テーマ : 医療・健康

医療ジェット試験運航開始、愛知 NPO法人、小児患者救命目指す

 重症患者をジェット機で高度医療機関へ運ぶシステムの整備を目指すNPO法人が1日、専門的治療が必要な小児患者を移送する医療用ジェット機の試験運航を開始し、拠点となる愛知県営名古屋空港(愛知県豊山町)にある中日本航空本社で式典を開いた。

試験運航の開始式で質問に答える、日本重症患者ジェット機搬送ネットワークの福嶌教偉理事長(左)=1日午後、愛知県豊山町
試験運航の開始式で質問に答える、日本重症患者ジェット機搬送ネットワークの福嶌教偉理事長(左)=1日午後、愛知県豊山町

 高度な治療が必要な子どもの救命につなげるのが目的。ドクターヘリよりも長距離を飛行でき、機内で治療しながらの搬送が可能という。
 NPO法人日本重症患者ジェット機搬送ネットワーク(JCCN)によると、高度医療機関は大都市に集中し、地方からの搬送態勢が北海道を除いて確立されていなかった。
 福嶌教偉理事長は「どの地域からでも公平に医療を受けられるようにし、救える命を増やしたい」と意気込んだ。
 初年度は30~50人の搬送を見込んでおり、当面は寄付金を基に運航、必要性を示して国の事業化を目指す。将来的には対象を成人にも広げ、羽田空港や大阪(伊丹)空港を拠点にする計画だ。
 北海道では2017年から、医療用ジェット機を実用化。道によると、23年度までに道内外への小児や成人の搬送が計130件以上あった。

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