検出に伴い利用を中止していた同町の温浴施設「湯~トピアかんなみ」の営業を28日に再開すると発表した。 同町によると、原因は特定できなかった。菌が検出された浴槽のほか、配管や床などの洗浄・消毒を行った。再検査で安全が確認できたという。施設は7日に採水した浴槽水から菌が検出されたことを受け、17日から休館している。利用者の健康被害は確認されていない。
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アジサイ、土日限定ライトアップ 三島スカイウオークで14日まで
アジサイが見頃を迎えた三島市の観光大つり橋「三島スカイウオーク」で24日夜、ライトアップが始まった。7月14日まで開催される「あじさい祭」期間中の土日限定で、幻想的な光景を演出する。 つり橋を渡った約7千平方メートルの森に205品種1万3千株のアジサイが咲き誇り、同施設でしか見られない希少種「スカイウオーク」「覇王」「夏空」も存在。来場者は紫や青、ピンク、白といった色とりどりの花に囲まれ、写真撮影や散策を楽しんでいる。 ライトアップは午後5時~8時半。1、2、8、9日の4日間は「ナイトアドベンチャー」と銘打ち、ライトアップされたアジサイを眼下に同施設初の夜間アスレチックが体験できる。期間
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ラブライブ派生「幻日のヨハネ」 ラッピング電車 伊豆箱根鉄道23日初運行
三島市の伊豆箱根鉄道は23日から、アニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」から派生した「幻日のヨハネ―SUNSHINE in the MIRROR」のラッピング電車の運行を始める。同社で21日に開かれた報道陣向けお披露目会には主人公のヨハネを演じる声優小林愛香さんが登場し「感動した。ヨハネトレインに乗って、いろんな思い出をつくってほしい」と話した。 幻日のヨハネは、沼津市をモチーフにしたファンタジー世界「ヌマヅ」を舞台に、ヨハネが仲間と共に成長していく物語。ヨハネが描かれた2号車中央の両側面やヘッドマークにサインした小林さんは「人の温かさや優しさが浮き出て見える、沼津に来たくなる作品」と魅力を
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英語楽しみ異文化理解 函南の児童 外国人講師らと交流
函南町の町立東小で21日、「スペシャルイングリッシュデー」が行われた。児童が授業や休み時間に外国人や異文化と触れ合い、海外への関心を高めた。 町内のALTや外国にルーツのある保護者ら約25人が特別講師として同校を訪れた。各学級に分かれ、画面に映した写真や絵を英語で当てるゲームをしたり、英単語をリズムに乗せて口ずさんだりして、児童に楽しい時間を提供した。英語以外を母国語とするベトナムやブラジルのゲストも登場し、母国の暮らしや文化を紹介した。 同イベントは、児童の世界観や視野を広げ、異なる文化への関心を高めることを目的に年2回実施している。
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「三島馬鈴薯」シーズン到来 厳しいチェック経て次々出荷
箱根西麓で生産される特産ジャガイモ「三島馬鈴薯(ばれいしょ)」が、シーズンを迎えた。JAふじ伊豆三島函南地区本部の選果場(三島市谷田)に次々と運び込まれ、従業員が大きさや形、外観などを厳しくチェック。8月上旬までに県内や東京、大阪へと約400トンが出荷される。 三島馬鈴薯は、根菜類の栽培に適した保水性と保肥性に優れた箱根西麓の土壌で育てるメークイン。手彫りで収穫するため傷が少ない。天日干しで乾かした後、さらに1~2週間、風通しの良い暗所で貯蔵して水分を抜くため、しっとりした甘みが引き出され保存性も高まるという。同JAの馬鈴薯部会の農家62戸が約15ヘクタールの畑で栽培している。 同JAに
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“不屈の剣” 障害、大けが…試練越え七段に至る 函南の渡辺正行さん
障害や大けがなど度重なる試練を乗り越え続ける剣士がいる。ポリオ(小児まひ)の影響で左手足が不自由な函南町柏谷の渡辺正行さん(67)。「苦しく、厳しく、つらくなった時こそチャンスが生まれる」。5月中旬には合格率2割という難関の剣道七段を取得した。 渡辺さんは1歳の時に風邪が発端で仮死状態となり、左半身が不自由になった。大仁中(伊豆の国市)進学時には父の反対を押し切り、柔道部に入部した。大学からは剣道一筋。しかし、自動車部品製造会社に勤務していた30代の時に機械で右手親指の付け根を負傷。生きがいの剣道を続けたい一心で握力を鍛え続け、親指以外の4本で竹刀を握り復活した。 段位もとんとん拍子に取
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三島・楽寿園の小浜池2年ぶり満水 新緑と水辺のコラボ美しく
富士山からの地下水が湧き出る三島市立公園「楽寿園」の小浜池が、2年ぶりに「満水」となった。この時期に同園が「満水」とする150センチを超えるのは、5月24日に満水に達した1963年以来、60年ぶりの早さ。旧小松宮別邸「楽寿館」や周辺の新緑が水面に映える珍しい景色を、多くの来場者が楽しんでいる。 同園によると、9日に今年初めて満水を記録。その後も湧水の増加が続き、17日は155センチだった。今月初めの台風2号による大雨の影響が大きく、梅雨入りが早かったのも要因とみられる。夏場に向けて水位は高くなる傾向にあり、例年は1~2カ月の間、満水状態が続くという。 小浜池は、水の都・三島の象徴として多
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内田篤人さん 故郷・函南でサッカー教室 11月、町制60周年記念
函南町は16日の町議会6月定例会最終本会議で、町制60周年を記念した「かんなみフェスティバル」の一環として、同町出身でサッカー元日本代表内田篤人さんを招いたサッカー教室が11月25日にかんなみスポーツ公園で開かれると明らかにした。 16日可決された2023年度一般会計補正予算案に、フェスティバル実行委の主体となる町観光協会への補助金として500万円を計上した。東アジア文化都市地域連携事業として、県の補助金と合わせた事業費は1500万円。 フェスティバルでは、函南東中の生徒が考案したトマト祭りも開催。町内産トマトを使い大鍋で作るパエリア1400人分の無料配布や疑似トマト投げを行う。毎年夏に
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記者コラム「清流」 愛される楽器店の存在
「感無量」。2年前の火災で旧店舗を焼失した「やまがた楽器店」(三島市本町)の山形正明社長が、新店舗の門出を祝う関係者に発した言葉だ。被災を乗り越えた苦労に思いをはせ、自分も感慨深かった。 同店や楽器、音楽文化に特段の思い入れがあるわけではない。郊外の大型店の出現やネット販売の普及で、全国的に市街地の商店街が活気を失っていると聞いて久しい。そんな中、火災の跡地に建設される新店舗を見た時、何とも言えない力強さを感じたからだ。 山形社長が火災直後に新店舗の再建を選んだ理由が「三島の文化を絶やさないで」という常連や地元からの声だった。経営理念に掲げる「音楽への貢献」を愚直に続けてきた成果だろう。
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誘致は「産業系中心」 三島市議会 一般質問答弁 大場区画整理事業
三島市は15日の市議会6月定例会一般質問で、大場地区の土地区画整理事業に関し「産業系を中心とした企業誘致を想定している」(企画戦略部)との考えを示した。永田裕二氏(新風会)への答弁。 大規模商業施設の進出に関しては、県が中心市街地の空洞化や都市のスプロール化(無秩序な拡大)を防ぐため市街化調整区域への立地を原則認めない方針を出しているため「導入の可能性は低い」とした。 雨水を貯留する農地を開発するため、市は本年度中に治水対策の検討業務を委託する意向も表明。現在の農地の湛水(たんすい)能力を踏まえ、必要な貯水池の容量や下流域への影響を調査し、治水対策の方法を準備組合と検討する。 対象地域は三島
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三島拠点 プロアマ混合オケ 始動 8月20日初公演 ゆぅゆぅ祝祭管弦楽団
三島市の市民文化会館を拠点としたプロアマ混合のオーケストラ「ゆぅゆぅ祝祭管弦楽団」が発足し、14日夜に同会館で初練習を行った。県東部を中心に選抜された約50人が集結。8月の初公演を皮切りに年3回の公演を予定し、県東部の音楽文化向上への寄与を目指す。 NPO法人静岡地域教育芸術協会が同会館とともに設立した。全国的にもプロアマ混合は数少なく、拠点を持つオケも珍しいという。団員は既存の楽団との活動を兼ねることができ、シーズンごとにメンバーを編成する。 演奏会では毎回、地域の出来事や周年記念を祝事として取り上げて来場者と共に祝う。今後は音楽による国際交流も視野に入れる。 初公演ではベートーベンの交響
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投票用紙120万票をリサイクル 静岡県内4市合同で初 焼却せずCO2削減
三島、裾野、富士宮、磐田の4市が14日、使用済み投票用紙計約120万票のリサイクルに合同で取り組んだ。紛失・流出のリスクや主原料がプラスチックである点から静岡県内では焼却処分が中心。二酸化炭素(CO2)排出量削減が求められる中、他県では県全体でリサイクルを進める事例もあり、三島市の担当者は「今後は県全体で取り組めるよう呼びかけたい」と話す。 複数自治体合同のリサイクルは県内初。回収した投票用紙は埼玉県の工場で粉砕・溶解処理され、プラスチック原料として再資源化される。焼却処分と比較してCO2排出量を約9割削減できるという。委託先のNPO法人選挙管理システム研究会が各市を回り、保存期間が終了し
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日大三島、知徳高生 認知症学ぶ 店内対応を模擬体験 団体の啓発動画協力へ
日大三島高と知徳高のインターアクトクラブの生徒がこのほど、「認知症の人と家族の会駿東田方地区会」を講師に迎えたセミナーを日本大学三島校舎で受講した。同地区会が世界アルツハイマー月間の9月に向けて制作する動画に協力するため、認知症について理解を深めた。 両校の生徒は昨年から、同地区会の啓発活動に参加している。この日は約30人が受講し、同地区会前代表の熊井亮子さんから、認知症の人の見守り方や接し方を学んだ。 熊井さんは「歩いているお年寄りがいたら気にとめてほしい。それが認知症支援の第一歩になる」と伝えた。グループワークでは認知症とみられる高齢者への声掛け方法について意見を交わし、生徒たちは
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焼失のやまがた楽器店復活 市民や常連一丸支援 三島の音楽拠点再出発
2021年10月の火災で焼失した三島市本町のやまがた楽器店が10日、新店舗での営業を再開した。山形正明社長(64)が失意の中、再建を後押ししたのが「三島の文化を絶やさないで」「必ず復活して」といった市民や常連客からの声だった。再出発に向け「ここを拠点に若き音楽家を育てていきたい」と決意を新たにした。 火災直後から多くの善意が寄せられた。寄付金や見舞金を届けるだけでなく、クラウドファンディングを立ち上げたり、チャリティーライブを開催したりする客もいた。山形社長は「落ち込んでる暇がないほど物心両面で応援してくれた」と感謝する。 72周年を迎える同店は、楽器販売や音楽教室のほか、県東部の音楽イ
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思いや理想ビジネスに 三島で起業体験イベント
米国発の起業体験イベント「スタートアップウイークエンド三島」が9~11日、三島市で開かれた。最終日は市民文化会館で成果発表が行われ、自身の思いや理想の社会の実現に向けたビジネスアイデアを熱く語った。 同市を中心に県内外から約40人が参加し、7チームに分かれて事業アイデアを練り上げた。地元の経営者らからの助言も受け、3日間かけてアンケートやインタビュー、試作を通じてアイデアを検証した。 最終日は各チームに5分間の発表時間が与えられ、幸せをポイントとして可視化する記録帳、コーヒーかすの再利用に向けたスマホアプリ、精神障害者が一般企業で働くための仲介サービスなどを披露した。 同イベントは世界
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サツマイモ「三島甘藷」大きくなあれ 園児と小学生がつる挿し体験
三島市佐野の伊豆佐野保育園の園児と佐野小の1、2年生が7日、地元特産のサツマイモ「三島甘藷(かんしょ)」のつる挿しを同小に隣接する畑で体験した。 JAふじ伊豆三島函南甘藷部会の食育事業の一環。子どもたち約50人が同部会の生産者らから指導を受け、ベニアズマのつる約300本を挿した。秋に収穫するサツマイモは同園のイベントで使うほか、市内全小学校の給食に提供される予定。 同市佐野地区で生産される三島甘藷は昭和初期、「山北印」の名で市場の最高価格で取引されるなどし日本一とも評された。箱根山の「山」と当時同地区にあった北上農協の「北」に由来するという。
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酪農のまち140年超の歴史脈々 函南町丹那地区 ブランド牛乳、牛飼いの誇り【わたしの街から】
