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エクソソーム使用、指針策定へ 再生医療学会、4月にも

 日本再生医療学会は20日、「エクソソーム」と呼ばれる細胞が分泌する微粒子を用いた美容目的の自由診療が急速に広がっているとして、治療を提供するに当たり注意すべき項目をまとめた指針を来月にも策定すると発表した。新潟市で21日から開催する学会総会に合わせて会見した。
 エクソソームは、細胞由来の多様なタンパク質が含まれている。さまざまな病気の治療に役立つと期待され、実用化に向けた研究が国内外で進む一方、老化防止をうたう美容クリニックで安易に投与するケースが目立ち、専門家からは規制を求める声が上がっていた。
 指針は、エクソソームを使った製品の安全性や効果を確認し、実用化を目指す研究者向け。治療で想定されるリスクや、製造工程で注意すべき点などをまとめる。
 寺井崇二・新潟大教授はエクソソーム治療について「非常に気を付けなければいけない状況。科学的なやり方を教科書として示すことが大事だ」と話した。
 また学会は、安全性が高く科学的な根拠のある再生医療を実施する医療機関の認定制度を始めたことも公表。7月から申請を受け付ける。患者が医療機関を選ぶ際の参考にしてもらいたいとしている。

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