テーマ : 医療・健康

コロナ薬ゾコーバ、改めて承認へ ダニ媒介脳炎ワクチンも

 感染症の流行などの緊急時に医薬品を迅速に使えるように創設された制度の適用第1号として「緊急承認」されていた、塩野義製薬(大阪)の新型コロナウイルス治療薬「ゾコーバ」を巡り、厚生労働省の専門部会は4日、製造販売承認を改めて了承した。国内初のダニ媒介脳炎ワクチンの承認も了承。いずれも近く承認される。

塩野義製薬の新型コロナウイルス治療薬「ゾコーバ」(同社提供)
塩野義製薬の新型コロナウイルス治療薬「ゾコーバ」(同社提供)

 緊急承認は、新型コロナワクチンの導入が欧米よりも遅れた反省を踏まえつくられた。大規模な臨床試験の完了前でも、有効性が推定されれば実用化できる。緊急承認後、一定の期限内に有効性を確認し、改めて承認申請をする必要がある。
 ゾコーバは2022年11月に、期限を1年間として緊急承認され、塩野義が23年6月に改めて承認申請していた。今年2月までに推定で約101万人が使用した。
 12歳以上を対象とし、1日目は3錠、2日目以降は1錠を計5日間飲む。発症後速やかに使う必要がある。重症化リスクの有無にかかわらず使用できるが、高血圧や高脂血症の薬などは併用できない。妊婦や妊娠している可能性がある女性も使えない。
 ダニ媒介脳炎はウイルス性の感染症で、世界で毎年推定1万5千人が感染する。国立感染症研究所によると、国内では18年までに北海道で5人の患者が報告された。

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