函南町から熱海市に抜ける熱函道路を進むと、のどかな田園風景が眼下に広がる。白と黒のまだら模様の牛たちがゆったりと過ごす函南町の丹那盆地は、県東部の学校給食で親しまれる「丹那牛乳」を生んだ酪農のまち。140年以上の歴史を築いた牛飼いたちの熱意が今も息づく。 丹那の酪農の始まりは明治時代。丹那牛乳を製造する函南東部農協によると、代々名主を務めた川口家の31代秋平氏が1881年、伊豆産馬会社を設立。私財を投じて米国からホルスタイン種を輸入し、住民に酪農を奨励した。標高250メートルの高冷地は良質な生乳づくりに最適。同農協の営業文句の一つが「北海道よりも長い歴史」だ。 1918年着工の丹那トン
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GW三島の活動を視察 西村環境相や安倍昭恵さん 環境浄化「先進的」
西村明宏環境相や社会貢献支援財団の安倍昭恵会長らが4日、三島市などで自然環境や地域社会の改善活動を続けるNPO法人グラウンドワーク(GW)三島の活動現場を視察した。西村環境相は、地域住民自らの意志で環境浄化が進む現状を「先進的な取り組み」と評価した。 GW三島は昨年度、広く社会や人々のために尽くした顕著な功績をたたえる同財団の社会貢献者表彰を受賞した。一行は、市民と共にごみ拾いを続け、ホタルが舞う清流に再生した源兵衛川を散策。水遊びに興じる子どもの様子を眺めながらGW三島の取り組みの成果を実感した。「千年の森づくり」と題して放置竹林の伐採や植樹による森林再生を行う松毛川や、地域住民とのワー
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オードリー写真展 入場者1万人 三島・佐野美術館でセレモニー
三島市の佐野美術館で開催している俳優オードリー・ヘプバーン(1929~93年)の生涯を振り返る写真展「オードリー・スタイル 飾らない生き方」(同美術館、静岡新聞社・静岡放送など主催)の入場者数が2日、1万人を突破し、記念セレモニーが開かれた。 1万人目となったのは、沼津市の大場秀子さん(74)。昔からオードリーのファンといい、満を持して訪れた。気持ちが落ち着かない時に「ローマの休日」を見て活力を得ているといい「映画はもちろん、レジスタンスとの関わりは心に響いた。晩年の活動も見事。なんと言っても圧倒的なかわいらしさが魅力」と話した。同館から記念品を贈呈され「こんな日に来られるなんて」と喜んだ
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いじめ解消 17%増 22年度 三島市教委早期対応
教育委員と行政がより良い学校の在り方を探る三島市総合教育会議が2日、三島市役所中央庁別館で開かれ、市教育委員会が2022年度に公立小中学校で起きたいじめを解消した割合が21年度に比べ17%増加したと明らかにした。 市教委によると、22年度のいじめの認知件数は21年度比で16件増えた。アンケート回数の増加や、児童生徒に配布したタブレット端末への相談フォーム導入などを通じて重大事案につながりかねないささいないじめも積極的に認知し、早期の対応を図った。教育委員からは「発見件数が増えるのは良いこと。本人だけでなく周囲からの報告も大事」と評価する声が上がった。 学校と地域の連携・協働を進める地域学校協
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500人の願いのせ、バルーンリリース 函南小が創立150周年
函南町仁田の函南小でこのほど、創立150周年を記念したバルーンリリースが行われた。保護者や地域住民が見守る中、児童ら約500人が風船に夢や願いをのせ、大空へと飛ばした。 6年の山崎彩音さんの合図で、赤、青、黄、緑、白の5色の風船が一斉に飛び立った。児童は風船が見えなくなるまで手を振り続け、青空をカラフルに彩る光景を目に焼き付けた。6年の藤井澄花さんは「みんなの願いがかなうといい」と話した。 150周年の思い出作りのため、現役児童や卒業生の保護者有志でつくる「函小サポーターズ」と連携して企画した。辻真人代表は「大人になった時にこの日のことを思い出してほしい」と期待した。
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三島らしさを壁画に 源兵衛川沿いカフェ彩る
東京芸術大大学院美術研究科2年の杉山あるくさん(23)=函南町出身=が28日、三島市広小路町のカフェ「リビエール」で壁画制作を始めた。29日までの2日間で一面茶色だった源兵衛川沿いの壁に多様な生き物を描き、水辺の散策でにぎわう観光スポットを華やかに彩る。 さまざまな人が行き交う観光スポットのため、多様性や三島らしさがテーマ。杉山さんは「宴が始まる前の楽しげな百鬼夜行」をイメージし、ドラゴンをはじめとした空想上の生き物を赤や青、緑、ピンクのペンキで鮮やかに描く予定だ。 芸術作品を店内に展示する同店は新型コロナウイルスの影響が出始めた2020年3月にオープン。「コロナ禍を経て、文化や芸術は精
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愛犬家向けイベント多彩 ゲートウェイ函南でドッグフェス
函南町塚本の川の駅伊豆ゲートウェイ函南で27日、愛犬家向けの多彩なイベントを繰り広げる「川の駅ドッグフェスだら~」が始まった。28日まで。 会場には、無添加素材のおやつやジャーキー、シカの骨などの食品、服や帽子、首輪などの雑貨といった犬関連のグッズを販売する出店が並ぶ。愛犬向けのマッサージや水泳の教室、食育相談会なども行われ、多くの愛犬家でにぎわっている。同じ犬種の飼い主同士の交流も盛んだ。 28日には愛犬と一緒にカヤックに乗る体験や、専門学校生による無料グルーミングも行われる。
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三島に高級茶新工場 24年末稼働、水質の良さに着目
ワインボトル入り高級茶を製造販売するロイヤルブルーティージャパン(神奈川県茅ケ崎市)が三島市の三ツ谷工業団地に工場を新設することが、26日までに分かった。投資額は6億円。水質の良さに着目し、伊豆半島の玄関口となる三島を拠点に生産体制を拡大し、品質管理の維持向上につなげる。 新工場は2022年度に7万本を製造した茅ケ崎工場の5倍の生産能力を有し、2024年末の稼働を目指す。国際的な衛生基準「SGS―HACCP(ハサップ)」認証を取得するクリーンルームで製造する。三島市を中心に10人ほどの従業員を採用する予定で、同市周辺の茶葉を使った新商品の生産も視野に入れる。 同社は07年の製造販売開始以
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三島発のウイスキー作りスタート 蒸留器に火入れ
三島市大社町の国登録有形文化財「懐古堂ムラカミ屋」を改装して立ち上げたウイスキー蒸留所で14日、蒸留器の火入れ式が行われた。2~3年後の商品化に向け、三島でしか飲めないウイスキーの製造がスタートした。 バーボンウイスキーの製造販売を手がける「Whiskey&Co.」(東京)が設立。市街地を川が流れる三島の街並みから水の竜をイメージし、蒸留所に「ディスティラリーウオータードラゴン」と名付けた。 製造するウイスキーは市民、市内限定で対面販売する。優先購入権として発行されるトークンを取得すれば市外からも買える。ウイスキーを媒介に三島との関係人口を増やす狙いで、この日は県外から大勢のトークン取得
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静岡人インタビュー「この人」 会員制スパイス酒場店長 新井一平さん(三島市)
食を通じた居場所づくりを目指すブランド「6カレー&」の全国展開を見据え、三嶋大社前に「6カレー&サウナ」を4月にオープンした。食とサウナを通じた新たな出会いと、家庭でも会社でもない第3の居場所を提供する。三島市出身。37歳。 ―店の仕組みは。 「月額を払うと来店やカレー無料の権利を得て、一日店長や部活動もできる。食を通じて多様な人と出会い、周囲の目を気にせず自分を表現できる居場所をつくっていく。6カレー&は、カレーと地域特有の体験やコトを掛け合わせた場。関心のある共通のコトやモノを通じ、人のつながりが自然と生まれる空間にしたかった。そういう意味で、サウナはふさわしかった」 ―食を通じた
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アジア最大級 国際短編映画祭で入選 三島舞台「しゃぎり」 地元学生らが制作に参画
三島市の若者が参画し、同市で制作された短編映画「しゃぎり」が、アジア最大級の国際短編映画祭に入選した。同市出身で在住の映画監督藤森圭太郎さん(38)らが9日、三島市役所に豊岡武士市長を訪ね、米アカデミー賞にもつながる快挙を報告した。昨年三島に戻ってきた藤森監督は「学生と三島を再発見できた。映画祭を通して世界に発信したい」と意欲を見せた。 同映画は地元の学生らが映画制作に挑戦するワークショップから生まれた。14~23歳の13人がプロの映画スタッフの指導を受け、企画や脚本、撮影、編集に携わった。藤森監督が参加者の意見をまとめて脚本を手がけ、昨年5月に市内で撮影した。伝統芸能「しゃぎり」の音が街
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⚾夏の大会に向け腕競う 日大三島が快勝、三島南と野球部定期戦
三島南高と日大三島高の野球部定期戦が5日、三島市の三島南高グラウンドで開かれ、日大三島が10-0で快勝した。互いに近年甲子園に出場した市内のライバル校が、夏の大会に向けて腕を競い合った。対戦成績は21勝1分け1敗(中止4回)となった。 両校OB会の主催。現役世代が互いに実力を高め合って甲子園を目指そうと企画し、今回で27回目を迎えた。21年にセンバツ出場した三島南と22年の春夏甲子園に出た日大三島の熱戦を見ようと、多くのOBや保護者が駆け付けた。 三島南高野球部OB会の諏訪部孝志会長は「先輩たちの思いの蓄積が両校の甲子園出場につながった」と意義を強調し、日大三島高野球部OB会の長谷川記一
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水防×にぎわい拠点 先進事例に 川の駅伊豆ゲートウェイ函南、来場者3年間で3倍
川の駅伊豆ゲートウェイ函南(函南町塚本)が、新型コロナウイルスに伴うアウトドア人気の高まりもあり、来場者を増やしている。オープンした2019年度から3年間で約3倍に増加。平時の地域活性化につながる拠点として評価され、国土交通省が新たに設けた「MIZBEステーション」に登録された。 同駅は出水時に水防活動の支援拠点となるが、平常時は堤防や水辺を利用したアウトドアスポーツの場所やにぎわい交流拠点として活用される。狩野川の河川区域を利用した施設で、同町が整備した。 同駅では年間を通じ、犬と楽しめるイベントやマルシェを展開。20年秋には国交省から河川敷の使用許可を得てキャンプ利用も可能にした。コ
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蛇口ヨーグルト 平日にも販売拡大 伊豆ゲートウェイ函南
道の駅「伊豆ゲートウェイ函南」(函南町)で、昨年5月から販売する「蛇口ヨーグルト」が人気を集めている。新型コロナウイルスの影響が落ち着き、客足が回復する中、大型連休を機に土日祝日のみの販売を平日にも拡大した。 蛇口ヨーグルトは同町丹那の酪農王国「オラッチェ」が設置、運用する。巨大牛乳パックの中にある蛇口から、同町特産の丹那牛乳を使った飲むヨーグルトが出てくる仕組みで、発売当初から好評だった。一方で、平日は体験できずに残念がる人も多かったという。大型連休期間中の1日は平日にもかかわらず多くの人が列を作って体験した。 同道の駅では、クラフト小物や農産物の販売、大道芸のパフォーマンスなどのイベ
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三島・長泉子どもミュージカル 30日公演 「幸福とは」物語で問う 児童生徒35人
静岡県東部の小学生から高校生までが所属する児童劇団「三島・長泉子どもミュージカル」は30日、第7回公演「しあわせの青い鳥」(静岡新聞社・静岡放送後援)を三島市の市民文化会館で開く。過去最多35人が出演し、日頃のレッスンの成果を披露する。29日には会場でリハーサルに臨み、本番に備えた。 公演は、貧しい家に生まれたチルチルとミチルが青い鳥を探す旅を通し、幸せとは何かを見つけ出す物語。午後1時からの昼組と午後5時からの夕組で配役を替えて演じる。リハーサルでは本番と同じ衣装を着て、立ち位置などを最終確認した。 同劇団は週1回、歌や演技、ダンスのレッスンを同市などで行っている。全国26カ所でミュー
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三島でアイテム GETだぜ! 「カワバタ」23カ所 「ポケモンGO」に新設 蓮沼川や源兵衛川など 水の都堪能
水道普及以前の三島市で洗濯や野菜洗いに使われた川沿いの施設「カワバタ」に、人気スマホゲーム「ポケモンGO」上で実際の名所や旧跡が目印となっているポケストップが新設された。国土交通省と市とゲーム運営会社が連携して実現した。地域固有の歴史文化の再認識や親しむ機会を愛好家に提供する。 国から歴史まちづくり計画の認定を受ける「歴まち認定都市」との連携で、実証が行われた神奈川県小田原市に次ぐ第2弾。今回は全国90都市の中から同市を含む5都市で25日に実装された。県内では唯一。 ポケストップは市街地を流れる蓮沼川や源兵衛川、御殿川、桜川の23カ所に設置された。カワバタは市の歴史的風致である市街地のせせら
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記者コラム「清流」 選挙カー自粛は配慮?
