テーマ : 医療・健康

浜松・引佐赤十字病院 2025年3月末閉院 施設老朽化、患者減

 日本赤十字社は8日、浜松市浜名区引佐町の引佐赤十字病院を来年3月31日で閉院すると発表した。施設の老朽化や地域医療環境の変化に伴う患者数の減少が影響した。地元への説明については自治会長らと協議するとしている。

2025年3月31日で閉院する引佐赤十字病院=8日午後、浜松市浜名区引佐町
2025年3月31日で閉院する引佐赤十字病院=8日午後、浜松市浜名区引佐町

 日本赤十字社によると、全て療養型の99病床を持つ同病院は現在、入院患者が60~70人、外来患者が1日あたり20~30人で推移している。地域の療養病床数が過剰になり、近年は患者数が減少していた。加えて、南館の外来棟は築58年が経過。北館の病棟は築28年だが、スプリンクラー設備などを含めた大規模な修繕が必要で、事業継続に向けた投資は困難と判断した。
 同病院は1946年に日本赤十字社県支部引佐診療所として開設された。行政からの依頼に応じる形で伝染病棟や結核病棟などを運営し、73年に一般病床を開設した。現在は内科、糖尿・内分泌、整形外科の外来も担っている。整形外科は今年2月15日、糖尿・内分泌は3月29日で外来診療を終了するという。
 日本赤十字社は、患者への今後の対応について「診療内容に応じて適切な医療機関を紹介する」としている。担当者は「地域の方々に長い間ご利用いただき、感謝している。残り1年間はしっかりと医療を継続していく」と話した。

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