三嶋大社で百人一首 名人と女子高生対戦 「和歌のまち三島」発信
三島市観光協会は1日、小倉百人一首競技かるたイベントを同市の三嶋大社で開いた。古今伝授相伝の地として「和歌のまち三島」を発信する第1弾。参拝客ら観客約130人が、名人と女子高生の勝負に熱視線を注いだ。
![川瀬名人(左)と村越さん(右)の対局を見守る観客=三島市の三嶋大社](/news/images/n133/1328758/IP231001TAN900057000_O.jpg)
模範試合は、同市の競技かるた団体「三島せせらぎ会」の川瀬将義名人に、富士高百人一首部3年で全国大会に2度出場した村越祐衣さん(三島市)が挑んだ。詠まれた歌に合わせ札を取り合う度に、同会の西郷直樹永世名人が解説を交え、競技かるたの魅力や技術の奥深さを伝えた。
古今伝授は、古今和歌集の解釈を師から弟子に秘伝として後世に伝えたもの。同市の願成寺では1471年、武家歌人東常緑から連歌師宗祇への古今伝授が行われたと伝わる。
同協会は、紫式部の生涯を描く2024年の大河ドラマ「光る君へ」の放送を見据え、和歌に注目が集まると考え企画した。今後も和歌に関するラジオ放送やイベント、競技かるた大会などを予定していて、担当者は「和歌に身近なまちとして誇りを持ち、他地域に自慢できるようなきっかけになってほしい」と話した。
(三島支局・岡田拓也)