街中を巡る選挙カーの音を聞くと「選挙に行かないとな」と思う。一方で世間では「うるさい」と感じ、批判する人も多いようだ。 23日投開票の三島市議選では、出馬した現職の有志が朝と夜の計3時間、選挙カーでの運動を自粛した。子育て世帯に配慮し、午後の昼寝の時間帯を控える陣営もあった。 取材する立場では、活動自粛は配慮ではなく選挙戦略と見てしまう。公言する場合はなおさらだ。集票につながらないと見切り、選挙カーをそもそも使わない陣営もあるのだから。 市議選の投票率は、自粛を始めた2011年から低下の一途をたどる。「私の地区には候補者が回って来ない」。選挙中、そんな話を耳にした。配慮という名目の戦略
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推しクラフトビール乾杯 三島でイベント
クラフトビール関係各社でつくる静岡クラフトビール協同組合はこのほど、静岡県内のビール醸造所が一堂に会する「静岡クラフトビアジャンボリーin三島」を三島市の楽寿園で開いた。来場者は新緑の中、各醸造所の自慢の一杯を存分に味わった。 過去最多となる16社が集い、こだわりを持って仕込んだエールやラガーなど多様なビールを提供した。地場のユズや夏みかん、レモンなどを使ったビールもあったほか、特定のクラフトビールに合うように作ったカレーや焼きチーズ、ギョーザなどのグルメが充実。4種類を飲み比べできる店舗もあり、来場者はお気に入りのビールを探し求めて次々と各社のブースに足を運んだ。 同組合によると、県内
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若手登竜門「田辺・弁慶映画祭」で2冠達成 短編映画「夢見るペトロ」 監督田中さん(三島出身)飛躍誓う
三島市出身の映画監督田中さくらさん(24)=長野県塩尻市=が、若手映画監督の登竜門とも言われる昨年11月の「田辺・弁慶映画祭」に出品した短編映画「夢見るペトロ」で審査員特別賞と俳優賞を受賞した。24日には三島市役所で豊岡武士市長に受賞を報告し「今後も多くの作品を作り、海外にも出品したい」と飛躍を誓った。 「夢見るペトロ」は、大好きな兄の結婚という寂しさから現実逃避する少女が、現実と折り合いを付けていく物語。同志社大在学中に撮影し、卒業を目前に多くの別れを強いられる自身の心情に重ね合わせた。16ミリフィルムで撮影した映像は少女の複雑な心情を映し出し、審査員から「世界観を確立している」と評価
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新緑の三島駅周辺PR 積極声かけ 観光客“キャッチ” 市ふるさとガイドの会
観光客に三島の名所を紹介する「三島市ふるさとガイドの会」が、新緑と水辺空間が心地よいJR三島駅周辺を楽しんでもらおうと駅利用者へ積極的に声をかけ、無料で観光案内している。受け身ではなく攻めの姿勢で観光客を“キャッチ”し、魅力を広めている。 三島駅は伊豆や富士山方面に向かう観光客の利用が多く、駅周辺を目的とする人は少ない。新緑の時期を迎えた駅前の楽寿園や三嶋大社、市街地を流れる源兵衛川といったせせらぎ空間を案内し、次回の目的地にしてもらいたい考えだ。 実施期間は5月21日までの土日祝日。ガイド3人が午前中、駅前の観光案内所周辺で案内板を見ている人などに声をかけ、観光客の空き時間に合わせて周辺を
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三島のおすすめスポット 学生の「映え写真」で発信 インスタコンテスト
美容師を養成する三島市の県東部総合美容専門学校は21日、インスタコンテストを市内で開いた。学生が学んできたヘアメークやメークの技術を生かしてモデルとなり、三島のおすすめスポットを「映え写真」とともに世界へ発信した。 学生は13組に分かれて街に繰り出し、三嶋大社や楽寿園、お気に入りの飲食店を散策。学生目線で三島の魅力が詰まった写真を交流サイト(SNS)「インスタグラム」に投稿した。 2年生の武智日花さん(20)のグループは、地域交流拠点「みしま未来研究所」で春をテーマに撮影した。ピンク系の明るいメークを施し、白とピンクの色みの洋服を着て訪れた。青空に色とりどりの旗が映える空間で和気あいあい
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三島 農地の都市的利用へ 大場地区に準備組合
三島市大場地区の農地の都市的土地利用を目指し、地権者でつくる土地区画整理準備組合が17日、発足した。早期事業化に向けた地権者の合意形成や事業パートナー(業務代行予定者)の選定など具体的な検討を進めていく。 2017年に設立された同地区土地利用推進協議会が、計87回の会合などを通し、合意形成を図ってきた。22年度に実施した準備組合の設立に関する調査で地権者185人の約9割が同意を示したため、推進協を準備組合に発展させ、事業計画や地権者の権利について詰めていく。 同日夜に開かれた設立総会には、地権者ら66人が出席。市の協力の下、土地区画整理組合の設立準備を円滑に行うとの目的を盛り込んだ規約や役員
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生き残りへ変革支援 三島商工会議所/石渡浩二会頭【キーパーソン】
移住先や観光地として首都圏から注目を集める三島市。新型コロナウイルス感染が落ち着く中、地域経済をどう勢いづけるか戦略を聞いた。 ―三島市が発展するポイントは何か。 「三島駅を中心に三島広小路駅と三嶋大社を結ぶトライアングル構想がある。その鍵となる三島駅南口の再開発を成功させないといけない。さらに市役所の新庁舎建設に伴う跡地の利活用が組み込まれれば、活性化はさらに進むはずだ。商議所の役割は金もうけの支援だけではない。率先して環境保全に貢献する責務がある。地域が停滞すれば商売も停滞するからだ。SDGs推進委員会やグリーン委員会を昨年立ち上げた。周辺市町とも連携して取り組みたい」 ―ワンスト
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はじかれ野菜 箱根西麓三島産使い観光協会開発 スープでおいしく レトルト、冷凍 20日発売
市場に出回らない箱根西麓三島野菜を使った「はじかれ野菜スープ」を三島市観光協会などが開発した。首都圏を中心に需要が高い高級野菜を市内外にアピールし、三島の魅力向上につなげる。20日にレトルトタイプの第1弾を発売する。 スープを通じて三島の野菜や農業を知り、地域活性化を図る「スープアップ!三島」の一環。はじかれ野菜を活用する「サルベジー」や食品卸業の東平商会(長泉町)と開発した。 三島西麓野菜は標高50メートル以上の温暖湿潤な高原で育ち、根菜類を中心に評価が高い。一方で、厳しい基準があり、市場に出荷できない野菜も多く出る。そうした野菜をスープに仕立て、流通しない野菜のおいしさや農業の実情に興味
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北田町? 南二日町? 三島市新庁舎どっちがいい 市民が整備巡り意見交換
三島市は15日、2031年の供用開始を目指して計画を進める新庁舎整備に関するワークショップを同市の社会福祉会館で開いた。現在の市役所がある北田町と南二日町広場のどちらが建設場所としてふさわしいか意見を交わした。 建設場所を盛り込む「基本構想」に関わる最後の会合で、メンバーが5組に分かれて議論した。過去2回の話し合いで、理想の庁舎像として挙げた15項目それぞれに関し、候補地のどちらが優位かを考えた。 「災害に強い」防災拠点としての役割は、南二日町が国道1号に隣接し、十分な広さを確保できる利点が挙がる一方、「周辺道路が浸水したら意味がない」などと標高が高い北田町を推す声もあった。「まちの情報拠点
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オードリー写真展が開幕 三島・佐野美術館、「ローマの休日」の一幕など135点
世界的スターのオードリー・ヘプバーン(1929~93年)の生涯を振り返る写真展「オードリー・スタイル 飾らない生き方」(佐野美術館、静岡新聞社・静岡放送など主催)が8日、三島市の同美術館で開幕した。俳優、母親、そして一人の女性としての人生を写し出した135点が展示されている。6月18日まで。 オードリーは生涯27本の映画に出演し、数々の大スターと共演。とびきりの笑顔で世界中をとりこにした。 写真展は、バレリーナを目指した幼少時代から始まり「プリンセス誕生」「スター街道と私生活」「時代をリードするヒロイン像」「信念の人」などの章立てで構成。可憐(かれん)で気品あふれる王女役を演じた初主演映
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雨上がり、桃色じゅうたん 三島・源兵衛川沿い、「朝散歩」満喫
三島市を流れる源兵衛川沿いに8日朝、雨で散った桜の花びらが道を覆った“桃色のじゅうたん”が現れた。車のわだちもない雨上がりならではの春の光景を、行き交う人々が満喫した。 NPO法人みしまびとが毎月8日に開催する「朝散歩」の参加者は午前6時から約1時間の散歩を堪能。桜の花びらが舞う中、澄み切った空気を吸ってリフレッシュした様子だった。 1週間前に満開の桜を楽しんだという三島市東大場の近松洋子さん(67)は「来る度に違った光景を見せてくれる。誰も荒らしていない初雪のよう」と感動し、孫の陽向ちゃん(7)も「綿毛が飛んでるように桜が降ってきれい」と笑顔を見せた。
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住宅地 小中生駆け抜ける 三島 桜郷里でクロカン大会
三島市塚原新田に誕生した優良田園住宅地「桜郷里」で8日、クロスカントリー大会が開かれた。同市などの小中学生約60人が春の暖かな日差しが注ぐ中、緑に囲まれたまちを駆け抜けた。 コースは1周約700メートル。住宅地を囲むように整備された歩行者専用道路などを、小学生は低学年と高学年に分かれて1周、中学生は2周した。参加者は、住民からの「頑張れ」という声援に応えて元気に走った。 大会は、大手ハウスメーカー6社でつくる「桜郷里プロジェクト」が初めて開催。子どもが安心安全に歩き、暮らせるまちをPRした。 70区画が整備された桜郷里は、車が通り抜けられず、外部の車が少ないのが特徴。6社が建物の色や建て方の
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雨上がり 桜のじゅうたん 三島・源兵衛川沿い
三島市を流れる源兵衛川沿いに8日朝、雨で散った桜の花びらが道を覆った“桃色のじゅうたん”が現れた。車のわだちもない雨上がりならではの春の光景を、行き交う人々が満喫した。 NPO法人みしまびとが毎月8日に開催する「朝散歩」の参加者は午前6時から約1時間の散歩を堪能。桜の花びらが舞う中、澄み切った空気を吸ってリフレッシュした様子だった。 1週間前に満開の桜を楽しんだという三島市東大場の近松洋子さん(67)は「来る度に違った光景を見せてくれる。誰も荒らしていない初雪のよう」と感動し、孫の陽向ちゃん(7)も「綿毛が飛んでるように桜が降ってきれい」と笑顔を見せた。 (三島支局・岡田拓也)
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モリヤマさん夫妻に三島市政功労者表彰 楽寿園整備に計11万ドル
三島市は6日、市立公園「楽寿園」の整備費用として2019年から今年にかけ計3万ドル(約349万円)を寄付したハワイ在住のチャールズ・モリヤマさん(97)、ヘレンさん(93)夫妻に市政功労者表彰を贈った。夫妻への表彰は3度目。 チャールズさんは終戦直後の1945年に来日し、進駐軍の一員として楽寿園に駐在。当時、同園を所有していた緒明家と親交を深め、現在も交流が続いている。市への寄付は2016年から続けていて、累計寄付額は11万ドルに上った。 表彰式が同園で行われ、モリヤマ夫妻はかつて過ごした園内を見学。過去の浄財で導入された与那国馬に今春誕生したメスの子馬には「さくら」と名付けた。チャールズさ
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三島スカイウオークで入社式 大空へ飛び出せ フジコー新入社員
三島市壱町田のアミューズメントレジャー企業「フジコー」は3日、同市笹原新田で運営する日本最長の観光つり橋「三島スカイウオーク」で入社式を行った。新入社員が人気アクティビティー「ロングジップスライド」に臨み、勢いよく社会人の歩みを始めた。 新入社員はスーツ姿のまま安全ベルトを着けて挑戦。通常営業で体験できる往復560メートルのうち、復路260メートルを滑降した。スタート地点では、それぞれが「このジップラインのように大きく羽ばたくぞ」「地域に貢献できる人になる」「自分らしく突き進むぞ」などと富士山に向かって宣言。2人一組で「頑張るぞー」と叫び、大空へと飛び出した。 入社式は例年、本社で行って
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糖尿病でも安心 低カロリー、塩分控えめのコース提供 調理、食事の工夫伝授 三島のイタリアンレストランシェフ笹俣さん
ふじのくに食の都づくり仕事人の笹俣江梨子さんが2日、オーナーシェフを務める三島市芝本町のイタリアンレストラン「ロザート」で、糖尿病患者でも安心して食べられるヘルシーメニュー食事会を開いた。参加者は489キロカロリーのランチコースを味わい、食事制限がある中でも食を楽しむポイントを学んだ。 笹俣さんは、健康食を推進する日本医食促進協会のメディシェフプロ第1号。昨年8月の資格取得以降、低カロリーのコースを同店で提供し始めた。香辛料を生かして塩分を減らし、調理法の工夫で食べ応えがあるように仕立てている。 この日の前菜は、地元で採れたトマトやニンジンとパンを混ぜて一晩ドレッシングに漬けたサラダ、
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コロナとの闘い一冊に 集団予防接種の教訓後世へ 三島市と市医師会
