テーマ : 医療・健康

災害歯科の「調整役必要」 静岡県歯科医師会 体制確立へ、駿河区で研修会

 静岡県歯科医師会はこのほど、災害歯科保健医療体制の確立に向けた研修会を静岡市駿河区の県歯科医師会館で開いた。能登半島地震で8~12日にJDAT(日本災害歯科支援チーム)として石川県珠洲市に入った静岡市静岡歯科医師会の今村陽一郎さんらが登壇し、郡市区歯科医師会で必要な対策を訴えた。

講演で災害歯科コーディネーターの必要性を訴える今村さん(右)=静岡市駿河区
講演で災害歯科コーディネーターの必要性を訴える今村さん(右)=静岡市駿河区

 今村さんは各郡市区歯科医師会と行政それぞれで災害時の調整役となる災害歯科コーディネーターを指定する必要性を訴えた。「コーディネーターは多ければ多い方が良い。指揮命令系統を理解し、守って活動できる人を各歯科医師会で考えてほしい」と説明した。現状、各歯科医師会では災害担当者も充て職の場合が多いと指摘し、メンバーを固定した災害対策委員会の常設や災害時行動計画の策定を呼びかけた。
 県歯科医師会の平野明弘会長は「誤嚥(ごえん)性肺炎などの防げる災害関連死や二次的健康被害を最小化することが我々の責務」とあいさつ。行政機関との連携強化に向けて、今回初めて各市町の行政職員を研修に招き、歯科医師、歯科衛生士とともにグループワークを行った。

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