三嶋大社の歴史 地元住民が学ぶ 宮司講演会
三島市観光協会はこのほど、同市の三嶋大社で矢田部盛男宮司による講演会を開いた。市民ら約150人が、古くから地元住民に親しまれ、観光名所でもある三嶋大社の歴史や文化について理解を深めた。
矢田部宮司は、三嶋大社の信仰が伊豆半島一帯から伊豆諸島に広がる理由について歴史を振り返りながら解説した。富士山や伊豆の噴火に伴い、朝廷から与えられる「神階」が上がった経緯から「神様の位を上げることで災害を鎮めてほしいとの願いが込められていた」と説明した。伊豆半島や伊豆諸島には、御祭神の三嶋大神の后(きさき)神や御子神をまつる神社が数多くあり「明神大社が五つある。一族で列挙するのはなかなかない」と語った。
矢田部宮司が一般市民向けに講演するのは珍しいといい、市民らは熱心に耳を傾けた。同観光協会は隔月で、地元や周辺の観光資源について学ぶ講演会を開いている。