三島市と市医師会は、新型コロナウイルスとの闘いの記録を一冊の報告書にまとめた。未知の感染症に戸惑いつつ、どのように集団予防接種を行ったか、課題や工夫、苦悩も交えて記載した。今後も新興感染症が起きる可能性は高く、市医師会の吉冨雄治会長は「後世に記録を残すのは右往左往したわれわれの責任。少しでも参考になればいい」と語る。 2019年末に発見された新型コロナは瞬く間に感染拡大し、医師や市職員は次々と対応を迫られた。国の方針も定まらず「何をどうしていいか分からない状態で、やったことがないことを言われ続けた」と吉冨会長は振り返る。 危機感を持った吉冨会長が21年7月、報告書作成を市に提案した。新た
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記者コラム「清流」 もどかしいマスクの気遣い
「外したままで構わないですよ」。取材のためにマスクをわざわざ着けてくれる人に対する声掛けが増えた。「着けなくてもいいですしね」。そんな会話がよく続く。 政府の感染対策が緩和されたが、基本はマスクを着けているので相手も気を使うのだろう。ただ、着用する理由は取材相手への気遣いも多少あるが、花粉症だから。なので、マスクを着けてもらう必要はない。むしろ気を使わせていると思うと心苦しい。 街を見渡すと、マスク姿はいまだに多い。約3年間も続いたマスク生活を脱却するには時間がかかりそうだ。個人的には花粉症の時期が過ぎたら堂々と外そうと思っている。一方、感染を気にする人がいるのも確か。マスクをしないで取
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河川の水位・水質を公開 三島市が一元化 「環境監視システム」
三島市は30日、市内の河川の水位や水質の情報を一元化し、インターネット上で閲覧できる「水環境デジタル監視システム」の運用を始めた。災害対策をはじめ、水環境の良さをPRするツールとしても活用する。4月10日に一般公開する。 市内33カ所に設置したセンサーやカメラ50台から取得する情報を統合。水位や流速の現状や人工知能(AI)予測の確認、ライブ画像と正常時の画像比較ができる。水の汚濁指標である生物化学的酸素要求量(BOD)も確認できる。 水辺の観光スポットに関する情報も掲載し、観光客が事前に安全性を確認できるように現状の水位や水質も分かりやすく伝える。 システムを構築したTOKAIケーブルネット
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源兵衛川の生態系学ぶ GW三島講座 親子連れ参加
三島市のNPO法人グラウンドワーク三島はこのほど、源兵衛川の生き物について学ぶ講座を同市広小路町の大中島会館で開いた。親子連れら約10人が、川にすむ生物の生態系について理解を深めた。 雨のため、川での生き物探しを中止し、座学で開催した。常葉大社会環境学部非常勤講師の加須屋真さんが講師を務め、源兵衛川にすむ水生生物の特徴を紹介。絶滅の危機にある生物を保存することが多様性の維持につながるとし、川の環境を整備する大切さを伝えた。 会場には、ドジョウやアブラハヤといった魚、ホタルの餌となるカワニナ、ヌカエビやヤゴなど源兵衛川で採取した生き物が展示され、子どもたちは興味深そうに見入った。 (三島支局・
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佐野バレーボールスポーツ少年団 結成30年 初の県制覇 三島市長訪問
三島市立佐野小を拠点に活動する佐野バレーボールスポーツ少年団が28日、三島市役所に豊岡武士市長を訪ね、結成30年で初めてとなる県大会優勝を報告した。 チーム結成2年目の男女混合チームが、2月に富士市で開かれた「第49回県小学生バレーボール選抜優勝大会」で頂点に立ち、東海小学生バレーボール連盟新人大会にも出場した。 本間勇次コーチは「新しい歴史を築いた選手を誇りに思う」と紹介。選手たちは「県大会で勝ててうれしかった」「みんなで支え合って優勝できた」などと報告した。 豊岡市長は「日頃から頑張ったからこその優勝。次の大会も報告に来てほしい」と期待した。 (三島支局・岡田拓也)
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子どもに笑顔届けて20年 三島南小父親ら 「おやじの会」記念式典
三島市立南小に通う児童の父親らでつくる「南小おやじの会」が創立20周年を迎えた。父親ならではの視点で行事を企画し、子どもたちに笑顔を届けてきた。市内のホテルでこのほど記念式典を行い、歴代の校長やOBらと活動を振り返った。 同会は2003年に設立した。当時のPTAは母親が中心で、父親と学校のつながりが希薄だった状況を打破しようと、PTAの下部組織に位置付けた。目的は子どもも父親も楽しみ、学校、子ども、保護者を結ぶ強固なネットワークをつくるため。核家族化で体験の機会が減る餅つきや学校での宿泊体験などを展開してきた。 20年間で、父親が学校や地域の行事に顔を出す機会が増えたという。同校の鈴木真
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三島信金、市社協へ食料品222キロを寄贈
三島信用金庫はこのほど、役職員から集まった米や缶詰などの食料品222・7キロを三島市社会福祉協議会に寄贈した。 県東部4信金が共同事業で取り組むフードドライブの一環。食料品は新型コロナウイルス感染症や資源価格高騰の影響で苦しむ市民に配られる予定で、同信金の川井章義常務理事から受け取った同社協の萩野勉事務局長は「物価高の影響による生活困窮世帯が多く、大変助かる」と感謝した。
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“伊豆ファン”連携 新事業 行動履歴からサービス向上 三島市、熱海市、函南町
三島、熱海、函南の2市1町は2023年度、新たなサービス市場の創出に向けた事業に着手する。地元住民や観光客ら「伊豆ファン」にパスポートを発行し、ポイント付与や個人ニーズに応じた案内を提供する。会員の行動や買い物の履歴データを一元管理し、地域事業者や行政のサービス向上につなげる。 国が事業費の3分の2を補助するデジタル田園都市国家構想推進交付金に関する事業に採択された。事業費は2市1町で約1億円を見込む。 パスポートはマイナンバーカードと連携し、決済やポイント取得を可能にする方針。会員のサービス利用に関する行動や買い物の履歴を取得する。自治体がこれまで持たなかった住民や観光客の行動に関する
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源兵衛川…癒やし空間に みしまコロッケ…アレンジ例を 三島南高生提案
静岡県立三島南高の生徒が23日、三島市役所に豊岡武士市長を訪ね、中心市街地の活性化策を披露した。市内を流れる源兵衛川やご当地グルメのみしまコロッケの活用を提案した。 三島市のまちなかリノベーション推進計画を題材にした1年生の総合的な探究の時間の一環。生徒たちは、計画に掲げられた15戦略から題材を選び、具体的な計画を考えた。今回は校内の発表会で優秀な成績を収めた2チームが発表した。 源兵衛川には、ストリートピアノや川の上のカフェなどの設置を通し、癒やしの空間を創出することを提案した。みしまコロッケは、四角い形やチーズ入りなどのアレンジ例を紹介。三島駅構内に自販機を設置してみしまコロッケ風の
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三島駅南口再開発 地下水対策 施工方法の妥当性再確認
三島市は22日、JR三島駅南口東街区の再開発事業を巡り、地上91メートルの高層マンションや広域健康医療拠点の建物による地下水への影響を考える対策検討委員会を三島市民文化会館で開いた。最新の施設計画や地質調査結果に基づいて再検討した結果、地中に建物のくいを打たない「直接基礎」を採用する妥当性を改めて示した。 前回会合後の2021年7月から22年11月で新たにボーリング調査した4カ所の結果を示し、周辺の地質状況がこれまでの結果とほぼ変わらないと報告した。最新の計画に基づく高層棟建設予定地の地盤は厚さ10メートル以上の溶岩層があり、建物の重さに耐えられる強度があると確認した。耐震性に関する設計方針
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三島市に自転車用ヘルメット寄贈 命守る“相棒”選手発案 チームブリヂストンサイクリング
三島市を拠点に活動する自転車チーム「チームブリヂストンサイクリング」はこのほど、同市にヘルメット15個を寄贈した。4月1日施行の改正道交法で自転車利用時のヘルメット着用が努力義務化されることを受け、命を守るために欠かせない“相棒”の大切さを知る選手が発案した。 同チームは選手、スタッフ16人が購入したヘルメットや実際にレースで使うスペア用に独自のシールを貼り、それぞれがゆかりのある自治体や母校に寄贈する。三島市には、宮崎景涼監督と山本哲央選手が贈った。 市役所で豊岡武士市長と面会した宮崎監督は「選手は何度も命を救われている。市民に意識付けしてほしい」と伝えた。山本
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バットにボール当たった! スポーツ楽しさ 園児に 三島南高野球部が教室
三島南高野球部は19日、近隣の幼稚園や保育園に通う園児ら12人を三島市大場の同校に招いた野球教室を開き、大好きなスポーツの楽しさを伝えた。 部員たちは園児が台に乗せたボールを打つ時は、部員が後ろに立って手助け。バットにボールが当たると、大きな拍手で盛り上げ、ハイタッチを交わした。 同校野球部は2014年に地域貢献活動の一環で、地域の園児や小学生を対象にした野球教室を始めた。21年選抜高校野球大会では野球振興の実績が評価され、21世紀枠で出場した。 2年生を中心に子どもが喜ぶ内容を検討してきたといい、鈴木暖大主将は「楽しさを知ってもらい、野球仲間になってほしい」と期待した。 (三島支局・岡田拓
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SL 3年ぶり一般開放 お出迎えへ“化粧直し” 三島・楽寿園
三島市の市立公園「楽寿園」のシンボルで、新型コロナウイルスの感染対策で閉鎖していた蒸気機関車「C58322」の運転室が、マスク着用に関する国の方針変更に伴って約3年ぶりに一般開放された。16日には旧国鉄やJRのOBでつくる「東海鉄道OB会三島支部」が清掃し、来園者を出迎える準備を整えた。 同支部の会員ら約10人が、車両にたまったほこりを払い、油を塗って磨き上げた。黒光りした姿を取り戻させ、渡辺陸男支部長は「来園者に喜んでもらいたい」と話した。 同機関車は二俣線などで活躍し、引退後の1971年に楽寿園に設置された。運転席に座って機器に直接触ることができ、来園者から人気を集めている。 普段
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ペットとの共生 理想追求 動物愛護のNPO 三島でシンポジウム
動物愛護に取り組むNPO法人「人と動物のハッピーライフ」は17日、シンポジウム「理想とするペットとの暮らし」(静岡新聞社・静岡放送後援)を三島市の三島商工会議所会館で開いた。公益社団法人アニマル・ドネーションの西平衣里代表理事が基調講演し、日本の犬猫の世界を変えるための13の目標を設定した「AWGs」を提唱した。 AWGsは「いつもあなたと一緒に」「本能的欲求を満たそう」などの目標を掲げ、外飼いの規制や飼い主による散歩の義務化など目標に準拠する具体的な30テーマを設定する。専用サイトでは活動の推進に向けたアンケートや署名ができ、西平代表理事は「動物が幸せになれば、真の共生社会が形になる。ぜ
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完全下校 新年度から午後4時半に 函南、伊豆の国の中学 授業、部活時間数は維持
函南町の中学校が2023年度から、完全下校時刻を午後4時半に設定する。本年度最も遅かった5~7月で1時間15分早まる。大胆な日課変更で、授業や部活の時間数は従来通り確保する。生徒の学校外での活動の充実や教員の働き方改革への効果を期待する。町教育委員会が16日の町総合教育会議で示した。伊豆の国市教委によると、同市の全中学校も導入する。 本年度週4日あった6時限目を、夏場は週2日、冬場は週3日に変更。5時限目までの曜日を増やし、部活動の開始時間を従来より早めて約1時間半の活動時間を維持した。新たに週1日の7時限目を設けるほか、保護者との面談を長期休み中に実施したり、家庭訪問を廃止したりし、減少
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煮干し標本で特別賞 三島の沼田さん、市長に報告
三島市のだし専門店を運営する「沼田」4代目の沼田行雄さん(39)がこのほど、三島市役所に豊岡武士市長を訪ね、東京国立博物館で開かれた公募展「150年後の国宝展―ワタシの宝物、ミライの宝物」の特別賞受賞を報告した。 沼田さんは約10年かけ、全国の煮干しや焼き干しを収集。代表的なカタクチイワシのほか、広島のタイ、長崎のサバ、島根のノドグロなど30種類を厳選し、標本に仕立てて応募した。公募展の選考委員からは「魚介類を豊富に摂取する日本独特の食文化のニッチさが表れている」などと評価されたという。 沼田さんは煮干しに適したカタクチイワシの漁獲量が減っている現状などを伝え「150年後も国宝にならず、
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羽ばたく後輩の姿、絵画に 三島北中卒業生の画家北山さん贈呈 生徒が副題命名「仲間とともに」
三島市出身の画家でCG(コンピューターグラフィックス)作家の北山敏さん(73)が14日、母校の三島市立北中(同市文教町)に絵画を寄贈した。生徒が名付けた副題は「仲間とともに」。北山さんは「世界へ羽ばたいてほしい」と後輩たちへの願いを語った。 作品は横2メートル以上、縦約1・5メートルの大作。題材としたフクロウは、落ち葉をスキャンして取り込んだ形や色を組み合わせて描いた。仲間の飛ぶ姿をにこやかに見ている構図で、北山さんは「先輩の姿を見て羽ばたきたいと思う生徒に重ねた」と説明した。 同校への寄贈は2回目。北山さんからの依頼で、生徒会が副題候補を募集した。「仲間とともに」と名付けた約30人のう
