テーマ : 医療・健康

被災地ボランティアに無料接種 破傷風ワクチン、東京の医師団体

 東京都内の医師でつくる東京保険医協会は、能登半島地震の被災地に向かうボランティアを対象に、3月末まで破傷風ワクチンを無料で接種している。厚生労働省で15日に記者会見した同協会の申偉秀理事は「ボランティアを思い立ったら、まずは接種を受けてほしい」と訴えた。

厚労省で記者会見する東京保険医協会の申偉秀理事(右)ら。能登半島地震の被災地に向かうボランティアに、破傷風ワクチンの接種を呼びかけた=15日午後
厚労省で記者会見する東京保険医協会の申偉秀理事(右)ら。能登半島地震の被災地に向かうボランティアに、破傷風ワクチンの接種を呼びかけた=15日午後

 都内在住でなくても、5日前までに協会ホームページから申し込めば都内の16医療機関で接種可能。
 破傷風は、土の中の破傷風菌が原因となり、発症すると、全身がけいれんし呼吸困難などの症状が出て、死に至る場合もある。被災地で土砂やがれきの撤去中に、くぎやガラスでけがをして感染するリスクがあり、国立感染症研究所もボランティアに接種を推奨している。
 子どもが対象の定期接種は11~12歳に打ち終わるのが標準的だが、10年が経過すると発症予防効果が低下するとされる。また50代後半以降では免疫を持っている人が少ない。
 協会によると、東日本大震災が発生した2011年には岩手と宮城の両県で計10人が感染し、震災関連症例として報告された。

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