テーマ : 医療・健康

むし歯のできやすさは遺伝? むし歯菌や食べ物も原因【歯の診察室】

  40代男性。昔からむし歯に悩まされたことがありません。むし歯ができやすいかどうかは体質や遺伝など、何が関係するのでしょうか。また、今後もむし歯ができにくい状態は続くのでしょうか。

  むし歯の原因は「歯」「むし歯の原因菌」「食べ物」の三つが重なり合ってできると言われています。むし歯のなりやすさについては遺伝するとの研究結果があるそうですが、むし歯そのものは、両親から直接遺伝するわけではありません。むし歯菌は、生まれたての赤ちゃんの口の中にはおらず、乳歯が生えてくる時点で、むし歯菌が口の中に定着する可能性があると言われています。
 しかし、ご両親のむし歯が多くても、むし歯になったことがないという方もいますし、逆の方もいます。食生活などの生活習慣が原因で、例えば甘い物を頻繁に摂取する方は、むし歯になる危険性が高まります。
 また、40代以降では、歯周病のリスクが上がってきます。歯周病とは、歯ぐきの周りの骨が引いていく病気です。歯ぐきが下がることにより、歯の根元が露出します。その部分はむし歯になりやすく、進行も早い場合があります。
 また、歯周病によって歯が動いて、歯並びが悪くなると、むし歯の発生、進行が起こりやすくなります。かみ合わせのバランスが悪くなり、一部の歯に負担が大きくなることで、ごくわずかなひびからむし歯が進行する恐れもあります。
 むし歯・歯周病は、気付かずに少しずつ進行していく病気です。40代以降の方には、定期的に歯科を受診し、メンテナンスすることをお勧めします。
 (勝又正平・静岡県歯科医師会生涯研修部)

 歯や口の健康、治療に関する疑問、質問をお寄せください。〒422-8670 静岡新聞社編集局「歯の診察室」係へ。Eメール<seikatsuhoudou@shizuokaonline.com>からも送信できます。全てにはお答えできず、直接回答もしかねますがご了承ください。

いい茶0

医療・健康の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