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三島市 スポーツ功労者 優秀選手ら10人表彰
三島市は14日、市のスポーツ推進に貢献した人を顕彰するスポーツ功労者表彰式を市役所で行い、優秀スポーツ選手4人、生涯スポーツ功労者6人をたたえた。 優秀スポーツ選手は、飯山陸翔さん(北中3年)と新井康生さん(北上中3年)が所属する「IZULU U―14」を全国ヤングバレーボールクラブ男女優勝大会優勝に導いた。裾野シスターズの宇田実奈美さんは日本スポーツマスターズ2022(ソフトボール)で日本一に輝き、沼津レスリングクラブの小林叶実さん(錦田小6年)は全日本女子オープンレスリング選手権で優勝した。 市民の健康増進や体力向上、育成に貢献した生涯スポーツ功労者は、向山小学校区体育振興会元会長の
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三島北高同窓会「紫苑会」 5月総会へ準備着々 運営若返り活性化
三島市の三島北高同窓会「紫苑会」が、5月21日に三島市民文化会館で開く総会に向けて準備を進めている。昨年から、運営の担い手を若返らせた準備委員会を発足。組織が活性化し、同窓生のつながり強化に結びついている。 一昨年までは本部役員が主体だったが、メンバーの固定化を懸念。新型コロナウイルスの影響で人間関係が薄まっているとの危機感もあり、卒業後40年の学年が準備委員を担うようになった。 このほど同校で開いた会合では、本部役員と準備委員約20人が参加。世代の違う同窓生が集い、活発に意見を交わした。紫苑会の鈴木愛子会長(76)は「若い人の行動力や発想力に圧倒され、刺激を受けている」と話す。 今
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記者コラム「清流」 平和な日々の大切さ
「多くの人からの支援はすごくうれしい。ただ、悔しさや悲しさもある」。ウクライナから三島市に避難しているネジェリコ・マリーナさんの複雑な思いを聞き、胸が締め付けられた。 1年前までは、祖国に家も、仕事も、余暇を過ごす余裕もあった。日本に来るなんて想像すらしていなかった。一緒に来日した孫は砲撃が鳴り響く戦地を離れても大きな物音に敏感だという。 長年築き上げた平和な生活が突然奪われ、深い心の傷を負ったのだ。感謝の思いとは裏腹に、何とも言えない感情が生まれるのは当然だろう。 日本で戦争があったのは約80年前。当時を知る人が減る中、平和な暮らしの大切さを忘れてはならない。反戦への思いを強くした。
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女性の健康支援「ホワイトリボンラン」 100人、白シャツで三島巡る
国際女性デー(8日)を前に、女性の健康支援に取り組む国際協力NGOジョイセフ(東京都)は4日、おそろいのTシャツで市街地を巡るチャリティーイベント「ホワイトリボンラン」を三島市内で開いた。アフリカの貧困女性の命と健康を守るため、5日までに全国47拠点で約4100人が参加する。 三島会場では交流拠点「みしま未来研究所」を発着点にランニング5キロ、散歩3キロ、家族向け1キロの3コースを用意。女性の健康支援を意味する「ホワイトリボン」をイメージした白いシャツを着た約100人が、知人や友人らと会話しながら三嶋大社など市内の観光スポットを巡った。 エントリー費の収益は全額寄付し、10代の少女の妊娠
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410本の河津桜 菜の花と競演 函南・柿沢川沿い
函南町の柿沢川沿いに並ぶ410本の河津桜が見頃を迎えた。土手に咲く菜の花とのピンクと黄色のコントラストを来場者が楽しんでいる。町観光協会によると、今週末に最盛期を迎え、来週末まで楽しめる見込みという。 桜並木は駒形橋―榎木橋の約1キロ。1998年の台風で氾濫した柿沢川の改修工事に合わせ、地元有志でつくる「かんなみ桜の会」が二度と水害が起きないよう願いを込めて植樹した。町観光協会は12日まで、近隣に臨時駐車場を用意し来場者を出迎える。料金はバスが千円、乗用車が500円。
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「じいじの富士山」闘病支えた写真群 沼津出身の実業家高木さん 亡き祖父の作品展示 都内で23日から
「じいじが遺した写真を多くの人に見てほしい」。沼津市出身の実業家高木龍さん(28)=川崎市=が23~26日、4年前に82歳で亡くなった祖父市野道弘さんが捉えた富士山の写真展を都内で初開催する。難病で闘病していた高木さんの心のよりどころだった祖父が、35年にわたりフィルムカメラで四季折々の霊峰を撮影した約40点を展示する。 高木さんは幼少時代、御殿場市に住む祖父の撮影に何度も付いていった。そこで見たのは、天候に左右され思い通りに撮影できなくても、愚痴一つこぼさず富士山を撮り続ける祖父の姿だった。 沼津高専入学半年後に難病を発症した高木さんは3カ月強の入院で、毎週のように手術を強いられた。
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新幹線停車増調査 国交省「社会変化念頭に」
国土交通省鉄道局の平嶋隆司次長は21日の衆院予算委員会第3分科会で、リニア中央新幹線開業による静岡県への東海道新幹線の停車本数増に関する調査について、人口減少や新型コロナウイルスの感染状況、オンラインの普及による生活形態の変化などを念頭に「社会情勢に関する情報をできる限り取り入れ、調査を進めたい」と述べた。 調査手法に関し、国の交通需要予測で一般的に利用される「4段階推定法」を用いると説明。将来の人口や国内総生産(GDP)を基に交通量を算出し、交通機関や経路の分担を推計する。 立憲民主党の小山展弘氏(衆院静岡3区)への答弁。
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「伊豆湘南道路」 早期実現を国交省に要望 期成同盟会
静岡県東部と神奈川県西部の自治体や商工団体でつくる「伊豆湘南道路建設促進期成同盟会」(会長・斉藤栄熱海市長)は10日、伊豆地域と神奈川県西部を結ぶ「伊豆湘南道路」の早期実現を国土交通省に要望した。斉藤市長らが豊田俊郎副大臣に要望書を届けた。 斉藤市長は「国土軸を補完する重要な道路だ」と新道整備の意義を強調し、ルート調査などに関する予算の確保を求めた。豊田氏は「地元の理解を得た上で決定したい。着実に歩を進めてほしい」と前向きな姿勢を示した。 自民党の勝俣孝明氏(衆院静岡6区)、若林洋平氏(参院静岡選挙区)が同行した。
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富士山世界遺産登録10年 掛け軸「富士飛鶴図」など都内で初公開
静岡県富士山世界遺産センター(富士宮市)は4、5日、富士山の世界文化遺産登録10周年を記念した企画展「富士山 芸術の源泉」として、富士山の文化や歴史を象徴する収蔵品を都内で初めて展示する。首都圏での同センターの認知度向上や、世界文化遺産としての価値を再認識する機会につなげる。 会場の東京美術倶楽部(東京都港区)では3日、職員が掛け軸や屏風(びょうぶ)13点を飾った。同センターでも一堂に会すことのない名品ばかりで、12点はセンター以外で初めて展示する。 江戸幕府14代将軍徳川家茂が米国大統領に向けて贈った掛け軸「富士飛鶴図」が目玉。初代将軍徳川家康とみられる人物が清見寺(静岡市清水区)を訪
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岸田首相「先頭に立って努力」 リニア整備促進へ決意
岸田文雄首相は1日の衆院予算委員会で、リニア中央新幹線の建設促進に向け「先頭に立って努力したい」と決意を示した。立憲民主党の伴野豊氏(比例東海)への答弁。 今夏をめどに取りまとめる方針を示した、リニア開業による本県への東海道新幹線の停車本数増に関する調査について「全体のプロジェクトを前進させる理解につなげたい」と述べた。斉藤鉄夫国土交通相は、国交省の専門家会議と大井川流域10市町の首長との昨年末の意見交換会で調査の要望があったとし「地元の声も踏まえ、(調査を)しっかりと行う」と答弁した。 伴野氏は、政府がJR東海に建設を指示した2011年5月当時は民主党政権だったとし「与野党誰も逃れられ
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IT人材交流や共同研究 浜松市、インド工科大と連携確認
浜松市の鈴木康友市長は25日、インド工科大ハイデラバード校のムルティ学長と都内で面会し、市内企業と同校との人材交流や共同研究の実現へ連携していくことを確認した。 ムルティ学長は、海外での半年間のインターンシップ制度や人工知能(AI)専門の学科を紹介し「一緒に成長できる環境はある」と呼びかけた。鈴木市長は「いろいろな可能性がある。ぜひコラボしたい」と応じた。 インドは優秀なIT人材を多く輩出する。同市は現地の研究機関や企業との協業、人的交流を目指す市内企業への支援を強化している。同校との連携により、力を入れるスタートアップ振興の加速も期待される。ムルティ学長によると、同校が日本の自治体と連
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森林法規制「県に一本化を」 熱海市長、農水省に改正要望 熱海土石流
熱海市の斉藤栄市長は17日、農林水産省に勝俣孝明副大臣(衆院静岡6区)を訪ね、同市伊豆山で発生した土石流災害の再発防止策の一環として森林法の改正を要望した。開発面積に応じた手続きの権限について、都道府県に一本化するよう提案した。 現在は開発面積が1ヘクタール以下で市町村の伐採届、1ヘクタール超ではより厳しい県の許可が必要となる。斉藤市長は許可規制を逃れようと、面積を小分けにして届け出る業者がいると指摘し「悪質・脱法的な開発行為が行えないような制度設計にするべきだ」と訴えた。 勝俣氏は規制区域内の造成を許可制とする5月施行の盛り土規制法が問題解決策になるとの農水省の立場を示し「まずは法施行
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掛川出身藤野さん 10代の心境、絵で表現 都内で個展
掛川市出身の画家藤野今日子さん(47)の個展「物語の行方は」が14日まで、東京・銀座のギャラリー「ANDLINKS81.bis」で開かれている。 中学1年の次男をモデルにした「揺らぐ時」など10代前半の少年少女の表情を題材にした15点を展示。和柄の模様をともに描き、多感な時期を過ごす子どもたちの複雑な心境を映し出した。新型コロナウイルスの影響で人との接触が減る中、癒やされた自然や生き物も作品に取り入れた。 コロナの影響で作品発表の機会が制限され、自身の人生も見つめ直した藤野さんは「作品を通し、コロナを受け入れて多感な時期を過ごす子どもたちの未来を想像してもらいたい」と話す。
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リニア開業後の新幹線 静岡県停車増を調査 国交相方針
斉藤鉄夫国土交通相は27日の記者会見で、リニア中央新幹線開業後の静岡県内における東海道新幹線の停車頻度増加や時間短縮効果に関する調査を年明け早々に着手する方針を示した。同日報告した岸田文雄首相からは「しっかり取り組んでほしい」と指示があったという。 斉藤氏は調査について「静岡県民に(開業への)理解をしていただくための大きな要素になるのではないか」と述べ「リニアの整備に向け、引き続きしっかり取り組みたい」と強調した。 調査は関係者へのヒアリングを通じ、開業後の需要動向について、多様なシナリオに基づいたシミュレーションを行うという。 JR東海はリニアが東京―大阪で全線開業した場合、東海道新
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盛り土の安全対策 自治体支援強化 2023年度政府予算案
国土交通省は熱海市伊豆山の大規模土石流と同じような被害を防ぐため、危険な盛り土への安全対策を講じる自治体の支援を強化する。23日に閣議決定した2023年度予算案に、盛り土の撤去などに活用できる防災・安全交付金8313億円を計上した。 23年5月の盛り土規制法施行に基づいて速やかに規制区域を指定するため、基礎調査に要する費用の国庫負担分を24年度まで3分の1から2分の1にかさ上げする。22年度第2次補正予算に計上した対策事業費7億円と合わせ、法施行前の調査にも適用する。盛り土の撤去や擁壁設置といった対策工事にも活用できる。 盛り土規制法は熱海の土石流災害を受けて22年5月に成立。盛り土の崩
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浸水対策加速へ国交相に要望 公明静岡県議団など
公明党県議団と公明党静岡市議会は22日、国土交通省に斉藤鉄夫国交相を訪ね、台風15号による同市全域への甚大な被害を踏まえ、浸水軽減対策を加速化するよう求めた。 安倍川の堤防強化や土砂掘削、巴川の総合治水対策事業の推進を要請した。大規模雨水処理施設の整備に向けた財源確保も訴えた。同行した同党の大口善徳氏(衆院比例東海)によると、斉藤氏は台風被害の甚大さを認識し「しっかり予算を確保する」と応じたという。 静岡南北道路長沼立体の早期実現や国道1号静清バイパス清水立体の早期完成も要望した。
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静岡市の魅力PRを 首都圏在住ゆかりの人招き集い 市博物館と中継 最新情報“お届け”
