テーマ : 医療・健康

認知症ソフトボール、富士宮で全国大会 工藤公康さん視察、声援送る

 認知症の人と家族、支援者らを対象にした全日本ソフトボール大会「Dシリーズ」が24日、富士宮市の静岡県ソフトボール場(富士山スタジアム)で開かれた。2022年度に厚生労働省の認知症普及啓発事業に取り組んだプロ野球ソフトバンク元監督工藤公康さんがサプライズで登場し「認知症の人が自分のできる範囲で精いっぱいプレーして、支援者も一緒に楽しめている」と評価した。
認知症の人によるソフトボールの試合を視察する工藤公康さん(中央)=24日午前、富士宮市の県ソフトボール場
 「Dementia(認知症)」の頭文字を冠した同大会は2014年に富士宮市で始まった。5年ぶり8回目となる今回は12都府県の選手50人が2試合を行った。鋭い打球を放つ猛者から捕球に苦労する選手までプレーぶりはさまざまだが、ボールを懸命に追いかける姿に大きな拍手が送られた。得点を刻むと、ベンチの全員がハイタッチで出迎えた。
 工藤さんは22年度の普及啓発事業の一環で富士宮市の家族を取材に訪れ、大会を知ったという。球場で選手たちに混ざって声援を送った工藤さんは「体を動かす喜びや楽しさを感じられ、もっとやりたいと思ってくれたのではないか。楽しさを生み出すのは、個々のレベルに合わせた周りの厚いサポートがあるからこそだろう」と大会の意義を語った。
 大会は選手や支援者にとって、再会や親交を深める場になっている。先発投手を務めた五十嵐正克さん(66)=富士宮市=は「打たれたけれど、久しぶりにみんなとプレーできて気持ちがいい」と笑顔で話した。
対戦を楽しむ選手=24日午前、富士宮市の県ソフトボール場

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