テーマ : 医療・健康

静岡県が「医療田園都市」構想 医療城下町を発展へ 静岡がんセンター20年

 静岡県東部に県立静岡がんセンター(長泉町)の開設とともに医療健康産業の集積を図る県のファルマバレープロジェクトが始動して本年度で20年を迎えたのを機に、県が県東部を質の高い医療と住環境が整った「メディカルガーデンシティ」を目指す構想を進めていることが5日、分かった。住民ががん治療をはじめとした医療を安心して受けられる体制の下、自然豊かな環境で、仕事や生活を充実できるまちづくりを推進する。
 同センターの山口建総長が5日までの取材で明らかにした。センターは2002年4月に同町に開設され、運営準備期間を経て9月に診療を始めた。その後、ファルマバレーセンター(PVC)や、研究所棟も整備され、高度ながん治療の提供とともに、医療機器製品の研究や開発事業を展開し、県東部の医療産業の活性化を先導してきた。
 構想では、さらなる20年を見据え、これまで実現した産業主体の「医療城下町」を発展させ、住民主体の「医療田園都市」を追求する。十分な医療や、住居、雇用など暮らしを確保し、理想的な地方都市を目指す。超高齢社会に対応した取り組みや移住促進を図り、地域活性化にもつなげる。
 山口総長は「センターとファルマバレープロジェクトはここ20年の長泉町や周辺地域の発展に大きく貢献した。この理想の地を県全体に広げたい」と話した。
 (東部総局・水野紗希)

いい茶0

医療・健康の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