静岡市は14日夜、市ゆかりの首都圏在住者を招いた「静岡市は『いいねぇ。』感謝の集い」を都内で開き、最新の静岡情報を届けた。市政への理解を促し、首都圏でのさらなるPRに協力を求めた。 2023年1月にグランドオープンする市歴史博物館を中継で結び、見どころをアピール。戦国末期の道と石垣の遺構が建設中に発見され、展示の目玉として設計変更したエピソードも紹介した。駿府城公園の巽櫓(たつみやぐら)のライトアップも初披露した。 田辺信宏市長は策定中の第4次市総合計画について説明。特産品のイチゴやシラス、缶詰が当たる抽選会では、徳川家康に扮(ふん)し、来場者を楽しませた。 都内での交流イベントは3年
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調査中断の湧水量、リニア山梨工区設定せず JR東海社長「静岡工区は特別」
リニア中央新幹線南アルプストンネル工事を巡り、JR東海の金子慎社長は25日の都内の記者会見で、静岡工区でトンネル掘削や高速長尺先進ボーリング調査を中断する目安になる湧水量を定めた「管理値」を、静岡県域も含まれる山梨工区では設定していないと明らかにした。 静岡工区の管理値は「リスク管理の観点から定めた」とし、特別な対応だとの認識を示した。同社によると、静岡工区の管理値は県有識者会議専門部会での議論を踏まえて設定した。 一方、山梨工区で管理値を設定していない理由については「詳しく分からないが、必要ないということではないか」との認識を示した。 山梨工区を巡っては、JRが山梨県側から静岡県境を
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藤枝バイパスの早期4車線化要望 国交省に沿線自治会
国道1号藤枝バイパス整備促進委員会(会長・北村正平藤枝市長)は17日、一日も早い全線4車線化を国に要望した。監事を務める広幡第2自治会の吉井時男会長らが国土交通省で豊田俊郎副大臣と面会し、恒常的な交通渋滞に悩む住民の声とともに要望書を届けた。 迂回(うかい)車両が周辺の通学路や生活道路に流入し、安全確保の面からも早期整備の必要性を訴えた。特に、交通が集中する広幡―薮田東両インターチェンジ間の早期供用開始を要求した。豊田氏は「優先順位を付けてしっかり対応していきたい」と応じた。 自民党の井林辰憲氏(衆院静岡2区)、牧野京夫氏(参院静岡選挙区)、若林洋平氏(同)が同席した。
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クロマグロの漁獲枠の増加要望 伊豆漁協、農水省に
伊豆漁業協同組合の加藤紀久夫組合長は10日、農林水産省で勝俣孝明副大臣(衆院静岡6区)と面会し、中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)にクロマグロの漁獲枠増加を働きかけるよう要望した。漁業者の経営維持の観点から現状の漁獲枠では不十分と訴えた。 クロマグロ漁業者も同席し、現状を報告した。沿岸漁業者は計画的に漁獲するための自主ルールを作成しているが、法的拘束力はなく、無秩序な漁獲を懸念。個別漁獲割り当て(IQ)の導入の必要性に触れ、実効性のある制度設計を求めた。 違法な漁に対する罰金額が、ナマコやアワビに比べてクロマグロの方が少ないことから、違法・無報告・無規制(IUU)漁業に対する罰則強
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企業誘致新時代に突入 静岡県内自治体、戦略シフト 売りは「地域課題」
税優遇や立地環境の良さのアピールが中心だった自治体の企業誘致が、デジタル化の遅れなどの「地域課題」を前面に打ち出す新たな戦略に転換しつつある。企業側も、社会課題解決ビジネスのチャンスと捉え、地方に注目する。専門家は「企業誘致3・0と言える時代に突入した」との見方を示す。 「われわれと一緒に富士市の課題を解決しましょう」。10月中旬に都内で開かれた首都圏企業向けの誘致セミナー。同市産業政策課の松葉剛哲主査は、製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の遅れといった市が抱える課題を赤裸々に語り、システム開発関連企業の参加者らに進出を呼びかけた。 松葉主査は「税負担軽減や補助金交付で誘致
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盛り土対策事業費 6億8800万円 政府第2次補正予算案
国土交通省は、熱海市伊豆山の大規模土石流と同様の被害を防ぐため、8日に閣議決定した2022年度第2次補正予算案に対策事業費6億8800万円を計上した。 盛り土の安全性を把握する調査や、危険な盛り土の撤去などの応急対策工事を行う自治体を支援する。 国交省は23年度予算概算要求で、盛り土の撤去などに活用できる防災・安全交付金9677億円を計上している。来年5月までに施行される盛り土規制法を踏まえ、前倒しで補正予算案に盛り込んだ。
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JR社長「ボーリング調査は別」 静岡県内掘削工事巡り【一問一答付き】
リニア中央新幹線南アルプストンネル工事を巡り、JR東海の金子慎社長は名古屋市で開いた31日の定例記者会見で、大井川流域の利水者の理解を得ない場合は着工が難しいとしていた静岡県内区間の工事に関し、トンネル掘削と、先行して行う高速長尺先進ボーリング調査は「別で考えるべき」との認識を示した。同社は同日午前の県有識者会議の地質構造・水資源専門部会で、山梨県側から静岡県境を越えた同ボーリング調査を今後実施したいとの意向を示した。 県専門部会では、委員と県が「静岡県内の水の流出対策が不十分」などと県境を越えた同ボーリング調査の実施に反発した。金子氏は「(地質やトンネル湧水の状況など)先々の様子を把握し
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磐田市が大企業に事業開発参画訴え 都内で交流会
磐田市はこのほど、大企業の新規事業開発部門が集まる都内のインキュベーションセンター「ARCH」で、交流会を開いた。同センターの会員企業に対し、官民共創の事業開発に参画するよう訴えた。 首都圏と市内の企業や人材をつなぎ、地域活性化や産業振興につなげる同センターを拠点とした事業の第1弾。市の課題や特徴を紹介した草地博昭市長は「日本や世界の課題を、磐田からどう解決できるか皆さんと考えたい」と呼びかけた。 パネル討論では、連携コーディネーターの「ソーシャル・エックス」(渋谷区)の伊佐治幸泰共同代表、同市出身で渋谷区議の中村豪志さんが登壇した。 伊佐治共同代表は、自治体と新規事業を開発する手段と
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空港新駅「静岡県民にメリット」 自民古屋氏、山梨のリニア現場視察
自民党超電導リニア鉄道に関する特別委員会は22日、山梨県内のリニア中央新幹線開発現場を視察し、同県の長崎幸太郎知事と意見交換した。長崎知事が沿線自治体と議論する意向を示した東海道新幹線の静岡空港新駅設置に関し、特別委員会の古屋圭司委員長は会合後「静岡県民にとって大変メリットがある。リニアを活用し、どの県もウィンウィンの関係に持っていきたい」と記者団に語った。 長崎知事はリニア全線開通後の交通体系に関し、沿線都府県でつくる建設促進期成同盟会で議論する意向を出席者に伝え「静岡県民も含めた沿線住民全体の期待度を高めるべく取り組みたい」と述べた。一方、JR東海の金子慎社長は空港新駅の設置は困難との
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新幹線の空港新駅「難しい」 JR東海社長「駅間短い」改めて否定
リニア中央新幹線南アルプストンネル工事を巡り、JR東海の金子慎社長は20日の記者会見で、静岡県が求める山梨工区の工事停止地点の協議に応じるかどうか明言しなかった。具体的な対応を「県と相談しながら決める」と述べるにとどめた。 県は13日、JRに提出した文書の中で「工事が進むと、静岡県内の水を(山梨県側に)引っ張る量が増え、大井川の水資源への影響が生じる」と懸念を示した。山梨工区は山梨県から静岡県側に向かって掘られていて、先進坑(本坑掘削前に掘る小さいトンネル)が県境の手前約1キロの地点まで進んでいる。 金子氏は、現時点でトンネル湧水はほとんど発生せず「県が言うような懸念は生じていない」と説
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統合か分裂か、欧州注視 鈴木哲駐イタリア大使(浜松市出身)に聞く
駐イタリア大使に就任した鈴木哲氏(63)=浜松市天竜区出身=が17日までに、静岡新聞社のインタビューに応じた。右派連立政権が樹立される見通しとなった同国の行方や、結束力が弱まる中での欧州の動向を注視する考えを示した。 ―右派政党「イタリアの同胞」党首で、自国優先主義を訴えるメローニ氏を首班とする連立政権が樹立される見通しで、右傾化を警戒する声があるが。 「『極右』と呼ぶメディアもあるが、メローニ氏らは右派連合と言っている。EUやウクライナとの関係で今までと全く違う政策が出る可能性は高くない。観察するのが最初の使命だ。欧州は統合の流れから分裂に進むのか、新しいリーダーが現れ、まとめるのか。
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国交相、リニア「基幹インフラに」 開発現場を視察
斉藤鉄夫国土交通相は11日の記者会見で、試験車両に試乗したリニア中央新幹線に関し「世界最高レベルの高速走行でありながら乗り心地が良く、高速性と快適性を兼ね備えた基幹インフラになると改めて実感した」と評価した。 斉藤氏は8日に山梨県の開発現場を視察した。建設会社の研究者だった斉藤氏は「超電導技術をコンパクトに大きなシステムに生かしている姿を見て、一技術者として感動した」と述べた。 リニア中央新幹線工事を巡っては、南アルプスの生態系や大井川の水資源に対する懸念が拭えず、県が静岡県内区間の着工を認めていない。斉藤氏は安全に十分配慮した工事の実施、県や地域と向き合い、理解と協力を得ることの2点に
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リニア中央新幹線工事 川根本町要望「場合によっては中止も」 国交省専門家会議第4回会合
リニア中央新幹線工事に伴う南アルプスの生態系への影響について協議する国土交通省専門家会議は7日、第4回会合を開き、大井川流域の島田市と川根本町から懸念事項などを聴取した。川根本町は文書で「場合によっては工事を中止するなど、流域住民が安心できる施工計画が作成されることを望む」との薗田靖邦町長の意見を伝えた。 薗田町長は生態系に深刻な影響が出た場合、同町など周辺3県の10市町で構成する南アルプスユネスコエコパークの「認定取り消しなども考えられる」と指摘した。島田市の染谷絹代市長は大井川流量減少や水質の変化について地域住民の声を伝えた。 会議の委員が9月3、4日に実施したリニア静岡工区の現地視
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シイタケの原木 購入支援継続を 静岡県協議会、農水省へ要望
静岡県椎茸(シイタケ)産業振興協議会と県きのこ総合センター振興協議会の両会長を務める菊地豊伊豆市長は6日、農林水産省で勝俣孝明副大臣(衆院静岡6区)と面会し、原木シイタケ栽培の生産資材の導入支援を2023年度以降も継続するよう要望した。 農水省は、東日本大震災による東京電力福島第1原発事故で放出された放射性物質の影響を受けた生産者を支援するため、キノコの菌を培養した種駒や原木などの購入費を補助している。 伊豆地域では震災後、原木林やシイタケで暫定規制値を上回る放射性物質が検出された。現在は安全性が確認されているが、他地域と比べて市場価格は安く「風評被害はいまだにある。支援を継続してほしい
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浜松・三方原用水 土地改良 完了2年延長見込み
浜松市を流れる三方原用水の耐震化や長寿命化に向けた第2期土地改良事業の完了時期が、当初予定より2年間伸び、2026年度になる見込みとなったことが26日、関係者の話で分かった。老朽化に伴う秋葉取水口ゲートの改修など、当初予定になかった工事が加わったため。 改良工事は農林水産省が事業主体となり、15年度に着手した。1970年の造成以来の大規模工事で、用水施設のほぼ全域で水路や導水路、トンネルなどの補修と施設更新を行っている。2022年度末までに全体事業費の7割程度の予算が確保された。 浜松市議会最大会派の自民党浜松は23日に野村哲郎農相と面会し、着実な事業推進を要請。三方原用水が「市民の大切
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自治体の盛り土対策 国交省が支援策拡充 概算要求で交付金増
国土交通省は25日、熱海市伊豆山の大規模土石流と同様の被害を防ぐため、危険な盛り土への安全対策を実施する自治体の支援策を拡充すると公表した。来年5月までに施行される盛り土規制法を見据え、定期的な盛り土調査や新たに発覚する危険な盛り土の撤去も支援対象とする。 国交省は2023年度予算概算要求で、盛り土の撤去や擁壁の設置などの対策工事に活用できる防災・安全交付金に関し、22年度当初予算比1・19倍の9677億円を盛り込んだ。 法施行後も既存盛り土の分布や安全性の調査の継続が必要と判断し、既に対象となっている規制区域の指定に関する調査に加えて支援する。 法施行により規制区域内の盛り土は許可制
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国道150号バイパスの4車線化を要望 国に牧之原市長ら
牧之原市の杉本基久雄市長と吉田町の田村典彦町長は24日、国土交通省を訪れ、志太榛原地区の国道150号バイパス4車線化や駿河海岸の保全施設整備の促進を要望した。 国道150号バイパス整備では、迂回(うかい)路がない牧之原市片浜~大沢インターチェンジの早期事業着手を特に要請。駿河海岸では最新の知見に基づいた粘り強い構造の堤防整備を求めた。杉本市長と田村町長は「実情は分かってもらえた。特段の予算措置をしてほしい」と訴えた。 自民党の井林辰憲氏(衆院静岡2区)、牧野京夫氏(参院静岡選挙区)が同行した。
