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川勝知事「膠着から前進」 国交省会議中間報告【大井川とリニア】

 リニア中央新幹線工事に伴う大井川の水問題を巡り、川勝平太知事は20日、国土交通省の専門家会議が19日に中下流域の水利用に関する中間報告をまとめたことについて「部分的な公開ではなく(公開で開かれる)県の有識者会議で今回明らかになった事実が分かっていくのではないか。膠着(こうちゃく)というよりも前進になる」と受け止めた。
 JR東海の金子慎社長が「使い方によって、あるいは使う人や時点によって(意味が)違う」としていた減水対策の「トンネル湧水の全量戻し」については、中間報告が「工事期間中も含めて」と明記したことを評価し「トンネルを掘った後に全量を戻すのが自分たちの全量戻しだと(JRが)言えなくなった」と述べた。
 中間報告がJRに地元への真摯(しんし)な対応を求めたことについては、事業認可時に国土交通相がJRに要請した「地域の理解と協力を得ること」に触れ「JR東海の説明が『理解を得た』ということにすり替えられるようなことがあってはならない。説明の中身が分かったことと、地元が受け入れたことは違う」と強調した。
 県によると、専門家会議で県側の委員を務める森下祐一静岡大客員教授らが来年1月に流域10市町や11の利水団体に中間報告の内容を説明し、その後、県有識者会議で内容を検証する。

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