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道路整備促進を国交省に要望 静岡県東部の首長
静岡県東部の首長が17日、国土交通省を訪れ、伊豆地域の観光促進や防災力強化に向けた道路整備の促進を要望した。 県東部の自治体でつくる国道414号整備促進期成同盟会(会長・頼重秀一沼津市長)は、静浦バイパスの早期全線開通の必要性を訴えた。伊豆市湯ケ島や河津町河横の道路改良の早期完成も求めた。清水真人政務官と面会した頼重市長は「伊豆縦貫自動車道とのダブルネットワークを担保する重要性を認識し合えた」と述べた。 県東部と神奈川県西部の自治体や商工団体でつくる伊豆湘南道路建設促進期成同盟会(会長・斉藤栄熱海市長)は、伊豆湘南道路の早期実現を要請。具体的なルート検討に向けた予算確保を求めた。
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アザレア加入 ウクライナ選手「安全にラグビー、夢のよう」
袋井市を拠点とするラグビー女子7人制チーム「アザレア・セブン」に入団したウクライナ代表のナタリア・コザチュク選手(24)が15日、清宮克幸代表理事と都内で面会した。ロシアによるウクライナ侵攻以降、競技できない状況に追い込まれ「安全にラグビーができるのがうれしい。夢のようだ」とチームへの貢献を誓った。 日本でプレーする理由に関し「人道支援につなげることも目的だ」と強調。自身のプレーを通じてウクライナに対する関心を高めたいと意気込んだ。 清宮氏は「できることは何でもする」と快く迎え入れ、「彼女が幸せになることが、チームの喜びになる。これから始まる日本での生活をチームメンバーも一緒に楽しみたい
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「ない」回答の若林氏 会合出席認める 旧統一教会巡るアンケート
自民党の若林洋平氏(参院静岡選挙区)は15日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を巡る共同通信のアンケートを巡り、浜松市で開催された今年3月の関係団体の会合に出席していたとして、友好・関連団体の会合に出席したことが「ない」とした当初の回答を訂正した。静岡新聞の取材に対し「主催が関係団体だと認識していなかった」と事務所を通じて答えた。 若林氏は3月20日の交流サイト(SNS)の投稿で、旧統一教会と関係がある「西静岡平和大使協議会」が開いた「家庭ビジョンセミナー」で「お話しさせていただいた」と記載。団体への謝意も記していた。 会合に出席した経緯に関し「参院選に向け、自民党の地元支部の案内であ
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ハリウッドザコシショウ クレイジーな笑い、故郷で 8月27日、静岡・清水区で単独ライブ
人気お笑い芸人のハリウッドザコシショウ(48)が27日、単独ライブツアーで地元静岡市清水区に凱旋する。東京以外での公演は3年ぶり。「久しぶりにやる以上、楽しめるようにクレイジーを提供する」とエンジン全開だ。 清水工高卒業後、タレント養成所「吉本総合芸能学院(NSC)大阪校」に同級生と入学し、コンビで芸人生活をスタートした。大阪では抑揚の違いや静岡弁がなかなか受け入れられなかった。ただ、同期のケンドーコバヤシや中川家の礼二ら認めてくれる仲間もいた。「バカ面白い」「しょんねぇな」。周囲に染まらず、今でも静岡弁を使い続けるのは「静岡弁が好きだから」。 ツッコミのタイミングでの絶叫は、大阪で苦労
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自民若林氏、二階派入り 単独で党内第4派閥に
10日投開票の参院選静岡選挙区で初当選した自民党新人の若林洋平氏(50)が28日、同党の二階派に入会した。二階派の所属は43人となり、岸田派を抜いて単独で党内第4派閥になった。若林氏は同日の二階派会合に出席後、取材に「本当の意味でスタートラインに立つ」と意気込みを新たにした。 二階派は、県東部を地盤とした故・遠藤三郎元建設相の秘書だった二階俊博元幹事長が領袖(りょうしゅう)を務め、県東部の衆院議員2人が所属。前御殿場市長の若林氏は二階派入りした理由として、県東部地域とのつながりの強さを挙げ「富士山を生かした観光やインフラ整備に取り組みたい」と強調した。 茂木派も知事選に出馬した参院議員の
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県内食材で「家庭料理」 静岡の料理研究家、都内に和食店開店
和食の継承団体「和食文化国民会議」副会長で料理研究家の後藤加寿子さん(73)=静岡市清水区=と次女すみれさん(43)がこのほど、東京・南麻布に県内食材を活用した和食料理店「びおら」を開店した。 茶懐石料理研究家の母千澄子さん(故人)から3世代にわたって受け継がれた「懐かしくほっとできる家庭料理」を提供する。高級食材は使わず、県内の農園などで採れた旬の野菜をおひたしやポテトサラダなどに仕上げる。静岡市清水区のすし店直伝の桜えびずしも提供する。 食の欧米化や手軽な外食の影響で和食が食卓から消える中、家庭料理の需要が高まっているとみて出店を決めた。2人は「心の健康につながる場所にしたい」と話す
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上流域の影響評価必要 国交省生態系会議 JR資料の改善指導も要求【大井川とリニア】
リニア中央新幹線工事に伴う南アルプスの生態系への影響について協議した8日の国土交通省の専門家会議では、先行する大井川の水資源に関する会議で議論されなかった上流域の地下水や表流水への影響評価が必要だとの指摘が複数あった。県の専門部会メンバーを兼ねる委員は、JR東海が同部会で示した資料が不十分だとし、専門家会議として改善を指導する必要があると強調した。 大東憲二委員は、水資源の議論で静岡市の流量予測を採用した経緯に触れ、JR東海の予測だけを根拠に議論しないよう提案。「トンネルを掘った時に地表の水がどんな影響を受けるかはっきりしなければ、生態系への影響があるかないか、話がかみ合わなくなる」と丁寧
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生態系会議、8日初会合 首相肝いり、中立性配慮も 効力は不透明【大井川とリニア】
国土交通省は6日、リニア中央新幹線工事に伴う南アルプスの生態系への影響を議論する専門家会議の初会合を8日に都内で開くと発表した。東京―名古屋間の2027年開業の遅れが確実となる中、事態打開へ岸田文雄首相自ら開催を表明した“肝いり”の会議。委員の選定や透明性の確保でも地元への配慮を色濃く打ち出した。ただ、先行して中間報告をまとめた大井川の水資源を巡る問題は未解決のまま。さらに多種多様な論点を抱える生態系の議論をどう決着させるのか。先行きに不透明感も漂う。 今回の会議は、県有識者会議生物多様性専門部会の委員も加えた8人で構成する。中立性を担保するため、環境省の助言を受け
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静岡県加盟可否、協議へ 期成同盟会 再申請を報告【大井川とリニア】
リニア中央新幹線の沿線9都府県でつくる「リニア中央新幹線建設促進期成同盟会」は3日、都内で総会を開いた。会長の大村秀章愛知県知事が、川勝平太知事から加盟申請書が再提出されたと報告した。今後、会員の意見を書面で聞き取り、対応を協議する。 2019年の前回加盟申請時は、本県の建設促進の立場が明確でないなどの声があり「会として意見がまとまらなかった」(大村氏)。県が2日に再提出した申請書は「基本姿勢は促進」と明記したが、水資源や生物多様性への影響回避に課題が残るとも記載されている。大村氏は「この文面をどう評価するか。会員の意見をうかがいたい」と述べた。 大村氏は総会後、本県の加盟について「趣旨
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取水抑制案 JR社長「改めて東電と相談」【大井川とリニア】
リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川水問題を巡り、JR東海の金子慎社長は27日の定例記者会見で、県外に流出するトンネル湧水対策として示した東京電力田代ダム取水抑制案に関し「地域に提起するまでは(東電の)了解をいただいた」とし、流域住民の理解を得て具体化した段階で「改めて東電に相談する」との考えを示した。 取水抑制案に関し、川勝平太知事が25日の記者会見で「JRの地域貢献の一環」との認識を示したことに対し、金子氏は「私から地域貢献のためと言ったことはない。提案の目的は地域の懸念の解消だ」と強調した。 逝去した葛西敬之名誉会長について「日本経済の発展に寄与した。大変残念だ。リニ
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一歩前進/運用体制の構築重要 静岡県内国会議員が評価 盛り土規制法成立
熱海市伊豆山の大規模土石流を受けた盛り土規制法が20日成立し、与野党の静岡県内国会議員は不適切な盛り土の発生抑止へ「一歩前進」と受け止めた。ただ、実務を担う自治体が規制区域指定や監督処分を適切に実施するための指針の策定作業はこれから。来夏の施行に向けて政府の監視を続け、自治体と一体となった体制整備を求める。 地元選出の勝俣孝明氏(自民、衆院静岡6区)は、違反した法人に最高3億円の罰金を科す罰則の強化を挙げ「不適切な盛り土を造らせないために一定の効果がある」と評価。全国の総点検で確認された危険な盛り土の対応も同時に進めていくことが大事だと強調した。 同選挙区の渡辺周氏(立憲民主、衆院比例東
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工事発注段階で残土搬出先指定、不適切盛り土防止 政府が指針変更
熱海市伊豆山の大規模土石流を受け、政府は20日、入札契約適正化法に基づく指針の変更を閣議決定した。公共工事の建設発生土の適正処理を徹底するため、発注段階での搬出先の指定を新たに盛り込んだ。 熱海市の土石流災害では、起点部に造成された盛り土が被害を甚大化させたとされる。新たな指針では、発生段階で土砂の行き先を明確化させ、盛り土規制法と合わせて不適切な盛り土を防ぐ。 予定価格の設定時に積算すべき例として、建設発生土の運搬や処分に関する費用も加えた。
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湧水戻し案JR提示 国交相「議論進展を期待」【大井川とリニア】
リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川水問題を巡り、斉藤鉄夫国土交通相は17日の記者会見で、JR東海が県外流出する湧水を大井川に戻す方策案を示したことに関し「今後議論が進むことを期待している」と述べた。 斉藤氏は方策案について「電力会社と調整した上で提示された」との認識を示し、流域自治体などから前向きな発言があったことを評価した。 JR東海は、工事中に県外流出した湧水と同量をトンネル貫通後にポンプでくみ上げて戻す案と、東京電力田代ダムの発電用の取水を抑制する2案を県有識者会議の地質構造・水資源専門部会に提示した。 昨年まとまった国交省専門家会議の中間報告は、流域の自治体や住
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上流域の流量推移予測 JR社長、新試算示唆【大井川とリニア】
リニア中央新幹線の工事に伴う大井川の水問題を巡り、JR東海の金子慎社長は7日の記者会見で、静岡県有識者会議の生物多様性専門部会に同社が提示した上流域支流の流量推移予測に関し、月間や年間の平均値以外も新たに予測する可能性を示唆した。「事務局の県と相談し、委員の意向も確認して検討する」と述べた。 県はトンネル掘削工事による地下水位の低下に加えて降雨がない日が続いた場合、流量ゼロとなる可能性があると指摘している。月平均流量による試算は沢枯れを想定していないため「生物への影響を判断することは適切でない」としている。 金子氏は同社がルート選定時に委託した地質調査で、トンネルが貫通する大井川上流域部
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精度より「総合的に検証」 国交省専門家会議、地質データ巡り静岡県に回答【大井川とリニア】
国土交通省は30日、リニア中央新幹線工事に伴う大井川の水問題を議論した同省専門家会議の中間報告に対する県有識者会議の地質構造・水資源専門部会の意見書に回答した。県専門部会が水量予測の精度を高めるために追加取得する必要性を指摘した地質データに関し「総合的に検証し、科学的・工学的な見地から専門的な判断を行った」とし、総合的な検証の上でデータの追加取得は重視しなかったとの見解を示した。 事務局を務める鉄道局の担当者は「水量や地下水位、地下水の化学的分析を総合的に判断して結論に至った。モデルの精度や精緻さを問題視していなかった」と説明した。 県専門部会は工事による上流部の表流水枯渇を回避する提案
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トヨタ「ウーブン・シティ」 裾野・不二聖心高生が開発現場見学
トヨタ自動車の子会社「ウーブン・プラネット・ホールディングス」は29日、トヨタが裾野市で建設している先端技術の実証都市「ウーブン・シティ」のサービス開発現場である東京都中央区の本社に不二聖心高(裾野市)の生徒を招待した。一般市民への公開は初めて。ヒトを中心とした「幸せの量産」を提供するまちづくりへの思いや開発状況を伝えた。 2024~25年の一部開所に向け、試行錯誤が続く物流事業の開発現場。「シャープペンの芯が無くなって注文すると、ロボットが自宅のポストまで届けてくれます」。自宅で手軽に宅配の受け取りが可能な仕組みを研究する担当者が具体例を説明すると、生徒たちから驚きの声が上がった。 国
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残土処理、発生者責任を明確化 政府 省令見直し方針
斉藤鉄夫国土交通相は10日の参院予算委員会で、熱海市伊豆山の大規模土石流を受けた盛り土規制の一環として、建設工事で発生する残土の発生者責任を明確化させる方針を示した。今国会で成立を目指す盛り土規制法に加えて資源有効利用促進法の省令などを見直し、元請け業者に搬出先が適正かどうか確認させる仕組みを構築する。国民民主党会派の無所属山崎真之輔氏(静岡選挙区)の質問に答えた。 土砂の搬出先での盛り土行為に関し、盛り土規制法案に基づく都道府県知事などの許可の有無を業者に事前確認させる。公共工事は発注段階で搬出先の指定を徹底するとした。 同法案は都道府県などが指定した区域内の盛り土を許可制とし、全国一
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リニア工事 事故相次ぎ「遺憾」 国土交通相
斉藤鉄夫国土交通相は4日の記者会見で、リニア中央新幹線トンネル工事を巡り、愛知県春日井市で1日に男性作業員が負傷するなど、昨年から事故が続発していることを受け「大変遺憾だ」と述べた。 昨年10月には岐阜県中津川市で、11月には長野県豊丘村で事故が発生し、計3人が死傷した。JR東海は昨年10月の事故後、厚生労働省のガイドラインに沿って適切に工事が実施されているかどうかを全工区で確認した。斉藤氏は「原因調査がしっかりと行われ、再発防止策の着実な実施により事故が繰り返されないよう、国交省としても適切に対応したい」とした。 (東京支社・岡田拓也)
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盛り土規制強化の改正法 国交相「早期施行望ましい」
斉藤鉄夫国土交通相は10日の衆院予算委員会で、熱海市伊豆山の土石流被害を拡大させたとされる盛り土の安全対策を強化する改正法に関し、早期施行を目指す意向を示した。「二度と熱海市と同様の悲劇を繰り返さないためにも、施行はできる限り早期であることが望ましい」と述べた。立憲民主党の渡辺周氏(比例東海)への答弁。 斉藤氏は改正案に関し、3月上旬の国会提出に向け、関係省庁と準備を進めているとした。規制の範囲を検討する調査などのため、公布から施行まで一定の時間を確保してほしいという自治体からの意見も踏まえ、施行時期を検討する。 改正案は、都道府県などが指定する区域の盛り土を許可制とするなど全国一律の規
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斉藤鉄夫国交相「JR東海への指導継続」 中間報告の地元見解受け発言【大井川とリニア】
リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川の水問題で、流域市町や利水団体が国土交通省専門家会議の中間報告を受けた共通見解を示したことに関し、斉藤鉄夫国交相は28日の記者会見で、「JR東海が地域の方々と真摯(しんし)に向き合い、理解と協力が得られるよう引き続き指導していく」と述べた。 共通見解は県が取りまとめ「現状では工事は認めることのできる状況ではない」とする書面を26日に同省鉄道局宛てに送付した。県有識者会議の地質構造・水資源専門部会も14日に意見書を提出している。 斉藤氏は国の専門家会議による見解の取りまとめを通じ「地域の関係者に丁寧に説明していきたい」とした。生態系の問題の
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国交相「議論さらに深めたい」 静岡県専門部会の意見受け【大井川とリニア】
斉藤鉄夫国土交通相は18日の記者会見で、リニア中央新幹線工事に伴う大井川の水問題を議論した国交省専門家会議の中間報告に対する県有識者会議の地質構造・水資源専門部会の意見書提出を受け「(両会議の委員の)意見交換を通じ、科学的工学的な観点からの議論をさらに深め、利水者を含む地域の関係者に丁寧に説明していきたい」と述べた。 同省は昨年末に中間報告に関する意見交換と情報共有を目的に、県専門部会としての意見や質問をまとめるよう県に依頼し、今月14日に回答があった。現在、国の専門家会議の委員に意見書に対する見解を求めている。 県の専門部会が提出した意見書では、地質データの不十分さなどを指摘。トンネル
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国専門家と意見交換、情報共有を 国交省、中間報告受け静岡県に依頼【大井川とリニア】
国土交通省は28日、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う水問題を議論した専門家会議の中間報告に関し、県の有識者会議からの意見や質問をまとめるよう県に依頼した。 国と県の専門家との間で意見交換や情報共有を図り、中間報告の結論に至った経緯や意図を県の委員に伝えた上で議論を進めるため。文書でのやりとりなどを想定している。斉藤鉄夫国土交通相は同日の記者会見で「中間報告の内容について、静岡県や関係市町、地域の方々によく理解していただくことが大切だ」と述べた。 国の専門家会議は、トンネル湧水の全量を大井川に戻すことで、表流水が維持され、地下水量の影響も「極めて少ない」とする中間報告をまとめた
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流域住民の感情理解を リニア大井川水問題【とうきょうウオッチ/記者余論】
リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川の水問題に関する国土交通省の専門家会議の中間報告がまとまった。科学的、工学的な観点から「トンネル湧水全量を戻せば中下流域の流量は維持され、地下水量への影響は極めて小さい」とした一方、前提となるJR東海の予測は「不確実性」が伴うと指摘した。 トンネル掘削の影響を予測するための解析に頼らざるを得ない以上、「不確実性」はある程度仕方がない。JRは専門家会議の指摘で調査やデータを追加したが、限界がある。福岡捷二座長(中央大教授)は「今の段階でやり得ることはやったのではないか」との認識を示した。 ただ、不確実性が伴うと指摘されれば、不安になるのが流
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盛り土「統一法整備を」 熱海市長と自民支部 党本部へ要望
熱海市伊豆山の大規模土石流災害を受け、斉藤栄市長と自民党熱海市支部の内田進支部長らが23日、党本部に高市早苗政調会長を訪ね、被害を拡大させたとされる盛り土の規制強化を図るため、全国統一の安全基準や罰則を定めた法整備を求めた。 要望書では、盛り土に関する罰則などを定めた条例が自治体間で異なるため、より規制の緩やかな場所に盛り土の造成が集中すると指摘。行政の指示に従わない業者を公表できるような罰則規定を盛り込むよう求めた。避難所運営にかかった経費の財政支援や、基幹産業である観光の振興策の充実も要望した。 政府は盛り土規制強化の関連法案を次期通常国会に提出する方針。高市氏は法整備に向け前向きな
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国交相「地域の懸念払拭を」 JR東海に異例の指導 水問題中間報告受け【大井川とリニア】
リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川の水問題を議論した国土交通省専門家会議の中間報告を受け、斉藤鉄夫国交相は21日、JR東海の金子慎社長を同省に呼び、流域住民の不安や懸念を払拭(ふっしょく)するよう指導した。「事業を進めるには地域の理解と協力が何にも増して不可欠だ」と強調した。 法令違反や事故がない状況で、国交相が事業者を呼び指導するのは異例。リニア事業を認可した監督省庁として、認可時に事実上の条件とした「地域の理解と協力を得ること」を改めて指導し、円滑な事業実施を求めた形だ。金子社長は「理解と協力を得られるよう努力する」と応じた。 斉藤氏は、中間報告で示されたトンネル掘削
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リニア事故再発防止へ JR東海、委託業者と工事安全協議会設立
リニア中央新幹線のトンネル工事で相次いだ事故を受け、JR東海は24日、山岳トンネル工事を委託する施工会社12社などと「安全推進協議会」を設立した。静岡など沿線7都県にもそれぞれ設置し、再発防止を図る。 協議会はリニア工事に関する労災事故の原因や再発防止策、危険事例などの情報を交換し、安全管理を徹底するのが狙い。東京都内のJR東海本社に置く全体協議会は各社の幹部で構成する。各都県の協議会は現場責任者らが情報共有する場とし、25日にそれぞれ初会合を開く。 全体協議会の初会合は24日に開かれ、トンネル事故の情報を共有した。会長を務めるJR東海の宇野護副社長は冒頭で「地域の方々に懸念と心配を抱か
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サクラエビ(由比・焼津)×フレンチ「La Paix」 うまみ凝縮ビスク【静岡食材と日本橋料理人】
焼き菓子のしっとりとした甘い生地との対比が、風味を倍増させるのだろうか。一口かじると香ばしいサクラエビのうま味が口の中いっぱいに広がった。 強い香りや濃厚な味わい、鮮やかな桜色。松本一平オーナーシェフ(47)にとって、サクラエビは春と秋の漁期に必ず仕入れる食材だ。「調味料感覚でも使える」という万能食材の「ソフトなカリカリ感」を意識し、仏ブルターニュ地方に伝わる菓子「ファーブルトン」に仕上げた。 同時提供する「ビスク」は滑らかな香り高いスープ。甘みを補うタマネギは入れず、サクラエビ本来の甘さを凝縮した。90ミリリットルと少量でも一皿分のスープを飲み干したくらいの満足感が味わえる濃厚な一杯だ
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リニア試乗会 JR東海、時速500キロを公開
JR東海は8日、リニア中央新幹線の報道関係者向け試乗会を山梨県の山梨リニア実験センターで開いた。昨年8月に投入した最新型「L0(ゼロ)系改良型試験車」の開発状況を紹介し、開業時に予定する最高時速500キロでの走行を公開した。 試験走行では時速150キロを超えた時に「ブーン」という音と共に地上から浮上し、出発から約2分で時速500キロに到達した。減速して着陸した時は若干の振動があった。同社は2017年に営業運転に必要な技術開発を完了した。現在は騒音や振動、耳がツンとなる現象の軽減など快適性の向上を目指して改良を続けている。 同社は品川―名古屋間の27年開業を目指しているが、工事に伴う大井川
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事業者の説明、地元の納得不可欠 国交相、リニア工事巡り見解
斉藤鉄夫国土交通相は8日の記者会見で、大井川の流量減少が懸念されるリニア中央新幹線の南アルプストンネル工事に関し「県民の意思をないがしろにして工事を進めることはあり得ない。(事業者のJR東海による)丁寧な説明と(地元の)納得が不可欠だ」との認識を示した。 南アルプストンネル工事の中止をJR東海に指導するよう政府に求めた川勝平太知事の要望については、就任会見時に把握していなかったとした上で「要請があったことを踏まえ、国交省として検討したい」とした。 南アルプストンネル工事を巡っては、県が流量減少の懸念が拭えないとして県内区間の着工を認めていない。岸田文雄首相が新内閣発足時にリニアなどの高速
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岸田首相 リニア整備指示 国交相へ「経済圏の統合促す」
岸田文雄新首相は5日までに、リニア中央新幹線などの高速鉄道整備を進めるよう斉藤鉄夫国土交通相に指示した。斉藤氏が同日の就任記者会見で明らかにした。県は大井川の流量減少の懸念から、リニア静岡工区の着工を認めていない。 斉藤氏は首相から「リニア中央新幹線をはじめとした高速鉄道など地方を結ぶインフラ整備が経済圏の統合を促し、豊かな田園都市国家を支えることに留意し、交通網の整備に取り組むこと」と指示を受けたという。 川勝平太知事が4日、JR東海にリニア工事を中止させるよう新内閣に要望したことに関し、斉藤氏は「リニアは三大都市圏間の人の流れを劇的に変え、国民生活や経済活動に大きなインパクトをもたら
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JR東海と流域市町の意見交換 国交相「前向きに評価」【大井川とリニア】
リニア中央新幹線の南アルプストンネル工事に伴う流量減少問題に関し、赤羽一嘉国土交通相は21日の記者会見で、JR東海の金子慎社長と大井川流域市町の首長との間で18日に初めて開かれた意見交換会を前向きに評価した。「今後も意見交換を丁寧に重ねることが、地元の理解と協力を得ていく上で重要だ」と述べた。 赤羽氏はJR東海に対し、県や地域住民に誠意を持って対応するよう指導する考えも明らかにした。 意見交換は、県に対応を原則一本化してきた流域10市町が、直接説明する機会を求めてきたJR東海に応じる形で行われた。 (東京支社・岡田拓也)
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熱海土石流 立憲民主党など野党合同ヒアリング
立憲民主党など野党は31日、熱海市伊豆山の大規模土石流災害に関する合同ヒアリングを国会内で開いた。被災者や遺族らでつくる「熱海市盛り土流出事故被害者の会」が、発生現場付近の盛り土を放置してきたとして行政の責任に言及し、再発防止に向けた制度の見直しを求めた。 県や熱海市は盛り土をした業者に行政指導をしてきたが改善されず、土石流による被害が拡大したとされる。弁護団共同代表の加藤博太郎弁護士は、届け出と異なる工事を行う業者に対する強い行政命令の発出や、盛り土の強制的な撤去を可能とする法整備の必要性を強調。「さらなる人命が失われない仕組みづくりをお願いしたい」と訴えた。 政府は、崩壊する恐れのあ